『ダークアイランド・サマークルーズ』(GM:珪素)




本作は、「F.E.A.R.」及び「株式会社KADOKAWA」が権利を有する『ダブルクロス The 3rd Edition』の二次創作物です。
(C) FarEast Amusement Research Co.Ltd.
掲載の一部画像はAI生成イラストを加工したものです。

採用プレイエイド

プレイエイド『オーヴァード・ノヴァ』ver.3.02(二学期)

メインログ雑談ログ
PC1:夜音(よね)ヒカリ( キャラシート )PL:馴染

PC2:徳森(とくもり)カナヨ( キャラシート )PL:有限無限

PC3:レナ・ルナール( キャラシート )PL:中村

PC4:鷺谷(さぎや)ユーリカ( キャラシート )PL:Kasumi

本作は、「F.E.A.R.」及び「株式会社KADOKAWA」が権利を有する『ダブルクロス The 3rd Edition』の二次創作物です。
(C) FarEast Amusement Research Co.Ltd.

目次

Preplay

GM:土曜までに終わらせるオーヴァードノヴァ単発セッションだ
GM:まずはPC1、夜音ヒカリさんお願いします
馴染:絶対に土曜日じゅうに沈めてやるぞ
夜音ヒカリキャラシート
夜音ヒカリ:夜音ヒカリです。アップルシード開拓農学校の中学生!
夜音ヒカリ:稲作部という、稲作を中心とした日本文化の普及増進を目的とした部活動に所属し、
夜音ヒカリ:そのエースとして日夜活動しています。
GM:なんかボーカロイドみたいな名前してますね
夜音ヒカリ:夜音は米(ヨネ)で、ヒカリはコシヒカリとかその辺によくついてるヒカリなのだ
夜音ヒカリ:名は体を表すという言葉を体現したかのように、米食に対する強い信奉と執着を持ち
夜音ヒカリ:基本的には大人しく優秀な生徒ですが、稲作と米食に関しては強いこだわりを見せることもしばしばあります。
GM:キングダムの食文化には文句がありそう
夜音ヒカリ:いえいえ、人様の食文化に正面からケチをつけるような真似はいたしませんよ……
GM:ナンがでかくても?
夜音ヒカリ:ナンもいいですよね。
夜音ヒカリ:お米がない時には使うこともあるでしょう。
夜音ヒカリ:さて、そんな稲作部エースとして、『耕起』『田植』『収穫』を司る3台の特殊耕作機械を個人所有。
夜音ヒカリ:耕し、植え、収穫する! これら分野においては常人の数千倍の効率を発揮します。
夜音ヒカリ:あと一応対艦・対戦車戦闘能力も見込まれてました。おまけ程度ですが……
夜音ヒカリ:性能面もそんな感じで大味! 秘密兵器であるフォールンマシンの『武器を4つ持てる』という特性を活かし
夜音ヒカリ:たくさん武器を持って、振り回して、すべてを破壊できればいいなあと思っています。
夜音ヒカリ:そんな感じです。よろしくお願いします!
GM:よろしくお願いします!ハンドアウトはこれ!

PC1:夜音ヒカリ(PL:馴染さん)
シナリオロイス:湯池船長古久根ベイル
アップルシード開拓農学校から『ティタノマキア号』に招聘されたキッチンスタッフは何名かいる。
あなたは食材管理のためのスタッフかもしれないし、料理人として腕を振るっているかもしれない。
いずれにせよ今回の客船クルーズは、米食文化をキングダムにプロデュースできるよい機会だ。
――しかしその本業とは別に、船長である古久根ベイルから、君だけが密かに打診された話がある。
この航海で何らかの非常事態が発生した場合、『敵艦の破壊』に助力してほしいのだという。
キングダムが管理する大オアシスで、海賊部の知らない『船』が航行しているはずはない。
正体不明の船舶が、それも敵対的な何者かが、この広大な湖のどこかに潜んでいる。

GM:どうやらおまけ程度の対艦能力を見込まれての依頼みたいですね。
夜音ヒカリ:おまけ程度でも履歴書に書いておいてよかった~
夜音ヒカリ:この船を軸にキングダムの一家に一台炊飯器を置かせてやるからな。
夜音ヒカリ:役割としては、料理人というよりは食材管理や調理指導、炊飯器の操作、おにぎり作成などになると思います。
GM:実際料理人でなければいけないということでもないので
GM:おいしいごはんアドバイザーみたいな立ち位置で頑張ってもらいましょう
夜音ヒカリ:得意分野すぎる……
夜音ヒカリ:もちろん敵艦も出てきたら破壊しますよ。一隻につきお米を何キロ購入してもらうかはあとで交渉しましょう。
GM:出てこなければ買わなくていいわけだ
GM:絶対安全な航海だからね
夜音ヒカリ:怪しいッッ
GM:ではPC2、徳森カナヨさんの自己紹介をお願いします。
徳森カナヨキャラシート
徳森カナヨ:「はいは~い!ショコラショコランの試食係、どんなお菓子もドンと来い!特盛カナヨだよ!」
GM:もう脱いでる!気が早いよ!
GM:ビーチに着くどころか、まだ出航してない
徳森カナヨ:でも……どうせ着替えるんだから最初から着た方がいいかなって……
徳森カナヨ:キングダムの姉妹校であるショコラショコラン製菓学校。
徳森カナヨ:そこで日夜生み出されるお菓子の試作のほとんどを平らげ、フードロス問題を解決する”試食係”の生徒です!
GM:ちなみに作る方は……?
徳森カナヨ:中の上……でも上手い子たちには全然手が届かないかな!
GM:それでもちゃんと作れるのであればよかった
徳森カナヨ:食べることは一番得意!
GM:何も作れなかったらただの食いしん坊をスタッフとして雇い入れてしまうところだった
徳森カナヨ:味見は任せてね♡
徳森カナヨ:「栄養は全部胸に行くから大丈夫だよ〜」が口癖であり
徳森カナヨ:言葉の通り、お菓子ならどれだけでも食べられるブラックホールのような胃袋を持ちます
GM:それを口癖にしなければいけない生活を心配したほうがいいんじゃない?
徳森カナヨ:……?最高の生活だけど……?
徳森カナヨ:何でもおいしそうに食べるが、繊細な舌を持ち、味や食感についてのアドバイスをすることも多いです
徳森カナヨ:どれだけ食べても大丈夫、なのは食べ物に限らず、レネゲイドに関しても同じ
徳森カナヨ:ウロボロス能力でエフェクトを喰らい、ため込んでおくことができます
GM:美食王と同じタイプの能力者なんだ
GM:体型は対照的だけど相性がよさそう
徳森カナヨ:普通は体に異常が出るくらいの量のエフェクトを貯めこんで平気なのは、『安定体』と呼ばれる特異体質だかららしいです
GM:出た!安定体……!
GM:そうか、安定体だからのんびり屋の食いしん坊なんだ!
GM:本当に存在した!安定体の食いしん坊!
徳森カナヨ:どれだけ食べても大丈夫だよ~
徳森カナヨ:性能は原初の赤でサイレンの魔女を放つRCアタッカー
GM:すげーっ ホンモノの安定体だ
徳森カナヨ:崩れずの群れでカバーリングをしながら、アージエフェクトの異形の捕食者で敵の攻撃力を食べちゃいます
徳森カナヨ:侵蝕は上がりやすいが……安定体だから大丈夫だよ~
徳森カナヨ:ということでよろしくお願いします!
GM:よろしくお願いしま~す!ハンドアウトはこれだよ

PC2:徳森カナヨ(PL:有限無限さん)
シナリオロイス:ゼスタ・ガンマスパーク
DDD。それはスイーツドラゴンによる決闘と研鑽を目的とする恐るべき同好会である。
あなたと共に『ティタノマキア号』に招聘された菓子職人、ゼスタ・ガンマスパークもその一人だ。
普段は寡黙でクールな彼女がこのような催しに立候補したことは、珍しい事態ではあった。
その理由について、彼女は驚くべき事実を告げた。ここに来たのは決闘のためなのだという。
大オアシスのどこかから、強大なスイーツデュエリスト反応があった――
俄には信じがたい情報だった。話が本当なら、大オアシスの湖には何者かが待ち受けていて、
それは定点に留まっており、しかも強大なスイーツドラゴンを召喚しているということになる。

GM:DDD!デザートドラゴンデュエリスツ!!!
徳森カナヨ:! ?
徳森カナヨ:湖のスイーツドラゴン……ソルト風味ってことね!
GM:ソルトレイク
徳森カナヨ:船の外にもおいしいものがいるなんて……俄然楽しみになってきた!
GM:果たしてそんなおいしい話があるかな……?ククク……
GM:スイーツだけに……
徳森カナヨ:ダブルミーニング……!
徳森カナヨ:甘くないってことね……
GM:うまい!
GM:スイーツだけにね
GM:PC3の紹介に入りましょう。レナ・ルナールちゃん。
レナ・ルナールキャラシート
レナ・ルナール:どうもこんばんわ
レナ・ルナールキングダムの凶日の被害者枠だったレナ・ルナールです。
GM:そうかなあ……テロリストだった気が……
レナ・ルナール:うう、キングダムの魔の手から友人を助けるために少し手を貸しただけなのに
レナ・ルナール:何故かテロリストの暴動に巻き込まれ
レナ・ルナール:何故か円卓と敵対する羽目になり
レナ・ルナール:最終的には同窓会という胡散臭い組織に身を売られる羽目になるなんて…
GM:不思議だね
レナ・ルナール:楽しかったなあ。
GM:シックスの表情してる
レナ・ルナール:英雄になりうる人々の矜持や輝き、そして滅びをこの眼で見届けることが出来て。
レナ・ルナール:そんな感じで英雄に憧れる自称魔女です。
レナ・ルナール:いつでもどこでも世界を滅ぼしてくれる英雄に出逢いたいと思ってるよ!
レナ・ルナール:性能としては夢の雫やウインドブレスで自分とみんなの達成値を支援します!
GM:この支援が強いんだ
レナ・ルナール:あと160点版では止まらずの舌をレベル3で
レナ・ルナール:あとついでにさらなる力もレベル1で獲得しました。
GM:えーっ全然違うじゃん
GM:写真と顔違くない?
レナ・ルナール:テロリストだからね。顔と一緒に構成も変わるさ。
GM:同窓会バージョンってわけか
レナ・ルナール:意思勝負で勝ったら情報を喋らせたり、さらなる力で仲間を再行動させたり…します!するかも!
レナ・ルナール:そんな感じです。宜しくお願いします!
GM:そんなレナちゃんのハンドアウトはこちら。

PC3:レナ・ルナール(PL:中村さん)
シナリオロイス:邵リウ
あなたは、友である嘴子原シェイルとともにキングダムに反旗を翻した大罪人である。
その戦いで、シェイルが所有していた『キングダム市街総括図』は守り抜くことができたが、
アトリエに残してきた他の作品の回収は叶わず、キングダムに接収されてしまっていた。
しかもその作品のうちのいくつかは、『ティタノマキア号』に展示されているというのだ。
――あなたがこの船に密航しているのは、そうした理由である。
幸い、同窓会の生徒である邵リウはこのクルーズに招待されており、あなたに協力的だ。
首尾よく行けば、思いがけないプレゼントでシェイルを驚かせ、喜ばせることができるだろう。

GM:とんでもない子だけど、シェイルちゃんのためならいっぱい頑張ってくれるはず……!
レナ・ルナール:シェイルは僕の見込んだ英雄だからね。
レナ・ルナール:それに、彼女の作品というのも興味あるし。
GM:確かに。見学室で聞いてみようかな
レナ・ルナール:でも、せっかく水着も用意したのに一緒に来てくれないのは
レナ・ルナール:ツレナイよねー
GM:あ!!レナちゃんの水着!!
GM:抜け目ないやつ……!見た目はマジでいいんだよなこの子……
レナ・ルナール:というわけで、頑張ります!
GM:ではPC4の鷺谷ユーリカさんのご紹介。
鷲谷 ユーリカ:了解したよ
鷲谷 ユーリカキャラシート
鷲谷 ユーリカ:というわけで初めましてばかりだね。紳士淑女のご一同!僕の名前は鷲谷ユーリカ。しばらく君達の視線を拝借させてもらおう。
鷲谷 ユーリカ:僕はまぁ、メサイア学園における「美学ある自己表現」をモットーとする部活、サーカス部の座長、あるいは首魁、もしくは部長、かな?
鷲谷 ユーリカ:まあ、「この世はこうあって欲しいから、まずはその一歩から始めよう」という願いのようなものさ。
鷲谷 ユーリカ:僕らはそれを実現するために、日夜芸術活動、または非合法活動や、たまに合法活動や慈善活動をしているよ。
鷲谷 ユーリカ:僕の美学は「笑顔」。楽しむ者は笑う者。世界は笑う者にこそ味方する。皆に笑いあれ!なんてね?
鷲谷 ユーリカ:特技はジャグリングや大道芸。あとは手品やパントマイムやダンスも好きだよ。
鷲谷 ユーリカ:データ的には、D:遺産継承者/夜の小鳥による隠密ボーナスを生かした高速アタッカー、といったところかな。
鷲谷 ユーリカ:水晶の剣やら砂の結界やら、ちょっとした小技もまた……芸の一つ、ってね。
GM:隠密射撃型ですね
鷲谷 ユーリカ:やはり行動値が二桁あると大分早い気がしてくるよね?
GM:11はかなり速いですね。しかも隠密型だと妨害もされないから
鷲谷 ユーリカ:そういう意味では、まずは僕の芸に注目!……というわけさ。
GM:ユーリカさんのハンドアウトはこちらです。

PC4:鷲谷ユーリカ(PL:Kasumiさん)
シナリオロイス:レナ・ルナール
あなたは『ティタノマキア号』の客の目を楽しませるパフォーマーの一人として招聘された。
報酬も良く、美味しい料理も食べ放題とあって、普段より相当に条件の良い仕事である。
……しかし、あなたのステージを見に来る客の会話の中には、不穏な話題が見え隠れする。
曰く、このクルーズの目的はオアシスのどこかにあるイースターエッグ回収であり、
それを横合いから奪取するため、多くの学区が密かに生徒を送り込んでいるのだという。
噂の真偽については分からないが、確かなことはある――あなたが密航者を発見したということだ。
レナ・ルナールという同窓会生徒。彼女が、イースターエッグを狙う密航者なのだろうか?

GM:実はこの客船はイースターエッグ争奪戦の様相を呈しているという噂があります。
鷲谷 ユーリカ:いやはや、パフォーマーとしての腕を期待されての仕事とは嬉しいね!
鷲谷 ユーリカ:だが、どうやらそれにしたって……面白そうな話だ!……しかし、そうなると我が校も生徒を送り込んでいるのかな?
鷲谷 ユーリカ:それ、僕ってことにならないかな?
GM:メサイアからも誰かが送り込まれているかも
鷲谷 ユーリカ:それはそれで面白いね。とはいえ、聞いたからには乗るのが僕さ
GM:頼もしいぜ。それでは始めます!
トレーラー キングダム連合学院が、大オアシスでの客船クルーズを開催する。
海なきノヴァリスにあって有数の巨大湖として知られる大オアシスには今なお未知の領域も多いが、
海賊部の提供した豪華客船『ティタノマキア号』には絶対に沈没しない安全対策が施されており、
美しい船内では各学区から招聘したプロの生徒達による美食や芸能を味わえるのだという。
さらには安全に泳ぐことのできる水域もあり、湖の幸なども提供される。
キングダムの上流生徒が豪華な夏の船旅を楽しむための催しである……と、表向きは見える。

一方で、密かに囁かれている噂もある。
きらびやかな遊覧に見えるこのクルーズは、実際には『調査』なのではないかと。
『ティタノマキア号』の航行ルートは単なる遊覧としては不合理であり、
そのどこかに、キングダムの調査対象となる何かが新たに発見されたのではないか――。
暗黒地帯に浮かぶ鉄の岩礁。
夢を囁く海の怪異。
蘇る翼の獣。
限定島ラーメン。
限定スイーツ。
そして――甘いもの、辛いもの、みんな実質無料。




オーヴァード・ノヴァ『ダークアイランド・サマークルーズ』





◆Opening◆夜音ヒカリ

GM:最初のシーンプレイヤーは夜音さん。登場侵蝕をどうぞ。
夜音ヒカリ:夜音ヒカリの侵蝕率を1D10(→ 4)増加(41 → 45)



豪華客船『ティタノマキア号』


GM:キングダム連合学院がアップルシード開拓農学校に生徒派遣の依頼を送ることは、それなりに珍しい事態ではあった。
GM:たとえば、植民姉妹校のショコラショコラン製菓学校などはこうしたイベントの際には顎で使われるように駆り出されるのだが
GM:アップルシードとキングダムは、それほど学区間交流が盛んというわけではない。
GM:だが、そうした事情はともあれ、夜音ヒカリはこの船にスタッフとして乗り込む運びとなっていた。たった今、船も出航したところだ。
湯池船長古久根ベイル:「どう?夜音ヒカリ」
湯池船長古久根ベイル:「勝手が分からないところはあったかしら」

湯池船長古久根ベイル:『ティタノマキア号』の船長、海賊部の古久根ベイルである。
夜音ヒカリ:……エンジンの音と振動、窓の外の離れていく陸地に、改めて出立を実感する。
夜音ヒカリ:これは単なる船出ではなく、パン食パスタ食に耽溺するキングダムへ米食を広める偉大なる旅の始まりであると、夜音ヒカリは認識していた。
夜音ヒカリ:が、どこかぼんやりとした表情から、そんな情熱的な内心は読み取れまい。その顔を、声をかけてきた彼女へ向ける。
夜音ヒカリ:「問題ありません。立派な設備です。電力面も大丈夫でしょう」
夜音ヒカリ:「炊飯機器はこちらで持参してきていますから、場所さえ提供してもらえればだいじょうぶです」
湯池船長古久根ベイル:「そうね。主電源が停止しても補助発電機と魔導エンジンで電力は供給できるから」
湯池船長古久根ベイル:「『ティタノマキア号』は電子面でも絶対安全だわ」
夜音ヒカリ:「あらゆる意味で安全の保証された船旅……」
夜音ヒカリ:「……当然、そんな船に乗れるのはキングダムの選ばれた方たちでしょうし」
夜音ヒカリ:「そういった方の口に、わたしたちの農産品を運ぶ機会をもらえたことは、ありがたいです」
GM:大オアシスは広大な湖だ。出港してきた港が水平線に隠れてしまえば、確かに大海原の中心のような心地を味わえるのだろう。
湯池船長古久根ベイル:「そうね。なんだったっけ?あなた達が持ち込んできたの……」
湯池船長古久根ベイル:「なんか、太った大麦みたいな……食べてるんでしょう?アップルシードは」
夜音ヒカリ:「太った大麦……」 落ち着いた表情ながら、その眉間にはむにっと皺が寄る
夜音ヒカリ:不服だ。そして無学である。我らが白米をそのように表現するとは…… 「……コメriceです。主食穀物の一種」
夜音ヒカリ:「特に私たちが取り扱うのは、東南アジアを原産地とする伝統あるもので……」
湯池船長古久根ベイル:「ええ!もちろんそう、それを言いたかったの」
湯池船長古久根ベイル:「ぜひ振る舞ってもらいたいわね。この船の来賓は珍しい食べ物も好きでしょうから」
夜音ヒカリ:(珍味扱い) やはり不服である。だが、その不平をこの場で口に出すようなことはしない……
夜音ヒカリ:たとえ日本で生まれても、赤子はコメではなく母乳を主食として育つ無為な期間を経るものである。それは決して罪ではない。誰しも無知より始まるのだ。
夜音ヒカリ:「……ええ。忘れられない食事になることをお約束します」 強い決意を秘めた眼でうなずく
湯池船長古久根ベイル:「期待してるわ!」まったく悪意のない笑顔で答える。
湯池船長古久根ベイル:「……ああ、そういえば、夜音ヒカリ」
夜音ヒカリ:「はい」
湯池船長古久根ベイル:「あなた、戦艦を落としたことってあるのかしら」
夜音ヒカリ:……まだまだ子供そのものの容姿や声に対し、たとえばその身振りとか口ぶりは、訓練された兵士のそれを想起させる所があった。
夜音ヒカリ:そして、それは事実である。彼女は『外』において、10歳に満たぬ頃から戦闘経験を重ねてきたFHチルドレン、オーヴァード兵士だ。
夜音ヒカリ:だから、その問いにも 「はい」 てらいなく答える。そのスペックを誇るでもなく、ただ事実として
夜音ヒカリ:「私の能力を戦闘方面に活用しようとすると……」
夜音ヒカリ:「おのず、対戦闘艦、対戦車を想定することになると思います。大味な所があるので」
湯池船長古久根ベイル:「それは良かったわ。そういう記録があることは聞いていたけど」
湯池船長古久根ベイル:「外でそうだったからって、全員が今もそう、ってわけじゃないものね」
夜音ヒカリ:「ノヴァリスに来てから、そういった交戦回数は格段に減りましたが……」
夜音ヒカリ:「身体は成長し、能力も日常的に使用してますから。実際にやってはいませんが、問題なく可能なはずです」
夜音ヒカリ:そう一通り応えて 「……どうしてそんなことを?」
湯池船長古久根ベイル:「『ティタノマキア号』は絶対安全な船だけれど」
湯池船長古久根ベイル:「それは構造面の話であって、『絶対に襲われない安全な船』というわけではないわ」
夜音ヒカリ:「ふむ」
湯池船長古久根ベイル:「この艦自体に攻撃能力はないの。オーヴァードはたくさんいるけどね」
湯池船長古久根ベイル:「だから、仮にこの大オアシスを航行中に……艦を破壊しないといけないことになったら」
湯池船長古久根ベイル:「あなたの力を借りることになるかもしれないわ」
夜音ヒカリ:「なる……」
夜音ヒカリ:「……ほど?」 こくりと首を傾げる
夜音ヒカリ:有事の際に協力してもらう、ということであれば、もちろんするつもりだ。しかし、なんというか……
夜音ヒカリ:「……そういう危険性……というか、そういうのがあるのですか?」
湯池船長古久根ベイル:「ふ」笑う。
夜音ヒカリ:「船に対する危険として想定されるのが、侵入者やテロではなく、あるいは怪獣級原生生物でもなく、艦、とまで予測されるのは、なんだか……」
湯池船長古久根ベイル:「まるで遭遇を知っているみたいだって?」
湯池船長古久根ベイル:「そうね。ある程度は……分かっていることはあるけど」
湯池船長古久根ベイル:「でも、絶対にあるってわけじゃない」
湯池船長古久根ベイル:「旅客機に乗る時には耐衝撃姿勢や酸素マスクの使い方が映像で流れるでしょう?」
夜音ヒカリ:「大事ですね」
湯池船長古久根ベイル:「その時になって急にお願いしますってことだと、お互い大変だもの」
夜音ヒカリ:「なるほどです」 頷く。兵士としての経験が、ヒカリにそれ以上の追求をさせなかった
湯池船長古久根ベイル:「安心して。あなた以外にも声をかけてる相手は何人かいるわ。さっきも言った通り――」
湯池船長古久根ベイル:「この船にはそもそも、大量の実戦級オーヴァードが乗り合わせてる」
湯池船長古久根ベイル:「危ないことになんてなりようがないと思わない?」
夜音ヒカリ:「はい。船自体も安全なんですよね。絶対安全」
湯池船長古久根ベイル:「そうね。氷山絶対衝突回避機能も搭載されているわ」
夜音ヒカリ:「頼れます」
夜音ヒカリ:「氷山に絶対衝突しないという一点において、氷山につつかれて沈んだ船よりは安全です」
夜音ヒカリ:「……もしもその他に何かあっても、船長の言う通りの対応は、実際のところ問題なく可能です」
湯池船長古久根ベイル:「ありがとう。いいお返事はきっと王様からの覚えもよくなるわよ」
夜音ヒカリ:「はい。ただ……そのアクシデントが来るのは、皆さんにお米の良さを知ってもらい」
夜音ヒカリ:「お米の定期購入契約を結んでもらい、炊飯器の購入契約をしていただいた後だとうれしいです」
湯池船長古久根ベイル:「そうだ、炊飯器ってなに?機械なのよね?」
湯池船長古久根ベイル:「何に使うの?」
夜音ヒカリ:「?」
夜音ヒカリ:「炊飯……つまり、お米を炊くのに使う機械ですが……」
湯池船長古久根ベイル:「他には?」
夜音ヒカリ:「えっ……?」
湯池船長古久根ベイル:「蒸す調理ならオーブンとか鍋でもできると思うけど……」
夜音ヒカリ:その目に困惑と動揺がよぎる。……我々稲作部が文化的に先進していることは自認していたし、それによる多少の文化摩擦は覚悟していたが。
夜音ヒカリ:(キングダム……ここまで遅れているとは……)
夜音ヒカリ:目を閉じて首を振り 「……後ほど紹介をしますので、またその時にでも」
夜音ヒカリ:「船長も、どうぞ遠慮なく言ってください。お米を食べたくなったり、お米の定期購入や炊飯器の購入がしたくなった時……」
夜音ヒカリ:「……あ、あと、何か危険があった時も、です」
湯池船長古久根ベイル:「え、本当に分からないんだけど」
湯池船長古久根ベイル:「米?っていう穀物の一種?を炊くためだけにそういう機械があるの……?」本気でオロオロしている。
湯池船長古久根ベイル:「あの……」
湯池船長古久根ベイル:「……まあ、相談したいことができたら、また声をかけるわ。よろしくね」
夜音ヒカリ:「ええ。お米のことはお任せください」
夜音ヒカリ:(あなたも必ず……炊飯器が欲しくなりますよ)
夜音ヒカリ:(水流の力で米粒が踊り、全ての米が均等に炊き上がる『踊り炊き』機能付きのを……)
湯池船長古久根ベイル:去っていく古久根ベイルの背中に、君はそう決意したことだろう。
夜音ヒカリ:そうして改めて、搬入資材の確認に向かう。船のエンジン音は未だ耳に慣れず、窓の外にはまだ小さく陸が見える。
夜音ヒカリ:船旅は始まったばかりだ――

GM:ロイスのみ可能です。
夜音ヒカリ:古久根ベイル/◯好意/憐憫
GM:憐憫……!!
夜音ヒカリ:お米を知らない側の人なんだなぁ
GM:怖すぎる
夜音ヒカリ:この場では以上です





◆Opening◆徳森カナヨ

GM:それでは次のオープニング。徳森カナヨさん。
徳森カナヨ:はーい!
徳森カナヨ:35+1d10
DoubleCross : (35+1D10) → 35+7[7] → 42




豪華客船『ティタノマキア号』

GM:船は陸地を離れ、広大な大オアシスを進んでいる。
GM:これほど大きな船になると揺れもほとんど感じられない。快適な船旅になりそうだ。
GM:茶菓子好きのキングダム製の船だけあって、製菓設備も(ショコラショコランほどではないにしても)なかなか充実している方だろう。
GM:今回、パティシエとして呼ばれたのはカナヨの他にもう一人いる。友人のゼスタ・ガンマスパークである。

ゼスタ・ガンマスパーク:「……」寡黙な少女だ。両腕を組み、湖の遠くを睨むようにしている。
ゼスタ・ガンマスパーク:その片腕には奇妙な未来的デバイスが装着されている。
徳森カナヨ:「もぐ……もぐ……」その横顔が目に付いて
徳森カナヨ:「湖、って言ってもさあ」
ゼスタ・ガンマスパーク:「…………」
徳森カナヨ:「こんだけ広いと海みたいなもんで、珍しいよね~」クリーム色の髪を揺らしながらゼスタの隣に座る
ゼスタ・ガンマスパーク:「何を」
ゼスタ・ガンマスパーク:「食っている」
徳森カナヨ:「ぶへっ!」
ゼスタ・ガンマスパーク:白い衣服とふわふわとしたピンク色の髪は、それだけを見れば少女らしい装いだが
ゼスタ・ガンマスパーク:爬虫類めいた眼光と、異様に威厳のある佇まいのせいで、常に圧がある。
徳森カナヨ:「何って……イチゴのムースにブルーベリー添えヨーグルトにガトーショコラに」
徳森カナヨ:「ミニマスカットパフェにミルフィーユに……」
ゼスタ・ガンマスパーク:「………」
ゼスタ・ガンマスパーク:腕組みをした姿勢のまま、不動だ。
ゼスタ・ガンマスパーク:「……うまそうだな」
徳森カナヨ:「ゼスタちゃんも食べ……オホン」
徳森カナヨ:「”味見”、しとく?」
ゼスタ・ガンマスパーク:バッ
ゼスタ・ガンマスパーク:手の平をかざして止める。
徳森カナヨ:「ストイックだな~」
ゼスタ・ガンマスパーク:「汝は」
ゼスタ・ガンマスパーク:「何故来た」
徳森カナヨ:「もちろん!ショコラショコランの一員としてキングダムへのご奉仕をするという使命感……」
徳森カナヨ:「を満たしつつ、豪華客船でたくさん試食出来たら最高だな~って……」
徳森カナヨ:舌を出してウインク
ゼスタ・ガンマスパーク:「うむ」頷く。
ゼスタ・ガンマスパーク:「我は違う」湖の水平線の向こう側を見ているようだ。
徳森カナヨ:「海の向こうに何かいるの?」深く考えず、ブリュレに齧りつきながら聞く
ゼスタ・ガンマスパーク:「竜――」
ゼスタ・ガンマスパーク:「スイーツデュエリストがいる」
ゼスタ・ガンマスパーク:「強大で、そして戦いに飢えている」
徳森カナヨ:「スイーツデュエリスト……!?ショコラショコランの外にもいるの……!?」
GM:ゼスタ・ガンマスパークの装着しているデバイスは、生徒間で『ヘイラッシャイザー』と通称されるものだ。
GM:これは六壬学園高等専門学校とジェネシスインダストリアルアカデミーが共同開発した、握った寿司を元に寿司ドラゴンを召喚する想像を絶するデバイスであり
GM:さらにその『ヘイラッシャイザー』がショコラショコラン製菓学校の狂菓学者によりスイーツを元にスイーツドラゴンを召喚する想像を絶するデバイスとして進化
GM:それを用いてスイーツドラゴン同士を決闘させる汎学区同好会がDDD――デザートドラゴンデュエリスツである。
GM:『ヘイラッシャイザー』にはいくつかのバージョン違いがあり、スイーツ版は『マジェホイッパー』などの呼称もあるが
GM:大抵の生徒はそんな違いは全く理解していない。「あの『ヘイラッシャイザー』みたいなやつ」だ。
徳森カナヨ:その存在は知っているし、スイーツドラゴンから生まれたケーキを食べたこともある。
徳森カナヨ:だが、だからこそ
徳森カナヨ:ショコラショコランの外、このオアシスにスイーツデュエリストが居るという言葉に、戸惑いを隠せない
GM:この湖の只中でスイーツドラゴンを召喚している何者かがいるとして、その目的は何なのだろうか?
ゼスタ・ガンマスパーク:「デュエリスト反応がある」デバイスで点滅しているLEDを示す。
ゼスタ・ガンマスパーク:「ドラゴン空間からの召喚に反応している」
ゼスタ・ガンマスパーク:「……強大なスイーツ職人ならば当たり」
ゼスタ・ガンマスパーク:「強大な寿司職人であれば外れだ」
徳森カナヨ:「ドラゴン空間……?」疑問に思ったが一旦聞き流すことにする
徳森カナヨ:「そっか、寿司かスイーツかは分からないんだ」
ゼスタ・ガンマスパーク:頷く。寿司型とスイーツ型はほとんど原理的には同じだ。
徳森カナヨ:「寿司の可能性が高そうな気もするけど……もし、最高のスイーツがあるかもしれないなら」
徳森カナヨ:「あたしでも自分を止められないもん!」
ゼスタ・ガンマスパーク:「よく言った」
ゼスタ・ガンマスパーク:「だが危険やもしれぬ」
ゼスタ・ガンマスパーク:「汝の身は守るが」
ゼスタ・ガンマスパーク:「絶対はない」
徳森カナヨ:「ゼスタちゃん……」
ゼスタ・ガンマスパーク:「………」窓を見て腕組みを続けている。
徳森カナヨ:「でも、心配ご無用だよ!だって……」
徳森カナヨ:「あたしは、この世で一番のお菓子を探し求める、”一番菓子(ショコラ・ステラ)”」
徳森カナヨ:「何が来ても食べちゃうから、大丈夫だよ~」
ゼスタ・ガンマスパーク:押し黙ったまま、目を閉じる。
ゼスタ・ガンマスパーク:「………」
ゼスタ・ガンマスパーク:シュバ!バシュ!!
ゼスタ・ガンマスパーク:恐ろしい手際でレアチーズケーキを作り上げ、
ゼスタ・ガンマスパーク:カナヨに手渡す。
徳森カナヨ:「おお、まるでガンマ線バーストの様な手際の良さ……!」
徳森カナヨ:「さすがだね、いただきま~す!」
GM:船は進んでいく。もしかしたらこの航路の先に……
GM:カナヨが見たこともない、美味なるスイーツがあるのかもしれない。

GM:ロイスのみ可能です。
徳森カナヨ:ゼスタ・ガンマスパーク 〇連帯感/隔意 で取得します!





