『Hesitates is Lost / アマルテイアの暗闇』(GM:馴染)



本作は、「F.E.A.R.」及び「株式会社KADOKAWA」が権利を有する『ダブルクロス The 3rd Edition』の二次創作物です。
(C) FarEast Amusement Research Co.Ltd.
掲載の一部画像はAI生成イラストを加工したものです。

採用プレイエイド

プレイエイド『オーヴァード・ノヴァ』ver.3.02(二学期)

メインログ雑談ログ
PC1:(なつめ)ハルカ( キャラシート )PL:大塚零

PC2:後藤(ごとう)スダチ( キャラシート )PL:珪素

PC3:エズミ・バーガンディ( キャラシート )PL:氷山

PC4:嘴子原(さいしばら)シェイル( キャラシート )PL:Raspis

本作は、「F.E.A.R.」及び「株式会社KADOKAWA」が権利を有する『ダブルクロス The 3rd Edition』の二次創作物です。
(C) FarEast Amusement Research Co.Ltd.

目次




◆ MasterScene


ネヴァノ・ディクテオン:『Hesitates is Lost究極せぬ者に勝利なし
ネヴァノ・ディクテオン:幼い頃に授けられた言葉だ。ノヴァリスの外。FHという組織に拾われ、天賦の才覚を見出された頃。
ネヴァノ・ディクテオン:迷い、躊躇い、あるいは悔い。そういったものに踊らされる者が、大事を為すことはないと、私たちをノヴァリスに送り込んだ大族長は滾々と語った。
ネヴァノ・ディクテオン:私はその言葉に従い、この地で経験を積み重ねた。結果としての今の立場は、そう悪いものではない。
ネヴァノ・ディクテオン:しかし同時に、今はもうその言葉に盲従するつもりもない。そうでない者であっても、何かを得ることはできる。私はそれを学ぶ機会を得た。
ネヴァノ・ディクテオン:幸運なことだ。きわめて。
ネヴァノ・ディクテオン:(何かを為すのであれば、それだけを見据え、突き詰め、純化しなければならない……)
ネヴァノ・ディクテオン:(そちらは、まだ――)
ネヴァノ・ディクテオン:(それだけをただひとつ信じているの?)






Preplay

GM:それではセッションを開始します。まずは各PCの自己紹介から。
GM:PC番号逆順で進めましょう。PC4、嘴子原シェイルさん! お願いしまーす
GMキャラシート
嘴子原シェイル:はい!
嘴子原シェイル嘴子原さいしばらシェイル。
嘴子原シェイル:芸術家にして魔術師で、名を"エクスムンド"。
嘴子原シェイル:ムセイオンをふらっと去ってはキングダムに居付き、
嘴子原シェイル:便利屋もどきをしつつ自己研鑽に励んでいたのですが……
嘴子原シェイル色々あって今は『同窓会』のあるN市でお世話になっています。
GM:色々ありましたねえ……
嘴子原シェイル:ありました。
嘴子原シェイル:在校生ながら同窓会へ協力するのはもちろんイースターエッグのためですが、
嘴子原シェイル:それ以外にも積極的に首を突っ込もうとする性格です。根は一般人。
嘴子原シェイル:戦闘ではモルフェウスらしく物質生成による物理攻撃から
嘴子原シェイル:境界面を定義する魔術によって外界へ干渉を行います。
嘴子原シェイル:性能的にはピュアモル射撃!キーンナイフを投げ捨てることで
嘴子原シェイル:常時範囲と火力を実現します。射程問題解決のためにスカイキッドも取得しました。
嘴子原シェイル:以上こんな感じで!よろしくお願いします!!
GM:お大尽だ……
GM:はーい、よろしくお願いします! そんなシェイルさんのハンドアウトはこちら!

PC4:嘴子原シェイル
シナリオロイス…センチュリオ・"アルゲス"  推奨感情…執着/敵愾心
 メサイア学園、近郊。
 上手くいくはずの仕事だった。道路に陣取った原生生物のジャームを討ち、輸送車両を護衛すれば良いだけの仕事。
 しかし作戦は台無しにされた。ジャームもろとも輸送物を破壊した、一体の人型機械――社会人により。
 彼は社会人らしからぬ機動と言動を見せ、自らを百人隊センチュリオと名乗り去っていった。
 ……それについて君がどう思うかは自由である。だが、確かなのは君が護送に失敗したということだ。
 文句を言うか、補填を求めるか、お返しに略奪するためか、あるいは他の目的を持ってか。
 何にせよ、彼の元を訪れなければ気が済まない。


嘴子原シェイル:わ、私の積み荷がーーーっ!
GM:輸送中の何らかが破壊されたので、お礼をしに行く感じです。
嘴子原シェイル:お礼参りついでに面白そうな事があれば首を突っ込んでいきます
GM:物は任せます。ともかくお礼をしなければ収まらない……そういう気持ちになりそうなものを破壊されてください。
嘴子原シェイル:頑張ります
GM:面白いというか、多少はレアものが見られるかな……よろしくお願いします!
GM:それでは次です。PC3、エズミ・バーガンディさん!
GMキャラシート
エズミ・バーガンディ:はい!
GM:自己紹介をどうぞ~
エズミ・バーガンディ:”Voo-Doo-Bloo-Dブードゥー・ブラッド”エズミ・バーガンディ、18歳。
エズミ・バーガンディ:大きな三角帽子と黒っぽい外套で魔女っぽい服装をしたキングダム生で、比較的穏やかな性格ながらオールドOVの魔術師一族の出です。
エズミ・バーガンディ:得意とする魔術は『失いの伝播』。 自分自身の『喪失』を他人に伝える類感魔術なのですが、
エズミ・バーガンディ:エズミはこの魔術を主に、自傷による『失血』をトリガーとして対象の何かを失わせる術として使っています。
エズミ・バーガンディ:また、『失血魔術同好会』という同種魔術に関する部活の長をしていたりするものの、
エズミ・バーガンディ:あまりにもニッチな領域の術式であるため、現在の正部員はエズミ一人。
エズミ・バーガンディ:あとは血液をゴクゴクしたい定時制生徒たちが、オヤツ目的に幽霊部員状態で加入しているだけの現状です。
GM:ふ、不健全だ……
エズミ・バーガンディ:彼女らがいないと人数が足らなくて廃部にされるので……
エズミ・バーガンディ:あと、この前起きた騒乱で、友人である”金剛公”が”死蔵王”配下の労働者となったため、
エズミ・バーガンディ:彼女の助けになろうと、エズミも大ノヴァリス博物館の下、調査研究部門で地下遺跡を発掘したりして働いています。
GM:副業もしている!
エズミ・バーガンディ:データ的には今回、申し子で取得した《アンプリフィケイション》で火力を上げたり、
エズミ・バーガンディ:《追撃の魔弾》で連続攻撃したりする射撃アタッカーです。
エズミ・バーガンディ:よろしくお願いします!
GM:手数と威力のアタッカー! よろしくお願いします!
GM:そんなエズミさんのハンドアウトはこちら!

PC3:エズミ・バーガンディ
 シナリオロイス…"安臥王"王覇カト  推奨感情…好奇心/猜疑心
 キングダム連合学院。
 ここ半月ほど、学院には有機材料の混ざった奇怪な機械が群れをなして襲来し、その生活を脅かしていた。
 君、もしくは君の友人/上司/雇い主の管理地域・施設も、襲撃を受け、破壊された。次の襲撃もいつになるか分からない。
 敵対校による破壊工作と決めつける声が強い中、定時制の王、"安臥王"王覇カトは君に異なる事実を示す。
 彼女によれば、それはジェネシス傘下のとある資源採掘基地から出撃しているのだという。
 であれば、問わなければなるまい。その真意を、ジェネシスへ。


GM:博物館そのものが壊されて……ってことになると、ちょっと大ごとなので
GM:博物館の周辺まで破壊が及んで、こりゃまずいちょっと防衛手伝ってよ~って振られた感じを想定しています。
エズミ・バーガンディ:あわわわ……この先に攻撃が進んだら”死蔵王”のブチ切れが発生して……
エズミ・バーガンディ:大変な事にならないように頑張ります!
GM:終わりですね……キングダムの平和のために頑張ってください! よろしくお願いします!
GM:それでは次です。PC2、後藤スダチさん!
GMキャラシート
GM:自己紹介をどうぞ!
後藤スダチ:後藤スダチです!"オフィサー"の平均的営業本部エージェント。
後藤スダチ:特筆するような特殊な生い立ちや性格などが特になく、ノヴァリスの変な物事に遭遇してはびっくりしたりツッコミを入れたりばかりしています。
後藤スダチ:八月革命直前にノヴァリスに出張しに来て、まだお家に帰れていません。
GM:タイミングが悪かったのだなぁ。
後藤スダチメイン第2話ではムセイオンの芸術家達に締め切りを守らせたり偽物ノドスに行ったり文化祭を強行したりいろんな活躍をしました。
GM:締め切り守らせ、偉業すぎる
後藤スダチ:基本はジェネシスの利益のために頑張っているものの……とにかく人格がふつうなので流されやすいところもある!
後藤スダチ:能力は自在変形テクノロジースライムを活用した極めてスタンダードな射手。
後藤スダチ:良好な武器を良好な精度で叩き込むだけのシンプルな能力者です。
後藤スダチ:具体的にはコンセントレイト以外《腐食の指先》《活性の霧》《アクセル》しか持っておらず
後藤スダチ:これと装備の力だけで戦ってます。ソラリスいじめサプリメントIAのおかげで大幅弱体化すると思われましたが
後藤スダチ:RMAアーマーの経験点を《アクセル》に入れて行動値が+1されるようになったのでむしろ部分的には強化かも
後藤スダチ:装甲15はもともと一回も役に立ってなかったし……。
GM:よかったんですよ。マッスルになっても……
後藤スダチ:白兵型じゃないんだよなそもそも
後藤スダチ:そんな感じで、今日もお仕事を頑張っていきたいと思います。締め切り守らせてもダメージ反射がない時期だし……安心!
後藤スダチ:スダチ頑張ります!
GM:そんな時期があるんだなぁ。よろしくお願いします!
GM:ではそんなスダチさんのハンドアウトはこちら!

PC2:後藤スダチ
 シナリオロイス…"ケイヴキーパー"ネヴァノ・ディクテオン  推奨感情…感服/不快感
 ジェネシスインダストリアルアカデミー。
 ディクテオン資源採掘基地――ジェネシスが擁する中で最古のプラントの一つにおいて、見事な偽装が発覚した。
 その基地における鉱物資源の生産量を、多方向からの働きかけにより、数ヶ月間大きく下方偽装していたことが判明したのだ。
 資源採掘基地の管理生徒、ネヴァノ・ディクテオンはジェネシス古参であり、顔を知る者も多い。
 真面目で一本気、華美なるを嫌う無欲な女生徒。卒業後は後進国での活動を志向し、その能力も申し分なし。
 そんな彼女がなぜ偽装行為を行ったのか。消えた鉱物資源はどこへ消えたのか。
 君は明らかにしなければならない。


後藤スダチ:見事な偽装!
GM:オープニングでちょっと触れますが、本当に見事な偽装でした。
後藤スダチ:それはどれほど見事なのか期待したいものですね
GM:なので、すべてを明らかにし、偽装者をボコボコにするミッションを受ける感じです。
後藤スダチ:偽装の調査は監査部に任せて犯人は営業本部の兵装テスト対象にしてやるゾ
GM:スライムの刑にされる……よろしくお願いします!
GM:ではラスト、PC1、棗ハルカさん!
GMキャラシート
GM:自己紹介をどうぞ!
棗ハルカ:棗ハルカです! 19歳の教育実習生!!
棗ハルカ:元ジェネシス生でなんか色々やってたはずなんだけど全く記憶がない、そんな感じのプレーンな教育実習生です。
棗ハルカ:性格はとにかく真面目であったり面倒身が良いタイプだったり、そういう冷酷な計算使い的なアレです。
棗ハルカ:なので冷酷に、こうなんかやっていきます。矛盾とかはしていない。
GM:してしまうのか、因数分解を……
棗ハルカ:最近、六壬学園のイースターエッグを見つけることに協力したりして活動実績が増えました、やったね。
GM:でかいぜ(実績が)
棗ハルカ:基本的に生徒のために身を粉にしていこうと思います、頑張るぞ。
棗ハルカ:性能はミドル重視の従者使い。とにかく従者に《天性のひらめき》で判定させまくります。
棗ハルカ:なのでミドル戦闘の能力には期待しないで頂きたい!
棗ハルカ:クライマックスは従者でカバーさせたり《守りの弾》をつかって妨害したり、本体がカバーしたり、
GM:ダンジョンアタックするなら一人は欲しい性能とも言えますね。
棗ハルカ:あと【特権階級】でロイス肩代わりしたり、教師特権で卑劣な【究極存在】を解除します。
棗ハルカ:120%超えるとアージの《オープンペイン》でDR増やしたりします。
GM:うーむ多芸
棗ハルカ:こんなところです! 以上!!
GM:はーい。そんなハルカさんのハンドアウトはこちら!

PC1:棗ハルカ
 シナリオロイス…"オレアス"  推奨感情…庇護/不安
 覚えのない番号からの通話に出ると、ひどく怯えた声が聞こえた。
 彼女はひそめた声で"オレアス"とだけ名乗り、自分と仲間たちが脅かされていることを端的に語った。
 話している最中も焦燥しきっていた彼女は、最後に助けて欲しいとだけ告げ、通話を切った。
 彼女の所在も、何が彼女を脅かしているのかも、不明なままではあるが。
 その求めに応じなければならない。


棗ハルカ:助けを求められたら……助けにいかねばならない!!
GM:助けを求められたら助けに行かなければいけないんですね(一歩進んだ進次郎)
GM:先んじてお伝えしていますが、この電話自体は本当に端的で短いものになるので
棗ハルカ:助けにいかねば先生に非ず
GM:ちょっと普段どんなことをしているかが見られたら嬉しいかもしれませんねという感じです。
棗ハルカ:なるほどね!
GM:業務風景とかじゃなくても……モーニングルーチンとかでも良いです。
GM:かかってくる電話を受け取って貰えれば大丈夫なので……ちょっと考えておいていただければ。
棗ハルカ:了解です!!
GM:それではよろしくお願いします!


◆ Trailer  ディクテオン資源採掘基地。
 ノヴァリスの運営初期よりジェネシスの生産を支え続けてきたプラントの一つである。
 多くの汎用鉱物の産出を担うこの地は、ジェネシスにとり数ある、しかし重要な産業の柱の一つであった。

 そこに今、四方から視線が向けられる。
 一つ。紫電まとう機兵の潜伏先として。
 一つ。王国を脅かす破壊者の巣として。
 一つ。予期せぬ腐敗が蝕む場所として。
 一つ。救い求める生徒の所在地として。

 その構造から『地下塔』とも呼ばれた採掘基地に、何が起きているのか。
 あるいは、何が起こったのか。そして、何が起きようとしているのか。
 誰が、何が、誰を、何故脅かそうとしているのか。

『アマルテイア計画』の全貌が照らし出される時、ノヴァリスはまた新たな邂逅を遂げる。

 ダブルクロス3rd Edition
『 Hesitates is Lost / アマルテイアの暗闇 』
 ダブルクロス、それは――危難に輝く二つの星冠ほし





◆ Opening 01  Scene Player : 棗ハルカ

棗ハルカ:棗ハルカの侵蝕率を1D10(→ 10)増加(46 → 56)
GM:オープニングシーンです。侵蝕率ダイスを振って登場して……してる!



GM:ノヴァリス・セントラル。
GM:ありふれた日の午後である。空は青く、日差しも明るい。
GM:そんな中君は、本人に割り当てられた席にも部屋にも姿のなく、当然のように連絡もつかない、一人の先生を探していた。
棗ハルカ:「あ~、もう! どこに行ったのかしら!?」 ずんずんと早足で歩きながら道を歩いている。
棗ハルカ:「少し出てくるって行ったきり、全然戻る気配ないし……!」
棗ハルカ:陽気な午後であるのに関わらず、その顔は余裕がなかった。
棗ハルカ:「この書類、今日までだっていうのにあの人は~~っ」
GM:……その怒りの矛先は、ハセル・セネヴという青年であった。彼をある程度知る人であれば、そう驚くようなことでもないであろう。
GM:このノヴァリスにおいて先生という立場に就いている者の中でも、彼はひと際ルーズであった。それでいて、恣意的なまでに致命的なミスを避けるのがなお悪質であるとも評されていた。
棗ハルカ:ギリギリになって、最後にはちゃんと戻ってくるのだと理解している。しかし、それはそれとして言いたいこともつもりに積もってもいた。
棗ハルカ:タブレットを開く、地図にはいくつかのマークがされており、それらは自動的に増えていく。
棗ハルカ:やがてそれはある一点に絞られた、この陽気な午後であっても日差しを避けつつ快適とされる場所。
棗ハルカ:カンカンカンっと階段を登り、やや重たい扉を開ける。
棗ハルカ:「ハセル先生! ここにいるのは分かってるんですよ!」
棗ハルカ:そこはノヴァリス・セントラルの開発でやがて取り壊しが決まっている廃ビルの屋上。
棗ハルカ:かつては屋上が休憩所として機能していたのだろう、日差しを避けるように屋根が引かれ、風が心地よく通り抜けていく。
ハセル・セネヴ:「……うーん……」
ハセル・セネヴ:果たして彼の姿はそこにあった。日光を避けるように古いソファを壁際に置き、その上に寝そべっている。
ハセル・セネヴ:名前を呼ばれれば無視はできない。気だるそうに上げた顔は行いに反していつも整っており、眼鏡の奥から紅い眼が君に向けられる。
ハセル・セネヴ:「……おかしいな。ハルカ。君の行動把握具合なら……屋外は除外すると思っていたんだけど」
ハセル・セネヴ:「どうしてばれたんだろう」
棗ハルカ:「いつまでもハセル先生の掌で踊らさればかりではいけませんから」
棗ハルカ:「子供らしく全力を出して探させてもらいました」
棗ハルカ:棗ハルカの周囲に二機のドローンが旋回する。
棗ハルカ:「それにしても……ここにこんな場所を作っていたなんて……」
棗ハルカ:「どうしてその労力を仕事に使えないんですか?」
ハセル・セネヴ:「参ったな。そんな僕探しなんかにまで全力を出すなんて……疲れてしまうよ」
ハセル・セネヴ:身を起こし、自分の髪を軽く撫で付ける
棗ハルカ:「ハセル先生がそれを言わないでください!?」
ハセル・セネヴ:「そりゃあ……君だって眠る時間を仕事の時間に割り当てることはできないだろう。それとさして違いはない」
ハセル・セネヴ:「それに、作ったと言ったって、ソファは運び込んでもらったんだし、僕がやったことと言えば位置の調整くらいだよ」
棗ハルカ:「運び込んでもらったって……誰にですか?」
ハセル・セネヴ:「ミオに」 知らない名前だが、女子のそれである 「お手伝いしたいって前言われてたから……」
棗ハルカ:「~~~っ」
ハセル・セネヴ:「ここだとね。ちょうど夕陽がオレンジ色になる頃に、顔に差し込んで目が覚めるんだ。こだわりの物件なんだよ」
ハセル・セネヴ:「試してみる?」
棗ハルカ:「……はぁ」 一つため息をつく。
棗ハルカ:「あのですね、もう色々言いたいんですけどなにから言えばいいのかわからないくらいなんですけど!」
ハセル・セネヴ:「うん。順番に言ってくれて構わないよ」
ハセル・セネヴ:「ここでゆっくり聞いていよう。時間はいくらでもある」
棗ハルカ:「……時間、そうですね。まず、真っ先に片付けなきゃいけない物がありました」
棗ハルカ:「ハセル先生、こちらの書類をどうぞ」 当初の目的だった仕事である。
ハセル・セネヴ:受け取る 「……ああ、これ。あったなあこんなのも……」
棗ハルカ:「ここまで来たんですから、もう逃げられないですよ」
棗ハルカ:「あったなぁ、じゃないんですけど!?」
ハセル・セネヴ:手元のプリントから、屋上のフェンスの外に目を向けて 「……紙飛行機ってこの紙でも折れるかな?」
棗ハルカ:「やめてください、大切な仕事なんですから!」
棗ハルカ:「もう、全くこの人は……」
GM:ではそうしてハセル・セネヴがようやくその書類に手を付けた頃、君の通信端末に通話がかかってくる。
GM:知らない番号だ。
棗ハルカ:「なにかしら……」 ハセル先生から距離を取りつつ監視できる位置に移動して通話を開始する。
:「…………」
:「……ぁっ……」
:通話口から僅かに、ノイズ混じりの少女の声が漏れ聞こえた。だがその音質はひどく悪い。
棗ハルカ:「……? あなたは一体、それとなにかあるの?」
:「つながった……」 少しの驚きと、多大な緊張の入り混じった、固く細い声
:「っ……おっ、"オレアス"……」
棗ハルカ:「オレアス?」
:「わっ、わたしのことです、"オレアス"。それで、何かあるかって言うと、えっと、えっと」
:電話慣れ、もっと言えば会話慣れしていないのかもしれない。極度の緊張を感じさせる。
棗ハルカ:「落ち着いて、ゆっくりでいいから」
:だが、か細い声はどうにか言葉を口にする 「……み、みんなが……私も、困ってるんです。所長も、きっと無理やりやらされてて……」
:「あっ、こ、困ってはいないのかな……でも、ひどいルールを押し付けられて……」
棗ハルカ:「困ってる……? 助けて欲しいの?」
:「で、でもっ、通信、できなくて……ばれちゃうから。だから、これもつながると思ってなくてっ、す、すみませんっ」
:「……助けて欲しい、です」
:「わたしも、みんなも」
:「きっとあの人さえいなくなれば――」
棗ハルカ:「分かったわ、助けにいくから。だから安心して」
GM:ブツリ、と線の途絶えるような音。
棗ハルカ:「あなたのいる場所は──」
GM:返答は既になく、君の言葉が届いたのかどうかも分からない。
GM:ただ一つはっきりしているのは、電話口の少女が発した言葉だけだ。
棗ハルカ:「……少なくともギリギリの状況ででかけてきたのは確か、ね」
ハセル・セネヴ:「前提出したやつはなんて書いたんだっけ……」 タブレット端末を操作して何か調べていたが
ハセル・セネヴ:君が通話を終えたのに気付くと、ちらりと目線を向ける 「何だった?」
棗ハルカ:「”先生”の仕事みたいです、なので行かないと」
棗ハルカ:「ハセル先生、ちゃんとその書類を提出してくださいね。期限は今日までですから」
ハセル・セネヴ:「うーん、真面目な感じだ……分かったよ。こっちは心配しないで」
ハセル・セネヴ:「発信者の回線そのものに秘匿処理がされていなければ、通信担当者に問い合わせればどこからかかってきたかは多分わかるよ」
ハセル・セネヴ:「頑張って。もし駄目そうだったら人を頼るんだよ」
棗ハルカ:「アドバイスありがとうございます、そっちの方も当たってみます」
棗ハルカ:「そちらも、もちろん分かってます。生徒第一、ですよね」
ハセル・セネヴ:頷きかけ、曖昧に、首を傾げたようになり
ハセル・セネヴ:「それは正しいけど」
ハセル・セネヴ:「君も『生徒』だよ、ハルカ。君のような立場の子は、『先生見習い』とかではなく、まだ『教育実習生』と呼ぶんだ」
棗ハルカ:その言葉に一瞬だけあっけに取られて、
棗ハルカ:「分かりました、ハセル『先生』。ちゃーんと私も気を付けますね」 と、少しだけ不服そうな顔で返す。
ハセル・セネヴ:その言葉に今度こそ頷き、書類に再び視線を落とす。
棗ハルカ:そのまま扉を開き、
棗ハルカ:ああ、私って大人から見てまだまだなんだな。と、
棗ハルカ:少しの不満と、意地みたいなのが胸に広がるのが分かる。
棗ハルカ:──だったら、ちゃんと完璧に助けを求めてくれた子と私も無事に戻ってやるんだから。
棗ハルカ:そうして屋上を後にした。



GM:シーン終了です。シナリオロイスを取得してください。
棗ハルカ:4.救助対象/オレアス/尽力:◯/不安/ロイス
棗ハルカ:以上!
GM:ではシーンを切ります!





◆ Opening 02  Scene Player : 後藤スダチ

GM:オープニングです。侵蝕率ダイスを振って登場してください。
後藤スダチ:後藤スダチの侵蝕率を1D10(→ 6)増加(33 → 39)



GM:ジェネシスインダストリアルアカデミー、ヘッドクオーターズ。
GM:君はその会議室に呼び出された。大人数も収容可能な会議室であったが、君を待っていたのは一人のオフィサー秘書……しかも会長秘書に近しい立場の秘書であり
GM:そして君以外の人物を待つ様子もなく、扉のロックを確かめると、彼女は切り出す。
オフィサー秘書:「急に呼び立ててしまってごめんなさい。後は詰まってる?」
後藤スダチ:「い、いえ大丈夫です……!」そもそもヘッドクオーターズからの招集は最優先事項だ。
後藤スダチ:(なんで呼ばれたんだろう……全然心当たりがない……!)内心怯えている。
オフィサー秘書:「それなら良かった。これからするお願いごとで、少し忙しくなってしまうと思うから……」
後藤スダチ:「はぁ……」
GM:会議室の明かりが落ち、スクリーンに資料が投影される。そこに映されるのは、一人の少女。
後藤スダチ:座ったまま体ごとそちらに向けるように、行儀よく見る。
オフィサー秘書:褐色の肌の、どこか儚い雰囲気の少女だった

オフィサー秘書:「ネヴァノ・ディクテオン。ディクテオン資源採掘基地の総責任者」
後藤スダチ:「うちの事業の一つでしたよね」
オフィサー秘書:「ええ。どこまで技術が進歩しても、土の下に埋まった資源なくして重産業は成り立たない」
オフィサー秘書:「個人のエフェクトにばかり依るようでは、それは産業とは言えない……というのは、まあものの考え方の一つですけれど」
後藤スダチ:「消費量の多い鉱物資源であるほど、モルフェウス能力者の錬成に頼ってはいられませんしね」
オフィサー秘書:「そういった考えに立脚して、ジェネシスではずっと資源採掘事業を展開していて、彼女、ネヴァノ・ディクテオンは、その事業の中でもっとも優秀な成績を収めている管理者の一人です」
後藤スダチ:「ふむふむ」
オフィサー秘書:「理事会時代からオートメーションに関する論文をいくつも執筆し、社会人の能率的な運用を中心とした効率良い採掘体制をいくつも企画・確立……」
後藤スダチ:「すごいなあ」
オフィサー秘書:「性格は真面目そのもの。派手な趣味もなく、卒業後は後進国での活動を志向し、部族級言語を含む数十の言語を習得していると言います」
後藤スダチ:「とんでもなく偉い子じゃないですか!尊敬しちゃうなあ」心から感心する。
後藤スダチ:「立派だなあ。私ノヴァリスから帰れても一生日本から出ないかも……」
オフィサー秘書:「その彼女が、大々的な偽装を行っていました」
後藤スダチ:「えええーっ!?」ガーン
オフィサー秘書:「およそ数カ月間にわたってのことです。概算して、数百トンのレアメタル含む鉱物資源が行方不明です」
後藤スダチ:「す、数百トンって」
後藤スダチ:「そんなに横領されていてなんで判明しなかったんですか」
オフィサー秘書:「この偽装の問題の"芯"は……規模に対して、発覚までが長すぎたこと」
オフィサー秘書:「あらゆる報告から、客観的データまで、その全てが緻密に、不自然でない形で改竄されていました。これは単なる虚偽報告にとどまらず……」
オフィサー秘書:「外部……エネルギー供給設備を始めとするインフラ管理設備へのハッキングを行わなければ不可能なことです」
後藤スダチ:「そうですよね?鉱物資源を精製する工場側の記録だって普通あるわけですし……!」
オフィサー秘書:「そして言うまでもなく、その電子防御は堅牢そのものです。……監査者の直感レベルの違和感を掘り下げ、ようやく判明しました」
後藤スダチ:「直接の納入先には誤魔化しが効くのかもしれないですけど、それでも数百トンとなれば関連工場がいくつあるか……」
後藤スダチ:「ええ~~っ……」指を折り、犯行の労力を想像して気が遠くなっている。
オフィサー秘書:「おそらく監査用の計算ロジック部分すら改竄されているでしょう。……はい。お察しの通り、尋常の労力ではありません」
オフィサー秘書:「単に資源を横領したいだけなら、それこそ偽の企業体を立ててそちらに回すなりすれば済むはずです。他にも効率の良い方法はいくつもあります」
後藤スダチ:「すみません。『彼女が』偽装をしていると断定されていましたよね」右手をスッと挙げる。
後藤スダチ:「これほどの規模の偽装となると、組織的なものとは考えられないでしょうか?」
オフィサー秘書:「ええ」 ゆっくりと頷く 「ネヴァノ・ディクテオンにそれだけの技術があることは考えづらいです。……可能性がゼロとは言いませんが」
オフィサー秘書:「彼女の後ろか、上かは分かりませんが、それだけのことができる者がいると考えるべきでしょう。……その上で『彼女』を主犯と断定しているのは」
オフィサー秘書:「少なくとも彼女の技術があって、これだけの物資横領と情報改竄を把握できないということはないにも関わらず、今日までに至って一切の報告を行っていないからです」
後藤スダチ:「犯行に関与していることは疑いの余地はないでしょうね」
オフィサー秘書:「この数カ月間の報告でも、一切その類のことを匂わせる様子すらない……だからこそ発見も遅れたのですが」
後藤スダチ:「すると電子データは全部改竄されている前提として、事件を捜査するとしたらこの子の交友関係の方からか……」ぶつぶつ
後藤スダチ:「あ」
後藤スダチ:「もしかしてその捜査が私の仕事だったりしますか?」
オフィサー秘書:「はい。何故、そしてどうやって、ネヴァノ・ディクテオンが偽装横領を行ったのか……」
オフィサー秘書:「具体的な数値に関しての精査はそれらをある程度明らかにしてから監査局が動きます」
後藤スダチ:「ネヴァノ・ディクテオンの身柄は確保できていますか?」
オフィサー秘書:「いいえ。彼女は基本的にディクテオン資源採掘基地から出ることはありません。最低限の監視はつけていますが、現状その外に出たという報告はありません」
オフィサー秘書:「何なら電話もできると思いますよ。もちろん要件には気を使う必要があるでしょうけど……」
後藤スダチ:「つまり」
後藤スダチ:「こちらが探っているということを知られる前に証拠を掴みたいと」
後藤スダチ:「そういう理解でいいんでしょうか?」
後藤スダチ:「監査局じゃなくて営業本部の私なら、どこに出入りしたところで警戒されない……」
オフィサー秘書:「そうです。ネヴァノ・ディクテオンに悟られて更に情報を覆い隠されなどすれば、いよいよ対応工数が膨れ上がりますし……」
後藤スダチ:「本人を確保して手口を聞き出せるなら、それが一番簡単ですもんね」
オフィサー秘書:「加えて、情報公開のイニシアチブを握っておきたいのです。本件について、被害の大きさからこれを隠蔽しきるのは不可能で、近いうちに公表する必要があるでしょう」
後藤スダチ:こくり、と頷く。
オフィサー秘書:「そのためには何故・どうやっての情報は必要ですし、あちらに悟られてこの情報を撒かれ、後手になることもまた避けたい」
後藤スダチ:(これほど大規模な偽装の事実は、それ自体がオフィサーへの信用失墜攻撃に転用できてしまう)
後藤スダチ:(そういう情報は、広報課を通して発表してしまいたいってことか……)
オフィサー秘書:「秘密裏に、かつ迅速に。あなたへの要求はこの二点」
オフィサー秘書:「了解いただけまして?」
後藤スダチ:「……」自分には荷が重い仕事だろうか、と思う。勿論普通の生徒に比べればそこそこ優秀な方だという自覚こそ持っているが、
後藤スダチ:ネヴァノ・ディクテオンほどの大きなことを成し遂げる才能は勿論ないし、彼女ほど立派な人間でもない。
後藤スダチ:それでも『イエス』と答えるしかない仕事に臨む時、心の中で言い聞かせている事柄がある――
後藤スダチ:(大丈夫)
後藤スダチ:(私は、極☆超新星祭ハイパーノヴァ☆フェスティバルを開催させた女なんだから)
後藤スダチ:「……勿論です」
後藤スダチ:「やってやりますよ」
オフィサー秘書:「よかった。安心しました」
オフィサー秘書:君に返す秘書の顔はにこやかで揺るぎない。 「表立っての支援は難しいですが、何か融通を利かすよう各方には手を回しておきます」
後藤スダチ:「公開可能な範囲のネヴァノ・ディクテオンのプロフィール資料を要求します」
後藤スダチ:「それと個人端末の通話記録。犯行前後のものは改竄されている可能性が高いので、犯行以前からの人間関係が伺えるもののほうが望ましいです」
オフィサー秘書:「もちろん用意しましょう。ある程度は揃っていますが、詳細なものをさらに後ほど」
オフィサー秘書:「他にも何か使えそうなものがあれば、それとなく回すようにしましょう」
後藤スダチ:「分かりました。都度要求します。ディクテオン資源採掘基地への正式な出張申請書は、2時間以内に提出します」
オフィサー秘書:「ええ……期待していますよ、後藤スダチさん」
オフィサー秘書:その言葉に主語はない。個人か、彼女に命令を出した者か、あるいは更に大きな何かがか。
後藤スダチ:「あはは、頑張ります……!」
後藤スダチ:少しだけ苦い笑顔を浮かべて、会議室を後にする。
後藤スダチ:退席の作法を無視することも失礼には当たらないと考えている。迅速に、正確に。
後藤スダチ:仕事を成し遂げることこそがオフィサーの礼儀だ。



GM:シーン終了です。シナリオロイスを取得してください。
GM:推奨は"ケイヴキーパー"ネヴァノ・ディクテオン/感服/不快感 です
後藤スダチ:容疑者/ネヴァノ・ディクテオン/尊敬/猜疑心:◯/ロイス
後藤スダチ:あ、勝手に取っちゃった でも近い感情だからいいと思います
GM:オッケーです。ではシーンを切ります!





◆ Opening 03  Scene Player : エズミ・バーガンディ

GM:侵蝕率ダイスを振って登場してください。
エズミ・バーガンディ:エズミ・バーガンディの侵蝕率を1D10(→ 1)増加(29 → 29)
GM:……
GM:……?
エズミ・バーガンディ:っと、ちょっとリモコン調整します
エズミ・バーガンディ:侵蝕率は30に上昇しました
GM:増やすのは1だけで大丈夫でーす



GM:キングダム連合学院。
GM:大ノヴァリス博物館に至る経路の防壁上に、君はいた。
GM:この半月ほど、断続的にキングダムへ襲来する、有機部品をいびつに含んだ謎の戦闘機械群。
GM:その一群がいよいよ博物館近くの建造に被害を与えたということで、防衛体制を強化するべく駆り出されたのが君というわけだ。
エズミ・バーガンディ:「困ったなぁ……」
エズミ・バーガンディ:大ノヴァリス博物館地下に発見された古代遺跡の発掘作業。鑑定作業の補佐と諸々の雑用。
エズミ・バーガンディ:その作業の合間を縫うように断続的に発生する怪機械群への防衛任務。
エズミ・バーガンディ:正直に言って煩わしい事この上ないが、だからと言って疎かに出来るものではない。 何故なら……
エズミ・バーガンディ:「防衛網を突破されて、遺産に傷一つでもつけようものなら……”死蔵王”がブチ切れてしまう」
キングダム観測生徒:「ですよねえ~……」 君と同じく動員されたキングダム生徒が頷く
キングダム観測生徒:彼女は戦闘能力を持たないが、敵の接近を感知観測する力に長けるということで、これまた結構こき使われていた。
エズミ・バーガンディ:「わかる? 次の襲撃先」
キングダム観測生徒:「これまでの傾向から、具体的に何か、どこかを狙っているということはないと思うんです」
キングダム観測生徒:「敢えて言うなら、キングダム全体……」
エズミ・バーガンディ:「ぼんやりとした索敵だなぁ……」
キングダム観測生徒:「だから逆に、いっときも休まれませんのです。……あ、また感知範囲に入りました。もしかしたらバーガンディさんの迎撃担当エリアに入るかも」
エズミ・バーガンディ:「ちゃんとやっておくれよ。”死蔵王”がブチ切れたら君も僕も巻き込まれて大変な目に遭うんだから」
キングダム観測生徒:「分かってますよお~」 そう応じて彼女は目を閉じ、すんすんとしばし鼻歌を歌い
キングダム観測生徒:やがて目を開く 「……あー、確定です。だいたい北北東。数そこそこ。お願いしまーす」
エズミ・バーガンディ:「まったくもう……」
エズミ・バーガンディ:ぼやきながら、装備を整えて言われた通りの方向へ向かう。
怪機械群: ……ガサッ ガサッ
怪機械群:  ギイィイイ――
エズミ・バーガンディ:(さっきは僕たちが巻き込まれると言ったけれども……)
エズミ・バーガンディ:――否。一番巻き込まれるのは彼女に程近い人間。例えばあの子のような……。
エズミ・バーガンディ:「……おっと」
エズミ・バーガンディ:考え事をしているうちに敵の勢力範囲内に近づいたようだ。
エズミ・バーガンディ:「相変わらず変なカタチの機械だなぁ」

怪機械群:異容の群れである。今回は鳥類だが、こういった原生動物の部位を明らかに流用した機械が、群れをなして襲ってくる。
怪機械群:一体一体は大した強さではなく、数もそう多くはない。接敵される前に対応できれば、君の技術であれば問題ないだろう。
エズミ・バーガンディ:「さて……」 睨みつける様に機械群を見つめ
エズミ・バーガンディ:「景観も何もありはしない」 直後に戦闘を開始する。
エズミ・バーガンディ:襲い掛かる機械たちの風体が奇怪というのなら、迎え撃つ彼女の戦い方もまた奇妙なものであった。
エズミ・バーガンディ:「…………っ」
エズミ・バーガンディ:彼らを制するように左手を突き出し、右手に握る真紅の儀式礼剣を浅く構える。
エズミ・バーガンディ紅玉ルビーを削り出して作った礼剣が極小の動きで煌めくと、それに応じて小さく血飛沫が上がる。
エズミ・バーガンディ:その発生源はエズミ自身。己の腕を引っ掻く様な自傷行為。戦闘中とは思えない程に隙だらけな行動。
エズミ・バーガンディ:だが…………
エズミ・バーガンディ:ガシャッ   ギシャァツ   ガラララ………!
エズミ・バーガンディ:彼女の身体に浅く線が走る度に、魔女の肉体が傷を負う度に、何故か機械たち彼らの機能が『停止』し、崩れ落ちる。
エズミ・バーガンディ:「…………【『失い』の伝播】。」
怪機械群:あるものは跳躍しようとした所から急激に失速し、墜落。またある者は走行の勢いを殺しきれず、建造に激突して停止する。
エズミ・バーガンディ:「君たちの動力源は『電気』かな?それとも『燃料』?」
エズミ・バーガンディ:「どういう仕組みで動いているのか、僕にはよくわからないけれども」
エズミ・バーガンディ:「『エネルギー』自体を失ってしまえば、動く事もままならないだろう?」
怪機械群:……ガシャリ。程なくして君の担当個体はすべて停止した。動かなくなった、異様な機械の群れ。
エズミ・バーガンディ:静かな結末。『喪失』による結末には派手な結果は残らない。
エズミ・バーガンディ:《リザレクト》によって塞がっていく傷口を横目に怪機械群に近づく。
エズミ・バーガンディ:「なんだろうねぇ。これ」
エズミ・バーガンディ:「大ノヴァリス博物館の地下にも異様な自動兵器はあったけど……」
エズミ・バーガンディ:「こっちの方はそれとは開発様式が違うみたいだ」
怪機械群:当初、それは様々な方面から興味を向けられていたが……
怪機械群:その実情がどうやら『原生生物の部位を一部に組み込んだ、妙な量産型の社会人』であろうという予想が大勢を制した現状、それに興味を向ける者も少なくなってきた。
怪機械群:もっとも、真相は未だ判明していない。
エズミ・バーガンディ:屈みこみ、動かない彼らの顔をじっと見つめる。
キングダム観測生徒:「……どうせどこかの学校が差し向けてきているんですよ」 と、観測手をしていた少女がふわりと君の後ろに着地する。
キングダム観測生徒:「キングダムのことを妬んでばっかりの人たちの嫌がらせ。やりそうじゃないですか? こういうこと」
エズミ・バーガンディ:「……そうかもね。この学校キングダムは宿敵に事欠かないから」
エズミ・バーガンディ:先日、カクタスヒルズを滅ぼしたばかりの現状ではあるが、その他にも争いの火種は多い。
キングダム観測生徒:「あーあ、早くどこもかしこもやっつけて、全部キングダムか、キングダムの味方だけになっちゃえばいいのに……」
エズミ・バーガンディ:「ははは……それはそれで大層な野望だねぇ」
エズミ・バーガンディ:「業武燐もシャムロックも、この前のテロリストにしても……」
エズミ・バーガンディ:「本っ当に、この学校は敵に事欠かないよ」
キングダム観測生徒:「そうすれば私がこんな仕事する必要、なくなりますもん。友達とも話してるんですよ。王鍵を持っていらっしゃる方にも直で談判したりして」
キングダム観測生徒:「バーガンディさんはそう思わないんですか?」
エズミ・バーガンディ:「む……思わないといえば嘘になるよ」
エズミ・バーガンディ:「野蛮な崑崙山に、物事の本当の価値もわからないジェネシス……」
キングダム観測生徒:「ねっ!」 笑顔になる
エズミ・バーガンディ:「ラス・ヴィダスなんて毒沼……何で学区内に毒沼があるんだよって感じだし」
エズミ・バーガンディ:「でも……」
キングダム観測生徒:「でも?」
エズミ・バーガンディ:でも、だ。 崑崙山にカフェが出来た様に、卒業生たちが同窓会を組織した様に。
エズミ・バーガンディ:「でも……キングダムの外はこの一年で何かが変わりつつある」
エズミ・バーガンディ:「時々思うんだよ。キングダムも敵を滅ぼす以外に、何か”外”との関り方があるんじゃないかって」
キングダム観測生徒:「難しいこと考えるんですねえ」
キングダム観測生徒:「結局、全部やっつけちゃえば……」
キングダム観測生徒:言いかけていた言葉を区切り、背後を振り返る。
王覇カト:その視線の先には、一人の少女の姿があった。猫のような緑のフードを被り、猫のようにべったりと地面に横たわっている。

王覇カト:「んにゃが……」 そして猫みのある声を喉から漏らしている
エズミ・バーガンディ:「…………!」 観測手の子を制する様に右手を向ける。
エズミ・バーガンディ:「誰……?」 その場所には本来、誰もいなかったはず。何もいなかったはず。
王覇カト:「どうも……見ての通り、怪しいものではございません……」
エズミ・バーガンディ:「や、見た目で判断するのなら大分怪しく見えるけれども」
王覇カト:「ばかな……」
エズミ・バーガンディ:「ご、ごめん……」 何か傷つけてしまったかな、と
王覇カト:「……"安臥王"王覇カト……キングダム定時制。席次は58番目を拝しています」
エズミ・バーガンディ:「"安臥王”……!?」 その名前は以前に聞いた事がある。
王覇カト:「このように可憐ですので、あまり戦いは得意ではありませんが……」
王覇カト:「おや、その様子……」 眠たげな目を向ける 「知ってる……?」
エズミ・バーガンディ:「……噂話でなら」
エズミ・バーガンディ:「実在すら怪しまれる怪人。不確かな都市伝説の様な王……」
王覇カト:「よかった、ならお話は早い……その噂は全部真実ですよ」
エズミ・バーガンディ:「動け立てば災いが起こるとも、いいや動く姿立ち姿を見てみたい、とも」
エズミ・バーガンディ:「災いを起こしに来たのかい?」
王覇カト:「まあ、実際起ってみても、世界に災いなんてもたらさず、結構歓迎されるのにゃも……と今は思いますが」
王覇カト:「何が起きるかは分かりません。ただ今日もネコ・ネットワークによる耳寄りで知らされるべき真実をお話しに来たのです」
王覇カト:「そこの……不気味な機械群がキングダムを襲うのは、実は初めてのことではありません」
エズミ・バーガンディ:この状況で現れるくらいだどうせ碌でもない真実を告げられるのだろう。
エズミ・バーガンディ:そう考えつつも、その話から耳を離す事は出来ない。
エズミ・バーガンディ:「初めてじゃないというのは知っている。以前から何度も襲撃を起こしているわけだしね」
王覇カト:だが首を振る 「そうではないのです。八月革命直後、ファウセット新陸帯で起こった、キングダムとシャムロックの争いにおいて……」
王覇カト:「こういった形状・様相の兵器が、キングダム・シャムロックの双方を横から襲来し、双方にぼこぼこにされました」
王覇カト:「その時は『執行者』と、呼称されておりました。あれからもう時間が経つので、ちゃんと覚えている方は少ないでしょうが、ネコは決して忘れません」
エズミ・バーガンディ:「ちょっと待って欲しい。それってつまり……」
エズミ・バーガンディ:「これらが、理事会側の兵器だと言うのかい……!?」
王覇カト:「それも一説。あるいは異説」 ごろりと半身転がり 「そして現在、彼らがどこから来ているか……」
王覇カト:「安臥王ロード・ライは既に調べをつけております」
エズミ・バーガンディ:ごくり、と唾を飲み込む。
王覇カト:「ジェネシス」「その管理下にある資源採掘基地からです」
王覇カト:「少なくとも、隣接する敵対学区などではありません。重要なことですね」
エズミ・バーガンディ:「……その情報を僕に伝えて、君はいったい何を望むつもりなんだ?」
王覇カト:「逆に、それを聞いてどうなさるのでしょう……? 我々は気まぐれですので」
エズミ・バーガンディ:「それは……」
王覇カト:「昨日やりたかったことは、今日になっていればどうでもよくなっているのかも」
王覇カト:「……ですがあなたはネコではない」
王覇カト:「実際、発生源を叩いて黙らせることができれば、あなたも随分楽になるのでは?」
王覇カト:「そうでないと言われると……私はもうちょっと別の人を当たらなければいけなくなるのですが……」
王覇カト:言いつつ、またべたりと地面に伸びる 「疲れているので……できればその必要がないと助かります」
エズミ・バーガンディ:無限に続くかのような断続的な戦闘。終わりの見えない消耗戦。そんなものを続けるつもりは断じてない。
エズミ・バーガンディ:「人間だよ……少なくとも僕の方はそのつもりだ」
エズミ・バーガンディ:「人間だから、護りたいものもあれば未来の為に動いたりもする」
王覇カト:「ええそう。人間。"王"でも、ましてや円卓の直接的な関係者でもない……」
王覇カト:「そんなあなたなら、ジェネシスもそこまで緊張せずに受け入れてくださるでしょう。そういう計算もございます」
エズミ・バーガンディ:「”安臥王”。君が何を考えているのかは知らないけれども」
エズミ・バーガンディ:「少なくとも僕は、この戦いを終わらせたいと思ってる」
エズミ・バーガンディ:「……つくづく読めない人だな、君は」
王覇カト:「ニャム……」 肯定なのかどうなのか分からない相槌を返す
エズミ・バーガンディ:「わかったよ。ジェネシスなんだね」
王覇カト:「ディクテオン資源採掘基地……ですが」
王覇カト:「直接訪れても門前払いでしょうから、もう少々こう……」
エズミ・バーガンディ:「変装?」
王覇カト:「いえ……話が通じやすい所にいくのがおすすめです」
王覇カト:「まあ、あなたには意志があり、情報がある……いかようにもなるでしょう」
エズミ・バーガンディ:「曖昧な言い方だなぁ……」
王覇カト:そこまで言うと、くあぁとあくびをし、ぺたりと横になる。
キングダム観測生徒:「……本当に行くんですか? この人の話通りに……」
エズミ・バーガンディ:「……行くよ。”安臥王”の言う事は信用できないけれども」
エズミ・バーガンディ:「少なくとも彼女がここに現れた事については意味があるはずだ」
エズミ・バーガンディ:「ジェネシスかー……話を通すにはどうすればいいんだろう?専門の窓口とかあるのかな?」
キングダム観測生徒:「私は、この仕事をもうしないで済むようになるなら応援するけど……」
キングダム観測生徒:「うーん……? あるんじゃないかしら、多分……友達に聞いてみようか」
エズミ・バーガンディ:「ごめん。お願いしてもいいかな?」
エズミ・バーガンディ:「それにしてもジェネシス……ジェネシスか……」
エズミ・バーガンディ:ジェネシス。大量生産される工業製品と、それに裏付けられた大量消費によって繁栄する眠らない学区。
エズミ・バーガンディ:…………”古きモノ”が掃き捨てられるノヴァリスの最先端を突っ走る最新鋭の学区。
エズミ・バーガンディ:「あまり気が進まないなぁ……」



GM:シナリオロイスを取得してください。推奨は"安臥王"王覇カト/好奇心/猜疑心 です
エズミ・バーガンディ:"安臥王"王覇カトに 〇猫の手も借りたい/猜疑心 でロイスを取得します
王覇カト:借りて借りて~
GM:ではシーンを切ります!





◆ Opening 04  Scene Player : 嘴子原シェイル

GM:侵蝕率ダイスを振って登場してください。
嘴子原シェイル:嘴子原シェイルの侵蝕率を1D10(→ 9)増加(34 → 43)



GM:メサイア近郊。
GM:『同窓会』に身を寄せている君は、物資を輸送する車両の護衛についていた。
GM:根拠のない護衛ではない。その道路に陣取った原生生物の……恐らくはジャームが、たびたび物流を脅かしている。
GM:可能であればこれを撃退し、輸送を安全裏に終えることが君の目的だ。
同窓会生徒:「……あ、見えてきましたよ!」
同窓会生徒:「アレです!」
嘴子原シェイル:輸送用機から少し離れた、護衛に用意された車の中。
嘴子原シェイル:だらしなく少し体制を崩しながら目にかかった帽子の影からそれを眺める。
そびえ立つジャーム:同窓会生徒が指差す先には、なるほど確かに巨大なシルエットが見て取れた。
嘴子原シェイル:「……ん?あれが噂の、かな」
そびえ立つジャーム:砂か土の建造物にそのまま手足の生えたような姿である。
同窓会生徒:「そうなんです! 動きは鈍いんですけど、とにかく岩とか砂とかぶつけてきて……近隣にも被害!」
同窓会生徒:「なんとかやれそうですか?」
嘴子原シェイル:「あれだけデカいと威圧感も凄いね……」
嘴子原シェイル:よ、っと身体を起こして道に降り立つ。腕を伸ばし、軽いストレッチ。
嘴子原シェイル:「まぁやってみるよ。その為の依頼だしね」
同窓会生徒:「お願いします! 離脱が必要でしたら合図ください!」
嘴子原シェイル:「はいはい了解」
嘴子原シェイル:手にいつもの特注製図ペンを構え、構え……
そびえ立つジャーム:シンプルな石像のような顔が、君を認める。攻撃姿勢に反応したのだろうか。
嘴子原シェイル:「……とはいえ様子見だな。あれどうやって動き出すんだろうね?」
嘴子原シェイル:「(なんなら先に行って貰って……いや、動いたか)」
そびえ立つジャーム:ゴ ゴゴ ゴゴ―― 鈍重な動きで腕を振りかざす。ザラザラと関節から砂礫が漏れはじめ、同時にその掌中に岩が形成されていく。
そびえ立つジャーム:正確には、土砂に圧力をかけて成形した球。それがある程度の大きさになると、腕をぐらりと振るい
そびえ立つジャーム:ゴゥン!
そびえ立つジャーム:……投擲。着弾点はまだ君の立っている場所からは離れていた。しかし近づけば精度は上がるだろう。
そびえ立つジャーム:そして今まさに攻撃を行ったのとは反対の手が、既に次なる攻撃の準備を行っている。
嘴子原シェイル:「……っと!」横方向に軽いステップ。流石にこれに当たるほどではない、が
嘴子原シェイル:「(石、岩……いや、砂かな。原生生物なら余計に分かりにくいだろうし)」
嘴子原シェイル:「悪いけど分析の時間も無さそうでね。力押しだ」
嘴子原シェイル:「開け図面よサーキットオープン
嘴子原シェイル:ドスっ!ペンを突き刺した足元から淡い線条光。込められた設計図に従い隆起する。
嘴子原シェイル:一重十五の花弁が大地より捻れ・産まれ・抉り──
嘴子原シェイル:「綻び綻べ──蓮華絨毯遠き白」
嘴子原シェイル:ゴ ッ
嘴子原シェイル:…… ボ ッ !
嘴子原シェイル:絨毯爆撃の痕だけ、、があったかのように
嘴子原シェイル:前方を塞ぐ一面の蓮花の蕾、、、、
嘴子原シェイル:それは次々と、後ずさりする踵をも狙って根は伸び芽吹き続けている。
嘴子原シェイル:また一つ──
嘴子原シェイル:その、巨像の足元を伝い辺り一面を。
嘴子原シェイル:ゴボ ゴボ ゴボッ!!!
嘴子原シェイル:──また、地表が爆ぜる。
そびえ立つジャーム:攻撃に移ろうとしていたジャームが態勢を崩した。砂礫の球が足元に落ち、砕ける。
嘴子原シェイル:「……はぁ。さて、ここから起き上がる面倒なヤツじゃないといいんだけど──」
そびえ立つジャーム:半ばほど倒れかけた所で、今まで動いていなかった足、らしき部位が、態勢を支えるようにズレた。
そびえ立つジャーム:ズゥウン……と音と砂埃が立つ中、塔のようなジャームは崩落を停止している。そして、手の中には砂礫球……ではなく、一握りの砂。
そびえ立つジャーム:それを君の立つ方角へ振るいつけようとする……
嘴子原シェイル:「……単発じゃ当たらないから散弾銃って?」
GM:――その刹那。

機械音声:『 百 人 長  セ ン チ ュ リ オ  " ア ル ゲ ス " 現 着 ! ! ! ! !』
嘴子原シェイル:「いや正解……、ん?」積み荷とは逆方向へ後ずさる途中、その音を見上げた
機械音声:『……まず、スピーカーでかいままだった……』
GM:爆音でのそんな発語のあと、どこか間抜けな追補が聞こえ
嘴子原シェイル:「え、なんだいアレは……」土壁を立てながら呆気に取られてしまう
機械音声:『対象確認、切捨御免――!』
GM:そびえ立つジャームの背後から、機械の人型が剣らしき物を振り下ろし
GM:その瞬間、巨大な雷光が斬撃の軌道に沿って迸る。それはそびえ立つジャームを両断するばかりか――
同窓会生徒:「あっ」
嘴子原シェイル:「えっ」
GM:同窓会生徒を叩き切って十字冠離脱させ、ついでとばかりに輸送貨物を両断せしめる。
嘴子原シェイル:「な、な、な」
嘴子原シェイル:「なにをしてるんだきみは──!?」
嘴子原シェイル:無惨にも残骸となった積み荷のもとへと駆け寄った。
GM:君はその攻撃を免れた。……幸運による所である。斬撃軌道に立っていなかったがゆえだ。
嘴子原シェイル:転送された生徒は諦めるしかない。違約金を請求されないよう祈る。
機械音声:『む』『生徒』
嘴子原シェイル:粉々になったそれらを確認するも、どれも望み薄というほかないだろう。
機械音声:『巻き込まれたのか? ……いや、特に怪我はないな』
嘴子原シェイル:「ああ……「ふるさと」に立て替えてる調度品が……!まだ清算してもらってないのに……」
嘴子原シェイル:「中央から取り寄せた魔術羅針盤も粉々だ……。高いんだぞこれ……」
機械音声:『ならばそんな大声を出すな。物資などいくらでもあるだろう……情けない』
嘴子原シェイル:「ショコラ・ショコラン本店のケーキまで!私直接買いに行けないのに!」
嘴子原シェイル:涙目になった赤い瞳でキッと睨みつける。
嘴子原シェイル:「なんだきみは!急に現れて!細々とやってる魔術師の身にもなってくれよ!」
機械音声:『ふん……細々など聞いて呆れる。その、なんとか言うの……』
機械音声:『ケーキ? ……また買えるのだろう。ならばそんなに怒るんじゃない』
機械音声:『無駄だ』
嘴子原シェイル:「──『空を泳ぐmarin-ess』」無機質な声が口から漏れた
嘴子原シェイル:重力を相殺する浮力……粘性を変えた空気が身体を持ち上げ
機械音声:『そもそも、偶然とはいえジャーム駆除という、珍しくこのノヴァリスのためになることをしてやったのに、礼の一つもないとは』
嘴子原シェイル:タンッ!靴裏が淡い陣光を蹴る。
機械音声:『飽食の限りを尽くし、臓まで溶けたと見え……む』
嘴子原シェイル:それは悠々と宙を浮かび
嘴子原シェイル:飛んで、目の前に立っていた。
嘴子原シェイル:「話は聞こうか。三行だけ機会をあげるよ」
嘴子原シェイル:「それが終わったら──わかるだろう?ノドスの世間知らずにもさ」怒気を孕んだ声が静かに叩きつけられる
機械音声:『む』『では一行目。もう何度も言ったが、買い直せる物が壊れたくらいで騒ぐな』
機械音声:『二行目。俺がわざわざ払御雷フツミカヅチを持ち出してお前たちの得になることをしてやったのだから、感謝をしろ』
機械音声:『三行目――』
機械音声:音声を発しながら、しかしその片刃剣を持つ腕は振るわれ、君を峰で打ち払おうとする。同時に、後方へ離脱。
機械音声:『お前の作法に付き合う理由がない』
嘴子原シェイル:「なっ──グッ!」
嘴子原シェイル:すんでのところで避けきれず、力任せに飛ばされる身体をなんとか押しとどめる。
嘴子原シェイル:軽く熱を帯びた靴裏に気を取られていると、それは視界の彼方へと飛び去っていた。
機械音声:スラスター噴射を混じえたステップで、相手はそのままこの場を離脱していった。
GM:後に残るのは、破壊された貨物と、地面に焦げ付いた斬撃の軌跡。そして静寂。
嘴子原シェイル:「お、覚えてろよアイツ────!!?」
嘴子原シェイル:静まり返った街道に、煮えくり返った声が響く。
嘴子原シェイル:百人隊──ノドス。その存在を冷静に振り返れるようになるのは
嘴子原シェイル:三時間も後のことだった。



GM:シーンを終了します。シナリオロイスを取得してください。
GM:推奨はセンチュリオ"アルゲス"/執着/敵愾心 です。
嘴子原シェイル:"アルゲス" 執着/○敵愾心 で取ります!