◆Opening◆レナ・ルナール

GM:それでは、レナさんのオープニングです。
レナ・ルナール:はーい
レナ・ルナール:レナ・ルナールの侵蝕率を1D10(→ 5)増加(31 → 36)



  二日前  

邵リウ:「なるほど。事情は分かったよ、レナ」

邵リウ:「シェイルの作品が、キングダムで不当な扱いを受けている――」
邵リウ:「確かに、義に反することだ」
レナ・ルナール:「よかった。リウならわかってくれると思ったよ。」
GM:2日後に出航を控えた『ティタノマキア号』に、嘴子原シェイルの作品が展示されている。
GM:キングダムから不当に追い立てられ、その上残した作品を勝手に扱われることは
GM:レナ・ルナールにとっても屈辱的なことだ。故に、こうして同窓会の先輩会員に相談を持ちかけている。
邵リウ:「いいだろうレナ。幸い、私はこのクルーズの招待を受けている」
邵リウ:「お前一人を忍び込ませる手引きくらいは、お安い御用だ」
レナ・ルナール:「ふふ、ありがとう。」
レナ・ルナール:「しかし、こんな頼みをしておいて何だけど。」
レナ・ルナール:「一体どういうつながりなんだい?」
レナ・ルナール:「邵リウと豪華客船なんて」
レナ・ルナール:「なかなかに結びつきづらい要素であると思うのだけれど」
邵リウ:「……そこだ。レナはどう考えている?」
邵リウ:「そもそもの話として、キングダムは私達同窓会と友好的な関係とは言い難い」
レナ・ルナール:こくりと頷く。だからこそ自分とシェイルはここに身を寄せたのだ。
邵リウ:「向こうからしてみればキングダムを差し置いてノヴァリスの支配者面をして――」
邵リウ:「その上、トップにはあのアトラがいるわけだからな」
邵リウ:「加えて、私は崑崙の出身者だ」
邵リウ:「あくまで性格的ではなく立場的な話だが、キングダムとは最も相性の悪い人選だと思わないか?」
レナ・ルナール:「特に、第ニ席あたりは君たちのような在り方を受け入れがたいだろうね。」
レナ・ルナール:僕としては、好ましいところではあるけれど。
邵リウ:「ミズキのことか。まあ、褒めるわけにはいかんが」
邵リウ:口の端で笑う。「さすがだったな」
レナ・ルナール:「うん。」
レナ・ルナール:「僕の言葉では、表しようがないほどにね。」
レナ・ルナール彼女の勇姿を思い浮かべながら答える←ここにキングダムの凶日のリンクを珪素さんが貼ってくれるはず
邵リウ:「だが、私の立場でそれをすれば他の仲間に迷惑をかけるのは事実だ」
邵リウ:「出航早々に何人か斬って、シェイルの作品を取り返し湖中に逃げるくらいならできそうなものだが……」
邵リウ:「私はそうしたことをしたくはないし、義にも通し方というものがある」
レナ・ルナール:「君を招待したというのは」
レナ・ルナール:「その実直というか、生真面目な性格を見抜いてのことかもしれないね。」
邵リウ:「これがシェイルに関する話である以上、レナかシェイル自身が終わらせるのが筋だろう」
レナ・ルナール:シェイルは、なんだか忙しいみたいだしなあ。とぼやく
レナ・ルナール:「わかった。」
レナ・ルナール:「じゃあ、リウは僕の密航の手引をしてくれるだけでいい。」
レナ・ルナール:「そこから先は、まずは一人で何とかしてみせるよ。」
邵リウ:「チャンスは帰港直前になるな」
邵リウ:「それまでに下調べを終え、一気に回収し、帰港とともに逃げる」
邵リウ:「無事にクルーズの最中を乗り切ることが前提だが、部屋の問題なら私の部屋を使ってもいい」
レナ・ルナール:「わあ、サービスが行き届いてる。」
レナ・ルナール:「けど、その部屋ってベッドは2つあるのかな?」
邵リウ:「フ。先輩に床で寝ろと言いたいのか?」笑う。
レナ・ルナール:「それじゃ、一緒に寝てくれる?」
邵リウ:「それは良くないな。一緒に寝ると……」
邵リウ:レナの、硝子細工のように華奢な体躯を見る。
邵リウ:「寝ている間にうっかり折ってしまうかもしれない」
邵リウ:「寝相があまりよくない自覚がある。特に握ったり、締めたりできるものがあると……」
レナ・ルナール:蒼い瞳を細めてくすりと笑う
レナ・ルナール:「功夫には脱力も大事だと聞いたことがるから」
レナ・ルナール:「僕を壊さないように抱きしめるのも、調練の一つになるとは思うけど」
レナ・ルナール:細い身体をリウに寄せ、
レナ・ルナール:彼女の顔を見上げる
レナ・ルナール:「失敗して転送されちゃうのは確かに困るなあ」
邵リウ:「完全に成功するようでは訓練ではないからな」
邵リウ:「まあ、元から私は床で寝るつもりだ。キングダムの頼りない寝具では、寝た気にならん」
邵リウ:「好きにしろ。シェイルを喜ばせてやるといい」
レナ・ルナール:「別、そういうわけじゃないけどね。」
レナ・ルナール:「少し、恩を着せてたいだけさ。」
レナ・ルナール:「シェイルが、より険しい道を歩んでくれるように。」
邵リウ:「そういうことにしておいてやるか」
レナ・ルナール:「む、ずるいなー」
レナ・ルナール:「その如何にも僕のことを見透かしてるみたいな言い方。」
レナ・ルナール:「ここから僕が何を言ってもレスバに不利じゃないか。」
邵リウ:「ずるいのは当たり前だ」
邵リウ:「これから、密航の手引きなんてずるをするわけだからな」

GM:ロイス取得はまだです。レナさんのシーンは継続して、PC4に登場してもらいます。
レナ・ルナール:な…!ゴージャスだぜ!





◆Opening◆鷲谷ユーリカ

GM:ユーリカさんは登場侵蝕をお願いします。
鷲谷 ユーリカ:1d10+37
DoubleCross : (1D10+37) → 6[6]+37 → 43




豪華客船『ティタノマキア号』


GM:外の世界の豪華客船は、それ自体が一つの街のようだと言われることがある。
GM:もちろん『ティタノマキア号』は純粋な規模ではそれに及ばないが
GM:それでも一通りの生活や娯楽の施設はある。衣料品店や食料品店、床屋、ゲームコーナー
GM:そして屋内ステージだ。バーラウンジ内に併設されている、それほど大きくはないステージだが
GM:個人でのパフォーマンスを見せるには十分だろう。
GM:鷺谷ユーリカは、席を埋める客に向けて芸を披露していた。
鷲谷 ユーリカ:ステージ上、そこでは悠然とした笑みと共にジャグリングをする少女の姿がある。
鷲谷 ユーリカ:道化の姿、派手なメイクと場を盛り上げるBGM。それだけであれば、このノヴァリスでなくても見られるような出し物だ。
鷲谷 ユーリカ:ただ、舞っているものが異様であった。空中を舞うのは、ボールやジャグリングピン、だけではない。
鷲谷 ユーリカ:観客から「受け取った」、大仰なクリスナイフやブーメランなど、到底ジャグリングには向かぬであろう品々。
キングダム上流生徒:「えーっ!?すごーい!」
鷲谷 ユーリカ:それら一つ一つを思うがままにくるくると空中を舞わせ、時には順番を入れ替え、または――
鷲谷 ユーリカ:「おおっと!」
キングダム上流生徒:「ああっ、危ない!」
鷲谷 ユーリカ:と、観客に手を滑らせて"投げてしまった"ように見せかけた手榴弾(本物であるかどうかは1d2で決めよう!)が飛んでいくが……
鷲谷 ユーリカ:すぐに、もう一本投じられたナイフがそれを空中で弾き、元のジャグリングのコースへと跳ね返す。
キングダム上流生徒:「すごいですわ!すごいですわ!」
鷲谷 ユーリカ:「――さて、では次!そこの君の、この吸血鬼すら粉々にする教会の祝福を受けた45mm口径の銀の弾丸!」
鷲谷 ユーリカ:「それをもらおうか!」と、こっちへ投げろとばかりに仕草をして(無論ジャグリングを続けながらだ)
鷲谷 ユーリカ:そうして、ケヒャー!という声とともに……銃身を伝って"投げつけられた"それを。
鷲谷 ユーリカ:きぃん!と甲高い金属音とともに、器用に交差させたナイフ二つで挟んで受け止め。
GM:おお、という歓声が一斉に響く。
鷲谷 ユーリカ:そして、弾丸をその客へとぴんと弾くように飛ばせば、他の品々も次々と観客へと降り注ぐ。
鷲谷 ユーリカ:無論どれも、投げた観客の元にだ。そうして、すべてを投げ返し終えれば、自分の品をそれぞれ器用にキャッチして、一礼。
鷲谷 ユーリカ:「――息を呑まれたならば、どうか喝采を」
GM:どっと盛大な拍手が沸き起こる。
キングダム上流生徒:「すごいすごい!すごかったわ!」
キングダム上流生徒:「ナイフを取り落としかけた時はまさかって思ったけど……」
鷲谷 ユーリカ:「ふふ。皆の視線に手が滑ることもある、ということさ」
鷲谷 ユーリカ:そう観客に笑いかけ、彼女たちを見送り……
GM:公演終了後、生徒達は席を立ちながら、口々に感想を交わしている。
キングダム上流生徒:「ねえどう思う?銃を撃ったの、どこの学校の子?」
キングダム上流生徒:「えー?仕込みじゃないの?」
キングダム上流生徒:「わからないわよ。イースターエッグのことがあるんだから……」
GM:ざわざわざわ
鷲谷 ユーリカ:笑みを向け、造花を紙吹雪のごとく散らしながら見送る中、聞こえた言葉に目を細める。
鷲谷 ユーリカ:「(――イースターエッグ、か。豪華客船と言えばまあオークションだとかそういうのは付き物だけれど)」
GM:生徒達の大半がはける。豪華客船では常に何らかのイベントが行われており、客も船内を巡るように移動するのだ。
GM:そうして、ほぼ無人になったラウンジで。
目隠しをした少女:ぱち ぱち ぱち ぱち
目隠しをした少女:片隅のテーブルに腰掛けている、オリーブ色の髪の少女がいる。
目隠しをした少女:「素晴らしい見せ物でした。お名前は?」
鷲谷 ユーリカ:「喝采に感謝を。僕は鷲谷ユーリカ」「サーカス部の……と。あの長口上は一度聞いたろう?」
鷲谷 ユーリカ:と、冗談めかして言いながら彼女に笑いかける。首領にして首魁、部長にして座長、という例の挨拶だ。
目隠しをした少女:「私は途中から入店していたので」
目隠しをした少女:「残ってでもぜひ、お名前を聞きたいと思っていたのですよ」
鷲谷 ユーリカ:「ああ、そうだったんだ」「最後まで残ってくれるのは嬉しいな」
鷲谷 ユーリカ:と、ふと懐を探る。観客に対してばらまくことの多い、飴はまだ残りがあっただろうか?と。
鷲谷 ユーリカ:「僕の名は鷲谷ユーリカ。メサイア学園サーカス部の"座長"にして、今は……この船を彩る輝かしき花々の一つ、かな?」
目隠しをした少女:「なるほど、メサイアですか?芸事に長けているのはムセイオンやアンジェリカばかりではありませんね」
目隠しをした少女:「私はシャジャラ・ムバラカ」

シャジャラ・ムバラカ:「円卓夜哨、番外第十七席。"霊樹王"と呼ばれることもあります」
鷲谷 ユーリカ:「シャジラ君か。いい名前だね」「ふふ、メサイアの荒くれ者の一人と知って幻滅したかい?」
シャジャラ・ムバラカ:「まさか。私はメサイアにその類の差別意識は持っていませんよ」
鷲谷 ユーリカ:その自己紹介に、気圧されることもない。むしろ、その双眸に好奇心の火花が散る。
鷲谷 ユーリカ:「それは嬉しいな」「とはいえ、途中からとなると……あれは見ていないかな」と思案しだす。
シャジャラ・ムバラカ:「む」
シャジャラ・ムバラカ:「何か、自慢の芸があったのですか?」
鷲谷 ユーリカ:「……ふふ。最初に掴みとしてやるものがあるんだよね、これが」
鷲谷 ユーリカ:彼女が興味を向けたことに、嬉しそうにして
鷲谷 ユーリカ:「だが、今日はもうお預けだ」「こればかりは、道化の悲しき性。小出しにしていては大技の種もバレてしまうというもの」
鷲谷 ユーリカ:済まないね、と言いながら――その手には気づけば一つの造花がある。
シャジャラ・ムバラカ:くすり、と小さく笑う。
鷲谷 ユーリカ:「代わりにこれを、招待券として差し上げよう」「一番前の場所で、次は是非見てほしい」
シャジャラ・ムバラカ:「そう言っておけば、次の公演で私が『最初の芸』を見に来ると」
シャジャラ・ムバラカ:「そういうことですね?気に入りました。中々気の利いた誘いです」
鷲谷 ユーリカ:「まさか!」「次だけではなく、その次も次も、ぜひ来て欲しいくらいだよ」
鷲谷 ユーリカ:ご明察、と言いながらも芝居がかった仕草で返す。
鷲谷 ユーリカ:差し出された黄色いユリの造花は、おそらく"愉楽"の意図を込められたものか。
シャジャラ・ムバラカ:「この航海はまだ何日もあります。あなたの芸が私の目を楽しませる限り、そうしましょう」
シャジャラ・ムバラカ:「時に、あなたはこの船には一人で?」
シャジャラ・ムバラカ:「アシスタントや、他のメサイアの生徒のお知り合いはいないのでしょうか」
鷲谷 ユーリカ:「それがね、最初はサーカス部全体としてオファーを受けたんだが」
鷲谷 ユーリカ:「"誰がトリをやるか"で、揉めに揉めてね」
鷲谷 ユーリカ:「うっかり、張り切りすぎて爆発した子がいたものだからさ」
鷲谷 ユーリカ:「今回はソロプレイヤーとしての参戦、となったわけさ」
鷲谷 ユーリカ:サーカス部にとって、自身以外は「観客」か「競演相手」でしかなく――
鷲谷 ユーリカ:大体の場合、それの見せ合いは最終的に美学混じりの武力の激突となることも、珍しくはない……。
シャジャラ・ムバラカ:「…………」
シャジャラ・ムバラカ:「……メサイア学園は気力に溢れていて、素晴らしいですね」
鷲谷 ユーリカ:「ふふ。メサイアらしい、といえるかもね」
シャジャラ・ムバラカ:「……このことを尋ねたのは」
シャジャラ・ムバラカ:「あくまで……あなたの芸を称えるついでの話に過ぎませんが。知っておきたいことがあったのです」
シャジャラ・ムバラカ:「もしかして、メサイアの生徒はイースターエッグを探しているのではないですか?」
鷲谷 ユーリカ:「"イースターエッグ"、か」
鷲谷 ユーリカ:その言葉に、僅かに目を細める。少し前であれば、与太話でしかなかったイースターエッグの話。
GM:イースターエッグ。同窓会は『ノヴァリスを意のままにする秘宝』と宣伝し、最高生徒会からも莫大な報奨金が掛けられているという、ノヴァリスに隠された7つの謎。
GM:特に上昇志向と独立志向の高いメサイア学園では、イースターエッグ探索の機運は大きいという。
鷲谷 ユーリカ:だが火のないところに煙は立たず、煙は高みに愚者を招く。
鷲谷 ユーリカ:「答える前に。質問の意図を聞いてもいいかな?」
鷲谷 ユーリカ:「――それは、競争相手を排除するための問いかけなのか、とね」
シャジャラ・ムバラカ:「まさか。私はそのような話は本気にしてはいません」
シャジャラ・ムバラカ:コーヒーにミルクを入れ、混ぜる。
シャジャラ・ムバラカ:「しかし、別のことは考えています……」
鷲谷 ユーリカ:「聞かせてもらえるかな?」
シャジャラ・ムバラカ:「そうした話を敢えて私の耳に届かせることで」
シャジャラ・ムバラカ:「私の野心を測る企みが、どこかの誰かにあるのではないかと」
鷲谷 ユーリカ:「なるほど、ね」
シャジャラ・ムバラカ:「この航海には多くの学区の生徒が集められています」
シャジャラ・ムバラカ:「動く者が見られているのか、動かぬ者が見られているのか――」
シャジャラ・ムバラカ:上品な手付きで、コーヒーを唇に付ける。
鷲谷 ユーリカ:その言葉に、少し考えて。
シャジャラ・ムバラカ:「『見せる』ことを生業とするあなたなら、どう思いますか?」
鷲谷 ユーリカ:「だが、野心を測る、とは言うけれど……」
鷲谷 ユーリカ:「同時に、もうひとつ。試されているのではないかとも僕ならば考えるよ」
鷲谷 ユーリカ:「諸王を含めた、あなた方の勢力図はなかなかに複雑怪奇だとは知っているが」
シャジャラ・ムバラカ:「試されている?」
鷲谷 ユーリカ:「もちろん、今思いついた与太話ではあるけれどね」
鷲谷 ユーリカ:「仮にそれがどれだけ疑わしい与太話だとしても」「それを見出そうと手を打つかどうか」
鷲谷 ユーリカ:「"個人の野心"ではなく、"学区への忠節"が試されている……なんてね?」
シャジャラ・ムバラカ:「――なるほど」
シャジャラ・ムバラカ:「イースターエッグを手に入れることは、何よりもキングダムのためである」
鷲谷 ユーリカ:「まあ、こればかりは見る側の都合に大きく依存する話ではあるんだけどさ」
鷲谷 ユーリカ:「君が野心ゆえか。あるいは忠節ゆえか。どちらであれエッグに手を伸ばしたとして……」
シャジャラ・ムバラカ:「どちらであったことにもできる、、、、、、、、、、、、、、
シャジャラ・ムバラカ:「そういうことでしょう?」
鷲谷 ユーリカ:「そういうことさ」これまでで一番嬉しそうに微笑む
シャジャラ・ムバラカ:「鷺谷ユーリカさん。やはり、面白いお方です」
シャジャラ・ムバラカ:「……私は、学外の方との交流の場に出ることは多くありませんが」
シャジャラ・ムバラカ:「こうした出会いがあるのならば、もう少し積極的になってもいいのかもしれませんね」
鷲谷 ユーリカ:「ありがとう」「芸以外を褒められると、どうも照れてしまうな」
鷲谷 ユーリカ:「とはいえ、……良いヒントになったかな?」「どうか本気になされぬよう」
シャジャラ・ムバラカ:「もちろん。ただの冗談です」
シャジャラ・ムバラカ:笑う。
鷲谷 ユーリカ:「"王に容赦なき助言するは道化の特権"」
鷲谷 ユーリカ:なんてね、と。自身の道化の衣装と、"炎の輪"のごとくにも、天幕の屋台骨のようにも見える十字冠を指さし。
鷲谷 ユーリカ:「得てして、出過ぎた助言をした道化に待つのはギロチンか鉄格子だからね」
シャジャラ・ムバラカ:「……ユーリカさん。もしも航海の途中でまた、道化の冗談を言いたくなった時は」
シャジャラ・ムバラカ:「一等客室の4号室を訪れてください。あなたとはまた、お話をしたいですね」
鷲谷 ユーリカ:「ああ、覚えておくよ」
シャジャラ・ムバラカ:席を立つ。「そういえば、展示室の方はご覧になりました?」
シャジャラ・ムバラカ:「あなたのような芸人は、音楽や劇のような催しをゆっくり見る時間はないかもしれませんが」
シャジャラ・ムバラカ:「ああいった展示なら、自分のペースで見られるものなので」
シャジャラ・ムバラカ:「お薦めします。純粋に、同乗した客としての助言ですけれど」
鷲谷 ユーリカ:なるほどね、と頷く。彼女は準備や観客の観察に時間を割いていて、未だ展示室には足を伸ばしてはいない。
鷲谷 ユーリカ:「ああ。見に行ってみよう」「ちなみに君は、なにか心打つものを見つけられたかい?」
鷲谷 ユーリカ:それは半分は好奇心。そしてもう半分は、彼女への"探り"だ。
シャジャラ・ムバラカ:「……」
シャジャラ・ムバラカ:「竜の絵」
GM:キングダム連合学院は、多くの王が『竜』に特別な意味を見出している。
鷲谷 ユーリカ:「竜!」「君達にとっては、特別な意味を持つから、かな?」
シャジャラ・ムバラカ:「竜を見た者はいない。ユーリカさんは信じますか?」
鷲谷 ユーリカ:その言葉に、少し考えを巡らせるように自身の顎に手を当てて。
鷲谷 ユーリカ:だが、すぐ思いついたように、指をパチリと鳴らす。
鷲谷 ユーリカ:EZ:天使の絵の具
鷲谷 ユーリカ:ステージの天幕の一部が消灯し、そこにまもなく浮かび上がるのは――
鷲谷 ユーリカ:彼女がこれまでに見てきた本や絵画で見てきた、ドラゴン、ワイヴァーン、クエレブレ、龍などのイメージ。
鷲谷 ユーリカ:「――見たことはなくとも、これほどまでに数多くの竜を人は想像してきた」
鷲谷 ユーリカ:「地域や宗教、文化で竜は色々な種類や形があり、中にはカタツムリとそっくりだったり、ライ麦パンが大好きなやつさえいるという」
鷲谷 ユーリカ:「それが、"各地に本当にいた竜が皆好き勝手に育った"か。"画家たちがそれぞれ好きに想像の樹を伸ばした"か」
鷲谷 ユーリカ:「僕にはどちらであるかはわからない」
鷲谷 ユーリカ:「だけど、そうだな」「"どっちも"が、僕は一番楽しいと思う」
シャジャラ・ムバラカ:「なるほど。ええ、その考えのほうが自然なのでしょう」
鷲谷 ユーリカ:「だとしたら、楽しい話じゃないか」「人々の心は、もうそこにない幻想と繋がることができたんだから……ってね」
シャジャラ・ムバラカ:「それでは、私はこれでお暇します」
シャジャラ・ムバラカ:折り目正しく一礼する。
鷲谷 ユーリカ:「ああ、ありがとう」
鷲谷 ユーリカ:「明日のショーは、プールサイドでやるやつなんだ」「なんだったかな。"水上電流爆破決闘"の次の予定でね」
鷲谷 ユーリカ:「大掛かりなショーのあとは、どうも大道芸では見劣りするんじゃないかと心配になるからさ」
鷲谷 ユーリカ:「ぜひ、一番前で君の声援を聞きたいな」
鷲谷 ユーリカ:招待状は、君の手の中だ、と。一つウィンクをして。
シャジャラ・ムバラカ:眉を顰める。「……ええ。一番前の席は取れないかもしれませんが」
シャジャラ・ムバラカ:電流爆破デスマッチを見たくないのだと分かる。



船内 展示室


GM:夜。鷺谷ユーリカは、一度見たこの展示室へと再び戻ってきた。
GM:キングダムが各地から集めた、あるいは芸術家に作らせた絢爛な美術品が立ち並ぶ一室。
GM:ユーリカが戻ってきた理由は、ここを見ている時に小道具を落とした可能性があったからだ。カードの数が足りない。
鷲谷 ユーリカ:「ふむ、参ったな。流石に気を取られすぎたかな……」
鷲谷 ユーリカ:などと、あたりを自身のエフェクトで照らしながら見回している。
鷲谷 ユーリカ:落としたのは、タロットだ。観客相手に、占いの真似事のようなことをする出し物を最近になって増やした際に買い足したもので……
鷲谷 ユーリカ:複製して増やすのは簡単だ。だが、手に馴染んだ道具とはそういうものではない。
鷲谷 ユーリカ:"それ"が自分のものであり、そして自分の手の中にあるという事そのものが、重要なのだ。
鷲谷 ユーリカ:故にこうして、わざわざ戻ってきて、あちこちを懐中電灯じみて光を集中させて調べている。
GM:タロットはすぐに見つかった。
GM:偶然、そこに落ちていただけかもしれないが――
GM:昼に見た『竜の絵』のすぐ下に落ちていた。
鷲谷 ユーリカ:「ああ、あったあった。恋人の、これは正位置か」
鷲谷 ユーリカ:落ちていた角度故に、そうだと判断して。その目は絵の方へと動く。
鷲谷 ユーリカ:「…竜を追うものは、か」
鷲谷 ユーリカ:不意に、思い出した言葉があった。それは恋人のカードの正位置。"誘惑と戦う"という意味を、不意に思い出したからだろうか。
GM:これが、『竜の絵』なのだという。
GM:夜に見ても同じだ。
GM:黒地のキャンバスに、ただ赤い絵の具を垂らしただけのような。

GM:不安な絵だった。
鷲谷 ユーリカ:その、ともすればおどろおどろしく見えるような絵画。
鷲谷 ユーリカ:それを描いたものが、どのような意図で絵の具を散らし、黒く染めたキャンバスに赤を刻んだのか。
鷲谷 ユーリカ:その真意がわかるのは、作者だけであろう。だが、これは――
鷲谷 ユーリカ:本当の意味で、"理解して良いのか?"と、好奇心の行きつく際にある、"目に見えない線"をくすぐる絵だ。
鷲谷 ユーリカ:「……これが竜だとすれば。まるで口の中、かな?」
鷲谷 ユーリカ:この赤は舌、黒は口の中の暗闇……なんてね?と。
鷲谷 ユーリカ:「ならば、この暗闇はさしずめその延長」「おお、なんということだ。僕らは既に竜の口の中!」
鷲谷 ユーリカ:「――と。僕は思うんだけど、どうかな?」
鷲谷 ユーリカ:と、背後。模型コーナーに感じた気配の主へ、朗らかそのものという様子で声をかける。
レナ・ルナール:りん──
レナ・ルナール:闇の奥から鈴の音が響く
レナ・ルナール:「少々情緒的に過ぎて」
レナ・ルナール:「僕好みの解釈ではないかな」
鷲谷 ユーリカ:「いやはや。手厳しい感想をありがとう」「まあ、この夜という場所を含めた"観賞"だからね」
鷲谷 ユーリカ:「そう言うからには、君としてはどうかな?」
レナ・ルナール:「芸術を言葉で語ることほど虚しい行為はないと思うけれど」
鷲谷 ユーリカ:「だが、いっときの風景に心打たれ、それを絵という形にするのも一つの変換さ」
鷲谷 ユーリカ:「絵の才能がないゆえ、こうして言葉に頼らざるを得ないわけだがね」
鷲谷 ユーリカ:と、冗談めかして返しつつも
鷲谷 ユーリカ:「君も、忘れ物を取りに来たのかい?」
鷲谷 ユーリカ:自身の拾った、タロットの"恋人"のカードを示す。
レナ・ルナール:「そんなところ。」
鷲谷 ユーリカ:意味する言葉には、"深い結び付き""価値観の確立""情熱""絆"。
鷲谷 ユーリカ:ある意味では、ここに落ちたことは一つの必然だったのかもしれないとユーリカは苦笑して
レナ・ルナール:「残念ながら」
レナ・ルナール:「まだ拾うわけにはいかないようだけど。」
レナ・ルナール:「君の方は」
レナ・ルナール:「これから、何をしたいのかな?」
鷲谷 ユーリカ:「ふむ」「何を望む、か」
鷲谷 ユーリカ:指を立て、数え始める。
鷲谷 ユーリカ:「まずは……"水上電流爆破決闘5番勝負"に負けないような、派手な出し物を考えるだとか」
鷲谷 ユーリカ:「いや。明日のビュッフェの朝食でどれから取るかも重要だな……」
レナ・ルナール:「それなら。」
鷲谷 ユーリカ:と、冗談めかして語るのは煙に巻くためか。それとも、あえて惚けた印象を与えようとしているのか。
レナ・ルナール:「僕に声をかける必要はない。」
鷲谷 ユーリカ:「――なんてね」「今一番望むことは」
鷲谷 ユーリカ:ごめんごめん、とばかりに小さく手を振って
鷲谷 ユーリカ:「君のことを知りたいな」「一応これでも、マメな性分でね」
鷲谷 ユーリカ:「真っ先にこの船には乗り込んで、チェックインの一部始終を見ていたんだが」
鷲谷 ユーリカ:「君、そこにいたかい?」
レナ・ルナール:魔女が微笑む。形の良い唇が怪しげに歪んだ。
鷲谷 ユーリカ:「ふふ。これは、僕が君に声をかける理由には不足かな?」
レナ・ルナール:「君がそれを知らないということは」
レナ・ルナール:「きっと知らないほうがいいことだからさ」
鷲谷 ユーリカ:「先程、情緒的と君は言ったが」「なかなかに君も、示唆的な言動が好きなようだね」
鷲谷 ユーリカ:「あたかも、デルポイの神託を賜る巫女のごとくじゃあないか?」
鷲谷 ユーリカ:彼女が深く洞察を巡らせ、何かを目的としてここにいることまでは、想像がつく。
レナ・ルナール:「残念ながら」
レナ・ルナール:「アポロンの教えは僕には合わないな」
鷲谷 ユーリカ:忘れ物は、"まだ拾うわけには行かない"という言葉。目的はこの場所。つまりは展示品か。
鷲谷 ユーリカ:「それはそうだ」「今は夜。太陽神とて、月の女神に仕事を預けている頃合いだからね」
鷲谷 ユーリカ:「それとも、君はヘカテーのほうが好みかな?」
鷲谷 ユーリカ:と、窓の向こうに輝く月を示す。
レナ・ルナール:蒼い瞳に月が映り込む
レナ・ルナール:ゆるり、と白い手で自らの口元を隠し
鷲谷 ユーリカ:彼女の目がそちらに向いた瞬間に、ユーリカの瞳が向かうはレナのいた場所。
鷲谷 ユーリカ:すぐに回収できないものとなれば、展示品であることに間違いなし。
鷲谷 ユーリカ:しかしそれが何であるかまでは、現時点では読み取れず――
レナ・ルナール:ふわあ、とゆっくりと欠伸をする
レナ・ルナール:「そうだね。君の言う通り、夜も遅い。」
レナ・ルナール:「もう少し会話に興じたい気もあるけれど。僕ももう疲れた。」
鷲谷 ユーリカ:「ああ。騒がしい夜は大好きだが」「ここはいささか、場が悪いしね」
鷲谷 ユーリカ:「あちらの眠り姫が、うるさいと枕を投げてきたら大事だ」
鷲谷 ユーリカ:と、絵画の一つを指さして冗談めかして笑う
レナ・ルナール:「ああ、だから」
レナ・ルナール:「また、君が僕を見つけた時」
レナ・ルナール:「君が『退屈』していたら」
レナ・ルナール:「声をかけてくれ」
鷲谷 ユーリカ:「退屈、か」「それはなかなか難しい提案だね?」
レナ・ルナール:「そんなことはないと思うけどな。」
鷲谷 ユーリカ:「なにせ僕にとっては、退屈とは死に等しい」「死人に口無し、生者だけが息とともに語る権利をもつ」
レナ・ルナール:「君は退屈していたから、闇に向かって声をかけたんだろう?」
鷲谷 ユーリカ:「ふふ。それは大違いさ」
鷲谷 ユーリカ:「君が、笑えていないように思えたから」
鷲谷 ユーリカ:「だから、声をかけたのさ」
鷲谷 ユーリカ:朗々と、だがおどけた仕草で語る。眠り姫に怒られるなどと抜かした口で、随分と饒舌に。
レナ・ルナール:「ふふ」
レナ・ルナール:「そっか。それは僕の見込み違いだったね。」
鷲谷 ユーリカ:「この世は楽しいことばかりさ」
鷲谷 ユーリカ:「ただ、どうも"そうじゃない"か、"そうであったが、今はそうじゃなくなった"子がたくさんいる」
鷲谷 ユーリカ:そういう気配に、職業柄敏感なのさ、と。
鷲谷 ユーリカ:おどけた様子で言いながら、周囲の展示品に目を巡らせ――
鷲谷 ユーリカ:「――この場所は、悲しい場所だ。昼に来た時は、何よりきらびやかで人々でごった返していたが」
鷲谷 ユーリカ:「この夜の静寂の中では、違う面が見えてくる」
鷲谷 ユーリカ:指し示すのは、彫刻、あるいは絵画。キングダムが"所蔵"するに至るまでに、決して明るくはない旅路を辿った品々。
鷲谷 ユーリカ:「僕は思うんだ」「この子達は、造り手の笑顔に繋がっているのか、とね?」
レナ・ルナール:「そうでなかったらとしたら、君はどうする?」
鷲谷 ユーリカ:「その時は、僕は『そうだったのか』と笑ってごまかすさ」
鷲谷 ユーリカ:「だが」「"そうであったならば"」
鷲谷 ユーリカ:「"美学"を掲げ。栄誉と誇りを掲げる者として――」
鷲谷 ユーリカ:「一肌脱ごう……なんてね?」「いやいや。舞台衣装は脱げないが、労力としては骨身を惜しまないという意味だよ」
鷲谷 ユーリカ:――格好つけて告げてから。だが。こればかりは持って回った言い回しはしたくないと、付け加える。
レナ・ルナール:「そんな脱いだ状態より恥ずかしい衣装を脱がれてもなあ」
レナ・ルナール:と冗談めかした言葉を返す。
鷲谷 ユーリカ:「意外に着心地がいいんだよ?」代わりに着てみるかい?と笑って。
鷲谷 ユーリカ:「ま、そういうことさ」「君の名は聞かない。が、格好つけてこう呼ぼうか」
鷲谷 ユーリカ:「"月の夜の魔女"なんてね」「そして、君が何を望んでここにいるかは、これ以上はあえては聞くまい」
鷲谷 ユーリカ:それはおよそ洞察しきったということか、それとも彼女に恩を着せるためか。
鷲谷 ユーリカ:「……ただ。もし、派手好きな道化が、賑やかしに必要だと思えば」
鷲谷 ユーリカ:指を三本立てる。
鷲谷 ユーリカ:「口笛を三度だ。それで、駆けつけよう」
レナ・ルナール:「わかった。覚えておくよ」
レナ・ルナール:「おせっかいな道化師さん」
鷲谷 ユーリカ:「ああ、それと」
鷲谷 ユーリカ:「……君と。君の子の時間を、邪魔してごめんね」
鷲谷 ユーリカ:そう、思い出したように。否。彼女にしてはバツが悪さをわずかに滲ませた態度で。
レナ・ルナール:「構わないさ」「君が告げた誓約の代価に比べたら、その程度何でもない」
鷲谷 ユーリカ:そう告げれば、軽く手を振って展示室を後にする。
レナ・ルナール:小さく手を振り、道化師の背を見送る