◆ Middle 01  Scene Player : 嘴子原シェイル

GM:情報収集シーンです。シェイルさんとハルカさんのみ登場してください。
嘴子原シェイル:嘴子原シェイルの侵蝕率を1D10(→ 6)増加(43 → 49)
棗ハルカ:棗ハルカの侵蝕率を1D10(→ 1)増加(56 → 57)



GM:当シーンは情報の収集を進めつつ、各PCを合流させていくという流れになります。
GM:また、調べられる情報項目も現状ではまだ決まっていて自由は利かない状態です……ということで、現在の情報項目は以下の通り。

◇ 情報収集[1] / 棗ハルカ
・謎の連絡の発信源(1) <情報:FH><情報:ノヴァリス> 6

◇ 情報収集[1] / 嘴子原シェイル
百人長センチュリオの目撃情報(1) <情報:ノヴァリス> 5

GM:双方判定を行い、成功したら演出等に入っていく見込みです。また、失敗したら侵蝕率を1d10上げ成功するまで判定を行ってください。
GM:というところでまずはジャブ代わりです。どうぞ~
棗ハルカ:従者使わんでもこれくらいいけるやろ
棗ハルカ:学園通の友人を使用。情報収集ダイス+2個
棗ハルカ:(1+2)dx>=6 <情報:ノヴァリス>
DoubleCross : (3DX10>=6) → 10[6,9,10]+3[3] → 13 → 成功

嘴子原シェイル:はーい では同じく学園通の友人を使って判定 AIDAもあります
嘴子原シェイル:(2+3+2)dx+1>=5
DoubleCross : (7DX10+1>=5) → 9[1,3,4,4,6,6,9]+1 → 10 → 成功

GM:さすがにこれくらいは問題ないようですね! ではそれぞれ貼っていきましょう。

・謎の連絡の発信源(1)
 通信記録を確認した結果、記録が改竄されており、既にセントラルの設備だけでは発信源が特定不能な状態となっていた。
 ただし、メサイア近郊の通信仲介設備を経由している所までは特定することができた。
 当該設備にて直接情報を確認すれば、発信源を特定できるかもしれない。

 また、当該設備近辺で未確認の百人長センチュリオが目撃されたという情報がある。君の追っている謎の連絡とも、何らかの関与があるかもしれない。

百人長センチュリオの目撃情報(1)
 星室庁へ問い合わせた所、君の遭遇した機体の目撃情報は過去に存在しなかった。
 よって、彼がどこに向かったかは不明である。現地の生徒や先住市民への聞き込みを経る必要があるだろう。

 また、未確認の百人長に関する情報の提供を職員室から依頼された。
 職員室の反応の速さからして、近辺で何か事件が起こっているのかもしれない。それを追えば君の目的にも近づく可能性がある。



GM:セントラル。『職員室』休憩スペースにて。
GM:自販機の併設された簡単な談話室のようになっているそこで、君たち二人は顔を合わせることにした。
棗ハルカ:「よく来てくれたわね、そいらの所属は同窓会だったかしら?」
嘴子原シェイル:「ああ……うん、合ってる」
棗ハルカ:「同窓会に所属している子は色々とあるけど……ま、ここはそういうことがないから」
棗ハルカ:「あまり緊張しなくて大丈夫」
嘴子原シェイル:「嘴子原シェイル、よろしく」
嘴子原シェイル:初めて見る"教育実習生"。どこか座りが悪くぎこちない返答になってしまった。
棗ハルカ:「シェイルね。私は棗ハルカ、教育実習生だけど一応、”先生”だから」
棗ハルカ:「頼りなく見えるかも知れないけど、そこは信頼してもらえよう努めるわ」
嘴子原シェイル:「……いや、そういうんじゃないんだけれど」バツの悪そうな顔
嘴子原シェイル:「まぁわかった。これから気を付けるよ、”先生”?」
棗ハルカ:「好きなように呼んでもらって大丈夫よ、年上って言ってもあまり変わらないしね」
棗ハルカ:「それでシェイル、あなたが目撃したっていうノドスについて聞かせてもらいたいんだけど……」
GM:半開放の休憩スペースということで、時折生徒や職員が近くを往来する。それでも、君たちを意識する者はほとんどない。その所属がどうあれ、生徒と先生の話し合いはここではそう珍しくもない。
嘴子原シェイル:「じゃあ遠慮なくハルカには頼らせてもらうけど……」
嘴子原シェイル:「……とは言ってみるものの」
嘴子原シェイル:「まだ星室庁として本格的に動けるほどの事態じゃない、って感じかな。もしかして」
嘴子原シェイル:既に深刻な状態であれば。とっくに大人たちが動いているだろう、という読みを合わせる。
棗ハルカ:「それはそもそも本格的っていうのがどのレベルかっていう話になるけど……」
棗ハルカ:「星室庁自体はノヴァリスの治安維持組織ではないって、ところからする?」
棗ハルカ:「つまりシェイルが考えてるようにノドスを見つけた! 後は私達がなんとかする! っていう話じゃないのよね」
嘴子原シェイル:「へぇ。設立時の会見はともかく、これまでの功績からはそのようにも見えるからさ」
棗ハルカ:「基本的には生徒が助けを求めてきたら、それに合わせて対応してきた先生が独自の判断で行動する。という辺りかしら」
GM:星室庁、職員室は、あくまで生徒の助けに応じることを主眼に置いている……無論、ノヴァリス全体の中立的な機関として、ノドスに関する情報も集まりやすくはあるだろうが
GM:基幹となるのはあくまで生徒の望みなのだ。
棗ハルカ:「確かに外から見るとそう見えちゃうのも仕方ないわね、私だってそういう感じで活動したことも最近あったし」
棗ハルカ:「というわけで、まずはシェイルの話を聞くところから……って感じね」
嘴子原シェイル:「そうだね。気になる話だから、後で聞きたい所だけど」
嘴子原シェイル:「さっきの話通り、私の人探し……?を手伝ってくれると嬉しいな」
棗ハルカ:「その人探しははじめに連絡のあったノドス。でいいのよね」
棗ハルカ:「それとも他にいるのかしら?」
嘴子原シェイル:「うん。既に窓口で伝えてある情報通りだけど──」
嘴子原シェイル:「……ま、ひどいようにやられてね。恨み言のひとつでも伝えに行こうかと」
棗ハルカ:「なるほどね、接触地点はメサイアのあたりで間違いない?」
嘴子原シェイル:「とはいえ自在に飛行してたし、ただの通過上のポイントでしかないと考えるべきかな」
嘴子原シェイル:「遭遇するハメになったのも本人も気まぐれっぽかったし」
棗ハルカ:「それを言い出したらきりがないもの。一歩ずつ足取りを追っていくしかないわ」
嘴子原シェイル:「……ああ、でもそうだね。私やその周辺が狙われた訳じゃないから」
嘴子原シェイル:「何か、目的はあるんだろう。それが分かれば苦労はないけど」
棗ハルカ:「じゃあ、シェイルからみたら本当に偶然って感じだったのね」
棗ハルカ:「砂漠で落とした針を探すくらい忍耐が必要かもしれないけど……」
棗ハルカ:「ま、付き合って言われたらもちろん付き合うわよ」 協力するの姿勢。
嘴子原シェイル:「いやぁ!助かるよ"先生"。通り魔被害にあったうえにさぁ」あからさまに強調する
嘴子原シェイル:「これから何しだすか分からない奴を探しに行くと思うと、心細くて仕方が無かったんだ」
棗ハルカ:「気持ちは分からなくもないけど……でも、そうね」
棗ハルカ:「わざわざ媚を売るような真似をしなくてもいいわよ。別に”先生”って言われたいがためにやってるわけじゃないもの」
棗ハルカ:「言ったでしょ? 好きに呼んで構わないって」
嘴子原シェイル:「……うん、それはすまなかった。あと一歩できみを貶めていたかもしれない」
嘴子原シェイル:素直な謝意を表す。
嘴子原シェイル:「……星室庁も、未確認機体の情報提供をそれとなく求めて来た」
嘴子原シェイル:「私自身も動いた方が都合がよさそうだし」
嘴子原シェイル:「改めて同行をお願いしてもいいかな、ハルカ?」
棗ハルカ:「同行をお願いするもなにもないでしょ。シェイルは助けてほしくて連絡をくれたんなら」
棗ハルカ:「もちろん、付き合うから。そんなに確認しなくて大丈夫よ」
棗ハルカ:「それに私自身、シェイルが言ってた接触地点に行く必要があったしね」
棗ハルカ:「これは個人的な理由というか、先約の話。だから優先順位みたいなものをつけてるって感じるかも知れない場面があると思うけど」
棗ハルカ:「決してシェイルを蔑ろにするつもりはないって信じてもらえると助かるわ」
嘴子原シェイル:「ああ……ま、それは大丈夫、、、、、、さ」
嘴子原シェイル:己の優先順位に従うのは、彼女にとってあまりに自然だからだ
棗ハルカ:「シェイルが”オレアス”って子を知ってるなら話が早いんだけどね」
棗ハルカ:「それでも私で構わないかしら?」
嘴子原シェイル:「うん、奇遇な話もあるみたいだし」
棗ハルカ:「オッケー。じゃあ、よろしくねシェイル」 右手を差し出す。
嘴子原シェイル:「よろしくハルカ」遠慮なく手を握り返した



GM:ではシーンを切りましょう。ロイスのみ可とします。
棗ハルカ:5.生徒/嘴子原シェイル/尽力:◯/不安/ロイス
嘴子原シェイル:棗ハルカ ○誠意/無関心 で取ります
棗ハルカ:EXS『マルチプル・パペット』
棗ハルカ:《赤色の従者》《血の絆》
棗ハルカ:棗ハルカの侵蝕率を8増加(57 → 65)
棗ハルカ:EXS『マルチプル・パペット』
棗ハルカ:《赤色の従者》《血の絆》
棗ハルカ:棗ハルカの侵蝕率を8増加(65 → 73)
GM:侵蝕率と手数が増えていくよォ……
棗ハルカ:従者を二体作りました。ウヒョー! みなぎってきたぜ!!
GM:ではシーンを終了します!





◆ Middle 02  Scene Player : エズミ・バーガンディ

GM:情報収集シーンです。今回はエズミさんとスダチさんのみ登場してください。
後藤スダチ:後藤スダチの侵蝕率を1D10(→ 7)増加(39 → 46)
エズミ・バーガンディ:エズミ・バーガンディの侵蝕率を1D10(→ 8)増加(30 → 29)
エズミ・バーガンディ:???
エズミ・バーガンディ:手動で侵食率38に上昇させます
後藤スダチ:どうなってるんだろう
GM:なんかあんまり見ない挙動だな……w
GM:お願いしまーす



GM:こちらでも情報収集! 項目はPCごとに決まっていますので、バリッと明かしていってください。

◇ 情報収集[1] / 後藤スダチ
・ディクテオン資源採掘基地(1) <情報:FH><情報:ノヴァリス> 7

◇ 情報収集[1] / エズミ・バーガンディ
・怪機械群の目撃情報 <情報:ノヴァリス><情報:噂話> 6

後藤スダチ:ダイスは初期侵蝕から9個振れる!情報:FHでやっていくぞ
後藤スダチ:9dx+1>=7
DoubleCross : (9DX10+1>=7) → 9[1,5,5,7,7,7,8,9,9]+1 → 10 → 成功

GM:社会強者~
エズミ・バーガンディ:(2+0+2)dx+1>=6 【情報:ノヴァリス】 コネが使えるノヴァリスで!
DoubleCross : (4DX10+1>=6) → 10[3,5,8,10]+5[5]+1 → 16 → 成功

GM:両者問題なし! 貼り付けていきます

・ディクテオン資源採掘基地(1)
 ジェネシスの保有する最古の鉱物資源プラントの一つ。管理者ネヴァノ・ディクテオンの姓を持っているのは、理事会に功績を認められ命名を許可された際に彼女がそう名付けたため。
 資源産出量はもはやそれほど多くはないものの、採掘から搬出までの工程に安定感があり、後進育成や新技術試験の場として重用されていた。
 が、半年ほど前――文化祭の成功前後から新技術試験の受け入れは停止しており、後進育成もその頃に受け入れた者を最後に、ほとんど人材交流を行っていない。
 ネヴァノはその理由を『研究に集中するため』としており、ジェネシス営業部もそれで問題なしとした過去があるため、営業部の線からの接近は困難(というより不自然)に見える。

 また、君に依頼を行ったオフィサー秘書を経由し、キングダムからの来客を紹介された。
 彼女はディクテオン資源採掘基地と、ついでにキングダム・ジェネシス間の情勢に関与しかねない重要な情報を持っているらしいが……

・怪機械群の目撃情報
 王覇カトの証言……ディクテオン資源採掘基地から奇怪な武装機械の群れが出撃し、キングダムに襲来しているという情報に関しては、おおよそ裏が取れた。
 出撃する瞬間そのものを認めたという情報こそないが、問題の基地からキングダムまでの経路上の目撃情報が多々存在していたのだ。
 怪機械群がキングダム以外のものを襲撃対象にしたという証言もなく、彼らがキングダムを標的としていることは間違いないだろう。

 ……本件に関してジェネシスへ問い合わせた所、緊急案件として本件に関わりがあるであろうというオフィサーを紹介された。
 どうあれ、君の目的……襲撃にまつわる事実を確かめ、それを止めさせることには、近付いているのだろう。


GM:ジェネシス、ビル街の一角に位置するカフェテリア。
GM:ジェネシスらしい、清潔に整えられた内装である。小ぢんまりした作りで、他に客はない。人間の姿は見えず、社会人が厨房から配膳を行っている。
GM:スダチはここが、上位のオフィサーがしばしば使う、セキュリティに極めて気を使ったスペースであることを知っているだろう。
エズミ・バーガンディ:「うぅ~~~……」
エズミ・バーガンディ:穏やかで簡素な内装に整えられた一角に小ぢんまりとした黒い塊が唸り声を上げていた。
後藤スダチ:「こんにちは!オフィサー営業本部主任の後藤スダチです。キングダムのエズミ・バーガンディさんですよね?」笑顔で、対面の席に訪れる。
後藤スダチ:「このたびはまことにご迷惑をおかけしてます。詳しい事情をお聞きしてもいいですかね?」
後藤スダチ:営業本部は、オフィサーの他の部署のように特化した業務を行う部署ではない。必要ならば何でもやる。
後藤スダチ:技術的なトラブルは勿論、顧客のクレーム応対や調査なども業務の範疇だ。客と関わる限り『営業』は存在し、何でもこなすが故の花形部署である。
エズミ・バーガンディ:黒い三角帽に薄汚れた外套を身に纏ったその少女はぐるりと視線を上げる。
エズミ・バーガンディ:「……いや、失礼。ちょっとこの街の空気が合わなくて気分が」
後藤スダチ:こちらは、清潔感のある緑色の制服に、白衣じみた薄いコートを羽織っている。長めの髪を首元辺りで三つ編みにしている。
後藤スダチ:「あはは、ジェネシスとキングダムって文化がだいぶ違いますもんね。あ、何頼みます?」
後藤スダチ:「私はプレミアムローストコーヒーとパンケーキにしようかな。朝軽くしか食べていなくて……」
エズミ・バーガンディ:(まったく……なんだよ、あの地下通路は。まるでダンジョンみたいじゃないか)
エズミ・バーガンディ:「紅茶を頂くよ」 内心の不満を噛み殺し、メニュー表から飲みなれた物を選択。
後藤スダチ:端末を通して注文する。厨房の予測調理時間を確認して、画面を伏せる。
エズミ・バーガンディ:「こっちの方は進んでるねぇ」
後藤スダチ:「……他に何か注文したくなったら言ってくださいね。では本題に入りましょうか」
エズミ・バーガンディ:「そうだ本題」
後藤スダチ:「詳しく聞かせてください。ジェネシスの兵器が……その、キングダムを襲撃しているという話について」
後藤スダチ:(ウソでしょ~~)
後藤スダチ:(ネヴァノ・ディクテオン何やってんの~~)
後藤スダチ:にこやかな笑みを向けながら、後藤スダチは内心本当に困っていた。
エズミ・バーガンディ:「窓口の方から軽く連絡は行っていたと思うけど、最近キングダムこっちの方で変テコな機械群の襲撃を受けていてね」 ややイライラとした口調で
エズミ・バーガンディ:「少し調べてみたら、君たちが管理している採掘基地。ええと……なんていう名前だったっけ」
後藤スダチ:「ディクテオン資源採掘基地ですね」
エズミ・バーガンディ:「そう、そのディクテオンだ」
後藤スダチ:「もしもエズミさんの言う通りの目撃情報があるのだとしたら、経路上にはこの採掘基地があるのは確かです」
エズミ・バーガンディ:「そこの機械が暴走でもしたんじゃないかと、僕は思っているのだけれど」
エズミ・バーガンディ:「認めるのかい?」
後藤スダチ:「ただ、だからここが原因だぞ、と踏み込むのは少し早計すぎるところもあって……」
後藤スダチ:「例えばキングダムとディクテオン資源採掘基地を結ぶ線の反対側に原因があって、採掘基地は上空を経由しているに過ぎない可能性もあるわけですよね?」
後藤スダチ:「それと機械兵器の現物も調査しないと……どこでどのように製造されているか、特許庁と照合して調べないといけませんし」
エズミ・バーガンディ:「う……それは確かに、そうだけれども……」
エズミ・バーガンディ:「でも! でもだよ! それならそれとしてさっさと調べてくれたまえよ!」
後藤スダチ:「は、はい……!仰る通りです……!」
後藤スダチ:「実は私、近々ディクテオン資源採掘基地に出張する予定がありまして――」
後藤スダチ:「ただ、ディクテオンはオフィサーからの立ち入りもほとんど受け入れていないらしくて、検査とかもほぼ自動化しちゃっているんですよね」
後藤スダチ:「だから……エズミさんからの情報提供は、本当にありがたく思っています!」
エズミ・バーガンディ:「自動化って……機械が機械を見ているのかい?」
エズミ・バーガンディ:「……ええい、やっぱり信用置けない」
後藤スダチ:「ええ~っ……」
後藤スダチ:「ま、まさか……採掘基地にエズミさんが直接向かわれるみたいなことは……」
エズミ・バーガンディ:「後藤さん、僕は何も君たちを責めようとしてるわけじゃないんだ」
エズミ・バーガンディ:「そのまさかだよ!」
エズミ・バーガンディ:「機械の自動点検なんかに任せられるものか! この目で直に見て暴走の原因をはっきりさせてやるんだ」
後藤スダチ:「そ、それは……えーと……」
後藤スダチ:「……チョコワッフルとか追加で注文します?」
エズミ・バーガンディ:「誤魔化そうとしてもそうはいかないよ!」
エズミ・バーガンディ:「でも、チョコワッフルは注文して……」
後藤スダチ:「ご、ごめんなさい!採掘基地までご案内します……!」チョコワッフルも注文する。
エズミ・バーガンディ:「おほんっ! いいかい、君」 もぐもぐ
後藤スダチ:「はい!」
エズミ・バーガンディ:「現場の緩みは全体の緩みでもあるんだ。もしも、これで暴走の原因がはっきりしたら……」
エズミ・バーガンディ:「その時はしかるべき”誠意”を見せてもらうから! 覚悟しておくんだね!」 ふんす!
後藤スダチ:「はい!私に可能なことでしたら……!」
後藤スダチ:(こんな大事件が起こっていた以上……絶対に学区間問題に発展させてはいけない……!)
後藤スダチ:(残された選択肢は、このエズミさんに直接踏み込ませて)
後藤スダチ:(『当事者同士で解決した』という形に持っていくこと!私が採掘基地に踏み込む口実にもなるし……!)
エズミ・バーガンディ:(このワッフル、結構美味しいな……)
エズミ・バーガンディ:「行くよ、後藤さん! 善は急げ、現場百遍だ!」
後藤スダチ:「はい!勉強させていただきます!」ぺこぺこ
後藤スダチ:エズミに従い、採掘基地へと向かう……!



GM:シーンを終了します。ロイス取得のみ可能です。
後藤スダチ:顧客/エズミ・バーガンディ/気の毒:◯/クレーマー/ロイス
エズミ・バーガンディ:後藤スダチさんに  見所がある/〇憤懣 でロイスを取得します
GM:こんなロイス感情あるんだなあ……
GM:ではシーンを終了します。





◆ Middle 03  Scene Player : 後藤スダチ

GM:最終的に全員合流する合流シーン兼情報収集シーンです。全員侵蝕率ダイスを振って登場してください。
後藤スダチ:後藤スダチの侵蝕率を1D10(→ 4)増加(46 → 50)
エズミ・バーガンディ:エズミ・バーガンディの侵蝕率を1D10(→ 2)増加(38 → 40)
嘴子原シェイル:嘴子原シェイルの侵蝕率を1D10(→ 4)増加(49 → 53)
棗ハルカ:棗ハルカの侵蝕率を1D10(→ 3)増加(73 → 76)



GM:ディクテオン資源採掘基地――
GM:切り開かれた山間に位置する基地である。地上部分は三階程度の構造だが、その本体は地下にあるという。
GM:その基地の前門にてエズミとスダチを迎えたのは……
仁賀サナイ:「ディクテオン警備主任、仁賀じんがサナイになりますッ!」
仁賀サナイ:声の大きい、ラフな格好の生徒である。
仁賀サナイ:「正式な経路での訪問予定は記録されておりませんが、どのような要件でしょうかッ!」
仁賀サナイ:「回答できることは回答し、回答できないことは回答しませんッ!」
後藤スダチ:「あ、どうもこんにちは~。オフィサー営業本部の後藤スダチです」
仁賀サナイ:「こんにちはッ! お世話になっておりますッ!」 スダチに深く礼
エズミ・バーガンディ:「キングダム学院のエズミ・バーガンディだ。今日は……」
仁賀サナイ:「そちらにはお世話になっておりませんね」 エズミには頭を下げない
エズミ・バーガンディ:「な……」 ガーン。出鼻を挫かれた。
エズミ・バーガンディ:「君たちの管理体制を問いに来た!道を空けて欲しい!」
仁賀サナイ:「なんですとッ!!」 声のトーンが上がる
後藤スダチ:(早い早い!本題が早い!)
後藤スダチ:「え、えーっと……キングダムの方でそちらの製品と思しき機械が確認されたというご相談があって」襲撃とは言わない。
仁賀サナイ:「ほうほう! 製品ッ!」
後藤スダチ:「もちろんそういうことはないと思うんですけど、念のため製造ラインの確認など一旦させてもらいたいんです」
後藤スダチ:「監査局とかが入ると色々と面倒でしょうし、大丈夫だと分かったらこちらからオフィサーの方には伝えておきますから」
仁賀サナイ:「フゥーム、確かにそれはごもっともですが……」
エズミ・バーガンディ:「……そういう事だよ」 後から追いかける様に言葉を付け足す
後藤スダチ:(本当に大丈夫なのかなこの調査……)疑いがかかっていることを悟られれば証拠を隠されてアウトになる可能性がある。
後藤スダチ:どうにか穏便に事を運びたいところだが……。
仁賀サナイ:「こういう時はどうすれば良いんでしたっけな……」 大声でぼやく 「監査というとリーダーの判断を聞いた方が良かったのでしたか……」
後藤スダチ:「あ!監査とかじゃ!監査とかじゃ全然ないんで!」
仁賀サナイ:「ム! そうでしたな! 営業部は監査局ではありません」
エズミ・バーガンディ:わなわな。 本当は襲撃の事とかめちゃくちゃ怒ってる事とか色々言いたいけど、出鼻を挫かれて言葉が出ない。
後藤スダチ:「あ、設備の更新とか大丈夫ですか?調べた感じだと確か配電盤の年式がだいぶ古いものだったはずですし……!」
後藤スダチ:「たかが配電盤でも今は対ブラックドッグ能力者対策も凄いんですよ。万一の事故に備えて見積もりだけでも……」
仁賀サナイ:「ムムムム……確かに配電周りに関しては扱いがこまっしゃくれていると作業員のグチを聞いた覚えがあります」
仁賀サナイ:「営業部の方はそういったものを売って下さるのがお仕事でしたな……!」
後藤スダチ:「そうなんです!」
仁賀サナイ:「そういうことでしたら……」 と言いかけた所で、仁賀のポケットの端末が爆音で着信を告げる
仁賀サナイ:ドーン! ズドドーン! 「あッ! 失礼!」
後藤スダチ:「うるさ!」
エズミ・バーガンディ:(うるさ……っ!)
エズミ・バーガンディ:「僕たちの事が上司にも伝わったのかな?」
仁賀サナイ:バシッと端末を手に取ると、そのまま通話に出る 「……リーダー! はいッ、お客様です!」
仁賀サナイ:「お世話になっている方となっていない方で……はいッ!」
エズミ・バーガンディ:(やっぱりその言い方なんだ)
仁賀サナイ:耳元から端末を離し 「繋ぎますッ!」 音声・映像をオープン接続にし、その画面を君たちに向ける
仁賀サナイ:「当ディクテオン資源採掘基地の管理者にしてリーダー……ネヴァノ・ディクテオン様です!」
後藤スダチ:「あ、どうもお世話になってます~。営業本部主任の後藤スダチです」
エズミ・バーガンディ:「責任者の人か」 目を細めてじーっと画面を見つめる。
ネヴァノ・ディクテオン:『……紹介の通りだ。様はいらないよ』
ネヴァノ・ディクテオン:画面の向こう、ミニマルなオフィスのような空間に、褐色の肌の少女が座っている。ネヴァノ・ディクテオン。
ネヴァノ・ディクテオン:『申し訳ない。サナイには対人折衝はこれから教える所で……用件を』
エズミ・バーガンディ:「こんにちわ。連絡は伝わっていると思うけど、キングダムのエズミ・バーガンディです」
後藤スダチ:「ええと、今回は私、設備更新のご案内でオフィサーから派遣されてまして」
後藤スダチ:「それとキングダムの方で施設を見学したいという生徒さんもいらっしゃいましたので」
エズミ・バーガンディ:「……!?」 ”見学”という部分に反応してスダチさんに視線を向ける。
後藤スダチ:「無料お見積りと学区間交流を兼ねて施設を見せていただけると大変嬉しいんですけど」
エズミ・バーガンディ:「(ちょっと、ちょっと。話が違うんじゃないのかい?)」 小声でスダチさんに
後藤スダチ:「(だ、大丈夫!ちゃんとやるから!ちゃんとやるから……!)」
ネヴァノ・ディクテオン:『用件は把握した。けれど……』
エズミ・バーガンディ:「(考えがあると言うならここは合わせるけれども……いいかい、”誠意”だよ!)」
エズミ・バーガンディ:「そうなんです。あなた方の採掘に興味があって……」
後藤スダチ:「(分かってます!"誠意"!頑張ります!)」
ネヴァノ・ディクテオン:『まず設備に関してはご配慮不要かな。我々は定期的な設備検査では常に優良な成績を記録しているし……』
ネヴァノ・ディクテオン:『抜き打ち検査ですら、要改善の評価を受けたことはここしばらくないはず。もちろん、施設の老朽はあるけれど、それも必要ならこちらから依頼するよ』
後藤スダチ:「むむ」実際、あれだけの偽装をするネヴァノがその点で手抜かりをするはずはない。
後藤スダチ:配電盤の年式が古いとは言っても更新推奨の年数まではまだ6ヶ月近くあるし、なんとか捻り出したような理由だ。
ネヴァノ・ディクテオン:『……と言われても困るというのであれば、「耐用期限に合わせたスムーズな更新のため、近々話をしたい」くらいは言っても良い』
ネヴァノ・ディクテオン:すこし目線をそらす 『2……いや、1週間くらい後かな』
ネヴァノ・ディクテオン:そして、商談の約束。『本当に営業に来たのであれば』スムーズに帰れるような土産を与えてもいる。
後藤スダチ:「……!」
後藤スダチ:(証拠隠滅のための時間を作ろうとしている)
後藤スダチ:(ネヴァノ・ディクテオンの偽装容疑は……これで確実だ)
後藤スダチ:(けれどどうする……?何か、無理矢理にでも基地に踏み込めるだけの口実を探さないと……)
ネヴァノ・ディクテオン:『それと、キングダムからの見学客だが……』
エズミ・バーガンディ:「……!」
ネヴァノ・ディクテオン:その目がエズミに向く 『……これは私としても大変興味があります。私たちのどういったことにご興味が?』
エズミ・バーガンディ:「え、ええっと……」
エズミ・バーガンディ:視線が泳ぐ。
エズミ・バーガンディ:「(どうするんだい! こんなの想定にはなかったよ!?)」
エズミ・バーガンディ:助けを求めてスダチさんに視線を送る。
後藤スダチ:「(え、ええーっと……!どうしよう……!)」
エズミ・バーガンディ:(ええい、こうなれば!)
エズミ・バーガンディ:「機械! ……そう、君たちが使う機械について興味があるんだ!」
ネヴァノ・ディクテオン:『機械……』 ネヴァノの目が、君の頭上から身なりにかけてを一瞥する
ネヴァノ・ディクテオン:『ご趣味で?』
後藤スダチ:「心当たりはありませんか?ディクテオン資源採掘基地の製品で間違いないと、エズミさんは仰っているんですが」
後藤スダチ:「何しろキングダムの生徒さんですから、施設を実際に見せないと納得させることは難しいと思うんです」
ネヴァノ・ディクテオン:緩やかな動きで頬杖をつく 『……私たちの製品……』
エズミ・バーガンディ:「もう誤魔化しは結構だ」 首を左右に振りながら言う
エズミ・バーガンディ:「君たちが使っている機械が、キングダムで悪さをしている」
エズミ・バーガンディ:「暴走してそんな事をしているなら問題だし、誰か……良からぬ人に売ったならそれも問題だ」
後藤スダチ:「そ……」
後藤スダチ:「そういうことです!やましい点がないなら見せていただけますか!?」
後藤スダチ:こうなった以上誤魔化せない!顔からは思い切り血の気が引いている。
ネヴァノ・ディクテオン:ス、と細めた目で君たちを見る。値踏みするようでもあった。
ネヴァノ・ディクテオン:『恐らくは……何かの誤解が発生しているのでしょう』
エズミ・バーガンディ:「この期に及んでまだそんな言い訳を……!」
ネヴァノ・ディクテオン:『ディクテオンは「資源採掘基地」。その製品は文字通りの金属資源。もちろん採掘のみならず、他プラントとも直結し、その精錬までもディクテオンの名義で請け負ってはいますが……』
ネヴァノ・ディクテオン:『そも「機械」は製品にないのです。これは本社で確認していただいても構わない』
後藤スダチ:「ええ。もちろん私達は確認できます。けれどキングダムのエズミさんは……どうですかね?」
後藤スダチ:「オフィサーから提供された文書を見るだけで、納得していただけるでしょうか?」
エズミ・バーガンディ:「……! その通りだよ!」
エズミ・バーガンディ:「どうせそんな書類……黒く塗りつぶされて肝心なトコロがわからないようになっているんだろう!」
ネヴァノ・ディクテオン:『現場を見ないと納得できないと……』
後藤スダチ:「しかも、エズミさんの主張するところによれば、キングダムは現在も謎の機械兵器の襲撃を受け続けている状況にあります」
後藤スダチ:「一週間どころか、一日引き伸ばすだけでも甚大な損害です。もちろんディクテオン基地が無関係だった場合でも、次の捜査に向かう必要があるんですから」
ネヴァノ・ディクテオン:『キングダムとジェネシスの信頼関係には問題があるようね。否定もしづらい所でしょうが……』
エズミ・バーガンディ:「問題と言うのなら、この時点で解決すべきだろう」
ネヴァノ・ディクテオン:『……もしも、そうですね。エズミさん。あなたがたに迷惑をかける機械が、本当にここから出ているという……』
エズミ・バーガンディ:「事が大博物館の遺産群にまで及んだら、僕がこうして出向く以上に恐ろしい事が起きるのだから」
ネヴァノ・ディクテオン:『確たる証拠があれば、無論私たちも迅速にこれに対応するべきだと考えます。その潔白を証すための最大限の協力も必要になるでしょう』
ネヴァノ・ディクテオン:『ただ、もしその証拠がなく、結果として私たちへの疑念が間違いだったのであれば……』
ネヴァノ・ディクテオン:エズミの表情を細めた目で見ている 『「大博物館」?』
ネヴァノ・ディクテオン:『そちらに対して、正式に抗議をしなければいけませんね』
エズミ・バーガンディ:「~~~~~~~……!!!」 顔を真っ赤にしてプルプル震えている。
ネヴァノ・ディクテオン:『ああ、いえ……先に言っておくと、脅すとかそういうつもりはないのです』
ネヴァノ・ディクテオン:目を閉じてかぶりを振る 『ごめんなさい。今も研究の佳境な所で。サナイもまだ教育してあげなきゃいけないし……』
エズミ・バーガンディ:今回の件について、上司には詳細を伝えていない。”問題”となってしまった場合、さらに多くの問題が発生する可能性があるからだ。
後藤スダチ:「そこまでして立ち入り拒否をするということは……」と言いかけて、話を止める。
後藤スダチ:――何かやましいことでもあるのか。そんな間抜けな質問はない。
後藤スダチ:『ある』からそうしているし、自分がここに来ているのだ。問題は問い詰める方法ではなく、踏み入る方法だ。
エズミ・バーガンディ:「はあ……」 溜まった怒りを抜くようにため息をつく。
仁賀サナイ:「恐れ入りますッ!」
ネヴァノ・ディクテオン:『これでなかなかやることが詰まっているのです。で……』
ネヴァノ・ディクテオン:『いかがですか?』 もう一度エズミに確かめる
エズミ・バーガンディ:「……わかったよ!」
エズミ・バーガンディ:「つまりは君たちを追い詰める様な『証拠』があればいいんだろう?」
ネヴァノ・ディクテオン:『追い詰められたくはないですが……』
後藤スダチ:「ま、まあまあエズミさん抑えて……」
エズミ・バーガンディ:どうどう、と宥められながらも短い手足がばたばたとしている。
後藤スダチ:宥めつつも、手段はそれしかないことは分かっている。必要なのは証拠と権限だ。
後藤スダチ:「すみませんネヴァノさん!そういうことならエズミさんへの応対はこちらでいたしますので……!」
ネヴァノ・ディクテオン:『ええ。……見学についても、一週間もすれば正式に対応が行えるでしょう』
ネヴァノ・ディクテオン:『もし来週もご興味がありましたら、改めて連絡をいただければ』
後藤スダチ:「ありがとうございます!営業本部もディクテオン基地とは良い取引ができればと思っていますから……!」エズミを羽交い締めにしている。
エズミ・バーガンディ:「むが!」 ばたばた
仁賀サナイ:(手伝った方が良いのかな……ッ) 眺めている
ネヴァノ・ディクテオン:『……ええ。それはこちらも同じ』 とスダチへ
ネヴァノ・ディクテオン:『私たちはジェネシスと共にあり、私はジェネシスと共に成長してきた』
ネヴァノ・ディクテオン:『幸運なことにね。……今後もそうであればと思うよ』
後藤スダチ:「あはは、ありがとうございます……それでは本日は出直させてもらいますね」
後藤スダチ:(一週間。一度言い直したところからして、これはネヴァノにとってもギリギリのリミット)
後藤スダチ:(だけど一週間の期限に間に合わせるため、全力で証拠を隠滅しようとしているはず……私達の方には一週間の猶予はないと考えた方がいい)
後藤スダチ:「また今度お邪魔いたします。近いうちに」
エズミ・バーガンディ:「……君たちの事はよく覚えておくからね」
仁賀サナイ:「はいッ! 仁賀サナイですッ!」 エズミに答える
エズミ・バーガンディ:「そうじゃない!」
後藤スダチ:「サナイさんもありがとうね」
ネヴァノ・ディクテオン:『ええ。門前払いで申し訳ない』
ネヴァノ・ディクテオン:『今度はゆっくり話をしましょう』
後藤スダチ:何度も頭を下げつつ、エズミさんを連れ帰りたいです。
エズミ・バーガンディ:怒りを燻らせながらも大人しく着いて行きます。
仁賀サナイ:ネヴァノは通話を切り、サナイもスダチに90度、エズミに15度くらいの礼をし、特に何もなければ見送ります。
エズミ・バーガンディ:「…………。」
エズミ・バーガンディ:「悪かったね。大人げの無い口調になってしまって」 と、スダチさんに
後藤スダチ:「ど、どうしよう……」顔が青い。
後藤スダチ:「もう……こうなった以上、エズミさんにも言っちゃうんだけど……」
後藤スダチ:「本当はあのディクテオン基地……採掘資源の偽装問題があって」
後藤スダチ:「私……その事件を秘密で捜査する仕事……任されてて……」
エズミ・バーガンディ:「ええ!? それじゃあ完全に真っ黒じゃないか」
後藤スダチ:「私もそう思うけど……!でも、疑ってること知られちゃうと証拠を隠されちゃうから……!」
エズミ・バーガンディ:「そうか……君もそれで……苦労してたんだなぁ……」 同情するようにうんうんと頷く。
エズミ・バーガンディ:「僕の所も上司が面倒くさ……大変な人で」
エズミ・バーガンディ:「うん。わかるよ……そういう無茶振り」
後藤スダチ:「エズミさん……その、エズミさんは、ジェネシスと戦争したいとか思ってる人……?」
エズミ・バーガンディ:ぶんぶんぶん、と横に首を振る。
エズミ・バーガンディ:「そんなわけないじゃあないか!」
後藤スダチ:「私もいや……だから、無茶かもしれないけど事が大きくなる前に解決したくて」
エズミ・バーガンディ:「後藤さん……」
後藤スダチ:「容疑者のネヴァノさんと直接被害を受けたエズミさんとの問題ってことで済ませられれば一番いいから」
後藤スダチ:「監査局の応援を呼ぶのも……本当はしたくない!」
エズミ・バーガンディ:「……それなら、ここは組織の枠組みを超えて共同戦線を張れないかい?」
後藤スダチ:「……!」
後藤スダチ:「ありがとう……!協力してくれる?」
エズミ・バーガンディ:「後藤さんはディクテオン基地の内患を取り除きたい。僕はキングダムへの襲撃がなくなればそれでいい」
エズミ・バーガンディ:「それならお互いに目的を合わせる事が出来るはずだ」
エズミ・バーガンディ:「……本当はジェネシスの人とやっていけるかどうか不安だったけど」
エズミ・バーガンディ:「後藤さんは他人の様な気がしないから……」 先ほどの苦労話を聞いて、同情の念が沸いたようだ
後藤スダチ:「あはは……そうかな……」
後藤スダチ:クレーマーと一緒はちょっと嫌だなと少しだけ思ったが、状況はそれどころではなかった。
後藤スダチ:「一緒に頑張ろう!失敗したら私は多分、オフィサー首になっちゃうから……」
エズミ・バーガンディ:「それは……大変だ」 「後藤さんが首にならない為にも、がんばるぞー!」 おー!と拳を突き上げる。
後藤スダチ:「おー!」



GM:それでは情報収集シーンに入ります。今回はハルカさん&シェイルさん、スダチさん&エズミさんで項目が分かれています。

◇ 情報収集[2] / 棗ハルカ & 嘴子原シェイル
・謎の連絡の発信源(2) <情報:FH><情報:ノヴァリス> 9
百人長センチュリオの目撃情報(2) <情報:ノヴァリス><情報:噂話> 8
【両項目の判定に成功することで、一つ項目が追加される】

◇ 情報収集[2] / 後藤スダチ & エズミ・バーガンディ
・奇機械群とディクテオン資源採掘基地 <情報:FH><情報:ノヴァリス> 8
・ディクテオン資源採掘基地(2) <情報:FH><情報:ノヴァリス> 10

GM:全ての情報収集に成功することでおはなしが進みます。失敗したら侵蝕率を1d10上げてやり直してね。
後藤スダチ:難易度高い方をこのスダチがやりましょうか。
後藤スダチ:・ディクテオン資源採掘基地(2)を〈情報:FH〉で。
後藤スダチ:9dx+1>=10
DoubleCross : (9DX10+1>=10) → 10[3,3,3,5,7,8,8,9,10]+4[4]+1 → 15 → 成功

後藤スダチ:アヤッタネ
エズミ・バーガンディ:奇機械群とディクテオン資源採掘基地を調べに行きます
エズミ・バーガンディ:(2+0+2)dx+1>=8 【情報:ノヴァリス】 コネあり
DoubleCross : (4DX10+1>=8) → 9[2,7,9,9]+1 → 10 → 成功

GM:難易度30000くらいにした方が良かったかな
棗ハルカ:謎の発信源2やろうっと
マルチプル・パペットA:NS:『トライ&サクセス』
マルチプル・パペットA:《天性のひらめき》
マルチプル・パペットA:(7+1)dx7>=9
DoubleCross : (8DX7>=9) → 10[3,4,5,6,6,9,9,10]+10[3,6,9]+6[6] → 26 → 成功

棗ハルカ:棗ハルカの侵蝕率を2増加(76 → 78)
GM:来たな、ひらめきの暴力……!
嘴子原シェイル:目撃情報を判定しま~す 先ほどと同じように〈情報:ノヴァリス〉で
嘴子原シェイル:(2+3+2)dx+1>=8
DoubleCross : (7DX10+1>=8) → 10[1,2,7,7,7,8,10]+6[6]+1 → 17 → 成功

GM:こっちは素で出目が良い
GM:ではスダチさんエズミさんの情報を開けてから、ハルカさんシェイルさんの情報オープンと、追加項目に進んでいきましょう。

・奇機械群とディクテオン資源採掘基地
 キングダムを襲来した奇妙な機械群は、ジェネシスが生産を管理する製品の中には存在しない。
 有機材料を使う使わない、といった以前に、関連技術すら見受けられないことから、そもそもジェネシスの技術が基盤にはない可能性がうかがえる。
 資源採掘基地とその関連施設から奇妙な機械群が出てこないかを見張る、ということも時間的・現実的ではない以上、正攻法で証拠を掴むのは極めて困難だろう。

・ディクテオン資源採掘基地(2)
 採掘基地が中核となっているディクテオン基地だが、その他にも精錬や機械整備、搬入出のための小基地を、採掘基地の近辺に保有している。
 これらの小基地も地下に存在し、採掘基地とは水平エレベーターで接続している。
 地上の出入り口もディクテオンの管理下にある以上、やすやすと踏み込むことはできないが、一箇所だけ理事会の権限が作用しているため、管理しきれていない出入口がある。
 もしもこの理事会権限を有する『先生』と協力態勢を組めれば、内部への潜入も可能となるかもしれない。

・謎の連絡の発信源(2)
 通信仲介設備の記録を精査した結果、棗ハルカへの通信はジェネシスの管理するディクテオン資源採掘基地から発せられたことが分かった。
 しかし問題は、その記録すら表向きは既に削除され、暗号化されたローカルなバックアップを参照しなければそれを割り出すことはできなかったという所だ。
 恐らくは強力なハッキング能力を持つ者が、ディクテオン資源採掘基地からの情報漏出をかなり綿密に監視している。
 棗ハルカに助けを求めた"オレアス"は無事だろうか? ……楽観的な予測はしづらいだろう。

・百人長の目撃情報(2)
 現地の生徒や先住市民が、『剣らしいものを持った騒がしい人型ロボット』として、問題の百人長を目撃していた。
 彼らの目撃情報、および非目撃情報を統合すると、その足取りはジェネシスのディクテオン資源採掘基地で消えている。
 もちろん彼が百人長である以上、何らかの手段で姿を隠し、消すことも可能性はゼロではないが、無視できるほど小さいはずだ。
 鍵はディクテオン資源採掘基地にある。


GM:以上を受け、

・ディクテオン資源採掘基地の周辺動向 <情報:ノヴァリス> 12

GM:こちらの情報項目が追加されます。
棗ハルカ:調査出来るならやっちゃいたいと思いまーす
GM:やっちゃって!
マルチプル・パペットB:NS:『トライ&サクセス』
マルチプル・パペットB:《天性のひらめき》
マルチプル・パペットB:(7+1)dx7>=12
DoubleCross : (8DX7>=12) → 10[1,2,3,4,4,6,8,10]+6[3,6] → 16 → 成功

棗ハルカ:棗ハルカの侵蝕率を2増加(78 → 80)
GM:質量ともに申し分なしということかよ

・ディクテオン資源採掘基地の周辺動向
 問題の採掘基地は、この半年ほど外部とのイレギュラーな交流を断っているという。職員室として、あるいは同窓会として真っ当にコンタクトを取るには時間がかかるだろう。
 だが、棗ハルカは元ジェネシスオフィサーである。場合によってはそのコネクションを辿ることで、迅速な働きかけも可能になるかもしれない――



GM:メサイア近郊。通信仲介設備。
GM:つまる所は無線通信基地局というものである。街中であればビルの屋上のそこかしこに設置されているものだが
GM:郊外ともなれば専用の通信塔を設け、それを先住市民や社会人に管理させていることも多い。君たちが訪れたのもそういった設備の一つだった。
設備管理者:「外から記録を書き換えられるなんて初めてだねえ」
設備管理者:設備管理を任されたウサギ先住市民がのんびり言う 「映画みたいだあ」
棗ハルカ:「ありがとう、協力感謝するわ」
棗ハルカ:「メサイアなら珍しいってこともないようなするけど……」
棗ハルカ:「よくよく考えたら暴れたほうが手っ取り早いから普通はそっちになるのね」
設備管理者:「こんな地味な基地に注目する人もいーないしね」
設備管理者:君たちに果物ジュースを出すと、管理者は部屋を辞す。報告書を作らなければいけないということだった。
嘴子原シェイル:「しがらみも少なそうだからねぇこの学区の生徒は」
棗ハルカ:「手段にこだわる理由がない、ってことね」
嘴子原シェイル:「ああ。何かしらの縛りや取れる手段に限りがあるなら、そこから辿ることだってできるけど」
嘴子原シェイル:「ま、地道な調査が実を結びやすいとも言えるんじゃないかな?」
棗ハルカ:「トランペッター、ね。イノリはそういうのあまり気にしないタイプだったわね」
棗ハルカ:「それじゃ、ログをさらっていきましょ。私が選別するからシェイルは確認してって頂戴」
嘴子原シェイル:「はいよ、任せて」
棗ハルカ:ドローンが通信塔のログを回収し、二人の端末に情報を選別していく。
棗ハルカ:回収自体はさほど時間はかからなかっただろう、そしてシェイルの目的もまた目立つものだったものは言うまでもない。
棗ハルカ:「シェイル、どう? こっちはもうちょっとかかりそうね」
嘴子原シェイル:「(委員長とも面識があるとはね。また詳しく聞けるといいんだけど)」
嘴子原シェイル:視神経から脳へ流し込まれる情報を一度別の場所に送り、高速処理を行う
嘴子原シェイル:「ざっと見てるけど……」
嘴子原シェイル:「やけに綺麗だね。少なくとも、通信記録自体は一定のスパンを保ってるように見える、、、
嘴子原シェイル:「これが本当なら業務フロー上に存在するやり取りしかないんじゃないかな」
嘴子原シェイル:「うん……ただ」
嘴子原シェイル:「こっちに回したバックログ。これ、綺麗すぎない?比較用まで見せてくれたのは助かったけど」
嘴子原シェイル:「……途中までと、定型部分から足が出た範囲。コピペしてるって言いたいのかな?」
棗ハルカ:「普通はもう少し不安定だったり、そういうズレがあるものだから……」
棗ハルカ:「っと、こっちの方で正解だったみたい。やっぱりね」
嘴子原シェイル:「……ま、そっちの本命は手掛かりが見つかったようで何よりだ」
棗ハルカ:「まずはシェイルの話をしましょうか、ノドスの目撃情報」
棗ハルカ:「そっちはどうだった?」
嘴子原シェイル:「それは、っと」今度は逆に、一切の改竄をされていない記録だったため笑みが零れてしまう
嘴子原シェイル:「ほんと、隠す気あるのかなってくらい」
嘴子原シェイル:手元の端末から纏めたものを見せる。
嘴子原シェイル:「目立ちすぎ。そっちの工作が慎重すぎて、逆にアイツのも罠かと思えるくらいだよ」
棗ハルカ:「本当に目撃されてるわね……あいつだったら正気か? って、言うところだわ」
嘴子原シェイル:「……百人隊が生み出されてから、乗り手によってチューンされるものなのかは気になるかな」
嘴子原シェイル:「あの形であることに意味があるなら厄介だと……まぁ、冷静な部分はそう思うんだけど」
嘴子原シェイル:「うん……ないかな」実際に会ったうえでの率直な感想
棗ハルカ:「とはいえ、罠でもそういうことをせざるを得ない事情があるにしても、どちらにせよ最終的には目撃されなくなる場所がある」
棗ハルカ:「そうでしょ、シェイル。見立ては?」
嘴子原シェイル:「……その通り。で、また奇遇なことにだ」
嘴子原シェイル:「どっちも同じ場所へ辿り着く。やっぱり罠を疑うべきなのかい私は?」
嘴子原シェイル:消去された通信記録の出元。消えた未確認機体。
嘴子原シェイル:「──ディクテオン資源採掘基地」
棗ハルカ:「どうでしょうね。一つ言えることは罠だとして、あなたが諦めるかってことだけど」
棗ハルカ:「どうするの?」
嘴子原シェイル:「もちろん諦めないさ。それより重要なのは……ハルカ、行ったことある?」
棗ハルカ:「……記憶にないわね、でもディクテオン資源採掘基地か」
棗ハルカ:「私の方の事情もちょうどここなのよね」
嘴子原シェイル:「不思議な一致だよ。まだ二度目だって自分に言い聞かせてるところ」
棗ハルカ:「先約の話したでしょう? その相手がここにいるらしいのよ」
棗ハルカ:「助けを求めてる。状況から見てあまり時間の猶予はないわね」
嘴子原シェイル:「なら同行は続けるとして……」
嘴子原シェイル:「……"教育実習生"って、"先生"としての権限はどれくらい与えられてるのかな」
嘴子原シェイル:「私がジェネシスの縁者を頼ることも出来るけど」
嘴子原シェイル:「残念ながら九社都牙莉亜は在籍してないからね。これがメサイアだったらどうとでもなるんだが」
棗ハルカ:「基本的には同じくらいのはずだけど……あまり今回は期待できないわね」
嘴子原シェイル:「ほう?それは何故かな」
棗ハルカ:「それは多分、あなたのコネでもそう。正攻法じゃあ時間がかかりすぎる」
嘴子原シェイル:「……ああ、そうだったね。きみの方は一刻の猶予も無さそうだ」
嘴子原シェイル:記録の改竄。これが恒常的なものではなく一時的なものだとしたら。
嘴子原シェイル:救難信号は、敵にバレているという事だからだ。
棗ハルカ:「時間もあるけどそこ自体が単純に閉鎖的っていう話よ。外から職員室やジェネシスの知り合い、といっても断る理由はいくらでもひねり出せるもの」
棗ハルカ:「それこそ本当にノドスが中にいて、匿っていたらどうしても入れるわけないじゃない?」
嘴子原シェイル:「そりゃそうだ。万が一逆のことが起きたら、その場で逃げ道を確保するべきだね」
嘴子原シェイル:「いやぁ、組織としての強度が高い。キングダムとは違う意味で攻略が大変そうだ」
棗ハルカ:ノドスの中にもいくつものスタンスがあることを知っている、その上でこうしたことを言っている。
棗ハルカ:「だから、より直接的な裏技を使うしかないんだけど……」 と少し考える。
嘴子原シェイル:「……で、だ。正攻法以外のルートなんて私は知り得ないわけだが」
嘴子原シェイル:「どうするんだい、ハルカ?」
棗ハルカ:使えるかどうかじゃない、使っても問題がない・・・・・かどうかが重要なのだ。
棗ハルカ:ノヴァリスにおける活動の大部分の記憶を喪失している棗ハルカにとって、なにが大きな地雷になっているのかが分からない。
棗ハルカ:自分がこうなっていることに大きな意味があるのか、ないのか。だが、いくら考えようとも答えは決まってる。
棗ハルカ:「手段はあるわ、すこしお願い・・・・してみる。まずは試してそれから決めても遅くはないでしょ?」
棗ハルカ:そうしてジェネシスの思い浮かんだ伝手に連絡を取り始める。
嘴子原シェイル:「ああ。存分にやってくれ」肩をすくめる
嘴子原シェイル:「(解良イノリに、推定ノドス生……それにジェネシス)」
嘴子原シェイル:「(いったいどれだけの伝手を持っているのやら)」

GM:スダチとエズミがディクテオンから退いてしばらく後、再び上位のオフィサー秘書から連絡が入った。
GM:曰く、職員室にもディクテオンへの興味を抱く者があるという。それも、一刻も早いコンタクトを望んでいる。
GM:かくして、君たち四人は顔を合わせることになる。場所は中立性のため、セントラルの談話室が選ばれた。
GM:落ち着いた内装の部屋の中に、四人分の席が用意されている。
後藤スダチ:「ど、どうもこんにちは~……オフィサー営業本部主任の後藤スダチです……」
後藤スダチ:申し訳なさそうに入室。
棗ハルカ:「こんちにわ、急に呼び出しちゃって悪いわね。星室庁の棗ハルカよ」
棗ハルカ:入室してきた二人に挨拶をする、どちらかというと友人のような気さくさだ。
後藤スダチ:「いえ、こちらこそ……まさかハルカ先輩にご迷惑をかけることになってしまうなんて……」
後藤スダチ:「正直な話、本当に困ってます……!」
棗ハルカ:「迷惑だなんて、気を使うことないわよ。こっちだってディクテオン資源採掘基地には用があったんだしね」
エズミ・バーガンディ:「初めまして。キングダム学院のエズミ・バーガンディです」
エズミ・バーガンディ:緊張を隠せずにそわそわとしながら、面会相手の二人に挨拶をする。
嘴子原シェイル:「付き添いの嘴子原シェイルだ。あ、ふたりのお茶も入れようか?」
嘴子原シェイル:ズズ……と用意した湯呑みを啜っている。
棗ハルカ:「あ、シェイルお願い。二人にも淹れてあげて」
後藤スダチ:「あ、どうもご丁寧に……」ぺこぺこ
エズミ・バーガンディ:(あれ……? あの子の顔、どこかで見たような……) シェイルさんの顔を不審そうに見つめている。
嘴子原シェイル:「りょーかい。その間に進めてていいよ」
嘴子原シェイル:そそくさと席を立って淹れ始める。
嘴子原シェイル:「(いやぁ、見られてるねぇあの魔女帽の子に)」
棗ハルカ:「困ってる、か。……それじゃ、スダチの方から事情を話してもらえる? 出来ればという前提だけど」
棗ハルカ:「ディクテオン資源採掘基地の今の状況について知りたいからね、話を聞く限りだと行ってきたんでしょ?」
後藤スダチ:「ディクテオン資源採掘基地が大規模な物資横領を行っている可能性と、それに伴い違法兵器の製造を行っている疑いがあります」
後藤スダチ:「偽装はオフィサー側の記録すら改ざんする極めて大規模なものです。そしてネヴァノ・ディクテオンは外部のあらゆる生徒を基地内に立ち入らせないよう警戒しています」
棗ハルカ:「横領と密造……結構、大きく出たわね」
エズミ・バーガンディ:「……それだけじゃあないよ。違法兵器の製造だけならまだしも、被害が実際に出ているんだ」
棗ハルカ:「なるほどね……それと被害って?」
後藤スダチ:「専門家ではないエズミさんにすら一目で分かる、『見られては困る』ものが中にあったんじゃないかと……私はそれがキングダムを襲撃した兵器だと考えてます」
後藤スダチ:「詳しい事情はエズミさんからお願いしていいかな?」
後藤スダチ:やっとソファに座り、一息つく。
エズミ・バーガンディ:「棗……先生だったっけ。星室庁の先生方にはまだ報告がいっていないと思うけど」
エズミ・バーガンディ:「キングダム市街、大ノヴァリス博物館周辺で件の兵器群が暴れ回ってる」
棗ハルカ:「えぇ……それは、随分なことね」
エズミ・バーガンディ:「このまま襲撃が重なれば万が一の事態にも繋がりかねないし、本音を言えば今すぐにでも連中の基地を抑えたいくらいだ」
嘴子原シェイル:「(謎の救難信号、消えた百人隊)」
嘴子原シェイル:「(その施設の主は立ち入りを拒んでいて、更に他学区に進行している可能性がある、と)」
嘴子原シェイル:蒸らした茶葉が熱気ともにふわりと薫る。
嘴子原シェイル:「かなり事態が込み入ってるねぇ」
棗ハルカ:「エズミの個人的……学区間の政治背景を考えれば早期解決は当然ね」
後藤スダチ:「……はい。学区間紛争に繋がりかねない事件が現在進行形で起こっています。オフィサーにも事の顛末は報告していますけど」
後藤スダチ:「ジェネシスだけで解決してはならない、星室庁に介入してもらうべき問題だと判断しています」
後藤スダチ:「監査局が待機してくれているうちに、一連の状況を解決したいんです。難しいでしょうか?」
棗ハルカ:「そうね、私も施設には個人的……というか”先生”として介入したい案件があるの」
棗ハルカ:「だからスダチたちの求める早期解決には協力できると思う」
嘴子原シェイル:ふたりに湯呑みを配膳する
嘴子原シェイル:「どうぞ。粗茶だけど……って、ここの主じゃない私が言うのは失礼にあたるかな?」
嘴子原シェイル:「……っと。ちなみに私は人探しをしていてね」
嘴子原シェイル:「その相手も、その施設で反応が消えたらしくてさ」
エズミ・バーガンディ:「人探し? シェイルくんのご友人かい?」
後藤スダチ:「その案件でセントラルにいるんだね。シェイルさんはどこの生徒?」
後藤スダチ:ズズーと湯呑みをすする。
棗ハルカ:「これはわざわざ伏せなくてもいいんじゃない? 下手に隠すと印象が悪いわよ」
後藤スダチ:「まあまあ先輩、シェイルさんのペースだってあるでしょうし……世間話みたいなものですから」
嘴子原シェイル:「ん、んー……じゃあご忠告に従って」ついでに持ってきた急須で自分の分を入れ直している
嘴子原シェイル:「改めて、『同窓会』所属の嘴子原シェイル。出身はムセイオンアートスクールと……」
嘴子原シェイル:「ちょっとだけキングダムにお世話になっていた、かな?」
後藤スダチ:「ど、同窓会……!」
後藤スダチ:政治的にすごく厄介だぞ、と思っている。
エズミ・バーガンディ:「へぇ~。元はキングダムの……」 「キングダムの……?」
嘴子原シェイル:「まぁ私と『同窓会』の繋がりは今回あまり関係ないけどね。偶発的な事故の犯人を追ってるだけだからさ」
エズミ・バーガンディ:「ムセイオン出身の……シェイル・サイシバラ……?」
エズミ・バーガンディ:シェイルさんを見る目付きが変わる。
嘴子原シェイル:「……やぁ、そういえばきみはキングダム所属だったね。服装から一目でわかったよ」
嘴子原シェイル:「どう?キングダムは今元気かな?」
エズミ・バーガンディ:「テロリストの……シェイル・サイシバラ……!」
後藤スダチ:「テロリスト!?!?!?」
後藤スダチ:「ええ~っ……私達が追ってるのも(容疑が本当なら)テロリストみたいなものなのに」
嘴子原シェイル:涼しい顔で湯吞を傾ける。淹れ直したてだからか、表情に反して舌だけが少し熱そうだ。
エズミ・バーガンディ:「……元気かどうかと言われれば、多分元気なのだろうね」 「至上王の治世は万全で、街の景観も変わらないよ」
棗ハルカ:「待ちなさい、今はその手の学区内での話は禁止よ」
エズミ・バーガンディ:「………………。」
棗ハルカ:「ここはキングダムじゃないもの」
嘴子原シェイル:「助かるよハルカ。あれも込み入った話でね」
嘴子原シェイル:「だから私ではなく、ひとまずは彼女を信用してくれると助かるかな」
後藤スダチ:「ま、まあエズミさんも抑えて……一旦、一旦ね」
エズミ・バーガンディ:「はあ……。棗先生、僕たちの学区内の事情について、まずは横に置いておくというのはわかった」
エズミ・バーガンディ:「でも……彼女は本当に信用できるのかい?」
棗ハルカ:「それに関しては、私はこうとしか言えないわ」
棗ハルカ:「私は信用してる、だって助けてほしいって言われちゃったからね」
エズミ・バーガンディ:「お人好しな考え方だなぁ」
後藤スダチ:(ハルカ先輩の煮えきらない言い回し、相変わらずだな~……)
棗ハルカ:「”先生”だもの、”生徒”を疑っちゃ話にならないでしょ」
エズミ・バーガンディ:「”先生”……か」
棗ハルカ:「でもエズミが信用出来ないなら仕方ないわ。無理にしろ、とは言えないもの」
エズミ・バーガンディ:「いや」
エズミ・バーガンディ:「どの道、信用できる協力者に当てなんてないんだ」
エズミ・バーガンディ:「なら、信用できない相手だとしても信頼するほかにないだろう」
エズミ・バーガンディ:「それに……”先生”っていう人たちのやり方にも興味はあるしね」
嘴子原シェイル:「……いいね。私もおおむね同意さ」
棗ハルカ:「ありがと、エズミ。そうしてもらえると助かるわ」
嘴子原シェイル:「私は助けて欲しい。だからきみたちの事も助ける」
嘴子原シェイル:「いい関係だと思わないかな?」
後藤スダチ:「私はもちろん喜んで協力しますよ……!事件解決が最優先なんですから!」
棗ハルカ:「いい関係にしたいと思うなら最後まで話をしなさい」
エズミ・バーガンディ:「君がどんな事情でテロリストになったのか、今はひとまず置いておこう」
棗ハルカ:「あなたの探し人、これは問題よ。少なくともスダチにとっては厄介の種が増えてる」
後藤スダチ:「イヤな予感を盛り上げる言い方やめてくださいよ……」
エズミ・バーガンディ:「そうだ。問題はシェイルくんの探し人だ」
嘴子原シェイル:「おっと……そういえば話しそびれていたね。誰を追ってるかって話」
嘴子原シェイル:「実に衝撃的な話なんだけどさ」
嘴子原シェイル:「昼下がりの道すがら、ノドスの百人隊と衝突事故を起こしたって言ったら……きみたち信じる?」
後藤スダチ:「え~~っ」
嘴子原シェイル:「そしてその彼は、当の施設で謎の消失を見せた」
エズミ・バーガンディ:「…………………………ノドス!?」
後藤スダチ:「つまり、ディクテオン基地で……!?そんなことあるのかな」
嘴子原シェイル:「いやぁ、あの地下では何が待っているんだろうね?ここまでくるとワクワクしないかな」
後藤スダチ:「いや、逆に怪しくなってきた……なんで……偽装事件ではここまで徹底して慎重に動けていたネヴァノさんが」
後藤スダチ:「キングダムやらノドスやら、今になって怪しまれるような動きをたくさんしているんだろう」
後藤スダチ:顎に手を当てて考え込んでいる。
棗ハルカ:「で、残念ながら目撃情報から算出した結果がこれよ」 タブレットに目撃情報諸々のデータを写す。
GM:示されるデータは、確かに彼女の発言を裏付けている。確実な物証にまでは至らないが、十分と言える状況証拠。
エズミ・バーガンディ:「……随分と大勢に見られているみたいだね」
棗ハルカ:「答えは施設自体が一枚岩ではない。と考えたらどうかしら」
後藤スダチ:「そう考える根拠はあるんですか?」
棗ハルカ:「ここで私の話に戻るわね」
棗ハルカ:「私が施設の介入を決めたのは、ここからSOSが送られてきたからよ」
棗ハルカ:「私宛、となってるけど都合よく受信できたのが私だけって考えたほうがとりあえずの筋は通るわ」
後藤スダチ:「つまり星室庁当ての通信だったわけですね?」
嘴子原シェイル:「てっきり内側への抑圧だけかと思っていたけど……」
嘴子原シェイル:「きみたちの話から内外へ問題を抱えていると分かったわけだ」
棗ハルカ:「話を聞く限りだと、この施設内の関係でなんらかの不当なものが発生している。みたい」
エズミ・バーガンディ:「不当なもの、というと?」
後藤スダチ:「なんらかの不当なもの……」ぼんやりと復唱する。
後藤スダチ:「そりゃ、話の流れからしてめちゃくちゃあると思いますけど」
エズミ・バーガンディ:「ここまでの話に出ただけでも、資源横領に違法兵器の製造、ノドスの隠匿……不当なものだらけだけど」
棗ハルカ:「あのね、具体的にどんなのなのかなんて私に分かるわけないでしょ。少なくとも誰かが施設内の人間になんらかの行為を強要してるってことくらいよ」
後藤スダチ:「え~っ、でも救難要請があったってことは少なくともその人が困ってるってことですよね?」
後藤スダチ:「通信相手は『なんらかの行為』について詳しい説明をしなかったんですか?そうじゃなかったとしても、ハルカ先輩なら聞き出すと思ってたんですけど……」
棗ハルカ:「オレアス、それに聞き覚えは?」
GM:君たち全員にその名前、あるいは単語に聞き覚えはない。
後藤スダチ:「ありません」
エズミ・バーガンディ:首を横に振る。
嘴子原シェイル:「残念だけど」否定する
棗ハルカ:「具体的に聞き出せたのはそれくらいよ。隠蔽してたなら情報統制もしていたんでしょう、すぐに通信が切られたわ」
嘴子原シェイル:「こっちの通信記録はご丁寧にネットワーク上から削除したうえ、偽装までされていたからね」
後藤スダチ:「何かの合言葉……?うーん」
棗ハルカ:「これ以上考えても埒が明かないわ、話を進めましょう」
エズミ・バーガンディ:「厄介な話だとは思うけど」 「結局は全ての案件がディクテオン資源採掘基地の中に集積しているわけだ」
棗ハルカ:「繋がっているかは別としてね、問題が集まっているのは間違いない」
棗ハルカ:「わざわざスダチが星室庁に話を持ってきたのは手段があるからでしょ」
エズミ・バーガンディ:「そうだ。後藤さん、確か基地の中に入る為の方法があるって言っていたよね」
後藤スダチ:「ハルカ先輩。これだけ問題が入り組んでいる以上、方法は一つしかないと思います」
後藤スダチ:「星室庁の権限でディクテオン資源採掘基地に直接踏み込み、家宅捜索を強行します」
後藤スダチ:「一応、そのためのプランは用意してきています。ディクテオン基地は単一の採掘基地ではなく」
後藤スダチ:「地下に張られた蜘蛛の巣みたいに、いくつかの関連施設と水平エレベーターで接続されているんです」
後藤スダチ:電子ペーパーを広げて、全員に資料を見せる。
GM:……内部からの助けを求める連絡、大規模なデータ改竄、奇妙な機械による学区を越えた働きかけ、ノドスの関与。
GM:これだけの疑いがかかっていれば、少々強引な手に出た所で、責めを受けることはないだろう。
GM:そして、その手段も今揃おうとしている。
後藤スダチ:「人間が出入りできそうな扉やハッチにマーキングしたマップがこれなんですけど」
後藤スダチ:「この、『unusable』となっている出入口」
後藤スダチ:「これは故障等が原因ではなくて、理事会権限だけを受け付けるようになっているので、使用不可として扱われています」
後藤スダチ:「星室庁の『先生』の協力を得られればここから侵入できるのではないかと……」やや自信なさげな顔になる。
後藤スダチ:「大丈夫でしょうか?すごく突貫で考えたプランなので、考え違いがあったら恥ずかしくて……」
棗ハルカ:「ちなみに他のプランはあるの?」
後藤スダチ:「ネヴァノ・ディクテオンから、既に立ち入りの許可自体はもらっています」
後藤スダチ:「一週間後、設備更新を見据えたサービスの相談という名目です」
後藤スダチ:「すぐに強行捜査するプランが不可能なのであれば、逆に向こうが証拠を外に運び出せないように圧力をかけて」
後藤スダチ:「向こうから取った言質の通りに捜査する、ということは考えています。けれど確実性やキングダムの状況を鑑みても、あまり取りたくはないプランです」
エズミ・バーガンディ:うん、と深く頷く。
嘴子原シェイル:「そうだね……外から中心部へ向かうのは無数のルートがあるだろうけど」
嘴子原シェイル:「逆に言えば、それを物理的に塞ぐのは至難の業だ」
嘴子原シェイル:「圧力をかけたところで逃げられちゃお終いなんだろう?」
後藤スダチ:こくりと頷く。
後藤スダチ:「最後のプランは……"オフィサー"で全てを解決してしまう、というプランですね」
棗ハルカ:「あー……」
棗ハルカ:「それって、絶対にやばいやつでしょ」
後藤スダチ:「容疑がほとんど固まっている以上、総務会計監査局や営業本部を動員できない理由はないので」
後藤スダチ:「本部長が動けば一時間で解決すると思います。ただしジェネシスだけで解決してしまえば、キングダム側に大きな遺恨を残すことは間違いないとも思っています」
エズミ・バーガンディ:「それはそうだよ」
後藤スダチ:「そうだよねえ……」
エズミ・バーガンディ:「被害を受けているのはうちなんだ。それなのに、全部君たちジェネシスの中で解決されたと言われて……」
エズミ・バーガンディ:「僕たちの面子が丸潰れになるし、きっといくつかの禍根を残す事になる」
後藤スダチ:「はい!善処します……!」明確な力関係!
エズミ・バーガンディ:「うん! 善処してくれたまえよ!」 何らかの力関係!
棗ハルカ:「ただでさえキングダムは血気盛んな話ばかり聞くし、下手な争いの元になるわね」
嘴子原シェイル:「それに……『最終的には"オフィサー"が動けばどうとでもなる』」
嘴子原シェイル:「外にはいい喧伝になるかもしれないけど」
嘴子原シェイル:「あまり望ましくないだろう?」
棗ハルカ:「結局、諸々含めて丸く収めるのは最初のプランしかないわけね」
エズミ・バーガンディ:「後藤さんの最初の提案については分の良い賭けだと思うよ」
エズミ・バーガンディ:「理事会時代に作られた設備の中には、生徒の権限では再設定が不可能な物も数多いし」
エズミ・バーガンディ:「”先生”として……大人として認められさえすれば、この経路が使える可能性は高いと思う」
棗ハルカ:「このプランを考えたスダチなら分かってると思うけど、突入にはどうしても少人数に限られる」
棗ハルカ:「だいたいこの四人か、それに一人二人くらいになるかしらね。それ以上は目立っちゃうもの」
後藤スダチ:「そうですね。相手に悟られるよりも早く行動しないといけませんから」
後藤スダチ:「……あの、エズミさんとシェイルさんにも同行をお願いしていい?」顔を上げる。
後藤スダチ:「もし二人が直接ディクテオン基地の状況を確認できなくてもいいなら、私達が代わりに捜査してくるけれど……」
嘴子原シェイル:「もちろん。私も行くよ」
嘴子原シェイル:「……ま、最初はああ言ったけどね」
嘴子原シェイル:「そっちものっぴきならない事情みたいだし、少しくらい優先順位を組み換えたっていいさ」
エズミ・バーガンディ:「元々、基地の中を確認したいと言ったのは僕の方だ」
エズミ・バーガンディ:「当然、奥の奥まで同行するし、のっぴきならない不正を見つけたらその時は……」
エズミ・バーガンディ:「君たちの”誠意”を見せてもらうからね! 覚悟しておいてくれ!」
後藤スダチ:「ヒエーッ!恐縮です!」
嘴子原シェイル:「(どういう関係なんだろうこの二人……)」会ったばかりだよね?と首を傾げる
棗ハルカ:「ん、分かった。それじゃそのプランで行きましょうか」
棗ハルカ:「でもそうね……私達には十字冠の保護があるとはいえ身の危険を感じたら無理はしないこと」
棗ハルカ:「これを守ってくれると助かるわ」
後藤スダチ:「正確には無理をするような状況を作らないこと、ですよね」
棗ハルカ:「ん……そうね」
後藤スダチ:「ジェネシス側の責任者は私なので、どうにか考えて皆を危険に晒さないようにはします」
棗ハルカ:「スダチも仮にそうなったとしてもフォローのために無茶なことはなるべく避けてね」
後藤スダチ:「内側に踏み込んだ後なら施設内の情報もいくつか拾えるはず……相手の打ってくる手を予測できれば、どうにか……」口の中で呟く。
嘴子原シェイル:「りょーかい」今度こそは
嘴子原シェイル:「目標は全員生還。その上で各々目的を達する……うん、頑張ろう」
嘴子原シェイル:「大丈夫。何とかなるさ」
エズミ・バーガンディ:「わかってる。自分の身は自分で守るさ」
棗ハルカ:「よし、それじゃ準備してから施設に向かいましょう」



GM:ではシーンを終了します。ロイス取得可能。また、アイテムの購入も可能です。
GM:基地内部でもアイテムを入手する機会はありますが、そんなにないので、買っておきたいものがある人は頑張ってください。
後藤スダチ:高性能治療キットの扱いについて聞いてもいいですか?
棗ハルカ:使い捨てと書かれていない高性能治療キット
後藤スダチ:なんでIAでもなお修正されてないんだよ
エズミ・バーガンディ:本当に高性能なキットだ……
嘴子原シェイル:変わらない味
エズミ・バーガンディ:ロイスは 嘴子原シェイルさんに〇有為/不信感でロイスを取得。 また、後藤スダチさんのロイスを〇見所がある/憐憫に変更します。
GM:これは……
GM:使い捨てですね
後藤スダチ:ロイスは 先輩/棗ハルカ/親近感/苦手:◯/ロイス 協力者/嘴子原シェイル/温厚:◯/テロリスト!/ロイス
後藤スダチ:常識的に考えればそうですよね。
後藤スダチ:じゃあ医療トランクにしましょうかね私は
後藤スダチ:照準器とか狙ってもいいけど所詮は焼け石オンザウォーター
GM:使い捨てにしても購入難度+1で回復量+1d10はインチキな気がするな
後藤スダチ:9dx+9>=20
DoubleCross : (9DX10+9>=20) → 10[2,4,5,6,7,8,9,10,10]+7[1,7]+9 → 26 → 成功

後藤スダチ:やった!これでみんなのHPはそこそこ安心だ
GM:ともあれキットは使い捨てです! スキルでトランクから無限に薬剤を取り出すヒーラーキャラになってください
嘴子原シェイル:ロイスは エズミ・バーガンディ 同族?/○隔意 で取ります
エズミ・バーガンディ:フラググレネード(購入難易度12)を買いに行きます
エズミ・バーガンディ:(2+0)dx+6>=12 【調達】
DoubleCross : (2DX10+6>=12) → 9[1,9]+6 → 15 → 成功

エズミ・バーガンディ:購入したフラググレネードを装備。
嘴子原シェイル:購入はハードコートで
嘴子原シェイル:(2+3)dx+9>=9
DoubleCross : (5DX10+9>=9) → 7[1,3,4,4,7]+9 → 16 → 成功

嘴子原シェイル:入手!装備して行動値調整しよっと
嘴子原シェイル:嘴子原シェイルのイニシアチブを2減少(14 → 12)
棗ハルカ:マジで買うもんないな
棗ハルカ:医療トランクでも買っておくか
マルチプル・パペットA:NS:『トライ&サクセス』
マルチプル・パペットA:《天性のひらめき》
マルチプル・パペットA:(7+2)dx7>=20
DoubleCross : (9DX7>=20) → 10[1,2,5,5,6,7,9,10,10]+10[6,7,7,8]+10[9,9,10]+6[1,4,6] → 36 → 成功

棗ハルカ:車買えたな……w
棗ハルカ:棗ハルカの侵蝕率を2増加(80 → 82)
GM:はちゃめちゃな医療が襲ってくる
棗ハルカ:じゃあボルトアクションライフルでも買っておこ
マルチプル・パペットB:NS:『トライ&サクセス』
マルチプル・パペットB:《天性のひらめき》
マルチプル・パペットB:(7+2)dx7>=15
DoubleCross : (9DX7>=15) → 10[2,3,3,3,4,4,7,9,9]+5[4,4,5] → 15 → 成功

棗ハルカ:ジャストナウ、装備
棗ハルカ:棗ハルカの侵蝕率を2増加(82 → 84)
棗ハルカ:医療トランク受け取っておしまい!
GM:ではシーンを切ります!





◆ Middle 04  Scene Player : 棗ハルカ

GM:基地潜入シーンです。特殊なルールがあるので説明しますが、その前に忘れないよう全員登場してください。
後藤スダチ:後藤スダチの侵蝕率を1D10(→ 9)増加(50 → 59)
嘴子原シェイル:嘴子原シェイルの侵蝕率を1D10(→ 1)増加(53 → 54)
エズミ・バーガンディ:エズミ・バーガンディの侵蝕率を1D10(→ 9)増加(40 → 49)
棗ハルカ:棗ハルカの侵蝕率を1D10(→ 6)増加(84 → 90)



GM:では、潜入シーンの説明に入ります。
GM:マップの左の方に表示されている、パワポで作った図を参照ください。これが君たちの潜入する。ディクテオン資源採掘基地の全体図です。

GM:なんでみんなあんなにマップ作るセンス良いんだろう。死のうかな……
後藤スダチ:あっパワポで作った図だ
嘴子原シェイル:あっ分かりやすい~
GM:君たちはこのパワポ図で言うところの右上、搬出入小基地から潜入をスタート! その後色々調べたりしながら進んでいくわけですね。
GM:で、この潜入は以下の通りルールを制定しています。

・資源採掘基地は5エリアに分かれています。

GM:PCたちがまだ知るよしはありませんが、合計5つのエリアをクリアすることでシーンを突破することができます。

・1つのエリアにつきいくつかの判定が設定されており、その判定を全てクリアすることで先に進めます。

GM:ワナを破壊し警備員を殴り情報を絞り上げるなどを判定でクリアすることにより、描写を挟んでそのエリアをクリアすることになります。

・1エリアあたり1人につき挑戦できる判定は1つまでですが、全員が判定に挑戦した後まだ判定が残っていた場合、全員が侵蝕率を1d10上げることで、全員が再び判定に挑戦することができるようになります。

GM:情報収集判定にありがちなアレです。ただし一人で負担を背負うことはできず、全員が負担を受けることになります。
GM:ここから先は侵蝕率に関する少し特殊な処理です。

・エリア開始時は、侵蝕率を1d5上げます。

GM:登場侵蝕率の半分ってわけです。

・エリア終了時、十字冠を所有するPCの侵蝕率が100を超過していた場合は、通常のシーン終了時と同様に十字冠の効果による侵蝕率の下降が発生します。ただしその下降値は従来の半分(端数切捨て)です。

GM:これもシーン処理と似た挙動が発生しますが、減少値は半減します。

・エリア開始時、侵蝕率が100を超過していても、登場や判定に制限がかかることはありません。

GM:エリア進行はシーン進行とは違うので、制限をかけたりはしないということですね。
GM:まあ、都度ガイドはしていくのでどうすればよいか分からなくなったら遠慮なく聞いてもらって大丈夫ですが、ともかくこのシーンはこういったルールで進行していきます。
後藤スダチ:とにかく目についた判定は全て絶滅させていけばいいんですね!
後藤スダチ:スダチ頑張ります!
GM:そういうこと!
エズミ・バーガンディ:理解!
嘴子原シェイル:はーい!了解です
GM:という感じでまとまったように見えますが、実はもう一個重要な要素があるので……それを説明します。

・攻略中、侵蝕率が100を超えた状態で戦闘不能になったキャラクターはすぐさま『十字冠離脱』状態になります。

・十字冠離脱したキャラクターは以降復帰するまで一切の判定が行えません。

GM:侵蝕率が上がりまくった状態で死ぬと……しばらくの間判定できなくなる! 十字冠の機能によるものです。

・十字冠離脱したキャラクターは、エリア終了時に十字冠の効果による侵蝕率の下降を発生させ、その後リザレクトしてください(下降値を半減させる必要はりません)。その結果、侵蝕率が100未満であれば次のエリア開始時に復帰できます。

・もし侵蝕率が100以上であれば、次のエリア中は復帰できません。次のエリア終了時に、同様の処理を行ってください。

GM:その後の処理は、他のシナリオにおける十字冠による処理と同様です。侵蝕率低下処理を行い、侵蝕率が100未満になるまで登場できません。死んでるんだからサ……
GM:そして一番重要なのがここ
GM:・シーン中、2回『十字冠離脱』が発生した場合、シナリオ上で損害を被る可能性があります。
GM:グッドエンドにならない可能性が生じます。これは、十字冠離脱からの合流のために時間を使ったためそうなる……という演出です。
GM:という感じで、今回のシーンの特殊ルールは以上! 分からないところがあったらいつでも質問してくださいね
後藤スダチ:完全把握!命令してくれよ……今すぐ!
GM:ということで、。ディクテオン資源採掘基地潜入……開始!





◇ ディクテオン攻略戦・エリア1:搬出入小基地

GM:ここで次のエリアに進むために必要な判定は、以下の四つです。

・侵入者感知システムの解除 <知覚><知識:建築学>など 7
  失敗ペナルティ:エリア2以降の一部判定に悪影響
・侵入者排除トラップの解除 <回避><知識:機械工学>など11
  失敗ペナルティ:判定失敗者にガード不可の4d10点ダメージ
・基地管理生徒からの情報収集 <情報:ノヴァリス> 9
  失敗ペナルティ:特になし
・基地管理生徒からの身分証入手 <知覚><交渉>8
  失敗ペナルティ:特になし

後藤スダチ:「侵入者排除トラップの解除」以外はチャレンジできると思います。
GM:それぞれの得意分野と見合いつつ、判定に臨んでください。
後藤スダチ:みんなが得意なやつを取った残りで結構
エズミ・バーガンディ:知覚が得意なので「基地管理生徒からの身分証入手」にいきます
嘴子原シェイル:同じく知覚で感知システムの解除を挑戦しますね
棗ハルカ:いいと思います
エズミ・バーガンディ:(5+0)dx+1>=8 【知覚】 ではまず「基地管理生徒からの身分証入手」を判定
DoubleCross : (5DX10+1>=8) → 8[1,3,6,7,8]+1 → 9 → 成功

棗ハルカ:じゃあ、トラップ解除しようかな
嘴子原シェイル:(4+3)dx>=7
DoubleCross : (7DX10>=7) → 7[2,2,6,7,7,7,7] → 7 → 成功

後藤スダチ:私は侵入者感知システムの解除にチャレンジしましょう
後藤スダチ:あ、違った
後藤スダチ:えーと、基地管理生徒からの情報収集が余った項目として正しいのか
棗ハルカ:そうですね
嘴子原シェイル:ですね お願いします
後藤スダチ:9dx>=9
DoubleCross : (9DX10>=9) → 10[2,3,4,4,5,6,8,8,10]+2[2] → 12 → 成功

棗ハルカ:トラップ解除に《暗号解読》《構造看破》のイージーエフェクトって効果あります?
棗ハルカ:ないなら《天性のひらめき》をするだけさ
GM:これはあります! 双方で達成値を+2して構いません。
GM:合計達成値+4でOKです。
棗ハルカ:ありがたい!
マルチプル・パペットA:じゃあここは従者に《暗号解読》《構造看破》をつかって判定
マルチプル・パペットA:(7+2)dx+4>=11
DoubleCross : (9DX10+4>=11) → 10[1,2,3,4,5,5,9,9,10]+3[3]+4 → 17 → 成功

棗ハルカ:ヨシ
GM:ではエリア1は問題なくクリア! 演出していきましょう

GM:ディクテオン資源採掘基地。
GM:理事会権限により封鎖されていた進入路の近辺には、当然のように迎撃用のトラップが設置されていたが、
GM:君たちは問題なくこれを切り抜け、搬出入小基地へと足を踏み入れる。
GM:ディクテオン資源採掘基地を中枢とした基地群の一つ。大量の資源や大型の機械を搬入・搬出する際の巨大な運搬機が設置された基地である。
GM:クレーンの垂れた大穴を周回するような廊下を君たちは進む……やがて、前方の部屋から複数の生徒の会話する声が聞こえてきた。
GM:会話は賑やかでリラックスした様子だ。搬出入小基地は比較的『ゆるい』空気であることは、ジェネシス経由の情報で把握できている。
GM:道に迷った来客の振りでもすれば、そう問題なく接触し、情報を得ることができるだろう。
後藤スダチ:「あ、こんにちはー」
後藤スダチ:無駄に取り繕うことはせず、自然体で挨拶する。
搬出入生徒:「あれ? こんにちは~」「どうもー」
搬出入生徒:数名の生徒がテーブルを囲んで遊んでいる。ボードゲームかなにかに興じているようだ。
後藤スダチ:目的は情報収集と身分証入手。既にロッカールームではエズミが行動を始めているはずだ。
エズミ・バーガンディ:(こっちかなぁ?) がさごそ。 来客の振りをするには自分の格好は目立ち過ぎる。役割分担で囮役は後藤さんに任せていた。
後藤スダチ:「あの、私第三資材倉庫の職員なんですけど、採掘基地から帰る途中で道に迷っちゃいまして……人がいる区画に出れてよかった!」
後藤スダチ:「多分採掘基地を通って帰るしかないと思うんですけど、道分かります?マップデータ更新サボっちゃってて!」
搬出入生徒:「あぁ~、そりゃご苦労さんです」「慣れないうちは迷うよねー」 特に警戒する様子はなく、同情的だ
後藤スダチ:などと話を切り出しつつ、回収はエズミに任せる。全員の注目はこちらに集まっているはずだ。
搬出入生徒:スマホを取り出し、搬出入基地の地図を見せてくれる 「採掘基地の方に向かうなら、こんな感じで道なりに行って」
搬出入生徒:「水平エレベータ使えば行けるはず。あ、身分証はあるよね?」
搬出入生徒:「エレベーター使う時は身分証必要だからね。再発行は時間かかるよ~」
後藤スダチ:「あはは、ご心配ありがとうございます。でも身分証なかったらこっち来れないですもん」
後藤スダチ:実際は理事会権限でここに来ているので、そんなものは全く持っていない。エズミ頼りだ……
エズミ・バーガンディ:――――《ブラッドリーディング》。その場に置かれていた飲み物のボトルから持ち主の感情を読み取る。
エズミ・バーガンディ:(身分証をこんな場所に置きっぱなしだなんて、緊張感が無いなぁ)
エズミ・バーガンディ:ロッカーの中をがさがさと漁って、難なく目的の物を手に入れる。
搬出入生徒:「そりゃそっか」 納得 「早く慣れるといいね。ここ、トップは結構厳しそうに見えるけど……」
搬出入生徒:「やることやって、ルール守ってれば、非番はこうやって遊んでても文句言われないから。出かけるのが好きとかだと大変だけど、そうじゃなきゃ楽なもんだよ~」
後藤スダチ:「良かった~。皆さん親切ですし、助かります!」
エズミ・バーガンディ:生徒たちの会話を横目に見ながら、すすす……とその背後を通り過ぎる。
搬出入生徒:テーブルを囲む他の生徒もうんうんと頷いている 「たまに変なルールもあるけどねえ」
後藤スダチ:「変なルールって?こっちの施設だと何かあるんですか?」
エズミ・バーガンディ:(こっちの仕事は終わったよ) と、視線で後藤さんにコンタクト。そのまま物陰へと身を隠す。
後藤スダチ:左の三つ編みを触る。『了解』の合図だ。
搬出入生徒:「えーと何だっけ、最近増えたの」「無用な通信はするな……じゃなくて、あー」 恐らくはルールのまとまっているのであろう手元のタブレットを見て、声を出す
搬出入生徒:「神聖二重冠の使用の厳重禁止」
後藤スダチ:「……?」
後藤スダチ:「使おうと思って使えるようなものじゃないと思いますけど……なんでわざわざそんなルールがあるんでしょうね?」
搬出入生徒:「だよね? 私見たことないし……」「ものすごいピンチになったら出てくるっていうやつだよねえ」
後藤スダチ:(問題は)
後藤スダチ:(『無理はしないこと』を徹底されていることではなくて、『無理をするような状況』が想定されているということ)
後藤スダチ:(ネヴァノは採掘基地内での大規模戦闘を想定している……?)
搬出入生徒:「まあ、トップ……ネヴァノ先輩のことね。あの人はホント頭良いから……何考えてるかもよくわかんないし」
後藤スダチ:「私なんてほとんど話したことないです。立派な噂はたくさん聞くんですけど、どんな人なんでしょう」
搬出入生徒:「何か考えがあってのことだろうね~。……人柄?」
搬出入生徒:生徒同士で顔を合わせ 「……悪魔」「激詰め女」「チョー厳しい」「あくび混じりで人殺してそう」
搬出入生徒:「「「「……だった」」」」
後藤スダチ:「????」
搬出入生徒:語尾を合わせ、カラカラ笑う 「いや、昔はホントに厳しくって」
後藤スダチ:これも印象とはほとんど正反対だ。話した限りではそのような苛烈な人格のようには思えなかった。
搬出入生徒:「理事会時代ね。働け働け、働いていないなら学べ、寝るな! みたいなね」
搬出入生徒:「あの人ノイマンとソラリスだから無限にそういうことできちゃうのよ。でもまあ、ホント昔の話で……」
搬出入生徒:「今はもうすっかり丸いよね~」「前なんか一度私らと一緒にゲームしようとしてくれたし」「ボコボコにしちゃったけど!」
後藤スダチ:(うーん……でも、納得できないこともないか……)
後藤スダチ:(これだけ徹底した偽装を実行できるのは、それこそ病的な完璧主義者くらいでしかあり得ない)
後藤スダチ:「へーっ、何か性格が変わったきっかけあったんですか?」
後藤スダチ:「それこそゲーム大会とか……?あんまり想像できないなあ」
搬出入生徒:「何だろ。別にめちゃくちゃキッカケがあったとかじゃないと思う。理事会の離脱とかとも特にタイミング重なってたとかじゃないし……」 頬杖をつく
搬出入生徒:「ふつーじゃない? 普通にやってる内に、なんとなーく肩の力が抜けて、性格が丸くなったみたいなさ~」「結構あるっしょ~」
後藤スダチ:「あはは、そんなものですかね……」笑う。
後藤スダチ:その後も他愛のない雑談をしばらく続ける。引き出せそうな情報は収集するつもりだ。
搬出入生徒:「……まあ、オートメーション? 運用学? とかではもうジェネシスでもトップクラスだから、それで力抜けた辺りじゃない?」
搬出入生徒:「他人にできることは他人に任せるってタイプだもんね~」
GM:少なくとも彼女たちから見て、『昔は厳しかったが、今は落ち着いている』という以上のものはないのだろう。少なくとも、表向きは。
後藤スダチ:向こうから提供してくれる情報以上のことは、敢えて踏み込まないようにする。
後藤スダチ:会長直々の教えだ。交友関係は緩やかに使うように。
後藤スダチ:エズミを十分に退避させた上で、自然にその場を去る。
嘴子原シェイル:彼女の後ろについて去り際にすれ違いながら
嘴子原シェイル:「ああ、ちょっと聞いてもいいかな?」完全に任せるつもりだったがつい気になってしまう
搬出入生徒:「ん、何~?」 手札を覗こうとする隣の生徒の頭を抑え込みつつ振り返る
嘴子原シェイル:「いやなに、さっきの変更規則は初耳だったからね」
後藤スダチ:「!」交渉を任せていたシェイルが口を挟んだということは、それだけ必要な情報と感じたのだろう。
嘴子原シェイル:「皆は禁止された……神聖二重冠の発現に居合わせたら」
嘴子原シェイル:「やっぱりその場から一目散に離れるのがいいのかな?なんて、気になってしまってさ」
搬出入生徒:「え、どうなんだろ……」 考え 「……まあ、何か巻き添えにならないように逃げ出すのかな? なんかあったってことだろうし……」
搬出入生徒:「あとは報告してー……」「警備班が来るのを待つ?」 顔を見合わせつつ答える
嘴子原シェイル:「いやいや!ありがとう」
嘴子原シェイル:「不慣れですまないね。助かったよ」
嘴子原シェイル:印象に残らないよう、それ以上の追及を避け自然に去ろうとする
後藤スダチ:「も~、考えすぎだって!」シェイルを肘で小突く。
後藤スダチ:「行こ行こ!道も分かったからさ」
搬出入生徒:「でも今の警備主任ってサナイちゃんか~」「まあトップの下で頑張ってるみたいだから大丈夫でしょ」「じゃあね~」
搬出入生徒:やいやい言いつつ君たちを見送るぞ。
嘴子原シェイル:「はは、確かにスダチの言う通り。遭遇する方が稀だって聞くしね」
嘴子原シェイル:「うん、改めてありがとう!」
嘴子原シェイル:「(……一般の反応はこんなものか。まだ探るにはちょっと遠いかな)」
GM:そうして君たちは部屋を出て、基地の廊下へと戻った。エズミの手には身分証がある。
GM:これでひとまず、基地と小基地の間の移動を行うことは可能だろう。
後藤スダチ:「エズミさん!ありがとう!セキュリティクリアランスも大丈夫そうかな」
エズミ・バーガンディ:「後藤さんもいい仕事ぶりだったよ。ありがとう」
後藤スダチ:「えへへ」
エズミ・バーガンディ:「それにしても……妙にふわふわとした人たちだったね。緊張感がないと言うか」
エズミ・バーガンディ:「身分証もぼんやりとして置き忘れてたみたいだし」
後藤スダチ:「意外だよね。出入りも情報も徹底的に統制されているなら部下にも規律が浸透してなきゃ不自然なんだけど……」考え込む。
エズミ・バーガンディ:「やっぱり、基地の事はほとんど機械任せになっているのかな?」
嘴子原シェイル:「末端まで緊張しきっている方が緊急事態さ」
嘴子原シェイル:「あとは……それだけ信頼されてるって事かな」
嘴子原シェイル:「話の通りだと随分気さくな人物らしいじゃないか」
後藤スダチ:「どっちも正解かも」
後藤スダチ:「重要なデータの取り扱いは、ミスをしない……つまり自分で管理できるような機械にオートメーション化していて」
後藤スダチ:「生徒職員には気さくに接して、末端でできるようなことしかやらせてない……のかも」
エズミ・バーガンディ:「その……機械の対処に向かった棗先生は大丈夫かな?」
後藤スダチ:「ハルカ先輩のことだから大抵のことは大丈夫だと思うけど……」
後藤スダチ:「談話室でもらった電子情報を分析したいから、私はまだ時間もらいたいな」
後藤スダチ:「確かに、敵地で一人になってるのも危ないから……エズミさんかシェイルさん、先行して様子を見てくれる?」
嘴子原シェイル:「じゃあ私が見てくるよ」
エズミ・バーガンディ:「うん。お願い」
嘴子原シェイル:「一応は周辺分野だし……何かあれば力になれるかもしれないからね」
嘴子原シェイル:軽く手を振って彼女のもとへ向かった

GM:基地間を移動する水平エレベータを起動するだけならば、身分証があれば可能である。
GM:が、その身分証明が電子カード一枚で完結しているというのは、基地規模からしても杜撰だと言って差し支えないところであったし
GM:事実として、身分証による認証と同時に、複数の操作者確認機能と、それら確認情報が不一致であった場合の警備機能が設定されていることを、君は認めた。
GM:これらは不意の電源停止に際しても働くよう機能がある程度独立しており、そのため単独で解除しても問題ないであろうと推測することもできた。
GM:身分証を当てるコンソール直上のレンズと、コンソールを照準に合わせた粘着ネットランチャー。分かっていれば解除は困難なものではない。
棗ハルカ:「なるほどね」
棗ハルカ:コンソールと周囲の状況をかるく確認して、トラップを看破する。
嘴子原シェイル:到着した頃には既に解除するべき罠をとその仕組みを看破していたのだろう。
嘴子原シェイル:軽く説明を受けた上で様子を見守っている。
棗ハルカ:「まぁ、でもこの程度なら……別に大したことはないわ」
棗ハルカ:コンソールに備え付けてある外部端子にメモリを取り付けるだけだ。
棗ハルカ:これでこの一帯のセキュリティを無害化する。
棗ハルカ:「見てて別に面白いものでもなかったでしょ?」
嘴子原シェイル:「そうでもないさ。頼りになるってことを実際に目で見れたわけだしね」
棗ハルカ:「そう? それなら良かったんだけど」
棗ハルカ:「そういえば」
嘴子原シェイル:「うん?」
棗ハルカ:「シェイルってどうしてこんなところに来るまで追いかけてるのかしら、ただ襲われただけっていうにしてもやる気がありすぎかな」
棗ハルカ:「スダチのところに戻るまで、少し時間もあるし聞いておこうかなってね」
棗ハルカ:「話したくない理由があるなら別に話さなくてもいいわよ」
嘴子原シェイル:「うーん、話たくないというか」
嘴子原シェイル:「いや、ちゃんとお礼参りする気概くらいはあるよ?」
嘴子原シェイル:「襲われた……運んでた品が壊れちゃったんだけど、その時はそれはもうお冠だったし」
嘴子原シェイル:私にしては珍しいくらい、と付け足す
棗ハルカ:「でも、それにしては今はそういう気が見えないわよ」
棗ハルカ:「そういうのってエズミくらいだったら凄くわかりやすいんだけど」
嘴子原シェイル:「だって──」
嘴子原シェイル:「だって野次馬根性でしかないからね。今の私の状態って」
嘴子原シェイル:「いや、野次馬ってのはちょっと違うかな」
嘴子原シェイル:「単純に気になるのさ」
嘴子原シェイル:「この基地のことも。ジェネシスのことも」
嘴子原シェイル:「百人隊、ノドスのことも」
嘴子原シェイル:「私が落ち着いてるように見えるのは、ただの平常状態だからってだけ」
嘴子原シェイル:「好奇心が強いのがデフォルトなのさ」
棗ハルカ:「なるほどね」
嘴子原シェイル:「うん。『同窓会』にいるのも同じ」
嘴子原シェイル:「気になるだろう?これからどうなるのか」
嘴子原シェイル:1個目は逃しちゃったけどね、とひとりごちる
棗ハルカ:「確かに、傍から見たらそういう風に見えるのかもね」
棗ハルカ:「あ、これ、別に変な意味とかじゃないわよ。確かにそうかもっていう感想」
嘴子原シェイル:軽く頷いている。続きを促す動作。
棗ハルカ:「でもそうね、そういう風に外から見ている風だと勘違いされやすく見えるわ」
嘴子原シェイル:「……的確に、痛いところを突かれたな」
棗ハルカ:「別にあなたがそのことで困っている、とかでないなら気にすることもないと思うけど」
嘴子原シェイル:「いや……実はちょっと気にしてるんだ。それこそずっと昔からさ」
嘴子原シェイル:「それでも叶うものはある、今はまだ……なんて。まぁ、暫定的な答えだけどね」
棗ハルカ:「気にしてるなら、もう少しくらい熱意を出してもいいんじゃない?」
棗ハルカ:「少なくとも、もったいぶったり、底しれないように振る舞うより親しみが湧くわよ。私の感想だけど」
嘴子原シェイル:「はは、ほんとうに的確に抉ってくるなきみは」
棗ハルカ:「こんなの気を使って黙ってる方が問題じゃない?」
棗ハルカ:「とはいえ、別にシェイルをいじめたい訳じゃないからね。気を悪くしたらごめんなさい」
嘴子原シェイル:「わかってる。こっちも善処する……っと、これは違うな」
嘴子原シェイル:「うん。エズミたちにも、もうちょっと明け透けに接してみるよ」
棗ハルカ:「そうしてくれると嬉しいかも」
棗ハルカ:「今のここだけの関係かもしれないけど、みんなと仲良くなってくれるのなら私が嬉しいからね」



GM:では次のエリアに進む前に、侵蝕率の上昇を行います。各自1d5を振り、そのぶんだけ侵蝕率を増加してください。
後藤スダチ:後藤スダチの侵蝕率を1D5(→ 3)増加(59 → 62)
嘴子原シェイル:嘴子原シェイルの侵蝕率を1D5(→ 3)増加(54 → 57)
棗ハルカ:棗ハルカの侵蝕率を1D5(→ 4)増加(90 → 94)
エズミ・バーガンディ:エズミ・バーガンディの侵蝕率を1D10(→ 3)増加(49 → 52)
エズミ・バーガンディ:すいません、振り直します
GM:そう、1d5なのだ
エズミ・バーガンディ:エズミ・バーガンディの侵蝕率を1D5(→ 4)増加(49 → 53)
GM:(増えた……)
エズミ・バーガンディ:増えた……!
GM:また、このシーンでは判定に入る前に少しイベントをはさみます。

GM:ディクテオン資源採掘基地……あるいは、他の小基地との区別のために『中枢基地』とも呼ばれる、一帯の中心となる地下構造。
GM:縦に長く底ほど狭いその構造から『地下塔』とも呼ばれるその基地に、君たちを載せた水平エレベーターが到着し、扉が開くと、そこに
眼鏡の生徒:「ぁっ」
眼鏡の生徒:一人制服の少女が立っていた。彼女は君たちを見てびくりと肩を震わし、頭を下げる。

眼鏡の生徒:「こ……こんにちは」
眼鏡の生徒:オドオドした様子だ。続けてこう言う 「ひょっとして、外部の方……?」
棗ハルカ:「こんにちわ」
エズミ・バーガンディ:「や、やあ」 突然の出来事に言葉が詰まる。誤魔化すべきか、”対処”するべきか。
エズミ・バーガンディ:「そう……そうそう! 工場見学に来ていて……は、ははは」
後藤スダチ:「あ、もしかして……そちらも外からのお客さんですか?」
眼鏡の生徒:「あっあ」 ぺこぺこ会釈 「で、ですよね。なんかバラエティ豊かだし……へへ……」
眼鏡の生徒:「その、すみません。良ければ、ええと……た、助けていただきたくてえ……」
嘴子原シェイル:「あや、てっきり反対方向へのエレベータ待ちかと思ってたけど」
嘴子原シェイル:「見知らずの私たちに?」助けて、とはまた剣吞な
眼鏡の生徒:「そうなんです、へへ、あの……あっ、あたし、イズミって言います。"クリネイエ"イズミ・マルシンバ……」
イズミ・マルシンバ:「そのう、あたしは精錬小基地の生徒なんですけど、"自習時間"に入っちゃって……あ、"自習時間"、っていうのは」
イズミ・マルシンバ:「ここのルールで、"自習時間"の間は、中枢基地の生徒は自室から出ちゃいけなくて、他の基地の生徒も自分の基地に戻らなきゃいけないんです」
GM:もちろん君たちには覚えのない単語だ。基地特有のローカルルールだと当たりがつけられるだろう。
棗ハルカ:「”ルール”……」
エズミ・バーガンディ:(門限みたいなものかな)
後藤スダチ:「ということは」まばたきをする。
後藤スダチ:「……自分の基地に戻れなくて困ってたりします?」
イズミ・マルシンバ:ぶんぶん! 首を縦に振る 「エレベーター動かす身分証忘れちゃってっ……!」
イズミ・マルシンバ:「も、もしよければ精錬小基地の方に共入りさせてもらえませんかっ……? み、見つかったりしたら」
イズミ・マルシンバ:「ぜったい怒られる……ので」
後藤スダチ:「もちろん!一緒に行きましょう」
嘴子原シェイル:「はは。行きは誰か一人分の身分証で通れるもんね」
イズミ・マルシンバ:「そうっ、そうなんですよ! 行きは一人ぶんあればいいからっ……システムが悪いですよねえ!」
イズミ・マルシンバ:悪口になるとどこか調子づくぞ 「ありがとうございます、助かりますほんと……!」
棗ハルカ:「いいわよ、他のルールも忘れてないか確認しながら行きましょう」 他のローカルルールがあるかどうか確認していくつもりだ。
イズミ・マルシンバ:「話、分かる人でよかった……搬出入の人は優しいんですよねぇ。うちはちょっと厳しくて」
イズミ・マルシンバ:「ま、ま、中枢の人たちほどじゃないんですけど……えへっ……」
エズミ・バーガンディ:「変な仕組みだよねぇ。やっぱり機械に全てを任せていると碌な事にはならない」
イズミ・マルシンバ:「そうですよお。大事ですよね、人のぬくもり……!」
嘴子原シェイル:「忘れたなら仕方がないさ。見た目と違わず不良生徒って訳でも無さそうだしね?」
後藤スダチ:「でも、自習って外出禁止してまで徹底するようなものなのかなあ。見つかるとそんなに怒られるの?」
イズミ・マルシンバ:「怒られるんですよ……! 中枢中層以下の人はもうここのところずっとピリピリで……」
イズミ・マルシンバ:「『神聖二重冠禁止』とかよくわかんないルールも追加されるし……でも中層以下の人はもっと厳しいって聞くし」
エズミ・バーガンディ:「何考えてるかわからない上司がいると怖いよね。わかるよ」
棗ハルカ:「ここのところっていつぐらいからかしら」
イズミ・マルシンバ:「ええ、どうだろう……あ、そうそう」
イズミ・マルシンバ:「文化祭……が、開かれたあとくらいだから……半年前?」 首を傾げつつ言う
後藤スダチ:「そんなに」
イズミ・マルシンバ:「うう、話してたらなんだかまた怒られそうな気がしてきた……行きましょ行きましょ」
後藤スダチ:「あまりルールが厳しすぎるようだったら言ったほうがいいよ……オフィサーとかに……」心配そうについていきます。
イズミ・マルシンバ:「そうですけど、そういうのってあたしみたいなヒラから言っても大丈夫なのかなあ……」
後藤スダチ:(ルールの厳格化が半年前なら、最悪半年間も生徒の出入りが禁止にされてるってこと……いくらなんでも、普通じゃない)
嘴子原シェイル:「それはまた随分と長い間張りつめてるんだねぇ」精錬小基地へと向かう後ろへ付いている
GM:といったことを話しつつ、判定に移りましょう





◇ ディクテオン攻略戦・エリア2:採掘基地上層

・"自習時間"について <交渉><情報:ノヴァリス> 8
  失敗ペナルティ:特になし
・"クリネイエ"イズミ・マルシンバについて <交渉><情報:ノヴァリス> 10
  失敗ペナルティ:特になし
・ディクテオン全体構造の把握 <知覚><知識:建造物>など 9
  失敗ペナルティ:特になし
・巡回監視兵器の無力化 達成値15以上の攻撃で20ダメージの攻撃(装甲10)
  失敗ペナルティ:判定失敗者にガード不可の2d10ダメージ エリア3以降の一部判定に悪影響
・精錬小基地への迂回ルート確保 <知覚> 10
  失敗ペナルティ:判定失敗者にガード不可の4d10ダメージ

GM:4PCに対し5判定を強制する極悪GM……それが俺だ。
後藤スダチ:邪悪だぜ
後藤スダチ:今回の判定はそれなりに何でもできそう。腐食の指先があるから兵器の無力化も楽だ
GM:見合いつつ判定をお願いします。
棗ハルカ:兵器の無力化以外は問題ないかな
エズミ・バーガンディ:ミドルの火力もそこそこあるので全体構造の把握か兵器の無力化にいきたいですね
棗ハルカ:じゃあエズミちゃんにおまかせしようかな
嘴子原シェイル:ちょっと武器温存したいので兵器は任せたいですね また知覚がいいかな
棗ハルカ:そうですね、構造把握がいいんじゃないでしょうか
嘴子原シェイル:ではそれでお願いしたいです
後藤スダチ:ハルカ先生本体がチャレンジできるなら簡単めの判定まずチャレンジしてもらってもいいかもですね
後藤スダチ:従者を温存できるならいざという時安心だし
棗ハルカ:じゃあ、本体は自習時間について聞こうかな
後藤スダチ:イズミ・マルシンバについてをやってみます
棗ハルカ:自習時間について情報収集しよう、学園通の友人で情報収集ダイス+2個
棗ハルカ:(1+2+2-3)dx>=8 <情報:ノヴァリス>
DoubleCross : (2DX10>=8) → 5[1,5] → 5 → 失敗

棗ハルカ:財産点3P使って成功させまーす
GM:従者を出してる本体はなかなかね
GM:あっお金
棗ハルカ:財産12→9
棗ハルカ:棗ハルカの財産を3減少(12 → 9)
後藤スダチ:さすが!
GM:では成功です。他の判定の結果も出揃ったら情報を出したりします。
エズミ・バーガンディ:では「巡回監視兵器の無力化」をやりにいきます
後藤スダチ:10dx "クリネイエ"イズミ・マルシンバについて〈情報:ノヴァリス〉
DoubleCross : (10DX10) → 9[1,1,2,3,3,5,6,6,7,9] → 9

後藤スダチ:回らないなあ。まあ財産1使って成功させます
嘴子原シェイル:(4+3)dx>=9 全体構造の把握 〈知覚〉
DoubleCross : (7DX10>=9) → 10[1,4,4,7,8,9,10]+6[6] → 16 → 成功

GM:へへ……お金で口が軽くなるよ
エズミ・バーガンディ:5dx7+7+3 【コンボ:『失いの伝播』】 《赫き弾》+《コンセントレイト》 「巡回監視兵器の無力化
DoubleCross : (5DX7+10) → 10[5,6,6,7,8]+6[4,6]+10 → 26

エズミ・バーガンディ:3d10+18+1d10
DoubleCross : (3D10+18+1D10) → 15[1,4,10]+18+5[5] → 38

エズミ・バーガンディ:エズミ・バーガンディの侵蝕率を4増加(53 → 57)
エズミ・バーガンディ:エズミ・バーガンディのHPを2減少(26 → 24)
マルチプル・パペットA:迂回ルートについて従者が調査します
マルチプル・パペットA:NS:『トライ&サクセス』
マルチプル・パペットA:《天性のひらめき》
GM:装甲10に対して38ダメージなので十分ですね。構造把握、巡回兵器無力化ともに成功です
マルチプル・パペットA:(7+2)dx7>=10
DoubleCross : (9DX7>=10) → 10[1,5,5,6,6,7,8,10,10]+10[1,8,9,9]+10[2,6,10]+5[5] → 35 → 成功

棗ハルカ:棗ハルカの侵蝕率を2増加(94 → 96)
GM:わ……分かりすぎ!
嘴子原シェイル:まるっとお見通しだ
GM:ではこれで全判定クリアですね。シェイルさんの全体構造把握は、これで中枢基地最下層に行くのは精錬小基地を経由するのが手っ取り早いな……と勘づいた感じにしてください。
GM:上2項目は情報項目としてお出しします。下2項目については情報項目の後に演出していきましょう。
後藤スダチ:はーい
棗ハルカ:押忍
嘴子原シェイル:はーい
エズミ・バーガンディ:了解です!

・"自習時間"について
ジェネシス傘下で業務利益を出す産業体部活の常として、ディクテオン所属生徒には機密保持のためのルールが課される。
だがその中でも最近設定された、あまり他に類を見ないものが"自習時間"に関する要項である。
『定められた"自習時間"の間、中枢基地生徒は自室から、小基地生徒は自基地で待機しなくてはいけない』
これに関しては警備生徒の入れ替えを内密にするためという説明がなされており、事実この時間中に、"ディクテオン警備主任"仁賀サナイを始めとする警備生徒が配置換えされていることが多いという。
また、中枢基地中層以下に所属する生徒には、外出や通信の制限監視を含む、さらに厳重な機密条項を交わさせられるという。

・"クリネイエ"イズミ・マルシンバについて
ディクテオン精錬小基地に所属する生徒。
そそっかしい性格で、細かな所でミスをする。そのせいか常に臆病でオドオドした様子を見せるが、調子に乗ると性根の図々しさが出てくる。
また、基本的に真面目そうな姿勢を取るが、自分のミスを隠すためにはルールを軽視する明確な悪癖がある。
問い詰められた時に嘘を貫き通す度量もなく、およそ重要な仕事を与えられることはない。


GM:「あっ、見えますか。アレですアレアレアレ……」
GM:通路の曲がり角、息をひそめるイズミ。その視線の先には、円柱形のミニマルな自走監視機械が動き回っている。
イズミ・マルシンバ:「あれさえさくっと壊しちゃえば抜けられると思います。どうせ古いやつだし……」
後藤スダチ:「え!?壊しちゃっていいの!?」
後藤スダチ:「基地の備品だけど……!?」
イズミ・マルシンバ:「残骸は中央ホールの方にでも置いとけば大丈夫です。どうせ今日もやってるだろうし……」
エズミ・バーガンディ:「急に物騒な事を言いだしたぞ!」
嘴子原シェイル:「思ってたよりイリーガルな子だね彼女……」
イズミ・マルシンバ:「でも、あたしじゃあれ抜けられませんよお……なんか一瞬で家に帰れる能力とか持ってますかみなさん?」
エズミ・バーガンディ:「その手の能力は行った事がない場所には行けない事が多いしねぇ」
嘴子原シェイル:「みんな既に"自習時間"とやらで戻ってしまったから、逆方向の搬入出口で出待ちしてたと考えてたけど」
嘴子原シェイル:「ああいう監視機器の存在もあったわけか」
イズミ・マルシンバ:「それに、大体この自習時間のうちなら、少々の備品の破損は誤魔化せますから……」 へへへと笑っている
後藤スダチ:「やってみようか……静かに攻撃できる人っている?」
後藤スダチ:イズミの口からそのような発言が出たことに驚いただけで、侵入者の自分達としては最初から突破するつもりではある。
棗ハルカ:「どのみち、他の方法もないしね」
エズミ・バーガンディ:「それじゃあ、僕に任せてもらおうか」
エズミ・バーガンディ:そう言いながら右手に愛用の魔術短剣を構える。
GM:円筒形の監視機械は、前後にカメラアイを備えている。イズミの言う通り確かに経年劣化があり、動きも時々ぎこちない。
棗ハルカ:「自分から言い出すってことは自信があるのね。それじゃやってみて」
エズミ・バーガンディ:「確認するのだけれど、アレらは自然に壊れててもおかしくはないくらいに古い物なんだね?」
イズミ・マルシンバ:「そうですそうです」 ぶんぶん首を縦に振る
イズミ・マルシンバ:「別に銃とかでも全然良いですけど……大きな音が鳴らなければ」
エズミ・バーガンディ:「それなら大丈夫かな」 「――――【『失い』の伝播】」 言いながら、短剣で右腕に浅く線を走らせる。
エズミ・バーガンディ:それと同時に音もなく、異形の力が空間に走り、異音とともに監視機械群が機能を停止していく。
エズミ・バーガンディ:「『減価償却』というのだったかな? 時間と共に価値が『失われ』ていく概念の事を」
エズミ・バーガンディ:彼らに一体何が起きているのか? 理外の理由によって経年劣化が生じた部品群が不具合を起こしているのだ。
エズミ・バーガンディ:装置の劣化によって”価値”が失われるという当然の道理を
エズミ・バーガンディ:”価値”が失われているのだから装置が劣化しているに違いないという異形の節理が塗りつぶす。
エズミ・バーガンディ:理不尽の権化のような因果逆転の概念術式――――それが”魔術”。
エズミ・バーガンディ:「……まったく、酷い勘違いだよ」
エズミ・バーガンディ:「道具という物は長く使いこむ程に価値を増していくというのにね」
イズミ・マルシンバ:「わ、わ……止まった……」
後藤スダチ:「えええ……」口を小さく開けて驚いている。
後藤スダチ:「すごすぎる。キングダムの魔術師ってこんなことできちゃうんだ……」
嘴子原シェイル:「(へぇ……似たような観念の流れを流用して共振させてるのかな)」
嘴子原シェイル:「(うん。こっちも見た目に違わず……)」
GM:エズミの能力行使に伴い、金属筒型の警備機会はバキリという嫌な異音だけを発し、エラーアラートも鳴らさずに擱座する。
棗ハルカ:「確かにこれなら自然に壊れたように見えるわね」
エズミ・バーガンディ:「古い物だったからね。ほんの少し後押しをするだけでなんとかなったよ」
イズミ・マルシンバ:「す、すごいですね! これなら誤魔化さなくても良いし、めんどくさい手間が減りそう……」
イズミ・マルシンバ:そう言うと、イズミは警備機械に手をかざす。ズズズとそれは通路脇に寄っていく。念力のような能力があるらしい。
後藤スダチ:「配電盤じゃなくて、こういう備品の更新営業にしたほうが良かったかなあ」
イズミ・マルシンバ:「営業? あ、どうなんでしょう。新しい機械についてはなんか、調達の目度は立ってるんじゃないかな……」
後藤スダチ:「そうだよね。こういうのは元々それなりの数があって、古いのはそれこそ減価償却期間終わるまで使い潰してるみたいな運用だろうし……」
後藤スダチ:他愛もない話をしつつ、イズミの後ろについていく。
イズミ・マルシンバ:コソコソ歩き出すイズミ。全体構造からして中央ホールを突っ切れば精錬小基地へは近そうだが
イズミ・マルシンバ:そうはしない。大回りの道を進んでいく。
後藤スダチ:「あれ」
後藤スダチ:「中央ホールのほうは通らないんだ?」
イズミ・マルシンバ:「あっ、あっはい。中央ホールは大体この時間……暴れてるんですよね。警備の子と、最新の警備機械が」
棗ハルカ:「暴れてる?」
イズミ・マルシンバ:「暴れてるって、つまり訓練? らしいんですけど」 へへっと笑う 「だからもし銃でドカンってされても、そこに壊れたのをこっそり持ってくつもりだったんですよ」
イズミ・マルシンバ:「そうすればあの子のせいにできるから。あたし頭良くないですか?」
後藤スダチ:「頭良いというかずる賢いというか」
棗ハルカ:「いつか痛い目見そうだから、続けるのはよくないと思うわよ」
エズミ・バーガンディ:「警備の子って……もしかして、言葉の使い方が全然なってない元気な子だったりする?」
イズミ・マルシンバ:「あっはい、その子です。サナイちゃんです。遠巻きに見てると可愛いところもあるんですけどね」
エズミ・バーガンディ:「この前のあの子かー……」
嘴子原シェイル:「……人目を避けたいのかと思ってたけど、まぁ警備の人たちがいるなら同じことか」
イズミ・マルシンバ:「でも命令に忠実なのは間違いないですから……ああいう子ほど関わると厄介なんですよ」
後藤スダチ:(定期的な戦闘訓練と兵器製造。そして交流の完全遮断……)
後藤スダチ:(……まるで戒厳下の小国家みたいだ。何らかの『敵』を想定している。それは間違いない……)
イズミ・マルシンバ:「なんで、まわりみち、回り道。精錬小基地にさえ着いちゃえば大丈夫です。お任せくださいね……」
嘴子原シェイル:「(……私たちも小基地に着いたらそのまま下へ抜けてしまおう)」3人に小声で伝える
嘴子原シェイル:「(ここが一直線に露天掘りしてるとは考えづらいし……各層に分かれてるなら、坑道に相当する小基地通路を通った方が早そうだ)」
後藤スダチ:「(それが良さそうだね)」
エズミ・バーガンディ:「(異議はないよ。こういう判断は君の方が馴れていそうだしね)」
嘴子原シェイル:「(なんか含みがありそうな言い方だね?)」揶揄う
エズミ・バーガンディ:「(……含みがあるように聞こえたなら謝るよ)」
嘴子原シェイル:「(冗談だよ……ハルカが見つけ出してるならそれでいこうか)」
エズミ・バーガンディ:「(でも、君がこの手の活動に長けているのは事実だろう?)」
嘴子原シェイル:「(違いない。ちょっとだけ経験があってさ)」
後藤スダチ:「(でも、中央ホールで何をしているか見に行けないかな)」
棗ハルカ:「(それなら迂回ルートに組み込もうかしら、少しくらいなら確認できる場所があるわ)」
棗ハルカ:先程のハッキング時と先行してあるドローンから移動経路を割り出している。
後藤スダチ:「(ありがとうございます。ルートの割り出しはおまかせしていいですか)」
棗ハルカ:「(任せてちょうだい、スダチの立場からすると出来るなら確認したいものね)」
後藤スダチ:頷く。
イズミ・マルシンバ:(……あれ、あれ? なんか寄り道しようとしてません?)
イズミ・マルシンバ:(ひ、一人は困るからついてくけど……大丈夫っかな……)

GM:採掘基地上層・中央ホール。
GM:広場のような空間があった。おそらく百名以上を一堂に集めることができるような規模の空間で、上層内の各方向へ繋がっている。
GM:ホールであり、ロビーのような空間だった。その場所で、影が二つ打ち合っている。
仁賀サナイ:「でやっ! たあっ! このおッ!!」
GM:片方は仁賀サナイ。全身を使い、あるいはそこかしこに残った資材を踏み台にし、振り回し、あらゆる攻撃を相手へ仕掛けている。そしてもう片方は……
機械音声:『はあ……』
GM:人型のロボットである。君たち、そしてサナイよりも一回りほど大きいその姿に、シェイルはよく見覚えがあるだろう。
GM:彼はじゃれてくる小動物を追い払うような手付きで手にした剣をふらふら振るい、それだけでサナイの攻撃を全て受け流している。
機械音声:『女で良かったな、お前……』 ノイズ混じりの低い声
仁賀サナイ:「は……ッ!?」
機械音声:『弱くても許されるからだ。男は強くなきゃ許されない』
機械音声:『ノドスだったらお前、死んでたぞ』
仁賀サナイ:「ヴゥッ……!!」
GM:唸り声をあげて更に金属材を振り下ろすサナイ。それを彼はやはりたやすく弾く。
GM:……見る限り、サナイの筋は決して悪くない。オーヴァードに必要な最低限の集中はできているように見える。
GM:だがそれ以上に、恐らく……彼が強い。
嘴子原シェイル:「(……)」陰から覗いている
嘴子原シェイル:「(な、なにやってんのアイツ……?)」
嘴子原シェイル:最早そこにいる事ではなく、面倒そうにしながらも律儀に付き合っている姿に困惑してしまう
仁賀サナイ:「ぐ」
GM:注視していなければ分からないほどのわずかな挙動で、彼はサナイを蹴り飛ばした。
機械音声:『終わりだバカ』
GM:その身はボールのように跳ねて、フロアの片隅に転がる。同時に、彼女の停止した壁際の扉が開いた。中層への大型リフトだ。
後藤スダチ:「(……この様子だと)」
後藤スダチ:「(シェイルさんの言ってたノドスが戦闘訓練に協力している……?なんか、すごい状況だね)」
後藤スダチ:『最新の警備機械』という言い回しからして、どちらかというとキングダムを襲った機械なのではないかと予想していた。
嘴子原シェイル:「(うん……。この為に呼び出されたんだろうかアイツは)」
エズミ・バーガンディ:「(アレがシェイルくんの言っていたノドスなんだね)」
機械音声:『"ケイヴキーパー"に頭を下げられたから相手をしてやってるんだがな。いつになったら俺に一撃入れられるんだ?』
仁賀サナイ:「次、こそ……っ」
機械音声:『呑気でいいな、ノヴァリスは……「次」があることに慣れてて』
機械音声:『見渡す限り腑抜け揃いだ』
棗ハルカ:「(頼まれたから、ね……ノドスと繋がっていることは確定したってところかしら)」
嘴子原シェイル:「(精錬小基地の彼女は最新の警備機械と言っていたが……まさか百人隊をこんな使い方してるなんてね)」
後藤スダチ:「(しかもコンプライアンス的にあまりよくない言い回しばかりだね)」
後藤スダチ:以前出会ったコニーといい、ノドスってあんなのばかりなんだろうか……というイメージがスダチの中で醸成されていく。
GM:足でサナイをどけ、彼もまたエレベーターに乗り込む。
機械音声:『"アルゲス"、仁賀サナイ、両名搭乗。下ろせ』
応答する声:『……確認した。お疲れ様』
GM:……リフトの扉が閉まる。
イズミ・マルシンバ:「…………」
イズミ・マルシンバ:「何あれえぇ……」 後ろの方で震えている
後藤スダチ:「やっぱり職員の生徒も知らないんだね」
イズミ・マルシンバ:「し、知らない知らない! もっと別のやつでした想像してたの!」 首をものすごい勢いで横に振り、金髪が乱れる
嘴子原シェイル:「流石にジェネシスの最新型と言っても信じられないだろうからね、あれは」
エズミ・バーガンディ:「思った通りと言うか、僕たちが思っていた以上にこの基地の内情は真っ黒だったって事だ」
後藤スダチ:「あれを生徒の目から隠すための"自習時間"だったんだ」
棗ハルカ:「確かに自習時間のルールなら隠すことが出来るけど……」
イズミ・マルシンバ:「えっええ……もしかしてずっとあんなことやってたの? いや~……」
イズミ・マルシンバ:「忘れたいぃ~……」
棗ハルカ:「ここでの訓練の話は最近?」
イズミ・マルシンバ:「あ、あたしが知り合いからそういう噂聞いたのは最近ですね……でも自習時間ルールは前からあったしな~」
イズミ・マルシンバ:「まあ、さ、最近から始まったことだったとしても、どうなんだって感じですけど……へへ……」 乾いた笑い
嘴子原シェイル:「……とりあえず、"自習時間"中は部屋にいる生徒たちと警備課の間には」
嘴子原シェイル:「与えられている情報に少なくない違いがあるようだ」断絶、と言ってもいいが
イズミ・マルシンバ:「そうっですねえ……あたしが見ても変だって分かりますから、アレ……他の子が見たらもっと分かるでしょ」
エズミ・バーガンディ:「……ここで”余計なコト”を眼にしてしまった君は、上の人に知られたら粛清されちゃうかもしれないね」 脅かすように
イズミ・マルシンバ:「ヒヤッ!? ゆ、許してください! もしかしてあなたたちそういう系の人ですか!?」
エズミ・バーガンディ:「ふ、ふふふふふ……」 邪悪そうな含み笑い。
後藤スダチ:「大丈夫大丈夫!精錬小基地に行こうよ!」
イズミ・マルシンバ:エズミの言葉に後ずさる 「何回土下座をすればいいんでしょう!? 今まで3回くらいしかやったことないですから価値高いですよ!」
イズミ・マルシンバ:「だ、大丈夫ですか? あっちに着いたら即手錠かけられて……ワイセツな拘束服を着せられたりしませんか……?」 怯えている
エズミ・バーガンディ:「どうだろう? この際僕たちに協力して上の人達の悪行を暴くというのは?」
イズミ・マルシンバ:「えぇっ……嫌ですよそんな……今必死で忘れようとしてるのに」
後藤スダチ:「この子を協力者にするのものな~」上手く使いこなせる自信がない……!
棗ハルカ:「無茶なお願いはしないの」 エズミに注意する、
エズミ・バーガンディ:「確かに……。ここで余計な不安要素を入れても困るかも、だし」
イズミ・マルシンバ:「それに、さっきの話聞いた子、そういう感じでしたけど、気付いたら顔見なくなってて……聞いてみたら中枢基地の下層に『転属』になったって話だったんですけど」
イズミ・マルシンバ:「今頃絶対ワイセツな拘束をされてネヴァノ先輩に弄ばれてるんですよお……」
棗ハルカ:「それならイズミも変なことを言うと色々と面倒な事になっちゃうから、ちゃんと忘れなさい」
イズミ・マルシンバ:「ヒ~忘れます忘れます……素数を数えて……1、3、5、7、9……」
エズミ・バーガンディ:「僕たちの事も潔く忘れて元の生活に戻る事だね」
後藤スダチ:(とはいえ、このタイプの子は口封じしても徹底して守り通せるとは思えないし)
後藤スダチ:(私達の情報が漏れちゃうまでは純粋にタイムリミットだな……今回で終わらせるなら問題ないけれど……)
棗ハルカ:「ここに問題があるならオフィサーが解決してくれると思うから、ね?」
嘴子原シェイル:「……ああ、そうだね。どうなろうと最終的には」
嘴子原シェイル:「"オフィサー"が何とかしてくれるはずさ」
イズミ・マルシンバ:「うう……そうなんですかね? ここ、ネヴァノ先輩のお城みたいなもので、実際今まで全然そういう話聞いたことないんですけど」
イズミ・マルシンバ:「でも誰でもいいや。何とかしてくれないかなあ~……」
後藤スダチ:(無茶振りを……)
後藤スダチ:(されている……!!)
後藤スダチ:会話を横に、密かに冷や汗を流している。
嘴子原シェイル:「(ははは。信頼されてるなぁジェネシスの生徒会は)」