GM:シーン終了。ロイスのみ可能です。
鷲谷 ユーリカ:では、"月の夜の魔女"へと◯誠意/無関心、あと霊樹王の彼女へも◯誠意/無関心で 今はそれぞれこちらで取っておくね
レナ・ルナール:邵リウ/信頼◯/隔意
レナ・ルナール:とりあえずこれでー





◆Middle01◆ウェルカム・パーティー

GM:合流シーン。こちらのタブではレナさん以外の3人が合流します。
GM:登場侵蝕をお願いします
夜音ヒカリ:夜音ヒカリの侵蝕率を1D10(→ 6)増加(45 → 51)
鷲谷 ユーリカ:1d10+43
DoubleCross : (1D10+43) → 1[1]+43 → 44

徳森カナヨ:42+1d10
DoubleCross : (42+1D10) → 42+6[6] → 48




船内 食堂


GM:『ティタノマキア号』では、各学区からの専門家による本格的な料理が楽しめる。
GM:なのでキングダム学区の割にはビュッフェにバリエーションがあり、味も良い。
GM:学区内のホテルの場合、そこそこのグレードのホテルでさえソーセージと卵とパンくらいしかなかったりするが……。
GM:夜音ヒカリや徳森カナヨも、そうした外部専門家の内に入るが
GM:こうした調理の場に積極的に関わるわけではない。アドバイザーと試食係だ。
GM:鷺谷ユーリカも、さすがに朝のこの時間帯はステージ準備等に追われることもない。
GM:よって、3人は同じテーブルに居合わせていた。広いとはいえ客に対し席数に大きな余裕があるわけではなく、ある程度の相席は仕方がない。
鷲谷 ユーリカ:「いやあ、ありがとうね。席取りをしてもらってて助かったよ」
鷲谷 ユーリカ:今の彼女は、メイクはしていない。白の髪に、普段は帽子に隠れる赤い部分があらわになっているがラフな装いだ。
鷲谷 ユーリカ:手にした盆には紅茶にパン、ソーセージ、あとは結構な量のカットされた果物が積み上げられている。
徳森カナヨ:「もぐもぐもぐ、もぐもぐもぐ……」山積みになった朝食で顔が見えないが、食べる音だけは聞こえてくる
夜音ヒカリ:「いいのです。私も普通の客ではありませんから」
夜音ヒカリ:「似たような人がいて気は楽になりました」
夜音ヒカリ:トレイの上には、米……はなく、可能な限り多種の料理を、可能な限り少量ずつ並べている。敵情査察だ。
鷲谷 ユーリカ:「似たような人、かい?」彼女のことかな?とカナヨ君に目を向けて
鷲谷 ユーリカ:パンにナイフを差し込み、それからバターを塗りながら問いかける。
夜音ヒカリ:「提供する側ですよね? 船に、受け取るためだけに乗っている人とは雰囲気が違いますから」
徳森カナヨ:バクバクバクバク……山積みだった料理が見る見るうちに無くなり、顔が見えるようになる
徳森カナヨ:「あたしは……食べる側、だね」
鷲谷 ユーリカ:「おや、わかるのかい?」「じゃあ、具体的になにかはわかるかな?」
鷲谷 ユーリカ:いたずらっぽく笑いながら、パンを軽くちぎって一口ずつ口にいれて
夜音ヒカリ:一つずつ食事を口に運びながら、ユーリカをじっと見て
鷲谷 ユーリカ:「当てたら、そうだな」「特別なご褒美をあげよう」
夜音ヒカリ:「……む、ごほうび……」 分からないので切り上げようとしたが、そう言われると改めてユーリカをつぶさに観察する
鷲谷 ユーリカ:冗談っぽく言いながら、右手の指を5本立てて……まずは親指から、ゆっくりと曲げていく。
鷲谷 ユーリカ:時間制限付き、ということらしい。
夜音ヒカリ:「どう思いますか、食べる側の人的に、このひとは」
徳森カナヨ:「料理人には見えないな~、なんとなく」
夜音ヒカリ:「鍛えていることは分かります。でもそれを誇示するのではないようにも思います」
徳森カナヨ:「でもさ、指の動きが綺麗で……なんかかっこいいよね」
徳森カナヨ:「”魅せる”!みたいな?」
夜音ヒカリ:「動きが綺麗で、魅せる……」
鷲谷 ユーリカ:親指が手のひらに。続いて、人差し指も曲がっていく
夜音ヒカリ:「……手品の人。マジシャン?」
鷲谷 ユーリカ:「25%は正解だね」
夜音ヒカリ:「けっこう外れている気がします」
鷲谷 ユーリカ:中指が曲がっていく。
鷲谷 ユーリカ:「多面的な職業ということさ」
徳森カナヨ:「じゃあ4倍にして……マジマジマジマジシャン?」
鷲谷 ユーリカ:思わずその言葉に小さく吹き出して
鷲谷 ユーリカ:「……そうだな、ヒントをあげよう」
夜音ヒカリ:「マジマジマジマジシャンシャンシャンしゃん……」
鷲谷 ユーリカ:薬指がゆっくりと降りていく……。だがその手自体を、自身の鼻に軽く当てて。
鷲谷 ユーリカ:その鼻先に、赤いボールが一つ。手のひらから、いつの間にか出したそれを一瞬だけ鼻に当てて、さっとしまう
夜音ヒカリ:「お」
鷲谷 ユーリカ:「25%というのは、こういうことさ」
徳森カナヨ:「赤いお鼻……つまり!」
徳森カナヨ:「トナカイさん!」反射的な答え
鷲谷 ユーリカ:「惜しいな、それに乗る方という意味なら、また15%くらいは正解だったんだけど」
鷲谷 ユーリカ:小指が、ゆっくりと曲がっていく……が、明らかにその仕草は遅い。
鷲谷 ユーリカ:ヒカリの答えを待っている、ということだろう
鷲谷 ユーリカ:むむっ、と、念を込めているかのようにちょっと眉にシワを寄せているあたりもちょっとしたお遊びか。
夜音ヒカリ:少し考えていたのは、適切な表現を探していたからだ。小指が曲がっていくのを見て、ようやくその言葉が出た
夜音ヒカリ:「……あっ。そうだ。いわゆる道化師ジェスターですね」
夜音ヒカリ:「奇抜な恰好で目を引きつつ、手品もするし、軽業もする……総合的なエンターテイナー、といったような」
夜音ヒカリ:「それなら確かに、手品というだけでは25%です。……お米を炭水化物と表現したようなものでしたね」
徳森カナヨ:「そういうこと……なの?」
鷲谷 ユーリカ:「正解!」「道化クラウンでもあり、道化ジョーカーでも、道化ピエロでもある、といったところさ」
夜音ヒカリ:「なるほどー……」 頷く 「初めて見ました。いるんですね、道化の人って」
鷲谷 ユーリカ:「それじゃご褒美に……これをあげよう」と、最後の小指が曲がって閉じた手が再び開く時。
鷲谷 ユーリカ:手には二つの造花の花がある。それぞれ、黄色いゼラニウムの花だ。
鷲谷 ユーリカ:花言葉は――"予期せぬ出会い"。
夜音ヒカリ:「おおー……」 金の眼を丸くして受け取る 「ありがとうございます」
徳森カナヨ:「すご~!マジシャンみたい!……じゃなくて、ピエロさんだね」
鷲谷 ユーリカ:「今日の公演の招待状さ」「それを見せたら、一番前にお招きしよう」
夜音ヒカリ:「これはラッキーです。ぜひ見に行きます」 わくわくした声音
鷲谷 ユーリカ:頷く。プールサイドで行われる、水上電流爆破決闘五番勝負の次の枠だったはずだ。
徳森カナヨ:「食べ物持ち込みOKなら見に行きたいな~」
鷲谷 ユーリカ:「ふふ、……ところで君達も、船内はもう見回ったのかい?」
徳森カナヨ:「あたしは食べ物が出るとこはだいたい回ったかな?でも他は全然」
夜音ヒカリ:「わたしもあまり見ていませんね。仕込みを重点的にしていたので……」
鷲谷 ユーリカ:「ふぅん?そうなのかい」
夜音ヒカリ:もっと言うなら、今も仕込みの最中だ。よそった料理のそれぞれの味や食感を確かめ、脳内で高度な演算を行っている。
夜音ヒカリ:(……どれも高水準ですが、脅威になるレベルではありません)
夜音ヒカリ:(このまま進めれば、わたしたち稲作部のお米が大勝利する確率……98.8パーセント)
徳森カナヨ:「ねえ、あなたの名前は?」
鷲谷 ユーリカ:カナヨ君には、目で……ステージで教えるよ、とばかりにいたずらっぽくウィンクする。
鷲谷 ユーリカ:「いやね……これはここだけの話だ。そう思って聞いてほしいんだが」
鷲谷 ユーリカ:フォークでカットされたリンゴの表皮をなぞるようにしながら、少し勿体ぶって告げる。
鷲谷 ユーリカ:「イースターエッグの噂。聞いたことはあるかな?」
夜音ヒカリ:「イースターエッグ?」
徳森カナヨ:「春のお祭りの……とは違う方のやつね?」
鷲谷 ユーリカ:「無論さ。同窓会が喧伝し、今やノヴァリス全体の馬鹿騒ぎの3割はそれ絡みだろう?」
夜音ヒカリ:存在についての話は、耳にしたことがある。なのでその、存在の噂のことかと思ったが
夜音ヒカリ:「……」 それにしては『ここだけの話』という前フリは大仰な気がする。食事を運ぶ手を止め、ユーリカを見る
鷲谷 ユーリカ:「なんでもそれが、このクルーズと関係がある……という噂がね」
鷲谷 ユーリカ:「だから、もしかしたら君達もなにか話を聞いていないか、なんて思ったんだけどさ」
鷲谷 ユーリカ:つぅ、と七等分にカットされたリンゴの表面をなぞったフォークが
鷲谷 ユーリカ:不意にぷすりと表皮を刺し――
夜音ヒカリ:「いっさい知りません。……ああでも、船長は何か警戒しているようではありました」
夜音ヒカリ:「何か大きな敵……船が襲ってくることも想定しているふしを感じましたのです」
夜音ヒカリ:「絶対安全客船を自称する船の責任者なら、当然かもしれませんが……」
鷲谷 ユーリカ:「おや。この豪華客船をかい?」
夜音ヒカリ:「はい。この豪華客船を」
鷲谷 ユーリカ:「絶対安全氷山回避バリアくらいはありそうなこの船を?」
夜音ヒカリ:「はい。氷山よりも大変な脅威があるのかも……とは思います」
徳森カナヨ:「そんな……やっぱり……食料を狙って!?」
鷲谷 ユーリカ:「なるほど。確かに美食を目当てにしてというセンもなくもない、かな?」
鷲谷 ユーリカ:「だがこの"エッグ"を狙ってくるわけじゃあないだろう?」
鷲谷 ユーリカ:と、テーブルの上にあるスクランブルエッグの切れ端を指差し
夜音ヒカリ:「狙うくらいなら普通に購入手続きを踏んで欲しいですが……」
夜音ヒカリ:カナヨの言った『食料』は脳内で『米』にオート変換されているぞ。他に襲撃目的になるほどの食料がないと踏んでいるのだ
夜音ヒカリ:「あっ、言いふらさないでくださいね。お客さんを不安にさせてはいけないので」 後付けである。もちろんヒカリが心配しているのは、クルーズの後半でお米を振る舞えない危険性だ
鷲谷 ユーリカ:「もちろんさ。僕も、公演が台無しになるとさ。今頃黒焦げで昏睡してる部員たちに格好がつかないんだ」
夜音ヒカリ:「黒焦げで昏睡?」
徳森カナヨ:「私が心配なのは、ドラゴンの方かなあ」
夜音ヒカリ:「ドラ……ゴン?」
徳森カナヨ:「寿司ドラゴンかケーキドラゴンがね、たくさん召喚されてるんだって」
夜音ヒカリ:「寿司ドラゴンとケーキドラゴン?」
夜音ヒカリ:目線が右往左往する
鷲谷 ユーリカ:「ああ、サーカス部ではよくあることさ」「だが、ドラゴンか」
徳森カナヨ:「まあ私が食べちゃうから、ドラゴンは問題ないね!」
鷲谷 ユーリカ:奇妙な符合だと、彼女は目を細める。
鷲谷 ユーリカ:「……"展示室にはもう行ったかい?"」「"『竜の絵』、特にオススメだよ"」
鷲谷 ユーリカ:「なんて、ファンの子に教わってね」「ちょうど昨日見に行ったんだが……」
徳森カナヨ:「襲ってくる船もチョコレート製だといいけど……『竜の絵』?」50本目のソーセージに齧りつく
鷲谷 ユーリカ:「あながち、無関係とも言い切れなくなってきたね」「そう、そんなタイトルだったんだが」
夜音ヒカリ:「サーカス部ではよくある?」「食べる?」「展示室?」 目線が右往左往し続けている
夜音ヒカリ:(へんな人と情報が多い……)
鷲谷 ユーリカ:EZ:天使の絵の具。紙ナプキンの一つに、さっとその模写を描き
鷲谷 ユーリカ:つまりは、真っ黒なところに赤い高麗人参とも、インクの塊を投げつけて垂れるに任せたかのようにも見える赤が垂れたものが描かれて。
鷲谷 ユーリカ:「これが竜、だそうだ」
徳森カナヨ:「わあ、大丈夫?詰まった?」ヒカリに水を勧めて
鷲谷 ユーリカ:「おやおや、それとも絵に魅入られてしまったかな?」
夜音ヒカリ:「いえ、ものが喉に詰まったときはご飯で押し込むので……でもありがとうございます」 水は受け取りつつ
夜音ヒカリ:「あなたの絵のセンスが壊滅的、ということでなければ」
夜音ヒカリ:「その絵がものすごく抽象的、ということなんでしょうね」
鷲谷 ユーリカ:「これでも美術は5点評価で100点を貰っていたんだけどね」
夜音ヒカリ:「少なくとも20人に分身できるんですね」
鷲谷 ユーリカ:「他の19人をやっつけて点数を貰ったのさ」
徳森カナヨ:「なんかこれ……見たことがあるような……」
鷲谷 ユーリカ:「おや」「当たりだったかい?」
鷲谷 ユーリカ:と、カナヨ君に目を向けて模写を差し出す。
徳森カナヨ:「……思い出した!おっきな皿にイチゴのソースをオシャレにかけようとして」
徳森カナヨ:「手が滑ってこぼしちゃった時に……似てる!」
鷲谷 ユーリカ:「……なるほど。確かに、言われてみるとそうも見えるね」大真面目に頷く。
鷲谷 ユーリカ:ケチャップだとこうはいくまい、と。神妙な顔をしているのはふざけているわけではないのだ。
夜音ヒカリ:「どちらにしても、なんだか、適当にピッとやったようにしか見えないね」
鷲谷 ユーリカ:「ふふ。僕も最初はそう思い、空想を広げたところだったんだが」
鷲谷 ユーリカ:「"情緒的過ぎる"と怒られてしまったよ」
鷲谷 ユーリカ:そう言いながら、完食した皿を重ね、最後に紅茶を一口飲んで
鷲谷 ユーリカ:「――それじゃ、どうかこの"冠持つ道化"めのステージ。時と場合がよろしければぜひ、なんてね」
鷲谷 ユーリカ:おどけたように、だが完璧な体幹バランスでそう告げると、一足先に皿の返却に向かう
鷲谷 ユーリカ:二人に渡された造花の裏を見れば、メサイア学園のロゴに、サーカスの天幕の印。それには王冠があしらわれていて――
鷲谷 ユーリカ:それが意味することは、すぐにわかるだろう。サーカス部の長の、パーソナルマークだ。
夜音ヒカリ:「……せっかくだし、案内してくれますか。その絵」 こちらも完食済みだ。水をごくごく飲んでいる
徳森カナヨ:「もぐもぐもぐ……」キウイやらバナナやらリンゴやら、果物を10人前ほど口に詰め込んで
夜音ヒカリ:「ビュッフェに『敵』がいないことは確認できました……そうなると、なんか赤くて変な絵……通称『あかへん』を見に行くくらいの余裕はあり」
夜音ヒカリ:「気がかりにもなります」
徳森カナヨ:「あたしも行っていい?えっとあなた……名前は?」隣のヒカリに
夜音ヒカリ:「ヒカリ。夜音ヒカリです」
夜音ヒカリ:「アップルシード開拓農学校、稲作部に所属しています。あなたは?」
徳森カナヨ:「んふ、あたしは徳森カナヨ!ショコラショコランで、試食係をやってるよ~」
夜音ヒカリ:「徳森……」 どんぶりにたくさん盛ったご飯をイメージして 「覚えやすいお名前です」
徳森カナヨ:「んふふ~、食べさせたい物ああったら、いつでも頼りにしてね!」ドーンと胸を張る
夜音ヒカリ:(ショコラショコラン……和菓子を専門にしている人もいるなのだとは聞きますが)
夜音ヒカリ:(そんなに都合の良いことはないでしょうね) 造花の裏を見つつ 「では……行ってみましょうか」



GM:合流シーン。合流シーンですがこちらはレナちゃんだけ。一人寂しく登場してね
レナ・ルナール:レナ・ルナールの侵蝕率を1D10(→ 5)増加(36 → 41)
レナ・ルナール:寂しい…



船内 客室


GM:社会人による定期的な清掃時間を除けば、客室に船側のスタッフが立ち入ることは基本的にはない。
GM:邵リウの部屋は安全地帯だ。密航をしている割には、楽なものである。
邵リウ:「レナ。食事を取ってきた」
レナ・ルナール:「わーい」
邵リウ:「ビュッフェからの持ち出しはあまり行儀が良いものではないだろうが」
邵リウ:「まあ、私がそう思われる程度で済むなら大した問題ではない。何が好きだ?」
レナ・ルナール:「んー……」
レナ・ルナール:少し悩む素振りをして
レナ・ルナール:「これ」
レナ・ルナール:太った大麦をまとめてこぶし大にしたような変な塊を指差す
レナ・ルナール:「昨日食べたら意外と美味しかったよ。」
レナ・ルナール:「なんて料理なの?」
邵リウ:「飯團だな」
邵リウ:「懐かしい。キングダムでも出すところがあるのか」
レナ・ルナール:「ファントン?」
レナ・ルナール:「初めて聞いたなあ」
レナ・ルナール:かぷり、とファントンを口に運ぶ
邵リウ:「米を炊いて握ったものだ。料理というよりは、携行食に近いが」
邵リウ:「いい米を使っているようだな」自分も一個食べる。
レナ・ルナール:「だからこうやって部屋に持ってくるのにもちょうどいいんだ」
レナ・ルナール:「ん、美味しい」
邵リウ:「レナは、どういう生活をしていたんだ?」
邵リウ:「思えば、君が何を食べているかとか」
邵リウ:「どこでどう暮らしてきたかと言った話は」
邵リウ:「踏み込んで聞く機会があまりなかったからな」
レナ・ルナール:「大した話はないからね」
レナ・ルナール:ぺろり、赤い舌で指先についた米粒を舐め取る
邵リウ:「何もないということはあるまい」
邵リウ:「魔法は技だ。レナほどの使い手であるなら」
邵リウ:「技を磨く過程と、その道に至る動機がどこかにあるはずだろう」
邵リウ:太い腕を組んで、椅子に座っている。
レナ・ルナール:「そうだね。」
レナ・ルナール:「強いて言うなら、人と出逢いたかったからかな。」
レナ・ルナール:「君のような人にも」
レナ・ルナール:「そうじゃない人にも」
レナ・ルナール:「色んな人に出逢って、僕の運命の人を探したかった。」
邵リウ:「繋がりを求めて道を究めるか。そうした者はたまにいる」
邵リウ:「オーヴァードであれば、尚更だ」
レナ・ルナール:「それに」
レナ・ルナール:りん───
レナ・ルナール:と鈴を鳴らす
レナ・ルナール:リウの右手が自身の意志とは無関係に
レナ・ルナール:レナの持つ皿によく焼けたベーコンを運んだ
レナ・ルナール:「こういう便利な力があれば」
邵リウ:バ、と左腕で反応したが、無害な動きだとすぐに察知したのか
邵リウ:特に止めることはない。
レナ・ルナール:「繋がりもできやすいしね」
邵リウ:「初対面の相手にはあまりやらない方が良いぞ。先輩としての忠告だが……」
邵リウ:「物騒な学区もあるわけだからな」
レナ・ルナール:「忠告ありがと。気をつけるよ」
邵リウ:「私も、崑崙山で同じことがあれば……」
邵リウ:「反射的に術者を斬ってしまったかもしれん」
邵リウ:リウは武器を持っていない。鍛え上げた身体にタンクトップとジーンズだけという姿だ。
レナ・ルナール:「…」
レナ・ルナール:「リウはなんで崑崙を抜けたの?」
邵リウ:「私の認識では、抜けた、とまでは思っていない」
邵リウ:「今でも崑崙は好きだ。だが、本来であれば卒業しているはずの身でもある」
邵リウ:「あそこでは随分長く戦ってきたが、いつまでも私のようなものが居座っていれば」
邵リウ:「後進の居心地もあまりよくあるまい」
レナ・ルナール:「はは」
レナ・ルナール:「優しい先輩だね。」
邵リウ:「さあ、どうだかな」笑う。
邵リウ:「……」ふと、窓の方を見る。
邵リウ:「そういえばレナ。昨夜の話だが」
邵リウ:「夜に誰かと話していたか?」
レナ・ルナール:「目敏いなあ…」
レナ・ルナール:「道化師に声をかけられてね」
邵リウ:「道化師に?」
レナ・ルナール:「どうにもやりづらい相手だったよ。」
レナ・ルナール:「隙だらけのようで、隙がない。」
レナ・ルナール:「自分のことしか見ていないようで、こちらを見透かしてくるような素振りも見せる」
邵リウ:「……」顎に手を当てて考えている。
邵リウ:「……レナ」
邵リウ:「それはこの部屋の話か?」
レナ・ルナール:「いや」
レナ・ルナール:「シェイルの作品が置いてある部屋でね」
邵リウ:「私もそこは見た。展示室だな」
邵リウ:「レナはそこで客の一人と遭遇した……それはいい。船側に通報さえされなければ良いわけだからな」
邵リウ:「お互いの話題が食い違っていた。私が真夜中に声を聞いたのは」
邵リウ:「――『この部屋』でだ」
レナ・ルナール:「?」
レナ・ルナール:「独り言を言う性質ではないんだけど」
邵リウ:「レナは寝ているものと思っていたが、確かに誰かを呼んでいるような声があった」
邵リウ:「他の客に聞かれれば怪しまれるかもしれんと思って尋ねたのだが……」
邵リウ:部屋を歩きながら、位置を確認する。
邵リウ:「私は床に寝ていた。ここから見て、ベッドにレナが……隣の部屋の方向でもないな」
GM:リウが寝ていた位置から、レナのベッドを挟んだ向こう側は
GM:窓だ。青い水平線だけが広がっている。
レナ・ルナール:「……」
レナ・ルナール:窓を注視する。
GM:波の音が聞こえている。穏やかな湖面だ。
邵リウ:「客の数が多い。室内に侵入したり姿を消すような能力者がいてもおかしくはない」
邵リウ:「警戒しておくに越したことはないかもしれん」
レナ・ルナール:知覚で判定したりはできますか?
GM:可能です。難易度9くらいにしようかな。
レナ・ルナール:わーい!やっちゃうぞ!
レナ・ルナール:1dx>=9
DoubleCross : (1DX10>=9) → 4[4] → 4 → 失敗

レナ・ルナール:《夢の雫》達成値+10
GM:こんな判定にマジになっちゃって
GM:ではレナには分かります。侵入の痕跡はありません。
レナ・ルナール:「うん、僕は侵入されたとは思えないけど…」
邵リウ:「私もだ。声を聞いた時、私達以外の誰かが室内にいれば、流石に分かる」
邵リウ:「……船内を調べる必要があるかもしれないな」
レナ・ルナール:「僕もこっそり抜けたりしていい?」
邵リウ:「ああ。レナの目的はレナ自身の事柄だからな」
邵リウ:「私が行動を縛っては本末転倒だ。互いに色々と調べてみるか」
レナ・ルナール:「よし」
レナ・ルナール:薄い体を反らせ、体幹を整える
邵リウ:「私は早速行く。ちょうど腹も膨れたからな」
レナ・ルナール:「うん、そっちも気をつけてね」
邵リウ:「キングダム生の多い区画は任せてくれ」
GM:リウはそのまま部屋を出る。レナも、今の時間ならばさほど目立たず調査を開始できるだろう。
レナ・ルナール:「じゃあ、僕はそれ以外の区画かな」



船内 廊下

GM:新たな場所を調査する、というレナの考えは、出鼻を挫かれてしまったかもしれない。
GM:廊下を歩いていると、生徒同士が争う音が聞こえてきた。破壊音や、明らかにエフェクトめいた轟音。
レナ・ルナール:「暴動?」
GM:もちろん、密航者であるレナがその手の小競り合いに積極的に首を突っ込む理由はまったくない。
GM:――だが、この音は展示室の方向からだ。
GM:展示物が破壊される恐れがある。
レナ・ルナール:それは…困る…!
レナ・ルナール:珍しく慌てたような素振りで展示室に向かう