GM:それでは次のエリアに進みます。各自再び1d5を振り、侵蝕率に加算してください。
後藤スダチ:後藤スダチの侵蝕率を1D5(→ 1)増加(62 → 63)
棗ハルカ:棗ハルカの侵蝕率を1D5(→ 1)増加(96 → 97)
嘴子原シェイル:嘴子原シェイルの侵蝕率を1D5(→ 2)増加(57 → 59)
エズミ・バーガンディ:エズミ・バーガンディの侵蝕率を1D5(→ 1)増加(57 → 58)

GM:中枢基地から精錬小基地へ。水平エレベーターはスムーズに進み、扉が開く。
GM:ここまでの基地に比べて、どこか赤く焼けたような印象のする基地であった。暑くはないが、しかし熱の気配がある。
イズミ・マルシンバ:「つ、ついた~……」 と安堵しながらフロアへ転がり出るイズミ
後藤スダチ:「あはは、これでひとまず安心だね」
イズミ・マルシンバ:だがその直後、吹き抜け越しに下の方を見て 「ぐぇ」 と声を漏らす
後藤スダチ:「どうしたの?」
イズミ・マルシンバ:「な、なんか警備の機械が来てますう……」
嘴子原シェイル:「それって……」
エズミ・バーガンディ:「んんん~……?」 釣られるように下を見る。
警備機械:指差す先には、確かに攻撃的なフォルムの歩行機械が隊伍を組んでいた。
警備機械:機械、というにはどこか有機的で、非効率さを感じさせるデザイン。だが、その材質や駆動音、節々から発せられる光は、確かに機械のそれだろう。・
GM:エズミは、君がキングダムで目撃した奇妙な機械群と通じる所を感じるかもしれない。有機部品こそ使われてはいないが、単純にデザインが似ている。
エズミ・バーガンディ:「……!!」
棗ハルカ:「随分と物々しいわね」
嘴子原シェイル:「遠くから見るだけで圧のある並びだけど……ああ、確かに侵入者排除には長けてそうだ」
後藤スダチ:「普段からあんなのが巡回してるわけじゃないよね……?」
イズミ・マルシンバ:「そっ、そうですね……チラッと見かけたことはありますが、こんなに歩き回ってることはあんまり……」
イズミ・マルシンバ:「あた、あたしはあいつらがサナイちゃんとケンカしてると思ってたんです。なんか戦いそうなカタチじゃないですか」
エズミ・バーガンディ:「アレだよ! いや……ちょっと細部は違うけど、キングダムを襲った機械に凄く……似てる!」
後藤スダチ:「キングダムの……あれがそうなの!?」
後藤スダチ:「いや、似てるってことはそのものじゃないのか……!でも、なんで小基地に沢山出てきてるんだろう」
イズミ・マルシンバ:「き、キングダムを襲った……?」 怯えている
エズミ・バーガンディ:「ナマモノの部品は使ってないみたいだけど、確かにそうだ」
嘴子原シェイル:「つまり……二連続で証拠と思しきものを見つけたという事になるのかな」
棗ハルカ:「見かけるっていうくらいだから、この施設内で運用してるって考えたほうが良さそうね」
嘴子原シェイル:「ああ。こっちはここの機械だと認識されてるみたいだからね」
GM:……先のノドスらしき機械に、ここで遭遇した、キングダムを襲撃したものの系列機と思われる兵器群。
GM:少なくともこれらを以て、明確にこの基地に後ろ暗い所がありと糾弾することは容易いレベルの証拠だ。
後藤スダチ:「これだけ事件が入り組んでると、どれかを止めればいいって話でもなくなってきますね」
後藤スダチ:「やっぱりネヴァノ・ディクテオンに直接話を聞かなきゃな……」
イズミ・マルシンバ:「ね、ネヴァノ先輩そんなに悪いことを……うう……」
後藤スダチ:「イズミさん。ネヴァノ管理官に会う手続きは普段どうしてるの?」
イズミ・マルシンバ:「イヤだな、ここが潰されて別の所に配属されたら……へぁっ」
イズミ・マルシンバ:スダチに呼ばれ、背筋を伸ばす 「うえぇと、管理官に会う手続きっていうのは……ええとええと」
イズミ・マルシンバ:「各基地のリーダーを通して申請して……それで許可が出ればだったかな。でも難しいみたいですよ」
イズミ・マルシンバ:「あたしの、しっ、知り合いも、会うのに何度も申請出してましたし……」
エズミ・バーガンディ:「そんなに面倒くさい手続きが必要なんだ……」
後藤スダチ:「……やっぱり厳しいんだ。でも」
後藤スダチ:「ネヴァノ管理官が小基地に『来る』ことはあるでしょう?」
イズミ・マルシンバ:「トップは忙しいから……」
イズミ・マルシンバ:「あ……確かにそうですね。見に来ることはあります。たまに……ていうか」
イズミ・マルシンバ:「さっきから話してる知り合いの子も、結局直接来た時に話した……んだったっけ……?」
後藤スダチ:搬出入小基地で聞いた話からして、全くないわけではないはずだ。
後藤スダチ:それなりの頻度で、小基地に訪れることはある。相手が守りを固めている拠点で確保するよりは可能性は高そうに思える。
イズミ・マルシンバ:「まあそれも、週に一回あるかどうか……だと思います。散歩くらいの感じで……」
後藤スダチ:「週に一回かぁ……」だとすると、営業の約束で会うのと大して変わらない。
棗ハルカ:「訪問が気まぐれかスケジュールなのか、どちらにせよタイミングを合わせるのは難しいわね」
嘴子原シェイル:「どちらにせよ、ある程度は強引な段取り、、、を組まないと時間を取ってもらえそうにないね。これは」
後藤スダチ:「そうだね。やっぱり今のところは中枢基地下層に直接行くプランが良さそう」
イズミ・マルシンバ:「い、行くんですねやっぱり……そんな気はしてましたけど」
後藤スダチ:「イズミさんを部屋に戻す必要もあるしね」
後藤スダチ:「さっきと同じ突破ができるなら一番いいかな。ルートを策定して、邪魔な機械はこっそり排除しよう」
イズミ・マルシンバ:「あ、え、へへっ……そうですよね、すみません……ありがとうございます」
エズミ・バーガンディ:「事が済んだら、巻き込まれないように部屋の中で大人しくしていた方がいいよ」
イズミ・マルシンバ:「言われなくてもそうします……寝ます。もう一生分体使った気分」
嘴子原シェイル:「小基地の入り口までは来たんだ。この調子ならすぐさ」
イズミ・マルシンバ:「あ、でも、もしその、あなたたちが中枢下層に行くなら……知り合いの子が無事かどうかも、その、あっ、ひ、ヒマだったらでいいんですけど」
エズミ・バーガンディ:「なんていう子?」
棗ハルカ:「確かめればいいのね。その子について教えてくれる?」
イズミ・マルシンバ:「メリシア・ルーラって言うんです。髪が前に長くて……コードネームは」
イズミ・マルシンバ:「"オレアス"」「……だったかな……」
棗ハルカ:「……うん、分かったわ。だから安心して、イズミ」
嘴子原シェイル:「……!」
嘴子原シェイル:「……ああ、暇が出来たら気に掛けておくよ」
イズミ・マルシンバ:ぶんぶん縦に首を振り 「じゃ、じゃああのっ、あたし、あたしの部屋までお願いしますっ……!」





◇ ディクテオン攻略戦・エリア3:精錬小基地

・下層へのルート特定 <知覚><知識:建造物>など 9
  失敗ペナルティ:特になし
・謎の機械兵の排除1 達成値15以上の攻撃で20ダメージの攻撃(装甲10)
  失敗ペナルティ:判定失敗者にガード不可の4d10ダメージ
・謎の機械兵の排除2 達成値20以上の攻撃で20ダメージの攻撃
  失敗ペナルティ:判定失敗者にガード不可の4d10ダメージ


GM:また、以上3つの判定に成功して手番が余っていたら、このエリアに限りその手番を消費して購入判定を行うことができます。
GM:イズミの協力で物資を入手できるという感じです。まあ必要であればということで……
後藤スダチ:おお……
後藤スダチ:スダチや従者は購入に有利だから残したい気持ちもあるけど
後藤スダチ:そもそも購入したいアイテムがある人どれくらいいるかしら
棗ハルカ:殆どないかな……
棗ハルカ:回復アイテムはもう揃ってますし
後藤スダチ:回復アイテムはもう買う必要ない
エズミ・バーガンディ:余裕があれば追加で何か買いたいくらいなのであんまり……
嘴子原シェイル:ナイフ使ったら補充したいくらいですかね
後藤スダチ:照準器買っておこうかなとは思ってます
後藤スダチ:ホローポイント弾があってもちょっと嬉しいかな ラピッドファイアには使えないけど
後藤スダチ:でも言うほど必要なわけでもないので
後藤スダチ:やっぱり消費の少なさを活かして機械兵排除1をやってみましょう
嘴子原シェイル:お願いします
後藤スダチ:ダメージダイスで15が必要だから、《活性の霧》がいるかどうか微妙なところだなあ
後藤スダチ:いや、サイドリールがあるの忘れてた。やってみます。
後藤スダチ:《コンセントレイト:ソラリス》《腐食の指先》で謎の機械兵の排除1。
GM:判定どうぞ!
後藤スダチ:ウェポンケースからSTALKERを装備。
後藤スダチ:8dx7+9
DoubleCross : (8DX7+9) → 10[2,2,3,5,7,9,9,10]+10[2,2,5,7]+10[7]+6[6]+9 → 45

後藤スダチ:いいね!ダメージも出す。
後藤スダチ:5d10+10+1d10
DoubleCross : (5D10+10+1D10) → 35[7,9,4,10,5]+10+2[2] → 47

後藤スダチ:装甲は-5換算です。
後藤スダチ:後藤スダチの侵蝕率を4増加(63 → 67)
GM:まったく問題ないですね! クリアできます。
エズミ・バーガンディ:では、「謎の機械兵の排除2」に行きます
エズミ・バーガンディ:5dx7+7+3 装備した拳銃で【コンボ:『失いの伝播』】(《赫き弾》+《コンセントレイト》)
DoubleCross : (5DX7+10) → 10[1,5,6,9,9]+3[3,3]+10 → 23

エズミ・バーガンディ:3d10+18+1d10 ダメージ
DoubleCross : (3D10+18+1D10) → 17[6,8,3]+18+8[8] → 43

後藤スダチ:強い強い!
エズミ・バーガンディ:エズミ・バーガンディの侵蝕率を4増加(58 → 62)
エズミ・バーガンディ:エズミ・バーガンディのHPを2減少(24 → 22)
GM:まったく問題にならないな……これで謎の機械兵は綺麗にお片付けですね
嘴子原シェイル:では下層へのルート特定を
嘴子原シェイル:(4+3)dx>=9 〈知覚〉
DoubleCross : (7DX10>=9) → 8[1,2,3,4,8,8,8] → 8 → 失敗

嘴子原シェイル:うえっ
嘴子原シェイル:し、失敗しました…… ハルカ先生~~っ
棗ハルカ:じゃあ、まずは本体が《構造看破》つかってやってみます
GM:問題なく使えます。達成値を+2してください
棗ハルカ:(4+2-3)dx+2>=9
DoubleCross : (3DX10+2>=9) → 7[3,6,7]+2 → 9 → 成功

棗ハルカ:成功しました。《知識:建築物》です
棗ハルカ:続いて購入する感じでしょうか?
GM:オッケーです! そうですね、残り手番が空いているキャラクターは
GM:購入判定が可能です。ここが本シナリオラスト購入になります。
マルチプル・パペットA:調達、サブマシンガン狙います。
マルチプル・パペットA:NS:『トライ&サクセス』
マルチプル・パペットA:《天性のひらめき》
マルチプル・パペットA:(7+2)dx7>=14
DoubleCross : (9DX7>=14) → 10[1,2,4,5,6,6,7,7,8]+10[4,4,9]+10[9]+3[3] → 33 → 成功

棗ハルカ:棗ハルカの侵蝕率を2増加(97 → 99)
棗ハルカ:成功、サブマシンガンゲット
マルチプル・パペットB:調達、ブルーゲイル
マルチプル・パペットB:NS:『トライ&サクセス』
マルチプル・パペットB:《天性のひらめき》
マルチプル・パペットB:(7+2)dx7>=20
DoubleCross : (9DX7>=20) → 10[1,1,2,3,6,7,9,10,10]+10[1,1,9,10]+10[4,9]+10[8]+10[8]+4[4] → 54 → 成功

GM:ひえぇ……
棗ハルカ:棗ハルカの侵蝕率を2増加(99 → 101)
棗ハルカ:購入成功
GM:外部侵入者が備蓄物資から銃と薬物を持っていったよオ……
棗ハルカ:サブマシンガンをエズミちゃんに、ブルーゲイルをシェイルさんに渡します。おわり
嘴子原シェイル:ありがとうございます~
後藤スダチ:どろぼう!
エズミ・バーガンディ:ありがとうございます! 拳銃(相当品)の代わりに装備。
GM:ともあれ判定成功です。このエリアも突破になります


警備機械:警備機械は列を為し、通路をゆっくりと見回っているようだった。
イズミ・マルシンバ:「一応、身分証があればいきなりバンとは行かないと思いますけど」
イズミ・マルシンバ:「あ、あたし、ないんですよね……えへっへへ……」 終わった……みたいな顔をしている
後藤スダチ:物陰に隠れつつ、巡回ルートを観察している。今までに見たことのない構造の警備機械だが……
後藤スダチ:スダチの踵に、親指の先程のスライムがのろのろと滑るように寄ってくる。
警備機械:シンプルに、前方装甲は厚く、後方は薄めな作り。銃火器や火砲を搭載している様子も見えない。
後藤スダチ:(どこを撃てばいいかは)スライム断片が、装置カプセル内に詰まった本体と合流する。
後藤スダチ:(……見てわかった)
後藤スダチ:極小のスライムを、実際に機構内部に侵入させていた。それ自体が知覚能力を持つデバイスならば、多少の応用も可能だ。
後藤スダチ:「エズミさん。撃ち漏らしのカバーをお願いしていい?」
警備機械:音声を拾っているであろう耳らしき部位は時折モーター回転して索敵し、首から上を巡らせて、視覚頼りで見回っている。
エズミ・バーガンディ:「任せて。この手の相手は散々対処してきたからね」
後藤スダチ:カプセル内からごぼり、と大量のスライムが湧き出て、スダチの拳銃と手元をまとめて覆う。
後藤スダチ:音を立てずに攻撃することは専門分野ではないが――
後藤スダチ:不可能なわけではない。
警備機械:サイズは人間程度。そこまで戦闘性能が高いようには見えない……少なくとも先程のノドスの彼よりは、はるかに下。恐らくは君たちよりも。ただ徒党を組んでいるぶん少々厄介というだけだ。
後藤スダチ:ボコ、という小さな音が、スライムに覆われた腕の中で破裂する。
後藤スダチ:立て続けに銃弾が三発。それぞれが警備機械の装甲の隙間を貫通して、致命的な制御部を破壊している。
警備機械:その弾丸は狙い通りに着弾する。装甲を穿った弾痕から火花が散り、そこを起点に歩行していた警備機械が崩れ落ちる。
後藤スダチ:「やった」
警備機械:だが、全てではない。銃撃を受けた最後の一体は、何らかの防御機構が的中直前に働いたのか、態勢を崩しつつも振り返り
後藤スダチ:スダチ一人の瞬間火力では瞬時の殲滅とはいかない。こうした強行突破も単独潜入ならば取らなかった手段だが――
警備機械:まず同行していた二体が仕留められたことを悟ると、目の光を警戒色じみた赤に変化させて
警備機械:スダチの方角を探りながら、接近してくる。ガキン、ガキン、ガキン! 金属質の足音に、低く唸るような声!
エズミ・バーガンディ:「通さないよ」
エズミ・バーガンディ:警備機械の行く先を阻むかのように立ち塞がり、ポタリと腕から血を垂らす。
エズミ・バーガンディ:姿形は違うとはいえ、同型兵器群についてはキングダムで何度も戦っており、
エズミ・バーガンディ:構造についても……仕組みについてはよくわからないものの、ある程度理解は出来ていた。
エズミ・バーガンディ:「そうか……君たちの弱点は”そこ”だったのか」
警備機械:赤い装甲に守られた強靱な腕が振り上げられ――
エズミ・バーガンディ:それに加えて、たった今観察したスダチの攻撃。”オフィサー”エージェントの攻撃は的確に構造の一番弱い所を見抜いている、と判断し
エズミ・バーガンディ:「――――僕もそこを狙おうか」
エズミ・バーガンディ:警備機械のマニュピレーター、その制御部位が音もなく沈黙する。
警備機械:……眼光が急速に収まり、機甲の身体もそれに引っ張られるように停止する。攻撃意図を持った腕が、君に触れることはなかった。
エズミ・バーガンディ:「なるほど。確かにこっちの方が手早いね」
警備機械:これにて全滅だ。
イズミ・マルシンバ:「ひぇ、すご……」 その手際を後ろから恐る恐る見ていた
イズミ・マルシンバ:「プロの方々……?」
棗ハルカ:「二人ともお疲れ様」
嘴子原シェイル:警備機械が沈黙するのを確認すると先行した二人に合流する
嘴子原シェイル:「お疲れさま。ふたりとも凄い手際だったね」
後藤スダチ:「いえーい!お疲れ!」ハイタッチを求める。
エズミ・バーガンディ:「い、いえーい……?」
エズミ・バーガンディ:テンション高い彼女の様子にビビりながら恐る恐るハイタッチ
エズミ・バーガンディ:陽キャは苦手なのだ。
エズミ・バーガンディ:「い、いや……調子に乗らないで欲しい。この程度の事は朝飯前なんだ」
後藤スダチ:「あはは、ごめんごめん。上手くいったからテンション上がっちゃって」
エズミ・バーガンディ:「まったくもう……確かに君の観察眼は素晴らしいものがあったし、実際助けられたけれども……」
嘴子原シェイル:「いやいや。スダチはもちろんきみも見事だったとも」
後藤スダチ:「これで中枢基地に戻るルートは空きそうかな?」
イズミ・マルシンバ:スダチの言葉にこくこくこく! と頷く 「もう下まで行っても大丈夫です……」
棗ハルカ:「その先のルートも構築済みよ、すぐに行けるわ」
後藤スダチ:「さすが先輩!イズミさんを帰したらすぐ向かいましょう」
イズミ・マルシンバ:「あたしの部屋も、へへ、このまま戻れます。この基地は、炉に火が入ってなければそんなに厳重な管理はされませんから……」
嘴子原シェイル:「ああ。もたもたしてると"自習時間"が終わってバレるかもしれないからね」
エズミ・バーガンディ:「そうだ。急がないと”自習時間”の終了までに間に合わない」
GM:そうして君たちがイズミを伴って通路を進んでいく。下層の水平エレベーターも目前、という所で、あ、と彼女は声をもらし、ある扉の前で止まった。
イズミ・マルシンバ:「……ここ、倉庫です。特に用途の決まってない、色々放り込まれてるところなんですけど」
イズミ・マルシンバ:「も、もし良ければ何か、持ってきますか? 銃なんかもあったはずです」
後藤スダチ:「え!?」
エズミ・バーガンディ:「えぇ……」
後藤スダチ:「基地の……備品だよね!?」
イズミ・マルシンバ:話しながら、もうそのつもりでポケットから鍵を取り出している 「ええ、へへ、そうなんですけど」
イズミ・マルシンバ:「管理してたのが、さっき話してたメリシアで、転属の時にあたしに任されちゃって、それ以来誰にもここを開けるよう頼まれてないから」
後藤スダチ:(ノヴァリスの子って本当に凄いなあ)逆に感心している。
イズミ・マルシンバ:「へへ……大丈夫です。メリシアとよく二人でここで過ごしました」
イズミ・マルシンバ:かちりと鍵を開ける。中は狭いが、確かに色々と放り込まれているようだ。奥の方には小さなテーブルがある。
棗ハルカ:「じゃあ、誰でもホイホイ持ち出しとかはしてなかったのね」
イズミ・マルシンバ:「ええ。大体、必要なものは全部ネヴァノ先輩の指導で管理されてるから……」
イズミ・マルシンバ:「……ここはそれからハズレたいらないものばかり。へへ、だからあたしも、メリシアも安心したのかも……」
嘴子原シェイル:「へぇ……じゃあこの倉庫の中は」
嘴子原シェイル:「きみの思い出も詰まってるんだろうね」
後藤スダチ:「キザな言い回し~」笑う。
嘴子原シェイル:「これでも一応芸術家だからね」つられて微笑む
イズミ・マルシンバ:「大した思い出なんてないですけど。あたしはゲームしてて……あの子は勉強。勉強サボらないように見張ってて、って言われてただけですから」
イズミ・マルシンバ:「時間はまだ大丈夫です。持ち出されてもどうせバレませんし……」
棗ハルカ:「仲が良かったのね」
嘴子原シェイル:「……ああ。それでもきっと心地良い空間だったんだろう」
嘴子原シェイル:「ここに二人で過ごす時間は」
イズミ・マルシンバ:「陰キャ仲間ですよう。あの子もドジな所があって、奥手でなんにもできなくて……」
エズミ・バーガンディ:「君たちの聖域に踏み込むのは少し気が引けるけど」
エズミ・バーガンディ:「君が良いと言うのなら、ありがたくいただいていこうか」
イズミ・マルシンバ:「まあ、メリシアはここにいるうちに、やる気出して勉強とかし始めてましたから、仲間って言うのもダメな気がしますが……」
イズミ・マルシンバ:「どうぞっ、どうぞ。どうせ誰も気付かないし……へへ」
イズミ・マルシンバ:君たちに感謝されて表情が緩んでいる
棗ハルカ:「そんな訳無いわよ。 心配してたんでしょ? だったらちゃんとした仲間よ」
棗ハルカ:「もう少しくらい自信持ちなさい。 それにイズミと会えて私達も助かったんだから」
後藤スダチ:「そうだね。案内してもらって逆に助かっちゃった。ありがとう」
エズミ・バーガンディ:「友達の事……大事にしなよ」
イズミ・マルシンバ:「そっ、そうです……かね。それなら……良いんですが」
イズミ・マルシンバ:卑屈さの薄れた、どこか安堵したような笑みで、髪をいじる
イズミ・マルシンバ:「メリシアは本当に、頑張ってる内に前向きに、もっと頑張ろうってなって、いいな……って思ってたんで」
イズミ・マルシンバ:「あたしでも、仲間とか、友達って……思っていいなら、嬉しいな」
イズミ・マルシンバ:「…………へへ」 そうぼやいて、だらしなく笑い 「じゃ、す、すみません。あたしは部屋にいるんで」
エズミ・バーガンディ:「昔と違って、お互いの立場が全然変わってしまった事に気が引けてるの?」
イズミ・マルシンバ:「立場じゃなくて、人間としての格……です。あたしみたいな頑張れないダメ子と違って、メリシアは頑張れる子だから」
イズミ・マルシンバ:「でも……はい。知り合……友達なので」 「どうかその、お願いします……!」
棗ハルカ:「それでもイズミはメリシアのことを私達に託した。友達のためになにかやったのは確かよ」
棗ハルカ:「前向きになるには十分な一歩じゃないかしら? 後はあなた次第、私は応援してるわ」
後藤スダチ:「お友達のこと、きっと見つけてくるからね」
嘴子原シェイル:「ああ。"オレアス"のことは出来るだけ気に掛けておく」
嘴子原シェイル:「これまで助かったよ。ありがとう」
イズミ・マルシンバ:ぺこぺこ頭を下げる 「が、頑張ります。これから……何をかは分かりませんけど……!」



GM:エリアを終了します。侵蝕率が100を超過しているハルカさんは、えーと……
棗ハルカ:-1d10-10の数値の、半減したのを現在に引くかな?
GM:元の値が-[10+1D10]だから、5+1d5を振ってください。
GM:そうですね。そのぶん侵蝕率を減らせます。
棗ハルカ:押忍
棗ハルカ:1d5+5
DoubleCross : (1D5+5) → 2[2]+5 → 7

棗ハルカ:棗ハルカの侵蝕率を7減少(101 → 94)
棗ハルカ:少し健康になった
GM:健康と不健康を反復横飛びすることにはなりそうですが……



GM:では次のエリア……の前に、イベントが挟まります。
GM:精錬小基地から中枢基地中層へ移動する水平エレベーターの中。
GM:もうこの基地に来てから三度目になる移動方法。身体が横にスライドさせられる感覚は独特だが、違和感も上下に移動するエレベーター程度で済んでいる。
GM:そして、上下に行き来するエレベーターと同様、その箱の中にはモニターがあった。行き先や天候、基地としてのお知らせを表示させるディスプレイだ。
GM:そのディスプレイに、ザザ、と僅かにノイズが走り、次の瞬間

機械音声:『……おっ』
機械音声:『やっぱりここか! いや~やっと捕捉できたよ』
機械音声:剣を振るっていた機械、と似たような音声。だが明確に違う音声が
機械音声:エレベーターの中に響く。ディスプレイに表示されているのは、機械の頭部……だろうか?
後藤スダチ:「わあ!」驚き、シェイルに飛びつく。
嘴子原シェイル:「わっ!なんだい!?」その音声以上に飛びついてきたスダチに驚いた
エズミ・バーガンディ:(とうとうバレた!?)
機械音声:『おっ、いい反応ー。基地の女の子はみんな事務的でさ。新鮮で嬉しいよ』
後藤スダチ:(バレた……!警備機械の動向からしてまだ緊急事態にはなってないと思ってたけど……)
後藤スダチ:(向こうも密かに私達を探していたのか……!)
棗ハルカ:「それであなたは? なにか用かしら」
機械音声:その喋りはどこか軽薄だ 『というわけで、どうも始めまして』
機械音声:『百人長センチュリオ17th、"ステルペス"。本名は時戸ケイ』
機械音声:『このブ顔は"アトラナート"っていうんだ。ごめんね~。こんなことになるならハンサムなマジ顔のアバターでも作っておきゃよかったな』
後藤スダチ:「ノドスチルドレン……!」
エズミ・バーガンディ:「しかも”17番目”って……!?」
エズミ・バーガンディ:驚きながら、シェイルさんに視線を向ける。
嘴子原シェイル:「いや驚いたね……接触はもちろん、番号も、名前も」
棗ハルカ:「二人目……確認するけどあなたの友達はまだまだいるの?」
後藤スダチ:「そ、そもそも……どうしてノドスがディクテオン基地に入り込んでるの?」
後藤スダチ:「いい機会だから言っておくけど……!私達、あなた達のせいで本当に迷惑してるんだから!」
嘴子原シェイル:「基地の生徒たちと面識があるってことは、無関係の第三者ではなく、ある程度事情も知ってそうだ」
"ステルペス":『はは~、これこれ! やっぱ警戒されてる味方よりこっちに興味持ってくれる敵だよなー!』
"ステルペス":『いいよ。全部答えてあげる。まず用事は、挨拶! せっかく生まれ持ったハンサムを捨ててこっちまで来てるのに』
エズミ・バーガンディ:「うわ……変態みたいな喜び方」
"ステルペス":『女の子と話せないなんて悲しすぎて悲しすぎて……』
"ステルペス":装甲表面の光がどこか悲しげにトーンダウンする
"ステルペス":『で、僕の友達ってことだけど、そりゃいるよ。ま、君らに対してハッキリ、やるぞ~! ってなるのは』
"ステルペス":『"アルゲス"くらいだからそこは安心して。……キングダムの『王様』、とかいたりする?』
エズミ・バーガンディ:「居るわけがないだろう……こんな事に”王”を巻き込む訳にはいかないし」
後藤スダチ:「いたら大惨事だよ!」
後藤スダチ:「私達だって……その……どうにか穏便に済ませようとしてるんだからね!」
エズミ・バーガンディ:「そうだそうだ!後藤さんの言う通り!」
嘴子原シェイル:「ここにキングダム生がいる時点で既に特殊な事態だろうね」
"ステルペス":『なら"アルゲス"だけだ。良かったね。僕も安心』
"ステルペス":『で、なんでこの基地に入り込んでるか、なんだけど……』
"ステルペス":わずかに声のトーンが変わる 『そのものの答えはできない。まあ、大騒ぎの準備だと思ってくれればいいかな』
後藤スダチ:「イヤ~な予感を盛り上げる答え方!」
"ステルペス":『そのために僕らはここに入ったし、僕は情報制御・情報制圧担当としてジェネシス相手にあれこれ仕掛けさせてもらった訳』
エズミ・バーガンディ:「碌でもない事しかしない奴の言い方じゃないか」
後藤スダチ:「ぜったい仲良しスイーツパーティーの準備とかじゃないでしょ!そういうこと……ノヴァリスでやめてほしいんだけど!」
"ステルペス":『ははっ、そう言われてもな。僕らと君たちで仲良しスイーツパーティーなんてできないだろ?』
棗ハルカ:「情報管理に関してはノドスに任せていたのね」
棗ハルカ:「そうなるとネヴァノ・ディクテオンとはだいぶ仲がいいのかしら」
"ステルペス":『うーん、僕はそこまで。正直ネヴァノは好みじゃないんだよな……表情があんまり変わらないから』
嘴子原シェイル:「……それをわざわざ言いに来る辺りも」
嘴子原シェイル:「かなり自信がありそうだね。女の子とお喋りしに来る余裕まであるんだからさ」
エズミ・バーガンディ:「余裕ぶった態度で僕たちに降伏勧告でもしようって言うのかい?」
"ステルペス":『まあね。僕が本当に任務に殉じるのであれば……』
"ステルペス":『まずそのエレベーターを止めて、そこに"執行者"……おっと、ええと、君たちがさっき壊した戦闘特化社会人のことね』
"ステルペス":『そいつらを前後から送り込むべきなんだろうな』
棗ハルカ:「そうされたら一巻の終わりね、いくらか対処できても物量で押されては押し負けるもの」
後藤スダチ:(……その通りだ。私達の侵入を先んじて感知していたなら、わざわざそれを教えてやる必要はない)
後藤スダチ:(だとしたら何かこれ自体が時間稼ぎの……)
"ステルペス":『でもそうはしない』 ぱっと装甲表面の光が明るくなる 『女の子と話してみたかったから!』
後藤スダチ:「え、ええ~っ……」
嘴子原シェイル:「ああ。それをしないのも、遊んでいられる状況にあるからだ」
嘴子原シェイル:「状況なのか、立場によるものかは分からないけどね」
嘴子原シェイル:「(……これが時間稼ぎだとしたら、尚更私たちに抗う術はないかな)」
"ステルペス":『まあ、そう。僕一人遊んだ所で君たちはどうにもできないからっていうのもあるよ』
"ステルペス":『君たちの前にはあと"アルゲス"とネヴァノが立ちはだかる。ああ、あとあの可愛い子……サナイちゃん? それを切り抜けるのは無理だと思うし』
後藤スダチ:「べ、別にそこまで……女の子と話せない環境でもないでしょ……?ネヴァノさんは好みじゃないって言ってたけど」
後藤スダチ:「それこそ、さっきの"アルゲス"はサナイちゃんと話してたわけだし……」
エズミ・バーガンディ:「……それさあ、わざわざ言わない方が好感度が高いと思うけど」
"ステルペス":『でもそれ、僕の目的をちゃんと言わなきゃ君たちと仲良く話せないだろう。何か策があるんじゃないか……何かワナが……』
"ステルペス":『そういう風に考えるんじゃない? 僕はマジで女の子と話したいだけなのに……』
"ステルペス":『サナイちゃんが"アルゲス"と話してたのも、結局ネヴァノが実践訓練と、必要に応じてコミュニケーション取れって命令してただけだろうし……』
"ステルペス":『……いや、でももうちょい粘り腰で攻めたら行けたのかな、サナイちゃんも……』
エズミ・バーガンディ:「知らないよ、そんなの……」 話しているうちに気が抜けてきた。
棗ハルカ:「少なくとも、基地にいる子に話しかけても気味悪がられるのはたしかね」
棗ハルカ:「だったら、ある程度対等な立場の方が素直に会話できるってとこ? 関係性が敵だとしても」
"ステルペス":『そうそう、そんな感じだよ! えーと……』 装甲の上を光が走る 『棗ハルカ先輩!』
後藤スダチ:「……あの」
後藤スダチ:「じゃあ、あなたが今やってることは――」
後藤スダチ:「そういう欲ぼ……いや、願望を差し置いてでも」
後藤スダチ:「準備を進めるに値する仕事だったってこと?」
"ステルペス":『こうして君たちとフェイス・トゥ・フェイスで話してるのは、十割僕の趣味だけど』
"ステルペス":『それ以外にやったことは、全部目的のための準備だよ。のびのび全力で働いたさ』
嘴子原シェイル:「(流石に聞き出し方が上手いな彼女は)」
嘴子原シェイル:「(異性と接触したいだけならこんな秘密裏の協力を敷く必要はない。もっともな話だ)」
"ステルペス":『その目的は、確かに……』
"ステルペス":『――絶大な「意義」がある。それはノドスの全体方針と似て非なるものだ』
"ステルペス":『より手っ取り早く、簡単な方法だよ。……って言って、君たちが想像したこと』
"ステルペス":『その通りだと思うよ』
"ステルペス":『ま、ここまでやれたのは、どっちかって言うとネヴァノの優しさとか甘さにつけ込んだようなもので、多分彼女の目的は別だろうけど……』
後藤スダチ:「……優しさとか、甘さ」呟く。
エズミ・バーガンディ:「思わせぶりに語ってるみたいだけど、結局は僕たちの敵に回るって事じゃないか」
"ステルペス":『そうだね! 敵同士だ。……でもおかげでこんなに話がはずんだよ。ありがとう』
"ステルペス":『本当に嬉しいな。えーと……』 また装甲の表面を光が走る 『エズミさんか』
"ステルペス":『このエレベーターはそろそろ目的地につく。そうしたら……』
"ステルペス":『……殺る気全開の"アルゲス"と"執行者"の一団が迎えに来ると思う。そして、それに関して僕にできることはない』
エズミ・バーガンディ:「うわ…………」 名前を呼ばれた事、恐らくはその為に個人情報を見られた事にゾクリとした寒気を感じる。
"ステルペス":『だから、それ以外で何かある? 話していいことは何でも話すよ』
嘴子原シェイル:「……ああ、「意義」。そのワード自体には随分と興味をそそられるね」と、最後に、と付け加える
嘴子原シェイル:「ところで、そんな全体から離れた行動に賛同してるのは」
嘴子原シェイル:「"ステルペス"……きみと、"アルゲス"だけなのかな?」
嘴子原シェイル:「ノドス百人隊の義体は圧があるからね。きみが仲良くお話しできない一番の原因にも思えるけど」
嘴子原シェイル:「普通の子なら、後ろにもう一体隠してるなんて勘ぐっちゃいそうだからさ」
"ステルペス":ザッ、とノイズが走る。笑ったようだった 『秘密だ。そして秘密っていうのが答えの半分くらいになるかな』
嘴子原シェイル:「その通りだね。楽しい会話だったよ」こちらも笑う
後藤スダチ:「……」敵の構成。敵の作戦。敵の目的。直接的な答えを求めたところで
後藤スダチ:それを素直に答えてくれるはずもない。だが敵が雑談に応じてくれている事実は、疑いのないチャンスだ。
後藤スダチ:「ネヴァノ・ディクテオンは――」
後藤スダチ:「『優しい』子なの?」聞き出すべきは作戦に直接関係しない、しかし重要な周辺情報だ。
"ステルペス":『僕に対して直接優しくはないけど、僕から見れば優しすぎるくらいには優しいね』
後藤スダチ:「……正直言って、ここまで調べても私は、ネヴァノ・ディクテオンがどういう子なのか理解できていないと思う」
後藤スダチ:「職員に優しかったり厳しかったり、立派な目的のために働いているのに信じられない背信行為をしたり――」
"ステルペス":『僕らノドスに対しても、君たちノヴァリスに対しても。……ふうん?』 スダチの話を待つ
後藤スダチ:「内部事情に近い君が断言するということは」
後藤スダチ:「長期的に『優しい』結果のために、『凶暴に』振る舞っているように見える?」
"ステルペス":『なんていったっけ。エズミ……は君だから』
エズミ・バーガンディ:「むむ」
"ステルペス":『イズミか。あの子をさぁ』
エズミ・バーガンディ:(失礼な奴だなぁ……!)
"ステルペス":『君らの部下にしろ、って言われたら、イヤじゃない? 僕も嫌だけど』
後藤スダチ:「イヤかも……」素直。
"ステルペス":『ネヴァノ・ディクテオンは使ってるよね。そういうやつが、大小色々あって……ってことじゃないかな』
"ステルペス":『それを、イズミに優しいと思うか、組織に厳しいと思うかどうかは、それぞれじゃない?』
"ステルペス":『……まっ、僕がそんなもんだろうな、って思うだけだけどね。ネヴァノの考えはよく分からない。女の子って難しいよ』
後藤スダチ:「むむむ」上手くかわされた気分になる。ネヴァノ個人のパーソナリティは分からないままだ。
棗ハルカ:「…………なるほど、ね」
エズミ・バーガンディ:「女の子の事がわからないというのなら」
エズミ・バーガンディ:「”執行者”の事はどうだろう? 君たちはどうしてあんなものを使おうとしているのか?」
エズミ・バーガンディ:この状況、”ステルペス”から見れば明日にも実験に消費されるモルモットを愛玩しているようなものだ。
エズミ・バーガンディ:一行が”全滅”する事を前提として、それを受け入れた上で状況を楽しもうとしている。
エズミ・バーガンディ:(舐められてる……)
エズミ・バーガンディ:癇に障る相手の態度に苛立ちを覚えながら、それを聞く。
"ステルペス":『そりゃ戦力はあったほうが良いからね。しかも、結局僕らからのアプローチは、このノヴァリスで生産された機械を乗っ取る形が精々だ』
"ステルペス":『それでは駄目だと打開を図った』 そう言って、エズミの出自を覗き見た結果を思い出したのか、付け足す 『……ああ、キングダムに送り込んだのは……』
"ステルペス":『使い道のない失敗作による威力偵察だったんじゃないかな。君らの所が一番強いからね。推測だけど……』
エズミ・バーガンディ:「当て馬にされたって事か……!」
嘴子原シェイル:「(……使い捨てを用いたただの実験、ってことか)」
エズミ・バーガンディ:(いや……) 内心に僅かな疑念が浮かぶ
エズミ・バーガンディ:(彼の言っている事が正しいとしても、それだけじゃあない気がする)
"ステルペス":『ただまあ、僕らからのアプローチに関しては、僕にも分かってない部分と、絶対喋っちゃマズい部分が結構あるから、それはこれ以上ナシで頼むよ。他に気になることない?』
"ステルペス":『僕の好きな食べ物とか……』
"ステルペス":装甲表面が明滅する。嬉しいのかもしれない
棗ハルカ:「あなたが何を食べてるかに関しては、興味はなくもないけど……」
棗ハルカ:「今の管理体制ってネヴァノ・ディクテオンが一人で決めたものなのかしら?」
棗ハルカ:今のルールにしたのはノドスと通じてからと見ていいだろう、現在のルールの取り決めが汎学区合同文化祭後ならば齟齬はない。
棗ハルカ:だとしたらそのルールにどこまで彼らが食い込んでいるかが問題だ。
棗ハルカ:「当然、あなた達に配慮して今のルールにしたと思うんだけど」
"ステルペス":『大半はネヴァノだろうね。僕らは方向性を示して、ネヴァノが手順を整理して、僕らが必要に応じて手を出す……ってカンジ』
"ステルペス":『そのぶん僕らもネヴァノの要望を聞いたりしてあげてるから、持ちつ持たれつだよ。"アルゲス"とサナイちゃんのこととかさあ……』
棗ハルカ:「それってどういうこと?」 サナイとアルゲスについて
"ステルペス":『稽古つけてあげてるんだよね。サナイちゃん、フィジカル強いけどスキルが全然だから』
"ステルペス":『それもネヴァノに頼まれたからやってあげてるんだ。そうじゃなきゃ"アルゲス"が女子の相手なんてするわけない』
嘴子原シェイル:「はは。きみと違って女の子好きには見えなかったからね」
エズミ・バーガンディ:「確かに……君とは全然違って女子の事が嫌いな感じだった」
"ステルペス":『そうなんだよ! ……なあ、あいつより僕の方がランク上だよね? 付き合うとしたらの話なんだけど』
"ステルペス":『あと、基地近くに危険な動物とかジャームが出た時も、"アルゲス"がこっそり始末してたりしたって聞いたことある』
棗ハルカ:「あの周辺の目撃情報の理由はそれなのね」
嘴子原シェイル:「(あれも協力のうちだったって事かな。邪魔になりそうな要素を排除する)」
後藤スダチ:「……」
後藤スダチ:「……シェイルさんは巻き込まれ損ってことじゃん!」
嘴子原シェイル:「……」
嘴子原シェイル:「……ほんとじゃないか!?」
嘴子原シェイル:「おい"ステルペス"!あいつのせいで私の荷物が粉々になったんだぞ!?」
嘴子原シェイル:「ノドスはどういう教育してるんだ!」
"ステルペス":『あっ、あの時の子かぁ……』
"ステルペス":『ごめんごめん。電子でよければ共通通貨、ジェネシスハッキングして盗んだぶん分けてあげるけど……』
後藤スダチ:「するな!!」
"ステルペス":『僕の財産は僕のために使えってこと……?』
"ステルペス":『優しい……』
後藤スダチ:「やめてほしいのは盗むほうだよ!?」
棗ハルカ:「そういうことじゃないでしょ、後で返しなさい」
後藤スダチ:「なんでこんな……各方面に迷惑ばっかり……!」
"ステルペス":『……真面目な返事をするなら、ノドスの「教育」なんて言うまでもないと思うんだけどな』
"ステルペス":『君たちとは違うんだから、こっちは……別に"アルゲス"みたいにそれを恨めしく思うつもりはないけど』
棗ハルカ:「言うまでもない、か」 それはそうだ。彼らの置かれている状況を聞けばそれどころじゃないはずだ。
エズミ・バーガンディ:「君たちの境遇に同情はするよ……」
嘴子原シェイル:「……ああ、まぁ言葉の綾さ。気を悪くしたなら謝るよ」
"ステルペス":シェイルが謝ると、また装甲表面が光る 『えっじゃあお詫びに……』
"ステルペス":『……くそっ、そろそろ着いちゃうなエレベーター』
嘴子原シェイル:「ノヴァリスを心から恨めしく思うやつもいれば……」
嘴子原シェイル:「そんなのとは関係なく、ただの成り行きで助けてくれるやつもいた」
嘴子原シェイル:「きみの趣味嗜好と同じさ。ただの個人差に過ぎない以上」
嘴子原シェイル:「ノドス自体をどうこう思う気は無いよ」
"ステルペス":『いいよ、いいよ。少なくとも僕は全然気にしちゃいない』
"ステルペス":『これから君たちの頑張りも、君たちの成果も、全部……めちゃくちゃにすることになるんだから』
エズミ・バーガンディ:「しまった……! 無駄話をし過ぎた!」 右手に短剣を構えて臨戦態勢を取る。
後藤スダチ:「……!」
後藤スダチ:「ハルカ先輩!エズミさん!シェイルさん!」銃のスライドを引く。
後藤スダチ:「"アルゲス"と戦う自信のない人は!?」
後藤スダチ:「『無理』ならエレベーターの箱を破壊して離脱させる!」
嘴子原シェイル:「私は大丈夫。ちょっと派手になるかもしれないけど」
棗ハルカ:「私は避けたいわ、この後のことを考えればの話になるけど」
嘴子原シェイル:「……ハルカは私が守るよ。二人は前だけをお願い」暗くなった後のモニターを幾ばくか見つめるも、すぐ顔を前に据える
"ステルペス":ザザ、とモニターにノイズが走る 『じゃあね。次会う時は、もっとナイスな関係になってるといいな!』
嘴子原シェイル:「……つい長話になっちゃったね。これも手管の一つなら大したもんだ」
エズミ・バーガンディ:「うぅ~~~……前言撤回! やっぱり同情も何もあったものじゃあない!」
GM:君たちが身構える横で、モニターからその機械装甲の顔らしき部位は、ノイズに塗れていく
後藤スダチ:やはり寄り道をした甲斐はあった。"アルゲス"の戦闘を『見た』事実は大きい。
後藤スダチ:確かに強い――だが、機神と比べれば『無理』ではないと判断できた。
後藤スダチ:扉に銃口を向けたまま、即応体勢を取る。
棗ハルカ:「次に会う時は、一つ恨み言を言ってもいいわよ」
棗ハルカ:「だってこれからあなたのやることを止めるつもりなんだから」 ノイズに塗れるモニターに向かって宣言した。
GM:応答はない。それが通信の途絶か、沈黙か――君に知るよしはない。
GM:エレベーターが止まる。扉が開く。





◇ ディクテオン攻略戦・エリア4:採掘基地中層

・下層へのルート特定 <知覚><知識:建造物>など 8
  失敗ペナルティ:特になし
・敵所在の特定 <知覚> 9
  失敗ペナルティ:特になし
・敵追撃の妨害 <知覚><知識:建造物>など 12
  失敗ペナルティ:エリア終了時、全キャラクター(従者除く)にガード不可の2d10ダメージ
・『執行者』の排除 達成値20以上の攻撃で20ダメージの攻撃(装甲10)
  失敗ペナルティ:判定失敗者にガード不可の4d10ダメージ
・"アルゲス"の撃退 達成値25以上の攻撃で50ダメージの攻撃(装甲20)
  失敗ペナルティ:判定失敗者を2度戦闘不能にする
  失敗修正:以降、撃退に必要ダメージが10減少する

後藤スダチ:アルゲス撃退、大変……!
GM:当エリアの判定は以上となります。"アルゲス"の攻撃を凌ぎつつ、追撃を防ぎながら、どうにか下層に滑り込む……というイメージを持ってもらえればと思います。
棗ハルカ:グッドエンド見るためには失敗できない、か
後藤スダチ:アルゲスはやっぱりエズミちゃんに任せたいですね パワーアップしてるし火力効率も一番だから
嘴子原シェイル:二度戦闘不能だから一発アウトかぁ
後藤スダチ:エズミちゃんに《活性の霧》でラインを届かせたいけど
GM:あ、失敗そのものは大丈夫です。100超え戦闘不能が失敗フラグの一つなので
後藤スダチ:装甲がちょっとネックではあるか
エズミ・バーガンディ:戦闘不能になってもリザレクトに余裕があるのでいいですね
GM:2度戦闘不能は、2度リザレクトだと思ってください
棗ハルカ:なるほど
嘴子原シェイル:あっそうでした ならちょっと安心
後藤スダチ:協議の結果、"アルゲス"の撃退をすることになりました
"アルゲス":強いぞ~
後藤スダチ:順番的にメインディッシュからになってしまうけれど
後藤スダチ:残りの判定もアルゲスを抜いてから判断したいから、先に判定しちゃっていいですかね
GM:問題ありません。判定どうぞ!
後藤スダチ:《活性の霧》を自分に。
後藤スダチ:後藤スダチの侵蝕率を3増加(67 → 70)
後藤スダチ:オートでSTALKERを装備。《コンセントレイト:ソラリス》《腐食の指先》で"アルゲス"を攻撃。
後藤スダチ:8dx7+9
DoubleCross : (8DX7+9) → 10[2,2,4,4,6,6,7,7]+10[2,7]+4[4]+9 → 33

GM:達成値はクリア
後藤スダチ:う、あんまり回ってないかも
後藤スダチ:4d10+34+1d10
DoubleCross : (4D10+34+1D10) → 18[4,2,2,10]+34+6[6] → 58

後藤スダチ:装甲は-5!
GM:装甲は15扱いになるので……43ダメージ!
GM:これだと足りませんね。失敗ペナルティを受けてもらいます
後藤スダチ:いやーん
後藤スダチ:後藤スダチの侵蝕率を1D10(→ 5)増加(70 → 75)
後藤スダチ:後藤スダチの侵蝕率を1D10(→ 9)増加(75 → 84)
GM:服も命も溶かすスライムだッ
GM:また、失敗修正により以降撃退に必要なダメージが40になります。引き続きどうぞ。
エズミ・バーガンディ:それでは、続けて「"アルゲス"の撃退」に挑みます
後藤スダチ:スダチの服がボロボロにッ
後藤スダチ:あ、そうか
後藤スダチ:これHP50を二人で減らせば良いんじゃなくて
後藤スダチ:失敗したらHPにリセットがかかるんですね!?
GM:そうですね リセットがかかりつつ、目標ダメージが下がっていく感じです
エズミ・バーガンディ:6dx7+7+3-1 装備したサブマシンガンを使って【コンボ:『失いの伝播』】 (《赫き弾》+《コンセントレイト》+《アンプリフィケイション》)
DoubleCross : (6DX7+9) → 10[2,7,8,8,9,9]+10[1,2,3,4,10]+10[9]+1[1]+9 → 40

GM:命中! ダメージをどうぞ
エズミ・バーガンディ:5d10+18+1d10+15 ダメージ
DoubleCross : (5D10+18+1D10+15) → 23[2,1,5,7,8]+18+8[8]+15 → 64

エズミ・バーガンディ:げぇっ!?
GM:おお……装甲は15なので49点です。
GM:1回目だと失敗でしたが、今は目標ダメージが減っているので大丈夫。成功します
エズミ・バーガンディ:っぶなぁ~~~~~~~~~!!
嘴子原シェイル:やった~~ すごい!
棗ハルカ:アンプリ使っててよかったw
後藤スダチ:大ポカしてすみません!
エズミ・バーガンディ:ありがとう……後藤さん……
GM:しかし残る判定は4つあるぞ。君たちに抜けられるかな……?
嘴子原シェイル:上3つの判定先にお願いしてもいいですか?
エズミ・バーガンディ:エズミ・バーガンディの侵蝕率を9増加(62 → 71)
エズミ・バーガンディ:エズミ・バーガンディのHPを2減少(22 → 20)
棗ハルカ:いいですよ
マルチプル・パペットA:まずは敵追撃の妨害
マルチプル・パペットA:NS:『トライ&サクセス』
マルチプル・パペットA:《天性のひらめき》
マルチプル・パペットA:(7+2)dx7>=12
DoubleCross : (9DX7>=12) → 10[1,2,2,3,4,6,7,8,9]+4[3,4,4] → 14 → 成功

マルチプル・パペットA:あぶな~
マルチプル・パペットA:ということで成功
GM:成功です! エリア終了時にスダチちゃんが血を吐いて死ぬことはなくなった
棗ハルカ:棗ハルカの侵蝕率を2増加(94 → 96)
マルチプル・パペットB:敵所在の特定
マルチプル・パペットB:NS:『トライ&サクセス』
マルチプル・パペットB:《天性のひらめき》
マルチプル・パペットB:(7+DB)dx7
マルチプル・パペットB:(7+2)dx7
DoubleCross : (9DX7) → 10[1,1,3,3,6,7,8,9,10]+10[2,4,4,9]+6[6] → 26

マルチプル・パペットB:成功
棗ハルカ:棗ハルカの侵蝕率を2増加(96 → 98)
GM:モロバレだ……
棗ハルカ:では最後、下層ルートの特定。
棗ハルカ:《構造看破》《暗号解読》を使用できますか?
GM:これは《構造看破》だけですね! 達成値を+2できます。
棗ハルカ:了解です!
棗ハルカ:(4+2-3)dx+2>=8 <知識:建築物>
DoubleCross : (3DX10+2>=8) → 10[3,6,10]+7[7]+2 → 19 → 成功

棗ハルカ:無敵! 最強!!
GM:抜けたな……!
嘴子原シェイル:では『執行者』の排除 装備済みのキーンナイフで《ギガンティックモード》+《コンセントレイト:モルフェウス》
GM:成功です。残るは排除のみ!
嘴子原シェイル:(4+3)dx7+9>=20
DoubleCross : (7DX7+9>=20) → 10[2,2,4,5,6,6,8]+3[3]+9 → 22 → 成功

嘴子原シェイル:3d10+5+2d
DoubleCross : (3D10+5+2D10) → 11[2,4,5]+5+11[5,6] → 27

嘴子原シェイル:装甲-5扱い
棗ハルカ:あぶな~
GM:装甲が5になるので22ダメージ。20ダメージの攻撃でクリアなのでこれも突破!
嘴子原シェイル:ギリギリだった……
嘴子原シェイル:嘴子原シェイルの侵蝕率を5増加(59 → 64)
GM:ということで全判定クリアですね。一周もせずに抜けたか……
後藤スダチ:キーンナイフは優秀やね
嘴子原シェイル:使用したキーンナイフは破壊

GM:水平エレベーターが開いた先、採掘基地中層。
GM:ここまでの、壁で仕切られ廊下を歩き、といった構造とは違う。広い空間に柱がいくつも立ち、その中央の半分ほどが巨大な機械……ジェネレータか何かにより占められている。
GM:その縁に、彼は立っていた。
"アルゲス":『……百人長センチュリオ、"アルゲス"』
"アルゲス":『俺が名乗るのは、俺自身名も知らない相手に殺されたくはないからだ』
"アルゲス":『お前たちが女だとはいえ、最低限の敬意は払ってやろう』
"アルゲス":『……覚悟!』
後藤スダチ:「よくも……」
後藤スダチ:「よくも現代でそんな発言できるね!?逆にすごいよ」
後藤スダチ:エレベーターになだれ込む機械群をサブマシンガンの掃射で薙ぎ払いながら、真っ先に転がり出る!
執行者:"アルゲス"が剣を振り下ろすと同時、先ほど片付けたのと同種の戦闘機械……"ステルペス"の言葉を借りれば"執行者"が殺到する。
執行者:切り抜けてもなお、その数は多い。そして先程の"アルゲス"もまた、剣を手に迫りくる……!
後藤スダチ:「オフィサーエージェント営業本部主任、後藤スダチ!」勿論最初の掃射は足を止めただけだ。完全に撃破したわけではない。
後藤スダチ:だが、それでも前に出て"アルゲス"のターゲットを引き受ける必要があった。全員が出るより早くエレベーターごと破壊されては全てが終わるからだ。
後藤スダチ:「私が名乗ったのは」
"アルゲス":スラスター加速により肉薄。片刃剣を振り下ろしてくる。その軌跡に躊躇はない。
後藤スダチ:「営業マナーだから!行くよ!」
後藤スダチ:斬撃を誘い込んで、命中の瞬間に地面を滑走するように移動。
後藤スダチ:靴裏から広げていたスライムの運動によるものだった。すれ違うように拳銃を突きつけて、連続で接射する。
エズミ・バーガンディ:エレベーターから出てすぐ、”アルゲス”を睨むように見据えながら剣を己の腕に押し当てる。
エズミ・バーガンディ:だが、すぐに攻撃するわけではない、戦況を見つめ、ここぞという時に攻撃する。そういう作戦だ。
エズミ・バーガンディ:(後藤さん……!) 先駆けは彼女後藤スダチ。彼女の戦いを視野の中に捉え続ける。
"アルゲス":荒々しい面の下、カメラ眼光が光り、スダチの身を追っている。
後藤スダチ:ガガガガガガガガン!!
後藤スダチ:狙いは機関部ではなく、たった今回避した刃の延長線上にある、マニピュレータ部だ。
"アルゲス":ギャ キキン! 装甲と銃弾が弾け合って鳴り響く――有効打になった。最初の数発は。
後藤スダチ:「……!」
"アルゲス":スダチの狙いを読んだのか、あるいは追ったのか。なめらかな動きで引かれた刃が、その弾丸を斜めにズラしている。
後藤スダチ:(精密だ。この巨体なのに)
後藤スダチ:(――『技』を使えるんだ!剣の技を!)
"アルゲス":『悪くないが……』
"アルゲス":『……俺の糧にはならないな』
後藤スダチ:コート内素材に電力を流して硬質化し、追撃を凌ごうとする。
"アルゲス":足を滑らせ身を反らし、円を描くような動きでスダチの火線から完全に離れる。その瞬間、
"アルゲス":まるで鉛筆で直角を描くかのような気軽さで動作が変わった。防御から攻撃。直線的で獰猛な突き。スダチを捉え、貫き飛ばす。
後藤スダチ:「ん」
後藤スダチ:「あっ!!」
後藤スダチ:コートと制服をまともに引き裂かれて、壁の反対側にまで吹き飛ばされる。
嘴子原シェイル:──その後ろで。
嘴子原シェイル:前を任せ、あえなく吹き飛ばされた彼女を。追撃せんとする魔の手を完全停止させるため。
嘴子原シェイル:「ちょっと騒がしくしても今更のようだからね」
嘴子原シェイル:バギィッ!
嘴子原シェイル:淡い線条光の広がる床が、針の筵へと変わり。
嘴子原シェイル:関節・非関節部問わず串刺しにされる"執行者"こと自律型警備機械群。
執行者:ギギギギ! 金属部位が軋み、穿たれる。やはり個体個体の実力はそう特筆するべきものでもなく
執行者:ただその数が明確な脅威であるようだ。そしてシェイルの攻撃であれば、それを縫い留めることはなるほど可能であろう。
執行者:中には仕留められた同胞を足がかりにシェイルに迫る者もある。装甲で強引にスダチへ接近するものも。
執行者:……そして、数である。視界を埋め尽くすほどではないが、ジェネレータの影から、次なる無傷の"執行者"の接近を感じる。全てを撃破するのは非現実的に思えた。
嘴子原シェイル:その隙に宙を舞う彼女を受け止め、
嘴子原シェイル:横抱きにしたまま変わらず宙に立っている。
嘴子原シェイル:「おっと……無尽蔵だな、これは……」
後藤スダチ:「逃げるしか……」「違う……階層に……!」
嘴子原シェイル:「……数だけの警備機械はともかく」
嘴子原シェイル:「"アルゲス"の目が光ってるだろうって事がね……!」この場最大の懸念点
"アルゲス":「やれるものか。この数を相手に……情報もないお前たちが」
"アルゲス":「"ステルペス"のお喋りも、あれで自制はできている。今この場で、奴の言葉が役立つことはあるまい……!」
棗ハルカ:”アルゲス”と無数の執行者を前に力押しで攻略する方法など存在しない。
棗ハルカ:故に探っていた。この先のルートとまだ隠れているだろう敵の所在を。
棗ハルカ:「確かに言うだけはあるわよ、普通に考えたらここでゲームオーバーってところかしら」
棗ハルカ:「だけどね……案外、こんな状況でもなんとかなるものよ」
"アルゲス":「なるかッ!」
棗ハルカ:無数の執行者の出現が途絶える、既にこの場所のセキュリティの権限を奪い取っている。
棗ハルカ:災害用のシャッターが降りているのだ、はじめに後藤スダチが、嘴子原シェイルが注意を引き付けた意味が大きい。
執行者:アルゲスの咆哮とは対照的に、君たちの行動を物量でもって制限する彼らの数は、目に見えて減っていた。
執行者:シェイルの攻撃を受けながらもなお前進しようとしていた個体も、次々力を失い、動かなくなっていく。
"アルゲス":「くッ、"ステルペス"め、女に色目を使っているんじゃなかろうな……!」
"アルゲス":スラスターで跳躍しつつ、一方で四肢は体操選手のような動きを見せ、動きを止めた"執行者"を踏み台に跳躍する。
棗ハルカ:あとは”アルゲス”だけだ。これを足止めできればこちらの勝ちだ。
エズミ・バーガンディ:「この先は通さないよ……!」
"アルゲス":ぐ、と身体をバネのように押し縮めるその動きは、人間そのものであった。剣は担ぐように構えられ、跳躍斬撃でシェイルとスダチを一息に斬り捨てるつもりだ。
後藤スダチ:足を踏み込んだ瞬間、手にしていた剣が
後藤スダチ:脱落する。
後藤スダチ:ニューラルネットワーク構築型高分子ポリマー。それが後藤スダチと独立して思考し行動するかのような挙動を見せるスライムの正体だ。
"アルゲス":「斬ッ……!?」
後藤スダチ:電気信号による疑似神経ネットワークをポリマー内に構成し、駆動する。
後藤スダチ:それ自体が電気信号を発するスライムは、銃弾で装甲の隙間に食い込み、回路に接触してさえいれば……
後藤スダチ:操作に干渉することができる。最初にマニピュレーターに銃弾を打ち込んだ時、それをした。
後藤スダチ:結果として"アルゲス"は、ただエズミの射程内に飛び込んでいくこととなる。
嘴子原シェイル:「……!」人ひとり抱えている以前の問題として、
嘴子原シェイル:先日の交戦ですら避けきれなかったことからある程度の覚悟を決めるが
嘴子原シェイル:「……!剣が!これなら!」
後藤スダチ:「いや……対応してくる!エズミさん!」
後藤スダチ:痛みに耐えながら叫ぶ!
エズミ・バーガンディ:「後藤さん……!!」
"アルゲス":「ならば」
"アルゲス":跳躍の刹那にトラブルに、しかし取り乱すようなことはない。空中で姿勢を制御し、身体が横に傾げられる
"アルゲス":「……足蹴にさせていただくッ!」
エズミ・バーガンディ:「飛んだ……!? だとしても!!」
"アルゲス":蹴りである。刃こそないが、硬い金属の重質量に変わりはない。一直線に向かえば、シェイルとスダチを打って潰す。
エズミ・バーガンディ:迫り来る巨体。回避不能の破滅。その姿を目の前に捉えながらも、エズミの心を占めていたのは一つの感情であった。
エズミ・バーガンディ:(どうして僕は……! あの時……!)
エズミ・バーガンディ:その念は”後悔”。”アルゲス”の刃に倒れ、血を流す後藤スダチの姿を見た時に覚えた感情。
エズミ・バーガンディ:思い返してみれば、彼女との出会い方は最悪であった。
エズミ・バーガンディ:クレーマーとその対応者、彼女の立場に立ってみれば「なんだコイツは」と言ったものだろう。
エズミ・バーガンディ:「僕は……!」
エズミ・バーガンディ:ハイタッチを求められた時、咄嗟に余計な事を言ってしまった。余計なプライドと……恥ずかしさが邪魔をした。
エズミ・バーガンディ:あの時、本当は素直に彼女の事を迎え入れたかった。応じたかった!
エズミ・バーガンディ:今からでも遅くはないなら……
エズミ・バーガンディ:(僕は彼女と……友達に……)
エズミ・バーガンディ:そんな彼女が血塗れの姿を晒している。胸を苛む苦痛、我が事のように感じる痛み。