船内 展示室


GM:レナが展示室に駆けつけたのは、間に合ったとも言えるし、手遅れだったとも言える。
GM:乗客生徒同士の戦闘は既に始まっていて、展示物をも巻き込んでいたが
GM:シェイルの作った模型は、まだ無事なように見える。今のところはだが。
レナ・ルナール:模型の無事を確認し、胸をなでおろす。
メサイア生徒:「ヒャハハハハ!この展示室にテメーの大脳皮質を展示してやるよォ~~ッ!!」
メサイア生徒:ドカン!ドカン!ドカン!
メサイア生徒:45口径対オーヴァードマグナム弾が乱射される!
レナ・ルナール:が、そんな余裕はないことを即座に理解する。
ラス・ヴィダス生徒:「許せない……!イースターエッグは私の……私のものなのに……!」
ラス・ヴィダス生徒:ジッ、バヂッ
ラス・ヴィダス生徒:こちらは派手な攻撃行動を取ってはいないが
ラス・ヴィダス生徒:指先の間に輝く熱量が蓄積されており、今にも解き放たれそうに見える。
レナ・ルナール:「どうなってるんだこれ」
メサイア生徒:「ヒャア!なんだお前?」
メサイア生徒:銃口を向ける。「キングダムのお嬢様なら黙ってな!」
メサイア生徒:「アタシがこれから殺戮ショーをおっぱじめるところだからよ!」
ラス・ヴィダス生徒:「邪魔しないで?殺すわよ」
レナ・ルナール:りん───
レナ・ルナール:《止まらずの舌》(演出)
レナ・ルナール:「人に知られたら思わず走り去ってしまうほど最も消し去ってしまいたい恥ずかしい記憶を叫べ」
レナ・ルナール:メサイア生徒に命ずる
メサイア生徒:「ああ!2年前寝ぼけてたらパンツ一丁でゴミ捨てに出て……」
メサイア生徒:「……ハッ!?」
GM:――ズドン!!
メサイア生徒:「ギャッ」
ラス・ヴィダス生徒:ラス・ヴィダス生徒が放った輝く熱線が胸を貫通した。
メサイア生徒:「ち、ちくしょう……なんで」
メサイア生徒:「こ、こんなの……恥ずかし損……」
メサイア生徒:バシュ!!!
GM:十字冠転送される。
ラス・ヴィダス生徒:「……なんのつもり?あなた」
レナ・ルナール:「無益な争いでここを荒らされると困るんだ。」
ラス・ヴィダス生徒:「もしかしてここに隠されてるの?イースターエッグ」
ラス・ヴィダス生徒:「何か知ってるなら教えなさいよ!イースターエッグでも見つけないと……」
ラス・ヴィダス生徒:「私はヤバいの!明日にでも"協会"の追手が来るかもしれない……!」
ラス・ヴィダス生徒:親指を噛む。
レナ・ルナール:驚くように口笛を吹く。
レナ・ルナール:「イースターエッグがここにあるなんて初めて聞いたな。それは確かな情報なのかい?」
ラス・ヴィダス生徒:「知らないわよ!だから乗ってるんでしょう!?」
ラス・ヴィダス生徒:「そんなことも分からないわけ!?」
レナ・ルナール:小さな口から息を漏らす。それが笛のように高い音を鳴らす。
レナ・ルナール:「ごめんごめん、怒らせるつもりはなかったんだ。」
レナ・ルナール:「少し落ち着いて話し合おうよ。」
レナ・ルナール:「さっきも言った通り、僕はここを荒らされると困るんだ。」
GM:近づいてくる足音があった。扉が開いて、さらに2人の生徒がこの場に現れる。
夜音ヒカリ:辺りの荒れた空気、騒々しい物音をものともせず
夜音ヒカリ:だん、とドアを開いて姿を表す。
夜音ヒカリ:「……」
夜音ヒカリ:「こんな感じなんだ、展示室って」
夜音ヒカリ:「思ったより汚い」
徳森カナヨ:「うお~、やってるね~!」アイスクリームを舐めながら顔を出す
徳森カナヨ:「なんか焦げ臭いね~」
ラス・ヴィダス生徒:「な、仲間を呼んできたのね~~!」
レナ・ルナール:「そういうこと!」
ラス・ヴィダス生徒:「今……今の口笛!それが仲間に伝える合図だったんでしょう!」
ラス・ヴィダス生徒:「そうに違いないわ!!」
ラス・ヴィダス生徒:「殺す!!」
夜音ヒカリ:「……そうなの?」 カナヨを見る
徳森カナヨ:「そうみたい……えーい、ままよーっ!」
レナ・ルナール:「皆、その子を抑えて!なんか精神的に昂ぶっててすごく危ないから!」
ラス・ヴィダス生徒:ジィィィィ――ッ
ラス・ヴィダス生徒:壊れかけの電子レンジのようなノイズが鳴る。
ラス・ヴィダス生徒:先程メサイア生徒を始末した熱線攻撃の予備動作だ。
徳森カナヨ:攻撃の構えを取る生徒にどたどたと駆け寄って
徳森カナヨ:「えいっ」体当たりだ!
ラス・ヴィダス生徒:「うおっ、邪魔……胸デカっ……」
レナ・ルナール:「やったー!」
ラス・ヴィダス生徒:ヒカリ達に向けられていた照準が逸れたが
ラス・ヴィダス生徒:レナの方に指先が向いていた。まったくの偶然だ。
夜音ヒカリ:「うーん、特盛」
ラス・ヴィダス生徒:熱線がレナに向けて炸裂しようとしている。
レナ・ルナール:それより早く口笛が鳴った
レナ・ルナール:約束の三度目。
鷲谷 ユーリカ:それと、割れた窓ガラスの向こうから、道化がエントリーするのはほぼ同時。
鷲谷 ユーリカ:次の瞬間には、投じられたジャグリングピンが熱線を構える生徒の頭目掛けて飛んでいく。
ラス・ヴィダス生徒:「ギャッ」
ラス・ヴィダス生徒:攻撃に集中しすぎて、防御は全く疎かだった。一撃で昏倒する。
夜音ヒカリ:「おおー……」 感心
鷲谷 ユーリカ:「やあ!危うくこっちを投げるところだったよ!」
鷲谷 ユーリカ:そう言いながら手に示すのは、観客から「これをジャグリングしてくれ」と投げられたピンの抜かれた手榴弾で。
鷲谷 ユーリカ:思い出したようにピンを生成し、嵌め直して懐へと収める
レナ・ルナール:「ホントに来てくれるとはね。」
鷲谷 ユーリカ:「一流のメサイア学生は、約束を守るものさ」
徳森カナヨ:「だ……誰?ピエロ!?」先程との姿の違いに戸惑う
鷲谷 ユーリカ:「正解さ」「黄色い花は持っているかな?」
夜音ヒカリ:先ほど渡された造花を見せる 「想像とは違うステージだったけど」
夜音ヒカリ:「お見事です」
鷲谷 ユーリカ:「ふふ。……さて。それで、一体どういう状況なんだい?」
鷲谷 ユーリカ:「流石に、ここの展示品を"奪い直す"者なんてそうはいないだろう?」
レナ・ルナール:「わからない。僕が部屋を出たら彼女と…」
レナ・ルナール:「もう一人の生徒が暴れていてね。」
鷲谷 ユーリカ:一つレナ君にウィンクをして……
レナ・ルナール:そのウインクを穏やかな微笑みで受け流す
徳森カナヨ:「これくらいの騒ぎ、普通ならよくあることだけど」
徳森カナヨ:「わざわざ豪華客船の中で暴れるのは、珍しいかも~」
鷲谷 ユーリカ:「……ふぅん、なるほどなるほど。なにか気がかりなことは言っていたかな?」
レナ・ルナール:「彼女は、『イースターエッグ』というものがここにあるんだと信じてたみたい。」
鷲谷 ユーリカ:「おや、エッグ!」「どうだい、君達?僕がほら話をしたと思っていたんじゃないかな?」
夜音ヒカリ:「そこまでは思っていないです。……ただ、噂が本当の証明に、と言われると」
鷲谷 ユーリカ:「だが、噂には必ずきっかけがあるものさ」
夜音ヒカリ:「あなたとあなたは」 ユーリカとレナを見て 「お知り合いのようですから。先に仕込んでいたんじゃないか、と疑うこともできてしまいます」
夜音ヒカリ:「それをする理由はないと思うので、特に疑いませんけど……」
鷲谷 ユーリカ:「くぐるべき火の輪も、まずは種火がなければ始まらない!なんてね」
夜音ヒカリ:「お知り合いなんですか?」 そっちの方が気になるらしい
鷲谷 ユーリカ:「あえて言うならば――」
鷲谷 ユーリカ:「"月の綺麗さを称え合った仲"かな?」
徳森カナヨ:「……?」
夜音ヒカリ:「?」
レナ・ルナール:「?」
鷲谷 ユーリカ:「………」
レナ・ルナール:「ようするに、昨日の夜に少し会話をしただけの仲だよ。」
レナ・ルナール:「だから、知り合いと言っても多分、君たちと同程度だね」
鷲谷 ユーリカ:「ふふ。情緒的過ぎてしまったようだね……」
夜音ヒカリ:「はい」 頷く 「わたしたちと同じかんじですね」
夜音ヒカリ:月の綺麗さを称え合うと言われ、月褒め合い大会みたいなものを一瞬想像したが、さすがにそんな奇習はないようで安心している。
徳森カナヨ:「そうだね~」
鷲谷 ユーリカ:「……とはいえ、だ。そういう意味では、僕らの縁はここに吸い寄せられたとも言えるわけだ」
鷲谷 ユーリカ:「で、そうだ!」「ひとつ昨日聞き忘れてたことがあったんだ」
レナ・ルナール:「なにかな?」
鷲谷 ユーリカ:と、ようやく思い出したように本題に入り――ちょうどいいから見給えとばかりに、カナヨ君とヒカリ君にも。
レナ・ルナール:「助けてもらった礼だ。答えられることなら答えるよ」
鷲谷 ユーリカ:件の竜の絵を指し示そう
鷲谷 ユーリカ:「昨日、感想を教えてくれなかったろう?」
GM:破壊されている。
夜音ヒカリ:「これが……竜」
夜音ヒカリ:「の、骸でしょうか」
鷲谷 ユーリカ:「そうそう。見ておくれよこの壁のシミ」
鷲谷 ユーリカ:「まるで熱で跡形もなく吹き飛んだあと、その影だけがが染み付いた有様そのものじゃあないか!」
徳森カナヨ:「『あかへん』が……『くろしみ』に……」
鷲谷 ユーリカ:「……なんとまた間の悪い!」と、自身の額に手を当て、大げさに落胆のジェスチャー
夜音ヒカリ:「道化ピエロだ……」
GM:知覚で判定することができます。難易度6です。
鷲谷 ユーリカ:ほう!
夜音ヒカリ:1dx=>6
DoubleCross : (1DX10>=6) → 9[9] → 9 → 成功

夜音ヒカリ:感じます 敏感に
徳森カナヨ:推理が光る
鷲谷 ユーリカ:5dx=>6
DoubleCross : (5DX10>=6) → 6[2,3,3,5,6] → 6 → 成功

レナ・ルナール:知覚は…!得意だぜ!!
レナ・ルナール:1dx>=6
DoubleCross : (1DX10>=6) → 3[3] → 3 → 失敗

レナ・ルナール:エフェクトを使えばな!!
GM:www
鷲谷 ユーリカ:+1あったから7だったけどギリギリだ
徳森カナヨ:2dx やってみます
DoubleCross : (2DX10) → 9[7,9] → 9

夜音ヒカリ:お前の3、よく馴染むぜ
GM:それではレナさん以外は気づきます。
徳森カナヨ:あたしも分かったから大丈夫だよ~
GM:隣の展示室からうめき声のような、小さな声が聞こえる。
GM:先程までここでは戦闘があった。巻き込まれたのはレナだけではなかったのだ。
キングダム上流生徒:「……っ、ぅぅ……」
キングダム上流生徒:「痛い……痛いよう……」
キングダム上流生徒:片腕に火傷を負って倒れている。
鷲谷 ユーリカ:「……おや。どうやら、笑えていない者がいるようだね」
鷲谷 ユーリカ:そう呟くと、生徒の方に向かおうか
夜音ヒカリ:「ふつうにかわいそう。……医務室とかはあったでしょうか」
キングダム上流生徒:「痛い……熱い……」
夜音ヒカリ:気付いたのでぽてぽて彼女に近づいていく 「落ち着いてください。危険人物はいなくなりました」
夜音ヒカリ:「落ち着いてくれたらおにぎりをあげます」
鷲谷 ユーリカ:「それと、包帯も進呈しよう」「あと保冷剤と――」
鷲谷 ユーリカ:指をパチリと鳴らすたびに、ちょっとした手当の道具くらいならばどこからか取り出せる
鷲谷 ユーリカ:イージーエフェクト:万能器具
夜音ヒカリ:「ではわたしは海苔と塩と、そうですね、ツナマヨも……」 ユーリカに対抗している
鷲谷 ユーリカ:「塩はとりあえずやめたほうが良いだろうね」
夜音ヒカリ:「合うのに」 ムス
徳森カナヨ:「大丈夫ですよ~、大丈夫ですからね~」上流生徒の背中をさすっている
レセル・イル・イオフィエル:「………お水は?」後ろから声がかかる。

夜音ヒカリ:「水?」
レセル・イル・イオフィエル:「……お水で……もう、冷やしてあげた?」
レセル・イル・イオフィエル:包帯を素肌に巻いた、儚げな印象の生徒だ。
レナ・ルナール:「火傷には、水!的確な判断だ」
夜音ヒカリ:振り向き 「いえ。……そうですね、冷やしてあげましょう」
夜音ヒカリ:「おにぎりはその後でも十分間に合います」
夜音ヒカリ:「焦らないで大丈夫ですよ」 ユーリカにその場を譲ろう
鷲谷 ユーリカ:「おっと、そうだそうだ」と、じゃあ新たに手をパチリと鳴らすと……水入りのボトルが呼び出され。
レセル・イル・イオフィエル:「……看てもいい?」
鷲谷 ユーリカ:「助かるね」「君、心得が?」
鷲谷 ユーリカ:そう言いながらも譲り、ともかく絆創膏やら包帯やらを並べはしておく
レセル・イル・イオフィエル:「少しだけ……。あなたが手当てしてるところだったの?」
レセル・イル・イオフィエル:沢山転がっている道具を見る。
鷲谷 ユーリカ:「いいや。メサイア式は荒っぽいからね」
鷲谷 ユーリカ:包帯に混じって転がるホッチキスや、ライター、結束バンドを示す。
夜音ヒカリ:「おねがいします。怪我をしていてはごはんの良さも伝わらないでしょう」
徳森カナヨ:「さすが豪華客船、いろんな人がいるんだね~」
レセル・イル・イオフィエル:パチ、という音を立てて
夜音ヒカリ:「おお……」
レセル・イル・イオフィエル:前開きの服をはだける。
レセル・イル・イオフィエル:ほとんど素肌を露出するかたちになる。
徳森カナヨ:「ええっ、大胆……!」
夜音ヒカリ:声だけで動揺しつつ、一歩離れて見守る
レセル・イル・イオフィエル:自分の素肌で、負傷生徒の火傷を包み込むようにする。
レセル・イル・イオフィエル:「大丈夫、大丈夫…………。痛くなくなるからね……」
キングダム上流生徒:「ぐすっ、ぐすっ……」
キングダム上流生徒:しばらく泣いていたが、少しずつ落ち着いてくる。
夜音ヒカリ:「おお……」 今度は感嘆である
レセル・イル・イオフィエル:「保冷剤は……火傷のときは、直接患部に当てたらいけないから……」
レセル・イル・イオフィエル:「……少しずつ冷まさないといけないの。わたしの肌は冷たいから……」
レセル・イル・イオフィエル:「ふふ……役に立てて、よかった……」
レナ・ルナール:「助かるよ。流石はキングダムが誇る豪華客船だね。」
レナ・ルナール:「君のような優秀な医療スタッフを配備してくれているとは」
レセル・イル・イオフィエル:「ふふふふふ……」照れる。
鷲谷 ユーリカ:「ありがとう」「ほら、良く頑張ったご褒美を進呈しようじゃないか」と、怪我をした生徒に差し出すのは……なかなかに派手な色合いのペロペロキャンディー。
鷲谷 ユーリカ:ちょっとこうした状況で渡されるには、滑稽ささえ感じるような形のものに見えるだろう
夜音ヒカリ:「……」(わたしがおにぎりを渡す前に、お腹を満たす糖分であるお菓子を渡す……『敵』か……?)
鷲谷 ユーリカ:ともかく、傷の痛みに気を取られぬようにとばかりに。手当は任せながら……
レセル・イル・イオフィエル:「今……先生も来るわ。安心して……」
徳森カナヨ:「先生って……あの”先生”?」
夜音ヒカリ:ユーリカに一瞬警戒の眼を向けるが、包帯の少女の声にすぐ意識が向く 「先生?」
レセル・イル・イオフィエル:「え?」
鷲谷 ユーリカ:「おや」「先生も乗っているのかい?」
レセル・イル・イオフィエル:「そう……先生……」答えてから、細い指を、唇に当てて考える。
レセル・イル・イオフィエル:「……あ、そうか」
レセル・イル・イオフィエル:「外では『先生』って……違うんだったね……」
鷲谷 ユーリカ:その言葉に、少し目を細めて。
ヘイズ・ブラックモア:「その子の言う『先生』は」
ヘイズ・ブラックモア:「『お医者さん』という意味の先生だ。つまりウチのことだな」
ヘイズ・ブラックモア:一行の背後から新たに現れる。片目が隠れるような髪型の、白衣の少女だ。

鷲谷 ユーリカ:「ああ!」「なるほど、来てくれて助かるよ、ドクター?」
鷲谷 ユーリカ:と、大仰に挨拶をする。
ヘイズ・ブラックモア:「初めまして。船医スタッフのヘイズ・ブラックモアだ。生徒同士の喧嘩があったみたいだね」
夜音ヒカリ:「船医さんでしたか。良かったです」
徳森カナヨ:「そう、それで怪我しちゃった人がいて~……」
レナ・ルナール:「うん。そのうちの一人はすでに転送されてしまっているけど。」
ヘイズ・ブラックモア:「頭を打ったほうの生徒も一応、看ておいた。脳震盪を起こしているけど、オーヴァードならそれほど重傷ではないかな」
鷲谷 ユーリカ:「治療の折、道化が先につくなどそうないことだろうからね。ありがたいな」
鷲谷 ユーリカ:さしずめ、医者より先にホスピタル・クラウンが来ても気を紛らわすがせいぜいだからね?と。
ヘイズ・ブラックモア:「この子も、そこまで酷い火傷ではないね。まあ、痛みはあっただろうけど」
ヘイズ・ブラックモア:「一日寝かせておけばリザレクトで治るかな」
鷲谷 ユーリカ:「――ああ。それはもちろん。そう狙ったから……おっと!いまのは聞かなかったことにしてくれるかな?」
ヘイズ・ブラックモア:「君がやったの?」
鷲谷 ユーリカ:「脳震盪の彼女についてはね」
鷲谷 ユーリカ:観念した様子で両手を上げて降参のポーズ
ヘイズ・ブラックモア:「別に、ウチは警察じゃないから患者を怪我させた犯人のことをどうこう言うわけじゃないけど」
ヘイズ・ブラックモア:「あまりひどいようだと管理スタッフに報告しなきゃいけないから」
鷲谷 ユーリカ:「肝に銘じておくとも、ドクター」芝居がかった仕草を交えつつ、頷いて
夜音ヒカリ:「今回は仕方なかったと思います」 横から言う 「何やらケンカをしていて……彼女が助けなければ、あちらの彼女がきっとひどい怪我を負っていました」 レナを示し
レナ・ルナール:その言葉を肯定するようにうなずく
鷲谷 ユーリカ:しーっ!と指を立てるが遅い。
鷲谷 ユーリカ:レナ君が立場上密航者ゆえ、あまり目立たぬようにと自分が泥をかぶった、などと素直に言うわけにはいくまい。
夜音ヒカリ:「あ」 擁護したのを止められ、分かりづらいが不可解な面持ち
レナ・ルナール:「どこかの誰かのおかげでね。大丈夫だよ」
レセル・イル・イオフィエル:「……みんなは、怪我はなかった?……平気?」
徳森カナヨ:「あたしは大丈夫だよ~」アイスクリームのコーンの最後の一口を、口に放り込む
レセル・イル・イオフィエル:「アイス……」
鷲谷 ユーリカ:代わりにヒカリ君に、"腕自慢をしたかったが怒られてしまったよ"、とばかりにウィンクを送り、小さく肩をすくめ
夜音ヒカリ:ウィンクを受けつつ、やはり不思議そうな顔である (道化クラウンだから……?)
鷲谷 ユーリカ:「時にドクター。こんな喧嘩騒ぎ、他でも起きているのかな?」
ヘイズ・ブラックモア:「起きている」
ヘイズ・ブラックモア:「一日目は小競り合いで軽い怪我人が出た程度だったけど……」
ヘイズ・ブラックモア:「今日は二件目だ。ここ以外でも、既に転送者が一人出ている」
レナ・ルナール:「へー」
レナ・ルナール:「こんなに楽しいクルーズなのに、なんで喧嘩なんてするんだろうね。」
徳森カナヨ:「おいしいものでも食べればいいのにね~……」
夜音ヒカリ:「人が減るのは困る……」 むっとした顔である
鷲谷 ユーリカ:「ふぅん?」「ちなみに、やはり例の2校の仕業かい?」
鷲谷 ユーリカ:メサイアやラス・ヴィダスなのかな?と話を振る。
ヘイズ・ブラックモア:「例のと言われても、何の例かは分からないけど」
ヘイズ・ブラックモア:「今日最初の一件は、ジェネシスとレインの生徒同士の喧嘩だ」
鷲谷 ユーリカ:「随分、喧嘩好きが集まっているわけだね」
鷲谷 ユーリカ:メサイアも負けてられないな
レナ・ルナール:「ふむふむ」
徳森カナヨ:「いろんな学校の子が喧嘩してるんだ~」
鷲谷 ユーリカ:「とはいえ、二度あることは三度ある、か」
レセル・イル・イオフィエル:「…………」手の甲を口元につけるような仕草で、考え込んでいる。
レセル・イル・イオフィエル:「………本当に喧嘩が好き……なのかな……?」
徳森カナヨ:「最後に1個だけ残ったショートケーキの取り合いか~それとも、イースターエッグ?だったりして」
ヘイズ・ブラックモア:「……」
レセル・イル・イオフィエル:「……」
レナ・ルナール:「やだなドクター。今のは笑うところでしょ?」
夜音ヒカリ:「?」
夜音ヒカリ:ウワサは流れてるんだしその通りなのでは? という顔をしているが、さっきユーリカにたしなめられたので、口には出さない
ヘイズ・ブラックモア:「ははは!確かに」
ヘイズ・ブラックモア:「この船には色々ロマンに溢れた噂があるみたいだ」
鷲谷 ユーリカ:ユーリカは、ひとつ肩をすくめ。
鷲谷 ユーリカ:「ああ、その通りだね!」「実際、おかげで退屈とは無縁でいられるさ」
徳森カナヨ:(なんか気まずい空気になったけど、大丈夫そ~)
夜音ヒカリ:「でも、怪我人が出たり、離脱者が出たりするのはやっぱり困る……」
レナ・ルナール:「君も医療スタッフなの?」
鷲谷 ユーリカ:「僕にとっても困るさ」「ショーを楽しんでくれる人々が減れば、芸人の名折れだからね」
レナ・ルナール:「仕事が増えるのは困るよねえ」
鷲谷 ユーリカ:「僕はあえて言えば心の医療スタッフであるとも言えるかもしれないね」
レセル・イル・イオフィエル:「そうなの……?」パチパチとまばたきをする。
夜音ヒカリ:「わたしはぜんぜん違う。夜音ヒカリ。アップルシードから来た食事スタッフ」
夜音ヒカリ:「一つでも多くの口に、わたしたちの用意した物を入れてもらうのがわたしの仕事だから」
夜音ヒカリ:(そしてそれと同じ数だけの米の定期購入契約をもぎ取ることも……)
鷲谷 ユーリカ:「"苦しいときこそ笑顔を""笑う者に世界は味方する"がモットーな身の上さ」
鷲谷 ユーリカ:そういう意味では、皆この「喧嘩騒ぎ」には辟易することは間違いないわけだね?と
鷲谷 ユーリカ:合意を取るように目線を回す。
ヘイズ・ブラックモア:「めちゃくちゃ出たがりだなこの子」
徳森カナヨ:「あたしは徳森カナヨ、ショコラショコランから来たよ~」
レセル・イル・イオフィエル:「あ……わたしは、レセル……レセル・イル・イオフィエル」
徳森カナヨ:「一つでも多くの物を、この口に入れるのがあたしの仕事……作るのもだけど」
レナ・ルナール:「いい仕事だなあ。」
レナ・ルナール:率直な感想
レセル・イル・イオフィエル:「せんせ……ヘイズ……患部は十分冷えたから……」
ヘイズ・ブラックモア:「そうだね。医務室に連れていくか」
ヘイズ・ブラックモア:「お邪魔したね」
夜音ヒカリ:「いいえ。あなたたちもお仕事頑張って」
夜音ヒカリ:「一つでも多くの口が動くようにし続けるお仕事。応援してるから」
ヘイズ・ブラックモア:「あまり喧嘩しちゃだめだよ」
鷲谷 ユーリカ:「ああ。その子は任せるよ。僕は――」
レナ・ルナール:「はーい」
レセル・イル・イオフィエル:「……みんな、仲良くね……」ぺこり、と全員にお辞儀をしてから
レセル・イル・イオフィエル:負傷生徒を伴って出ていく。
鷲谷 ユーリカ:彼女たちを見送ってから。
鷲谷 ユーリカ:「……おっと、これ以上ファンを待たせれば暴動が起きるかもしれないな」
鷲谷 ユーリカ:思い出したように、ショーが始まる時間が迫っていることを思い出して
鷲谷 ユーリカ:今頃水上電流爆破デスマッチも最後のラウンドだろうから……と
鷲谷 ユーリカ:「じゃあね!次も口笛三度だよ」
夜音ヒカリ:「口笛三度……」
鷲谷 ユーリカ:そう告げて、今度こそ……先程の展示室に駆けてゆく。そして、割れた窓から再び出ていく。
レナ・ルナール:「また来てくれるんだ。サービスがいいなあ。」
レナ・ルナール:小さく手を振りながら道化師を見送る
徳森カナヨ:「落ちていったけど大丈夫なのかな~」
徳森カナヨ:「まあピエロなら、大丈夫だね~」
夜音ヒカリ:「得意そうだもんね、着地とか」
レナ・ルナール:「失敗するも芸の内だしね。ピエロは」
レナ・ルナール:「あ、ところで」
レナ・ルナール:ヒカリちゃんに視線を向ける
夜音ヒカリ:「?」 目を向ける
レナ・ルナール:「食事スタッフの、えっと…」
夜音ヒカリ:「夜音ヒカリ」
夜音ヒカリ:「アップルシード開拓農学校の稲作部所属。好きなものは白いごはん。炊きたての」
レナ・ルナール:「ありがとう。ヒカリ」
レナ・ルナール:「へー、ごはん。ごはん。あまり聞かないなあ。」
徳森カナヨ:「白ご飯はあたしも好きだよ~!お餅の材料にもなるし~」
レナ・ルナール:「君も料理に詳しいんだね。じゃあさ」
夜音ヒカリ:(……『未開人』と……『同志』) 脳内でタグ付けする
レナ・ルナール:「ファントンって知ってる?」
夜音ヒカリ:「ふぁんとん」
レナ・ルナール:「ファントン」
徳森カナヨ:「ファン……トン……?」
徳森カナヨ:「そういうお菓子は聞いたことないな~」
夜音ヒカリ:「知らない。……けど、響きからすると東南アジア系の食べ物かな」
レナ・ルナール:「友人にオススメされて、初めて食べたんだけど。これが意外と美味しくてね」
レナ・ルナール:「船を降りても食べてみたいなーって思って。料理に詳しい二人なら知ってるかと思ったんだけど。」
夜音ヒカリ:スマホで『米度ベイドゥ』を開き検索にかかる
徳森カナヨ:「どんなだった?材料とか、味とか!」
レナ・ルナール:「うーん、なんか太った大麦をこぶし大にまとめたみたいな?」
レナ・ルナール:「最初は塩味が効いてるんだけど、噛んでいるうちにだんだん優しい甘みが広がってきて」
夜音ヒカリ:「……それが」 ぐい、と顔がレナに向けられる。口は真一文字、眼は真剣そのもの
夜音ヒカリ:「それこそが、米。『白いご飯』」
夜音ヒカリ:「正確にはそれを携行しやすいよう整形したもの」
夜音ヒカリ:「わたしたちが専門とする日本食ではなく台湾・中国方面の食し方ではあるけど」
レナ・ルナール:「へー」
夜音ヒカリ:「いわゆるライスボールの類型と見てもらって間違いない。……あなたの食べた、それは」
夜音ヒカリ:「太った麦ではなく、米」
レナ・ルナール:「そうなんだ。」
夜音ヒカリ:落ち着いていながら、しかしどこか迫力ある速度で、間に呼吸をおかずに説明しきる。
夜音ヒカリ:「そうなの」
レナ・ルナール:「うん、じゃあ、美味しかったよ。おこめ。」
夜音ヒカリ:「…………」
レナ・ルナール:ヒカリのあまり感じたことのないたぐいの圧力にやや困惑している。
夜音ヒカリ:「うん」 どこか満足気に頷き、頭の中で『啓蒙済み』タグを付け直す
夜音ヒカリ:「美味しく食べてよかった。今度、日本式も用意しておくから」
夜音ヒカリ:「ええと、あなたは……」
レナ・ルナール:「パンやパスタに舌が飽きてきた時に食べるとちょうどいいよね。」「たまには別の刺激も与えないと」
夜音ヒカリ:「そういう考え方もある」
夜音ヒカリ:(そのうち米以外食べれなくしてやる……)
レナ・ルナール:「ああ、僕はルナだよ」
レナ・ルナール:「よろしくね。ヒカリ。それとカナヨ…で、よかったよね。」
徳森カナヨ:「そう、徳森カナヨ!」大きな胸を大きく張る
レナ・ルナール:「大丈夫?こぼれない?」
徳森カナヨ:「ルナちゃんって言うんだ、学校はどこかな~」
夜音ヒカリ:「ルナね。よろしく。……月を意味する言葉だよね」
夜音ヒカリ:「お米にも『おぼろづき』っていう素敵な銘柄があるよ」
徳森カナヨ:「お米博士だ」
レナ・ルナール:「オシャレな名前だね。」
夜音ヒカリ:「ルナはキングダムの人かな。なんだか変わった感じがするけど」
レナ・ルナール:「正解。僕はキングダムの少数派だからね。」
レナ・ルナール:「学外の人は知ってるかな?定時制ってところ。」
徳森カナヨ:「はわっ、キングダムのお方!」
徳森カナヨ:ははーっ、と首を垂れる
レナ・ルナール:「お方なんて言われる身分じゃないよ、王位も持ってないしね。」
夜音ヒカリ:「ていじせい……玄米は低GI糖質食品として炭水化物の中でも注目されがちだけど、それとは関係ないよね」
レナ・ルナール:「うん。びっくりするぐらい関係ないね。」
夜音ヒカリ:そう言いつつも、カナヨの態度に、ショコラショコランとキングダムの関係性はおぼろげながら思い出す。地主と小作農のような関係だったはずだ
レナ・ルナール:「それと、カナヨもそろそろ頭を上げてね?普通に仲良く話そうよ」
徳森カナヨ:「定時制にもルナって人がいたんだなぁ……」頭を上げる
徳森カナヨ:「では、ここは普通に……話すね~」
レナ・ルナール:「話して~」
レナ・ルナール:人懐っこそうな笑顔を浮かべる。
徳森カナヨ:「んふ~、かわいいね~」
レナ・ルナール:「まあ、定時制を例えるなら。」
レナ・ルナール:「君にとってのおにぎりが一般的に認知されてるキングダムで」
レナ・ルナール:「定時制はさっき言った『ファントン』だと思ってくれればいいよ」
夜音ヒカリ:「なるほど」 頷く
夜音ヒカリ:「ルナは例え話がとても上手」
レナ・ルナール:「そうかなあ。」
レナ・ルナール:(そうかなあ?)
徳森カナヨ:「定時制のために作るお菓子は、刺激的な味も多くて、試食してて楽しいんだよ~」
夜音ヒカリ:(定時制はキングダムの中でもマイナーなまがい物たちということ……大変そうだなぁ)
夜音ヒカリ:「好みの傾向まで違ってくるんだ。お米と違って大変そう……」
レナ・ルナール:「ところで」
レナ・ルナール:「君たちはこの後予定はある?」
夜音ヒカリ:「今のところはありません。トラブルに備えて余裕を持ってスケジュールを組んでいたので、実はちょっとヒマです」
夜音ヒカリ:「それもあってごはんのおかずにでもなればと思い、絵など見に来たのですが……」
レナ・ルナール:「ごはんって絵とも一緒に食べれるんだ…」
レナ・ルナール:「ってそうじゃなくて」
レナ・ルナール:「じゃあ、僕が君たちと同行したいって言っても困らなかったりするかな。」
レナ・ルナール:「実は友人に置いていかれちゃってね、一人じゃ心細かったんだ。」
徳森カナヨ:「いいよ~、一緒に食べる子は、多い方が楽しいもん~」
レナ・ルナール:「ありがと~」
夜音ヒカリ:「ん、わたしも構わないけど……」 カナヨを見る カナヨの意向をうかがうというより、いつの間にかワンセットで扱われていることについて少し気にかかったのだが
夜音ヒカリ:(でも、この子はとにかく食べ物をたくさん美味しそうに食べるし……米食染めできれば、いい広告塔になるかも)
夜音ヒカリ:(可能性を探る意義は……ある) 小さく頷き 「なら、どこか行きたいところはある?」
夜音ヒカリ:「お友達の道化師のショーにはまだ間に合うかな」
レナ・ルナール:「お友達ではないけれど」
レナ・ルナール:「そうだね、見に行ってもいいかも。」
レナ・ルナール:「人気の多い場所の方が」
レナ・ルナール:「クルーズの雰囲気を楽しめるしね。」

GM:シーン終了です。ロイス取得のみ可能です。
夜音ヒカリ:徳森カナヨ/◯期待/警戒心
夜音ヒカリ:米以外のものを美味しく食べられると困る
レナ・ルナール:鷲谷ユーリカ/感謝◯/食傷
鷲谷 ユーリカ:では今更ながら、ヒカリ君に◯好奇心/隔意 カナヨ君に◯有為/食傷で取っておくね
徳森カナヨ:夜音ヒカリ 〇親近感/隔意 好きな食べ物への思いは同じかも~


◆Middle02◆キャスティング

GM:ミドル2。希望する方は登場してください。
夜音ヒカリ:夜音ヒカリの侵蝕率を1D10(→ 10)増加(51 → 61)
徳森カナヨ:48+1d10
DoubleCross : (48+1D10) → 48+4[4] → 52

鷲谷 ユーリカ:1d10+44
DoubleCross : (1D10+44) → 1[1]+44 → 45

レナ・ルナール:レナ・ルナールの侵蝕率を1D10(→ 9)増加(44 → 53)
レナ・ルナール:ぎゃん!!



『ティタノマキア号』 デッキ


GM:『ティタノマキア号』のイベントは客船内の出し物だけではない。大オアシスならではのイベントもいくつかある。
GM:それが、湖釣り大会だ。道具も貸し出している。ノヴァリスの生徒にとっては貴重な体験かもしれない。
GM:運営側としても利点はある。乗客をある程度放っておいて良いのだ。キングダムから監視されるイベントではないということでもある。
邵リウ:「レナ」
邵リウ:デッキ上にいたリウが、鋭い感覚でグループに紛れていたレナを見つけた。
邵リウ:手招きして呼ぶ。
レナ・ルナール:「ルナだよ。」
レナ・ルナール:「いっつも間違えるんだから。もう」
レナ・ルナール:トン、と軽やかな足音とともにリウの側による
邵リウ:「その偽名で通すのも難しいだろう」囁く。
邵リウ:「服を持ってきた」
レナ・ルナール:「わ、ありがとう。」
邵リウ:「これは若木レルカ、という生徒の服だ」
邵リウ:「体格もレナとかなり近かった」
邵リウ:「成り済ませるはずだ」
レナ・ルナール:「もしかして」
レナ・ルナール:「結構危ない橋を渡ってくれた?」
邵リウ:「いや。ただの偶然だ」
邵リウ:「……」
邵リウ:「……私が見つけた時には既に転送寸前だった。喉を切り裂かれていてな」
邵リウ:「並の刃物では、ああも鮮やかに斬れん」
レナ・ルナール:「なるほど。物騒な話ではあるわけだ」
邵リウ:「朝には喧嘩に遭遇したらしいな。だが、戦闘すらさせないような敵もいる」
邵リウ:「……外で言う、殺人鬼だな」
レナ・ルナール:「ますます物騒だね」
邵リウ:「レルカの通称が、ルナ。多少無理はあるかもしれんが、通せないほどでもない」
邵リウ:「フードを深くかぶれば、ある程度堂々と動けるようになるだろう。ただ、顔をあまり見られるなよ」
レナ・ルナール:「了解。」
レナ・ルナール:「じゃあ、そろそろ行くね。」
邵リウ:「邪魔をしたな。戻るといい」
レナ・ルナール:「ごめんね。リウってすごく人目を惹く質だから。」
レナ・ルナール:そういってスルリとリウから離れ、再びヒカリたちと合流する
夜音ヒカリ:「ルナ。何か用事でも?」
レナ・ルナール:「ちょっとね。ナンパされちゃった。」
徳森カナヨ:売店で買ったチュロスを両手に持って交互に食べている
鷲谷 ユーリカ:「おやおや、隅に置けないね?」
鷲谷 ユーリカ:ショーは終わったからだろう。再び気楽な格好に戻っており……
徳森カナヨ:「ルナちゃんかわいいし~、なんかちょっと神秘的だもんね」
レナ・ルナール:「褒めてもお菓子ぐらいしか出ないよ?」
徳森カナヨ:「出して出して~」
夜音ヒカリ:「それ、カナヨがたくさん褒め出しそう……」
鷲谷 ユーリカ:そしてその両手には、釣り竿やバケツが握られている。人数分だ。
鷲谷 ユーリカ:「聞いたかい?次は釣りのイベントがあるそうだよ」
夜音ヒカリ:「うん。……食材は色々準備してるけど、魚類は新鮮な方が味も格段に良いと聞くし」
夜音ヒカリ:「釣れたら釣りたい」
レナ・ルナール:「もしかして、お米ってお魚とも合うの?」
鷲谷 ユーリカ:「というわけで、君達のぶんも借りてきた。どうかな?」と、そう朗らかに告げつつ――
鷲谷 ユーリカ:「(――今、客室に戻るのは危ない)」
鷲谷 ユーリカ:そう、小声で囁こう
徳森カナヨ:「釣り……釣り……」ゼスタが言っていた、ドラゴンのことを思い出す
徳森カナヨ:「もしかしたら……いい寿司か、ケーキが釣れるかも!」
GM:ファンファーレのような音が鳴った。釣り大会開始の合図である。
GM:釣り大会のルールを説明します。
GM:まず〈知覚〉で難易度7の判定を行い、ここで出た値がかかった獲物の大きさになります。
GM:【肉体】で獲物の大きさを超える達成値を出せればお魚ゲット。
GM:ゲットしたお魚は大きさ以下の好きなアイテムと交換できるぞ。
GM:また、【肉体】で竿を引くのは複数人で協力するのもあり。
鷲谷 ユーリカ:ヨシ!
GM:一人では引き上げられない大物は皆で釣り上げよう
レナ・ルナール:ほほう
徳森カナヨ:うんとこしょどっこいしょ!
夜音ヒカリ:なるほどな 大きさは知覚次第か……
夜音ヒカリ:肉体にはちょっと自信があるのだのう
鷲谷 ユーリカ:さて、となれば僕はこれ
鷲谷 ユーリカ:隠密知覚が
鷲谷 ユーリカ:割と現実味があるんだねこれ、やたら浸食ダイス低いし
レナ・ルナール:大きすぎても釣れない可能性があるわけか…
夜音ヒカリ:これ、大きな獲物を複数人協力して釣ったら
夜音ヒカリ:協力した人は釣りできないとかはあったりするんでしょうか
GM:ありますが
GM:それだとチャンスが少なくなりすぎるので
GM:全員に2回ずつ判定チャンスがあるとしましょう
鷲谷 ユーリカ:OK
GM:〈知覚〉と【肉体】は1セットなので
GM:全員に一回ずつ〈知覚〉【肉体】の判定を行える権利があるわけですね
夜音ヒカリ:なるほどなるほど
GM:では一巡目どうぞ。誰が先に魚を探すのも重要ですね
夜音ヒカリ:では知覚高い人を待ちましょう こっちは肉体派だぜ
鷲谷 ユーリカ:ならばここは……
鷲谷 ユーリカ:僕がいこうか
GM:〈知覚〉で小魚しか見つからなかったら、大物がかかった人のところをお手伝いするのだ
レナ・ルナール:おー
鷲谷 ユーリカ:陽炎の衣を使用
鷲谷 ユーリカ:隠密状態になったことで夜の小鳥のダイスボーナスを適用して、知覚をしても大丈夫……ってああああ
鷲谷 ユーリカ:光と闇の目で魚見つけやすくなったりしないかな?
鷲谷 ユーリカ:とはいいつつも、いざ判定 感覚5に知覚1、隠密補正で+3の
鷲谷 ユーリカ:8dx+1
DoubleCross : (8DX10+1) → 8[1,1,1,4,5,5,6,8]+1 → 9

鷲谷 ユーリカ:9だ!
GM:9だと購入判定9以下のものとしか引き換えられないから
GM:応急手当セット相当くらいのお魚ですね
レナ・ルナール:悪くないお魚だ、
鷲谷 ユーリカ:なんだか傷が癒えそうな魚だ
夜音ヒカリ:ここはチュートリアル的に確保してみましょうか
鷲谷 ユーリカ:では、とりあえず釣った責任を取るとして僕が取りに行ってみようといいたいが
レナ・ルナール:確保ーーー!!
鷲谷 ユーリカ:1dx
DoubleCross : (1DX10) → 6[6] → 6

鷲谷 ユーリカ:流石に駄目か!ってあ、ヒカリ君行く予定だったというアレかな!だとしたらごめんね
夜音ヒカリ:しょうがないやつだぜ
夜音ヒカリ:追加で判定しましょう。お米の力をお見せいたす
夜音ヒカリ:4dx
DoubleCross : (4DX10) → 5[1,3,3,5] → 5

夜音ヒカリ:エイヤー!
レナ・ルナール:お米、パワ!!
GM:こんな小魚なら俺でも釣れるぜ
徳森カナヨ:お米が釣り糸を繋いだ!
夜音ヒカリ:適当に小魚釣ってさっさと下船するぜ
夜音ヒカリ:しないわ ともあれ釣り上げだ
鷲谷 ユーリカ:「む、むむむ」
鷲谷 ユーリカ:「ヒカリ君!ちょっと、こっち、こっちだ」
夜音ヒカリ:「はい」 とつとつと歩み寄り、竿に手を寄せる
鷲谷 ユーリカ:と、手招きしつつ……竿が明らかにパワー負けしている
夜音ヒカリ:「釣りは始めてですけど……」
夜音ヒカリ:「グイとやる以外にコツはあるのかな」
鷲谷 ユーリカ:「とりあえず、緩急をつけることだよ」
鷲谷 ユーリカ:「魚が疲れてる時に引っ張らないと糸が切れる……とかは聞いたことがあるね」
夜音ヒカリ:「理解しました。……常に最大の火を入れれば良いご飯が炊けるわけではない……」
夜音ヒカリ:「そう思えば、釣りも楽なもの」
夜音ヒカリ:そんなことを言って、実際はそこそこ苦戦しつつ釣り上げましょう
レナ・ルナール:「おー」
レナ・ルナール:パチパチと拍手をする。
徳森カナヨ:「魚が釣れる瞬間って、初めて見たかも~」
鷲谷 ユーリカ:「いやあ、助かったよ!」「さ、次は君達の番だよ」
夜音ヒカリ:初めての釣果に、心なしか得意げな表情をしている
夜音ヒカリ:「魚がご飯に合うのかと言えば……それは必ず合う」
夜音ヒカリ:「釣れたからには教えてあげるよ、ルナ」
レナ・ルナール:「えー、ホントにー?」
レナ・ルナール:「フィッシュ・アンド・チップスよりー?」
鷲谷 ユーリカ:「魚と……ごはん。ああ、僕も米なら食堂でもたまに食べるよ」
鷲谷 ユーリカ:「ただ、肉とばかり合わせることが多いから、是非興味はあるね」
夜音ヒカリ:「フィッシュアンドチップス……?」 怪訝な表情をして (あれより美味しいものなんて、この世界に溢れているのに)
夜音ヒカリ:(ルナ……) 悲しげな目で見る 「……必ず食べさせてあげるからね」
レナ・ルナール:「なんかその優しい言葉の裏に、必要以上の憐憫を感じてしまうけれど」
レナ・ルナール:「気の所為ということにして、素直に楽しみにしておくね。」
レナ・ルナール:と言って釣り竿を握る
レナ・ルナール:知覚を振りまーす
レナ・ルナール:《援護の風》《ウィンドブレス》
レナ・ルナール:6dx+9
DoubleCross : (6DX10+9) → 9[1,2,3,6,6,9]+9 → 18

鷲谷 ユーリカ:なかなか回らないね
GM:でも18以下のものならなんでも購入なので
GM:なかなかの大物ではあります。後からアイテムを選べるぶん有利
レナ・ルナール:《夢の雫》達成値+10
GM:なにっ
レナ・ルナール:クリシー狙いじゃい!!
徳森カナヨ:いくのか……ルナちゃん!
GM:達成値28……!?怪物的な大物が針にかかった!
レナ・ルナール:侵食+7
夜音ヒカリ:二匹目からクライマックスとはな
GM:だがレナちゃんのその細腕で引き上げられるかな
鷲谷 ユーリカ:「ふむ、ううん。さっきので他の子達に気づかれたかな」
レナ・ルナール:「………わっ」
鷲谷 ユーリカ:「ルナ君、そっちは――」
レナ・ルナール:レナの体がいきなり海の方へと引きずり込まれる
鷲谷 ユーリカ:と、目を向けた先に驚く
レナ・ルナール:ドン!小さな体がサクに叩きつけれる!
鷲谷 ユーリカ:「そこまでか……!」
レナ・ルナール:「大物すぎる!助けて!」
鷲谷 ユーリカ:慌てて駆け寄りサポートしようとするが……
夜音ヒカリ:「……! これだけの力、まさか……」
鷲谷 ユーリカ:いかんせん肉体1。
鷲谷 ユーリカ:ユーリカも柵に激突する!
夜音ヒカリ:「わたしも手伝う……カナヨもっ!」
鷲谷 ユーリカ:「こ、これは骨が折れそうだ………!」
徳森カナヨ:「あたしがいるから~……」
徳森カナヨ:「大丈夫だよ~!」
大ノヴァリスオオマグロ(淡水種):「シャギャァ―――ッ!!」
レナ・ルナール:「なんか魚介類とは思えない叫び声が聞こえるー!」
夜音ヒカリ:「……!!!」 目を見開く
鷲谷 ユーリカ:「これは……!」
夜音ヒカリ:「マグロッ……!!」
大ノヴァリスオオマグロ(淡水種):「ニンゲン……刺身……!」
大ノヴァリスオオマグロ(淡水種):「……ニッ、握ル……握リ返スッ!」
レナ・ルナール:「叫び声どころかカタコトとは言え喋ってるー!」
鷲谷 ユーリカ:「あ、今のこれ」「僕の腹話術じゃないからね!?」
レナ・ルナール:「っていうか握るって何ー!」
徳森カナヨ:「刺身にして……寿司にするのッ!?」
大ノヴァリスオオマグロ(淡水種):「ソウダ」
鷲谷 ユーリカ:「参ったな……寿司と来たか」
徳森カナヨ:「あたしはおいしいと思うけど……食べちゃダメ~!」
夜音ヒカリ:――マグロ。それは寿司の王道である。寿司を食うと言いマグロを食わない者はない。
夜音ヒカリ:そういう意味では、何よりも『握られた』魚である。その恨みつらみが、生命の法則を逆流し生きたマグロに収束すれば、どうなるか?
大ノヴァリスオオマグロ(淡水種):「コノ俺……知性ヲ得テ、水域ノ他ノ生命体ヲ快楽殺害スルノガ生キガイ……」
大ノヴァリスオオマグロ(淡水種):「ダカラ遠慮ナク討伐シテイイゾ」
鷲谷 ユーリカ:「……」
鷲谷 ユーリカ:「……君、メサイア学生の才能あるよ」
レナ・ルナール:「ここまでくるとこれ逆に釣り上げないほうがいいやつじゃない!?」
鷲谷 ユーリカ:「――だが、聞いたかい」
鷲谷 ユーリカ:「先程の言葉は僕らサーカスの言葉で言えば競演への誘い――平たく言えば、"宣戦布告"だッ!」
鷲谷 ユーリカ:さあ、竿を握り給え!
鷲谷 ユーリカ:などと無責任に応援するシークエンスに入る!
夜音ヒカリ:「……あらゆる外敵。あらゆる猛獣。あらゆる危険」
夜音ヒカリ:「その全てを喰らい返すのが日本文化の神髄」
レナ・ルナール:柵に薄い胸が押し付けられ、肋がギシギシ音を立てている。
レナ・ルナール:「ねえ、みんな手伝ってくれないなら竿手放していい!?」
大ノヴァリスオオマグロ(淡水種):「無駄ダ……貧弱人間ノ腕力デハ、コノ俺ノ暴力ニハ勝テヌ……」
夜音ヒカリ:「わたしは稲作部ッ、夜音ヒカリ……! 握られるのはそっちの方!」
夜音ヒカリ:ルナの釣り竿をひしと握り
鷲谷 ユーリカ:「行けーッ!」
レナ・ルナール:「ヒカリ!」
大ノヴァリスオオマグロ(淡水種):「コノママ引キズリコミ……細切レニシテ、ネギト混ゼル……!」
レナ・ルナール:「ネギは関係ないでしょ!」
徳森カナヨ:「あるんだ……ネギ……!」
大ノヴァリスオオマグロ(淡水種):「アルゾ」
大ノヴァリスオオマグロ(淡水種):「大オアシス固有種ノ淡水ネギガアル」
鷲谷 ユーリカ:「ありがたい情報だ!」
夜音ヒカリ:「いざ、釣殺御免――!」
夜音ヒカリ:肉体判定~
夜音ヒカリ:4dx
DoubleCross : (4DX10) → 10[2,6,9,10]+9[9] → 19

夜音ヒカリ:マグロを前にやる気を出した
GM:めちゃ回るやん
GM:レナちゃんもまだ肉体振ってないですよね
鷲谷 ユーリカ:「……しかし、くっ!まだ足りないよ!あともうひと押し……いや、ひと"引き"だッ!」
夜音ヒカリ:「ふううん~……!」 がっしり脚を開いて腰だめになり、全ての力をこめて竿を引く
鷲谷 ユーリカ:そういえばそうだ
鷲谷 ユーリカ:知覚だけ振って肉体振ってないね
レナ・ルナール:振ってないです。
レナ・ルナール:行くか!
夜音ヒカリ:「マグロッ……米っ……寿司……! マグロっ、米っ……寿司……!」
夜音ヒカリ:歯を食いしばって血のにじむ詠唱を繰り返している。
レナ・ルナール:2dx+19>=28
DoubleCross : (2DX10+19>=28) → 9[4,9]+19 → 28 → 成功

レナ・ルナール:よし、ギリギリ!
鷲谷 ユーリカ:ヨシ!
GM:やるなあ 2個しか振れないのに
徳森カナヨ:やった~!
夜音ヒカリ:マグロ解体ショーの始まりだぜ~~~!!
大ノヴァリスオオマグロ(淡水種):「ハハハハ……貴様ラモ殺シテヤル……!」
大ノヴァリスオオマグロ(淡水種):「コレマデ殺シテキタ……ラッコ……アザラシ……ヤツラト同ジヨウニナ!」
鷲谷 ユーリカ:「冷たい海の生き物ばかりだ!」
大ノヴァリスオオマグロ(淡水種):知性の獲得……それは理性の獲得と必ずしも同義ではない。
大ノヴァリスオオマグロ(淡水種):このマグロが獲得したのは恐るべき『残虐性』であった
夜音ヒカリ:「さながら、海のギャング……!」
徳森カナヨ:「恐ろしい進化だな~」
大ノヴァリスオオマグロ(淡水種):「ペンギントカモ殺シテルゾ」
鷲谷 ユーリカ:「なんてことだ。南半球も制覇している!」
レナ・ルナール:「悪い奴め…!」
徳森カナヨ:「許せなさすぎるよ~!容赦なく、ネギトロにしちゃえ~!」
レナ・ルナール:《止まらずの舌》(演出)
レナ・ルナール:「じゃあ、今までの悪行告白ついでに自分がどうやったら釣り上げられるかも告白しろ~!」
レナ・ルナール:竿を揺らす。そこから伝わる振動がレナの魔法を大ノヴァリスオオマグロ(淡水種)に伝えていく
大ノヴァリスオオマグロ(淡水種):「エッ、ワカンナイ……俺、釣リ上ゲラレタコトナイシ……」
大ノヴァリスオオマグロ(淡水種):「俺以上ノパワーデ釣リアゲレバ良インジャナイ……?知ランケド……」
レナ・ルナール:「クソー!結局は、パワー!」
レナ・ルナール:「ヒカリ、せーので行くよ!」
夜音ヒカリ:「掛け声お願い……っ、いつでも行けるから!」
レナ・ルナール:「せー」
レナ・ルナール:「のっ!」
夜音ヒカリ:――刹那、夜音ヒカリの脳裏に、いくつもの記憶がこだました。
夜音ヒカリ:『お前のスマホは最後まで良い声で泣いていたぜ』『多摩川だからタマちゃんってなんだよ。お前ら全員ニホンちゃんか?』『我々ファンシー動物扱いだけど、母親からはぐれた同族の子供とか平気で蹴り殺すよ』
夜音ヒカリ:(ラッコ……アザラシ……ペンギン……!)
夜音ヒカリ:(力を貸して……!!)
夜音ヒカリ:「はああああっ……!!」
大ノヴァリスオオマグロ(淡水種):「オ、オ」
大ノヴァリスオオマグロ(淡水種):「オゴゴゴゴゴ―――――ッ!!??」ザパァァァァァン!!
大ノヴァリスオオマグロ(淡水種):「バカナ……コノ俺ガ……」
大ノヴァリスオオマグロ(淡水種):「コノ俺ガァァァァ――ッ!!!」
レナ・ルナール:「な、なんか…」
レナ・ルナール:「可愛い動物が全然可愛くないこと言ってる幻覚が見えた…」
レナ・ルナール:息を切らしながら、疲れのあまり突拍子もないことをつぶやく
夜音ヒカリ:「はあっ、はあっ……はあぁっ……!」 全ての力を振り絞った反動で、上記した顔でへたり込んでいる
大ノヴァリスオオマグロ(淡水種):「ウオォォォォォッ一人デモ多ク道連レニシテヤル!!」
大ノヴァリスオオマグロ(淡水種):最後の足掻きとしてヒカリに襲いかかる!
大ノヴァリスオオマグロ(淡水種):ヒカリさんは読み切りの見開きページみたいに瞬殺して構いません。
レナ・ルナール:「こ、こいつ!水から離れてもまだ…!」
鷲谷 ユーリカ:「来るよ……!」
夜音ヒカリ:「――特殊耕作機械アグリカルテックアームズ
夜音ヒカリ:刹那――赤い警告線が宙空に無数走った。それは大ノヴァリスオオマグロの飛びかかる軌道を埋め尽くすようで。
大ノヴァリスオオマグロ(淡水種):「ナ……!?」
大ノヴァリスオオマグロ(淡水種):大ノヴァリスオオマグロの顔アップ!
夜音ヒカリ:「『収穫』」
夜音ヒカリ:手のひらを突き出した先、海中から突如として節足ばった金属アームが無数伸びる。その全て、先端には鋭利なブレードが煌めいて
夜音ヒカリ:おそらくそれが反射する赤い夕日の輝きが、その暴虐なる大ノヴァリスオオマグロが最後に視認したものだっただろう。
夜音ヒカリ:……数瞬後、マグロは見事に切り開かれ、甲板上へバタバタと落下する。
大ノヴァリスオオマグロ(淡水種):ブシャアアア――ッ!
キングダム上流生徒:「きゃああああ―――ッ!?」
キングダム上流生徒:「野蛮よ!!」
夜音ヒカリ:「落ち着いて……!」
夜音ヒカリ:散乱する血を浴びながら声を上げる
夜音ヒカリ:「そして喜んで!」
キングダム上流生徒:「近づかないで……化物劣等学区!」
夜音ヒカリ:「あなたたち文化劣等者パン・パスタ常食民族が……」
夜音ヒカリ:「……本当の食事寿司を知る機会を得られるの! このノヴァリスで……」
夜音ヒカリ:「それがどんなに希少なことか……ッ」
夜音ヒカリ:荒っぽい声のまま、感情的に続けようとしたが、ぐっとこらえるように飲み込む
夜音ヒカリ:(白米も知らない食文化後進民族を言葉だけで救えるわけがない……)
夜音ヒカリ:(わたしが見せてあげなきゃなんだ)(米々こめごめの輝きを)
夜音ヒカリ:少し黙っていたが、ふと思い出したようにレナを見上げる
夜音ヒカリ:「……ありがとう、ルナ」
夜音ヒカリ:「あなたの戦果が、キングダムを新たな地平に連れていくよ」
徳森カナヨ:「おいしそうだな~」「食べてみたいかも~」キングダム生徒に交じって、声を上げている
鷲谷 ユーリカ:周りからキラキラと光の粒が降り注ぐ
鷲谷 ユーリカ:あたかも、マグロの討伐という偉大なる戦果を称えるように――
鷲谷 ユーリカ:「フ……負けたよ」「今ばかりは、君達が主役だ」物陰にて呟く。
徳森カナヨ:「寿司って、高貴な私たちに相応しい高級料理と聞きますわ~!」「あらそうなの~?」
レナ・ルナール:「…これで…」
レナ・ルナール:「定時制も、少しは見直されるかな…」
レナ・ルナール:なんとなくいい話風にまとめようとヒカリのテンションに合わせる
夜音ヒカリ:その言葉に、柔らかな笑みを浮かべる
夜音ヒカリ:(ファントンはどこまで行ってもファントンだと思うけどね――)
GM:現在の釣果を確認しましょう。

ヒカリ0/2
ユーリカ1/2
カナヨ2/2
レナ1/2

ゲットした魚:9、28

鷲谷 ユーリカ:燦然と輝く28
GM:あ、レナちゃんは1回減らす
夜音ヒカリ:28のマグロはスシ部と協力し、責任をもって調理します
鷲谷 ユーリカ:そして代わりにクリスタルシールドが届くと……
GM:ヒカリちゃん以外の3人は魚発見と、魚釣り上げが可能です
徳森カナヨ:あたしはそこそこの魚一匹釣って下山するぜ
GM:魚と引き換えに交換したいアイテムも事前に決めておいてね
鷲谷 ユーリカ:へっこんな魚、俺一人でも十分だ
徳森カナヨ:<知覚>してみます!
徳森カナヨ:2dx 知覚
DoubleCross : (2DX10) → 3[1,3] → 3

鷲谷 ユーリカ:3て
レナ・ルナール:カナーヨ!!
徳森カナヨ:ワ……ァ……!
GM:凶暴プランクトンが釣れました
鷲谷 ユーリカ:これはマジで僕が代わりに釣ったほうが良いやつなんじゃないのかな?肉体3をこれに回すのはもったいない
夜音ヒカリ:凶暴プランクトン、一周回って恐くない?
徳森カナヨ:そうですね……見つけた魚をスルーすることもできる……
凶暴プランクトン:「ワガハイハ 知性プランクトン デアル!」
鷲谷 ユーリカ:……3で買えるもの、何があったっけ
GM:スルーした場合は釣り上げを他の人に回せますからね
レナ・ルナール:携帯電話
鷲谷 ユーリカ:どうせラッコに画面割られたやつだろ
徳森カナヨ:身が小さいのでリリースします……大きくて立派なプランクトンになるんだよ
凶暴プランクトン:「キー コウカイスルナヨ」
凶暴プランクトン:凶暴プランクトンは湖に帰っていきました。
GM:現在知覚で判定できるのはユーリカさんかレナちゃん
鷲谷 ユーリカ:よし
鷲谷 ユーリカ:ならば今度こそ僕が引き当てようじゃあないか!
鷲谷 ユーリカ:陽炎の衣使ってから隠密知覚だ
鷲谷 ユーリカ:8dx+1
DoubleCross : (8DX10+1) → 8[3,3,5,5,7,7,8,8]+1 → 9

鷲谷 ユーリカ:ワァ……ァ……
GM:応急手当キットくらいの魚
GM:釣り上げますか?
鷲谷 ユーリカ:ルナ君
鷲谷 ユーリカ:君に全賭けしよう
鷲谷 ユーリカ:スルーだ!
GM:大物に賭ける姿勢、素晴らしい
GM:君たちはこう生きるのか
レナ・ルナール:ギャンブラーども!!
徳森カナヨ:やってくださいよ姉御―ッ!
鷲谷 ユーリカ:ルナ君のいいとこ見てみたい!
レナ・ルナール:夢の雫等は使うことは出来ますか?
GM:最初に使ったのとは別の雫ですよね?
GM:全員に2巡ずつ手番があると考えたら
GM:まあ1巡1ラウンドと考えても
GM:レナちゃんが使えるのは2回めの判定になるかな
GM:最初の1回は素で判定してもらうしかないでしょう
レナ・ルナール:了解です。じゃあ僕もカスだよ!
レナ・ルナール:知覚で振ります。
レナ・ルナール:僕たちは!こう生きる!!
レナ・ルナール:2dx
DoubleCross : (2DX10) → 6[5,6] → 6

鷲谷 ユーリカ:わかった
鷲谷 ユーリカ:あのマグロが全部食ったんだよ
夜音ヒカリ:生きた……
GM:一応皆さん釣り上げはできるんですけど
GM:誰の獲物を釣りますか?
鷲谷 ユーリカ:じゃ、じゃあ……
鷲谷 ユーリカ:救急キット、釣る?
徳森カナヨ:とりあえず9のを釣ってみますか
鷲谷 ユーリカ:判定に余裕があるのはカナヨ君だし、3d10なら多分9位出ると思ってやってもらおうかなあ
GM:自分の獲物を自分で釣らなくていいんですか?
鷲谷 ユーリカ:く……こんな挑発に……うおおおおお!
鷲谷 ユーリカ:だが確かにそれはそう
鷲谷 ユーリカ:とりあえず自前で釣れるかどうかを試してみよう
鷲谷 ユーリカ:1dx
DoubleCross : (1DX10) → 6[6] → 6

GM:ヘルプに入りたい方はどうぞ
徳森カナヨ:頑張ってる!
鷲谷 ユーリカ:あと3だけ!3だけだから!
夜音ヒカリ:がんばれ~!
徳森カナヨ:レナさん行かないならあたし振ります!
鷲谷 ユーリカ:助かる
レナ・ルナール:いけー!
徳森カナヨ:3dx 肉体
DoubleCross : (3DX10) → 6[2,2,6] → 6

徳森カナヨ:釣れた!
レナ・ルナール:グレート
GM:やったね
鷲谷 ユーリカ:「いやあ、ありがとうねカナヨ君」「そこそこ立派な獲物のはずなんだが」
鷲谷 ユーリカ:どうもサイズ負けしているように感じるな……と
鷲谷 ユーリカ:いいつつ、これで僕は知覚2回終わりの釣り上げも使い切ったことになるわけだ

ヒカリ0/2
ユーリカ0/2
カナヨ1/2
レナ0/2

ゲットした魚:9、28、9

GM:回数的にはこうですが、レナちゃんが今回分の釣り上げを残していて
GM:《夢の雫》もこのラウンドでは使えるとしましょう
GM:なのでカナヨちゃんが発見した魚をカナヨちゃんとレナちゃん二人がかりで釣るということになります。
GM:もちろん、さっきレナちゃんが発見した魚を釣ってもOK。6の魚ですけどね
レナ・ルナール:6の魚なんて…!さらなる大物を釣るための餌にしてやるぜ!
鷲谷 ユーリカ:じゃあ、最後の知覚チャレンジということになるのかなこれが
徳森カナヨ:じゃあもう一回知覚します!
徳森カナヨ:2dx 今度こそ……
DoubleCross : (2DX10) → 8[1,8] → 8

GM:《夢の雫》はありますか?
レナ・ルナール:しとこっと!
徳森カナヨ:やった~
レナ・ルナール:《夢の雫》達成値+10
鷲谷 ユーリカ:ヨシ!
徳森カナヨ:18の魚!でかいぞ!
GM:難易度18!またもや恐るべき巨大フィッシュがかかったぞ
徳森カナヨ:釣り上げます!
レナ・ルナール:別口の支援も欲しかったら言ってね
GM:レナちゃんも釣り上げ手番は使ってないので手助けできます
レナ・ルナール:おっと、じゃあ…いけるかな!!いけるかも!
鷲谷 ユーリカ:つまり二人がかりでのチャレンジとなるわけだね
徳森カナヨ:3dx 肉体
DoubleCross : (3DX10) → 9[3,9,9] → 9

レナ・ルナール:圧倒的バディ
レナ・ルナール:では僕も!
レナ・ルナール:《援護の風》ダイス+5
GM:おお
レナ・ルナール:7dx+9>=18
DoubleCross : (7DX10+9>=18) → 9[2,4,4,5,6,8,9]+9 → 18 → 成功

GM:すごい!急にマッチョに
レナ・ルナール:マジで回らない!!
GM:演出に入りましょう……!
徳森カナヨ:ピタリ賞!友情パワーだ!
鷲谷 ユーリカ:成功はしてるから!