エズミ・バーガンディ:――――その”喪失・・”を呪いに変える。

エズミ・バーガンディ:基地に来てからは一度も振るった事がない程の最大出力の”喪失の呪い”
エズミ・バーガンディ:”失う”事を強制するその力が、”アルゲス”の躯体に殺到し、
"アルゲス":「……おぉッ……!?」
エズミ・バーガンディ:グオ……
エズミ・バーガンディ:ほんの僅かに、彼から”揚力”を奪う。
"アルゲス":元より剣を奪われ、無理な態勢からの態勢変化であった。それが更に、不明なる『呪い』により失墜すれば、もはや対応の余地はない。
"アルゲス":スダチとシェイルを狙っていた蹴撃はしかし冗談のような失墜を見せ、空を切る。更にはそのまま態勢を直しきれず、壁面へ激突。
エズミ・バーガンディ:「やった……」 完全に”アルゲス”を破壊するにはまるで足らない一撃ではある、が
エズミ・バーガンディ:「逃げるよ!後藤さん!シェイルくん!」
エズミ・バーガンディ:怪我をした後藤さんの身体を支えながら、この場を離れようとする。
"アルゲス":ガドシャ――ッ! 派手に金属の衝突音が響き、更には四肢が捩れ、 「オォッッオオ!」
"アルゲス":痛みをこらえる怒声を上げる。柔軟な挙動には、それだけの仕様が付きまとった……!
棗ハルカ:そのまま”アルゲス”とこちらを分断する、掌握したセキュリティを再び手にするには時間がかかるだろう。
後藤スダチ:「はは。作戦……通り!」エズミの体を借りながら、脱出!
後藤スダチ:前方は信頼できる。ハルカ先輩が導いたルートだ!
嘴子原シェイル:「りょうかい!」後ろからそのルートに沿って悠々と脱出する
棗ハルカ:「どれくらい保つかわからないわ、急ぎましょう」 ルートを先導している。
GM:かくして君たちは、中枢基地の下層へと急ぐ……



GM:エリア5、採掘基地下層に入ります。
GM:皆さん侵蝕率を1d5上昇させてください。
棗ハルカ:棗ハルカの侵蝕率を1D5(→ 5)増加(98 → 103)
エズミ・バーガンディ:エズミ・バーガンディの侵蝕率を1D5(→ 1)増加(71 → 72)
嘴子原シェイル:嘴子原シェイルの侵蝕率を1D5(→ 3)増加(64 → 67)
後藤スダチ:後藤スダチの侵蝕率を1D5(→ 4)増加(84 → 88)

GM:中枢基地深層。見てくれこそは今までと変わらないが、そこかしこに人、あるいは機械の気配がある……もはや防衛する側も、その気配を隠しはしない。
GM:ということで、先に判定の方を済ませましょう。





◇ ディクテオン攻略戦・エリア5:採掘基地下層

・敵所在の特定 <知覚> 8
  失敗ペナルティ:特になし
・『執行者』の排除 達成値20以上の攻撃で20ダメージの攻撃(装甲10)
  失敗ペナルティ:判定失敗者にガード不可の4d10ダメージ
・仁賀サナイの迎撃 達成値15以上の攻撃で25ダメージの攻撃(装甲8)
  失敗ペナルティ:判定失敗者を戦闘不能にする
・仁賀サナイの撃退 達成値15以上の攻撃で20ダメージの攻撃(ガード値3d10)
  失敗ペナルティ:判定失敗者にガード不可の2d10ダメージ
・最深部への到達 <知覚><知識:建造物><情報:ノヴァリス>など 13
  失敗ペナルティ:全キャラクター(従者除く)にガード不可の2d10ダメージ


GM:これが最後です。難易度自体は前回より少々下がりましたが、サナイはしつこいのである
後藤スダチ:サナイ強いなあ
GM:ルール忘れちゃったとかあったらサブタブを見たり聞いたりしてね。ということで判定をどうぞ~
棗ハルカ:あ~、医療トランク使っても大丈夫です?
GM:あっ忘れてた 判定入る前に使ってもらって大丈夫です
棗ハルカ:じゃあ、スダチちゃんとか使ったらどう?
GM:シーン1回のものは従来どおりシーン変更まで使えなくなります。エリア変更=シーン変更ということにはしません
後藤スダチ:そうしたいですね
後藤スダチ:まず私が使って
後藤スダチ:回復量が十分ならエズミさんを回復しましょう
後藤スダチ:医療トランクは2個あるので
後藤スダチ:まず一個目、自分の医療トランクを使います
後藤スダチ:9+2d10
DoubleCross : (9+2D10) → 9+13[10,3] → 22

後藤スダチ:いい感じ!最大は24なのでほぼ全回復。
エズミ・バーガンディ:では、2個目の医療トランクを使って回復します
エズミ・バーガンディ:20+2d10
DoubleCross : (20+2D10) → 20+11[9,2] → 31

GM:あって良かった医療トランク
エズミ・バーガンディ:26に全回復です
マルチプル・パペットA:《構造看破》を使って敵所在の特定を行いたいと思います
GM:良いでしょう。達成値+2してください。
マルチプル・パペットA:ありがたく!
マルチプル・パペットA:(7+3)dx+2>=8
DoubleCross : (10DX10+2>=8) → 10[2,2,2,3,3,3,5,5,9,10]+1[1]+2 → 13 → 成功

GM:何も問題にならない……クリアです。
マルチプル・パペットB:最深部への到達を《天性のひらめき》で突破します
マルチプル・パペットB:技能は<情報:ノヴァリス>で
マルチプル・パペットB:(7+3)dx7>=13
DoubleCross : (10DX7>=13) → 10[1,1,4,6,7,9,9,10,10,10]+6[1,2,2,3,4,6] → 16 → 成功

棗ハルカ:棗ハルカの侵蝕率を2増加(103 → 105)
棗ハルカ:どちらも成功!
GM:問題なし! もう構造周りはカンペキです
GM:あとは敵をやっつけるだけだ
後藤スダチ:それでは私が『執行者』の排除をやってみます。
後藤スダチ:STALKERを装備。
後藤スダチ:《コンセントレイト:ソラリス》《腐食の指先》。
後藤スダチ:9dx7+9
DoubleCross : (9DX7+9) → 10[1,1,2,3,5,5,5,7,9]+3[2,3]+9 → 22

後藤スダチ:え~~っ
後藤スダチ:これはさすがに失敗かも……!ダメージを出します
後藤スダチ:3d10+10+1d10
DoubleCross : (3D10+10+1D10) → 16[4,9,3]+10+3[3] → 29

後藤スダチ:装甲は-5。
GM:装甲10で20ダメージだから、30点まで平気だが~?
後藤スダチ:ダメージダイスも最悪~~
GM:だが~……装甲-5なので突破されます。もうちょっと盛るべきだったようだな
後藤スダチ:よかった……。
後藤スダチ:後藤スダチの侵蝕率を4増加(88 → 92)
嘴子原シェイル:では上の仁賀サナイの判定を
GM:執行者の排除も完了! あとはサナイをやっつけてください
嘴子原シェイル:マイナーでキーンナイフを新しいのと変更して
嘴子原シェイル:《ギガンティックモード》+《コンセントレイト:モルフェウス》
嘴子原シェイル:(4+3+1)dx7+6+3>=15
DoubleCross : (8DX7+9>=15) → 10[2,5,7,7,8,8,9,9]+10[1,1,3,6,8,9]+10[6,9]+10[8]+5[5]+9 → 54 → 成功

GM:殺意がデカい!
嘴子原シェイル:回りすぎた
嘴子原シェイル:6d10+5+2d10
DoubleCross : (6D10+5+2D10) → 33[6,7,7,3,2,8]+5+14[5,9] → 52

嘴子原シェイル:装甲-5扱い 武器も破壊されます
GM:じゅ、十分すぎるダメージ! これで仁賀サナイの迎撃は完了です
エズミ・バーガンディ:ではでは、サナイちゃんを撃退しに行きます
GM:あとは撃退ですね。ガードはGMがダイスを振るぞ~
嘴子原シェイル:嘴子原シェイルの侵蝕率を5増加(67 → 72)
エズミ・バーガンディ:サブマシンガンを使用して【コンボ:『失いの伝播』】(《赫き弾》+《コンセントレイト》)
エズミ・バーガンディ:(5+1)dx7+7+3-1
DoubleCross : (6DX7+9) → 10[4,4,6,7,9,10]+10[1,6,10]+10[10]+2[2]+9 → 41

エズミ・バーガンディ:5d10+22+1d10
DoubleCross : (5D10+22+1D10) → 29[6,7,6,5,5]+22+1[1] → 52

GM:ガード
GM:C(52-3d10)
GM:3d10
DoubleCross : (3D10) → 26[9,10,7] → 26

GM:ありえないほど頑張りはしたが
エズミ・バーガンディ:ギリギリの勝負だった……
GM:20ダメージで突破されてしまうので、もとより3d10では無理な相談なのだ……ということでここもクリアです
嘴子原シェイル:やった~
GM:ということで、全判定クリア! これにて当シーンは完全踏破です すごいっ
GM:演出などに入っていきましょう

仁賀サナイ:『当基地はッ!』
仁賀サナイ:『本日、お客の訪問などは予定しておらず、また、事前の許可なしの見学進入等々はお断りしていますッ!』
GM:サナイのきびきびとした声が辺りに響く。が、かと言って姿を隠している訳でもない……
GM:有線マイクを片手に、君たちの前途へかつかつと姿を表す。
GM:背後には先も姿を見せた機械の兵士……執行者と通称されるものも数体。
仁賀サナイ:「穏便にお帰りをいただく……という訳にもいかないというのが」
仁賀サナイ:「トップの意見です。すみませんが捕まっていただけますかッ」
後藤スダチ:「来る。ハルカ先輩、最深部へのルートを確定させてください」
後藤スダチ:まだ、先程内臓に攻撃を受けた分の吐き気はある。それでも戦闘態勢を取ることは可能だ。
棗ハルカ:「分かってるわ。それとスダチ、執行者はあれでここに持ってくる分には打ち止めみたい」
棗ハルカ:「やれる?」
後藤スダチ:「執行者に集中して構わないなら!」
エズミ・バーガンディ:「それじゃあ、あの子については僕たちに任せてもらおうか」
エズミ・バーガンディ:「……相変わらず元気が良いみたいで、少しだけ罪悪感があるけど」
後藤スダチ:「お願い!」既に走り出している。
嘴子原シェイル:「そっちも頼んだよ」
仁賀サナイ:「まったくッ話を聞いてくださいませんな!」
執行者:スダチに応じるように、まずは赤い装甲の執行者たちが動き出す。低く駆動音を唸らせながら、破壊力に満ちた腕を振りかぶる。
後藤スダチ:執行者の構造は把握しているし、弱点への射撃姿勢はコンマmm単位で補正できる。
後藤スダチ:背中から肘部にかけてスライムを纏い、執行者の集団を駆け抜けながら
後藤スダチ:左手に短機関銃『オリエント』。右手に拳銃『トランブルー』。
後藤スダチ:両翼へと続けざまに連射し、すれ違った執行者の機能を停止させていく。
執行者:隊伍を成しての正面からの突撃。触れれば砕けるような剛腕。事実、スダチに命中しなかったそれは補強された床や壁を容赦なく引き裂いていくだろう。
後藤スダチ:「う」
後藤スダチ:「りゃ、ぁーっ!」
執行者:もっとも、この場においてはスダチの対応力の方が上回る……ある者は姿勢を崩して壁に激突し、ある者は駆動部を撃ち抜かれて擱座。
執行者:他機体を巻き込んでもつれこむように停止し、互いに喰らい合うような格好になるものも。
後藤スダチ:停止した執行者をサナイへの盾になるよう回り込みながら
後藤スダチ:右手方向への壁際へと駆ける。銃弾を撃ち尽くした。
仁賀サナイ:「対策済みですな……まったくどうもッ!」
仁賀サナイ:サナイの右手に金属片が集まり、鉤爪のような形を取る。それはさらに大きなスクラップ……
仁賀サナイ:「……くんの!」 執行者の残骸を掴むと、力任せに投げ放った。空間を質量が横断する
後藤スダチ:サナイがどちらに向かうかだ。突出した自分に向き直ってくれるならよし、最重要ユニットのハルカ先輩を狙ってくるようなら……
仁賀サナイ:その着弾点に立っているのは……ハルカだ。
仁賀サナイ:見極めている。一行をここまで運んできた者を。
棗ハルカ:「流石にここまできて見逃さないわよね」 放たれるであろう弾道から動いていない。
嘴子原シェイル:"執行者"たちの先頭より駆け出してくる仁賀サナイが、その衝突に関わることも
嘴子原シェイル:あるいは機械に任せて他を捕縛を達せれていないのは何故か。
嘴子原シェイル:隙を見ては攻めに転じる彼女を物理障壁で、ときには飛行術式でいなしているからではなく。
嘴子原シェイル:断続的に 隆起する塔が
嘴子原シェイル:ゴッ ゴッ グゴッ
嘴子原シェイル:横断する質量ごと彼女の足場をせり上げているからだ。
仁賀サナイ:「げえっ!?」
嘴子原シェイル:足場を揺らせば 着弾はもとより、近づくことにすらワンテンポの遅れを要し
嘴子原シェイル:その繰り返しが、今の今まで彼女の攻勢を遅延、、させている。
嘴子原シェイル:「……宙に飛ばした程度で倒せるとは思ってないけど」
嘴子原シェイル:「達するべき条件が違うんでね」
仁賀サナイ:結局、ハルカを狙い投げ放った執行者の残骸は、想定していた着弾点を大きく外れた。虚しくいくつかの部品が散らばるが、かすりもしない。
棗ハルカ:こちらに気を引けば引くほど、相手は先にちゃんと・・・・片付けなければならないと思わざるを得ない。
棗ハルカ:もとより単純な戦力ではないからだ。一瞬で片付けることが義務付けられ、出来ねば致命的。故に狙われるがままにしていた。
仁賀サナイ:「……だったらばこう!」 サナイは鉤爪を壁材に食い込ませる。がり、と壁を削り取り、金属材の塊を握り込んで
仁賀サナイ:「これは外さない!」 振りかぶる。依然その目はハルカに釘付けだ。視界が通り、より一層集中しているかもしれない
エズミ・バーガンディ:「一つの事に集中しすぎて、周りが見えなくなるのは君の短所だよ」
エズミ・バーガンディ:その声は術式によってせり上がる塔の中から聞こえた。
仁賀サナイ:「ぬむ!?」
エズミ・バーガンディ:塔の中……人間らしい存在感がほぼ”無い”魔術師の影がゆらりとその手を伸ばす。
エズミ・バーガンディ:「たっち」
エズミ・バーガンディ:細く弱弱しいその手が仁賀サナイに触れた時、サナイの中から”生命力”ともいえる力が急激に失われていく。
仁賀サナイ:「あおわわわっ……!?」 へろ、と壁材の塊を掴んでいた腕が脱力する
エズミ・バーガンディ:「――――【『失い』の伝播】。 直でやった方が手っ取り早いんだ」
仁賀サナイ:投げようとしていたそれはもちろん、手を覆っていたスクラップ篭手も見る間に崩ればらけていく
エズミ・バーガンディ:ポタポタと血を流しながら、”喪失”の呪いを直接彼女の体内に……活動が停止するまで流し続ける。
仁賀サナイ:「うんぬむむう……ううううう~~!!」
仁賀サナイ:それはエズミの想定よりも長く続いたかもしれない。彼女の体力によるところが八割、意地によるところが二割程度といった所だろう
GM:が、誤差である。程なくして仁賀サナイは膝を付き、ほとんど身体に力の入らぬ様子で動けなくなる
仁賀サナイ:「くうう~~……!」 悔しげに唸るが、もう指先一つ動かない。バランスを崩して倒れ込めば、自力で立つことすらできないだろう……しばらくの間は
後藤スダチ:「戦闘機械は片付けた……!」サナイの後ろで、マガジンを抜き落としている。
後藤スダチ:「そっちは!?援護大丈夫!?」
嘴子原シェイル:「……ああ、こっちも」床からペンを抜き放っていた
嘴子原シェイル:「エズミが何とかしてくれたみたいだ」
エズミ・バーガンディ:「大丈夫!こうしておけば小一時間くらいはまともに動けないはずだよ」
後藤スダチ:こくりと頷く。「ハルカ先輩!」
棗ハルカ:「滞りなく。直ぐに下に行けるわ」 ゲートの開放が始まっている。
後藤スダチ:「ありがとうございます!すぐ進みましょう」
後藤スダチ:先のルートを確保するために向かっている。どのみちゲート開放には操作からそこそこの時間がかかる。
仁賀サナイ:「ま……待てえ~っ……侵入者め! うぅー!」
棗ハルカ:「あなたはネヴァノ・ディクテオンのやろうとしていることを知った上で従っているの?」
エズミ・バーガンディ:「君さ、真っ直ぐに僕たちの事を追い出そうとしてるみたいだけど」
エズミ・バーガンディ:「自分たちが悪い事をしてるって自覚はあるのかな?」
仁賀サナイ:「ありますッ!」 食らいつくように断言する 「ネヴァノさんがやろうとしていることは、詳しく分かっていませんが……」
仁賀サナイ:「間違っているかもしれないことをする! 関わりたくなければ別の場所を紹介するから言え! ……というようには言われましたッ!」
エズミ・バーガンディ:「確信犯か……それはそれで厄介だね」
嘴子原シェイル:「つまり。きみはその上で」そんな選択肢を与えられてもなお
嘴子原シェイル:「ネヴァノ・ディクテオンに付き従ってるということかな?」
仁賀サナイ:「ふぅぅう……!」 荒々しくも、深い呼吸を繰り返しながら 「そうです! 自分には恩義があり……それに従って選択をしましたッ」
エズミ・バーガンディ:「お世話になったから?」
仁賀サナイ:「ネヴァノさんに拾われなければ、自分は今頃も『投票権なし』のジェネシス生徒として……」
仁賀サナイ:「ただただ使われるだけ、少し応用の利く社会人程度の立場でしたでしょう。ご存知でしょうが、この学校にはそういう者は珍しくありませんッ」
仁賀サナイ:「ですが、ネヴァノさんは私を見出した! ……能率も悪く覚えも悪い私に、チャンスを!」
仁賀サナイ:「それに報いるだけです! ……たとえそれが、あなたたちの目から見て悪事であってもッ……!」
棗ハルカ:「……そういう恩があったとしても、あなたが罪悪感を覚えて、その人自身が間違っているかも知れない。そう思ってるなら」
棗ハルカ:「ちゃんと止めてあげて。素直に言いなりになるだけが恩の返し方じゃないって思うから」
棗ハルカ:「それこそあなた自身が言っていた、『少し応用の利く社会人程度の立場』そのものじゃない」
棗ハルカ:目線を合わせて語りかける。
仁賀サナイ:「たっ……確かに、言いなりになるだけなのは、結局応用の利く社会人というくらいな気がします……!」  ショックを受けた顔
エズミ・バーガンディ:「恩義のある人の支えになりたいって気持ちは僕にも良くわかるよ」
エズミ・バーガンディ:「けれども、その人が間違った道を進んだ果てに決定的な破滅を得てしまったら?」
エズミ・バーガンディ:「その後悔はきっと、この先二度と取り返す事なんて出来やしない」
仁賀サナイ:「破滅……!」 さらにショックを受けた顔
仁賀サナイ:「……そ、それでも。自分から見て……」
仁賀サナイ:「トップが……ネヴァノさんが止めるべきことをしていたかどうかは……分かりかねます! ……なぜなら、私は何よりネヴァノさんを信じているので……」
仁賀サナイ:「するのですか? 破滅……」
棗ハルカ:「サナイはネヴァノを助けて欲しいのね?」
仁賀サナイ:「助けになりたいし助けたいですが! ……そのためにあなたたちを捕まえるつもりだったのですが……」
棗ハルカ:「……じゃあ、私がなんとかする。破滅なんかさせないから」
棗ハルカ:「だからもう無茶はしないで」
仁賀サナイ:「き、基地に侵入してきたのに……それはそれとしてネヴァノさんを助けるんですか」
仁賀サナイ:「不思議なことを言っています……!」 困惑している
エズミ・バーガンディ:「そんなにあっさりと安請け合いしてしまっていいのかな?棗先生」
エズミ・バーガンディ:「君には他にもやるべき事があるんだろう?」
棗ハルカ:「”先生”だからね、悪いことは止めてもその未来を閉ざしちゃ駄目でしょう?」
嘴子原シェイル:「……私はさ。恩を返すとか、その人が信じるに値するっていうなら」
嘴子原シェイル:「間違ってるとか、誰かの秩序やルールに反してるかどうかじゃなくて」
嘴子原シェイル:「信じられるかだけを問題にするべきだったんだ」
嘴子原シェイル:「先にある破滅に付き従うのか、止めるかどうかは別としてね」
嘴子原シェイル:「きみはネヴァノ・ディクテオンの」
嘴子原シェイル:「どこを信じて」何をしてほしくて
嘴子原シェイル:「どこを信じれてないんだい?」どうなってほしくないんだろう?
仁賀サナイ:「私は……全面的に信じています! ……恩義があり、なおかつネヴァノさんは、私などよりとてもたくさんのことを考え、判断を下し、この基地全てを動かすほどの力があるからです」
仁賀サナイ:「破滅されるのは、何というか嫌ですが……その破滅というのもよく分かりません!」
仁賀サナイ:「破滅するとどうなるのでしょう……お亡くなってしまうのは困りますが……!?」
GM:……それがネヴァノの手管の成果なのか、あるいは単純に能力が追いついていないゆえかは判然としない。
GM:ただ、サナイの半ば盲信とも言うべき上司への篤い信頼は、その思考の中核、軸とも言えるほどの存在感があるのだろう。
GM:君たちに親というものの記憶があるのなら、それに近いものを覚えるかもしれない。
GM:であれば、即座の巣立ちは困難だろうとも予測はできる。……彼女自身に具体的な材料を与え、考えさせなければいけない。
後藤スダチ:「みんなー!ゲートは開けてきたよ!」ロック解除されたゲートをマニュアル操作して戻ってきた。
後藤スダチ:「最下層に行こう!"アルゲス"がもう追いかけてくるかも」
GM:そして、スダチの言う通り、後方が気になる頃合いにもなってきた。サナイだけがこの基地を守備する人員でもないだろう……
嘴子原シェイル:「それは困るな……。そろそろ行くべきなんだろうけど」他の顔色を伺っている
エズミ・バーガンディ:「ううん。彼女にはゆっくりと考える時間が必要だ」
嘴子原シェイル:「……そうだね。答えは急に出せるものじゃないし」
嘴子原シェイル:「……教え導けるような経験もないからね」
仁賀サナイ:「トップ……ネヴァノさん……私は一体どうすれば……」
仁賀サナイ:少なくとも、今にも君たちに食ってかかろうという気迫は薄れたように見える。
棗ハルカ:「破滅っていうのはあなたが嫌だなって思ったこと、もしその時ネヴァノに助けられなかったようなこと」
棗ハルカ:「それと同じ様なことが彼女の身に降りかかるかも知れない、だけど安心して私がなんとかするから」
棗ハルカ:「だからあなたはゆっくり考えて、自分のやったこと、罪悪感を無視してよかったのか、悪かったのか。大切な人に全部押し付けてよかったのか」
仁賀サナイ:「ぅ……うわ、分かりました! あなたたちは侵入者ですが……」
仁賀サナイ:「ネヴァノさんのことはお願いします! 別に侵入者にお願いしてはいけないってことはありませんッ! 私も、なんか、なんか……考えますッ」
仁賀サナイ:エズミを見て 「あなたのせいでぜーんぜん動けないので!」
棗ハルカ:「それじゃ、それがあなたの宿題だから。よく考えるのよ!」
棗ハルカ:それだけを言うと目線を外して立ち上がり、先に向かう。
エズミ・バーガンディ:「……やり過ぎちゃったかな」 この場を離れつつ呟く
仁賀サナイ:「……くっうっぅ……」
GM:……君たちの去って後、サナイは相変わらず唸っている。
仁賀サナイ:「なんだか難しいことばっかり! もしかしてまた何か騙されたりをして……!?」
仁賀サナイ:「……いや、いや、うう~」
仁賀サナイ:「考えなければ……っ」



GM:という所で、ディクテオン資源採掘基地を縦断し、君たちは最深部にたどり着きました。シーンを切ります!
GM:ロイスのみ可能です。また、侵蝕率が100を上回っている場合は、ルールに従い減少させてください。
棗ハルカ:半減か、悲しいなぁ
GM:あ、これはシーン終了の処理なので
GM:1d10+10減らしてオッケーです
棗ハルカ:やったぜ!
棗ハルカ:1d10+10
DoubleCross : (1D10+10) → 6[6]+10 → 16

棗ハルカ:棗ハルカの侵蝕率を16減少(105 → 89)
棗ハルカ:健康になりました
GM:健康~
棗ハルカ:サナイちゃんにとろうかな
棗ハルカ:6./仁賀サナイ/尽力:◯/不安/ロイス
棗ハルカ:以上!
エズミ・バーガンディ:ロイスは棗ハルカ先生に 〇感心/不安 で取得します
後藤スダチ:エズミさんのP感情を信頼に変えて、P感情に。
後藤スダチ:医療トランクの回数が復活するのは次のシーンですね
エズミ・バーガンディ:そして、後藤さんのP感情を 〇見所がある→〇敬意 に変更!
GM:ですね。次のシーン開始直後に使っていいことにしますのでちょっとお待ち下さい
嘴子原シェイル:あ、私もエズミさんのを同族?/○隔意から○興味/隔意に変更します
GM:大丈夫そうかな? ではシーンを切りま~す





◆ Middle 05  Scene Player : 後藤スダチ

GM:ミドル戦闘シーンです。侵蝕率ダイスを振って登場してください。
後藤スダチ:後藤スダチの侵蝕率を1D10(→ 3)増加(92 → 95)
嘴子原シェイル:嘴子原シェイルの侵蝕率を1D10(→ 6)増加(72 → 78)
GM:搭乗したらすぐに回復アイテムを使ってもオッケーです
エズミ・バーガンディ:エズミ・バーガンディの侵蝕率を1D10(→ 1)増加(72 → 73)
後藤スダチ:じゃあすぐ使ってしまいます。医療トランクを使用。
棗ハルカ:棗ハルカの侵蝕率を1D10(→ 7)増加(89 → 96)
後藤スダチ:22+2d10
DoubleCross : (22+2D10) → 22+7[1,6] → 29

後藤スダチ:両方1が出ても全回復。HP24になりました。
GM:フレッシュスダキュア



GM:ディクテオン資源採掘基地最奥。
GM:もちろんジェネシスメインエリアのビジネスビルなどに比べれば遥かに素朴なものではあるが、そこは採掘基地などに比べて、よほど清潔感のあるオフィスであった。
GM:ビデオ会議用のスペースもあり、机、応接セット、サーバーなどが置かれているが人はない。
GM:オフィス奥、ひと際大きな席でタブレットを眺めているネヴァノ・ディクテオンを除いては。
ネヴァノ・ディクテオン:「……訪問者の予定は……なかったはずだが」
ネヴァノ・ディクテオン:「サナイは止めてくれなかったのかな」
エズミ・バーガンディ:「仁賀さんなら今頃、棗先生の出した宿題に苦しんでるよ」
後藤スダチ:「ごめんなさい。けれどアポイントメントは取っていたはずですよね?」
後藤スダチ:「また今度お邪魔します、近いうちに、、、、、と」
後藤スダチ:「大変恐縮ですけど、すぐに事情を聴取する必要が出てきました。あらためて挨拶が必要ですか?」
ネヴァノ・ディクテオン:「理解のすれ違いもあったみたい……ん」
ネヴァノ・ディクテオン:いくつかタブレット上の操作を終えると、それを裏返しに置き、君たちを見る
ネヴァノ・ディクテオン:「片付けておきたかった事務手続きは終わったから、お好きなペースでどうぞ。付き合うよ」
嘴子原シェイル:「……!意外だね。もっと拒まれるものかと思ってたよ」
ネヴァノ・ディクテオン:「ものすごく拒んだのにそれを全部抜けてきて、なんて言い草……」 シェイルの言葉に眉尻を下げる。少し面白かったらしい
嘴子原シェイル:「……おっと。でも辿り着いたから受けるなんて余程の豪胆か」
嘴子原シェイル:「あるいは、話の分かる人なのかと驚いちゃってね」
ネヴァノ・ディクテオン:「まったく、人の部下に勝手なことを……『先生』とはいえ困ります。それともそんな人ばかりなんですかね?」
棗ハルカ:「見かねた子にしかしないわよ、今はあなたもその内の一人だけど」
ネヴァノ・ディクテオン:「私にも宿題を? ……簡単な話であることを願うばかりなんですが」
後藤スダチ:「あなたの目的を話してください。お互いにとって必要な話じゃないでしょうか?」
後藤スダチ:「"ステルペス"やサナイさんの話を聞く限りでは、あなたは無軌道な破壊願望とか、私利私欲でこういうことをしているわけじゃない」
後藤スダチ:「何かしらの理屈があって一連の不正を行っていたんじゃないですか?」
後藤スダチ:「ここに来るまですごく苦労したんですから、私一人を納得させるくらいのプレゼンはしてみせてください」
ネヴァノ・ディクテオン:「そう」 わずかに目を閉じ 「……では固く正しいビジネスマナーに則って、始めに結論を」
ネヴァノ・ディクテオン:「私は私へ接触してきたノドス・チルドレンに『機会』を与えたかった」
ネヴァノ・ディクテオン:「……これで理解してもらえれば話は早いけど、そうは行かないでしょうね。少しだけ昔話をするわ」
後藤スダチ:「……お願いします」
ネヴァノ・ディクテオン:「昔の私は無慈悲な優等生だった。競争であれば勝ち、価値ある者を自らの元に集め、無価値な者を振り払う」
ネヴァノ・ディクテオン:「優秀であるということはそういうことで、私はそうあることこそ至上だと思っていた。だからそう振る舞っていた」
後藤スダチ:職員生徒から聞いた話と一致する。かつてのネヴァノは極めて厳格で、生徒を押さえつけるような方針を取っていた。
ネヴァノ・ディクテオン:「ただ、このジェネシスで私は経験した。敗北すること。振り払われること」
ネヴァノ・ディクテオン:「手元に集まるのはどうしようもない生徒ばかり。土地、資材、その他何もかも……思うようにならないことばかり」
エズミ・バーガンディ:「エリート街道を真っ直ぐに歩いてたつもりが、崖底へ真っ逆さまに落下しちゃったんだ」
ネヴァノ・ディクテオン:「その中で、それでも私は勝利を得られた。それはもちろん、私がそれまで以上に努力した成果でもあるけど……」
ネヴァノ・ディクテオン:「……私だけの力ではなかった。かつて無価値と振り落としたもの。どうしようもないとしか見れなかったもの。それらに向き合うことで、真価を引き出すことができた」
ネヴァノ・ディクテオン:「まあ、振り返ればそれほど大ごとでもなかったのですけど。あの九社都会長だって、どこかで失敗はしているでしょう。そういうレベルの話」
後藤スダチ:「だから生徒達への待遇を見直して、優しく接するようにしたんですか?」
ネヴァノ・ディクテオン:「ええ。以来、私は方針を改めた。私が興味を持っていたのは昔から『システム』だったのだけど」
ネヴァノ・ディクテオン:「全てが最高で思うままでなければ動かないものなんて、システムとしては落第。私の感覚から見て、どうしようもない人であっても可能性があれば拾い上げて、磨き上げる。そういう所までも『システム』に組み込んでようやく一流になる」
ネヴァノ・ディクテオン:「能力の低い者にもポジションと機会を。……それが私の成功のために必要な最後のピースだった」
後藤スダチ:「言っていることは正しいと思います。誰だってはじめから何もかもができるわけじゃない」
エズミ・バーガンディ:「その話を聞く分には素晴らしい理想に聞こえるね。福祉国家としての到達点そのものじゃないか」
ネヴァノ・ディクテオン:「……私はノヴァリスに感謝している。ジェネシスにも。ここで得られた経験があったからこそ、私はより高く深くに到達できた」
ネヴァノ・ディクテオン:「この椅子も、かつてのただ純化するばかりの私では辿り着けなかった座でしょう」
嘴子原シェイル:「……」
後藤スダチ:「ノドス・チルドレンに拠点を提供して、キングダムを新型兵器で攻撃するのがその到達点だっていうなら」
後藤スダチ:「その成長は完全に見当違いですよ。現にこうして、あなたのシステムが存続の危機に瀕しているんだから」
後藤スダチ:「こう見えても……」額を指で押さえる。
後藤スダチ:「……穏便に済ませようとしているんです。もっと容赦ないエージェントが担当者だったら」
後藤スダチ:「オフィサーとキングダム円卓の合同作戦が発議されていてもおかしくなかったんです。この基地なんか半日で丸ごと潰されちゃいますよ」
エズミ・バーガンディ:(本当にそんな事になっていたら、僕たちからしてみても堪ったものじゃあないんだけどね)
ネヴァノ・ディクテオン:「ええ。後藤さん……あなたの意見は」
ネヴァノ・ディクテオン:「正しいね。その通り。いかにもノドスチルドレン……キングダムにちょっかいを出したのは、まあ"ブロンテス"でしょうが、ともかく彼らのせいで私のこのディクテオン資源採掘基地という」
ネヴァノ・ディクテオン:「ノヴァリス最大の成果システムは、確かに終わりを迎えるでしょう」
嘴子原シェイル:「(……"ブロンテス"!)」
ネヴァノ・ディクテオン:「そして、もし後藤さん。あなたの言う通りの事態になっていたら、そちらの方が実はとても困っていたかもしれません。一応、手は回してはいましたが……」
エズミ・バーガンディ:「待ってくれ! ”ブロンテス”というのは初耳だ!」
エズミ・バーガンディ:「君たちが手を結んでいるノドスチルドレンは僕たちが確認する限り”2人”だった……!」
エズミ・バーガンディ:「君は一体……何人のノドスチルドレンと手を結んだんだ!?」
ネヴァノ・ディクテオン:「100人」
ネヴァノ・ディクテオン:「……と言えば逃げ帰ってくれますか? 勿論冗談です」
棗ハルカ:「笑えない冗談だわ、冗談と分かっていてもね」
エズミ・バーガンディ:「…………この期に及んでふざけているのかい?」
ネヴァノ・ディクテオン:「ただ気持ち的にはそういうつもりでもあるんです。……後藤さんの疑問に答えようか」
ネヴァノ・ディクテオン:「『そんなことをして何になるのか』『折角の成果を焼き捨ててまですることなのか』」
ネヴァノ・ディクテオン:「正解は、その通り・・・・、ね。どうせ卒業すれば、私はFHの影響圏外に向かうのだから」
ネヴァノ・ディクテオン:「ジェネシスで、ノヴァリスで得た成果を何より大事に守らなければいけないという発想が、そもそもない」
ネヴァノ・ディクテオン:「……もちろん、自分から喜んでドブに捨てたり、誰かに無償で献上したりするものでもない。そんなことに意味はないから」
ネヴァノ・ディクテオン:「ただ――」
ネヴァノ・ディクテオン:「意味があると思えば、私はそうしても構わない」
後藤スダチ:「ノドス・チルドレンに『機会』を与えるのが、そんなに重要なの?」
エズミ・バーガンディ:「君たちの行動指針がバラバラだったのもこれで納得がいく」
エズミ・バーガンディ:「君がノドスの子らに与えた『機会』を、彼らがバラバラに使い潰していた、というわけか」
ネヴァノ・ディクテオン:「……私が明確に『手を結んだ』相手は、一人。他のチルドレンは、その意向によりついてきたようなものです」
ネヴァノ・ディクテオン:「彼らにこのノヴァリスで『機会』を与えることが、私の欲望ねがい
ネヴァノ・ディクテオン:「……未熟な彼らに、このノヴァリスという場で、私と同じように、成長し、発見してほしい」
ネヴァノ・ディクテオン:「棗ハルカ教育実習生。やり方が著しく道を外れているだけで、この欲望は」
ネヴァノ・ディクテオン:「あなたともそう変わらないものじゃないですか?」
棗ハルカ:「確かにね、そう言われたら否定できないわ」
後藤スダチ:「ハルカ先輩……!」
エズミ・バーガンディ:「…………。」
棗ハルカ:「私もあなたに聞きたいことがある。上の階層にいたはずの”オレアス”という生徒について」
棗ハルカ:「彼女のような生徒たちはいまどうしてるのかしら」
ネヴァノ・ディクテオン:「…………」
ネヴァノ・ディクテオン:その名には、僅かに表情を曇らせる 「……システムを綻ばせるのは、いつだって想定の不足」
嘴子原シェイル:「(……機会を与える。それが冴えたやり方だから、全てやり切るというのなら)」
嘴子原シェイル:「(救難信号の存在は説明に反している)」
ネヴァノ・ディクテオン:「彼女は私の想定を超え、許されざる行動に移った……私の計画を崩す形で」
ネヴァノ・ディクテオン:「反省室。……監禁しているわ。ここよりもさらに下層」
ネヴァノ・ディクテオン:「鍵は私が持っている」
棗ハルカ:「……なら残念だけど私とあなたは違う」
棗ハルカ:「あなたはまだ自分のやりたいことをやる”生徒”で、それを後押しする”先生”じゃないもの」
ネヴァノ・ディクテオン:「……」 唇が歪んだ笑みを浮かべる。君たちは知らぬことだが、それは彼女が返す言葉を失ったときの癖だった
棗ハルカ:「悪いけれど、あなたのやりたいことは止めさせてもらうわ。それはジェネシスやキングダムのためじゃない」
棗ハルカ:「あなたのために、あなたがあなた自身を燃やさないために」
嘴子原シェイル:彼女が『与える』ことに意味を見出しているのか、それとも……それは分からない。だが。
嘴子原シェイル:「……そもそもの話だ。システムも、欲望も、その綻びすらも」
嘴子原シェイル:「これまでの話は……妨げにならない理由でしかない」
嘴子原シェイル:「何故やりたいかだけを説明して、何を作るかに触れないプレゼンがあるかい?」
ネヴァノ・ディクテオン:「……いいえ。話した通りです。私が作りたいのは『機会』そのもの」
ネヴァノ・ディクテオン:「それを使って彼らが何を求めるかは……」
ネヴァノ・ディクテオン:「きっと彼らに聞いた方が良い」
ネヴァノ・ディクテオン:ポケットから鍵を出す。そこにはもう一つ、キーホルダーが着いていた。接触パネルのついたそれに触れれば、無線信号が発せられる
嘴子原シェイル:「……!」
GM:オフィスの壁を、天井を破り、無数の機械兵士が姿を見せる。
GM:君たちがここまで相手をしてきた『執行者』の一群。


ネヴァノ・ディクテオン:「……私にとっては、あなたたちもまた予期しきれなかった可能性」
ネヴァノ・ディクテオン:「彼らに聞けと言った舌の根も乾かぬうちに申し訳ないけど、それをさせるつもりはない」
エズミ・バーガンディ:「……はっきりと理解した」 「君は棗先生とは違う」
エズミ・バーガンディ:「君は、自分の子供に自らの死肉を啄まれる事を喜ぶ巨人のようなものだ」
エズミ・バーガンディ:「子供たちは君を愛し、肥え太るのだろうけど、その先に”自立”はない」
エズミ・バーガンディ:「棗先生の持つ……厳しくも人としての独り立ちを願う”心”が、君の作る”システム”には見えてこないよ」
ネヴァノ・ディクテオン:「あなたの見えないものを見る視覚を……私が信じるつもりもない」
ネヴァノ・ディクテオン:「私が信じるのは、私の欲望を叶えてきた私の過去の行い」
ネヴァノ・ディクテオン:「ノドスにもそれを与えたい。それだけで十分なんです」
ネヴァノ・ディクテオン:「そうじゃないと、あまりにも……」
ネヴァノ・ディクテオン:また僅かに口ごもる。だが、君たちを取り巻く『執行者』たちはそれとは無関係だ
後藤スダチ:「ええ~~……まだこんなにいるの……!」
後藤スダチ:とても嫌そうに銃を抜く。疲れているのだ……!
棗ハルカ:「いいえ、それだけじゃ足りないわ」「だってそれをしたらあなたが多くのものを失う」
棗ハルカ:「そうなったら悲しむ子がいるから、あなたを止める!」
ネヴァノ・ディクテオン:「それならそこが、私とあなたの欲望の境界線」
ネヴァノ・ディクテオン:「侵すなら……帰ってもらう!」

◆ 1R
[[6] ネヴァノ / [8] 執行者Ba型]
   │
   5m
   │
[[1] 執行者Cu型A / [1] 執行者Cu型B]
   │
   5m
   │
[[21] マルチプル・パペットA / [21] マルチプル・パペットB / [8] 棗ハルカ
 [12] エズミ・バーガンディ / [12] 嘴子原シェイル / [10] 後藤スダチ ]


GM:ミドル戦闘を開始します。セットアッププロセスから!
後藤スダチ:自分に《活性の霧》。
後藤スダチ:後藤スダチの侵蝕率を3増加(95 → 98)
嘴子原シェイル:うーん一応乗っておくか コーリングシステムでスカイキッドに搭乗
棗ハルカ:従者共々ナイヨ!
ネヴァノ・ディクテオン:《活性の霧》。ラウンド中、単体の行動値を+10、攻撃力を+15、ドッジダイスを-2します。対象は自分自身
執行者Cu型:執行者は両種ともなし
後藤スダチ:なんですって
後藤スダチ:その《活性の霧》、もしかして《アクセル》が入ってませんか
エズミ・バーガンディ:ハウスオブデモンズを使用。PC側の6キャラクターの行動値+5します(このラウンドのみ)
GM:あっほんとだ 異物混入してた
GM:諸事情によりアクセルはないです 攻撃力プラスだけ!
後藤スダチ:ソラリスに詳しくてよかった
棗ハルカ:やったぜ
GM:まるでこちら側がPCのような先手の取られようだな……
嘴子原シェイル:よかった~ じゃあ足は6のままだ
GM:ではイニシアチブに進みます。まずはハルカさんの両従者!
マルチプル・パペットA:マイナーで下に戦闘移動で離れられるだけ離れようかな。最大31m。
マルチプル・パペットA:で、こいつはメジャーで隠密します。
マルチプル・パペットB:こいつはそのまま待機します。
GM:なんていやらしい動きなのだ……
後藤スダチ:ずんだもんなのだ

◆ 1R
[[6] ネヴァノ / [8] 執行者Ba型]
   │
   5m
   │
[[1] 執行者Cu型A / [1] 執行者Cu型B]
   │
   5m
   │
[[13] 棗ハルカ / [26] マルチプル・パペットB / [17] エズミ・バーガンディ / [17] 嘴子原シェイル / [15] 後藤スダチ ]
   │
   31m
   │
[[26] マルチプル・パペットA]

GM:イニシアチブを進めます。エズミさんの番だ! どうする?
エズミ・バーガンディ:ではマイナーアクションで1m前進してエンゲージを離します
GM:なんていやらしい魔女なのだ
エズミ・バーガンディ:そして、メジャーでフラググレネードを使って【コンボ:『失いの伝播』】 《赫き弾》+《コンセントレイト》
エズミ・バーガンディ:対象が「範囲」に変更されるのでCu型のエンゲージに攻撃します
GM:来な……
エズミ・バーガンディ:(5+1)dx7+7+3-3 【コンボ:『失いの伝播』】 《赫き弾》+《コンセントレイト》
DoubleCross : (6DX7+7) → 10[5,7,7,8,9,10]+10[4,4,5,9,10]+10[1,10]+10[9]+1[1]+7 → 48

執行者Cu型:双方ともリアクションは《竜鱗》になります。装甲値がグーンと上がる
GM:ダメージをどうぞ!
エズミ・バーガンディ:5d10+19+1d10 むむむ……!? ダメージ!(装甲・ガード有効)
DoubleCross : (5D10+19+1D10) → 38[9,8,7,6,8]+19+7[7] → 64

エズミ・バーガンディ:エズミ・バーガンディの侵蝕率を4増加(73 → 77)
エズミ・バーガンディ:エズミ・バーガンディのHPを2減少(26 → 24)
執行者Cu型:装甲値は素が15で、竜鱗により合計35。引いて29点ずつ入ります
GM:執行者Cu型/ヘラクレスのHPを29減少(0 → -29)
GM:執行者Cu型/ヘラクレスのHPを29減少(0 → -29)
GM:両者とも生存。削れてはいるが……
エズミ・バーガンディ:硬い……!
GM:演出はある程度まとまってにしましょう。イニシアチブを進めます
GM:さっきついエズミさん、って言っちゃったけどシェイルさんと同速ですね! 行動どうぞ……!
嘴子原シェイル:マイナーで破壊済みのキーンナイフを交換
嘴子原シェイル:メジャー、《ギガンティックモード》+《コンセントレイト:モルフェウス》 対象はネヴァノさんとBa型
嘴子原シェイル:判定いきます 妨害ありますか?
GM:妨害はありません。判定どうぞ!
嘴子原シェイル:(4+3+1)dx7+6+3
DoubleCross : (8DX7+9) → 10[2,3,4,5,6,6,7,10]+10[7,9]+10[8,10]+5[1,5]+9 → 44

ネヴァノ・ディクテオン:ドッジします。活性の霧も入っているのでヘロヘロ
ネヴァノ・ディクテオン:1dx=>44
DoubleCross : (1DX10>=44) → 7[7] → 7 → 失敗

執行者Ba型:ガードします
GM:ダメージどうぞ!
嘴子原シェイル:5d10+5+2d10
DoubleCross : (5D10+5+2D10) → 14[1,5,2,2,4]+5+6[1,5] → 25

嘴子原シェイル:ひ、低すぎ……!装甲-5扱い!
嘴子原シェイル:武器も破壊されます
GM:ネヴァノ・ディクテオンのHPを17減少(0 → -17)
GM:ネヴァノ・ディクテオンのHPを5減少(-17 → -22)
GM:執行者Ba型/ペルセウスのHPを15減少(0 → -15)
GM:さすがに目が振るわなかったですね。ダメージは入っていますがまだまだ生きてる!
GM:イニシアチブを進めましょうスダチさん! どうする?
後藤スダチ:マイナーでラピッドファイアを起動します。対象を範囲(選択)に。
後藤スダチ:《コンセントレイト:ソラリス》《腐食の指先》で
後藤スダチ:前衛の執行者Cuのエンゲージ2体を攻撃します。
GM:判定どうぞ!
後藤スダチ:9dx7+8
DoubleCross : (9DX7+8) → 10[1,3,3,4,4,7,7,8,9]+10[1,4,5,7]+10[10]+1[1]+8 → 39

後藤スダチ:まあまあ
執行者Cu型:双方とも《竜鱗》
GM:ダメージどうぞ~
後藤スダチ:ふふ……《腐食の指先》で装甲は-5だ
後藤スダチ:4d10+31+1d10
DoubleCross : (4D10+31+1D10) → 22[4,7,7,4]+31+1[1] → 54

GM:執行者Cu型/ヘラクレスのHPを24減少(-29 → -53)
GM:執行者Cu型/ヘラクレスのHPを24減少(-29 → -53)
GM:うーん、竜鱗でもうちょっと防ぎたかったが持たなかったか……! 執行者Cu型はどちらもここで戦闘不能です
後藤スダチ:わーい!
後藤スダチ:やったあ
後藤スダチ:後藤スダチの侵蝕率を4増加(98 → 102)
嘴子原シェイル:あ、メジャー侵蝕上げてなかったので上げておきます!
嘴子原シェイル:嘴子原シェイルの侵蝕率を5増加(78 → 83)
GM:上げて上げて~

◆ 1R
[[6] ネヴァノ / [8] 執行者Ba型]
   │
   9m
   │
[[17] エズミ・バーガンディ]
   │
   1m
   │
[[13] 棗ハルカ / [26] マルチプル・パペットB / [17] 嘴子原シェイル / [15] 後藤スダチ ]
   │
   31m
   │
[[26] マルチプル・パペットA]

GM:ミスエズミ、狙いやすそうすぎ
GM:ではイニシアチブを進めましょう。ハルカさんだ。どうする?
棗ハルカ:うーん、ここは
棗ハルカ:マイナーでボルトアクションライフルの効果を使う
棗ハルカ:メジャーでネヴァノさんを撃ちまーす
GM:なんてことを 判定どうぞ!
棗ハルカ:(2+2-3)dx+5
DoubleCross : (1DX10+5) → 6[6]+5 → 11

ネヴァノ・ディクテオン:1dx=>11 勝負
DoubleCross : (1DX10>=11) → 2[2] → 2 → 失敗

GM:命中です。ダメージをどうぞ!
棗ハルカ:2d10+8 装甲有効
DoubleCross : (2D10+8) → 11[7,4]+8 → 19

GM:ネヴァノ・ディクテオンのHPを11減少(-22 → -33)
GM:まだまだ生存! 肉体は低いがHPは増強しています。先に倒れたら悲しいので……
後藤スダチ:そんな見た目してムキムキなのかよ
後藤スダチ:おっぱいも抑えつけてるんじゃないだろうな
棗ハルカ:ムチムチしてないのに
GM:それはないです まな板です

執行者Cu型:赤い装甲の『執行者』。ここに来るまで何度となく相手をしたが
執行者Cu型:今はクローズな空間での、集団交戦が避けられない状態だ。強靱な装甲を活かし、君たちへ猛然と迫る。
後藤スダチ:「……!」スダチの銃は速射性に優れたオフィサーの新型だが
後藤スダチ:あくまでも携行火器だ。この物量の面制圧が可能なわけではない。
ネヴァノ・ディクテオン:(執行者Cu型『ヘラクレス』。もっとも生産数量の多い、前衛の要。装甲を破る火力かなければこれだけで圧殺できる……)
ネヴァノ・ディクテオン:(だが、彼らはこのヘラクレスを多数配備した中枢基地を突破し)(ここまで来ている)
エズミ・バーガンディ:この状況で、最も面制圧に向いているのはエズミの”魔術”であろう。
エズミ・バーガンディ:ジェネシスが誇る装甲兵器、その防御力を突破して理外の呪いによる機構破壊。
エズミ・バーガンディ:ばらり、と自らの血を地面にばら撒く。それが合図だったかのように……
エズミ・バーガンディ:「    」  音もなく、稼働に必要な”何か”を失った執行者たちが動きを鈍らせる。
後藤スダチ:ダンダンダンダンダンダン!!
後藤スダチ:続いて、銃声が鈍った執行者を立て続けに撃つ。
後藤スダチ:エズミが先行し動きを止め、その隙を突く。その流れを打ち合わせていたわけではないが――
後藤スダチ:(それくらいは信用してる)リロードをする。
エズミ・バーガンディ:(彼女なら出来る) 呪いは緩めない。
執行者Cu型:内部からの呪詛と、外部からの銃撃。分厚い装甲を前後から削り穿つその連携に、前陣を務めた執行者たちは次々と機能を停止していく。
後藤スダチ:リロードさえ、通常のエージェントほどの時間はかからない。
後藤スダチ:高分子ポリマー型自律思考デバイスを装備した後藤スダチは、四肢が十本あるようなものだ。
後藤スダチ:ガガガガガガガガガガガガガガ!!
後藤スダチ:再び、嵐のような銃撃を再開する。次の波が訪れれば止め、撃ち、止め、撃ち……
執行者Cu型:徒党を組もうと、機能喪失で動きを乱せば、あとは近くから順番に撃ち抜く的当てだ。
ネヴァノ・ディクテオン:(全滅。1分と経たずにか)
後藤スダチ:(開いた……)射線が開いた、という意味ではない。ネヴァノは当然警戒しているだろう。
後藤スダチ:だが、執行者の防壁さえ崩せば、動線を開拓可能な能力者がいる。
ネヴァノ・ディクテオン:こめかみに手を当て、戦況を眺める。それは見たままの状況分析でもあり、能力発動の準備でもある
ネヴァノ・ディクテオン:(再評価が必要だぞ。……どうせ見ているんだろう? "ステルペス"……)
嘴子原シェイル:その手は次の瞬間、意志に従うことを拒否された。
嘴子原シェイル:ネヴァノ・ディクテオンの足元に広がる線条光。
嘴子原シェイル:投擲されたペン先から流れ込むそれは、いつもの複雑怪奇な幾何学模様ではなく、シンプルな角と正円が描かれている。
ネヴァノ・ディクテオン:(この術式は……)「……っ」
嘴子原シェイル:見えない境界。書き換えられる空間定義。
嘴子原シェイル:円は天、方形は地。重なる狭間が自由を許さない。
嘴子原シェイル:遁甲や『アルタシャーストラ』の都城論から連綿と流れる世界観コスモロジーを練りこんだ術式によって
嘴子原シェイル:「縛り上げたぞ……!ハルカ!」
執行者Ba型:ネヴァノと共にシェイルの光の上にあるのは、別種の執行者。名をBa型・ペルセウスと言った。
執行者Ba型:頭らしき箇所に大きく扁平な魔眼をはめ込んだ、遠距離戦闘に特化したレネゲイド由来の砲撃機。
執行者Ba型:だが、シェイルの束縛により、準備にかかっていた攻撃は間に合わない。
棗ハルカ:ボルトアクションライフルを構え、引き金を引く。
棗ハルカ:銃弾はペルセウスを横切り、ネヴァノに向かって一直線に飛来する。
棗ハルカ:しかし、それは僅かにネヴァノの頬を掠めた程度に終わる。
棗ハルカ:一見すれば狙撃の失敗のように見えるだろう。しかしそうではない。
ネヴァノ・ディクテオン:「しっ……!?」 銃弾が頬を擦過し、痛み未満の熱が走る。致命の一撃を覚悟していたが
棗ハルカ:ボルトアクションライフルの銃弾の運動エネルギーは頬を掠めただけであっても十分に効果をもたらす。
棗ハルカ:それは脳に対してである、もとより棗ハルカの目的はネヴァノ・ディクテオンの脳を揺らしその集中を断つことであった。
棗ハルカ:オーヴァードに対して少々の外傷など意味がない、しかしオーヴァードであっても病気になることや体の不調は存在する。
ネヴァノ・ディクテオン:「……」 攻撃に向け再度意識を集中させようとして、そのままならなさにハルカの意図を悟る 「……何のつもり……?」
棗ハルカ:《リザレクト》が発動しないレベルでの不調を与えること、それが射撃の意味であった。
棗ハルカ:「ここで止めたほうがいいわよ、いくら覚悟してても痛いのは嫌でしょう」
ネヴァノ・ディクテオン:「……経営方だから戦う能力も経験もないと思ってる?」
ネヴァノ・ディクテオン:「だったら見込み違い。私は都会のビジネススクールじゃなく、ジェネシスアカデミーで全てを学んだんだから」
ネヴァノ・ディクテオン:目には見えないが、脳内――文字通り脳の内側で、挫傷を補完する液質が生成され、さらにノイマンとしての計算能力が、即座に調子を繋ぎ直す。
ネヴァノ・ディクテオン:「覚悟した以上、厭いはない……!」

GM:イニシアチブを進めましょう。執行者Ba型が動きます
GM:マイナーなし、メジャーで《コンセントレイト:バロール》+《暗黒の槍》+《因果歪曲》+《黒の鉄槌》+《魔王の覇気》
GM:範囲(選択)を対象とした装甲無視ダメージ(至近不可)。さらに、命中すると次に行う攻撃の攻撃力を-16します
GM:対象はハルカ、パペットB、シェイル、スダチ! 振るぞ~
GM:7dx7+2
DoubleCross : (7DX7+2) → 10[3,5,7,7,9,10,10]+10[4,6,7,9,10]+2[1,2,2]+2 → 24

GM:リアクションしてください
後藤スダチ:回避ダイスが2個しか振れないぞ
後藤スダチ:2dx+1>=24
DoubleCross : (2DX10+1>=24) → 7[1,7]+1 → 8 → 失敗

後藤スダチ:このままだと転送しちゃう!攻撃力も下がっちゃう
嘴子原シェイル:(2+2)dx>=24 ドッジ
DoubleCross : (4DX10>=24) → 6[1,1,6,6] → 6 → 失敗

マルチプル・パペットB:(7+2)dx>=24 ドッジ
DoubleCross : (9DX10>=24) → 10[1,1,3,6,7,8,9,9,10]+10[10]+2[2] → 22 → 失敗

GM:が、頑張っている
棗ハルカ:ちぇ~
棗ハルカ:(2+2-3)dx+1>=24
DoubleCross : (1DX10+1>=24) → 2[2]+1 → 3 → 失敗

嘴子原シェイル:ダメージ前に《砂の結界》 スダチちゃんをカバーリングします
嘴子原シェイル:嘴子原シェイルの侵蝕率を2増加(83 → 85)
後藤スダチ:ひえ~、ありがとうございます
マルチプル・パペットB:従者が本体カバーしまーす
GM:ではダメージが出ます
GM:3d10+10
DoubleCross : (3D10+10) → 9[3,1,5]+10 → 19

GM:装甲無視
棗ハルカ:どのみち耐えられなかったな……さらば従者!
GM:命中した人は攻撃力-16! 覚えておくんだぞ
嘴子原シェイル:はーい
嘴子原シェイル:倍受けだから吹っ飛びます 《リザレクト》
嘴子原シェイル:1d10
DoubleCross : (1D10) → 10

嘴子原シェイル:クゥン……
嘴子原シェイル:嘴子原シェイルの侵蝕率を10増加(85 → 95)
嘴子原シェイル:嘴子原シェイルのHPを10に変更(25 → 10)
GM:デッカ……
GM:続いてネヴァノも動きます。マイナーなし、メジャーで《エクスプロージョン》+《ツインバースト》+《虚構のナイフ》
GM:ドッジ不可の範囲攻撃です 対象は……ブラす理由がないので同様のメンバー!
後藤スダチ:ヒーン
GM:6dx+2
DoubleCross : (6DX10+2) → 10[2,2,5,6,6,10]+10[10]+5[5]+2 → 27

棗ハルカ:回すじゃん
棗ハルカ:直撃しまーす
GM:がんばりをしている ドッジは不可能です。カバーリングだけ検討してね
嘴子原シェイル:受けます 《砂の結界》
嘴子原シェイル:嘴子原シェイルの侵蝕率を2増加(95 → 97)
後藤スダチ:なんにもできない!ガード値のある武器を装備してないから……!
嘴子原シェイル:もう一度スダチちゃんをカバー
後藤スダチ:めちゃめちゃ介護してもらってる
後藤スダチ:アルゲスを一発で倒せなかったせいで……
GM:ではダメージが出ます
GM:3d10+26
DoubleCross : (3D10+26) → 18[2,7,9]+26 → 44

棗ハルカ:死にまーす
GM:命中ダイスから頑張るな……諸々有効です
後藤スダチ:でっか……
嘴子原シェイル:もちろん耐えられません!《リザレクト》
棗ハルカ:棗ハルカの侵蝕率を1D10(→ 8)増加(96 → 104)
嘴子原シェイル:1d10
DoubleCross : (1D10) → 8

嘴子原シェイル:高いよ~~
嘴子原シェイル:嘴子原シェイルの侵蝕率を8増加(97 → 105)
嘴子原シェイル:嘴子原シェイルのHPを8に変更(10 → 8)