GM:湖面に釣り糸を垂らし待つこと数十分……
GM:ユーリカがそこそこの魚を釣り上げたが、先程のマグロほどの大物は未だかかっていない。
GM:だが、カナヨの釣り竿に異変があった。
GM:バキッ ミシミシミシミシッ
レナ・ルナール:「またヤバい音が」
GM:竿が大きくしなる!海に引きずり込まれそうな凄まじいパワー!
魚影:「フシューッ……フシュルルルル……」
魚影:ギロリ
徳森カナヨ:「むむ……ふんっ……!」
徳森カナヨ:足腰は普通の子よりもしっかししている自信はある。だがそれでも引き込まれそうだ!
魚影:水面下から、鋭い眼光がカナヨたちを睨み返す……!
魚影:「ドウ殺スカ……」
君殺フィッシュ:「君タチヲ……ドウ殺スカ……!」
レナ・ルナール:「なんかまた物騒なこと言ってる!」
徳森カナヨ:「な……何?それ以上の情報は無いの!?」
君殺フィッシュ:眼光の鋭い魚という以上の一切の情報は不明だ
徳森カナヨ:「謎が多すぎるよ~」
君殺フィッシュ:「殺戮マグロヲ……始末シテクレテ、アリガトウヨ……!!」
君殺フィッシュ:「前々カラ奴ハ目障リダッタノダ」
レナ・ルナール:「明日になればもう少し情報が明らかになるかも知れないけど…」
君殺フィッシュ:「君タチヲドウ殺スカ……カヘッカヘッカヘッ」
君殺フィッシュ:「ジックリ考エサセテモラオウ……!」
君殺フィッシュ:ズオオオオオ
君殺フィッシュ:フィッシュは更に加速!あの殺戮マグロに迫るパワーに加えて
君殺フィッシュ:スピードでカナヨを振り回している!速い魚!
君殺フィッシュ:そう、速魚(はやお)……!!
徳森カナヨ:「ミャ……ミャ~!」振り回され悲鳴を上げ
徳森カナヨ:ザッ それでもなんとか姿勢を保とうとし
徳森カナヨ:キッ 覚悟を決める
徳森カナヨ:「速魚(はやお)……!」
君殺フィッシュ:「カヘッカヘッカヘッ……ドウシタ?情報ガ欲シイカ?」
君殺フィッシュ:「誰ニモ俺ノ情報ハ公開シナイ……!!」
徳森カナヨ:「そんなの……なくても大丈夫だよ……だって」
徳森カナヨ:「あたしは……あたしたちは……!」
徳森カナヨ:「明日、どう生きるかを考えてるんだから!」
君殺フィッシュ:「何ィ……!?」
徳森カナヨ:「どう殺すかなんて考えてる魚に、負けないよ~!手伝ってルナちゃん!」
君殺フィッシュ:「情報公開ヲ待ツナド……許サヌ!!」
君殺フィッシュ:バシャアア――ッ!!
君殺フィッシュ:飛び上がり、強襲する!魚影は完全にシルエットで覆われている。
君殺フィッシュ:「地上デハメヲ外シテェ~~~ッ!!!」
レナ・ルナール:「ここは豪華客船!!」
レナ・ルナール:「羽目を外したいなら場末のスナックにでも行くんだね!」
レナ・ルナール:ガシッとカナヨの肉付きのよい腰を掴む
徳森カナヨ:「ひぃん!」
君殺フィッシュ:「ナニッ」ちょっとスケベな光景に鋭い眼光が誘引される……!
レナ・ルナール:「隙が出来た今だよ、カナヨ!」
レナ・ルナール:カナヨと呼吸を合わせ、体重を後ろにかける。
徳森カナヨ:「せー……」
レナ・ルナール:「のっ!」
君殺フィッシュ:「ウギャアアア――ッ!!」
君殺フィッシュ:グシャアーーッ!!
君殺フィッシュ:二人の膂力に押し負け、デッキに叩きつけられる。
君殺フィッシュ:「人間ニ見ラレテハイケナイ……ソレガ殺戮魚タチノ掟ダッタノダ……」
レナ・ルナール:「その掟を破ったら」
レナ・ルナール:「その人間を殺すか愛するしかないとか言わないよね?」
君殺フィッシュ:ちなみにデッキに引き上げられてもなお全身がシルエットめいて不明瞭だ。
君殺フィッシュ:「ゴフッ!」
君殺フィッシュ:「好キナ人ガ、デキマシタ……」
君殺フィッシュ:君殺フィッシュ、エラ呼吸ができず死亡……!
君殺フィッシュ:明日辺りには血抜きができ調理法も分かってくるはずだ。
徳森カナヨ:「明日までは何もわかりそうにないね~……」
徳森カナヨ:「君をどう食べるか、考えておくよ~」
レナ・ルナール:「ともあれ、最新種だからね。」
レナ・ルナール:「きっと高く引き取ってもらえると思うよ」
GM:大型魚との壮絶な死闘は終わった。
GM:だが、水面に目を向けたカナヨは、
GM:魚影に交じって、何か人のような影が過ぎったように見える。
徳森カナヨ:「……え?」
GM:誰かが海に転落したというような騒ぎは船上で起こっていない。
レナ・ルナール:「カナヨ、どうしたの?」
徳森カナヨ:「人みたいな魚……じゃ、ないよね~」もはや何が居ても不思議じゃない気はするが
徳森カナヨ:「あのね、なんか人っぽい影が泳いでたような気がして~……」
ゼスタ・ガンマスパーク:「どうした、カナヨ」
ゼスタ・ガンマスパーク:先程の騒動で様子を見に来たのだろう。ゼスタが腕組みして立っている。
徳森カナヨ:「あっゼスタちゃん!」
ゼスタ・ガンマスパーク:「手を貸さずに済んだな」正体不明の大型魚をちらりと見る。
徳森カナヨ:「ルナちゃんが手を貸してくれたおかげだよ~」
ゼスタ・ガンマスパーク:「そうか」ギロリとレナを見る。
ゼスタ・ガンマスパーク:「ん」
ゼスタ・ガンマスパーク:「汝……」
レナ・ルナール:「ん?」
レナ・ルナール:「なにかな?」
レナ・ルナール:「はじめまして、だよね?」
ゼスタ・ガンマスパーク:「顔を見たい」
レナ・ルナール:照れるようにフードを深くかぶる
レナ・ルナール:「え、カナヨ」
レナ・ルナール:「もしかして、ゼスタってかなり肉食系な人?」
徳森カナヨ:「え~、クール系なのに!」
ゼスタ・ガンマスパーク:(……気のせいか)
徳森カナヨ:「でもルナちゃんがかわいいから……?」
ゼスタ・ガンマスパーク:ショコラショコラン生の中でも、キングダムによく出入りする生徒は
ゼスタ・ガンマスパーク:レナ・ルナールの顔を知っている可能性があった。
ゼスタ・ガンマスパーク:「カナヨ。問題はないか?」
ゼスタ・ガンマスパーク:「騒いでいたが」
徳森カナヨ:「ん~、ちょっと暴動に巻き込まれたり、殺戮マグロに会ったりしたけど、大丈夫だよ~」
レナ・ルナール:「普通だったら何も大丈夫じゃないはずなんだけどね。」
徳森カナヨ:「それは一緒に居たみんなのおかげだよ~」
徳森カナヨ:「ゼスタちゃんはどう~?」
ゼスタ・ガンマスパーク:「緊急事態だ」
ゼスタ・ガンマスパーク:「料理人が足りぬ」
徳森カナヨ:「え~!?もしかして……あたしが必要?」
レナ・ルナール:「君が言っても生産量より消費量が増えるだけでは?」
ゼスタ・ガンマスパーク:「パティシエは我がいるが」
ゼスタ・ガンマスパーク:「食事を作る者が」
ゼスタ・ガンマスパーク:「転送された。船内で戦闘が何度か発生している」
徳森カナヨ:「そんな~!あたし、スイーツ以外は作れないよ~!」
徳森カナヨ:「誰か……料理が得意な人は……」
レナ・ルナール:「僕に心当たりがあるよ。」
ゼスタ・ガンマスパーク:「誰だ」
レナ・ルナール:「夜音ヒカリって子」
レナ・ルナール:「自分の推し食材を広める機会であれば協力してくれると思うんだけど」
レナ・ルナール:「どうかな、ヒカリ」
夜音ヒカリ:たとえマグロを厨房に運び込んだ疲労があろうと、夜音ヒカリがその提案を聞き逃すわけもない。
夜音ヒカリ:「……本来の予定では、今後数日にわたって、サブメニューとして日本食を提供するつもりだったけど」
夜音ヒカリ:「もっと派手にやって良い……そういうこと?」
ゼスタ・ガンマスパーク:「……出場するか?」ギロリ
ゼスタ・ガンマスパーク:「ティタノマキア号……料理決闘(デュエル)に!」
夜音ヒカリ:「……分かった。願ってもない機会」
レナ・ルナール:「あれ、ディナーの手配の話かと思ったらなんか変な響きが聞こえてきたんだけど」
鷲谷 ユーリカ:「まあまあ、いいじゃあないかルナ君」「双方が合意をしたということは、"それでいい"ということさ」
夜音ヒカリ:「そういうことであれば、見せてあげる。米食の可能性の光をみんなに見せる――」
夜音ヒカリ:両腕を差し出すように広げ、手のひらを見せる。
夜音ヒカリ:「"こめざんまい"を……!」
鷲谷 ユーリカ:しれっと混ざりながらも、先程のゼスタの言葉に思慮を巡らせている。
鷲谷 ユーリカ:「(いくらなんでも、攻撃が無差別過ぎるな。第一、転送してしまえば情報も得られないだろうに……)」
ゼスタ・ガンマスパーク:「どうした」
ゼスタ・ガンマスパーク:「汝も参加したいのか?」
鷲谷 ユーリカ:「いや、料理は曲芸のおまけ程度がせいぜいでね。ただ、盛り上げ役くらいは請け負おうじゃないか」
ゼスタ・ガンマスパーク:「エントリーは二人一組だ」
夜音ヒカリ:こめざんまいポーズのまま皆を見る 「……もう一人必要というわけ」
鷲谷 ユーリカ:「だ、そうだよ。ヒカリ君、相棒の心当たりは?」
ゼスタ・ガンマスパーク:「汝がいるだろう」
ゼスタ・ガンマスパーク:「やらんのか?」
夜音ヒカリ:「カナヨは、ショコラショコランの相手とかち合った時に対戦相手を負かせなきゃいけないのが申し訳ない」
夜音ヒカリ:「ルナは……」
夜音ヒカリ:「食が細そう」
鷲谷 ユーリカ:「――いや。いいだろう」
夜音ヒカリ:ユーリカにこめざんまいして 「いいの?」
鷲谷 ユーリカ:口元に浮かぶのは、楽しげな笑み。
鷲谷 ユーリカ:「僕も混ぜてもらおう」「たまには、こういうのも"有り"だろう?」
鷲谷 ユーリカ:こめざんまいのポーズに、恭しく芝居がかった一礼をして……
ゼスタ・ガンマスパーク:「うむ」頷く。
ゼスタ・ガンマスパーク:「カナヨ」
ゼスタ・ガンマスパーク:「フルーツタルトがある。30kg作った」
徳森カナヨ:「そういえばゼスタちゃんのパートナーって……」
ゼスタ・ガンマスパーク:「カナヨ以外おるまい」
徳森カナヨ:「へへへ~、試食は任せて~!」
ゼスタ・ガンマスパーク:「フ……!」
レナ・ルナール:「皆、頑張ってね~」
徳森カナヨ:「決勝で合おうね、ヒカリちゃん、ユーリカちゃん~!」
鷲谷 ユーリカ:「ふふ、大した自信だね」「新たな競争相手を引き込んで、その不敵な笑み」
レナ・ルナール:「僕は食が細いから応援だけしてるよ」
ゼスタ・ガンマスパーク:「征くぞカナエ。さっそく試作品の試食だ」
夜音ヒカリ:「もちろん……悪いけどこちらにはマグロがあるんだから」
鷲谷 ユーリカ:「ああ。なにせ、この湖最大のヌシだよ?」おそらく。
夜音ヒカリ:「見せてあげる……お米の力を!」

GM:ロイスと購入(引き換え)が可能です
GM:ゲットした魚:9、28、9、18
鷲谷 ユーリカ:とりあえずは、救急キット2つ、クリスタルシールドとして
夜音ヒカリ:28のマグロ……いただきます! クリスタルシールド!
鷲谷 ユーリカ:ラスト1個はどうしよっか?
レナ・ルナール:戦闘用きぐるみとか?
夜音ヒカリ:防御高める感じでもらっていいならもらっちゃうけど クリシーもらっちゃったからな既に
鷲谷 ユーリカ:あ、そうか、その価格だとちょうどよいんだね
夜音ヒカリ:みんなが欲しいものを優先していただきたい
GM:君たちは何がほしいか
徳森カナヨ:着ぐるみが一番良さそう~
レナ・ルナール:僕は特に欲しいものはないからみんなに任せるよ!
鷲谷 ユーリカ:じゃあ戦闘用きぐるみで行こう
鷲谷 ユーリカ:防御力はいくら高くても困らないからね
徳森カナヨ:ヒカリちゃんに着てもらってさらにカチカチになってもらう?
夜音ヒカリ:一応カバーもできるのでそうするかなと思っていました!
鷲谷 ユーリカ:僕もカバーできるとはいえ、やはり1を10にするより10を100にするほうが大事だ
GM:ではお魚はそれらのアイテムと引き換えられました。
レナ・ルナール:やったー
夜音ヒカリ:マグロ……速魚……その力で皆を守るぞ
GM:次のシーン……前に、
GM:希望した1人が夜の海を見ることができます。
レナ・ルナール:ロマンチック!!
徳森カナヨ:ヒュ~ヒュ~!
夜音ヒカリ:エ~ッ
鷲谷 ユーリカ:ワォ!
夜音ヒカリ:チャンス・オブ・セクシーじゃん
GM:誰でもOK。速いもの勝ちです。
鷲谷 ユーリカ:じゃあ僕!
GM:ユーリカさんになりました。



『ティタノマキア号』 デッキ


GM:鷺谷ユーリカは、なんらかの用件で深夜、デッキに上がった。特に理由もなく、胸騒ぎがしたというだけかもしれない。
GM:ザーッ……ザーッ……
GM:昼間の賑わいが嘘のように静かで、船が波を切る音だけがある。
GM:この時間にデッキに上がっている生徒も、ユーリカ以外にはいないようだ。
鷲谷 ユーリカ:静かな夜風の中、階段を登り現れるのは道化の姿。
鷲谷 ユーリカ:それは胸騒ぎを感じたゆえか。それとも、誰かに呼ばれたと感じた故だろうか?
GM:誰かに呼ばれたのだと感じてここに来たのだとしたら
GM:その予感が正しいのだと分かる。
:「おいで」
GM:ザーッ……ザーッ……
GM:声が聞こえる。
鷲谷 ユーリカ:「ああ、よかった。聞き間違いじゃなかったんだ」
GM:船の進行方向……湖面のどこかからだ。
鷲谷 ユーリカ:湖面の方へと目をやる。
:「おいで」
鷲谷 ユーリカ:エンジェルハイロウ故に優れた視覚が、声の主を探そうと目を細める。
GM:声の方向を探そうとしますね?
:《堕ちる絶望》。
:8dx+6
DoubleCross : (8DX10+6) → 8[1,2,3,4,5,5,6,8]+6 → 14

GM:〈意志〉で対決してください。
鷲谷 ユーリカ:1dx
DoubleCross : (1DX10) → 3[3] → 3

鷲谷 ユーリカ:くっ
GM:衝動判定です。難易度は15。
鷲谷 ユーリカ:1dx
DoubleCross : (1DX10) → 3[3] → 3

鷲谷 ユーリカ:なんか出目がよわよわだぞ僕
鷲谷 ユーリカ:2d10 これだけ浸食上乗せの
DoubleCross : (2D10) → 11[3,8] → 11

GM:ザーッ……ザーッ……
GM:静かだ。波を切る音だけが、ずっと響いている。
鷲谷 ユーリカ:彼女の目は"特別製"だ。透視能力、というわけではないが。彼女が生まれつき持つ特異な視覚の源でもある。
鷲谷 ユーリカ:周りの感情を、色として認識する共感覚を彼女は持つ。故に、故に――
GM:その静けさの中で、自分の意志ではない、内なる衝動が――
GM:体を突き破りそうなほど、膨れ上がる感覚がある。
鷲谷 ユーリカ:不意に視線を落とした先。その右手の指の内側から、はち切れそうな何かを感じ取る。
:「おいで」
:「おいで」
鷲谷 ユーリカ:招かれたからには、向かうが芸人というもの。招きしものを喜ばせることこそが……。
鷲谷 ユーリカ:引きずられていくのではない。悠然と歩いていくその仕草は普段通りのもの。
GM:そうして歩いていく。声の方向へと。
GM:……視界に映ったものがある。
GM:靴だ。
鷲谷 ユーリカ:足は進む。距離を、詰めていく。しかし――
GM:生徒の靴が並んで、甲板の端に置かれている。
GM:一人分だけではない。
GM:四足、六足……
GM:――パシ!!
GM:手首に冷たい感触がある。誰かに掴まれたのだと分かる。
レセル・イル・イオフィエル:「あぶないよ」
鷲谷 ユーリカ:では、掴まれた右手とは逆。
レセル・イル・イオフィエル:「落ちちゃう………」
鷲谷 ユーリカ:それを、まだ唯一、"彼女の意志で"動く左手が、その靴のある場所と、自分の直線上にナイフを一本投じたのは、同時のこと。
鷲谷 ユーリカ:それはあたかも、靴へと導かれる導線を断つかのような仕草。月が照らす良く磨かれた刀身には、ユーリカと、レセルの姿。
鷲谷 ユーリカ:「ああ。ありがとう」「君が掴んだのが右手で良かった」
鷲谷 ユーリカ:左利きだからさ、狙いが逸れるところだったよ。と、笑いかける。
鷲谷 ユーリカ:だが、その髪に隠れた方の瞳から、つぅ、と一滴の血涙。
レセル・イル・イオフィエル:瞬間的には、人間の手に掴まれたとは感じなかったかもしれない。
レセル・イル・イオフィエル:氷のように冷たい肌だ。
レセル・イル・イオフィエル:「だめ」
鷲谷 ユーリカ:上に隠れていない瞳が、レセルを見つめる。
レセル・イル・イオフィエル:「…………」
レセル・イル・イオフィエル:く、と袖を引く。
鷲谷 ユーリカ:「落ちないよ」「ただ、呼んだ声の主を一目拝もうと思っただけさ」
レセル・イル・イオフィエル:「……見ないほうが」
レセル・イル・イオフィエル:「いい、よ」
鷲谷 ユーリカ:「それに、先約が……おっと。ありがとう、引っ張ってくれるなら助かるね」
鷲谷 ユーリカ:実はほんのさっきまで、左手以外がほとんどいうことを聞かなくなっていてね、と。
鷲谷 ユーリカ:あっけらかんと言いながらも、従うように靴の群れには背を向けよう
レセル・イル・イオフィエル:そのまま、心配するように袖を引いて
レセル・イル・イオフィエル:客室へと連れ戻していく。
鷲谷 ユーリカ:「君の冷たさで目が覚めた」「やっぱり、夜は寝ておくものだね!」
鷲谷 ユーリカ:などと、冗談めかして告げながらも――靴の数を思い出す。
鷲谷 ユーリカ:その数の半分に等しい数の生徒が、"招かれた”のだろう。
鷲谷 ユーリカ:「随分。厄介だぞ、これは」
GM:声は聞こえなくなっていた。
GM:静かな夜に、波の音だけがある。





◆Middle3◆メイン・シーティング

GM:料理決闘です。登場希望キャラはどうぞ。ヒカリちゃんカナヨちゃんは強制登場です
夜音ヒカリ:夜音ヒカリの侵蝕率を1D10(→ 4)増加(61 → 65)
徳森カナヨ:52+1d10 出ます!
DoubleCross : (52+1D10) → 52+1[1] → 53

鷲谷 ユーリカ:1d10+62 勝負と聞いて出ずにいられない僕だ
DoubleCross : (1D10+62) → 4[4]+62 → 66




船内 レストラン


GM:今、『ティタノマキア号』のレストランには
GM:各学区からエントリーした、百戦錬磨の料理自慢達が揃っていた。
GM:否応なく感じる美食の気配に、生徒達は沸く!
実況生徒:「どうも、実況生徒よ」
解説生徒:「解説生徒だぜ」
夜音ヒカリ:(首から下があるタイプだ)
実況生徒:「あれ?おかしいわ。なんで今日はこんなに料理人の数が多いのかしら」
解説生徒:「それはだな実況生徒。これからこのレストランで料理決闘が行われるからなんだぜ」
解説生徒:「実況生徒は料理って知ってるか?」
実況生徒:「いいえ、知らないわ」
解説生徒:「料理とは、食物をこしらえることで同時にこしらえた結果である食品そのもの」
解説生徒:「すなわち、食材、調味料などを組み合わせて加工を行うこと、およびそれを行ったものの総称なんだぜ」
実況生徒:「そうだったのね解説生徒」
解説生徒:「決闘を行う料理人が……今エントリーするみたいだぜ!エントリーNo.1!夜音ヒカリ!!」
夜音ヒカリ:名前を呼ばれ、堂々と立つべき所に立つ
夜音ヒカリ:「アップルシード開拓農学校、稲作部。夜音ヒカリ」
夜音ヒカリ:「みなさんは……」
夜音ヒカリ:「――早稲田大学を知っていますか?」
湯池船長古久根ベイル:「ワセダ・ユニバーシティ……?」審査員席にいる。
夜音ヒカリ:「日本における、最高学府に次ぐとされている大学です。名前にある『早稲田』とは……稲の早く育つ耕地のことを意味しています」
夜音ヒカリ:鈴の鳴るような声で、一切の迷いなく話し続ける。
キングダム上流生徒:「それが一体何の関係があるのかしら」
キングダム上流生徒:「ニホンってどこにあるのかしら?エジプト辺り?」
夜音ヒカリ:「つまり、日本はそれほどに、稲を早く育てることを重要視しているのです。最高学府に次ぐ大学の総力を、全て純粋に、稲を早く作ることに費やしている……」
夜音ヒカリ:「それほどまでに、稲、それから生まれる米は、日本文化の重大な支柱なのです」
夜音ヒカリ:「わたしは今回、その稲と米を用いた料理を皆さんにご提供します」
夜音ヒカリ:「……稲作部も、独自に稲を進化させてきました。われわれの稲は、発芽から収穫までの生育期間を、従来の6ヶ月から約25日まで縮めることができています」
夜音ヒカリ:わずかに視線を落とす 「それでも、本場の『早稲田』には敵わないのでしょうが……」
夜音ヒカリ:「今日のメニューは、ノヴァリスで口にできる最高にして最先端の日本文化の神髄になるでしょう」
夜音ヒカリ:「幸運にも恵まれて、わたしはこの舞台に立っています。ぜったいに皆さんの記憶に残ることを……お約束します」
シャジャラ・ムバラカ:「素晴らしい意気込みです」審査員席にいる。小さく拍手。
キングダム上流生徒:「でも……マイナーな極東の料理なんでしょう?」
キングダム上流生徒:「スコーンより美味しいのかしら」
GM:ざわざわ
夜音ヒカリ:「…………」 対するヒカリは取り乱したりはしない。米食は好きだが、日本がマイナーな太平洋の端の国であることは否定し難い事実なのである
夜音ヒカリ:(確かに日本は、国力の大半を稲作に費やすほどの牧歌的国家……)
夜音ヒカリ:(でも、お米の味だけは本物。そしてそれを際立たせる、マグロまである)
夜音ヒカリ:(好き勝手言っていればいい……この船に乗っている生徒、全員)
夜音ヒカリ:(涙を流しながら炊飯器を買うことになるのだから!)
夜音ヒカリ:「どうぞ、ご期待ください……以上です」
湯池船長古久根ベイル:「素晴らしいわ!誰も食べたことのない料理に期待ね」
シャジャラ・ムバラカ:「25日で収穫まで行く作物を栽培して土地は大丈夫なのでしょうか」
解説生徒:「次はエントリーNo.2!徳森カナヨ!」
徳森カナヨ:「は~い~」
徳森カナヨ:「ショコラショコランの、徳森カナヨです~」
徳森カナヨ:「あたしは試食係で~、作るより食べる方が得意ですけど~」
徳森カナヨ:懐から取り出したロールケーキを、吸い込むように、しかししっかりと味わいながら平らげる
キングダム上流生徒:「食べてますわ!自己紹介で食べてますわ」
ゼスタ・ガンマスパーク:「フン……」隣で威圧的に腕組みしているだけ。
キングダム上流生徒:「隣のは何なのかしら」
徳森カナヨ:「つまり、キングダムに贈られる、ノヴァリスでも最高級な味を、たくさん知ってる自身があります」
徳森カナヨ:ゼスタの腕と自分の腕を組ませる
ゼスタ・ガンマスパーク:グッ
ゼスタ・ガンマスパーク:抜群のコンビネーションで腕を組み合わせる。
徳森カナヨ:「このノヴァリス一番の舌で、ゼスタちゃんの優勝のお手伝いをしたいです!」
徳森カナヨ:「そして……優勝賞品の1年分のお菓子はあたしらがもらいます!」
キングダム上流生徒:「そんなに食べて大丈夫ですの!」
キングダム上流生徒:「血糖値スパイクでブッ倒れますわ」
徳森カナヨ:「栄養は全部お胸に行くから大丈夫ですよ~」小さくジャンプし、大きく揺れる
夜音ヒカリ:胸のもたらしたそよ風が及び、髪が揺れる
シャジャラ・ムバラカ:「確かに胸が大きすぎると思っていました」
湯池船長古久根ベイル:「胸の大きさは関係ないのではないかしら!?」
湯池船長古久根ベイル:「お姉様はもっと大きいのがいいのかしら……ブツブツ……」
解説生徒:「乳房が発達する要因は人それぞれなんだぜ」
解説生徒:「また今度解説してもいいかもしれないな」
実況生徒:「楽しみね、解説生徒」
解説生徒:「次はエントリーNo.3!巣ノ森リゼル!」
巣ノ森リゼル:「ごきげんよう皆さん」
巣ノ森リゼル:「さっそくですが皆さんは」
巣ノ森リゼル:「"神"を信じますか?」
GM:……
GM:……

GM:そうして、10名ほどの料理人がエントリーした。
GM:中には全く料理の心得のなさそうな者や、明らかに別の目的でエントリーした者もおり
GM:第一線級の実力者は限られている……すなわち夜音ヒカリとゼスタ・ガンマスパークだ。
GM:料理対決のルールを説明します。
GM:古久根ベイルとシャジャラ・ムバラカは、それぞれ50のHP(ハングリーポイント)を持っています。
GM:これに対して好きな判定で攻撃をしてHPを0にすることで調教完了。
GM:エフェクトも使って構いませんし、何をどれだけ使っても侵蝕率は0です。
夜音ヒカリ:なるほどなぁ
GM:一番得意な技で料理しよう
夜音ヒカリ:武器は……使えますか?
GM:使えます。
徳森カナヨ:シーン攻撃するエフェクトを使うと、両方のHPを減らせますか?
GM:そのとおりです。審査員二人を同時に攻撃できます
夜音ヒカリ:手段を選ばないつもりのようだな ちなみにヴィークルは使えますか?
GM:使えます。料理にヴィークルを使うのは当然
GM:判定はそれぞれの手番で相手のHPが0になるまで続きますが
夜音ヒカリ:前提が共有できよかったです
GM:どちらが勝ったかは、まずかかったターン数が少ない者
GM:同じ場合はダメージ量が多い者の順で決まります。
GM:choice[ヒカリ,カナヨ]
DoubleCross : (choice[ヒカリ,カナヨ]) → ヒカリ

GM:まずヒカリさんの判定から始めましょう。セコンドのユーリカさんも行動してOK。
夜音ヒカリ:フォールンマシンに搭乗し、イノセントブレードと混沌なる者の槍を装備
夜音ヒカリ:米とぎ……頼みます!
鷲谷 ユーリカ:ならば、水晶の剣!
鷲谷 ユーリカ:対象は混沌なるものの槍、LV3なので+6だ!手番とするならばこれで終わりだね

鷲谷 ユーリカ:「いやあ、掴みであの大演説は痛快だったね!」
鷲谷 ユーリカ:と、髪をまとめ割烹着らしきものを着込んだユーリカはキッチンで待機していた様子で
夜音ヒカリ:「……情報で、お腹はふくらまない」
夜音ヒカリ:こちらも、普段は無造作に伸ばしたままの髪をくくり上げ、花の柄の入った明るい緑の和服に袖を通していた。

鷲谷 ユーリカ:「いやいや」「食欲と期待は掻き立てられるさ」
夜音ヒカリ:「うん。そして味をととのえることはできる」
鷲谷 ユーリカ:「ああ、それも大事だね……と」
鷲谷 ユーリカ:こんな感じでいいかな?と、指示通りに研いだ米を示す
夜音ヒカリ:「ありがとう。……よく出来てる。やっぱり器用だね」
鷲谷 ユーリカ:「母が日本人だったらしくてね」
鷲谷 ユーリカ:「だから、案外その辺が指に良く馴染んだのかもしれないな」
鷲谷 ユーリカ:と、彼女にあとを任せるように預ける。
夜音ヒカリ:「そうなんだ?」 興味を示す 「じゃあ、めぐり合わせで戻ってきたことになるね」
夜音ヒカリ:「お米の元に……」
鷲谷 ユーリカ:「ふふ、世間は狭いってことかな」
夜音ヒカリ:袖をまくり、調理器具を確認。心臓たる米炊きの準備も十分だ
鷲谷 ユーリカ:「だが、ここからは君次第だ」「今回の僕は黒子だからね」
鷲谷 ユーリカ:こんな白い割烹着姿で何を、と言われそうなものだが……。
夜音ヒカリ:「うん……大丈夫。米度ベイドゥで情報はばっちり集めた」
夜音ヒカリ:「はじめよう。米炊き者の舞踏会を」
鷲谷 ユーリカ:「行くといい」「君の"美学"ほこりを、知らしめる時だ」
夜音ヒカリ:判定します。フォールンマシンに搭乗し、イノセントブレード・混沌なる者の槍を装備した状態で
夜音ヒカリ:《コンセントレイト:ブラックドッグ》+《マルチウェポン》+《アームズリンク》 侵蝕率は上がらないぜ
GM:使い放題だから大丈夫だよ~
夜音ヒカリ:まずは霊樹王からオトす……! 霊稲王になれ!
夜音ヒカリ:12dx7-6
DoubleCross : (12DX7-6) → 10[1,1,2,6,6,7,8,9,10,10,10,10]+10[1,2,3,4,6,7,10]+10[9,9]+6[1,6]-6 → 30

シャジャラ・ムバラカ:うわああああ
夜音ヒカリ:白兵1を足し忘れていた。達成値31! わずか1だがドデカい1だぜ
シャジャラ・ムバラカ:為すすべなくお米のパワーを喰らいます。ダメージをどうぞ。
夜音ヒカリ:4d10+8+12+6
DoubleCross : (4D10+8+12+6) → 17[4,2,4,7]+8+12+6 → 43

夜音ヒカリ:43点……!
シャジャラ・ムバラカ:ぐっ……!ギリギリだが抵抗したぞ……!
シャジャラ・ムバラカ:野蛮な東洋の食文化になんか……負けない!
夜音ヒカリ:出来上がった酢飯に明かりの下で艶めくマグロの切り身を乗せ、差し出す。中トロ寿司である。……だが、それは生だ。
シャジャラ・ムバラカ:「なんでしょうか、この料理は……」
シャジャラ・ムバラカ:「そもそも料理として完成しているのですか?生の部分があるようですが」
夜音ヒカリ:……夜音ヒカリは慌てない。見識のないキングダム生徒が生魚を受け入れ難いことなど当然計算の内。だからその手には、バーナーがある。
夜音ヒカリ:「今、完成させます」
シャジャラ・ムバラカ:「……?」
夜音ヒカリ:シャジャラの眼前で、バーナーの青い火がつやつやと脂の乗ったトロを炙っていく――炙り中トロ!
シャジャラ・ムバラカ:「む……」
シャジャラ・ムバラカ:シャジャラ・ムバラカにとって、水産物はそれ自体が人生でほとんど初めての体験である。
シャジャラ・ムバラカ:得体のしれない穀物と合わせたところで、受け入れがたいものであると考えていた――
シャジャラ・ムバラカ:だが、この油のツヤ、そして香ばしい香りは!
夜音ヒカリ:眼前の生魚があっという間にステーキのような色艶に仕上がっていく。立ち上る熱とわずかな煙に混ざる、魚の焼ける匂いは否応なく食欲をそそるであろう。
夜音ヒカリ:「香辛料も用意しています。お試しください」 醤油とわさび、塩なども差し出しつつ
シャジャラ・ムバラカ:「あ、味を見て判断しましょう……」
シャジャラ・ムバラカ:スプーンで中トロの寿司をすくう。
夜音ヒカリ:あとは食するに任せる。あれこれと指示するのは、米も知らないくせにプライドの高いキングダム生徒には逆効果だと理解している。
夜音ヒカリ:(テーブルマナーの指摘は、後ほどさり気なくで十分……その時ついでに炊飯器の契約書も渡せば良いんだ)
夜音ヒカリ:(さあっ……堕ちろっ……堕ちちゃえっ……!)
シャジャラ・ムバラカ:「あっ、ああっ……!」
シャジャラ・ムバラカ:「口の中で脂がとろけて……!炊いた米と絶妙に旨味が絡み合う……!」
シャジャラ・ムバラカ:「は、初めてです……!獣肉とも、他のどんな穀物とも違う……!」
シャジャラ・ムバラカ:「魚と米の組み合わせでなければいけない何かが……あるということなの!?」
夜音ヒカリ:「…………」 その口元が、ほんのわずかに緩む。確かな手応えがある
湯池船長古久根ベイル:隣の席で、何やってるのかしら……という目で見ている。
夜音ヒカリ:「……まだ終わりではありません」
シャジャラ・ムバラカ:「!」
夜音ヒカリ:「次があります。さながらクルージングのように。その航路の中で、あなたの『答え』、お見つけいただければ……」
鷲谷 ユーリカ:オープンキッチンにて、「第二陣」の用意を既に終えているユーリカは楽しそうに笑みを浮かべる。
鷲谷 ユーリカ:それは霊樹王も一度は見た、あの道化の笑み。
シャジャラ・ムバラカ:(そんな……!?これほどの味わいに)
シャジャラ・ムバラカ:(まだ『次』があるというの!?)
夜音ヒカリ:次の判定を構えよう。その前にユーリカさんお願いします……!
鷲谷 ユーリカ:「どうだい、手応えは」戻ってきたヒカリ君に、卓上に並ぶ品々を指し示し。
夜音ヒカリ:「……想像よりも順調かもしれない」 素直な所感を述べる
鷲谷 ユーリカ:「良いね」「なら、どんどん上げていこう」
夜音ヒカリ:「思ったより舌が肥えているのかも……王とか名乗るからには、なのかも」
夜音ヒカリ:「うん。引き続きお願い」
鷲谷 ユーリカ:というわけで、ここでニ回目の水晶の剣を……イノセントブレードに。
夜音ヒカリ:うおお……完全体ッ
鷲谷 ユーリカ:「はは、なら王を楽しませる道化としてのアドバイスは――こうだ」
鷲谷 ユーリカ:「"素直になってしまいたい"と、思わせることさ」
鷲谷 ユーリカ:というわけで、任せた!
夜音ヒカリ:「……分かった。良いアドバイスありがとう」
夜音ヒカリ:同じ組み合わせで行きましょう。まずは霊樹王を落とし切る……
夜音ヒカリ:12dx7-6
DoubleCross : (12DX7-6) → 10[1,1,1,2,5,6,6,6,8,9,9,10]+10[1,3,5,7]+10[7]+1[1]-6 → 25

夜音ヒカリ:また白兵1を足し忘れている。だが結果は変わらない!
シャジャラ・ムバラカ:うわあああああ
夜音ヒカリ:3d10+8+6+12+6
DoubleCross : (3D10+8+6+12+6) → 18[8,2,8]+8+6+12+6 → 50