執行者Ba型:立ち並ぶ後方の執行者たちのレンズ形魔眼が、球形に膨らむ。内側から熱されたガラスのような有様。
執行者Ba型:ズン、と重量感のある音が響き、魔眼の球は切り離され、低い天井に合わせた放物線を描き、君たちの元へ着弾。……激しい重力波が迸り、一帯を砕く!
ネヴァノ・ディクテオン:そして、それとは異なる種類の爆発が魔眼の着弾と同時に巻き起こった。ありきたりな火薬によるものだ。それを仕込める者は、この場にはただ一人。
エズミ・バーガンディ:「後ろ……!?」 重力と爆発を複合した攻撃がエズミの横を通り過ぎる。
ネヴァノ・ディクテオン:「……」 ネヴァノである。往時は坑道を砕いて開き、脆い地中で遭遇した原生生物もその精密な爆破により坑道へ傷ひとつ着けず追い払った。
嘴子原シェイル:「……ッ!」駆ける。間に合わせる。
嘴子原シェイル:術式による飛行での一歩目と同じように、淡い陣光を蹴って後藤スダチを背に隠した。
ネヴァノ・ディクテオン:その気になれば発破だけで彫像すら作成可能だ 「……ここに来るまで」
ネヴァノ・ディクテオン:「消耗は激しかったんじゃないかな? ……これである程度は撃退されてくれれば助かるけれど」
後藤スダチ:直撃した、という直感はあった。経験に来るものだ。
後藤スダチ:回避できない攻撃を回避できたのだとすれば、自分以外の誰かが防御に入ってくれたということになる。
棗ハルカ:「スダチはシェイルが守ってくれた、のね」 一つ安堵の息を吐く
後藤スダチ:「シェイルさん……」
嘴子原シェイル:「……そんな顔しなくていいよ」二度二種の爆撃を受け歯を食いしばる
嘴子原シェイル:これまでの戦闘による傷とレネゲイド活性帯による判断を下す、人間らしい自分と
嘴子原シェイル:この中で唯一……少なくとも、自らより「正当に」彼女を糾弾できる立場だと冷静に下すもう一人の自分の為だからだ。
後藤スダチ:「別に……別に、してないし!」
後藤スダチ:ネヴァノの主張は、一面では正しい。どれだけ優秀なエージェントだろうと
後藤スダチ:自分一人で何もかもを成功に導けるわけではない。動ける者がチーム全体のダメージをコントロールするのは、合理的な分担だ。
嘴子原シェイル:「はは……じゃあ心配しすぎたみたいだ」地に付けた膝をもう一度立たせる
後藤スダチ:「大丈夫だから。私が……ちゃんとやる!」
嘴子原シェイル:「……ああ」
嘴子原シェイル:「任せたよ。"オフィサー"」
棗ハルカ:「残念だけど、まだまだ付き合うわよ」
棗ハルカ:「こんなところではい、お帰りですって言われるためにここまで来たわけじゃないんじゃないんだから」
棗ハルカ:ギリギリでドローンを使って重力波から逃れたが、爆破の衝撃と熱からは逃げられなかった。 それでも表情は変わらないままだ。
ネヴァノ・ディクテオン:ネヴァノの両脇、執行者は再びその魔眼にエネルギーを充填し始める
ネヴァノ・ディクテオン:「そのようね」 彼女もまた、戦意を損なってはいない。……こめかみに手を当て、再び君たちのいる一帯を見据え始める

GM:イニシアチブを進めましょう。待機していた従者は倒れたので……全員が行動を完了している!
GM:クリンナップを経てセットアップです。行動がある方は宣言してください
ネヴァノ・ディクテオン:自身に《活性の霧》。ラウンド中、攻撃力を+15、ドッジダイスを-2します
後藤スダチ:《活性の霧》をシェイルに。攻撃力+24、ドッジダイス-2個です。
後藤スダチ:後藤スダチの侵蝕率を3増加(102 → 105)
エズミ・バーガンディ:セットアップなしです。
棗ハルカ:なしでーす
嘴子原シェイル:ありません
GM:クライマックスみたいな値になってきたぞ
GM:ではイニシアチブを進めましょう。まずはハルカさんの従者! どうする?
マルチプル・パペットA:待機しまーす
GM:では次、エズミ・シェイルが同値です。お好きな順で動きなさいまし
嘴子原シェイル:では私から
エズミ・バーガンディ:シェイルさん、お願いします
嘴子原シェイル:マイナーでキーンナイフを交換
嘴子原シェイル:メジャー、《ギガンティックモード》+《ストライクモード》+《コンセントレイト:モルフェウス》
嘴子原シェイル:対象はネヴァノさんとBa型
GM:判定どうぞ!
嘴子原シェイル:では
嘴子原シェイル:(4+3+3)dx7+6+3
DoubleCross : (10DX7+9) → 10[3,4,6,7,8,9,10,10,10,10]+10[2,3,4,7,8,9,10]+10[2,5,7,10]+10[1,8]+10[10]+3[3]+9 → 62

嘴子原シェイル:回りすぎ 極端
GM:なんだその値……(畏怖)
ネヴァノ・ディクテオン:1dx
DoubleCross : (1DX10) → 9[9] → 9

執行者Ba型:ガード
GM:ダメージどうぞ!
嘴子原シェイル:マイナス16とバフ24を入れて……
嘴子原シェイル:7d10+5+2d10+7d10-16+24
DoubleCross : (7D10+5+2D10+7D10-16+24) → 53[8,5,9,10,7,4,10]+5+17[7,10]+41[8,9,9,3,6,3,3]-16+24 → 124

嘴子原シェイル:装甲-5扱い 武器も破壊
嘴子原シェイル:嘴子原シェイルの侵蝕率を12増加(105 → 117)
GM:なんだそのダメージ……(動揺)
GM:耐えられるわけがない! 双方とも戦闘不能です
GM:復活エフェクトのたぐいもありません。君たちの勝利だ
嘴子原シェイル:やった~~

嘴子原シェイル:指先から床へと零れ落ちた図面が世界を形作る。
嘴子原シェイル:オフィスの壁中を刻み満たしていく淡い光。
ネヴァノ・ディクテオン:(先程の拘束攻撃の……より広範囲に対するもの)
嘴子原シェイル:それは異様な光景だった。いつものように巨大な何かがせり出すわけではなく──
嘴子原シェイル:外界と内界の反射度を弄っているのか、彼女の背側がしだいに光度と照度を増してゆき
嘴子原シェイル:反対に、ネヴァノ・ディクテオンには陽が落ちたと錯覚するほどの暗さが背を這っている。
嘴子原シェイル:幻視。それは灼熱の砂漠で見るそれのように、熱気そのものを幻視する。
ネヴァノ・ディクテオン:ほど近い照明が点いているにも関わらず、不可解な暗闇に包まれる。それでもその目はなお君たちを……
ネヴァノ・ディクテオン:(……これは……)
嘴子原シェイル:区切っているのは──彼女との間に横たわる一本の狭い谷。下層へと貫かんほどの深淵。
嘴子原シェイル:機械も、人も、膝を付く。暑さならぬ未知の原理が
嘴子原シェイル:有り得ざる太陽の傾きに従ってそうさせる。
ネヴァノ・ディクテオン:膝をつく。両脇の"執行者"たちも、動作想定外の高温にアラートを吐き、次々と停止していく。
嘴子原シェイル:「……原始の世界においては、双分制によって多くの観念が区切られたとされる」
嘴子原シェイル:「明と暗。高と低。清浄と不浄」
嘴子原シェイル:「指針となるべき命の源──ナイル川。その右手と左手もそのひとつだ」
嘴子原シェイル:「四方位と中心の存在しない世において、彼らはそれに従っていた」
嘴子原シェイル:「……私はそれを取り出しただけだ。ネヴァノ」
嘴子原シェイル:「古代インドにおいてはかつて一秒の定義が異なり、実際にそう動いていたように」
ネヴァノ・ディクテオン:「境界こそが分化をもたらし、共有される大境界が差異の認識をもたらす……」
嘴子原シェイル:「私たちが世界をどう見るかは自由なのさ──ま、だからこそ」
嘴子原シェイル:かつかつ、と。谷を越え、膝を折り、向こう側へと歩み寄る。
嘴子原シェイル:「私もきみも、困ってしまうんだろうけどね?」どこかおどけた笑み
ネヴァノ・ディクテオン:「……」 退こうとする。が、もはや思った通りに身を動かすことはできない
嘴子原シェイル:機械が異常な音量でアラートを鳴らしている。誤作動が停止を呼び起こした以上、しばらく動くことも無いだろう。
嘴子原シェイル:背に負った光も、這う闇も。重圧ごと緩やかにほどけてゆく。
ネヴァノ・ディクテオン:決して彼女は蒙昧ではない。それは自他共に認める所だ。しかしそれでも、キングダムやムセイオンに端を発する、空間そのものを糊塗するような術式に迷いなく対応できるほどは――
ネヴァノ・ディクテオン:「……もう少し爆ぜるような敗北を想定していたのだけど」
ネヴァノ・ディクテオン:「こんな化かされるような……」 立とうとして、やはり力は入らない。自分の身に結局何が起こったのか、把握しきれていないのだ
嘴子原シェイル:「絶対的な敗北だけが全てじゃないし」
嘴子原シェイル:「私の価値観で以てきみを打ち負かしたいわけじゃないからね」
嘴子原シェイル:再び、眉尻を落とした困ったような笑み
後藤スダチ:「……ネヴァノさん。私はあなたと主義主張をぶつけたいとか、あなたを糾弾したいとか思ってるわけじゃないので、事実だけを言いますけど」
後藤スダチ:口を開く。シェイルは既にこの戦闘に『勝つ』準備を終えていた。それでも自分を守ってくれたのは、ジェネシスの手続きを尊重してくれたからだ。
後藤スダチ:「今後、あなたにはディクテオン基地管理官職更迭を含む降格処分が下されることになります」
ネヴァノ・ディクテオン:「……」 スダチの宣告へ返す視線に、そこまでの動揺はない。承知の上といった風だ
後藤スダチ:「あなたは管理職としての責任を果たしていないし、職務を通してそれを理解したようにも思えない」
後藤スダチ:「このまま外の世界に出たとして――」
後藤スダチ:「あなたはそこから先も『職員が自由にやったことだ』『だから認めるべきだ』と言うつもりなんですか?」
後藤スダチ:「今回の不正の手際は大変見事でした」
後藤スダチ:「オフィサーエージェントとして、あなたが自らの価値を正しく使えるよう、学んでくれることを期待します」
ネヴァノ・ディクテオン:「……全ての責任を負い、全ての結果へ適切に報い、全ての違反を適切に罰する。それが責任者のするべきことだと心得ている……心得ています」
後藤スダチ:ため息をつく。「……なら、今回の処分は、その心得を実行するための第一歩だと考えましょう」
後藤スダチ:ネヴァノを追い詰めることはできたが、彼女の方は、いつでも十字冠離脱で逃げることはできるだろう。
後藤スダチ:どのみち同じ処分が下されるのなら、それを口で伝えようと伝えまいと同じことかもしれない。だが、一方的な処分で終わらせたくない思いはあった。
ネヴァノ・ディクテオン:「私は結局、その規範から自ら逸脱した……破綻も敗北も、それが端緒ですか」
ネヴァノ・ディクテオン:どこか不服げに唇を歪めるが 「……では、手続きに則り」
ネヴァノ・ディクテオン:「この設備の管理を一時的にあなたへ移譲するのであれば……伝えるべきことがあります」
後藤スダチ:「……聞かせてください」
ネヴァノ・ディクテオン:鍵を差し出す。これはハルカの方へ 「"オレアス"の反省室はこの奥です。すみませんが、保護をお願いします」
棗ハルカ:「分かったわ」 頷いて鍵を受け取る
ネヴァノ・ディクテオン:「……『神聖二重冠』を」
ネヴァノ・ディクテオン:「彼らは憎悪している。この一点において、私は最初から説得を続けていたのですが」
ネヴァノ・ディクテオン:「単純に、極限的に、それが『気に入らない』ようです。自分たちにとって枷でしかなかったそれに、守護されるどころか、力さえ与えられることが」
嘴子原シェイル:「……?」静観する意図を表していた表情が疑問へと変わる
エズミ・バーガンディ:「彼らって、ノドスチルドレンの事だよね」
後藤スダチ:「……『神聖二重冠』の禁止。それも含めてノドスの意向だったんですね?」
ネヴァノ・ディクテオン:「ええ。意向……というよりは、その反映。彼らはノヴァリスの何よりもそれを敵視しているように見えた」
ネヴァノ・ディクテオン:「それがノドスチルドレンとしてなのか、彼らだからなのかは分かりませんが」
ネヴァノ・ディクテオン:「……この奥、反省室とは別の方角に、彼らの領域があります」
ネヴァノ・ディクテオン:「この基地で生産した資材はすべてそこに保管し、その後彼らが何処かへ輸送していた」
後藤スダチ:「それが何処か、というのは把握していませんか?」
ネヴァノ・ディクテオン:「同行したことはあります。ただ、具体的に何処という場所ではなかった。未開区域に近いようには感じましたが……」
エズミ・バーガンディ:「普通に考えれば”ノドス”に持ち帰りたい所だけど、物質的にノドスへ向かう道は未だ確保されていないし……」
エズミ・バーガンディ:「何かの作戦に使うために、資材を保管している……?」
ネヴァノ・ディクテオン:「迫るのならば、どうか気をつけてください。……気をつけて、以上のことは言えませんが」
嘴子原シェイル:「……まぁ、何かに使ってるんだろうね」
嘴子原シェイル:「それが何かは結局分からず仕舞いだけど」
エズミ・バーガンディ:「ううん。考えても仕方がない事だ」
後藤スダチ:「まったく、これじゃノドスがこの基地を管理してるようなものだよ」
後藤スダチ:腕を組んでぼやく。
棗ハルカ:「そうね」
嘴子原シェイル:「ははは、なんて呼ぶんだったかなこういうの。フロント企業?」外の記憶を引っ張り出す
ネヴァノ・ディクテオン:渋い表情だ。反論は思い浮かんでいるのだろうが、その正当性がもはや失墜していることも分かり切っていて、苦渋ばしった自己完結をしている。
後藤スダチ:「ハルカ先輩、まずは人質を助けてしまいましょう。ノドスチルドレンがまだこの基地にいる以上」
後藤スダチ:「大規模戦闘に巻き込んでしまわないとも限りません」
棗ハルカ:「少なくとも私達が身の安全を確保している必要があるわね」
棗ハルカ:「確保した上で安全な場所に避難してもらいましょう」
棗ハルカ:「……ネヴァノ。サナイはあなたが悪いことをやっていることが分かっていてそれでもあなたを信じていたわ」
ネヴァノ・ディクテオン:「信じる、か……」 息を吐く
棗ハルカ:「あなたは自分のやり方が道に外れたものだと言った。あなたはサナイのその信頼を受け取っても悪いとは少しも思わなかったの?」
棗ハルカ:「私からの宿題は以上、それについてよく考えて」
ネヴァノ・ディクテオン:「…………」 返答はない。沈黙だけが君を送り出すだろう



GM:シーンを切ります。100over侵蝕率overedは1d10+10の侵蝕率を減らしてください
GM:ロイスも取得可だよ~
嘴子原シェイル:1d10+10
DoubleCross : (1D10+10) → 7[7]+10 → 17

嘴子原シェイル:嘴子原シェイルの侵蝕率を17減少(117 → 100)
棗ハルカ:100-1d10-10
DoubleCross : (100-1D10-10) → 100-10[10]-10 → 80

棗ハルカ:最高値だ
棗ハルカ:棗ハルカの侵蝕率を20減少(104 → 84)
後藤スダチ:105-1d10-10
DoubleCross : (105-1D10-10) → 105-6[6]-10 → 89

嘴子原シェイル:低減が上手すぎる人だ
後藤スダチ:しかも減算前も100だから理論上最高減少ですね
GM:100ぴったりはシーン登場可能判定か
GM:あいや、100以上でお休みかな……?
後藤スダチ:シェイルちゃん……!
棗ハルカ:おやすみ……!
嘴子原シェイル:私はここまでみたいだ……(ヨボヨボ)
嘴子原シェイル:ロイスをネヴァノ・ディクテオン ○同情/隔意 で取りまーす
エズミ・バーガンディ:シェイルさ――――ん!
GM:100以上でおやすみにします! 次シーン終了までアイスなど食べていてね
嘴子原シェイル:はーい 冷たくておいしい
棗ハルカ:ここは保留! 以上でーす
エズミ・バーガンディ:ロイスは保留で!
嘴子原シェイル:あ、私も以上です
後藤スダチ:ロイスはもう取れないぜ
GM:んじゃシーンを切ります





◆ Middle 06  Scene Player : 棗ハルカ

GM:最終ミドルシーンです。シーンプレイヤー以外の登場は任意
棗ハルカ:登場は通常どおりですよね?
GM:通常通りです
棗ハルカ:棗ハルカの侵蝕率を1D10(→ 4)増加(84 → 88)
後藤スダチ:後藤スダチの侵蝕率を1D10(→ 3)増加(89 → 92)
エズミ・バーガンディ:エズミ・バーガンディの侵蝕率を1D10(→ 8)増加(77 → 85)



GM:オフィスよりさらに下層の空間は、やはり一定程度の環境を保ちつつ、どこか薄暗い様相だった。
GM:反省室は構造図にも記された空間で、地図通りに進めばすぐに見つかった。かつてもっと基地内の統率がおぼつかなかったり、外部から野放図な生徒が紛れ込むようなことがあった時に使われていたらしく
GM:つまるところ監禁設備である。ベッドはあり、戸で区切られたトイレもあり、水道もあるが、それ以上のものはない。
後藤スダチ:「ひえ~、シェオルみたいなとこだね」
後藤スダチ:暗い所が苦手なので、恐る恐る進んでいる。
エズミ・バーガンディ:「最低限の文化性は保ってるみたいだけども……」
エズミ・バーガンディ:「それ以外は何もない」
棗ハルカ:「そうね、あまりいいところじゃないのは確かだわ」
女生徒:「…………」
GM:扉に嵌められた樹脂の窓越しに、一人の生徒が椅子に座っているのが見える。

後藤スダチ:「あ、どうもこんにちは~……」
女生徒:地味な雰囲気の娘だった。上層が騒がしかったことに気付いているようで、そわそわとした様子である。
女生徒:顔を上げ、困惑した様子でぺこりと会釈する 「えっと……」
後藤スダチ:「はじめまして、私はオフィサー営業本部の後藤スダチ……」
後藤スダチ:「こちらは星室庁の棗ハルカ先輩。そしてこっちは……」エズミをちらりと見る。
エズミ・バーガンディ:「キングダムのエズミ・バーガンディ」
後藤スダチ:「……お客様のエズミ・バーガンディさん……」
エズミ・バーガンディ:「僕の事は気にしないでいいよ。ただのお客さんだからね」
後藤スダチ:「あっ!」キングダムって言っちゃった!
エズミ・バーガンディ:「あ……」 一瞬、やっちゃった感を出して 「ま、いいか」
棗ハルカ:「あなたがオレアス? 連絡してきた子、で間違いないかしら」 確認を取る。
女生徒:「……! は、は、はっ、はい! "オレアス"……!」
メリシア・ルーラ:わたわたした様子で応じる 「メリシア・ルーラ、です! わっ、わ、き、聞かなかった方が良いなら、聞かなかったことにしますから……!」
後藤スダチ:(よかった……キングダムに敵対的な生徒じゃなくて)
後藤スダチ:ほっと胸をなで下ろしている。
エズミ・バーガンディ:「……それじゃあ聞かなかった感じで」
メリシア・ルーラ:「連絡も、私がしました……ハルカさん、ですよね!」
棗ハルカ:「ええ、スダチの紹介にあったとおり星室庁の先生よ。教育実習生だけどね」
棗ハルカ:「ちょっと待っててね。いま、開けるから」 鍵を開ける。
GM:鍵はすんなり開いた。"オレアス"は慌ただしい様子で立ち上がり、何故か辺りをうろうろ見て、それからようやく君たちの方に向かってくる
メリシア・ルーラ:「せ、先生……へへ、そうなんですね……」 なぜかちょっと照れた様子
棗ハルカ:「どこか痛いところはない? 監禁されてたけどなにかされたりはしなかった?」 ネヴァノの人となりからすればすることはないが待遇に問題があったかどうかは分からない。
メリシア・ルーラ:「あ、はっはい! ありませんでした。シャワーも入れたし……」
メリシア・ルーラ:「勉強もできたので……今は甘いものが恋しいです」 結構平気そうだ
棗ハルカ:「そう、それなら良かった……友達のイズミも心配していたわ」
メリシア・ルーラ:「でも、こ、こんなに人が来たってことは、やっぱりその……大変なことになっちゃいました、か……?」
棗ハルカ:「大変な事になっているというか……なっていたというか……」
棗ハルカ:「ねぇ、メリシア。あなたはなにをしてここに入れられたの?」
メリシア・ルーラ:「私は……」 わずかに表情が沈む
棗ハルカ:「大丈夫、話して」
メリシア・ルーラ:「……ネヴァノ先輩の基地運営に関して勉強したくって、少し前から先輩の仕事を見学したり、簡単なところを手伝ったりしていたんです」
メリシア・ルーラ:「その時に、先輩がノドスの男子たちと話し合ってるのを見てしまって……ただ、それ自体は黙っていれば大丈夫だって言われたんですけど」
メリシア・ルーラ:「ただ私は、先輩が悩んでいるように見えたし、男子たちは……」
メリシア・ルーラ:「……先輩が考えているよりもずっと大きなものに駆り立てられていて、先輩の考えているようにはならないんじゃないか、と感じました」
エズミ・バーガンディ:二人が会話をしている間、邪魔にならないように周囲に警戒の目を走らせている。
メリシア・ルーラ:先程までのオドオドとした喋りではなく、ある程度の確信を持って喋っている。あるいはそういった、他者の精神に関して察することができる能力なのかもしれない
棗ハルカ:「そう……その感じたことはうまく説明できる?」
メリシア・ルーラ:「……難しいです。ただ、先輩の積み重ねた経験は、結局ノヴァリスでのもので……」
メリシア・ルーラ:「それが男子たちに通用しないのは、不思議ではないのかな、とは感じました。なんていうか、根っこから違うみたいな……」
メリシア・ルーラ:「ただ、私は先輩を説得できなくて……私、すみません、感じてることの説明がどうしても苦手で」
棗ハルカ:「ううん、ありがとう。よく話してくれたわ」
メリシア・ルーラ:「なので、外部に助けを求めようとしたんですけど……ジェネシス方面の通信は厳重に監視されているとは聞いてて」
メリシア・ルーラ:「ジェネシス以外にも、知り合いはいなかったから……」
メリシア・ルーラ:「……連絡できたのはハルカ先生だけだったんです」
後藤スダチ:さもありなん、と思う。ネヴァノが何よりも警戒していたのは、オフィサーにこの施設の実態が露見することだっただろう。
メリシア・ルーラ:ごそごそポケットから紙を取り出す。カードサイズのそれは、名刺だ
メリシア・ルーラ:そこには棗ハルカの名前と連絡先が書かれている
メリシア・ルーラ:「もう随分前ですけど、困った時には連絡して、って言ってくれたのを覚えていて……」
GM:君の記憶にはない。恐らくは君が記憶を失っている期間のことだろう。
棗ハルカ:「…………」 その名刺を見るがやはり記憶にない
メリシア・ルーラ:「それで、先生になった? ……教育実習生、なんでしたっけ。その中に名前があったのを思い出して」
メリシア・ルーラ:「ジェネシスじゃないなら、大丈夫かな……って。連絡してしまいました」
メリシア・ルーラ:「すみません、その……連絡では、ちゃんと話せなくて。繋がったあとのことを考えてなくて……」
棗ハルカ:「謝らなくて大丈夫よ、こうしてあなたを助けることが出来たんだから」
棗ハルカ:「それと覚えていてくれたのね、とても嬉しいわ。頼ってくれたことも」
メリシア・ルーラ:「は、はい! ……ハルカ先生は覚えてないかもしれませんけど……」
メリシア・ルーラ:「先生が先生になってくれて、私はとても嬉しいです」「本当に助けてくれたことも」 はにかむような笑み
棗ハルカ:「ごめんなさい。でも、もう忘れたりしないから」 同じく安心させるように笑う
棗ハルカ:彼女のことを忘れてしまったのは悲しいと思う。けれど、
棗ハルカ:過去の自分が彼女を助けたいと思い、今の私がそれを叶える事ができたのなら、
棗ハルカ:少しだけ過去の自分を助けることが出来たような。そんな錯覚が自分の胸を暖かくした。
メリシア・ルーラ:「……えとっ、それで……私はこれからどう、しますか?」
メリシア・ルーラ:「戦うのとかは全然ですけど、それ以外のことなら何でもします……!」
後藤スダチ:「他に捕まっている子がいたら、その子達も全員救出したいの」
後藤スダチ:「初めて来た私達よりは、メリシアさんのほうが反省室に詳しいだろうし……他に何人いるかとか、知ってたりしない?」
メリシア・ルーラ:「分かりません。私以外の子がいるような感じはしませんでしたけど……確かめますっ」
棗ハルカ:「そうね、最終的には安全そうな場所に避難して。ここには防災用の施設だってあるだろうし……」
エズミ・バーガンディ:「ノドスチルドレンの問題がまだ片付いていないからね」
メリシア・ルーラ:「はい、分かりました」 こくこく 「私みたいに身動き取れない子がいないかを確かめて、そのあとは避難、ですね」
棗ハルカ:「そうしてくれると助かるわ」
後藤スダチ:「……よかった。これでハルカ先輩の仕事はひとまず安心ですよね」
棗ハルカ:「そうね、当初の目的は達成ってところ」
エズミ・バーガンディ:「後は例の兵器群についてだ」
後藤スダチ:「も、もちろんエズミさんのほうも忘れてないから……!」
エズミ・バーガンディ:「雰囲気に流されて忘れてもらってたら困るよ!?」
後藤スダチ:「ちゃんと出処は調査するよ……というかそうしないと学区間問題が……」
棗ハルカ:「でも、やっぱりスダチが言っていたようにここはノドスが実質管理してたみたいね」
棗ハルカ:「ネヴァノの善意につけこむ形でね」
メリシア・ルーラ:ちょっと悲しげな顔である。ハルカの言葉を否定しきれもしない
後藤スダチ:「……そうですね。ネヴァノさんも把握していない形で資源を運用して」
後藤スダチ:「勝手にキングダムを攻撃していた。このまま戦争の罪をジェネシスになすりつけられたら大変ですよ」
エズミ・バーガンディ:「で、ある以上はノドスチルドレンの対処をしないと先へは進めないけれども……」
エズミ・バーガンディ:「彼らについてはまだまだ謎が多いんだよね」
後藤スダチ:「最悪でも、生産設備を壊さなきゃ問題は止まらない」
後藤スダチ:「ノドスチルドレンを複数相手取るのは……ちょっと勝算が薄いけれど……」
後藤スダチ:「機械兵器の侵攻さえ今止めれば、準備を整えて出直したって大丈夫な状態には持っていけるよ」
棗ハルカ:「メリシア、ノドスが待機している場所……兵器が保管している場所を教えて」
棗ハルカ:メリシアが監禁中に配備が変わっている可能はあるだろうが、それでもすこしでも情報がほしい。
メリシア・ルーラ:「ええっと……私も方角なら分かります。絶対に立ち入っちゃいけないという所は聞いていましたから」
メリシア・ルーラ:「でも、その先がどうなっているかは分かりません。……いえ、どこかに繋がっているということは聞いたことはありますが、それ以外は……」
メリシア・ルーラ:申し訳無さそうな表情。結局、ネヴァノの指示した方向に行くしかなさそうだ
メリシア・ルーラ:「……ただ、地学的な話をすると、今の所より下は岩盤が強固すぎてボウリングでも厳しいということですから……」
メリシア・ルーラ:「そんなに広い空間はない……と、思うんですが……多分……」 自信なさげ
棗ハルカ:「ありがと、メリシア。十分、助かったわ」
メリシア・ルーラ:ぺこりと頭を下げる 「……助けてくれてありがとうございます」
メリシア・ルーラ:「私もやれること、頑張ってやります。先生みたいに……!」
棗ハルカ:「無茶だけはしちゃ駄目だからね、あなたは”生徒”なんだから」
メリシア・ルーラ:「せ、先生だってムチャしちゃダメですよ……!」
エズミ・バーガンディ:(”生徒”と”先生”……か)
エズミ・バーガンディ:二人のやり取りを興味深そうに眺めている。
棗ハルカ:「……ふふっ、分かってるわ。大丈夫、安心して」
棗ハルカ:ここに来る前、それを言ってきた”大人”を思い出してくすりと笑う。
棗ハルカ:「私だって無茶はしないわ、約束する」 そして無事に帰ってくることを約束した。



GM:シーン終了です。ロイス取得可
GM:また、シェイルさんは侵蝕率を10+1d10減らしてください
嘴子原シェイル:やった~ ありがとう十字冠
嘴子原シェイル:1d10+10
DoubleCross : (1D10+10) → 8[8]+10 → 18

嘴子原シェイル:嘴子原シェイルの侵蝕率を18減少(100 → 82)
エズミ・バーガンディ:ロイス取得はなしで使い終わったフラググレネードを装備品から所持品に移行します
棗ハルカ:ロイスは……保留!
棗ハルカ:以上でーす
嘴子原シェイル:私も修繕サービス使って装備済みのキーンナイフ1本を破壊状態から戻します
後藤スダチ:ハルカ先輩のロイスをP感情にします。以上!
GM:修繕サービスだ!
GM:修繕できてえらい
嘴子原シェイル:私も以上です~





◆ Climax  Scene Player : 棗ハルカ

GM:クライマックスシーンです。全員登場してください。
棗ハルカ:棗ハルカの侵蝕率を1D10(→ 4)増加(88 → 92)
嘴子原シェイル:嘴子原シェイルの侵蝕率を1D10(→ 10)増加(82 → 92)
後藤スダチ:後藤スダチの侵蝕率を1D10(→ 9)増加(92 → 101)
後藤スダチ:キャアー
エズミ・バーガンディ:エズミ・バーガンディの侵蝕率を1D10(→ 9)増加(85 → 94)



GM:反省室とは別方向の通路。
GM:少し下方へ進み、その後はまっすぐに伸びる、真新しい通路だった。幅も広く、なるほどこれならあの"アルゲス"といった機械の身であっても通行は可能だろう。
GM:ロックのたぐいも、オフィスからその通路へ進入する際のもの以外は存在せず、足音ばかりが響く静かな往路は、不気味なほどにスムーズなものだった。
GM:……前方から、それを阻む音がする。
GM:ガシ、ガシ、という金属質の足音。機械の駆動音。ノヴァリスにおいて極端に珍しいものではないが
GM:まさかそれがただそこを通りすがっただけの社会人だろうと楽観することは、君たちはできまい。
GM:やがて
威圧的な機械音声:「止まれ」
後藤スダチ:「む」
威圧的な機械音声:威圧的な音声と共に、影より姿を表す機械の人型。

後藤スダチ:「また新しいのが出てきた。"アルゲス"でも"ステルペス"でもなさそう……」
エズミ・バーガンディ:「それじゃあ君が3人目の……?」
嘴子原シェイル:「……"ブロンテス"。三人目の巨人だろうね」
威圧的な機械音声:先刻交戦した"アルゲス"よりも一回り巨大だ。装甲は白と金で、いやに目立つ。
後藤スダチ:「私達は止まる気はないけど!どうせここにいる全員の顔とか名前くらい全部知ってるんでしょう?」
棗ハルカ:「"アルゲス"と"ステルペス"は? ここにいるのかしら」
威圧的な機械音声:「――百人隊センチュリオ19th、"ブロンテス"」
威圧的な機械音声:「奴ならば。今もキングダムに廃棄品をけしかけている所だろう。こんな所に現れるものか」
後藤スダチ:「それ!それが一番最悪なんだけど!」
エズミ・バーガンディ:「……!」 「迷惑な事この上ないね」
後藤スダチ:「なんでそんなことするの~!?」
威圧的な機械音声:「女ばかりが遺産を振り回して王なぞを名乗る幼稚な飯事ママゴトの横行する、瓦礫の城にどんな執着をしているのかまったく理解はし難いが……」
後藤スダチ:「悪口がすっごい……」
嘴子原シェイル:「…………」
威圧的な機械音声:「だが、斯様な胡乱な奴でも」
威圧的な機械音声:「俺と同じ意志を持ち、相応の実力を持っていたから」
威圧的な機械音声:「部下として力を授けてやったのだ・・・・・・・・・・・・・・・
後藤スダチ:「……!」
威圧的な機械音声:「――十律者ディケイド9th、 "マスターゼウス"」
"マスターゼウス":「二度と違えるな、劣等」
後藤スダチ:「9thの……」
後藤スダチ:「しかも、マスターエージェント……!!」
エズミ・バーガンディ:「”マスター”って……!」
嘴子原シェイル:「(……!!クソ!読み違えた!)」
棗ハルカ:「……マスターエージェントは七賢人、そしてそれを打倒した生徒を除いてノヴァリスにはいない」
棗ハルカ:「そのはずだったけど?」
エズミ・バーガンディ:(完全な誤算だ……! ノドスチルドレンが4人以上居る可能性は考慮していたけど……)
エズミ・バーガンディ:(それが”マスターエージェント”だったなんて!)
"マスターゼウス":「七賢人」 鼻で笑うような所作を見せる 「それを決めたのは理事会の連中だろう」
"マスターゼウス":「お前たちがその枠に大人しく飼われていただけだ。俺たちは違う」
"マスターゼウス":「それに、自称の号などでいちいち動揺が大きすぎる。こんなもの、いくらでも自称できるだろうに」
"マスターゼウス":「つくづく情けない連中だ。……こんなモノに執着する"ステルペス"の気が知れん」
エズミ・バーガンディ:「自称だとしても…… この街でその称号を名乗る事の重みは誰もが理解しているはずだ」
棗ハルカ:「でしょうね。でも、あなたはどういう意味かを知っていて名乗っているんでしょう?」
棗ハルカ:「なら、それだけの自信があるのよね」
エズミ・バーガンディ:(どうする……? マスターエージェントなんて通常であれば”王”レベルの実力者が相手をするような存在だ)
エズミ・バーガンディ:(僕たちに勝てるのか……?) 思わず十字冠に手が伸びる。
"マスターゼウス":「当然だ。良いか? 俺は"クリカラ"、"ハートマン"、それに"ピシェゴーシュ"のような……」
"マスターゼウス":「女に鼻の下を伸ばしたマヌケのカスどもとは違う」
棗ハルカ:「……む」 いま出した三つの名前の内の一つに反応する。
"マスターゼウス":「"カルヴァリア"のように臆病な慎重主義でもないし、"オムファロス"のような唾棄すべき半端者ですらない」
嘴子原シェイル:「……」"彼女"の詳しい経緯は知らないが、それでも顔を僅かに歪める
"マスターゼウス":「正真正銘、奪いに来てやった。このノヴァリスを。歪み果てた都市を」
後藤スダチ:「自称の話を全部信じるわけじゃないけど……確実に分かったことはある」
後藤スダチ:「あなた、すっごい性格悪い……友達少ないんじゃないの」
エズミ・バーガンディ:「…………!!」 驚いた顔で後藤さんを見つめる。
"マスターゼウス":「さてな。わざわざ数えたこともない」
"マスターゼウス":「友など……その瞬間に横にいるかどうかだけだ。アドレス帳の登録数を指折りするような不毛な時間を持った経験はない」
後藤スダチ:「じゃあ"ブロンテス"は今はお友達じゃないわけだ。居場所を教えてくれる?」
後藤スダチ:「私達はキングダムを攻撃してる主犯をどうにかすればいいだけなの」
後藤スダチ:「私はあなたがこんな地下でどれだけノヴァリスの悪口言ってたって気にしないから」
"マスターゼウス":「何故だ?」
"マスターゼウス":「どんな理由があって、お前ごときが俺に要求をできると思っている?」
後藤スダチ:「にゃあ~~っ!!なんなの~~~~!!」
後藤スダチ:あまりの話の通じなさに、苦しみ悶える!
エズミ・バーガンディ:「後藤さん……」
エズミ・バーガンディ:「ありがとう……僕たちの為にあんな恐ろしい相手に意見してくれて」
後藤スダチ:「そ、それ以前に……どうしようこの状況!?完全にこっちは『ハズレ』のルートだよ!?」
GM:……スダチの感覚は、ある意味で事実である。『話が通じない』。それは確かに、生来のものと裁いても良いだろう。
GM:だが、君たちは感じているかもしれない。姿を表した彼のさらに後方。視界届かぬ闇の中で
GM:何らかの――例えば輸送車両のような駆動音が聞こえることを。
エズミ・バーガンディ:「”マスターゼウス”。僕たちが君に要求できる立場じゃあない事は百も承知だ」
エズミ・バーガンディ:「だけど、それは君にだって言える事じゃないか」
"マスターゼウス":「……」 機械の顔がエズミを見下ろす
エズミ・バーガンディ:「要求は通す為に、君は”力”を行使しようとしている」
エズミ・バーガンディ:「ならば、僕たちもそうさせてもらう」
エズミ・バーガンディ:怯えず、正面から機体に向けて相対する。
後藤スダチ:「エズミさん……」少し涙目。
棗ハルカ:「時間はあまりないわね、マスターゼウスの向こう側に車両の駆動音が聞こえる」
後藤スダチ:「そうだとして、何のための車両なんでしょう?メリシアさんの話だと、そんな広い空間はないはずなんですよね?」
後藤スダチ:「倉庫にも、ましてや搬出口にも向かないはずなのに……」
棗ハルカ:「兵器の出荷がされようとしてるのかも」
嘴子原シェイル:「兵器か……もしくは素材そのものを直接運んでいるのやら」
嘴子原シェイル:「どちらにしろ止めたいところだね」
棗ハルカ:「それに彼が授けてやった、と言っていた力」
棗ハルカ:「それに関係しているのなら、ここでマスターゼウスを止めることに意味があるわ」
"マスターゼウス":「……やはり無意味だな」
"マスターゼウス":「何一つ為し得ず、この箱庭で歪な栄華を積み上げるばかりのお前たちの鳴き声を――」
"マスターゼウス":「聞いた所でだ」 腕を組む 「だが、最後の慈悲をくれてやる」
エズミ・バーガンディ:「慈悲?」 どうせ碌でもないものだと思いつつ
"マスターゼウス":「自ら害し、その忌々しい十字冠頭飾りで消え失せろ」
"マスターゼウス":「それが為せぬなら平伏して首を出せ。有り難くも俺が手を下してやる」
"マスターゼウス":「……それにすら抗うのであれば」
"マスターゼウス":「永遠に終わらせてやるぞ。ノヴァリス
GM:その機械の身体から、異様なほどの威圧感が発せられる。そこに纏わりつくのは、明確な――輪郭の定まった――殺意。
GM:衝動判定を行ってください。難易度は9です
エズミ・バーガンディ:(2+2)dx+1>=9 【意志】
DoubleCross : (4DX10+1>=9) → 8[3,3,5,8]+1 → 9 → 成功

嘴子原シェイル:(1+2)dx+4+2>=9
DoubleCross : (3DX10+6>=9) → 6[1,2,6]+6 → 12 → 成功

棗ハルカ:(4+2-3)dx>=9
DoubleCross : (3DX10>=9) → 8[2,5,8] → 8 → 失敗

棗ハルカ:棗ハルカの侵蝕率を2D10(→ 12)増加(92 → 104)
棗ハルカ:変異暴走加虐! いや~攻撃力が下がっちゃうなぁ~
後藤スダチ:5dx>=9
DoubleCross : (5DX10>=9) → 6[2,2,3,4,6] → 6 → 失敗

後藤スダチ:ヒエーッ
GM:侵蝕率も上げてね~
エズミ・バーガンディ:エズミ・バーガンディの侵蝕率を2D10(→ 19)増加(94 → 113)
後藤スダチ:後藤スダチの侵蝕率を2D10(→ 17)増加(101 → 118)
嘴子原シェイル:2d10
DoubleCross : (2D10) → 10[7,3] → 10

エズミ・バーガンディ:ぎゃっ!
嘴子原シェイル:嘴子原シェイルの侵蝕率を10増加(92 → 102)
GM:そして、危難に臨む君たちへ、天よりはるか地層を超えて、祝福の力が授けられる。
"マスターゼウス":「来たな――神聖二重冠ダブルクロス!!」

【神聖二重冠】
クライマックスフェイズ中に限り、あなたが持つ【十字冠】をアップグレードし、効果を以下のように書き換える。
あなたは、シナリオ中に一回のみ、以下の効果の中からどれか一つを選んでオートアクションで使用できる。

・このメインプロセスでは、あなたが受ける【判定ダイスへの侵蝕率ボーナス】の値を3倍にする。
・このメインプロセスでは、あなたが受ける【エフェクトLVへの侵蝕率ボーナス】の値を2倍にする。これによってエフェクトの使用回数は増えない。
・あなたの侵蝕値を任意の数値まで瞬時に上昇させ、あなたのHPを+[上昇分×3]点回復する。この時、HP上限を超えることはできない。
・あなたの侵蝕値を任意の数値まで瞬時に上昇させる。あなたがこのメインプロセスで行う攻撃の攻撃力を+[上昇分×2]点増やす。
・あなたの侵蝕値を任意の数値まで瞬時に上昇させる。あなたがこのメインプロセスで行う判定の達成値を+[上昇分×3]点増やす。
・この戦闘のバックトラックでは、あなたが昇華したタイタスを1個、ロイスとして再取得できる。ただし、この効果は昇華前にSロイスに指定したロイスしか対象にできない。
・この戦闘のバックトラックでは、最終侵蝕値によって得られる経験点を3倍にする。


"マスターゼウス":「……その加護を得た者は……」
"マスターゼウス":「例外なく殺害すると決めている。覚悟が出来たかなどとは問わん」
"マスターゼウス":「その亡骸を、支配の階梯の一段目に晒させてやる」

◆ クライマックス戦闘:十律者ディケイド9th "マスターゼウス"
・"マスターゼウス"の初期地点より後方10mに『離脱地点』が存在する。
・『離脱地点』で行動を終了したPCは、離脱状態となってシーンから退場する。
・敵を全滅させるか、3ラウンド目のクリンナッププロセス時点で『戦闘不能でないPCが1人以上いる』『離脱地点から離脱したPCが1人以上いる』場合、PCの勝利となる。

・戦闘シーンは一本道で管理され、迂回等はできない。
・"マスターゼウス"の存在するエンゲージは、封鎖(ルールブックI P240)されているものとして扱う。

・"マスターゼウス"及び同シーンに登場しているエネミーは、神聖二重冠を発動した状態で戦闘不能状態のPCを巻き込んで攻撃できる場合、攻撃の際に必ず『とどめを刺す』宣言をする。
・"マスターゼウス"及び同シーンに登場しているエネミーは、イニシアチブプロセスで行動したり行動回数を追加したり、その他の行動済み状態でも攻撃が可能な種類のエフェクトやEロイスを所持しない。

◆ 1R
[離脱地点]
   │
   10m
   │
[[7] "マスターゼウス"]
   │
   10m
   │
[[21] マルチプル・パペットA / [12] 嘴子原シェイル / [12] エズミ・バーガンディ /  [10] 後藤スダチ  / [8] 棗ハルカ]


GM:戦闘を開始します。まずはセットアップから……
GM:正々堂々ルールに乗っ取り、行動値順に処理しましょう。PCが全員終えたらマスターゼウスが動きます。
棗ハルカ:飛行状態でマスターゼウスの封鎖って抜けられます?
GM:ひ……
GM:《飛行能力II》を持ち……常時飛行して……います!!
後藤スダチ:なんだって――ッ
エズミ・バーガンディ:何――――――!?
嘴子原シェイル:こ、こいつ~~~っ
エズミ・バーガンディ:セットアップでハウスモブデモンズを使用。PC側の5キャラクターの行動値+5します
後藤スダチ:ハウスオブデモンズは
後藤スダチ:取っておいたほうがいいかも?
後藤スダチ:今見えてる範囲だとこっちが先行できるし
棗ハルカ:そうですね
エズミ・バーガンディ:なるほど……
後藤スダチ:仮に行動値操作とか増援とか出てくるとしても
嘴子原シェイル:追加敵が早い可能性はありますね
後藤スダチ:それが見えてから使ったほうが効果は高そう
エズミ・バーガンディ:すいません! ひとまずこのRは温存しておきます!
後藤スダチ:手の内が分かる2ラウンド目以降ですね
嘴子原シェイル:セットアップはコーリングシステムを起動してスカイキッドに搭乗
GM:大丈夫ですよ~
後藤スダチ:エズミさんに《活性の霧》。
後藤スダチ:後藤スダチの侵蝕率を3増加(118 → 121)
後藤スダチ:攻撃力+24、ドッジダイス-2個。
GM:(操縦型でもないクセに変なモン乗りやがって……)
棗ハルカ:従者ともどもなしでーす
エズミ・バーガンディ:漲ってます(活性の霧受領)
"マスターゼウス":では動きます。《戦力増員》
棗ハルカ:やるだろうと思ってました
"マスターゼウス":自信の存在するエンゲージにトループを4体出現させます。内容は、執行者Cu型/ヘラクレス・執行者Ba型/ペルセウス・執行者Br型/ディオスクロイ・執行者Mo型/ミノス、各1トループずつです。
GM:ヘヘッ……
"マスターゼウス":さらにEロイス《唯我独尊》によりもう一度セットアッププロセスを行います
後藤スダチ:なっなんてことを
"マスターゼウス":対象は自身以外の同エンゲージの対象全員。使用エフェクトは《サポートボディ》+《オーバーウォッチ》+《クロックフィールド》
"マスターゼウス":判定ダイスを+9、行動値を+5。ただし《サポートボディ》の効果により自身の判定ダイスは-5されます
GM:で、次のアクションまで進めます。イニシアチブプロセスに入って直後
"マスターゼウス":《さらなる絶望》を使用。"アルゲス"を自身の前方5mに出現させます
棗ハルカ:えぇ~っと、このさらなる絶望で登場したエネミーも迂回して抜けられない。で、大丈夫ですか?
GM:大丈夫です。飛行はしていません!
棗ハルカ:じゃあ、飛行してないやつは抜けられないってことか!
GM:そうです

◆ 1R
[離脱地点]
   │
   10m
   │
[[7+5] "マスターゼウス" / [1+5] 執行者Cu型/ヘラクレス / [8+5] 執行者Ba型/ペルセウス /
 [17+5] 執行者Br型/ディオスクロイ / [9+5] 執行者Mo型/ミノス]]
   │
   5m
   │
[[6] "アルゲス"]]
   │
   5m
   │
[[21] マルチプル・パペットA / [12] 嘴子原シェイル / [12] エズミ・バーガンディ /  [10] 後藤スダチ  / [8] 棗ハルカ]


"マスターゼウス":「――いかにも俺が力を授けた」
"マスターゼウス":「それこそが俺の、"マスターゼウス"の得た権能であるがゆえに」
"マスターゼウス":床が捻れ、白銀の巨体の周囲にインゴットのような金属柱が立つ。それらは見る間に変形し、分裂し、産声を上げる。
"マスターゼウス":あるものは君たちが既に交戦した『執行者』へ。あるものは未知なる形状の機械兵の一隊へ。




"マスターゼウス":「……『生産』だ」
"マスターゼウス":「俺自身が図面であり工場だ。神々と英雄の父ゼウスの名は当然飾り物ではない」
"マスターゼウス":「そして――"アルゲス"!」
"マスターゼウス":声を荒げると、天井が裂け、機械の剣士が落下するように姿を表す。
"アルゲス":"アルゲス"である。彼はギリギリと鈍重な動きを見せていたが、程なく剣を隙なく構え、立ち上がった。
エズミ・バーガンディ:「自分自身を生産プラントとする権能……!?」
棗ハルカ:「やっぱりね……ここまで来て生産施設が見当たらなかったのはそういうこと!」
後藤スダチ:「……!結局こっちが『当たり』だったってこと!?」
後藤スダチ:「だからって……喜んでられる状況じゃ全然ないけど……!!」
"マスターゼウス":「"ケラヴノス"と名付けている。罪の仔らなぞという惰弱な押し付けに付き合ってやる義理はない」
"マスターゼウス":「謂わば改造トバルカイン。芸術家気取りがダラダラと積み上げた腑抜けた巨人を、俺が手ずから完成させてやった、これこそが在るべき兵器」
後藤スダチ:「コ、コニーさんのことまでそんな風に言って……!」
後藤スダチ:反射的に怒ってしまう。
後藤スダチ:(コニーさんだって敵だったし……別に、全然、分かりあったわけじゃないけど……)
後藤スダチ:(……悔しい!)
"マスターゼウス":「……起きているだろうな、"アルゲス"。貴様が寝惚けているものだから、再生産を経てまで呼び寄せてやったのだ」
"アルゲス":「……申し訳ない。油断があった。弁解にもならないが……」
"アルゲス":「務めは果たす。百人長センチュリオ11th、"アルゲス"――ケラヴノスⅠ"払御雷フツミカヅチ"。その名全てに懸けて、必ず」
嘴子原シェイル:「(……そう、読み違えていたのはそこだ。逆だったんだ)」
嘴子原シェイル:「(ゼウスありきでこいつらは動いていた……!!)」
エズミ・バーガンディ:「"アルゲス" "ステルペス" "ブロンテス"……ゼウスが携える”ケラヴノス”を鍛えた巨人の名だ……」
エズミ・バーガンディ:「考えてみれば、最初から君の存在は示唆されていたというワケか……!」
嘴子原シェイル:「ああ……もっとも」
嘴子原シェイル:「こんな風に立ちはだかるとは想定してなかったけどね……」額を冷たい汗が伝う
"マスターゼウス":"アルゲス"の言葉には一瞥もせず、君たちを見下ろす 「始めるぞ。もはやお前たちに『降りる』という選択があると思うな」
"マスターゼウス":「の御前にて狂い踊れ、神聖二重冠ダブルクロスども――!!」

棗ハルカ:ここでロイス取りまーす
GM:どうぞ~
棗ハルカ:7.黒幕/マスターゼウス/執着/憤懣:◯/ロイス
GM:OKです。それではイニシアチブを進めていきます
執行者Br型:まずは加速した執行者Br型の行動
執行者Br型:マイナーで《追撃の魔弾》。このメインプロセスでは《赫き弾》による射撃攻撃を2回行います
GM:衝動判定でリアクション不能の暴走をしている人は~
GM:スダチちゃんか。では一発はそちらに撃ちます
執行者Br型:メジャーアクション。《赫き弾》
後藤スダチ:サスケェ!助けてェ!
執行者Br型:10dx11
DoubleCross : (10DX11) → 9[1,2,3,4,7,8,8,8,8,9] → 9

GM:リアクションは不能のはず カバーリング等あればどうぞ
後藤スダチ:《赫き弾》だけなのでHPで耐えられる可能性はあります ダメージも1D10だし
GM:ではダメージ
執行者Br型:1d10+16
DoubleCross : (1D10+16) → 9[9]+16 → 25

GM:諸々有効です
後藤スダチ:こらこら~~ッ
棗ハルカ:ギリチョンアウトやんけ!!
後藤スダチ:装甲ないのでHP1オーバーして戦闘不能です
後藤スダチ:本部長のロイス切って復活します!早く本格登場してくれ!
GM:執行者Br型/ディオスクロイのHPを2減少(0 → -2)
GM:HPを2消費。そして2回目は……3人のうちランダムに選択
GM:choice[ハルカ,エズミ,シェイル]
DoubleCross : (choice[ハルカ,エズミ,シェイル]) → ハルカ

執行者Br型:ハルカさんだ。《赫き弾》で攻撃
執行者Br型:10dx11
DoubleCross : (10DX11) → 10[1,2,2,3,4,7,7,8,9,10] → 10

GM:対応どうぞ!
棗ハルカ:(2+3-3)dx>=10
DoubleCross : (2DX10>=10) → 2[1,2] → 2 → 失敗

執行者Br型:2d10+16 ダメージ
DoubleCross : (2D10+16) → 12[2,10]+16 → 28

GM:出目が頑張る 諸々有効です
棗ハルカ:HP全快でもそれは死ぬんだよな
棗ハルカ:シェイルちゃんのロイスを切って復活しまーす
GM:例によって演出はある程度まとめます。イニシアチブを進め、マルチプル・パペットさんの手番です
マルチプル・パペット:待機しまーす
執行者Br型:あ、消費HPの処理を忘却 します
GM:執行者Br型/ディオスクロイのHPを2減少(-2 → -4)
GM:ではイニシアチブを進め、執行者Moが動きます
執行者Mo型:マイナーでPCのいるエンゲージまで前進
棗ハルカ:アホ!!
執行者Mo型:使うエフェクトがエフェクトだからしょうがないんだもーん
執行者Mo型:メジャーアクション。《カスタマイズ》+《インスタントボム》+《ライトウェイトモード》。装甲を無視し、リアクション判定ダイスを-8する攻撃です
執行者Mo型:choice[ハルカ,スダチ,エズミ,シェイル] 対象はランダム
DoubleCross : (choice[ハルカ,スダチ,エズミ,シェイル]) → スダチ

執行者Mo型:スダチちゃんを対象とします
執行者Mo型:11dx+1
DoubleCross : (11DX10+1) → 10[1,1,1,2,2,3,3,4,5,10,10]+7[7,7]+1 → 18

後藤スダチ:な"ん"でだよ"~~ッ!
GM:対応をどうぞ
後藤スダチ:僕はキラなんかじゃない!信じてくれよ!
後藤スダチ:シェイルさんにカバーリングしてもらっていいでしょうか……
後藤スダチ:まだ一回くらいはタイタス使っても全然大丈夫だと思うけど
棗ハルカ:いいと思います!
後藤スダチ:次以降同じエンゲージにいるとは限らないし
後藤スダチ:侵蝕率も私が一番高いから……。
嘴子原シェイル:大丈夫です!《砂の結界》
嘴子原シェイル:嘴子原シェイルの侵蝕率を2増加(102 → 104)
嘴子原シェイル:スダチちゃんをカバーリングします
GM:オッケーです。ではダメージが出ます
執行者Mo型:nd10+12
執行者Mo型:2d10+12
DoubleCross : (2D10+12) → 12[8,4]+12 → 24

執行者Mo型:装甲値を無視したダメージです
嘴子原シェイル:ガード値はなくHPも削れているため倒れます ハルカ先生のロイスを切って復活
嘴子原シェイル:嘴子原シェイルのHPを12に変更(8 → 12)
GM:では第三の執行者、Ba型が動きます。
執行者Ba型:行動は先程と同じ。マイナーなし、メジャーで《コンセントレイト:バロール》+《暗黒の槍》+《因果歪曲》+《黒の鉄槌》+《魔王の覇気》
執行者Ba型:範囲(選択)を対象とした装甲無視ダメージです。さらに命中すると次に行う攻撃の攻撃力を-16する……対象は君たち全員だ
執行者Ba型:7dx7+2
DoubleCross : (7DX7+2) → 10[1,2,3,6,9,9,10]+6[2,3,6]+2 → 18

マルチプル・パペット:ここはやるか
GM:対応をどうぞ
マルチプル・パペット:EX:『スポット・ストップ』
マルチプル・パペット:《リフレックス:ノイマン》《守りの弾》
GM:来たな……!
棗ハルカ:これで判定を妨害します。
GM:妨害等はないです。判定をどうぞ!
マルチプル・パペット:(7+3)dx7>=18
DoubleCross : (10DX7>=18) → 10[2,3,4,4,5,6,6,9,10,10]+10[3,3,7]+4[4] → 24 → 成功

棗ハルカ:ヒュー……ヒリつくぜ……成功!!
GM:成功! ではこの攻撃はキャンセルされます
後藤スダチ:危ない……!
棗ハルカ:棗ハルカの侵蝕率を7増加(104 → 111)
嘴子原シェイル:ハルカ先生~~~っ
エズミ・バーガンディ:やった……!