シャジャラ・ムバラカ:完全にオーバーキル!
夜音ヒカリ:斬――
夜音ヒカリ:このまま……船長にも死んでもらいます
夜音ヒカリ:組み合わせ同じ。勝負!
夜音ヒカリ:12dx7-5
DoubleCross : (12DX7-5) → 10[1,1,2,3,4,6,8,9,10,10,10,10]+10[2,3,3,4,8,10]+5[1,5]-5 → 20

夜音ヒカリ:くっ、疲労が……しかし……!
夜音ヒカリ:3d10+8+6+12+6
DoubleCross : (3D10+8+6+12+6) → 11[3,7,1]+8+6+12+6 → 43

夜音ヒカリ:及んでいない! このままもう一撃します!
夜音ヒカリ:12dx7-5
DoubleCross : (12DX7-5) → 10[1,1,2,2,2,5,6,7,8,9,10,10]+10[2,2,4,5,9]+3[3]-5 → 18

夜音ヒカリ:2d10+8+6+12+6
DoubleCross : (2D10+8+6+12+6) → 18[8,10]+8+6+12+6 → 50

夜音ヒカリ:堕ちよ――ッ!
GM:小手返し4手!4手で決着だ!
鷲谷 ユーリカ:それらの景色を見ながら――人々の"こころ"の動きを読み取り、自身の中に取り入れる。
夜音ヒカリ:4ラウンド、合計ダメージ186で上がりだ……
鷲谷 ユーリカ:というわけでこっそり3回目の水晶の剣も自分に使ってしまおう
鷲谷 ユーリカ:これもまた道化の……滋養だ!
夜音ヒカリ:……もしも生魚に抵抗がなければ、贅の極み・マグロ尽くしと洒落込んだだろう。だが想定通り、提供される皿は炙り魚介を中心としたものになった。
夜音ヒカリ:だからメニューは多彩なものとなった。もちろん主力となるのはマグロだが、他にもアヒージョした貝、ソースに和えたサラダ、口直しのだし巻きなど、多彩なメニューでその舌を楽しませる。
湯池船長古久根ベイル:「やっと私のところにも料理が来たわね」
湯池船長古久根ベイル:「霊樹王様に出した料理はあれしかないのかしら?」
夜音ヒカリ:「……お待たせしてすみません。仕上げばかりは、食べる直前にしたいもので」
湯池船長古久根ベイル:「ふーん……まあいいけど」
夜音ヒカリ:シャジャラに最初出したものと同様、生の中トロ寿司である。それを食べる直前に炙って差し出すという工程こそ、キングダムには必要だと考えていた。
夜音ヒカリ:だがその背後では、いくつもの料理が同時並行している。料理を差し出すものとして、疲労は見せられない。悟られぬよう身体に力を込め、トロを炙って見せる。
湯池船長古久根ベイル:どこか慎重な手付きで夜音ヒカリの料理を口にしている。
湯池船長古久根ベイル:「これが、チュウトロ……」
シャジャラ・ムバラカ:「……貝に、これは卵……確かに美味しい」
シャジャラ・ムバラカ:「美味しいですが……少し味付けが濃いように思います」
シャジャラ・ムバラカ:「美味しいのに何か……『足りない』と思わせるような……」
夜音ヒカリ:「……」 得たり、と内心で、疲労の汗を滲ませながらも笑う
夜音ヒカリ:加熱という工程を挟む以上、味の濃厚さはどうしたって付きまとう。だからそれを……布石とするつもりでいた。最後の一貫のために。
夜音ヒカリ:コースは進み、最後の一貫に迫ろうとしている。残り時間も僅かだ。着物の袖で額の汗を拭い、最後の一皿に注力する。
夜音ヒカリ:それは二人の前に同時に出された。
夜音ヒカリ:「――大トロ」
シャジャラ・ムバラカ:「こ、これは……」
湯池船長古久根ベイル:「一体……!?」
夜音ヒカリ:「マグロ、そして米。それらの味を完全に出し切った」
夜音ヒカリ:「王道の究極です」
夜音ヒカリ:白い米の上に、ピンクダイヤモンドを想起させる、つやめく切り身が横たわっている。そのきらめきは、いっそ妖艶ですらあるだろう。
夜音ヒカリ:だがヒカリは、さらに一言を添える。
夜音ヒカリ:「――こちらは」
夜音ヒカリ:「"生"でお楽しみいただきたい」
シャジャラ・ムバラカ:「生で……」ゴクリ
湯池船長古久根ベイル:「……っ、そんなこと……できるわけがないでしょう!」
湯池船長古久根ベイル:「さっきのチュウトロだって、バーナーで加熱したから食べる気になれたのに」
湯池船長古久根ベイル:「生で食べたらどんな危険があるかわからないわ!」
夜音ヒカリ:「炙りの寿司は、確かに強い味が出ます。衛生面での安心感もあるでしょう。しかし……」
夜音ヒカリ:「……『本物』は。この米を育て、寿司を生み出した日本という国では」
夜音ヒカリ:「良いものこそ、"生"で食べる。それこそが『本物』の寿司なのです」
湯池船長古久根ベイル:「で、でも……こんなはしたない食べ方をしてしまったら」
湯池船長古久根ベイル:「お姉様になんて言えば……!」動けずにいる。
シャジャラ・ムバラカ:「ベイルさん」
シャジャラ・ムバラカ:「私は、食べます」
湯池船長古久根ベイル:「……!」
夜音ヒカリ:――微笑。
夜音ヒカリ:内心の笑み、ではない。夜音ヒカリの頬が、確かに綻んだ。
シャジャラ・ムバラカ:「確かに今まで一度も食べたことのない料理です……」
シャジャラ・ムバラカ:「今を逃せば、再び食べられるかどうかも分かりません」
シャジャラ・ムバラカ:「私は、その未踏の味に……踏み込んでみたいと思わされてしまっている……!」
湯池船長古久根ベイル:「ああ、霊樹王様!そんな……手づかみでなんて!」
夜音ヒカリ:「……どうぞ」
夜音ヒカリ:「それが『本物』です」
シャジャラ・ムバラカ:「いただきます」指で寿司を取り、醤油につけ、食べる。
シャジャラ・ムバラカ:「きゃあああああぁぁぁぁぁぁっ!!?」
シャジャラ・ムバラカ:ドバーン!!!
シャジャラ・ムバラカ:シャジャラ・ムバラカが座席から吹き飛ぶ!
夜音ヒカリ:「ふ……」
夜音ヒカリ:「船長。ベイルさんは……良い・・のですか?」
シャジャラ・ムバラカ:「はぁ、はぁ……」全身汗だくになっている。
湯池船長古久根ベイル:「う、わ、私は……」
夜音ヒカリ:バーナーをちらつかせる 「抵抗があるなら、同じように炙ることもできます」
夜音ヒカリ:「でも……それが」
夜音ヒカリ:「『本物』なんですよ」
湯池船長古久根ベイル:「た、食べたくなんか……誇り高いキングダム生として……っ!」
湯池船長古久根ベイル:「な、生の魚なんて……」
湯池船長古久根ベイル:しかしその抵抗の意志に反して
湯池船長古久根ベイル:震える指先が、大トロへと伸ばされていく――!
夜音ヒカリ:(……っ……)
夜音ヒカリ:(ろっ……べろっ……)
夜音ヒカリ:(食べろっ……!!)
湯池船長古久根ベイル:「あ、ああっ……駄目……」
夜音ヒカリ:(食べろっ…………!!!)
湯池船長古久根ベイル:大トロを手に取り
湯池船長古久根ベイル:「こんなこと……こんな料理、食べたくないのに……!」
湯池船長古久根ベイル:黒々と澄んだ醤油につけ
湯池船長古久根ベイル:「お姉様……ごめんなさい……!」
湯池船長古久根ベイル:そして、口元へ
湯池船長古久根ベイル:「―――――あっ!!」
夜音ヒカリ:(――堕ちた)
湯池船長古久根ベイル:両肩を抱き、体を丸める!
湯池船長古久根ベイル:座ったままの姿勢ではあまりの旨味を受け止めることができなかったのだ!
夜音ヒカリ:その背後に、夢のような大トロ色の光の奔流が流れるさまを幻視する。
湯池船長古久根ベイル:「いやあああああああああっ!!」
夜音ヒカリ:いや、事実流れているのだ……ベイルの主観では。
湯池船長古久根ベイル:「お姉様ぁぁぁぁぁぁ―――――ッ!!」
湯池船長古久根ベイル:ドバーン!!!
湯池船長古久根ベイル:座席から吹き飛んだ上に、服もビリビリに破ける!
解説生徒:「夜音ヒカリのKO勝ちなんだぜ!」
夜音ヒカリ:その姿を見届け、その宣言を聞き届け
夜音ヒカリ:何も言わずに背を向け、会場から去っていく。……確信があった。
夜音ヒカリ:シャジャラとベイルは、必ずや白米の定期購入を契約し、最新の炊飯器を購入するであろうという確信が。
夜音ヒカリ:そして幾人ものキングダム生徒が、それに追従するであろうという確信が。
キングダム上流生徒:「ウオオオオオ!すごいですわーっ!」
キングダム上流生徒:「そのお寿司私達も食べてみたいですわーっ!」
GM:ワー ワー
鷲谷 ユーリカ:彼女の内心を知らずしてか。ただ、キッチンから進み出て。片手を上げる。
夜音ヒカリ:そっと片手を上げ、ユーリカのそれに合わせる。
鷲谷 ユーリカ:「やあ。一発、カマしてきたね?」
夜音ヒカリ:「……なんとか、というところ」
夜音ヒカリ:「正直、疲れた……かな」
鷲谷 ユーリカ:「これでなんとか、か」「君も、大したやつだなあ」
鷲谷 ユーリカ:歓声の中に、ハイタッチの音が響く。
夜音ヒカリ:和服は身体を締め付ける構造上、すべての動作に負荷がかかる。その状態で、王と船長をKコメO堕ちさせるほどの料理を作ったのだから
夜音ヒカリ:その消耗は知れている。今ヒカリは、気力で立っていた。
夜音ヒカリ:「……控室まで」
夜音ヒカリ:「格好良く連れて行ってくれる?」
鷲谷 ユーリカ:「もちろん」「だけど、その前に」
鷲谷 ユーリカ:「一度、振り返ってみると良い」「君の美学ほこりが、世界を揺らすさまを」
鷲谷 ユーリカ:彼女の手を握りは、まだしない。まだ、最後の一つの動作が待っている。
夜音ヒカリ:言われるまま、喝采の客席を振り返る。そこに溢れる熱狂の歓呼。自分が巻き起こしたそれらを見て……
夜音ヒカリ:ヒカリは知れず、もう一度微笑を浮かべる 「……良い気分」
鷲谷 ユーリカ:その言葉に、彼女を代行するように――とびきりの恭しき一礼。

GM:ヒカリとユーリカの料理を待つ間は、他の参加者も客席にいる。
GM:10名もいると、全員が同時に料理を完成してしまうと却って不平等なのだろう。
ゼスタ・ガンマスパーク:「夜音ヒカリとは」
ゼスタ・ガンマスパーク:「仲がよいのか」
徳森カナヨ:「ヒカリちゃん~?昨日会ったばかりだけど~」
徳森カナヨ:「やっぱり、食べ物が好きな者同士、気が合うよ~」
ゼスタ・ガンマスパーク:「それは良い」
ゼスタ・ガンマスパーク:「カナヨも学外の友を増やすべきだ」
ゼスタ・ガンマスパーク:ドン、と、カナヨの眼前にうずたかいショートケーキを置く。
徳森カナヨ:「おおお~、いだきます!」
ゼスタ・ガンマスパーク:「この船に乗ったのは我の個人的理由とはいえ」
ゼスタ・ガンマスパーク:「あまり構ってやれていないのでな……」
ゼスタ・ガンマスパーク:圧のある仏頂面のままだ。
徳森カナヨ:「へへ、あたしが遊びすぎちゃってるのかも~」
ゼスタ・ガンマスパーク:「遊べば良い」
ゼスタ・ガンマスパーク:バン
ゼスタ・ガンマスパーク:山盛りになったティラミスをさらに置く。
徳森カナヨ:「ティラミスの斜塔だよ~」上から掘削するように食べていく
徳森カナヨ:「うんうん、ゼスタちゃんの高速調理、絶好調だね!」
ヘイズ・ブラックモア:「うわぁ!何してんの!?」テーブルの前を通りがかり、びっくりする。
ヘイズ・ブラックモア:「夜音ヒカリが今料理してるんだよ?先にそんな食べて大丈夫なの?」
ゼスタ・ガンマスパーク:「菓子の量か?問題ない」腕組みしたままだ。
徳森カナヨ:「大丈夫だよ~栄養は胸に行くし~」
ゼスタ・ガンマスパーク:頷く。
徳森カナヨ:「ゼスタちゃんのウォーミングアップも兼ねてるもん」
徳森カナヨ:「クリームの泡立ちも、ティラミスのしみしみ具合も、最高潮~」
ヘイズ・ブラックモア:「すごいな……普通糖分ばかりそんなに食べたら気絶するように寝ちゃうよ」
徳森カナヨ:「ヘイズ先生はお医者さんだもんね~、でもほんとに、そういう特異体質……『安定体』?っていうのだから」
徳森カナヨ:「大丈夫なんだよ~」
ヘイズ・ブラックモア:「そうか……安定体!ほう」
ヘイズ・ブラックモア:「珍しいな……!」
ヘイズ・ブラックモア:隣の席に座る。
ヘイズ・ブラックモア:「普通、オーヴァードが飢餓衝動で何かを食べる時は、とても辛そうで、苦しく思うものなんだ」
ヘイズ・ブラックモア:「だけど君はそんな様子がない。体質のせいなのかもしれないね」
徳森カナヨ:「んふふ~、たくさん食べれてラッキーって思ってます~」
ヘイズ・ブラックモア:「いいことだね」
ヘイズ・ブラックモア:「ティラミスをちょっともらってもいい?」
徳森カナヨ:「どうぞどうぞ~」
ヘイズ・ブラックモア:「……」カチ ……カチ
ヘイズ・ブラックモア:カチチチチチチチチチチ
ヘイズ・ブラックモア:フォークで取り分けようとするが
ヘイズ・ブラックモア:小刻みに皿にぶつかり、音が鳴ってしまう。
ヘイズ・ブラックモア:「あ、気になるよね。わざとじゃないんだけど」
徳森カナヨ:「?」
ヘイズ・ブラックモア:口元に運ぶ途中でも、フォークの先が震えている。
ヘイズ・ブラックモア:「んむ」口の周りを汚しながらも食べる。
ヘイズ・ブラックモア:「道具を持つと……指先が震えちゃう病気でね」紙ナプキンで口元を拭う。
徳森カナヨ:「そうなんですか……でもお医者さんって……」
ゼスタ・ガンマスパーク:「……」
ゼスタ・ガンマスパーク:「道具を使えないのか」
ヘイズ・ブラックモア:「まあ、そうだね……」へらりと笑う。
徳森カナヨ:「治療はどうやって……?」
ヘイズ・ブラックモア:「ウチは、外科をやってないんだよ」
ヘイズ・ブラックモア:「船医スタッフを引き受けたのだって、そうそうお腹を開いたりする仕事じゃないからさ」
徳森カナヨ:「そうだったんですね~」
徳森カナヨ:どうして手が震えるのか、道具を持つことに、何かトラウマがあるのか、疑問が頭をよぎったが
徳森カナヨ:深くは探らないことにする。自分から言わないのなら、言いたくないことなのだろう
徳森カナヨ:「でも、実際はたくさん暴動おきちゃってますし~」
徳森カナヨ:「たくさん甘いもの食べて、栄養貯めときましょうよ~」
ヘイズ・ブラックモア:「はは。ありがとう。もうちょっと頼りになる船医だったらよかったんだけど」
ヘイズ・ブラックモア:「甘いものが好きなんだ?」
ヘイズ・ブラックモア:「まあ好きじゃなかったらこんな食べないか」
ヘイズ・ブラックモア:フォークで食べようとしていたが
ヘイズ・ブラックモア:また震えて取り落とし、ため息をついて手づかみで食べる。
徳森カナヨ:「もちろん!物心ついた時から~」
ヘイズ・ブラックモア:「……それは、苦しくない?」
ヘイズ・ブラックモア:「過食性障害という病気は実際にある。食のコントロールができなくて、いくらでも食べてしまうという症状なんだけど……」
ヘイズ・ブラックモア:「……そういうのは、苦痛とか命の危険があるから病気と診断されるものだからね」
徳森カナヨ:「ええ~っ、そうなんだ……」
徳森カナヨ:お腹をさすってみて、ポンポンと叩いてみて
徳森カナヨ:「先生……診てもらえますか」
徳森カナヨ:「なんか、触診?っていうのなら、ここでもできるんじゃないです?触るだけですし~」
ヘイズ・ブラックモア:「うん。どうだい?すごく食べた直後だけど、苦しい?」
ヘイズ・ブラックモア:腹を撫でて触診する。
ヘイズ・ブラックモア:「……む」
ヘイズ・ブラックモア:「あれ?ほんとに食べたよね?」
徳森カナヨ:「むしろ今も食べてます」チーズケーキを頬張りながら
ヘイズ・ブラックモア:「すごいな……体に負荷をかけずこれだけの消化速度があるのか」
ヘイズ・ブラックモア:「栄養はどこに行ってるんだろう……」
徳森カナヨ:「……触っておきます?」
徳森カナヨ:下から胸を持ち上げてみせる
ヘイズ・ブラックモア:「うおっデッカ……」
ヘイズ・ブラックモア:「……いや、医療行為でもないのに胸を触るのはよくない」
ヘイズ・ブラックモア:「ティラミスおいしかったよ。料理対決勝てると良いね」
徳森カナヨ:「触診ってことでもいいのに~」
ヘイズ・ブラックモア:「そうだ」
ヘイズ・ブラックモア:「君らはなんでこの船に乗ってきたの?」
徳森カナヨ:「ショコラショコランから、パティシエとして~」
ゼスタ・ガンマスパーク:「竜と戦うためだ」
徳森カナヨ:「あたしは豪華客船でたくさん食べたいな~って気持ちもあって……そう、ゼスタちゃんはドラゴンを探してるんです!」
ヘイズ・ブラックモア:「パティシエはまあ、そりゃそうか。ドラゴン……?」
ヘイズ・ブラックモア:首をひねる。「わかんないなそれは……オアシスにドラゴンがいる……?」
キングダム上流生徒:「ゼスタ・ガンマスパーク様。出番ですわよ」
徳森カナヨ:「寿司ドラゴンかもしれないけど、ケーキドラゴンだったら嬉しいなって……ああ、時間になっちゃった~」
ヘイズ・ブラックモア:「あはは。行ってらっしゃ~い」
ゼスタ・ガンマスパーク:「うむ」
ゼスタ・ガンマスパーク:「やるとしようか」

解説生徒:「さて、次はショコラショコランから最強のタッグが登場だぜ」
解説生徒:「ゼスタ・ガンマスパークと徳森カナヨ!」
実況生徒:「楽しみね解説生徒」
ゼスタ・ガンマスパーク:キッチン入口を囲む四方向から勢いよくスモークが焚かれ
ゼスタ・ガンマスパーク:腕組みしたゼスタのシルエットが浮かび上がる。
ゼスタ・ガンマスパーク:「我求む」
ゼスタ・ガンマスパーク:「究極……」
ゼスタ・ガンマスパーク:「……」
ゼスタ・ガンマスパーク:「カナヨ」心配そうに後ろを見る。
徳森カナヨ:「かっこいいよ~」ぱちぱち~と拍手している
ゼスタ・ガンマスパーク:「違う……」
ゼスタ・ガンマスパーク:「『我欲する』『至高』」
ゼスタ・ガンマスパーク:口上を合わせてほしいらしい。
徳森カナヨ:「あっ、任せて任せて~、テイク2お願いします!」
ゼスタ・ガンマスパーク:「我求む」「究極……」
ゼスタ・ガンマスパーク:「……」
ゼスタ・ガンマスパーク:首を傾げる。
ゼスタ・ガンマスパーク:「カナヨ……」
徳森カナヨ:「我欲する……」
徳森カナヨ:「至高!」
徳森カナヨ:ばばーんと手を前に出すポーズ
ゼスタ・ガンマスパーク:「うむ」頷く。
ゼスタ・ガンマスパーク:「我……この勝負に全霊を捧げ」
ゼスタ・ガンマスパーク:「チーズタルトを……作る!」
ゼスタ・ガンマスパーク:――ジャッ!
ゼスタ・ガンマスパーク:ふるい器を手に取り、薄力粉をふるっていく!
徳森カナヨ:「ご覧ください、この目にも止まらぬ粉さばきを~!」
ゼスタ・ガンマスパーク:バチン! ジャカッ!
ゼスタ・ガンマスパーク:ふるい終えた粉を瞬時に脇に寄せ、今度は常温で柔らかくしたバターを泡立て始める……!
ゼスタ・ガンマスパーク:「粉糖!塩!卵黄!」ガガガガガガガガガガガ!!
徳森カナヨ:「昨日まで別人だった食材たちが、あっという間に一つの生地に」
徳森カナヨ:「なんてドラマチック~」ゼスタの邪魔にならないようにしつつ、くるくる回っている
ゼスタ・ガンマスパーク:カナヨのその回転に合わせるように
ゼスタ・ガンマスパーク:薄力粉と合わせたバターをこね、回転させ
ゼスタ・ガンマスパーク:サラマンダー能力で生地の温度を調整……!一枚の巨大な生地に変える!
キングダム上流生徒:「すごいですわ!」
キングダム上流生徒:「おいしそうですわ!」
ゼスタ・ガンマスパーク:タタタタタタタタタタン!!
ゼスタ・ガンマスパーク:工場機械のような正確さで、整然と型を抜く。
ゼスタ・ガンマスパーク:「灼!!!」ボッ
ゼスタ・ガンマスパーク:手をかざすと、大量のタルト生地が一度に焼き上がる!サラマンダー能力による熱制御だ。
徳森カナヨ:「火吹いて生地固まる……」
徳森カナヨ:「一つになった生地は、今、確かな形を持ったのです~」
ゼスタ・ガンマスパーク:「カナヨ。クリームチーズを……!」
ゼスタ・ガンマスパーク:カナヨに頼みつつ、ボウルに水を入れ
ゼスタ・ガンマスパーク:やはりサラマンダー能力で瞬時に沸騰させる。
徳森カナヨ:「え~いっ!」
徳森カナヨ:精いっぱいのスピードでボウルにクリームチーズを注ぎ込む
ゼスタ・ガンマスパーク:「――感謝!」クリームチーズを全てボウルで受け止め、グラニュー糖とともに湯煎にかける!
ゼスタ・ガンマスパーク:レモン汁や薄力粉とともに混ぜ、フィリングを完成!生地に流し込み冷却!
ゼスタ・ガンマスパーク:先程受け取ったクリームチーズで、既に飾り用クリームをも泡立てている。
ゼスタ・ガンマスパーク:――シュバババババババババ!!
ゼスタ・ガンマスパーク:「完……!」
徳森カナヨ:「完……!決まったね、ゼスタちゃん……」
ゼスタ・ガンマスパーク:「ああ」汗を拭う。
徳森カナヨ:「後は……任せて!」
ゼスタ・ガンマスパーク:こくり
徳森カナヨ:皿に盛りつけられたチーズタルトを、審査員へ運ぶ
徳森カナヨ:「と~っても濃厚だけど、後味スッキリなクリームチーズと」
徳森カナヨ:「サクサクほろろな生地が最高なチーズタルトです♪」
シャジャラ・ムバラカ:「……素晴らしい」
徳森カナヨ:「塩っけの強い物の後は……甘い物、欲しくなるでしょう~?」
湯池船長古久根ベイル:「はぁ、はぁ……助かるわ」体にシーツを巻いた姿で受け取る。
シャジャラ・ムバラカ:「ん……!」
シャジャラ・ムバラカ:「美味しい……!レモンとチーズの酸味でクリームのほのかな甘さがより引き立つような……」
湯池船長古久根ベイル:「ええ……しかもタルトは目の前で焼いているのだから、なお美味しいわ」
湯池船長古久根ベイル:「敢えて冷蔵してなじませるのではなく、強く冷やしたクリームと焼き立てのタルト生地で」
湯池船長古久根ベイル:「温度差と食感の違いを味わえるようにしたチーズタルトなのね……」
シャジャラ・ムバラカ:「確かに、目の前で調理しなければ……そしてあの速度でなければ実現できないデザートです」
徳森カナヨ:「でしょでしょ~」
徳森カナヨ:「ゼスタちゃんの高速調理だからできる技!」
徳森カナヨ:「これからも、ショコラショコランをご贔屓に~」
シャジャラ・ムバラカ:「素晴らしい。ショコラショコランには安心して任せられますね」
湯池船長古久根ベイル:「ええ……さっきの料理は、なんだか……」
湯池船長古久根ベイル:「すごく疲れて……」
シャジャラ・ムバラカ:「ところであなたは何をしていたのですか?」
シャジャラ・ムバラカ:「調理の最中、ずっと踊ってるだけだったような……」
徳森カナヨ:「…………」
徳森カナヨ:「ゼスタちゃんは言葉で多くを語らないし、調理はとっても速くて正確……」
徳森カナヨ:「作ったお菓子で語る、って人なんです」
徳森カナヨ:「あたしにできるのは、それを少しだけ、言葉で飾ること……」
徳森カナヨ:「それで大丈夫なんですよ~」
徳森カナヨ:判定をさせてください
GM:今……判定をする!
GM:どうぞお願いします
徳森カナヨ:《原初の赤:サイレンの魔女》+《混沌なる主》シーン攻撃です 対象は霊樹王とベイル船長
徳森カナヨ:3dx+12
DoubleCross : (3DX10+12) → 10[6,7,10]+8[8]+12 → 30

GM:つ、強い
GM:ダメージをどうぞ
徳森カナヨ:回った!ダメージ出します
徳森カナヨ:4d10+15
DoubleCross : (4D10+15) → 21[5,4,9,3]+15 → 36

徳森カナヨ:倒せてないのでもう一回!
徳森カナヨ:3dx+12
DoubleCross : (3DX10+12) → 10[6,6,10]+9[9]+12 → 31

徳森カナヨ:4d10+15 ダメージ
DoubleCross : (4D10+15) → 25[8,7,2,8]+15 → 40

GM:小手返し二手!
GM:総ダメージ量ではヒカリちゃんに及ばないものの……料理対決は勝利!
キングダム上流生徒:「やっぱりアフタヌーンティーにはお菓子に決まってますわ~~!」
キングダム上流生徒:「紅茶と一緒に魚なんて食わねーですわ!」
キングダム上流生徒:「米なんてだっせーですわ!帰ってフルーツタルト食べますわ」
徳森カナヨ:「あ、あわわ……でも、お米も……おいしいと思いますよ~」
ゼスタ・ガンマスパーク:カナヨの肩を叩く。
ゼスタ・ガンマスパーク:「明日は米の菓子を作る」
徳森カナヨ:「ゼスタちゃん……!」
ゼスタ・ガンマスパーク:そのまま、無駄口を叩くことなく踵を返し、
ゼスタ・ガンマスパーク:スモークの向こうへと姿を消す。
徳森カナヨ:「そうだね、お菓子で語るんだもんね……!」
徳森カナヨ:とてとてと、その後を追った