執行者Br型:ネヴァノとの戦いでは見たことのない"執行者"の姿があった。片や、簡素な銃を持った単なる戦闘兵器にしか見えない一群。
執行者Mo型:片や、対照的に砂のような粒子を自身の周囲に巡らせ続けている一群。その様は魔術師のようでもある。
執行者Mo型:始めに動いたのは魔術師のような一群であった。粒子を循環させながら君たちの元へと接近してくる……
執行者Br型:だが、攻撃に出たのは銃を抜いた緑の装甲の一群であった。スダチとハルカを狙い、通常の銃弾よりも速度を増した弾丸が降り注ぐ!
執行者Mo型:その合間を潜り抜け……いや、背後からの銃弾を反らしながら、魔術師のような兵器群はスダチに対し粒子の刃で攻撃を仕掛け……
執行者Ba型:……防御に集中する間すらなく、魔眼の砲撃が君たちの立つ一帯に降り注ぐ――!
後藤スダチ:すぐさま銃を抜こうとしていたが、敵の動き出しのほうが早い。指令共有の迅速さ故なのだと感じる。
後藤スダチ:「っ……!痛い!」鎖骨を貫かれて呻く。
後藤スダチ:それすらも、攻撃手を動かさないための牽制でしかないことが分かる。第二波、第三波が来る――
棗ハルカ:降り注ぐ弾丸を駆け抜けるように回避を試みるが徐々に捉えられ、弾丸が体を貫通する。
棗ハルカ:「痛いわね……この!!」 痛みに呻くよりも悪態をつく。
"マスターゼウス":その間、"マスターゼウス"は腕を組んで微動だにしない。それは始めから組み込んでおいたプログラムがその通りに動いているのを、ただ眺めているようでもあった。
嘴子原シェイル:第一手を逃したことを痛感するも、ただ眺めるつもりは毛頭なく。
嘴子原シェイル:「グっ……うぐぐ」スダチを襲う粒子の刃を交差した腕で塞ぐべく立ちはだかる。
後藤スダチ:「……危、ない!」礼よりも警告が口をついて出る。
後藤スダチ:執行者の一群のレンズが発光していることを認識したからだ。
後藤スダチ:しかし痛みで怯まされた一瞬では、他に何もできることはない。
棗ハルカ:物陰に隠れることなく、身を晒して回避行動を行ったのには理由がある。
棗ハルカ:それは敵の行動を全て視界におさめる必要があったからだ。
棗ハルカ:瞬時に分析し、優先的に対処すべきなのはどれか──
棗ハルカ:「二度目が通じると思ってるんじゃないわよ!!」
マルチプル・パペット:ドローンからなにかが射出し、執行者Ba型ペルセウスに命中。そして内部にそれは侵入した。
マルチプル・パペット:既に一度見た対象である、生体回路を通してハッキングを行い、行動障害を引き起こさせる。
執行者Ba型:『!』 仕組みはそう複雑なものではない。生産速度と効率を重視しているのか、君から見れば隙だらけの構造だ。
執行者Ba型:当初は君たちに降り注いでいた魔眼砲撃は、見る間に照準が乱れ、明後日の方角に撃ち込まれ始める。
後藤スダチ:「ハルカ先輩……!」
棗ハルカ:「みんな悪いわね、これだけしか止められなかった」
後藤スダチ:「やっぱりすごい……敵わないな……!」
後藤スダチ:鎮痛用エフェクトをコントロールして、立ち直ろうとしている。
エズミ・バーガンディ:「ありがとう!あれを止めてくれれば先に続けられる!」
嘴子原シェイル:「あの一撃で纏められていたらどうなっていたか……」腕を流れる血を塞いでゆく
"マスターゼウス":「順当な判断だな。それがいつまで続くか見ものだ……ヘラクレス、前へ。"アルゲス"。しくじるなよ」

◆ 1R
[離脱地点]
   │
   10m
   │
[[7+5] "マスターゼウス" / [1+5] 執行者Cu型/ヘラクレス / [8+5] 執行者Ba型/ペルセウス /
 [17+5] 執行者Br型/ディオスクロイ]]
   │
   5m
   │
[[6] "アルゲス"]]
   │
   5m
   │
[[21] マルチプル・パペットA / [12] 嘴子原シェイル / [12] エズミ・バーガンディ /  [10] 後藤スダチ  / [8] 棗ハルカ
  / [9+5] 執行者Mo型/ミノス]


GM:ではイニシアチブを進めましょう。エズミさんとシェイルさんが同値です。どうする?
エズミ・バーガンディ:先に行動します。
エズミ・バーガンディ:まずは神聖二重冠を起動。
GM:いきなり来るじゃん
エズミ・バーガンディ:侵蝕率を7点上昇して次の効果を適用します
エズミ・バーガンディ:・あなたの侵蝕値を任意の数値まで瞬時に上昇させる。あなたがこのメインプロセスで行う判定の達成値を+[上昇分×3]点増やす。
エズミ・バーガンディ:エズミ・バーガンディの侵蝕率を7増加(113 → 120)
GM:OKです。達成値+21ってわけね
エズミ・バーガンディ:うおーっ! この”メインプロセス”の達成値+21!
エズミ・バーガンディ:そして、マイナーアクションで《追撃の魔弾》を使用。《赫き弾》で二回攻撃が可能になります。
エズミ・バーガンディ:エズミ・バーガンディの侵蝕率を5増加(120 → 125)
エズミ・バーガンディ:オートアクションでウェポンケースを使って小型ロケットランチャーを装備
GM:ロケットランチャーウィッチ……!
エズミ・バーガンディ:メジャーアクションで【コンボ:『失いの伝播』】(《赫き弾》+《コンセントレイト》)
エズミ・バーガンディ:マスターゼウスを含むエンゲージに「対象:範囲」で攻撃をします
"マスターゼウス":何だとお……
GM:判定をどうぞ!
エズミ・バーガンディ:(5+3)dx7+7-2-1+3+21
DoubleCross : (8DX7+28) → 10[1,2,3,5,6,6,7,9]+4[1,4]+28 → 42

"マスターゼウス":クリスタルシールドでガード
執行者Br型:ドッジします。
執行者Br型:6dx+1=>42
DoubleCross : (6DX10+1>=42) → 10[1,2,3,8,8,10]+10[10]+3[3]+1 → 24 → 失敗

執行者Ba型:ガードします
執行者Cu型:リアクションを放棄し《竜鱗》。装甲は合計35です
GM:これで全員だな。ダメージをどうぞ!
エズミ・バーガンディ:5d10+26+1d10+24 ダメージ(装甲・ガード有効)
DoubleCross : (5D10+26+1D10+24) → 28[8,6,7,2,5]+26+10[10]+24 → 88

"マスターゼウス":自身に《デモンズウェブ》
エズミ・バーガンディ:エズミ・バーガンディの侵蝕率を4増加(125 → 129)
エズミ・バーガンディ:エズミ・バーガンディのHPを2減少(24 → 22)
"マスターゼウス":7d10
DoubleCross : (7D10) → 42[7,6,9,3,7,9,1] → 42

GM:"マスターゼウス"のHPを14減少(0 → -14)
執行者Br型:倒れますが、《不死不滅》。HP20で復活します
執行者Ba型:倒れます。戦闘不能
執行者Cu型:そしてCu型も……ぴ、ぴったり戦闘不能! なんてこった
GM:処理完了です。マスターゼウスのエンゲージには執行者Br型だけがHP20で残っています
エズミ・バーガンディ:続けてもう一回攻撃を仕掛けます
GM:ズルいぞ~ッ
エズミ・バーガンディ:メジャーアクションで【コンボ:『失いの伝播』】(《赫き弾》+《コンセントレイト》+《アンプリフィケイション》)
エズミ・バーガンディ:アルゲスに向けて攻撃します
GM:いいでしょう。判定をどうぞ!
エズミ・バーガンディ:っと、判定の前に装備していた小型ロケランをオートアクションで破棄して、判定行きます
エズミ・バーガンディ:(5+3)dx7+7-1+3+21
DoubleCross : (8DX7+30) → 10[2,2,4,5,7,8,8,10]+10[2,3,7,10]+10[4,9]+10[8]+3[3]+30 → 73

"アルゲス":ぐぐぐ……だが甘んじて受けるなどできるものか。リアクションします。こちら《ゲットダウン》です
"アルゲス":8dx+23=>73
DoubleCross : (8DX10+23>=73) → 9[1,3,4,6,8,9,9,9]+23 → 32 → 失敗

GM:無理です。ダメージをどうぞ!
エズミ・バーガンディ:っぶない!!
棗ハルカ:あぶねー!!
エズミ・バーガンディ:8d10+26+1d10+24 ダメージ(装甲・ガード有効)
DoubleCross : (8D10+26+1D10+24) → 43[5,4,8,3,7,10,3,3]+26+3[3]+24 → 96

エズミ・バーガンディ:すいません。+20です
エズミ・バーガンディ:114点(アンプリフィケイション合わせて)となります
"アルゲス":装甲は10あるが……う、薄い……!
GM:116……ですかね?
GM:"アルゲス"のHPを106減少(0 → -106)
エズミ・バーガンディ:あ、でした!116点!
"アルゲス":息はしています! そして被弾したので……
エズミ・バーガンディ:エズミ・バーガンディの侵蝕率を4増加(129 → 133)
エズミ・バーガンディ:エズミ・バーガンディのHPを2減少(22 → 20)
"アルゲス":Eロイス《黒き歓び》を発動。シーン中全判定の達成値を+2します
後藤スダチ:ゲーッ!!
GM:女の子に殴られれば殴られるほど強くなるってわけよ……
GM:こちらの対応は終了です。シェイルさんの行動をどうぞ!
後藤スダチ:変態じゃねーか
嘴子原シェイル:マイナーはなしでそのままメジャーに移行
嘴子原シェイル:《ギガンティックモード》+《ストライクモード》+《コンセントレイト:モルフェウス》 対象はマスターゼウスとBr型
GM:来な……!
嘴子原シェイル:(4+3+3)dx7+6+3
DoubleCross : (10DX7+9) → 10[1,3,4,4,4,5,6,8,9,9]+10[2,6,7]+6[6]+9 → 35

"マスターゼウス":ガードします
執行者Br型:ドッジ
執行者Br型:6dx+1=>35
DoubleCross : (6DX10+1>=35) → 9[3,3,3,4,8,9]+1 → 10 → 失敗

GM:ダメージをどうぞ!
嘴子原シェイル:4d10+5+2d10+7d10
DoubleCross : (4D10+5+2D10+7D10) → 25[6,7,2,10]+5+15[9,6]+36[9,2,4,3,6,4,8] → 81

嘴子原シェイル:装甲-5扱い 使用したキーンナイフが破壊されます
執行者Br型:こちらは無事戦闘不能
嘴子原シェイル:嘴子原シェイルの侵蝕率を12増加(104 → 116)
"マスターゼウス":ガードと装甲で受けきります。まだまだ元気
GM:"マスターゼウス"のHPを54減少(-14 → -68)
エズミ・バーガンディ:すいません。アンプリフィケイション分の侵蝕率上昇がまだだったので上昇します。
エズミ・バーガンディ:エズミ・バーガンディの侵蝕率を5増加(133 → 138)
GM:ではイニシアチブを進めましょう。次はスダチちゃんの手番ですが……
後藤スダチ:作戦会議の結果、待機します。
GM:では次、ハルカさんの手番! どうする?
棗ハルカ:じゃあ待機します

エズミ・バーガンディ:『喪失』の魔術は決して万能の奇跡などではない。
エズミ・バーガンディ:自らの『喪失』を血液を介して他者へと伝播するこの術式は、己の喪失以上の力を振るう事が出来ない。
エズミ・バーガンディ:(つまり……消耗戦になればこちらが不利になるという事だ)
エズミ・バーガンディ:眼前に構える”マスターゼウス”の軍勢は圧倒的な物量となってこちらに押し寄せる。
エズミ・バーガンディ:何も考えずに術式を使い続ければ、先に『(ゼロ)』に至るのはこちらの方だ。
エズミ・バーガンディ:だからこそ、考えなければならない。相手にとって最も致命的な『喪失』は何かを。
エズミ・バーガンディ:無数の砲火、重力、熱量が飛び交うこの戦場の中で、己の武器が最適な数式を描くように思考を廻し続ける。
エズミ・バーガンディ:至近に熱が生じる。血を失った頭がくらくらと眼を回す。砲撃の余波を受けて皮膚が白く拘縮する。
エズミ・バーガンディ:(”あった”……!!) 一つ、見えた物がある。
エズミ・バーガンディ:”マスターゼウス”は強力な生産機構であり、軍勢を統べる”王”としての機能も有している。
エズミ・バーガンディ:だが、彼が生み出した兵器はどうか? 即席で生み出された”臣下”に意思なんていうものがあるものか!!
エズミ・バーガンディ:「喪失してもらうよ。”臣下の縁指揮系統”を……!!」
エズミ・バーガンディ:”喪失”の呪いが周囲に伝播する。”ゼウス”から臣下執行者に向けての命令が途絶する。
"マスターゼウス":「――」 魔眼の砲撃が乱れ飛ぶ中でも尚、腕を組み静観していた"マスターゼウス"が、僅かに身じろぎした
エズミ・バーガンディ:指揮系統の混戦状況の中で、一体、また一体と執行者たちの動作が停止していった。
GM:次々と動作を停止する中……君の意図に反して再び起動する物がある。
執行者Br型:何の変哲もない射撃型の執行者たちであった。その名を、
執行者Br型:ディオスクロイ――ギリシャ神話において、分かち難い絆で結ばれた双子の名である。
執行者Br型:彼らは生誕から星座に至るまで共にあり続けたが、”執行者”にその在り方は反映されていない。運命的な絆など語るに値せず、ただ二体一組の射手でしかない。
執行者Br型:そして、その二体一組の機構ゆえに、エズミの喪失を免れたバックアップが主導権を握り、再び動き始める。
"マスターゼウス":「刹那にこれほどの無力化か。オールドオーヴァードはこちらでもケースが少ない」
"マスターゼウス":「見事だ。お前には今一度服従の機会をくれてやっても構わん」
エズミ・バーガンディ:「……ありがたい申し出だね」
エズミ・バーガンディ:「それで、服従を認めたらこの場から撤退してくれたりするのかな?」
"マスターゼウス":「筋の通らんことを抜かすな」
"マスターゼウス":「自分にそれほどの価値があるとも思っているのだとしたら、その愚かさに評価を改めよう……やはり死ね、女」
エズミ・バーガンディ:「さっきは君の名前に怯え、戸惑い混乱していただけだけれども……」
エズミ・バーガンディ:「こうして見ると、ようやく君の人となりが見えてきたみたいだ」
エズミ・バーガンディ:「君、やっぱり友達少ないでしょ?」
エズミ・バーガンディ:先程までは奔放なる神の横暴の様に感じていたその振る舞いも、こうして見ればただの子供の悪態の様に見える。
"マスターゼウス":「重ねて愚かだな。一度した問いを意味もなく問い繰り返す……」
"マスターゼウス":「さぞ倦み淀んだ時を重ねて来たと見える」
エズミ・バーガンディ:「そうやって、言い訳を重ねて……」
エズミ・バーガンディ:「”周り”が、見えなくなってる」
エズミ・バーガンディ:この問答に意味はない。ただの時間稼ぎだ。
嘴子原シェイル:この採掘基地は地下にある。当然のことだ。
嘴子原シェイル:地下に青はなく土気色の天蓋が覆っている。当然のことだ。
嘴子原シェイル:──今はその天井を、淡き線条光が奔っていることを除けば。
嘴子原シェイル:型を抜いたように同じ形をした構造物が、神を名乗る巨人へと降り注ぐ。
"マスターゼウス":顔部、らしきものを、その条網の光が照らした。僅かに頭上を見上げた瞬間
"マスターゼウス":降り注ぐそれを身に受ける。傍らで再起動した執行者が再び潰える。
嘴子原シェイル:「……きみの方こそ、どれだけの価値と自信があるかは知らないが」
嘴子原シェイル:マスター号?それはさぞ重い称号だろう。
嘴子原シェイルだが、、それ以上、、、、に──
嘴子原シェイル:「神の名を背負う重さ、とくと見せてもらおうじゃないか」
嘴子原シェイル:降り注ぐ二本足が周りを取り囲み、機神の体躯ごと押しつぶして平伏させんとする。
嘴子原シェイル:──キングダムを出た後、多くの術式を漁った。
嘴子原シェイル:辿り着いた先では異邦の戦士や術者によって更に多様な世界観に触れることを可能にした。
嘴子原シェイル:ガ シ ン !腕を、社の鳥居、、が地に縫い付ける。
嘴子原シェイル:「天の威流れ出づること伏せ奉り」
嘴子原シェイル:「地の趨走り翔けんこと能わず」
嘴子原シェイル:彼女のもつひとつ──外界に干渉するすべを、閉じた外界を形成する術へと裏返せば。
嘴子原シェイル:根本こそ違えど、それは結界術の本質を付いているとも言えるのだ。
嘴子原シェイル:「人のみただ通ることを識れ」
嘴子原シェイル:「三才境門さんざいきょうもん
嘴子原シェイル:『於上不葺御門うえふかずのみかど
"マスターゼウス":「……オールド系技術がもう一人……」
"マスターゼウス":その巨身でされるまま攻撃を受けている。結界の中、その圧力に身動きを取ることができない。
嘴子原シェイル:ガ、ガガガがガガガ雅駕瓦!!!
嘴子原シェイル:それ単体で執行者を押し潰すほどの質量が、無尽に縫い留めんと降り注いだ!
"マスターゼウス":「こちらの方が多様か……」
"マスターゼウス":周囲の執行者が壊滅したのを認め、わずかに息を吐くような所作。泥を払い、背の高い草を掻き分けるように腕をじりじりと払い、拘束を突破する。
"マスターゼウス":だがその身には十分の負荷がかかっている。装甲は早くも歪みを見せ始めた。
エズミ・バーガンディ:そして、崩れ落ちる異国の構造物の影に隠れて
エズミ・バーガンディ:気配を”消し”ながら、もう一体の機体へと近づく魔術師の姿があった。
"アルゲス":降り注ぐ攻撃の巻き添えを受けぬよう、揺れるような動きで立ち回る"アルゲス"だったが――
エズミ・バーガンディ:黒い装束を暗所に馴染ませながら、”神”に臣従する”巨人”の一つに隣接し
エズミ・バーガンディ:ひたり。直接触れた手から『喪失』の呪いを流し入れる。
"アルゲス":「……!」 接触は刹那の合間だったろう。それを感知した瞬間には、剣はすでに空を裂き君へと振るわれていた
エズミ・バーガンディ:「遅いよ……!」
エズミ・バーガンディ:その呪いは”罪の子トバルカイン”としての鋼の機構を貫通し、その奥に控える”本体”へと直接浸潤する。
"アルゲス":「ゴッ……!」
"アルゲス":その動きが明確に乱れる。エズミを斬撃するはずだった剣は滑るように空を切り、しかし姿勢を致命的に崩す直前で側転のような動きを見せ、滑らかに立て直す。
エズミ・バーガンディ:「類感呪術は相似形を通して呪いを伝達する」
エズミ・バーガンディ:「機械の身体は体の良い藁人形代わりだよ」
"アルゲス":「……戯言を。ソレが本当にこちらまで届くのなら」
"アルゲス":「その前に俺たち五万がお前たちを当に呪い殺している」

◆ 1R
[離脱地点]
   │
   10m
   │
[[7+5] "マスターゼウス"]
   │
   5m
   │
[[6] "アルゲス"]]
   │
   5m
   │
[[21] マルチプル・パペットA / [12] 嘴子原シェイル / [12] エズミ・バーガンディ /  [10] 後藤スダチ  / [8] 棗ハルカ
  / [9+5] 執行者Mo型/ミノス]


GM:イニシアチブを進めます。"マスターゼウス"の手番
"マスターゼウス":《ヒール》+《砂の鎧》+《解放の雷》。対象は"アルゲス"
"マスターゼウス":HPを回復し、装甲値を+12、次のメジャー判定のC値を-1し、攻撃力を+8します
後藤スダチ:キャアーッ
後藤スダチ:こんななのに支援型なのこいつ!?
嘴子原シェイル:マジ!?
棗ハルカ:なめやがって~!!
エズミ・バーガンディ:回復される…………!?
"マスターゼウス":見ての通り素手なのでえ……
"マスターゼウス":回復量は~
"マスターゼウス":6d10+1
DoubleCross : (6D10+1) → 32[5,4,1,6,10,6]+1 → 33

GM:"アルゲス"のHPを-33減少(-106 → -73)
後藤スダチ:アヤヤ~ッ
"アルゲス":生きた心地がするぜ~ このまま"アルゲス"の手番に移ります
棗ハルカ:くそったれ~~!!
"アルゲス":まずメインプロセス開始時にエンブレム:ムーンドッグ発動。シーン中、攻撃力+5です。これは累積します
"アルゲス":マイナーアクションで君たちのエンゲージへ移動
"アルゲス":メジャーアクション。《アタックプログラム》+《MAXボルテージ》+《アンプリフィケイション》で攻撃。対象はエズミさん
エズミ・バーガンディ:アンプリフィケイション!?
"アルゲス":ブラックドッグのピュアブリードで~す
"アルゲス":7dx9+35
DoubleCross : (7DX9+35) → 10[1,1,3,4,8,8,10]+1[1]+35 → 46

"アルゲス":対応をどうぞ
エズミ・バーガンディ:何もない……ドッジ!
エズミ・バーガンディ:(2+3-2)dx+0 【回避】
DoubleCross : (3DX10) → 7[6,6,7] → 7

エズミ・バーガンディ:避けられるはずもなく……
"アルゲス":ではダメージを出すぞ
"アルゲス":5d10+18+25+5+8
DoubleCross : (5D10+18+25+5+8) → 31[9,3,10,8,1]+18+25+5+8 → 87

"アルゲス":諸々有効です
エズミ・バーガンディ:流石に倒れます……タイタス昇華で復活
エズミ・バーガンディ:"安臥王"王覇カトをタイタス昇華します
エズミ・バーガンディ:こんな場所に放り込みやがって~~~~~!の気持ちで
エズミ・バーガンディ:エズミ・バーガンディのHPを12に変更(20 → 12)
GM:がんばってくれたまえ
GM:ラウンド終了まで進めましょう。次は待機していたハルカさんの手番!
棗ハルカ:まずマイナーでジェネシフトしまーす
棗ハルカ:棗ハルカの侵蝕率を1D10(→ 7)増加(111 → 118)
棗ハルカ:ふ、これで失敗と思ったら大間違いだぞ
棗ハルカ:これで調整可能なのだ。
GM:何だとお……
棗ハルカ:《赤色の従者》
棗ハルカ:棗ハルカの侵蝕率を5増加(118 → 123)
後藤スダチ:従者がもう一体!?
エズミ・バーガンディ:増えた!?
嘴子原シェイル:増えた!
棗ハルカ:従者をもう一個作りまーす、前のシーンで破壊されたから二体目が作れるんだな。
GM:戦場で工作とはな……そこで手番は終了ですね
GM:でしたらスダチさんの手番! どうする?
後藤スダチ:マイナーで暴走解除。これでリアクションできる……。
後藤スダチ:間違えました。シャバのリアクションをつかめる……
GM:何らかの後遺症出てない?
後藤スダチ:メジャーで《コンセントレイト:ソラリス》《腐食の指先》。
後藤スダチ:至近エンゲージだと範囲攻撃できないんだよな……執行者moを狙います。
後藤スダチ:10dx7+9
DoubleCross : (10DX7+9) → 10[2,3,5,6,7,7,8,9,9,9]+10[1,1,3,3,5,9]+1[1]+9 → 30

後藤スダチ:装甲は-10です
執行者Mo型:こいつは実はガード型! 《砂の盾》でガードします
後藤スダチ:ニャア~ッ
後藤スダチ:でも30の大台には乗ってる……!ダメージ出します
棗ハルカ:スダチちゃんのDR直前に《オープンペイン》使いまーす
棗ハルカ:DR+4d10でーす
後藤スダチ:やったぜ。
棗ハルカ:棗ハルカの侵蝕率を4増加(123 → 127)
後藤スダチ:4d10+10+1d10+4d10
DoubleCross : (4D10+10+1D10+4D10) → 14[5,1,2,6]+10+2[2]+18[6,10,1,1] → 44

後藤スダチ:9d10回しているにしては低め……!どうかしら
執行者Mo型:装甲-10が……なければッ……!
棗ハルカ:あぶないな~
執行者Mo型:本当に装甲10がなければ! でした。執行者Mo、撃破されます。
後藤スダチ:厄介なやつだったぜ
嘴子原シェイル:やった~~

"アルゲス":機械にしてはあまりにもしなやかな動き。宙空で舞うように反転したその鉄の体躯は
"アルゲス":シェイルの呼び出した建造をまず斬った。今にも消えゆく鳥居が斬り捨てられ、生じた足場に片足を突き刺して、さらに剣を上段へ構える。
"アルゲス":「礼をするぞ……魔女! 呪いなどよりも確実で絶対的な理を」
嘴子原シェイル:「(ちっ……流石に専任術師ほどの強度や相性は出せないか……!!)」その様子を見て心の中で毒づいた
エズミ・バーガンディ:「速い……!」 視線のみがその動きを追いかける。
"アルゲス":「魂に刻み込め!」 振り下ろされるのは電光の剣。雷をも思わせる轟音と共にエズミへ迫るそれを
"アルゲス":シェイルは見ただろう。貨物もろともジャームを斬撃したそれだ。振り切られた雷刃の軌跡はエズミを横断し、背後の壁にまで焦げ付いた一文字を残した。
エズミ・バーガンディ:「ぐ、ぁ……」 一閃に遅れる様にして
エズミ・バーガンディ:呻き声と共に立たれた胸からぼごぼごとした泡が漏れ出る。
エズミ・バーガンディ:瞬間的な《リザレクト》はもはや困難。辛うじて出血を抑える程度の再生が皮膚を覆い。
エズミ・バーガンディ:「ごほっ! がっ!」 激しく咳込みながら、敵の攻撃圏内からのろのろとした動きで離れていく。
"アルゲス":そして崩れ行く鳥居を蹴り、すぐさま場所を移る。動きはしなやかだが、その戦術的動作は教本のように練り込まれている……
後藤スダチ:アルゲスが位置を移した瞬間、引き金を引いている。
後藤スダチ:ただし狙いはアルゲスとは別、横方向にいる執行者だ。
後藤スダチ:ガガガガガガガッ!
執行者Mo型:ガィ、ギィ、ギィン!
後藤スダチ:「……硬いッ!」着弾音で直感する。
執行者Mo型:鈍い着弾音だ。循環する砂の粒子は触れたものを切り裂く刃であるばかりでなく、
後藤スダチ:「ハルカ先輩!お願いします!」
執行者Mo型:触れようとするものを拒む柔軟な盾でもある。円環の流れがたわみ、銃弾をそらしているのだ。
後藤スダチ:アルゲスから注意を外すわけにはいかない。たった今の射撃も、本体の知覚とは別系統のAIDAの照準補正によるものだ。
棗ハルカ:執行者の装甲から考えてこの場の兵器でこれを破壊することは用意ではない。
棗ハルカ:アルゲス、シェイル、エズミ、スダチ、それぞれの動きが目まぐるしく動く中だからこそそれは可能だった。
後藤スダチ:(流体を循環させる防御)遅れて分析する。
後藤スダチ:ならば、防御に集中させた以外の面の密度が薄くなるだろう。
後藤スダチ:その分析を言葉にしてハルカに伝える時間はない。だが、自分が気付ける程度のことならば――
棗ハルカ:そう、確実な不意打ちが成立するのだ。銃声が響く。
棗ハルカ:それが放たれたのは”マスターゼウス”のいる方向からだった、ちょうど執行者をスダチと挟む形になるだろう。
棗ハルカ:スダチの攻撃に対し全面に装甲を集めた背後は脆弱性をむき出しになっていたのは間違いない、しかしそれは本来ならばありえないはずだった。
棗ハルカ:ではだれがそれを放ったのか──それは双子の名を冠する執行者。
棗ハルカ:エズミの呪いによって失った権限を、一度ハッキングしたペルセウスを通し掌握。射撃を行ったのだ。
執行者Mo型:両者の読みは的中していた。循環し続けることで攻防を成立させる砂塵粒子も、その質量は無限ではない。
執行者Mo型:ミノス――それはギリシャ神話において、欲望のために罪を犯し、因果を深淵へ閉ざした王の名である。
執行者Mo型:彼の生み出す迷宮は、何者をも逃さなかった。”執行者”ミノスの周囲を循環する砂塵は変動し続ける迷宮であり、触れる者を区別なく囚監する。
執行者Mo型:だが、智慧と絆で迷宮は破られる。宿命は為された。
棗ハルカ:「ナイス、スダチ!」
後藤スダチ:「ありがとうございます、先輩!」銃のスライドを引く。

◆ 2R
[離脱地点]
   │
   10m
   │
[[7] "マスターゼウス"]
   │
   10m
   │
[[21] マルチプル・パペットA / [21] マルチプル・パペットB / [12] 嘴子原シェイル / [12] エズミ・バーガンディ /  [10] 後藤スダチ  / [8] 棗ハルカ
 [6] "アルゲス"]


GM:1ラウンド目、クリンナッププロセスを経てセットアップに入ります。PCから宣言をどうぞ。
後藤スダチ:行動値遅いからって後出ししやがって
エズミ・バーガンディ:セットアップでハウスオブデモンズを使用。PC側の6キャラクターの行動値+5します。
後藤スダチ:《活性の霧》《アクセル》をシェイルさんに。行動値を+10、攻撃力を+24、ドッジダイスを-2個。
後藤スダチ:後藤スダチの侵蝕率を4増加(121 → 125)
棗ハルカ:なしでーす
嘴子原シェイル:ありません
"アルゲス":アルゲスはなし。
"マスターゼウス":こちらはもちろん《戦力増員》
"マスターゼウス":自身のエンゲージに執行者Ba型/ペルセウスを4体出現させます。
後藤スダチ:範囲攻撃4体!?
"マスターゼウス":また、《唯我独尊》は1回だけなのだ。よってセットアップはこれで終了
GM:君らがそれ一番嫌がるって観察してわかったからね
後藤スダチ:範囲攻撃4体が嫌なのは観察しなくても分かるだろ
後藤スダチ:ダブルクロスプレイヤーはみんな嫌だよ?
GM:ドッジしてくるやつとかいたらそっちに割いたも~ん
GM:また、同時にイベントが一つ発生します……ので、そこも踏まえてちょっと演出を挟みます。

"マスターゼウス":"マスターゼウス"の周囲に、天井上から再び金属柱が現れる。それらが解れてばらけ、機構の姿を組むのも先程見た芸当と変わりない。
"マスターゼウス":ただ、違うのは―― 「手札は見えた」
"マスターゼウス":「お前たちはこれで十分だ」 その全てが、魔眼の砲弾を撃ち込む広範囲攻撃型であること。




後藤スダチ:「……!」
後藤スダチ:"マスターゼウス"は積極的な攻撃行動を一切取っていなかった。ただ、配下と戦う自分達のことを観察していただけだ。
後藤スダチ:だが、彼自身が指揮官であり、無尽蔵の兵力を生み出す生産装置なのだとしたら……
"マスターゼウス":「"アルゲス"。巻き込まれるなよ。巻き添えになったらそのまま潔く死ね」
"アルゲス":「そこまで鈍っちゃいない……むしろ温まってきた所だ、こっちは」
後藤スダチ:「観察そのものが……攻撃、、だったってこと……!」
棗ハルカ:「本当にいやらしいわね、こいつ」
棗ハルカ:「……砲撃の圧力で押し込みに来た、その数だといくつか止められても押し通せるから」
嘴子原シェイル:「……様子見は終わりとばかりの手札の切り方だね」砲手で固める、もっとも手軽で威力の高い布陣
後藤スダチ:(距離からして、アルゲスと砲撃型を同時に処理はできない。多層的な飽和攻撃を仕掛けてきている)
エズミ・バーガンディ:「的確過ぎて嫌になるよ」 言いながら、手元で術式を操作して周囲の環境を調整していく。
エズミ・バーガンディ:行動の邪魔になる要素を細かく”失わせ”、味方の行動をサポートする。
嘴子原シェイル:「……ああ。それに、大元をどうにかしないとジリ貧らしい」
"アルゲス":「だが……」
"アルゲス":「……これは誰だ?」
GM:"アルゲス"と前後し、君たちも気付くかもしれない。背後から足音が近付いてくる。人間のそれだ。
棗ハルカ:そちらの方を見る、ドローンの索敵処理と合わせれば無理なく可能だ。
仁賀サナイ:「……私は、考えましたが……」
仁賀サナイ:「考えた所で分からないことが多すぎるのです」
仁賀サナイ:仁賀サナイである。もとよりエズミの呪詛により行動力を奪っていただけだ。回復すれば十分に動くことができる。
エズミ・バーガンディ:「仁賀さん……!?」
仁賀サナイ:その表情は、いやに落ち着いていた。君たちの見た彼女は、どこか必死で常に前のめりであるように見えたが……
仁賀サナイ:「私、何も分かりません……分かりませんが!」
仁賀サナイ:「そこの方たちがネヴァノさんを動かし、悪いことをさせていた……らしい、ということは、メリシアさんから聞きました!」
仁賀サナイ:「なぜか反省室から出ていたので、彼女を反省質に入れ直すか、こちらの手助けに来るかもかなり悩んだのですが……」
仁賀サナイ:ガリ、とスクラップを手にまとわせ、金属の篭手を握りしめる 「……総合的に見て、今はこちらを手伝わせてもらいます!」
後藤スダチ:「サナイちゃん、でも……」
後藤スダチ:「敵はただの社会人じゃないの!すごく危険な敵で……!」
仁賀サナイ:「……いかがですか! ハルカ先生!」
棗ハルカ:「うん、助かるわ! サナイ!」
後藤スダチ:「……ハルカ先輩!いいんですか!?」
棗ハルカ:「”生徒”が考えて出した結論、それを私は”良い”と思ったらそれに協力しないとね」
仁賀サナイ:「お任せください! 危険だろうと、私は今力を出したい!」
仁賀サナイ:「お手伝いをします! ……あいつにだって……負けませんとも!」
棗ハルカ:「それに、万が一なんて起こさせない。絶対に」
後藤スダチ:「……責任重大ですね!」銃をリロードする。
エズミ・バーガンディ:「先生から出された”宿題”。ちゃんと解いてきたんだね」
仁賀サナイ:「むん! 解けているといいのですが!」
嘴子原シェイル:「一層負けられなくなったね」口角が上がっている
エズミ・バーガンディ:悩みながら、考えながらここまで進んできた彼女の姿を見て、エズミは思う。
エズミ・バーガンディ:「これが先生の力……ってわけなんだ」
棗ハルカ:「よし! それじゃ、あいつらにひとつ目にもの見せてやりましょう!」

GM:NPCカードが使用可能になります。

[NPCカード]
仁賀サナイ『鉄の追撃』
いずれかのPCがシーン内の敵を戦闘不能にしたタイミングで、シーン内の任意の敵に30ダメージ(装甲・ガード無視)を与える。
1ラウンド1回。


棗ハルカ:へぇ~! 頼りになる!
GM:というわけで、イニシアチブプロセスに入っていきます。一番早いのは……シェイルさん! 本当に速い!
GM:行動をどうぞ!
嘴子原シェイル:マイナーで5m前進します
嘴子原シェイル:オートで新しいキーンナイフを装備して、メジャー《ギガンティックモード》+《ストライクモード》+《コンセントレイト:モルフェウス》
嘴子原シェイル:対象はマスターゼウスのエンゲージの敵全員
"マスターゼウス":その判定の直前に
嘴子原シェイル:なにっ
"マスターゼウス":使用します。《守護者の巨壁》
後藤スダチ:キャア~ッ
"マスターゼウス":対象を自分1体へ変更します
嘴子原シェイル:げえ~っコイツ!
棗ハルカ:ぐえ~
GM:改めて判定をどうぞ
嘴子原シェイル:うぐ……ではこのまま判定を
嘴子原シェイル:(4+3+3)dx7+6+3
DoubleCross : (10DX7+9) → 10[1,1,1,3,4,5,7,8,9,10]+10[3,4,5,7]+10[10]+3[3]+9 → 42

"マスターゼウス":ガードします。ダメージをどうぞ
嘴子原シェイル:5d10+5+2d10+7d10
DoubleCross : (5D10+5+2D10+7D10) → 30[7,7,5,8,3]+5+11[10,1]+36[1,10,1,9,8,2,5] → 82

嘴子原シェイル:装甲-5扱い、武器破壊
嘴子原シェイル:嘴子原シェイルの侵蝕率を12増加(116 → 128)
"マスターゼウス":自身に《デモンズウェブ》
"マスターゼウス":7d10
DoubleCross : (7D10) → 50[9,9,10,6,4,8,4] → 50

"マスターゼウス":ホホホ……
棗ハルカ:なめてんのかー!!
嘴子原シェイル:インチキしてるのら!!
後藤スダチ:やめてくれェーッ(高橋邦子)
GM:"マスターゼウス"のHPを5減少(-68 → -73)

"マスターゼウス":「女一人増えたほどで、早々に変わるものか」
"マスターゼウス":両腕を広げると、背後に並ぶ執行者たちの砲口に光を収束し始める。
"マスターゼウス":「もはやこの魔眼の質量はこの通路そのものを埋め尽くす。お前たちは砲口に迷い込んだ羽虫だ」
後藤スダチ:(チャージに入った)バロール型の執行者――その弱点と言えるようなものは、何度か見た。
後藤スダチ:攻撃の発動に時間がかかり、本体は複雑な機動ができない。
"マスターゼウス":「止められるものなら撃ってこい。諸共に砕け散れ……!」
後藤スダチ:それよりも早く動かすことができれば……!
後藤スダチ:「その前に撃つ……!」銃を向ける、が。
後藤スダチ:足元に広がったスライムが実際に動かしているのは、別の人物である。
後藤スダチ:適切な機動力さえ与えれば、攻撃体勢に入った軍勢を一掃できる能力者――
後藤スダチ:(……シェイルさんが!)
後藤スダチ:スライムを用いて滑走させるのは自分ではなく、嘴子原シェイルだ。
嘴子原シェイル:「助かるスダチ!」得た高機動推力と持ち前の術式によって射出され、アルゲスの横をすり抜ける。
"アルゲス":僅かに刃が追った気配があった。だがそれは君に及ばない。
嘴子原シェイル:「……今はきみの刃より、迅い!」悠然と構える巨人を巻き込みながら展開した砲手を一掃するべく
嘴子原シェイル:投擲され染み渡る陣光。ネヴァノ・ディクテオンに展開した術式が広がりながら
後藤スダチ:(アルゲスが)不意打ちの加速にすら対応してきた。肝が冷える。だが、幸運だった。
後藤スダチ:シェイルは突破できている。
嘴子原シェイル:四角錐台──マスタバを基礎として巨大な建造物がせり上がる。得意の大質量攻撃。
嘴子原シェイル:「取り出したるは最古の巨錐──潰れろ!!」ジョゼル王を称える金字塔ピラミッドが下から隆起して貫く!
"マスターゼウス":攻撃の刹那、この場では今まで目にしていない光を感じた気がした。
"マスターゼウス":紫の光だ。それは瞬く間に厚く広がり、電光を帯びた障壁と化す。
"マスターゼウス":「…………」 一転して、"マスターゼウス"は沈黙していた。先程までの煽るような声はなく、自らの胸鎧を中心に展開する電磁障壁の重さに、黙して耐えるように。
嘴子原シェイル:「……隆起しきる前の、まだ体積が小さいうちを狙って」愕然とする。上手く嵌めるために誘導されたのだ
"マスターゼウス":そう、『煽っていた』のだ。焦るべき状態を作り、殺意と共に追い詰め、その一撃を誘った……搦め手でなく、単調で確実な質量攻撃を選択させた。
"マスターゼウス":その建造隆起は障壁を貫通し、"マスターゼウス"の装甲を突いた。だが、そこまでである。
"マスターゼウス":彼の後方、魔眼の砲口は隊伍を為して健在……!
後藤スダチ:「……こいつ……!」
後藤スダチ:敵意と偏見に満ちた、傲慢で凶暴で、短絡的な強者。
後藤スダチ:――こちらにそう思わせる、、、、、、ことまで含めて戦術だったのだ。
後藤スダチ:(ノドスチルドレン9th……マスターエージェント。どっちも、口先だけじゃない)
後藤スダチ:(指揮官としての実力は……本物だ。対人戦闘ですら……場数が違う……!)銃口を向けたまま、冷や汗がつたうのが分かる。

嘴子原シェイル:すみません!《活性の霧》を加算していなかったので軽減前の算出ダメージは+24の106でした
GM:24ダメージが加算されます
GM:"マスターゼウス"のHPを24減少(-73 → -97)
嘴子原シェイル:ありがとうございます
GM:ではイニシアチブを進めます。従者2名!
マルチプル・パペット:話し合いの結果従者二体は待機しまーす
GM:了解です。次はエズミさんの手番! どうする?
エズミ・バーガンディ:エズミ待機します
GM:これは……諦めムードかな……?
GM:イニシアチブを進めます。スダチさんの手番! どうする?
後藤スダチ:ウェポンケースからオリエント(ラピッドファイア)を装備します。
後藤スダチ:マイナーで使用。対象を範囲(選択)に。
後藤スダチ:"マスターゼウス"およびBa型4体を攻撃します。
後藤スダチ:《コンセントレイト:ソラリス》《腐食の指先》。
GM:来るか……さすがにもう止める手立てはない。判定をどうぞ
後藤スダチ:10dx7+8
DoubleCross : (10DX7+8) → 10[1,2,3,3,4,6,7,8,9,9]+10[3,4,5,10]+4[4]+8 → 32

"マスターゼウス":ガードします
執行者Ba型:こちらも全員ガード!
後藤スダチ:32……技能に振ってる割にはいつもそこそこの女
GM:ダメージをどうぞ
後藤スダチ:神聖二重冠を使用します。侵蝕率を+11。
棗ハルカ:カバーします?
後藤スダチ:攻撃力を+22します……カバーありますか?
後藤スダチ:これはオートアクションなので
後藤スダチ:ダメージダイスを振る本当に直前まで保留ができるんだぜ
GM:トループはカバーリングできないし、マスターゼウスもカバーリングはもってないぞ
棗ハルカ:じゃあ、いくぞスダチ!
棗ハルカ:《オープンペイン》
棗ハルカ:DR+4d10
棗ハルカ:棗ハルカの侵蝕率を4増加(127 → 131)
GM:《守護者の巨壁》の前提である《命のカーテン》は……《崩れずの群れ》と同時に使うエフェクトだが……《命のカーテン》を単体で取ることもできるんだぜ!
後藤スダチ:なんだって~~ッ
GM:というわけでダメージをどうぞ!
後藤スダチ:4d10+9+1d10+4d10+22
DoubleCross : (4D10+9+1D10+4D10+22) → 18[1,8,2,7]+9+6[6]+20[1,4,10,5]+22 → 75

後藤スダチ:後藤スダチの侵蝕率を4増加(125 → 129)
後藤スダチ:後藤スダチの侵蝕率を11増加(129 → 140)
執行者Ba型:ダメージが腐り切ればと思ったがオープンペインまで乗れば万に一つもないか……! 全滅です
後藤スダチ:そうだ!忘れていた
後藤スダチ:装甲は-10入ります
後藤スダチ:これはシーン持続だぜ!
GM:それもつらい!
棗ハルカ:マスターゼウス、装甲が薄くなれ!!
GM:"マスターゼウス"のHPを53減少(-97 → -150)
"マスターゼウス":だがまだ生存しているぞ……!
後藤スダチ:やっぱり装甲じゃない手段でダメージ-20してるなこいつ……
後藤スダチ:そういうデータ結構あるはずだけどすぐ出てこない
GM:装甲20、クリスタルシールドでガードして12なので、装甲が10になった今、ダメージ減少は22なので
GM:53ダメージ! そんな変なことはないぞ
棗ハルカ:かてぇ~~~
後藤スダチ:ほんとだ!間違ってたのは私の計算の方!
嘴子原シェイル:硬いよ~
GM:あっ、あとNPCカード使ってもいいよ
後藤スダチ:そう!それを宣言しようとしていた
後藤スダチ:サナイちゃんにお願いして30ダメージ!
棗ハルカ:ゼウス死んでおーくれ!
仁賀サナイ:手につくもの全部投げつける!
GM:"マスターゼウス"のHPを30減少(-150 → -180)
GM:生存でっす
後藤スダチ:強え~

"マスターゼウス":(……詰みだ)
"マスターゼウス":(芸達者なオールドの質量攻撃を阻んだ以上、ペルセウスを全滅させるに至る手はない)
"マスターゼウス":「お前たちの敗北をして……俺の」
"マスターゼウス":「"マスターゼウス"の侵攻開始の証としよう」
執行者Ba型:魔眼の砲口から破壊的な光が溢れる。それが放出されれば、この場のノヴァリス生徒たちは尽く蹂躙される。
後藤スダチ:"マスターゼウス"の読みは正しい。今、即座に動ける者は後藤スダチのみであり――
後藤スダチ:彼女の所持する最大の火器は軽機関銃。新型とはいえオフィサーの取り扱う商品の一つにすぎず、性能は既知の域を出ない。
後藤スダチ:4体の執行者を倒すことは可能かもしれないが、それが出来るだけの時間的猶予もない。
後藤スダチ:「……さんが、破壊してくれたから……」
後藤スダチ:銃口を下ろす。
後藤スダチ:攻撃の意志を失ったわけではない。逆だ。
後藤スダチ:「基地の構造ごと破壊できるのは……シェイルさんだけ」
後藤スダチ:度重なる魔術の行使で、壁面は大きく歪み、変成し、罅割れが走っている。
"マスターゼウス":(諦め……妥当だな。お前たちノヴァリスの責め苦は過酷すぎたか)
後藤スダチ:空気が破裂するような震動があった。
"マスターゼウス":微かな憐憫すら覚える。だが、攻撃は止めない 「終わりだ。砕け散――」
"マスターゼウス":「――!!」
後藤スダチ:生身の人間の肌すら震わせるそれは
後藤スダチ:EMP――大規模な電磁パルスだった。同時に、地下を照らしていた照明が一斉に消灯する。
後藤スダチ:「終わりなのはどっちだと思う!?」
後藤スダチ:施設の罅割れに、その中を縦横無尽に走る電子回路や高圧電線に、
後藤スダチ:スライムが浸透し、絡みついている。これまでの戦闘で撒き散らしたスライムに紛れさせたものだ。
"マスターゼウス":(基地構造へ浸食し……!)
"マスターゼウス":(爆発的なショートを起こす……か!!)
後藤スダチ:「私達がここに来た以上は――」
後藤スダチ:「基地機能をハッキングできる、、、、、、、、、、、、、人間がいたことを、警戒するべきだった!」
後藤スダチ:スライムそれ自体は、スダチの思考を送受信する程度の端末に過ぎない。
後藤スダチ:だが、それすらもオフィサーの技術だ。スライムをさらにハッキングし、送り込む信号を高度に制御できる人間もいる。
棗ハルカ:ここに至るまでの棗ハルカがハッキングしてきた基地機能を活性化させ、基地全体に活力が漲る。
棗ハルカ:それらは時間にして十秒にも満たぬだろう、しかしそれだけで十分だった。
棗ハルカ:後藤スダチによって指向性を得た電磁パルス、このディクテオン資源採掘基地の全エネルギーが十秒間・・・照射され続けるのだから──ッ!!
"マスターゼウス":「おお……ッ!」 唸るような声を上げる。焼かれるような錯覚を覚えながら、刹那に後方の砲群を一基でも温存する手段を模索する。だが……
"マスターゼウス":(……不可能だと……!) 結論の直後、強烈なパルスに機械の構造は制御を失い、執行者Ba型は自らの魔眼を胎内で爆ぜさせ砕け散る。
棗ハルカ:「……どうかしら。いままで好き勝手使ってきたんでしょう?」
棗ハルカ:「だったら少しくらいは代金を払ってもらわないとね……!!」
後藤スダチ:「……ッ、けほっ!」
後藤スダチ:それでもスダチと接続したスライムを通した電磁パルスだ。半減程度とはいえ、本体への影響も少なくない。
後藤スダチ:本来ならば戦闘不能になってもおかしくない程度には――それを可能としているのは
後藤スダチ:神聖二重冠の保護だった。頭上の十字冠を8つに分割するように、白く輝く放射線が伸びている。
"マスターゼウス":そして、"マスターゼウス"の身もまた一歩後退った。僅かな歩幅だったが、しかし確実なダメージを感じさせるふらつき。
"マスターゼウス":「……神聖二重冠ダブルクロス……がッ……!!」
後藤スダチ:「は、あははっ……そういやこの基地じゃ」
後藤スダチ:「使っちゃいけないんだったっけ?」
"マスターゼウス":「……そうだ……」 声音に滾る憤慨は冷え込み、触れるだけで傷つきそうな冷たさがあった
"マスターゼウス":「俺はそれを認めない。可能性の祝福が、お前たちの頭上に輝くことなど」
後藤スダチ:「……よかった。さっきみたいな見せかけじゃない……本当の怒りだ」
後藤スダチ:強がる。口の端を拭う。
"マスターゼウス":「縊り殺してやる……可能性に歪んだ冠を墓前に飾れ、女……!」

GM:イニシアチブを進めます。"マスターゼウス"の手番
棗ハルカ:またれよ
"マスターゼウス":そうは言ってもこいつの手は割れているであろう……自分に対して《ヒール》+《砂の鎧》。HPを回復し、装甲値を+12
棗ハルカ:その前に私の手番なんだよな
GM:アッ
GM:ほんとだ、すみません! ハルカさんお願いします!
棗ハルカ:マイナーなし、メジャーでこのエンゲージから離脱します。対抗判定はありますか?
GM:ないです! 手前のエンゲージは封鎖されてないので……
棗ハルカ:では移動先はマスターゼウスの1m手前まで移動しまーす。さらばだ!
棗ハルカ:ということで行動終了!
GM:復習がてらそれぞれの所在地を確認します

◆ 2R 棗ハルカ行動まで
[離脱地点]
   │
   10m
   │
[[7] "マスターゼウス"]
   │
   1m
   │
[[8] 棗ハルカ]
   │
   4m
   │
[[12] 嘴子原シェイル]
   │
   5m
   │
[[21] マルチプル・パペットA / [21] マルチプル・パペットB / [12] エズミ・バーガンディ /  [10] 後藤スダチ
 [6] "アルゲス"]


GM:移動したのにしてないことがあってるとかあったら言ってね。改めて"マスターゼウス"が行動します
"マスターゼウス":《ヒール》+《砂の鎧》。回復し、装甲値を+12
"マスターゼウス":対象は自身です。回復量は……
"マスターゼウス":6d10+1
DoubleCross : (6D10+1) → 39[1,10,3,9,9,7]+1 → 40

棗ハルカ:やめんか!!
GM:"マスターゼウス"のHPを-40減少(-180 → -140)
嘴子原シェイル:出目の運ずっとおかしくない?
GM:スッキリそうかい
GM:"アルゲス"が動きます。今回は既に同じエンゲージにいるので……
"アルゲス":オートアクション。ウエポンケースに入れていた閃光の刃を装備。
"アルゲス":マイナーアクションで閃光の刃の効果を使用。攻撃対象を範囲(選択)化します
"アルゲス":あっ メインプロセス前にエンブレム:ムーンドッグの効果を宣言して……
"アルゲス":メジャーアクション。《アタックプログラム》+《MAXボルテージ》+《アンプリフィケイション》
"アルゲス":従者2体とエズミさん、スダチさんを対象にした攻撃です。判定します
"アルゲス":7dx9+35
DoubleCross : (7DX9+35) → 10[2,2,5,5,7,8,9]+2[2]+35 → 47

エズミ・バーガンディ:ドッジ!
後藤スダチ:回避を試みます
GM:対応をどうぞ
後藤スダチ:4dx+1>=47
DoubleCross : (4DX10+1>=47) → 10[4,8,9,10]+5[5]+1 → 16 → 失敗

エズミ・バーガンディ:(2+4)dx+0 【回避】
DoubleCross : (6DX10) → 10[1,4,4,4,6,10]+10[10]+7[7] → 27

マルチプル・パペットA:(7+4)dx ドッジ
DoubleCross : (11DX10) → 10[1,1,1,2,2,2,3,7,9,9,10]+4[4] → 14

マルチプル・パペットB:(7+4)dx ドッジ
DoubleCross : (11DX10) → 9[1,2,2,3,6,6,6,7,7,9,9] → 9

棗ハルカ:ここは《守りの弾》では防げないと判断するので
棗ハルカ:従者二体が行動放棄でスダチちゃんとエズミちゃんをカバーします
GM:男を見せたな……ではダメージを出します
棗ハルカ:ケケー! 一回きりの範囲攻撃でロイスを削れなくて残念だったな!!
"アルゲス":5d10+18+25+10
DoubleCross : (5D10+18+25+10) → 29[8,6,6,2,7]+18+25+10 → 82

棗ハルカ:当然、従者は爆発四散!! 役割は果たした!!
GM:斬捨御免したかったよォ~
GM:このままイニシアチブを進めましょう。待機していたエズミさん……で大丈夫かな! 行動をお願いします
エズミ・バーガンディ:うおーっ!行きます!
エズミ・バーガンディ:まずは強制起動者を使用して《追撃の魔弾》をマイナーで使用
エズミ・バーガンディ:エズミ・バーガンディの侵蝕率を5増加(138 → 143)
エズミ・バーガンディ:そして、メジャーアクションで【コンボ:『失いの伝播』】 《赫き弾》+《コンセントレイト》+《アンプリフィケイション》
エズミ・バーガンディ:マスターゼウスを攻撃します
GM:来い……
エズミ・バーガンディ:(5+4)dx7+7+3-1
DoubleCross : (9DX7+9) → 10[1,1,2,2,3,4,4,5,7]+10[7]+10[10]+10[10]+10[10]+5[5]+9 → 64

"マスターゼウス":ガードします
GM:ダメージをどうぞ
エズミ・バーガンディ:7d10+16+8+1d10+20 ダメージ(装甲・ガード有効)
DoubleCross : (7D10+16+8+1D10+20) → 34[10,3,9,1,3,6,2]+16+8+7[7]+20 → 85

エズミ・バーガンディ:エズミ・バーガンディの侵蝕率を9増加(143 → 152)
エズミ・バーガンディ:エズミ・バーガンディのHPを2減少(12 → 10)
"マスターゼウス":装甲が腐食の指先・砂の鎧差し引いて+2なので……
GM:"マスターゼウス"のHPを51減少(-140 → -191)
"マスターゼウス":ここは生存……!
エズミ・バーガンディ:だけど……
エズミ・バーガンディ:まだ二発目の弾が……!!
エズミ・バーガンディ:メジャーアクションで【コンボ:『失いの伝播』】 《赫き弾》+《コンセントレイト》
エズミ・バーガンディ:再び、マスターゼウスを攻撃します
GM:来な……
エズミ・バーガンディ:(5+4)dx7+7+3-1
DoubleCross : (9DX7+9) → 10[1,1,2,2,4,5,6,8,9]+6[1,6]+9 → 25

"マスターゼウス":ガードします
GM:ダメージをどうぞ!
エズミ・バーガンディ:3d10+16+8+1d10 装甲・ガード有効!
DoubleCross : (3D10+16+8+1D10) → 17[6,2,9]+16+8+7[7] → 48

エズミ・バーガンディ:エズミ・バーガンディの侵蝕率を4増加(152 → 156)
エズミ・バーガンディ:エズミ・バーガンディのHPを2減少(10 → 8)
GM:"マスターゼウス"のHPを14減少(-191 → -205)
"マスターゼウス":……生存! 回復エフェクトで首の皮が繋がったぜ……!

"アルゲス":EMPによる基地全体の明滅に足を止めることなく、再度の攻撃態勢にかかっている者があった。
"アルゲス":"アルゲス"。剣持つその鋭利なシルエットは、恐るべき滑らかな機動を見せながら、剣を鞘に――収めた。
"アルゲス":(……こうまでされて手を抜いてもいられまい)
"アルゲス":(奥義を一つ……) 「……斬、捨!」
"アルゲス":抜いた剣に金属の刃はなく、代わりに雷光が一条迸る。
エズミ・バーガンディ:「何をするつもりだ……!?」 焦り、攻撃を受け止めようと身構えるも
エズミ・バーガンディ:全てが遅すぎた。
後藤スダチ:(刀身のプラズマ化――)思考はするが、行動はできない。
後藤スダチ:電磁パルスのフィードバックによるものだ。"マスターゼウス"に一撃を喰らわせることと引き換えに、大技を受けるしかないことは分かっていた。
"アルゲス":無制限に伸びたソレは、ゼロ質量の異常な軽さでもって振るわれ補強された通路の壁材を容易く引き裂き、そのまま一帯を、エズミ、スダチ諸共斬り捨てんとする。
"アルゲス":(免れるもなし、なれば)「斬捨、順当――ッ!?」
棗ハルカ:「そんなこと……もちろん読んでたわよ!!」
棗ハルカ:このアルゲスの絶技に対して先程のような機体へのハッキングによる動作不良は当然不可能。
棗ハルカ:伝達系の支配よりも先に始動からの慣性によりその被害が確定する。
棗ハルカ:故にここで対処するのは以下にそれを防ぐかであったが──
棗ハルカ:それは既に用意されていた、他ならぬ"マスターゼウス”の手によって。
棗ハルカ:迸る雷光はエズミとスダチの前で霧散していく。否、それは拡散されたと言ったほうが正確だろう。
棗ハルカ:棗ハルカが用意した急増の切り札。それは活動を停止した執行者ミノスであった。
"アルゲス":(何を……!?) 剣を振るいながら、感覚野で現象を捉えながらも、その理路にまで思考が追いつかない
棗ハルカ:既に展開していたドローンがハッキングを終えており、後はタイミングの問題だった。
棗ハルカ:かの砂塵粒子をもって電荷を拡散し、無害化していく。
"アルゲス":振り抜かれた刃。電荷が散り空気が焦げ付き、設備の随所が崩壊の悲鳴をあげている。間違いなく甚大なる被害を与えた。
"アルゲス":……だが無傷。斬り捨てるべきだったものばかりが、よりによって。
棗ハルカ:しかしこれにより執行者ミノスとともにドローンは完全に活動を停止した。
棗ハルカ:「言ったでしょ。そっちか好き勝手使った分払ってもらうって」
棗ハルカ:「私はやるって言ったらきっちりやるのよ、”マスターゼウス”」
"アルゲス":残心の姿のまま、怒声が滾る 「……教師ごっこの『女』、がァ……!!」
棗ハルカ:「女だからって舐めないでよね」 自分は守りきれないと判断してアルゲスの横をすり抜けていった。
"マスターゼウス":「手品を並べて良く囀る……」 唸るような声は、しかし怒気を伴う落ち着きがあった
棗ハルカ:「あなたも似たようなもんじゃない」
"マスターゼウス":「ノヴァリスこちらではその拍手で敵と輪になれたのか? ……俺は違う」
"マスターゼウス":「全て、抹殺し圧殺するための兵器だ。抗う者を鉄で埋め尽くし、それをもって玉座とする」
棗ハルカ:「すべてを殺し尽くせばあなたは満足するの?」
棗ハルカ:「それだけで満足しないでしょ、その感情は必ず外に向かう」
"マスターゼウス":「すべて君臨の組み木だ。我が前に人はなく、我が横に人はなし……全て俺の手で作り上げるための!」
棗ハルカ:「その果ては破滅よ、横に人がいない道なんてそれこそ」
棗ハルカ:「本物の怪物ジャームじゃない!」
棗ハルカ:「あなたが私達を憎んでいるのは伝わってきたわ、だからこそ知りたいの」
棗ハルカ:「どうして、そこまで憎むのか。あなた達になにがあったのか」
棗ハルカ:「すべてを理解出来るとは思ってない。でも隣に立てると思っているから」
棗ハルカ:「私にはあなたのそれを聞きたいと思ってる。”大人”として、なにより”先生”として」
"マスターゼウス":「支配者であり、征服者であり、君臨者である――それこそはただ在るべき俺たちの姿に過ぎん」
"マスターゼウス":「頂点者としての男! その姿を怪物と吐き捨て解さぬことこそ、お前たちの蒙昧と傲慢! 自覚できぬならなお愚劣だ!」
棗ハルカ:「じゃあ、どうしても止めるしかないようね……!!」
"マスターゼウス":「擦り寄るなよ劣等――!!」
"マスターゼウス":怒気と共に咆える。傷のいくばくかは内側より修復され、更に周囲には新たな金属柱。……さらに執行者を錬成する気だろう。
"マスターゼウス":つまり、戦いを止める意志は一切ない。
エズミ・バーガンディ:「見くびるなよ!”マスターゼウス”!」
エズミ・バーガンディ:棗ハルカと”マスターゼウス”の舌戦の最中、電撃の余波が残る戦場を擦り抜けて彼に近づく魔術師の姿があった。
エズミ・バーガンディ:”マスターゼウス”の誇る無敵の権能と、ディクテオン資源採掘基地によって集められた無限の資材。
エズミ・バーガンディ:『喪失』によって失わせるにはあまりにも膨大な”存在総量”の持ち主が、目の前に立ち構える。
エズミ・バーガンディ:例えエズミ・バーガンディの人生全てを捧げたとしても、これを失くす事は出来ないだろう。
エズミ・バーガンディ:(だとしても……!)
エズミ・バーガンディ:「劣等だなんだって馬鹿にして……!」
エズミ・バーガンディ:「君臨すべき臣下も、友達も、仲間も、お前にはいない」
エズミ・バーガンディ:「そんなの、”神”を名乗るどころか”王”ですらないじゃあないか!」
エズミ・バーガンディ:(”アルゲス”との接触で分かった事がある……)
エズミ・バーガンディ:(”マスターゼウス”の持つ無敵の権能と、”機神ゼウス”に蓄えられた無限の資材)
エズミ・バーガンディ:(その繋がりは……決して無敵でもなければ無限でもない!)
エズミ・バーガンディ:致死の雷刃を潜り抜けて到達した神の眼前。そこに直接接触による”呪詛”を流し込み
エズミ・バーガンディ:”機神”の遠隔操作に必要な繋がりパスに干渉。 操作系統を直接”失わ”せる。
"マスターゼウス":「よくぞ分かった口を叩けたものだ……古物に目を眩ませたオールドが」
"マスターゼウス":ある意味で、君を見くびったりはしていなかった。その操作系は真新しく、再生と共に結び直した真新しいものであるのを君は感じた――『どこに触れてくるか』を読んでいた。
"マスターゼウス":しかしその一方で…… 「……!」
"マスターゼウス":君を甘く見ていたのだろう。あるいは、今までに受けた負荷からある種の読み違えをしたのか。喪失の呪いは確かに及んだ。"マスターゼウス"の制御を根こそぎ奪うほどではないが、
"マスターゼウス":「――!」 不意に、横から未加工の金属塊が飛来し、君を打ち飛ばす。
エズミ・バーガンディ:「――――っ!?」
エズミ・バーガンディ:ぐっ、というくぐもった叫び声を上げて吹き飛ばされる。
エズミ・バーガンディ:エズミの小さな身体は地面に二度バウンドした後、壁に叩きつけられた。
棗ハルカ:「エズミッ!」
"マスターゼウス":生産を止めてでも、そうしなければならなかった。その呪詛ある接触を打ち切らねばならなかった……その判断を下させたのだ。
エズミ・バーガンディ:「僕は大丈夫……でも!」
エズミ・バーガンディ:「”新手”が……」
エズミ・バーガンディ:「来る……!!」
"マスターゼウス":「……お前の」
"マスターゼウス":「蒙昧を一つ解いてやろう、魔女。臣下、友、仲間……それらは全て言葉遊びだ」
"マスターゼウス":「つまるところ意志を同じくするものの数で決まるという、眠くなるほどの四則演算で世界を計算したいのであれば」
"マスターゼウス":「……永遠にお前たちに優越することはない」

◆ 3R
[離脱地点]
   │
   10m
   │
[[7] "マスターゼウス"]
   │
   1m
   │
[[8] 棗ハルカ]
   │
   4m
   │
[[12] 嘴子原シェイル]
   │
   5m
   │
[[12] エズミ・バーガンディ /  [10] 後藤スダチ / [6] "アルゲス"]


GM:クリンナップを経てセットアップに入ります。
GM:第3ラウンドだ……存分にセットアップをすることだな
後藤スダチ:《アクセル》《活性の霧》をシェイルさんに。行動値+10、攻撃力+24、ドッジダイス-2個。
後藤スダチ:後藤スダチの侵蝕率を4増加(140 → 144)
エズミ・バーガンディ:セットアップはなし……!
棗ハルカ:なし!!
嘴子原シェイル:うおおありがとうございます!今度は忘れずに!
嘴子原シェイル:こちらは特に無し
"マスターゼウス":当然ッ《戦力増員》だ……! 今回生産するのは、執行者Cu型/ヘラクレス、執行者Br型/ディオスクロイ、執行者Ba型/ペルセウスを2体!
棗ハルカ:クソ野郎~~~!!

◆ 3R
[離脱地点]
   │
   10m
   │
[[7] "マスターゼウス"/ [1] 執行者Cu型/ヘラクレス / [17] 執行者Br型/ディオスクロイ / [8] 執行者Ba型/ペルセウスA / [8] 執行者Ba型/ペルセウスB]
   │
   1m
   │
[[8] 棗ハルカ]
   │
   4m
   │
[[12+10] 嘴子原シェイル]
   │
   5m
   │
[[12] エズミ・バーガンディ /  [10] 後藤スダチ / [6] "アルゲス"]


GM:イニシアチブを進めましょう。シェイルちゃんどうぞ!
嘴子原シェイル:マイナー前にグレイボックス起動 装備を最後のキーンナイフと交換して攻撃判定のダイス+1
嘴子原シェイル:マイナーで5m前進してエンゲージ
嘴子原シェイル:メジャー、《ギガンティックモード》+《ストライクモード》+《コンセントレイト:モルフェウス》
嘴子原シェイル:対象はゼウスのエンゲージの敵全員!
GM:来な……!
嘴子原シェイル:(4+3+1+3)dx7+6+3
DoubleCross : (11DX7+9) → 10[1,1,2,4,4,6,6,7,7,7,8]+10[1,2,9,10]+10[2,10]+5[5]+9 → 44

"マスターゼウス":ガード
執行者Cu型:《竜鱗》。装甲は合計35!
執行者Br型:6dx+1 ドッジ
DoubleCross : (6DX10+1) → 9[1,2,5,5,9,9]+1 → 10

執行者Ba型:どちらもガード。
GM:ダメージをどうぞ!
棗ハルカ:カバーはしない! だったらいくぞ!
棗ハルカ:《オープンペイン》
棗ハルカ:DR+4d10
棗ハルカ:棗ハルカの侵蝕率を4増加(131 → 135)
GM:オゴゴゴ
嘴子原シェイル:GM!このタイミングでSロイス指定していいですか?
GM:何ッ……何をですか!
嘴子原シェイル:「キングダム連合学院」をSロイスにしたいです
GM:フゥン……
GM:OKです。演出で答え合わせしてもらいましょう……判定をどうぞ
嘴子原シェイル:ありがとうございます!ではDR前にSロイスを昇華してダメージダイス+5個します
嘴子原シェイル:ではダメージ
嘴子原シェイル:5d10+5+2d10+7d10+24+4d10+5d10 オープンペイン、活性、ダメージバースト込み
DoubleCross : (5D10+5+2D10+7D10+24+4D10+5D10) → 24[10,1,1,6,6]+5+4[2,2]+36[10,1,6,2,6,5,6]+24+31[10,6,9,6]+40[10,9,10,6,5] → 164

嘴子原シェイル:装甲-5扱い、武器が破壊されます これで0本だ!
"マスターゼウス":《デモンズウェブ》……
"マスターゼウス":7d10 対象はもちろん自身だぞ
DoubleCross : (7D10) → 36[4,3,9,5,5,6,4] → 36

GM:"マスターゼウス"のHPを99減少(-205 → -304)
"マスターゼウス":……耐えきれません。戦闘不能!
嘴子原シェイル:やった~~!しゃっ!
"マスターゼウス":復活エフェクトもない! もちろん周囲の執行者も全滅です。
後藤スダチ:わーい!
棗ハルカ:やったぜ





GM:金属柱が削り取られ、再び執行者たちが姿を現す。魔眼砲を構えたものの他に、重装の個体、そして速射を可能とする個体。
GM:"マスターゼウス"も感情を滾らせている。君たちの攻撃は有効打として積み重なってきていることは明らかだ。それでも、生み出される"執行者"たちの組成は一切乱れがない。
"マスターゼウス":(……ディオスクロイが間に合えば)
"マスターゼウス":(速射にてオールドを仕留める。その後ペルセウスで砲撃。ヘラクレスを前進させ、アルゲスと共に残存した者を抹殺する)
後藤スダチ:(……コニーさんと比べれば、作り出す機体の出力は遥かに下だ)
後藤スダチ:(付け入る隙はある……けれど今回の敵には、秩序だった戦術と統制がある)
"マスターゼウス":(奇跡もたらす神聖二重冠ダブルクロスと言えど、出力は無限ではない。奴らに残された力がどれほどのものか……)
"マスターゼウス":「……測ってやるぞ……ノヴァリス……!」
後藤スダチ:(動くのは)シェイルの会話の最中で、立ち上がり、軽機関銃を構える――そういう仕草をする。
後藤スダチ:スライムで体を支えた運動補助で、ダメージがないかのように振る舞うことはできる。
後藤スダチ:(シェイルさんだ)この戦況に切り札がいるとすれば、シェイルとエズミであろう……支援に徹する。
嘴子原シェイル:「……きみの前にも横にも人はいないと言った」戦闘の間に生じたわずかな逡巡と空白
嘴子原シェイル:「ならその後ろはどうなんだ」
嘴子原シェイル:「を名乗る男よ」
嘴子原シェイル:「瓦礫の城だと吐き捨てた。でも……きみの方こそ、無限に増えるだけの機械を従えていればいいと?」
"マスターゼウス":「どうにもお前たちは俺を裸の王に仕立て上げたいようだが」
"マスターゼウス":「史上を顧みろ! この地上の歴史の中、『女』により成立した高度社会が全体の幾割に及ぶ?」
"マスターゼウス":「この島の『最初の生徒会長』は誰だ? 男だ!」
"マスターゼウス":「お前たちが外部との接続を回復した際に最初に招聘した者の名も知っているぞ。アリト・ザファル……男だ!」
"マスターゼウス":「他ならぬお前たちが君臨されるべきであるという事実を知りながら、なおもこの歪み果てた形をあるべきモノと盲信するのであれば……」
"マスターゼウス":「それをこそ蒙昧と吐き捨て、の君臨を以てその誤謬を修正する……!」
嘴子原シェイル:「……残念だよ」家と安寧、まだ見ぬ未来を司るものとして。私は……!
嘴子原シェイル:「……それでも、この街が歩んだ歴史を、否定させはしない……!」刹那
嘴子原シェイル:二度閃いた燕返しのごとき軌道が、機体の背と胸に光の線を刻み付ける。
嘴子原シェイル:「"アルゲス"の剣閃ほど迅くないように……機能を貸し与えているぶん、付け入る隙があるはずだ」
嘴子原シェイル:あるいは、度重なる魔術干渉と電磁波による破損が
嘴子原シェイル:図面をもとに素材を拵え産み落とすそれが暴走したかのように、小さなが機神に形成される。
嘴子原シェイル:……すぅ、と乾いた口内に一息。
嘴子原シェイル:私は彼女ほど自由で、恣意的で、圧倒的なまでの行使、、は出来ない。
"マスターゼウス":「この期に及んで干渉など……!」
嘴子原シェイル:それでも。
嘴子原シェイル:レネゲイドの満ちるこの空間この瞬間にのみ、かの主神の名を背負う相手である今ならば──────
嘴子原シェイル:「機神を大神の雷ケラヴノスに、神殿を奈落の炎テュフォンに照応。天空焦がすは底なしの混沌」
嘴子原シェイル:機体表面を鉄と石灰が形を変えながら広がってゆく。
嘴子原シェイル:囲む腕は柱が立ち並び、胸部付近は平たく均され、細胞核のような球体が浮かんでいる。
エズミ・バーガンディ:「その詠唱は……!!」 忘れもしないその呪句フレーズは、かの”王”が得意とする神秘の照応。
嘴子原シェイル:続く第二句。
嘴子原シェイル:それは御名の冒瀆へと穿ち放たれる聖なる執行者であり──
嘴子原シェイル:「巨人を騙りし者ブリューナクに、炎を星の光アウリエルに連結」
嘴子原シェイル:──世界を震わす最新の神話だ。
嘴子原シェイル:繋がれた照応関係がその名と力に正当性を齎し
嘴子原シェイル:神殿中央最上段に掲げられた球殻に、まじない、、、、の火が胎動する。
嘴子原シェイル:「焔示すは原初の形。地あきらかに白をおこす」
嘴子原シェイル:雷霆すら駆逐せん窮極錬金、暁の神話はやがて至る未来の階。
棗ハルカ:既に幾度もシェイルの能力はこの目で見ている。故にそれを可能とした。
棗ハルカ:この基地情報をはじめとした必要なピースは揃った。だからこそ
棗ハルカ:この場に最大のハッキングを仕掛ける。干渉するのはこの基地ではなく、この基地の下に存在するであろう大きな流れ龍脈
棗ハルカ:かつて接触した感覚のまま、この場を一瞬ではあるが神秘の土地へと書き換えることでその威力を増幅した。
嘴子原シェイル:カ ッ ッ ──────
嘴子原シェイル胎動は目覚めとなって、、、、、、、、、、
嘴子原シェイル:伴われた極大の奔流はいっそ静かな程に周囲を押し流す。
嘴子原シェイル:「爆ぜろ────人界神話:核熱神殿イ・エートナ・サ・アナスティシ!!」
"マスターゼウス":「ぐ、オォ、アアァ――!?」
GM:白い熱量が、地下の薄闇を焼け付くほどに照らしつける。
GM:裁きの熱波は組成されたばかりの"執行者"を容易く押し流し、"マスターゼウス"さえ絶叫を殺しきれない。
"アルゲス":「"ゼウス"……!?」
"マスターゼウス":……"それ"が収まった時、
"マスターゼウス":長く君たちの前に立ち続けた巨身の四肢はもはや融解し、磨き上げられていた装甲は著しく歪み、変劣していた。
"マスターゼウス":そこにあるのは最早、一塊の残骸である。その残骸が、声を漏らす。
嘴子原シェイル:ぐしゃり。
嘴子原シェイル:同時に、天にあった彼女の身体もまた、あえなく墜落して倒れていた。
エズミ・バーガンディ:「シェイルくん!」 落下した彼女の身体を周囲の熱気から守るように、外套で覆う。
"マスターゼウス":「お……前……たちに」
"マスターゼウス":「俺が……俺たちが劣っている訳が、ない」
"マスターゼウス":「俺たちは到達した・・・・・・・・
"マスターゼウス":「……その一点だけで、証明が不足しているというのなら」
"マスターゼウス":「見せ……く、く……見せて、やらなければならないか? 分かるように……」
"マスターゼウス":「ああ、そうだな……」 僅かに、残骸が揺れる
"マスターゼウス":「『啓け、セトの門』」
"マスターゼウス":……地下の乾いた空気が泡立つ。
"マスターゼウス":「『Thantifaxath,Abraxas,Jibril』」
"マスターゼウス":既知を超えた秘密が胎動する気配が、この場に満ちる。
"マスターゼウス":「『機神、開――」
GM: バヂッ
GM:宙に僅かな電荷が走り、"マスターゼウス"の残骸を撃った。
機械音声:『いくら先輩でもさあ……』
機械音声:『温まり過ぎなんだよね。この場で"それ"やったら全部が水の泡になっちゃうから』

GM:"マスターゼウス"が立ちはだかっていた暗闇の奥から、一体の薄光りする装甲の機体が君たちに近付いてくる。
機械音声:それは節足を思わすパーツを各所に持った、ひときわ奇妙な機体であった。もしも声を発していなければ、不気味さがはるかに勝ったかもしれない。
棗ハルカ:「……あなたは」
エズミ・バーガンディ:「新しい……ノドスチルドレン……? いや……」
棗ハルカ:「”ブロンテス"? それとも……」
嘴子原シェイル:「……顕現を、無理矢理止めた?」霞む視界、半分しか開かない瞼。エズミの肩を借りて立ち上がる
機械音声:『正解~』『分かってくれて嬉しいな!』
"ステルペス":『改めて、"ステルペス"だ。さっきまで資材の積み込みをしながら君たちのことを"アルゲス"の知覚越しに見てたんだけど……』
"アルゲス":(えっ……) 動揺している
嘴子原シェイル:「……ああ、つまりは」そして脳裏に響く声を思い出す
嘴子原シェイル:「切り分けられたきみの方が干渉力が高いって話はアタリみたいかな?」
"ステルペス":『もう良いかと思って来ちゃった。先輩がキレてめちゃくちゃになる方が良くないよね』
後藤スダチ:「……な、なんで……ここまでするの?」
後藤スダチ:ノドスチルドレンも、同じオーヴァードのはずだ。年も大きく違うわけではない。
後藤スダチ:自分達が満身創痍になるほど戦っているのだとしたら、相手方も、同じだけの侵蝕不可を背負っている。
後藤スダチ:「あなた達も……ネヴァノ・ディクテオンも……!」
後藤スダチ:「そこまでの労力をかけて、そこまで徹底する意味があることだとは思えない……」
"ステルペス":『模範解答を返すなら、人間が限界を超えて何かに挑む原動力は』
"ステルペス":『結局"心"のせいなんじゃないのかな。そこに燃え盛る感情が、どうしようもなく皆を駆り立てる』
"ステルペス":『ま、僕は女の子と仲良くしたいから付き合ってるだけなんだけど……』
棗ハルカ:「良いかと思ってっていうのは……それは”マスターゼウス”がこうなったから? それともあなたの仕事が終わったから?」
棗ハルカ:「どちらなのかしら、答えてくれると助かるんだけど」
"ステルペス":『"ゼウス"を君たちが追い詰めたからだよ。……これはマジ。本当にびっくりした』
エズミ・バーガンディ:「彼を助けに来たの……?」
"ステルペス":『で、"ゼウス"がキレちゃった時のリスクを鑑みて止めに来たんだ。……褒めてくれる?』
"アルゲス":「……おい、待て。まさか資材の積み込みは……」
"ステルペス":『終わってないよ。まあ最終便だけだしね。大半はもう確保済みなんだから……』
"ステルペス":『それに、僕の担当はどちらかというとそんなに必要じゃないしね』
"ステルペス":"アルゲス"の問う所に返すと、改めて君たちを見る 『で……どう?』
"ステルペス":『僕と仲良くなれそう?』
棗ハルカ:「…………ひとつ、聞きたいんだけど」
棗ハルカ:「私達が”マスターゼウス”を追い込んでなかったら、出てくるつもりはあったの?」
棗ハルカ:それはつまりこちらが敗北している状況に他ならない。
"ステルペス":『ないけど……』 どこか不思議そうな声音
"ステルペス":『死体とは仲良くなれないし、無駄じゃん?』
嘴子原シェイル:「(……食えないなぁ)」そういう振る舞いをしているのか、ただ天然でこれなだけなのか
棗ハルカ:「……人に好かれたいのなら、好かれる努力をしなさい」
棗ハルカ:「あなたのやっていることは”嫌われないこと”だけ、それだけじゃ人と仲良くなるのは難しいわ」
棗ハルカ:「私からの返答はこれ」
"ステルペス":『あ……てか』
"ステルペス":ぐるりとその身が上下反転する 『また上と下間違えてた。へへっ。恥ず』
"ステルペス":『あれ、こっちが正しいんだっけ……』 また再び上下反転し
エズミ・バーガンディ:「………………!?」 改めて、その異様な風体に絶句する。
"ステルペス":再度上下反転 『まあいいや。ヤな感じのお説教をスルーした所で』
"ステルペス":『帰るね。またしばらく休まなきゃ。あと"ゼウス"に怒られとかなきゃいけないしな……』
"ステルペス":『でも、また会おうね。僕は"ジェネシス担当"だからさ……』
"ステルペス":『その時こそ仲良くしてもらえれば嬉しいな』
"ステルペス":バチリ その場に電荷を散らし、"ステルペス"は姿を消す。
"アルゲス":「……」 そして残された"アルゲス"は剣を収め 「……やるか?」 と君たちへ問う
"アルゲス":「俺にも、最早さしたる意味はないが……」
嘴子原シェイル:「……行っちゃったか」覚束ない手でポケットから端末を取り出していた
棗ハルカ:「あなたにそのつもりがなく、帰ってくれるなら続ける意味はないわ」 既に全員限界に近い。
棗ハルカ:「スダチは?」 ジェネシスから正式に来ているのは後藤スダチだからだ。
後藤スダチ:「……私は」
後藤スダチ:「事件を解決できないと意味がありません」
後藤スダチ:「キングダムへの攻撃を……止めないと……」
"アルゲス":「フン。職務に忠実ではある訳か……」
エズミ・バーガンディ:「全てが遅すぎたって事はないはずだ」
エズミ・バーガンディ:「今できる事を精一杯やって、それで少しでも被害を減らすしかない」
後藤スダチ:「それで済む話じゃ、ないよ……!」
後藤スダチ:「マスターゼウスも……"アルゲス"、あなただって……!」
後藤スダチ:「どうしてそんなに戦いたがるの!?」
後藤スダチ:「エズミさんも、ハルカ先輩だって、納得できないままでいいんですか!?」
エズミ・バーガンディ:「それは僕だって納得出来ないままでは嫌だよ! でも……」
"アルゲス":「俺に語れるのは俺個人の感情だけだ。"マスターゼウス"の代弁者や、ノドスの代表者になるつもりはない」
"アルゲス":「その上で言えば、どうしたってお前が憎ましく、許し難いからだ」
嘴子原シェイル:動機。行動原理。もっとも大事な部分を確かめようとする彼女らを、静かに見守っている。
エズミ・バーガンディ:「わからないんだ……君たちが何を失い、何を憎んでここに居るのか」
"アルゲス":「綺麗に髪を整えて、服飾で着飾り、整備された武装を振るい、十字冠を輝かせる……」
"アルゲス":「お前たちは綺麗で、だから許せないし、だから信じたい」
"アルゲス":「『正しいのは俺たちだった』とな」
棗ハルカ:「だったら教えてほしい。暴力じゃなくて言葉で」
棗ハルカ:「怒りで伝わるのは痛みだけ、それだけじゃなにもわからないもの」
"アルゲス":「……浅はかな協調性動物め」 どこか苛立たしげな言葉
"アルゲス":「少し理解が及びそうになれば、それならと袖を握ってくる」
"アルゲス":「だから言葉を交わすことが忌々しいんだ」
エズミ・バーガンディ:(きっと、彼らは同じ喪失の痛みを抱えて堅固に結び付いているんだろう)
エズミ・バーガンディ:(彼らと同じ痛みを共有できない僕らに……一体なにがわかるというんだ……)
後藤スダチ:「だって……私は……」
後藤スダチ:「ノドスの生徒なんて、顔も見たことがない……後からノヴァリスに来ただけで……」
後藤スダチ:「なんでこんなに」手のひらで両目を覆う。
後藤スダチ:「憎まれなきゃいけないの…………」
棗ハルカ:後藤スダチを優しく抱きとめる。
エズミ・バーガンディ:二人の前に立ち塞がる。
"アルゲス":「ハッ……」「泣いているぞ。そこの……誰だか知らんが」
"アルゲス":「特に理由もなくノヴァリスの代表者を気取って、憎しみの矢面に立たされている気分に浸っている女が」
"アルゲス":「ベトベト頭でも撫でながら永遠に慰めあっていろ」
棗ハルカ:「アルゲス、一つだけでいいわ。答えて」
棗ハルカ:「もう、この基地ではあなた達の兵器の生産は起こらないのよね?」
棗ハルカ:事件が終わったことを確認する。少なくともこの採掘基地の話だけではあるが。
"アルゲス":「起こらん。生産していたのは全て"ゼウス"だ。"ブロンテス"がキングダムとかいうのに送り込んでいた余り物も……」
"アルゲス":「先行試作品に過ぎんし、もう補給されん。"ゼウス"が退いた以上代わりもなく、終わりだろ」
エズミ・バーガンディ:「それが聞ければ十分だ」
嘴子原シェイル:「そうか……"アルゲス"」呼び止める。一方的に
"アルゲス":もはやうんざりしたように答え、スラスターを点火している。自力離脱するつもりだろう
嘴子原シェイル:「スダチだよ。後藤スダチ……私の、私たちの友達」
嘴子原シェイル:「後藤スダチ、棗ハルカ、エズミ・バーガンディ、そして」
嘴子原シェイル:所在なさげに掌で弄んでいた端末画面に、番号が記されている。
嘴子原シェイル:「アドレス帳のひとつくらいは」
嘴子原シェイル:「埋めて帰ったっていいんじゃないか?」
嘴子原シェイル:「私……嘴子原シェイルがここに来た最初の目的は、きみだったんだから」
"アルゲス":「そんなもの」「繋がるものか」
嘴子原シェイル:「繋がるさ」迷いなく返す
嘴子原シェイル:「いつか必ず。私たちの間じゃなくても、その次できっとね」
"アルゲス":それに返事をすることもなく、ゴウ、とスラスターは音を立て、"アルゲス"はその場を離脱していった。
"アルゲス":その熱が君たちに及ばなかったのは、偶然だろうか。
GM:答えを訊くすべはない。





◆ Backtrack

GM:バックトラックの時間だ~~~~~~!!
GM:今回のEロイスは以下の通り!

Eロイス:
"アルゲス"
《罪の仔ら》
《黒き歓び》
"ステルペス"
《罪の仔ら》
"マスターゼウス"
《機神》
《さらなる絶望》
《唯我独尊》

棗ハルカ:6個か

"ブロンテス"
《罪の仔ら》

GM:これもオマケしましょう。計7個です。
エズミ・バーガンディ:”ブロンテス”も来た……!
棗ハルカ:助かる!!
嘴子原シェイル:GM!二重冠効果でバックトラック時に昇華したSロイスを再取得したいです!
GM:OKですよ~
嘴子原シェイル:ありがとうございます~ キングダムのロイスが帰って来て5個になりました
GM:あと、もしロイス面に不安があれば
GM:ハルカさんがネチネチできるんだけど……大丈夫そうやね
棗ハルカ:135-7d10
DoubleCross : (135-7D10) → 135-47[4,4,6,10,6,10,7] → 88

エズミ・バーガンディ:156-7d10 Eロイス振ります
DoubleCross : (156-7D10) → 156-32[5,3,8,3,5,5,3] → 124

後藤スダチ:振らないやつはアホ!
後藤スダチ:144-7d10
DoubleCross : (144-7D10) → 144-44[4,6,10,8,4,7,5] → 100

後藤スダチ:ちょうどジャーム!1倍振りで帰還確定だ
嘴子原シェイル:Eロイスも振ります
嘴子原シェイル:7d10
DoubleCross : (7D10) → 35[5,1,7,6,9,4,3] → 35

嘴子原シェイル:嘴子原シェイルの侵蝕率を35減少(128 → 93)
棗ハルカ:二倍ぶりしとこ
棗ハルカ:88-10d10 二倍ぶり
DoubleCross : (88-10D10) → 88-63[1,4,4,8,9,7,7,10,4,9] → 25

棗ハルカ:二倍ぶり3点でーす
後藤スダチ:100-5d10
DoubleCross : (100-5D10) → 100-32[8,10,2,3,9] → 68

後藤スダチ:ギリギリ4点だったっけ……帰還しました
エズミ・バーガンディ:残ロイスは5個……2倍振りでいきます!
エズミ・バーガンディ:124-10d10
DoubleCross : (124-10D10) → 124-47[9,4,2,3,6,4,4,10,3,2] → 77

エズミ・バーガンディ:倍振り3点です
嘴子原シェイル:そしてまたメジャー侵蝕忘れてました!すみません
嘴子原シェイル:嘴子原シェイルの侵蝕率を12増加(93 → 105)
GM:死んでる……
嘴子原シェイル:1倍振りします
嘴子原シェイル:5d10
DoubleCross : (5D10) → 30[8,9,2,10,1] → 30

嘴子原シェイル:嘴子原シェイルの侵蝕率を30減少(105 → 75)
嘴子原シェイル:帰還!4点!
GM:結構攻めたつもりだったんだけど、何だかんだロイス無事だなぁみんな
GM:もっとやって良いってわけだ……
エズミ・バーガンディ:ひぇ……
GM:ともかく全員帰還ということで、おかえりなさい!
棗ハルカ:いや、殴られてたらマジで危なかったよw
嘴子原シェイル:見た目以上に綱渡り感と緊張感凄かったです
後藤スダチ:帰ってくれマスターゼウス
GM:経験点計算も済ませてしまいましょう。いつものやつに、Dロイスが
GM:"アルゲス"の『申し子』で1つ分とします。他の連中ももちろん持ってはいるんだけど、今後の楽しみのために伏せさせてください。
棗ハルカ:はーい
GM:シナリオ目的は達成しているので10点 DロイスとEロイスのぶんで8点
GM:基礎点5を足して23点として、そこに皆さんの最終侵蝕率による経験点を足して申告をお願いします。
後藤スダチ:27点になりました。
棗ハルカ:26点でーす
エズミ・バーガンディ:26点です!
嘴子原シェイル:27点です!
GM:C(27+26+26+27)/3
DoubleCross : c((27+26+26+27)/3) → 35

GM:GMは35点だ! 皆さん持ち帰ってください
GM:夏バテにも効くからね
エズミ・バーガンディ:塩分と一緒に摂取します
棗ハルカ:いただきマンモス!!
後藤スダチ:オイシーオイシー
嘴子原シェイル:ありがとうございます!水と一緒に摂ります





◆ Ending 01  Scene Player : エズミ・バーガンディ

GM:その後――
GM:ディクテオン資源採掘基地はにわかに騒然となった。スダチが事件の全貌を把握したことで、ジェネシスは迅速な情報公表に向け動き始めたが
GM:それはすなわち、さらなる正確性の確保と、情報漏洩の防止に向けて、影に日向にオフィサー・エージェントが事態に働きかけ始めるということでもある。
GM:エズミとシェイル。ジェネシス生でなく、また職員室にも所属しない君たちは、何より先にその干渉のやり玉となった。
GM:もちろん、オフィサーエージェントの態度は完璧であった。彼らはまるで従者のように腰の低い態度で君たちの懐へ滑り込み、正確な情報の確認と機密保持の約束を終えた。
GM:……そしてその後、君たちはそれぞれの好みにぴったりと合った土産を持たされ、資源採掘基地の応接室で待機させられている。
GM:珍しい二人きりであった。そして、そろそろ訪れる解放の時が来れば、次はいつ交わるか分からない二人でもあった。
エズミ・バーガンディ:「うへぁ…………。」 だらしない声を上げながら机に突っ伏している。
エズミ・バーガンディ:丁寧な対応だったとはいえ、慣れない環境と人との応対に肉体よりも先に精神が疲弊していた。
嘴子原シェイル:「……ふぅ。裏の手回しだけじゃなく、こうやって表立って調書を受けるのは」
嘴子原シェイル:「中だと珍しかったからね。くすぐったく感じるよ」うっすらと疲労が浮かんだ顔
エズミ・バーガンディ:「……くすぐったいどころじゃないよ」 ずず、と紙コップからお茶を啜る。十分以上前に冷め切った冷たい紅茶だ。
エズミ・バーガンディ:「…………。」 ふと、紙コップを眺めながら無言になる。
嘴子原シェイル:「……」空になった緑茶の紙コップをそっと机に置いた
エズミ・バーガンディ:「……キングダムへの侵攻も、止まったらしいね」
エズミ・バーガンディ:オフィサー・エージェントから聞いた報告だ。恐らくは残存する戦力が尽きたのだろう。
嘴子原シェイル:「……うん。再開することも無いだろうし」
嘴子原シェイル:「私も喜ばしいよ」
エズミ・バーガンディ:「喜ばしい……か」
エズミ・バーガンディ:「シェイル・サイシバラ……君の事は魔法局に関わる人間ならその多くが知っている、けど」
嘴子原シェイル:「(ま、散々こき使われもしたからなぁ……)」思い出して懐かしくなる
エズミ・バーガンディ:「……多分、ほとんどの人は君の事を誤解しているのだと思う」
嘴子原シェイル:「誤解、ね。自然体のつもりではあるけど」
嘴子原シェイル:「ちょっと揺らぎやすい気質なのも確かかな」
エズミ・バーガンディ:「揺らぎやすい……?」
嘴子原シェイル:「……大事なものが多いって言えばいいのかな。魔術師としては」
嘴子原シェイル:「ひとつに絞るべきなんだろうね」
エズミ・バーガンディ:「ああ……」 確かに、とそう思う。
エズミ・バーガンディ:魔術師にとって己の魔術とはアイデンティティを確立する柱の一つとも言える。
エズミ・バーガンディ:だが、彼女の魔術は……
エズミ・バーガンディ:「……色々な経験が詰まった、凄い術式だった」 心の中に沸いた節操がないという言葉は胸の内にしまう。
嘴子原シェイル:「……後付けだからね。純度が低いと言われる事もあるけど、その分幅を広く取れる」
嘴子原シェイル:「そういう意味では、きみは血脈と一緒に受け継ぐタイプのように見えるけど」
嘴子原シェイル:「きみ自身が練り上げた分も、そして積み上げてきたのをちゃんと受け止めてることもわかる」
嘴子原シェイル:「いい、、魔術だったよ」
エズミ・バーガンディ:「ありがとう。それにしても……」 話の途中でふふっと笑みが零れる。
嘴子原シェイル:「……?」きょとんとした、素直な表情
エズミ・バーガンディ:「不思議な気分だ。テロリストとして学区を追われた君と、キングダムの外でこんなに穏やかな話が出来るなんて」
嘴子原シェイル:「……ふふ」その言葉につられて
嘴子原シェイル:「そろそろ一回帰ってみたりもしたいんだけどね。キングダムに」
エズミ・バーガンディ:「やっぱり、里心みたいなものがあるのかい?」
嘴子原シェイル:「(作品だけじゃなくて家もあそこに残ってるか怪しいけど……)」
嘴子原シェイル:「……ん、ああ。流石にね」
嘴子原シェイル:「こっちに来てから一番長くを過ごした場所でもあるし」
嘴子原シェイル:「……これでも、キングダム自体が嫌いなワケじゃないんだよ?」
エズミ・バーガンディ:「…………。」
エズミ・バーガンディ:「……やっぱり、色々と複雑な事情があるみたいだね」
エズミ・バーガンディ:「キングダムの外に出てみて、どうかな? 内と外で見える景色は変わった?」
嘴子原シェイル:「……存外に楽しいよ。抜け出したときに考えてた以上に」
嘴子原シェイル:「どうやら私も、それなりに中に染まっていたらしい」
エズミ・バーガンディ:「そう……」
エズミ・バーガンディ:「……僕は実は、今回の案件で少しだけ期待していた事があるんだ」
嘴子原シェイル:「見るもの全てが新鮮で……今回みたいに、新しい繋がりが出来ることも多い」
嘴子原シェイル:「それってどんな?」
エズミ・バーガンディ:「キングダムの外。ジェネシスの文化とか、”先生”っていう存在の事」
エズミ・バーガンディ:「キングダムは強固だ。それこそ、完成された美術品の様に。」
エズミ・バーガンディ:「それらが挟まる隙間なんてないくらいに……」
エズミ・バーガンディ:「だから、少しだけ期待する心があった。 でも……」
嘴子原シェイル:「……」
エズミ・バーガンディ:「知ってしまったんだ。ノヴァリスの外には僕たちには到底理解できないような深い断絶があるんだって……」
嘴子原シェイル:「それ自体が、悲しいのかい?」
嘴子原シェイル:「……それとも、それ故に、キングダム自体にも悲観してしまったのかな」
エズミ・バーガンディ:「悲しいっていうのとは少し違うのかもしれない」
エズミ・バーガンディ:「どちらかというと、恐怖に近い感情だ」
エズミ・バーガンディ:「後藤さんの様に何も知らないままに恨まれる恐怖と、棗先生の様に歩み寄った事で敵視される恐怖」
エズミ・バーガンディ:「僕らは何を選択すればいいのか、いや、そもそも何かを選択しようと思う事こそがおこがましいのか……」
嘴子原シェイル:「ああ……それは、とても怖いね」
嘴子原シェイル:「……エズミはさ。あいつに"瓦礫の城"だって言われたとき、どう思った?」
エズミ・バーガンディ:「それは……」
エズミ・バーガンディ:「はっきり言ってムカついた」
エズミ・バーガンディ:「こっちはこっちで一生懸命なのに、横から口出しされて……!」
嘴子原シェイル:「ははは。ま、私も同じかな。それなりに尊敬してる王もいるし、何年も見てきたから」
嘴子原シェイル:「……でもね。城も家も、組みあがった瓦礫に過ぎないんだよ」
嘴子原シェイル:「はじめの前と、おわりの後にはね」
嘴子原シェイル:「作る人、ともにする人、手放す人。それがいる間だけ……それがあるから、家は家でいられる」
嘴子原シェイル:「いつかは終わるんだ。恐怖だって……人は恐怖したままではいられない」
嘴子原シェイル:「その先が目を閉じることになるのか、命ともに消えゆくまで続くかはわからないけど」
嘴子原シェイル:「終わりと、その次が。良いようになる事を祈るしかない」
エズミ・バーガンディ:「芸術家の先生が言う事は魔導書を読み解くよりも難しいけれども……」
エズミ・バーガンディ:「その祈りが君にとっての旅の理由だという事は理解した」
嘴子原シェイル:「……ふふ。それにさ」
嘴子原シェイル:「私たち魔術師が……祈りっぱなしってわけにはいかないだろう?」
嘴子原シェイル:「きみも変えるんだ。何かを」
嘴子原シェイル:それは命令や断言ではなく、そういうものだと告げるような口ぶり
エズミ・バーガンディ:「魔術は世界おのれを変容させる技術……」
嘴子原シェイル:「周りに絶えずはたらきかけるもの」
エズミ・バーガンディ:「何かを変えていくと言うのなら、僕は僕の周りの世界がこの世の邪悪に脅かされないように護りたいけれども……」
エズミ・バーガンディ:「まずはひとつ、僕の世界を変えていこうか」
エズミ・バーガンディ:と言うと、携帯端末を取り出して、アプリが開かれた画面をシェイルさんに見せる。
エズミ・バーガンディ:「アドレス帳」
嘴子原シェイル:ピン!と髪が揺れると端末を取り出して
嘴子原シェイル:その名前と番号でひとつ埋める。
嘴子原シェイル:エズミ・バーガンディ。友達、と。
エズミ・バーガンディ:「ありがとう」
エズミ・バーガンディ:「ロータリーの定食屋が潰れたとか、35番地区に野良猫が増えたとか……キングダムで何か起きたら伝えるよ」
エズミ・バーガンディ:「だから……その……」
エズミ・バーガンディ:「外の事とか……色々と教えて欲しい、なんて……」
エズミ・バーガンディ:ここに来て急に恥ずかしさが込み上げてきた。自分のアドレス帳には数えきれる程度の名前しかない。
エズミ・バーガンディ:友達を作る経験は驚くほど乏しい。
嘴子原シェイル:「……ふふ、もちろんさ」くすりと笑い出す口を抑え、そう返す
嘴子原シェイル:「私も。キングダムで何かあったら」
嘴子原シェイル:「すぐ駆けつけるよ。友達のもとにね」
エズミ・バーガンディ:「……ありがとう!」
エズミ・バーガンディ:ノヴァリスを巡る情勢は今この時も変容を続けている。
エズミ・バーガンディ:永遠に続くかと思う治世も、ずっと一緒だと思っていた友達も次の瞬間には失われるかもしれない。
エズミ・バーガンディ:(だけど……)
エズミ・バーガンディ:この変容が、破壊が、”次”に向けてのより良い世界になれるように物語を紡いでいきたい。
エズミ・バーガンディ:永遠の断絶など無いのだと、そう信じる為に……。





◆ Ending 02  Scene Player : 嘴子原シェイル

GM:事件は収束した。
GM:古く大きなものとはいえ、単独の資源採掘基地によるジェネシスアカデミー本校への大きな情報操作・隠蔽事件のインパクトは決して小さなものではなく
GM:むしろだからこそ、ノドスチルドレンが主犯であり、基地内で暴虐を働いていたことを、ジェネシスは大きく報じた。
GM:真相を知る者の目からすると、嘘ではないが過剰ではないかというラインの知らされ方であったが、
GM:さりとて指弾するほどでもなく、やがてそれらの知らせは、ノヴァリス各地で起きる日々の激動や、ジェネシスの新技術・新製品、あるいは運営の報道に押し流されていった。

GM:そんな日の午後――
嘴子原シェイル:学区中央から少し外れたカフェ。
嘴子原シェイル:通りに面したテラス席から、向かいの大型モニターをしきりに流れる報道を眺めていた。
GM:そんな一人の君の元に、一体の社会人が接近してくる。
インペリアルPMC一般機:『気になる情報でも?』
インペリアルPMC一般機:インペリアルPMC――ラス・ヴィダスの社会人企業で用いられている、ごく一般的な量産戦闘社会人だ。
嘴子原シェイル:昼下がりの静けさと喧騒の合間はそれだけでひとつの空気感を醸す。
嘴子原シェイル:「……?」少し疑問を浮かべつつ
嘴子原シェイル:「……なに、ちょっと騒ぎがあったみたいだからね」
嘴子原シェイル:「新しい情報がないかチェックしてるんだ」
嘴子原シェイル:社会人の多いジェネシスでは道すがら世間話に興じる機体もあるのかと感じ入っている
インペリアルPMC一般機:「そうですか。存外にマメなのですね」
インペリアルPMC一般機:「あなたはもっと、渦を起こし……その渦中で多くを知ることを良しとする」
インペリアルPMC一般機:「過去の行動から、そういう方かと期待していました」
嘴子原シェイル:「……」ピクリ。カップを持ち上げる手が止まるも
嘴子原シェイル:「……報道部はずいぶんと物知りのようだね。それともおたくの企業が耳聡いだけかな?」何食わぬ顔で会話を続ける
インペリアルPMC一般機:「名乗り遅れ、申し訳ありません」
インペリアルPMC一般機:硬い金属のフレームが、いびつながらも丁寧な礼をする
インペリアルPMC一般機:「ジェネシスの企業体ではございません。百人長センチュリオ19th、今は"ブロンテス"……」
インペリアルPMC一般機:「そう名乗るべき者です。身体は手近なものをお借りしております」
嘴子原シェイル:「────」
嘴子原シェイル:「……それ、は」目を見開く
嘴子原シェイル:「いやいや……なんともしてやられたね。ビックリだよ」
嘴子原シェイル:「はは……はぁ……」急に脱力し、だらしなく姿勢を崩す
嘴子原シェイル:「……で、最後の三巨人のひとりが何の用なのさ?」
インペリアルPMC一般機:「驚かせる目的はございませんでしたが」
インペリアルPMC一般機:「驚かせてしまうかとは想定しておりました。恐縮です」
嘴子原シェイル:「二人に比べれば物腰もずいぶん丁寧だし。きみが窓口だったらさぁ……」ぶつぶつと呟く
インペリアルPMC一般機:「虚飾が天より降り注ぎ続ける、驟雨の王都――」
インペリアルPMC一般機:「――キングダム。彼の地にて、無神経にも王を名乗る者を抹殺するのが私の目的です」
インペリアルPMC一般機:「力をお借りできませんか?」
嘴子原シェイル:「──────」二度目の驚愕
嘴子原シェイル:しかし今度は開いた口ではなく、閉じた口を開くことに苦心した。
インペリアルPMC一般機:「貴女にはそれだけの力がある――ということを」
インペリアルPMC一般機:「恐らくそれは主観でしょうので、私は正確には理解していませんが」
インペリアルPMC一般機:「観察の結果推定できました。先刻のキングダムでの事件の中でも、貴女は渦の中心近くにいた」
インペリアルPMC一般機:「必然性を持って。相違ありますか?」
嘴子原シェイル:「……へぇ。ああ、そういえば経歴を調べたんだっけか」
嘴子原シェイル:「……続けてくれ」
インペリアルPMC一般機:「ありがとうございます。私は一身上の都合により……」
インペリアルPMC一般機:「あの醜い都で王を僭称する者たちを、全て抹殺することを望んでいます」
インペリアルPMC一般機:「そのための力を備え、またそのための準備もしております」
インペリアルPMC一般機:「先刻の威力偵察により、準備は尚進み、計画の実現が射程に入りました」
インペリアルPMC一般機:「そこで、貴女に声を掛けた。……予め断っておきますが」
インペリアルPMC一般機:「"アルゲス"が貴女の貨物を破壊したのは完全なる偶然です。大変申し訳ございません」
インペリアルPMC一般機:またぎこちなく礼をする
嘴子原シェイル:「どうも。やっぱり変に律儀だね……」
嘴子原シェイル:「……一応聞いておこうか。それは私たちがノドスじゃないから、ではなく」
嘴子原シェイル:「王を名乗るべき人間は、別にいるという事かい?」
インペリアルPMC一般機:「割り切れぬ回答をお許しいただきたいですが……」
インペリアルPMC一般機:「少なくともそれは、今あの地で王を名乗る者たちではない。ただ、別にいるかどうかは不明です」
インペリアルPMC一般機:「"マスターゼウス"のことでしたら」
インペリアルPMC一般機:「私たちは協力関係にあり、ある程度志を共通しておりますが、私は彼を王と奉るかというと、判断を保留したく思います」
嘴子原シェイル:「……」
インペリアルPMC一般機:君の言葉を待っているのか、沈黙したまま直立している。だがその様は、見ての通り停止した機械というよりは、命令を待つ従者のように感じられた。
GM:周囲の様相は相変わらずなのに、その喧騒はいやに遠い。錯覚か、あるいは何かの能力か。
嘴子原シェイル:「……王っていうのはさ。国は」
嘴子原シェイル:「民がいてこそだと思う。それは単純に、家の主になることは出来ても、共同体の主にはなれないから」
嘴子原シェイル:「文字通り、物理的な意味でね」
インペリアルPMC一般機:「ええ」 同意、というよりは、続きを促すように相槌を打っている
嘴子原シェイル:「どちらが主かって話じゃないよ。ただ、どちらも互いの一部だってだけ」
嘴子原シェイル:「だから、キングダムの一員として王を咎める者がいれば、それは正当なことだと思うし……」
嘴子原シェイル:「……きみが、他所の国としてあの城を飲み込まんとするなら」
嘴子原シェイル:ごくりと。カップを一息に飲み干す。
嘴子原シェイル:「──強いよ、、、彼女たちは、、、、、
インペリアルPMC一般機:「存じております。存分に」
嘴子原シェイル:話は終わったとばかりに席を立って逆方向に爪先を向ける。
インペリアルPMC一般機:「ですがそれは、挑まぬ理由にはならないとも私は考える」
嘴子原シェイル:「ああ、それはもっともだ。魔術師として保証するよ」
インペリアルPMC一般機:そんな君を、彼が追うことはない。背後でまた、ぎこちなく一礼している雰囲気を感じることだろう
嘴子原シェイル:「そのとき、私がどの横に立っているのかは」
嘴子原シェイル:「きっと。魔術師ではない私の部分が決めるんだろうね」
嘴子原シェイル:「芸術家か……あるいは、ただの人間としての嘴子原シェイルがさ」
嘴子原シェイル:手をひらひらと振りながら、反対側──ジェネシスの外へと歩き出した。





◆ Ending 03  Scene Player : 後藤スダチ

GM:ジェネシスインダストリアルアカデミー。
GM:ネヴァノ・ディクテオンの収容状態は、そう悪い環境でもなかった。割り当てられた部屋は広く、拘束具の類もない。
GM:それは事件後の聴取における彼女の協力的な態度と、その実績による所が大きかった……もちろんこのジェネシスにおいてのことだから、経済的背景も作用している。
GM:彼女をノドスを引き入れ混乱を巻き起こした悪辣なる仕掛け人と見なすか、ノドスに脅され操られた意志薄弱の人形と見なすか。
GM:その決定はまだ下されていない。
GM:そんな中、一人の訪問者がやってくる。
後藤スダチ:「どうもこんにちはー……あ、一応これ差し入れなんですけど」
後藤スダチ:「今度発売されるスープパックなんです。常温でも結構おいしいので」
後藤スダチ:小さなダンボールを傍らに置く。
ネヴァノ・ディクテオン:「新製品……」 頷くようにそれを見る 「ありがとう」
ネヴァノ・ディクテオン:「良くしてもらってはいるけど、食事だけはどうしてもね」
後藤スダチ:「……」
後藤スダチ:少し床に視線をさまよわせた後、ちらりとネヴァノの表情を見る。
ネヴァノ・ディクテオン:落ち着き払った面持ちだった。感情が死んでいる、という訳ではない。本当に落ち着いている。
後藤スダチ:「怒ってます?」
ネヴァノ・ディクテオン:今に比べれば、君に対峙していた時はまだ覇気のようなものがあったのだろう。それも今は伺い知れない。
ネヴァノ・ディクテオン:「……気になるんだ?」 君の顔をちらりと見返して
後藤スダチ:「そりゃ、治安維持のためとはいえ……」
後藤スダチ:「強引に家宅捜索して、捕まえて、一人失脚させたわけだし……」
ネヴァノ・ディクテオン:「そうね。怒っているというより、残念な気持ちはある……それは、彼らに対して、できることを全てできず、思った形で送り出すことができなかったから」
ネヴァノ・ディクテオン:「でも感謝している側面もあるかもしれない」
後藤スダチ:「感謝って」目を丸くする。
ネヴァノ・ディクテオン:「……思った形で送り出せなかった、という結果が、あなたたちのせいになったから」
後藤スダチ:「あははは」苦笑いをする。
後藤スダチ:「今日来たのは……二、三、聞きたいことがあって。だけど、まず――思った形って、なんだったんですか?」
後藤スダチ:「今回の計画は、何も先がないように……私には見えた」
後藤スダチ:「だけどネヴァノさんとしては、どんな形になるのが理想だったんだろうって思う」
ネヴァノ・ディクテオン:「ええ。少なくとも私のジェネシスにおける実績は全て、あなたの言う通り、失脚という形で損なわれたでしょうね」
ネヴァノ・ディクテオン:「そういう意味では、私に先はなかった。……だからそこではなくて、私は、彼らのベクトルをもう少し補正したかった」
ネヴァノ・ディクテオン:「それが私の『思った形』。ノヴァリスという場で何かを学ぶ前に……神聖二重冠という、不可避の奇跡に対する敵意」
ネヴァノ・ディクテオン:「あと、デリカシーのなさとか、そういった所を少し……改められればとは思っていたんだけど」
ネヴァノ・ディクテオン:「実際、あなたたちの介入がなかったとて、それが可能だったかどうかは分からない……いえ、不実な答えね」
ネヴァノ・ディクテオン:「限りなく分が悪かったとは思ってる。私も結局、彼らを掴みきれていなかった」
後藤スダチ:「……さすがに」
後藤スダチ:「凄く難しそうというか、無理そうというか……」
後藤スダチ:「……ネヴァノさん、よくそんなこと考えられましたね」まだ、ところどころ敬語で喋ってしまう。
ネヴァノ・ディクテオン:「……多分、知り合いなのよ」
ネヴァノ・ディクテオン:「"マスターゼウス"。彼はそう名乗って、それ以外の名をついに口にしなかったけど」
ネヴァノ・ディクテオン:「ノヴァリスに入る以前からの知人だったと思う。彼は……」
ネヴァノ・ディクテオン:「もちろん、かつてはあんな人ではなくて、家父長制の根強い一族だったから、当然のように男性優位思想を植え付けられてはいたけど」
後藤スダチ:「……そんな」
ネヴァノ・ディクテオン:「……同じ未来を見て仲良く話すこともあった。だから、話そうと考えられた。それだけね」
後藤スダチ:ノドスの生徒は顔も知らない。"アルゲス"にはそう答えた。だが――逆に、顔を知っている者もいるのだ。
後藤スダチ:顔見知りの生徒も、かつて交流していた生徒もいるはずだった。
後藤スダチ:「"マスターゼウス"の言動を聞いて……ネヴァノさんは、脅されてたんじゃないかなって思ってたんです」
後藤スダチ:「あの"マスターゼウス"が……どんな利用価値があったとしても、女生徒の力を当てにして、頼み込んで、匿ってもらうなんて……想像できなかったから」
後藤スダチ:「力ずくで脅されて、もしかして人質なんかも取られてたりして、それでなのかな……って」
後藤スダチ:「もちろんこれだって、全部後から想像した話に過ぎないんですけど……」
後藤スダチ:――だが、もしも"マスターゼウス"にも、心の奥底にかつての絆があったのだとしたら。
後藤スダチ:すべてを敵と見做すノヴァリスにあって、頼れる人間はたった一人しかいなかったのではないだろうか?
ネヴァノ・ディクテオン:「ふふ」 僅かに笑みを漏らす 「でしょ。だから私も、かつての関係性をよすがに、何とか働きかけて、良い方向に進められないかと思って……」
ネヴァノ・ディクテオン:「……でも結局結果はこれだから、私はこうも思う」
ネヴァノ・ディクテオン:「それすらも利用したんじゃないか・・・・・・・・・・・・・・・
後藤スダチ:「……」
ネヴァノ・ディクテオン:「真実は分からないけどね。彼の騎行が終わりを迎えるまで……」
後藤スダチ:「止めますよ」
ネヴァノ・ディクテオン:「……」
後藤スダチ:「ネヴァノさんだって、分かっているでしょう。それが"マスターゼウス"の本当の望みで、自由に選択した結果だったとしても、止めなきゃいけない」
後藤スダチ:「だって……そうですよね。自分達が救われなかった不遇を取り返す唯一の方法が、違う世界を……それも、自分達と繋がっていた世界を壊すことだなんて」
後藤スダチ:コニーもそうだ。かつての繋がりを――イリスちゃんを、エイコさんを害することでしか救われないと信じていた。
後藤スダチ:「絶対に間違っている」
ネヴァノ・ディクテオン:ネヴァノは君の言葉に、肯定も否定も返さない。ただ、
後藤スダチ:「必要なのは、ノヴァリスを破壊することなんかじゃない。ノドスの心を救うには、ノドスを救うのが一番いい方法に決まってるんですから」
ネヴァノ・ディクテオン:「……きっとあなたには大変よ」
ネヴァノ・ディクテオン:口調は真摯だった。今まで多くの――優れた者から劣った者、真面目な者も怠惰な者も――生徒を見てきて、システムに様々な形で取り込んできたからこそ
ネヴァノ・ディクテオン:自然に出てきた言葉だったのかもしれない。
後藤スダチ:「できます。私一人では無理だったとしても、技術と思考があればできるはずだと考えます」
後藤スダチ:「たとえ機械越しだって……ノドスのほうからはノヴァリスに来れて、こちらからは行けないなんて馬鹿な話があるわけがない」
後藤スダチ:「技術は必ず解析できます。いずれ、こっちが同じことをやってやります」
後藤スダチ:「違うのは、私達は破壊するのではなくて」
後藤スダチ:「……助けることだってできるということです。それが一番、"マスターゼウス"の悔しがることだと思いませんか?」
ネヴァノ・ディクテオン:「……ふふ」 また笑う 「それはきっと……彼だけじゃない。多くの人が悔しがるでしょうね」
ネヴァノ・ディクテオン:「そして――感謝するはず」
ネヴァノ・ディクテオン:「いえ」 言い直す 「感謝する。それ以上の人が、きっと」
後藤スダチ:こちらも笑ってみせる。
後藤スダチ:「ノドスには100人も生徒がいる。話をしたり、取り引きをしたい人達だってたくさんいます」
後藤スダチ:「きっと、いい営業になりますよ」
ネヴァノ・ディクテオン:「たくさん知ってもらわなきゃね……ジェネシスのこと」
ネヴァノ・ディクテオン:「きっとやりがいのある仕事よ」
後藤スダチ:頷く。「知りたかったことは知れました。ありがとうございます」
ネヴァノ・ディクテオン:「ええ」
後藤スダチ:「……ネヴァノさん」
後藤スダチ:「あなたは過去のやり方を自ら改めて、成長してきた」
後藤スダチ:「たった一度騙されたり、利用されたからといって、これで終わりじゃないですよね」
後藤スダチ:「……私だって、ずっと、たくさんの失敗をしてきました。期待してます」
後藤スダチ:席を立つ。
ネヴァノ・ディクテオン:「……」 困ったように眉尻を下げて笑う。だがそれは、動揺や失敗によるものではなく
ネヴァノ・ディクテオン:まるでイタズラの計画を言い当てられた、子どものようなものであった。
ネヴァノ・ディクテオン:「ありがとう。スダチさんも頑張って」
ネヴァノ・ディクテオン:「注目してるから」
後藤スダチ:「もちろん、頑張りますよ」
後藤スダチ:「頑張ることが、営業の仕事なんですから」





◆ Ending 04  Scene Player : 棗ハルカ

GM:事件が終わり、数日が経過した。
GM:ディクテオン資源採掘基地は、しばらくの操業停止ののち、上層をすげ替えて再稼働するという話を君は聞いている。
GM:それによる勤務環境の悪化を危惧して、主にカードゲームで遊んでいた生徒たちなどが抵抗声明を出しているが
GM:ジェネシスの手腕が入れば、収まるように収まるだろう。
GM:それはそれとして、今日は操業停止の間、図らず余暇を得たある生徒が、君の元にやってくる日でもあった。
棗ハルカ:今回のディクテオン資源採掘基地にまつわる事件の正式発表共々各種資料を、職員室として提出するレポートのために読み込んでいた。
棗ハルカ:サナイとの約束のこともあり、ネヴァノ・ディクテオンの処遇に関しては弁護用の資料を作成しジェネシスに送っている。
棗ハルカ:事件は解決し、ネヴァノの処遇も彼女の功績や状況を考えれば最悪にはならないだろう。
棗ハルカ:よかった、そう思うと同時にこうも思う。
棗ハルカ:本当にこれでよかったのか、とも。
メリシア・ルーラ:控えめに扉をノックする音がある
メリシア・ルーラ:「おっ……"オレアス"、メリシア・ルーラ、ですが……」
棗ハルカ:「どうぞ、入ってきて大丈夫よ」
メリシア・ルーラ:「ハルカ先生の部屋で……は、はいっ」
棗ハルカ:「メリシアじゃない、よく来てくれたわね」 椅子から立ち上がってメリシアを出迎える。
メリシア・ルーラ:慎重に扉を開け、やはり慎重に扉を閉める
メリシア・ルーラ:「いえっ! 色々落ち着いて、やっぱり改めてお礼を言うべきだと思って……」
棗ハルカ:「律儀な子ね。……でも、いい心がけだと思うわ。とっても嬉しいもの」
棗ハルカ:「好きなところにかけてちょうだい、飲み物は紅茶とコーヒーしかないけど……」
棗ハルカ:備え付けてある冷蔵庫からペットボトルのものを取り出す。
メリシア・ルーラ:「ありがとうございます。……でも、す、すみません。あの、お土産を買ってきたんですけど」
メリシア・ルーラ:「選びきれなくて……」 小さくして保存していたと思しきお菓子を、ポケットの中から次々と取り出し、並べていく
メリシア・ルーラ:「お、お好みのもの、食べてください。全部でもいいです!」 種類も様々なお菓子類から、なぜかカツサンドや明太子まである
棗ハルカ:「あはは、いっぱい持ってきたわね」
棗ハルカ:「でも、これを全部はちょっとむずかしいわね。手伝ってもらえる?」
メリシア・ルーラ:「先生に絶対お礼を言わなきゃって思ったら、お好みのものを絶対持ってかなきゃって思って……」
メリシア・ルーラ:「は、はい!」 こくこく頷く 「お手伝いさせてもらいます!」
棗ハルカ:人数分のコップと二つのペットボトルをテーブルの上に置く。
メリシア・ルーラ:そうして彼女は椅子に座り、ペットボトルからコップに飲み物を注いだ。チョイスは紅茶であった。
メリシア・ルーラ:……かと思えばもう片方のコップにコーヒーを注ぎ、君がどちらかを選ぶのを待っている。
棗ハルカ:「とはいえ、無理して食べなくても大丈夫だからね。残ったものはありがたくいただくから」
棗ハルカ:やけに肩に力の入っているメリシアに冗談のように言う。
メリシア・ルーラ:「あ、ありがとうございます……何でも美味しく食べていただければ嬉しいですっ」
棗ハルカ:「そういえば、メリシアはあの後どう? 事情聴取されたりもしたんでしょう」 アイスコーヒーを取る。
メリシア・ルーラ:恐る恐る紅茶の入ったコップを取る 「はい。色々話を聞かれはしましたけど……」
メリシア・ルーラ:「怖かったりはなかったです。たくさん喋って、疲れはしました。でも、大丈夫でした」
メリシア・ルーラ:「ただ、ネヴァノ先輩がいなくなってしまったのは、やっぱり残念です……」
棗ハルカ:「やっぱり、あなたにとってもネヴァノは大きい存在だったのね」 緩かったとはいえ監禁された相手に対しての評価から感じ取る。
棗ハルカ:「聞かせてもらえるかしら、あなたから見て彼女がどういう子だったのか」
メリシア・ルーラ:「先輩は……」 少し考えて 「神様……」
メリシア・ルーラ:「って、言うと、なんか怪しいですね。えへへ……」 照れたように笑い、言い直す 「でも、本当にすごい人だと思ってました」
メリシア・ルーラ:「いろんなことを知っていて、いろんなものが見えていて……その全部について考えてるんだなあって感じられて……」
メリシア・ルーラ:「でも、今回のことで先輩も、まだまだ失敗したり、上手くいかなかったりすることがあるんだなって知って」
メリシア・ルーラ:「……ちょっと安心してます。あっ、おんなじな、人なんだな、って……」
棗ハルカ:「ちょっとそういうの分かるわね」 くすっと笑みを漏らす。
棗ハルカ:「やっぱり彼女に憧れてたから頑張ろうって?」
メリシア・ルーラ:「分かるんですかっ先生も……へえ……」 目を丸くしている
棗ハルカ:「聞いたわよ、イズミから。こっそり自習して頑張ってたって」
メリシア・ルーラ:「ああっ」 少し恥ずかしそうに身を縮こまらせる 「あ、憧れるなんてとんでもなくて……」
棗ハルカ:「いいじゃない、恥ずかしがらなくても」
メリシア・ルーラ:「……先輩のようになれなくても、でも先輩がわたしを見つけて、任せてくれたから……」
メリシア・ルーラ:「もっと頑張りたい、って思った、みたいな……うぅ……」 そうは言われても、やはり恥ずかしそうだ
棗ハルカ:「かわいいわね~」 すこしだけ意地悪そうな笑みだ。
メリシア・ルーラ:「うぇ、そんなこと……」 ごまかすようにさくさくとクッキーを齧っている
メリシア・ルーラ:「……でも、やっぱり先輩は……」
メリシア・ルーラ:「失敗とか、それ以上に、正しくないことをしてしまったんだな、というのは私も分かってて」
メリシア・ルーラ:「だから、残念です。私にまだ、そんな先輩を説得して、止められるだけのことができなくて……」
棗ハルカ:「……そうね、私もそれは残念なことだと思う」
棗ハルカ:結局のところ、それは自分でも力づくで止めるしか出来なかったことだ。説得して終わらせること出来たほうが今よりもマシな結末だっただろう。
棗ハルカ:「でも、メリシアがそうして止めようとした。……彼女があなたを閉じ込めるくらいに真剣だったのは伝わってたと思う」
棗ハルカ:「だってあなたを助けに行く時、ネヴァノからお願いしますって頼まれたからね」
メリシア・ルーラ:「閉じ込められるくらいに……」 また少し驚いた表情をする 「そっか……そうなんですね。そういう意味では、伝わってる所もあったのかな……」
メリシア・ルーラ:「先輩が、お願いを……」
棗ハルカ:「悪いと思ってたのは間違いない、方法が間違っているとも」
棗ハルカ:「それはあなたの力よ。間違いなく」
棗ハルカ:もし、彼女が自分が正しいと思っていたのなら。”マスターゼウス”になんらかの援護をすることも可能だっただろう。
棗ハルカ:彼女にはそれだけの権限があり、基地の責任者だったのだから。
メリシア・ルーラ:「……そう、なんですね」 ゆっくりと頷く。あまり実感があるようには見えないが、しかし君の言うことは理解しているだろう
棗ハルカ:「だから自分のやったことが無駄だったなんて思わなくていいわ」
棗ハルカ:「もちろん、力が足りないと思ったのなら努力する。っていうのも間違いじゃないから」
メリシア・ルーラ:「……はい」 安堵の笑み 「ありがとうございます」
メリシア・ルーラ:「大変なこともたくさんあったけど……良かったこともあって」
棗ハルカ:「うん」 先を促す頷きだ。
メリシア・ルーラ:「ハルカ先生が、私を助けに来てくれたこと」
メリシア・ルーラ:「それに、あの時と今、私に言ってくれた言葉が……全部それです」
メリシア・ルーラ:「良いことを積み重ねて、先生になってくれていて……ありがとうございます」
棗ハルカ:「……ありがと、すごく嬉しい」
メリシア・ルーラ:「えへ……私も嬉しいです」
メリシア・ルーラ:ふんにゃりと柔らかい笑み 「私、先生に助けてもらったから……」
メリシア・ルーラ:「……もし先生も、困っていることがあったら、言ってください」
メリシア・ルーラ:「私、何でもします」
GM:――そう言われた君の脳裏に
GM:君が抱える最大の問題について、浮かばないということはないだろう。
GM:彼女はジェネシスの生徒だ。そして、君の記憶にない名刺を持っていた。何かしらの接点があったということだ。
GM:加えて、他人の精神を察したりする能力や、さらに物質を小さくする……隠蔽能力まで兼ね備えている。
GM:もし『それ』を依頼すれば、公的記録以上の何かを掴むことができるかもしれない。
メリシア・ルーラ:「遠慮しないでくださいね」 言って、彼女は随分緊張の薄れた様子で
メリシア・ルーラ:持ってきたサブレーを齧っている。
棗ハルカ:それに思い至ることに関して思うのは、それを頼んでしまってメリシアに危害が及ばないかどうかだった。
棗ハルカ:危機的な状況を打破するための条件や取引がそうだった場合、巻き込まれることになるだろう。
棗ハルカ:この事件に関わる以前ならばそれを選択することはなかっただろう。しかし、
棗ハルカ:「そうね……困ってることと言えばひとつあるの」 顔が真剣なそれへと変わる。
メリシア・ルーラ:ぱちぱちと瞬きをして、食べかけのお菓子を置く 「あるんですね……! 何でしょうっ」
棗ハルカ:「これは割りと今までは気にしてなかったんだけど、もしかしたらって考えるとね」
メリシア・ルーラ:「聞かせて欲しいです。私……先生の力になれるなら、なりたいから」
棗ハルカ:「これはあんまり人に話したりはしてないんだけど」 メリシアの手を握る。
棗ハルカ:「私、実はノヴァリスで過ごした記憶の殆どがないの」
メリシア・ルーラ:「はぇ……」 また驚きに目を丸くする
棗ハルカ:「メリシアなら、これが本当だってわかるんじゃない?」
メリシア・ルーラ:握られた手を見下ろし、そっと握り返す。少し時間を要したが、ゆっくりと頷いた
メリシア・ルーラ:「先生が嘘をつく……なんて思ってませんけど」
メリシア・ルーラ:「分かりも、しました。そんな……そうだったんですね」
棗ハルカ:「だからごめんなさい。あなたに私を頼るように言ってたのも忘れてしまって」
棗ハルカ:頭を下げる、間違いなくメリシアに対して偽っていたのだから。
メリシア・ルーラ:「い……いえ! それは全然、いいんです! 先生はそれでも私を助けてくれたから……!」
メリシア・ルーラ:慌てて首を振って否定する 「こうして話してくれたことが嬉しいの方が私は大きいっていうか……」
メリシア・ルーラ:「でも、記憶喪失なんて……」
メリシア・ルーラ:「UGN……外の、あんまり良くない感じの人たちが良くやる、っていうのは聞いたことありますけど……」
棗ハルカ:「分からない、少なくともこのノヴァリスで行われることは殆どないわ」
棗ハルカ:一般的とはいい難いが多くの考えられるケースとしては紛争時におけるPTSDの治療がせいぜいだろう。
棗ハルカ:「私が頼みたいのはそういうこと。私の過去を見つけてほしい」
棗ハルカ:「もちろん、危ないと思ったらすぐに手を引いて。私はメリシアが傷ついてもいい、なんて思ってないから」
棗ハルカ:「あなたの安全が一番、だからこのまま聞かなかったことにしていいわ」
メリシア・ルーラ:こくこく、と頷く 「わ……分かりました! やってみます。もちろん、気をつけもします」
メリシア・ルーラ:「そのっ、考えはあります。私が先生のファンになったってことで、色々調べたりするんです。それなら、多分自然だと思うし……」
メリシア・ルーラ:「演技もあんまりしないで済むので……!」 前のめりだ
棗ハルカ:その様子に少しだけ笑みが溢れる。
棗ハルカ:「急がなくていいわ、ゆっくり考えていきましょう」
棗ハルカ:「ありがとう、メリシア。私の話を聞いてくれて」
棗ハルカ:自分が何者だったのかわからないのに、さもそうであるように振る舞うのは心の何処かで罪悪感があった、と気づく。
棗ハルカ:ひとりの生徒であるメリシアに打ち明けたことでそうだったのだと、実感出来たのだ。
メリシア・ルーラ:「いえっ……先生もそういうことを思ってて、頼ってくれたのが嬉しかったです」
メリシア・ルーラ:「……私、きっと力になりますから……先生もこのまま、大変なことたくさんあると思いますけど、頑張ってくださいね」
メリシア・ルーラ:「先生のこと、全部、応援してますから……!」
棗ハルカ:「もちろん! その期待に応えるから安心してちょうだい」
棗ハルカ:「だからまた困ったことがあったら、遠慮せずに頼ってね」
棗ハルカ:棗ハルカがメリシアを頼るきっかけになったのは言うまでもない、
棗ハルカ:”マスターゼウス”をはじめとした今回相対したノドスチルドレンが理由だった。
棗ハルカ:前回のピシェゴーシュは馴れ合うと言わずとも目的を同じく出来た存在ともあり、どこか楽観視していた部分があった。
棗ハルカ:なにか大きな脅威があれば協力が出来る、きっかけさえあれば手を取り合うことが出来るだろうと。
棗ハルカ:『エズミさんも、ハルカ先輩だって、納得できないままでいいんですか!?』
棗ハルカ:スダチの悲痛な叫びが今でも思い出せる。
棗ハルカ:(……そんなのは私だって納得できていない)
棗ハルカ:だからこそ、万が一の可能性があるかもしれない。
棗ハルカ:自身の失った記憶が彼らに繋がるものがあったとしたら、
棗ハルカ:向き合う必要がある、他ならぬ自分が納得・・するために。
棗ハルカ:そしてノドスチルドレン彼らと分かり合うために。



ダブルクロス3rd Edition
『 Hesitates is Lost / アマルテイアの暗闇 』
Fin



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