鷲谷 ユーリカ:「おや。そろそろ始まるようだね」テーブル席のひとつにて、割烹着姿のままにドリンクを開けつつステージに目をやる。
夜音ヒカリ:「ふう……」 疲弊しているが、まだ人目がある。和服を身に付けている以上、だらしない所を人に見せるつもりはなかった
鷲谷 ユーリカ:「しかし、スモークで登場とはなかなか派手だね」
鷲谷 ユーリカ:お疲れ様、と笑いかけながら用意していたもう一本のドリンクを差し出し。
夜音ヒカリ:「ありがとう」 受け取り、こくこくと飲む。控えめな喉がせわしなく動く
邵リウ:「いい料理だったな。夜音ヒカリ」
邵リウ:筋骨隆々という言葉が相応しい、タンクトップにジーンズ姿の女だ。
鷲谷 ユーリカ:やあ、と片手を上げる。
邵リウ:「会場からの評判も良かった。この評判ならメニューの採用はほとんど決まったようなものだろうな」
夜音ヒカリ:「……本当? 客観的にそう言ってもらえると、すごくありがたい」
夜音ヒカリ:「そのために来たようなものだったから。ええと……」
鷲谷 ユーリカ:「崑崙の……いや。今は、同窓会の、だったかな?」と、差し込みつつも自己紹介を奪いはせぬ様子で。
邵リウ:「邵リウ」
夜音ヒカリ:「そうなんだ。何だかこの船っぽくないなとは思ったけど……」
邵リウ:「そちらの君は、どうやら私のことを良く知っているようだな」
邵リウ:「どこかで会ったことが?」
鷲谷 ユーリカ:「いや?ただ、その武名は良く知っているというだけさ」
鷲谷 ユーリカ:尊敬に値するだけの技量をもつ人物としても、ね?と。
夜音ヒカリ:「武名……」 確かに強そうだな、と思いながらその体躯を見上げる
邵リウ:「ならば当然、私がどのような技を使うのかも知っているのだな」
鷲谷 ユーリカ:「もちろん」「だが、今はその技よりぜひ教えてもらいたいものがある」
鷲谷 ユーリカ:「今、この船で起きている"騒乱"が、エッグを巡るものだということはご存知かな?」
夜音ヒカリ:二人の様子を見つつ、ゼスタの手際もうかがっている。お菓子カテゴリの中で言えばおはぎの方が好きだが、それはそれとして洋菓子もイケる口だ。
邵リウ:「……フ。話を逸らすのは下手だな」
邵リウ:「商売柄だとは思うが、初対面の人間には自分を大きく見せない方がいい」
鷲谷 ユーリカ:その言葉には、少しバツが悪そうに肩をすくめる。
鷲谷 ユーリカ:こればかりは職業柄。メサイア学生の生得的な病とも言えるのかもしれないが……
邵リウ:「イースターエッグの話をしたいのなら、それでも構わないが――」
邵リウ:「もちろん私は知っている。そうでなければ同窓会にとって受ける意味は然程ない招待だ」
夜音ヒカリ:「お菓子とかには興味ないの?」
夜音ヒカリ:「今まさに作ってるみたいなの。わたしは、準備とかであまり知らないけど……食べる機会はありそうだし。それ目当てで来るなら、意味はありそう」
邵リウ:「私はあまり、こうした贅沢が肌に合う性質ではないようだ」
邵リウ:「一度体験してみなければ分からないとも思っていたが」
夜音ヒカリ:「あー」 少し分かるといった顔
邵リウ:「君が確認しなければいけないこととは?」
鷲谷 ユーリカ:「質実剛健を、ヒトの形にしたような身ではあるからね」「だからこそ、君に聞きたいんだ」
鷲谷 ユーリカ:「僕だけで済む話ならともかく。皆が巻き込まれるという可能性があってね」
鷲谷 ユーリカ:「……"エッグ"は、生徒を呼び、喰う類のものかもしれない。なんて言ったら、笑うかい?」
邵リウ:「あり得るかもしれんが」
邵リウ:「そう言う以上は、心当たりがあるのか。イースターエッグに」
鷲谷 ユーリカ:「僕も、危うく招かれるところだった」
鷲谷 ユーリカ:声、聞いた覚えは?と。彼女に問いかけながら……ヒカリ君にもこう付け加える。
鷲谷 ユーリカ:「ヒカリ君も。夜更かしはしないようにね」「今夜は、疲れたぶんぐっすりと寝ると良い」
夜音ヒカリ:「……ん」 頷く。どちらにせよあえて夜更かしをするつもりはなかったが
夜音ヒカリ:「いつの間にそんな目に遭ってたんだ」
邵リウ:「具体的な状況が見えんな」
鷲谷 ユーリカ:殺人マグロの子供に食べられちゃうよ、と冗談めかして付け加え
鷲谷 ユーリカ:「深夜。僕は"おいで"という声で、デッキへと招かれた」
鷲谷 ユーリカ:「そして、あと一歩で湖めがけ、飛び降りるところだった」
鷲谷 ユーリカ:昨晩だよ、もう傷は治ってるけどね、と、自身の右目を指差す。
邵リウ:「……船の生徒が、少しずつだが消えている」
邵リウ:「それと同じ現象かもしれない。だが、私が思うにこの現象は――」
邵リウ:「犯人がいて、密かに生徒を攻撃しているのだと思う」
鷲谷 ユーリカ:「犯人はこの船にいる、ということかな」
鷲谷 ユーリカ:随分"らしい"話になってきたじゃないか、と
鷲谷 ユーリカ:「てっきり最初は、各校から送り込まれた生徒同士が、他の学区の生徒を狙い合っているのだと思っていたんだ」
鷲谷 ユーリカ:「ただ、"本当にそれだけ"か?とね」「手がかりを得て動いているというよりは――」
鷲谷 ユーリカ:皆闇雲に攻撃し合う状況が、自然に成立しつつあるんじゃあないかな?と。
夜音ヒカリ:「いつの間にそんなことになってたんだ」
鷲谷 ユーリカ:「大一番を控える君には語れないだろう」
鷲谷 ユーリカ:心配の種を増やすようなことは言えないよ、と
夜音ヒカリ:「……うん、ありがとう。でも確かに、そう言われると」 首を振り 「実際、この料理大会に……キングダムが主催するこの大会にわたしが紛れ込めたのも」
夜音ヒカリ:「結局、トラブルがあったからだし。……もしかして、被害にあってる人、多い?」
邵リウ:「私の推測を話す」
鷲谷 ユーリカ:頷き、続きを促す。
邵リウ:「そこの君には申し訳ないが、イースターエッグだとか、謎の声だとか」
邵リウ:「そうした煙に巻くような現象ではない、ごく単純な事件に見える」
鷲谷 ユーリカ:「その心は?」
邵リウ:「この船内を動く何者かが、一人ずつ……標的の生徒を始末して」
邵リウ:「転送するか、その他の手段で消している」
夜音ヒカリ:「おいで、おいで……っておびきよせてたっていうのも」
夜音ヒカリ:「単にその一環、ということ?」
邵リウ:「それは分からない。聞いたのはそこの彼女だけのようだしな」
鷲谷 ユーリカ:その洞察を聞いて……しばしの沈黙のあと。
鷲谷 ユーリカ:「く、あはははっ!」
鷲谷 ユーリカ:「いや、ありがとう。"そうかもしれない"と、頷かれたらどうしようかと思っていたところだ」
鷲谷 ユーリカ:ごめんごめん、と息を吐いて、ドリンクを一口飲み。
鷲谷 ユーリカ:「その反応を聞いて安心したよ」
邵リウ:「何を意図しているのかを聞こう」
邵リウ:「君と付き合うのは根気が必要だな」
鷲谷 ユーリカ:「ああ、こればかりは済まないね。ちょっと浮かれと、してやられたという気持ちが湧いてきてね」
鷲谷 ユーリカ:「まあ、単にこういうことさ」「さっきの通りだよ。"職業病"さ」
鷲谷 ユーリカ:何かとあれこれ、気がかりな言葉が飛び交い、"らしい"ことがあるとその裏に"関連性"を見出してしまう。
鷲谷 ユーリカ:「先程は失礼したね。僕も、だいぶ余裕を失っていたということらしい」
鷲谷 ユーリカ:背筋を伸ばし、彼女へ深く礼をする。
邵リウ:「いや、謝罪を求めているわけではないが……」困惑する。
鷲谷 ユーリカ:「……あー、いやね」
鷲谷 ユーリカ:一つ咳払いして
邵リウ:「整理しよう」
邵リウ:「君は、自分でも信じていない情報を私に提供した」
鷲谷 ユーリカ:頷く。
邵リウ:「故に、私がそれを見抜いたことに安心したのだと言った」
邵リウ:「何故そうしたのか、と聞いただけだぞ」
鷲谷 ユーリカ:「ああ、それについては」「僕の正気を信用していないから、かな」自分の頭を指差す。
鷲谷 ユーリカ:「誰かに"そうじゃない"と言われてだ」「"そんなはずがない"と、僕は思わなかった」
鷲谷 ユーリカ:「つまり、自分もそれを"信じていなかった"ということを自覚できたということさ」
邵リウ:「客観的な視点によって、思い込みであったことが分かった、ということか」
鷲谷 ユーリカ:「そういうことさ!」
鷲谷 ユーリカ:いやあほんと回りくどい言い方で申し訳ないね……と。
鷲谷 ユーリカ:珍しく、彼女が縮んで見えているのがわかる。
邵リウ:「いずれにせよ……イースターエッグ絡みの妄想を抱えている自覚があるなら」
邵リウ:「それを公言したり、あるいはそう考えているかのように振る舞うのは勧めない」
邵リウ:「私が調査した限り――」
邵リウ:「そうした生徒から先に、この船からいなくなっている」
鷲谷 ユーリカ:「――ああ、なるほど」
鷲谷 ユーリカ:ずっと考えていたのだ。自分が狙われる理由を。
鷲谷 ユーリカ:メサイアの生徒として、エッグを手にする栄光は望んでいる。だが――
鷲谷 ユーリカ:思えば、それこそが"大きな釣り餌"だったのかと。
夜音ヒカリ:「なるほど」 頷く
夜音ヒカリ:「噂の原因ではなく、噂の結果ということなんだ」
邵リウ:「私はそう考えている。『動く者』が標的になっている」
鷲谷 ユーリカ:「調理係の子達も、探していたわけか」
邵リウ:「だから君や、今調理している徳森カナヨは狙われていない。そう思わないか?」
夜音ヒカリ:「うん。マグロの解体に忙しくしたりしてたし……」
鷲谷 ユーリカ:「ある意味、転送された彼女たちが欲深いものだったからこうなったとも言えるわけか」
鷲谷 ユーリカ:塞翁が馬というやつだなあと思いつつも、頷く。
鷲谷 ユーリカ:「……だとすれば、僕の目標は切り替えねばならないわけだ」
鷲谷 ユーリカ:ぽつりと呟く。
邵リウ:「……話しすぎたな。良い料理をねぎらうだけのつもりでいたが」
鷲谷 ユーリカ:「僕としては礼を言いたい限りだよ。……済まないね、こうも煙に巻きたがる相手とでは、話しづらかったろう」
邵リウ:「それも悪くない。頭の訓練になる」
邵リウ:「名前は?」
鷲谷 ユーリカ:「ふふ、ありがとう」
鷲谷 ユーリカ:「鷲谷 ユーリカだよ」
鷲谷 ユーリカ:今は、道化としての名乗りはしない。あくまで、ヒカリ君を支えるものとして来ている故に。
邵リウ:「ユーリカか。いい名前だ」
鷲谷 ユーリカ:……単に、格好の悪いところを見抜かれて、道化としては型無し、ということかもしれないが。
邵リウ:「意趣返しと言ってはなんだが……私の技は分かったか?」
邵リウ:「既に見せている」
夜音ヒカリ:(ぜんぜんわかんなかった……) ポヤ顔
鷲谷 ユーリカ:「……」少し、逡巡して。
鷲谷 ユーリカ:「いや、投了だ」「無駄に言葉を弄すことは、今はやめておくよ」
鷲谷 ユーリカ:両手を上げて降参の仕草。
邵リウ:手を開くと
邵リウ:バラバラと鉄片が落ちる。
邵リウ:ブロック状に寸断された食器のナイフだ。
鷲谷 ユーリカ:それを静かに、じっと観察するように見ている。
邵リウ:「私は"天府陵劍"」
鷲谷 ユーリカ:食い入るように、あるいは――そこから新たな芸を学び取ろうという。
鷲谷 ユーリカ:偽りも煙に巻くつもりもない、真摯な視線であるように見えた。
邵リウ:「人を見抜くというのは、ここまでを見るということだ」ニヤリと笑う。
邵リウ:「――邪魔をしたな」
邵リウ:そのまま、テーブルを離れていく。
夜音ヒカリ:「……」
夜音ヒカリ:(勝手に備品を壊したらだめじゃない?)
鷲谷 ユーリカ:もう一度だけ、頭を下げてから彼女を見送って。
鷲谷 ユーリカ:「……はぁぁぁぁぁ」力尽きたように、脱力したように
鷲谷 ユーリカ:「ヒカリ君、僕も今日はすごくよく寝れそうだ……」
夜音ヒカリ:「ん。お互いよく頑張った」
鷲谷 ユーリカ:へとへと、あるいは魂が抜けかかっている、というくらいに憔悴しているのがわかる。
鷲谷 ユーリカ:道化としては0点だよこれ……と、ぼやく声さえ聞こえる。
夜音ヒカリ:「……あんまり話、分かった感じはしないんだけど」
夜音ヒカリ:「つまり、イースターエッグを狙わなければ、危ない目にも遭わない……ということだと思う」
夜音ヒカリ:「……狙わなければいいんじゃない? ユーリカも」
鷲谷 ユーリカ:「もちろん、それはそうなんだけどさ」
鷲谷 ユーリカ:「……だが、わかるかいヒカリ君」
鷲谷 ユーリカ:「つまりは、他の学生たちを守らなければ。僕らの、見せるものを示す相手が居なくなってしまうだろう!」
鷲谷 ユーリカ:それが、"目標が変わった"ということなのだと。
夜音ヒカリ:「……なるほど」 頷く 「それはそう」
夜音ヒカリ:「大きな舞台で良いところを見せられて、気が抜けていた。……そうだね。一人でも多くの生徒の部屋へ、毎月末、米俵が届くようにするには」
夜音ヒカリ:「無事でいてもらわなきゃ」
鷲谷 ユーリカ:「しばらくは、協力関係は続行だ。いいかい?」
鷲谷 ユーリカ:指を一つ鳴らせば、差し出す手だけは道化の手袋に覆われて
夜音ヒカリ:「もちろん」 手を取る 「守ろう。お客様を」

GM:このシーンでもロイス取得が可能。
GM:料理決闘の報酬どうしようか考えたんですが
GM:カナヨちゃんにスペシャル応急手当セットを支給しましょう
GM:普通の応急手当キットと同じ効果に加えて、使用しても手番を消費しません。
徳森カナヨ:何度も回復できる……誤植じゃないんですか!?
GM:あ、一回使ったらなくなります。ただオートアクションで使えるってだけですね
徳森カナヨ:あっそういうことですね!何度も使える回復アイテムなんてある訳ないよね~
GM:そうだぞネームレスシティくん





◆Middle04◆ランドツアー

GM:それでは次のシーン。シーンプレイヤーはレナさんで、他は自由登場です
レナ・ルナール:はーい!
レナ・ルナール:レナ・ルナールの侵蝕率を1D10(→ 10)増加(65 → 75)
レナ・ルナール:ぎゃん
夜音ヒカリ:夜音ヒカリの侵蝕率を1D10(→ 1)増加(65 → 66)
鷲谷 ユーリカ:鷲谷ユーリカの侵蝕率を+1D10(→ 4)増加(66 → 70)
徳森カナヨ:53+1d10
DoubleCross : (53+1D10) → 53+7[7] → 60




船内 客室


GM:レナは、変わらずリウの客室に間借りしている。
GM:服とともに若木レルカのルームキーも手に入れているが、レルカの知り合いなどが部屋に訪問した場合に安全を確保できない。
邵リウ:「料理を取ってきた。夜音ヒカリもゼスタ・ガンマスパークも健闘していたな」
邵リウ:折詰にされた寿司と、チーズタルトだ。
レナ・ルナール:「ありがとー、少なくともどっちがヒカリが作ったものかは一発でわかるね。」
邵リウ:「君の度胸でも、さすがに湯池船長と霊樹王の目の前には堂々とは出ていけないだろうからな」苦笑する。
レナ・ルナール:「反逆者は肩身が狭いねえ」
レナ・ルナール:どこか愉しげに笑う
邵リウ:「夜音ヒカリと鷺谷ユーリカにも探りを入れておいた。……よく同行しているが、仲は良いのか?」
レナ・ルナール:「そうだね。楽しく関わらせてもらってるよ。」
レナ・ルナール:「ヒカリとカナヨは、良くも悪くも興味の導線が人間の方に向けられてないからね。」「安心して一緒に入られる」
邵リウ:「鷺谷ユーリカは違うようだな。……『夜中の声』の件を話したことがあるか?」
邵リウ:「似た話を私に伝えてきた。向こう側から探りを入れられている可能性がある」
レナ・ルナール:「いや、僕からは話していないよ。」
邵リウ:「……だとすると、本当に『声』があるということか」
レナ・ルナール:「そうかもね。」
レナ・ルナール:「その声が聞こえる聞こえないに」
レナ・ルナール:「法則はあるのかな。」
邵リウ:「イースターエッグを探しているかどうかで呼ばれるのではないか、というような話にはなった」
レナ・ルナール:「へえ。」
レナ・ルナール:興味深そうにリウの顔を覗く
邵リウ:「レナの視点で見て、鷺谷ユーリカは『殺人鬼』だと思うか?」
邵リウ:「イースターエッグの話に興味があり、この船の乗客についてもよく調べている」
邵リウ:「『声』の話に乗ってくるかどうかを試している気配があった」
邵リウ:「仮に『殺人鬼』でないなら、ああいう頭が切れるタイプは味方に引き入れたいものだが」
レナ・ルナール:「ふむ」
レナ・ルナール:「僕の所見としては」
レナ・ルナール:「彼女が『殺人鬼』だという可能性は、限りなく低いと見てるよ。」
邵リウ:「根拠があるなら聞こう」
レナ・ルナール:「魔女の勘」
邵リウ:「フッ」
邵リウ:「似たタイプだな、君達は」
レナ・ルナール:「褒め言葉として受け取っておくよ。」
邵リウ:「私はあまり、説明の付かない勘を信じるタイプではないが……レナの身の安全は、レナ自身の責任だ」
邵リウ:「そう信じるなら、むしろ力を借りられるように動いてみるといい」
レナ・ルナール:「そうしたいところだけど。」
レナ・ルナール:「彼女、目立ちたがり屋だからなあ。もしかしたらリウにも迷惑がかかっちゃうかも。」
邵リウ:「私自身の迷惑は、私の責任でどうにかする」
邵リウ:「同窓会とはそういうものだからな……レナもやれるはずだ」
レナ・ルナール:「君がそう信じてくれるなら。」
レナ・ルナール:「信頼に応えないとね。」
レナ・ルナール:別に『同窓会』という組織に身を預けていることになんの感慨もあるわけではないけれど。
レナ・ルナール:この『同窓会』にはいずれ大きな波が訪れる。その時に、シェイルがより飛躍するために。
レナ・ルナール:自分の価値を示しておくことは必要だろう。



大オアシス内 島


GM:大オアシスにはいくつかの島が点在しているが、既に調査され安全が確認されている島はその中でも僅かだ。
GM:『ティタノマキア号』はそうした島の一つに停泊した――何もない無人島ではあるが、美しいビーチが楽しめる。
GM:生徒達も思い思いの水着に着替え、海水浴を楽しむ日なのだ。
GM:厳密には海水浴じゃないが、そう呼ばせてほしい。湖水浴とかあんまり言わないから
鷲谷 ユーリカ:「まったく、いい天気だね!」既に水辺にて優雅に派手なパラソルとビーチチェアを揃えたユーリカの姿が見える。
鷲谷 ユーリカ:プールサイドでの芸などの際にも大概は道化の衣装のため、水着姿であることは稀有な景色であるかもしれない。

鷲谷 ユーリカ:やや白い肌に赤い瞳はそのままだが、痩せた割にメリハリの付いたスタイルを競泳水着姿で包めば。
鷲谷 ユーリカ:それはそれで、道化とはまた異なる形で人々の目を引き付けることになるだろう。
鷲谷 ユーリカ:最も、当人はそれらの目線を特に気にする様子もなく……
鷲谷 ユーリカ:手にはトロピカルドリンク入のグラスを手にし、そこに差したストローから甘酸っぱい味を楽しんでいるのが見える。
夜音ヒカリ:……稲作部文化班は、結論づけた。
夜音ヒカリ:「日本文化の伝統に則った水着とは、スクール水着である」と。
夜音ヒカリ:そして、稲作部文化班はこうも結論づけた。
夜音ヒカリ:「スクール水着で観光するのはスベリムーブである」と。
夜音ヒカリ:文化に寄せたくとも、本当に文化に寄せれば却ってスベる……稲作部にとって、水着を選ぶとはすなわちその二律背反に挑むということなのである。
夜音ヒカリ:夜音ヒカリも水辺での観光に臨む身としてその問題に挑み、彼女なりの結論を見出していた。
夜音ヒカリ:――スクール水着は着る。

夜音ヒカリ:その上で、スコートのような装飾を付け、さらに普段羽織っているようなテック素材のジャケットを合わせたのだ。
夜音ヒカリ:いわゆるスポーツファッションへの寄せである。カラーリングも通常のスクール水着よりも明るめのブルーに仕上げ、悪目立ちしないよう調整した。
夜音ヒカリ:(胸元はちょっと危なっかしいけど……)
夜音ヒカリ:(これは多分許容範囲……のはず)
夜音ヒカリ:鏡を見ながら頷く。夜音ヒカリ、米を売りつけるというメインミッションをこなした今、お気楽にバカンスすることにためらいはなかった。
夜音ヒカリ:「でも、バカンスって何すればいいのかな」
夜音ヒカリ:「米を炊くのはいいとして……」
徳森カナヨ:ズシ……ズシ……
徳森カナヨ:どっぷん……
徳森カナヨ:その姿を見た者は、そんな幻聴を聞いてしまうだろう

徳森カナヨ:「んふ~、余裕のあるサイズを選んできたけど~」
徳森カナヨ:「思ってたよりも食べすぎちゃったみたい~」
徳森カナヨ:カナヨの胃袋はブラックホールと称されることもあるが、栄養は消える訳ではない
徳森カナヨ:むしろ余すことなく、胸に集まっていく……
徳森カナヨ:水色に、白いフリルのついた爽やかな水着
徳森カナヨ:普段おさげにしている髪は、高めに結んで快活なイメージに
徳森カナヨ:「んしょ」歩くたびにズレるのを手で戻しながら
徳森カナヨ:アイスクリームの乗った大きめのかき氷を頬張り、ビーチを満喫する準備は完了だ!
レナ・ルナール:小柄な少女が徳森カナヨの隣を歩いている。
レナ・ルナール:彼女と比較すると或いは
レナ・ルナール:すとん……
レナ・ルナール:という幻聴が聞こえてくるものもいるかもしれない。
レナ・ルナール:「カナヨは大変だね。」
レナ・ルナール:「僕は着られるデザインが多いから楽だけど。」
レナ・ルナール:そう言いながらフリル調の水着を纏った胸元に手を当てる

徳森カナヨ:「オーダーメイドで作ってもらってるから大丈夫だよ~……って言いたいけど」
レナ・ルナール:ぴょん、と妖しく水着が跳ねる。
徳森カナヨ:「高いんだよね~……」
レナ・ルナール:胸は小さいがその触れれば壊れそうな程に繊細で、
レナ・ルナール:陽の光を受けて微かに紅潮する肌には独特の色気がある。
レナ・ルナール:「でも、高いだけあって似合ってるよ。」
レナ・ルナール:湖畔で戯れる妖精のように軽やかに、跳ねてカナヨの前に出る。
レナ・ルナール:足の白さ、そして細さを強調するようにつけられた黒のキャットガーターが風に揺れた。
徳森カナヨ:「でもルナちゃんのも、とっても品があって……なんだか高そう~」
徳森カナヨ:「キングダムの人って……すごい!」
レナ・ルナール:「ふふ、実は可愛いだけじゃないんだよ?」
レナ・ルナール:「貴重な生地を使っているから着心地も良くて。」
レナ・ルナール:「……触ってみる?」
レナ・ルナール:青みがかった瞳でカナヨを見上げる。
徳森カナヨ:「い……良いの~?」
徳森カナヨ:そろそろと手を伸ばす
レナ・ルナール:「いいよ?」「だけど、水着だけね?」
レナ・ルナール:優しげな丸みを帯びた肩をそっとカナヨに預ける
徳森カナヨ:「うん……!」
徳森カナヨ:やましい気分がある訳ではないのに、なんだかいけないことをしているような……不思議な感覚
レナ・ルナール:白い肌の下に細く艶やかな鎖骨が浮かび上がる。
レナ・ルナール:その下にはまだ大人とは言えないまさしく『少女』というに相応しい小さな膨らみ。
レナ・ルナール:そしてその小さな膨らみを守るように着飾られた白と黒を貴重にしたフリルの水着が君を誘うようにして揺れている
徳森カナヨ:「………」ごくり、喉が鳴る
徳森カナヨ:肩のフリルの端を、なぞる様に指で辿る
レナ・ルナール:「あ~」
レナ・ルナール:カナヨが指を伸ばした瞬間
レナ・ルナール:悪戯っぽい声を出しながら、その細い体をそっと下げた。
徳森カナヨ:「ええっ」
レナ・ルナール:「カナヨ、今なんか少しえっちだったよ?」
徳森カナヨ:「そ、そそそんなことないよ~?」
徳森カナヨ:その顔は、まだ日に焼けてもいないのに赤くなっている
レナ・ルナール:「ホントに?じゃあ、僕はじっとしてても大丈夫?」
レナ・ルナール:未熟な果実のように淡く濡れた唇を尖らせながら、妖しく囁く
徳森カナヨ:「うん……女の子同士だし……大丈夫だよ~……」
レナ・ルナール:「そうだよね。僕よりもカナヨのほうがずっと女の子らしいし」
徳森カナヨ:「……フリル、こんなに細かい刺繍もあるのに、ごわごわしてなくてすごいね……」さわさわ
レナ・ルナール:「ふふ、そうでしょ?」
レナ・ルナール:するりと、カナヨに体を寄せる。
徳森カナヨ:「リボンもフリフリもたくさんあって……やっぱり小さいと選びやすいのか……って……!」
レナ・ルナール:「どうしたの?」
レナ・ルナール:カナヨちゃんの太ももに優しい刺激が走る。
レナ・ルナール:レナの水着のスカートがその肉付きのいい太ももを撫でたのだ。
徳森カナヨ:「ひゃあん!くすぐったいよ~」
レナ・ルナール:「あ、ごめん。当たっちゃった?」
レナ・ルナール:「でも、気持ちよかったでしょ?」
徳森カナヨ:「も……もう!」
レナ・ルナール:「あんまり手触りがいいから、ぼくもつい手を伸ばしちゃんだ。」
徳森カナヨ:「じゃあ……ルナちゃんも触ってみる?」
徳森カナヨ:「触らせてくれたお礼……」
レナ・ルナール:「ふふ、カナヨは律儀だね。」
レナ・ルナール:「じゃあ、遠慮なく撫でちゃおうかな。」
徳森カナヨ:「お手やわらかに……」(別にえっちなことじゃないはずなのに……なんだか……)
レナ・ルナール:「「「カナヨは」」」
レナ・ルナール:不意にレナの声が変わった。
レナ・ルナール:いや、声が変わったのではない。声の、響く場所が変わった。
レナ・ルナール:先程までカナヨの鼓膜を揺らして声が、まるで脳を直接揺らすように響いてくる
徳森カナヨ:(あ……れ……)
レナ・ルナール:「「「どこを触って欲しい?」」」「「「どこを撫でられたら、気持ちよくなれる?」」」
レナ・ルナール:その声は、君の判断力を奪い、そして───
レナ・ルナール:《止まらずの舌》
レナ・ルナール:3dx
DoubleCross : (3DX10) → 8[2,8,8] → 8

レナ・ルナール:GMが禁止しなければ、意思判定で対抗してください。
GM:まったく禁止しません。どんどんやれ!
徳森カナヨ:精神は同じく3……絶対負けない!
徳森カナヨ:3dx
DoubleCross : (3DX10) → 9[7,9,9] → 9

レナ・ルナール:あ、待って!
徳森カナヨ:待つよ~
GM:達成値追加エフェクトを使っても構いません。
レナ・ルナール:神の啓示を受け取りました。
レナ・ルナール:勝ちにいきます。《夢の雫》達成値+10
レナ・ルナール:これで僕の達成地は18!カナヨちゃんの達成値は!?
徳森カナヨ:9……ダブルスコアで負けます……
GM:残念でしたね
徳森カナヨ:悔しい……!
レナ・ルナール:「「「どうしたの?カナヨ」」」
レナ・ルナール:「「「君が教えてくれないと、僕はどうしたらいいのかわからないよ?」」」
徳森カナヨ:「下から……」
レナ・ルナール:脳を揺らす甘い響き、そして肌を撫でる優しい吐息が君の判断力を奪っていく
徳森カナヨ:「おっぱいを……持ち上げて……もらったら……」自分の言葉のような、そうでないような、不可思議な感覚
レナ・ルナール:「こうやって」
レナ・ルナール:カナヨの体に小さな体を預ける。
レナ・ルナール:「見つめ合いながら?」
レナ・ルナール:「それとも、釣りの時みたいに後ろから抱きしめて上げた方がいい?」
徳森カナヨ:「前……から……」
レナ・ルナール:「へえ、好きなんだ。」
レナ・ルナール:「自分の胸が、誰かの欲望に歪められているのを、見られるのが。」
徳森カナヨ:「…………」頷く
レナ・ルナール:「そして、そんな恥辱を受けてる時の顔を見られることにも」
レナ・ルナール:「憧れてるの?」
レナ・ルナール:蒼い瞳に、微かな加虐の光を浮かべなら
レナ・ルナール:カナヨの脳を揺らす
徳森カナヨ:「み……見てくだひゃい……」
レナ・ルナール:「じゃあ、悦んで」
レナ・ルナール:「僕が君の無様で爛れていて、そして甘美な欲望を叶えてあげる。」
レナ・ルナール:カナヨの瞳を見つめながら、その大きな胸に手を伸ばす。
レナ・ルナール:その虚ろな瞳には今は自分の姿しか映っていない。
レナ・ルナール:自分の欲望を叶えてくれる期待をされていることに昏い喜びを感じながら
レナ・ルナール:その大きく柔らかな乳房を小さな白い手で持ち上げる
徳森カナヨ:「んんっ……」
徳森カナヨ:「ふぅ~~……支えてもらうと……楽……」
レナ・ルナール:「うわあ…ほんとにおっきい…」
徳森カナヨ:「経験点くらい……あります……」
レナ・ルナール:「どういう暗号?」
レナ・ルナール:カナヨの肌がレナに手に吸い付き
徳森カナヨ:「ん……ふ……」
レナ・ルナール:規格外の大きな乳肉がレナの手を包むように万有引力の法則従い重みを与えてくる
レナ・ルナール:(僕に、そういう趣味があるわけではないけれど……これは……)
レナ・ルナール:「カナヨ?」
徳森カナヨ:「ふぅ…………あ、あれ?」
徳森カナヨ:「な……なんでルナちゃん触って……!?」
レナ・ルナール:「カナヨはえっちだね」
レナ・ルナール:「こうして僕に自分のおっぱいを持ち上げてほしいなんて」
徳森カナヨ:「そ……そんなこと……」驚いて体が跳ねた結果、胸でレナを弾いてしまう
徳森カナヨ:ばいんっ!
レナ・ルナール:「はわっ!」
レナ・ルナール:肉体!見事に弾き飛ばされる!
徳森カナヨ:「……あ!ごめんルナちゃん~!」
レナ・ルナール:「ひどいよ。カナヨ」
レナ・ルナール:「僕はカナヨの言ったとおりにしただけなのに。」
レナ・ルナール:ちょっと拗ねたような素振りを見せる。
レナ・ルナール:実際にレナはカナヨの言った通りにしただけなのだ。それを言わせたのはレナではあるのだけれど。
徳森カナヨ:「それは~……言ったような……気はするけど……」
徳森カナヨ:「う~、なんだか全然、大丈夫じゃないよ~~~!」
GM:その時、ビーチの向こう側で騒ぎが聞こえてくる。
GM:何か、珍しい見せ物を見つけた時のような興奮と歓声――ノヴァリスでは珍しくもないことだが
GM:その中に、いくつか恐怖の悲鳴が交じっている。異様だった。
レナ・ルナール:「じゃあ、カナヨ。そんなときはどうすればいいか教えてあげようか?」
レナ・ルナール:「自分よりも大丈夫じゃない人を見ると落ち着けるんだよ。」
レナ・ルナール:そう言って騒ぎのする方向を指差す
徳森カナヨ:「そ……そそそうだよね!」
徳森カナヨ:「行こう、ルナちゃん!」
徳森カナヨ:足早に、騒ぎのする方へ向かう
レナ・ルナール:軽い足取りでカナヨに着いていく

GM:穏やかに寄せては引く波。
GM:周囲には何もなく、少しばかり岩場がある程度だ。
GM:もちろん殺戮魚の類も存在しない……安全な水域だからだ。
GM:夜音ヒカリと鷺谷ユーリカは浜辺で思い思いの時間を過ごしている。
夜音ヒカリ:「……それは……」
夜音ヒカリ:「何?」 ユーリカの手にしているグラスを見ている
鷲谷 ユーリカ:「ん?」「ああ、トロピカルドリンクというやつさ」
鷲谷 ユーリカ:「その名も『ノヴァリス・ブルーハワイ』ってフレーバーだそうだよ?」
鷲谷 ユーリカ:からん、と氷が音を立てるグラスには目を引くオレンジのストローが刺さっている
鷲谷 ユーリカ:更に、中には星型のナタデココなどが浮かび、水面には鮮やかなチェリーが陽の光を照り返している
夜音ヒカリ:「……『トロピカル』って、なんか結局、フルーツを混ぜたという感じで……」
夜音ヒカリ:「良くわからないよね。ブルーハワイもよく分からない」
夜音ヒカリ:言いつつ、ユーリカの隣のチェアに腰を下ろす 「おいしい?」
鷲谷 ユーリカ:「ふふ。そう言うと思ったよ」「飲んでみるかい?」
鷲谷 ユーリカ:バロールのエフェクトでグラス容量が拡張済みなのが売りだってさ、と。
夜音ヒカリ:そう言われると、遠慮なく差し出されたストローに口を付け、ジュースを飲む。
夜音ヒカリ:「んむ……」 ストローから唇を離し、指で拭いつつ 「……やっぱり甘いけどよく分からない味。うーん、果物……果物なんだろうけど……」
夜音ヒカリ:「みんな、お米なんてよく分からないから食べないというのに、よく分からない飲み物は飲むんだもの」
鷲谷 ユーリカ:「なかなか舌鋒が鋭いね?」くすくすと笑う
鷲谷 ユーリカ:「それはこの場所が特別だから、というのはあるのかもしれないよ?」
鷲谷 ユーリカ:「ほら、誰だって特別な場所で特別なものを食べたいだろう?」
鷲谷 ユーリカ:「君が昨日、あの米の魅力を最大限にアピールした途端、皆一斉に飛びついたように」
夜音ヒカリ:「うう、ん……状況による補正ということ。物ではなく経験……」
夜音ヒカリ:「それならまあ、理解はできるかもね」 ビーチチェアに寝そべり、くたりと力を抜く
鷲谷 ユーリカ:「普段は、僕だってこういう物は飲まないよ」「とはいえ、世間のメサイアの生徒のイメージのように」
鷲谷 ユーリカ:「破壊の限りを尽くした挙げ句、逃げ遅れた生徒たちの生き血をすする……というわけでもない」
夜音ヒカリ:「そこまでイメージ強くないよ」
夜音ヒカリ:「食事が粗末そうだとは思ってるけど」
鷲谷 ユーリカ:「まあ、それはあるね」
鷲谷 ユーリカ:頷く。非合法活動において食事ほど無防備な瞬間はないからだ。
夜音ヒカリ:「あるんだ……かわいそう」
鷲谷 ユーリカ:「だから、君の米のプレゼン資料を見てなかなか興味はあるんだ」
夜音ヒカリ:「お米が?」 身を傾け、ユーリカに顔を向ける。寝そべっても形を崩さなかった豊満な胸がさざめく。
鷲谷 ユーリカ:「そう、米がさ」「正確には、というかうちの学区でも、コンビニでおにぎりなんかは売られていることはある」
鷲谷 ユーリカ:そこまで意識して見た覚えはなかったから、というのはあるけどね?と付け加え。
夜音ヒカリ:「ああ、それはそうだよね。わたしも遠出した時はコンビニでおにぎり探すなぁ」
鷲谷 ユーリカ:「だけど、いざ"高級な"食べ方というものをアレほど見せられるとね」
鷲谷 ユーリカ:いやあ、痛快だったね、昨日の料理対決、と。敗れたことは特に気にしない。あの喝采で十分すぎるほどだったからだ。
夜音ヒカリ:「もちろん、あんな上等な食べ方、普通はできないけどね」
夜音ヒカリ:「というか、あんなマグロがこのオアシスにいっぱいいても困る……」 穏やかな水面を見つつ
鷲谷 ユーリカ:「だが、ただ何も考えずに安いからと買って、喉に流し込むよりは……"楽しい"」
鷲谷 ユーリカ:水面を見て、くすくすと笑いながらドリンクに口をつけようとして。ストローは1本だけだったことと。
鷲谷 ユーリカ:既にそれを彼女が飲んでいたことを思い出し、小さくクスっと笑った。
夜音ヒカリ:「そう、そう。お米はね……美味しいだけじゃなく、楽しくもあるんだよ」
夜音ヒカリ:「スシ以外にも、米に何かを添えた料理というのはたくさんある。わたしは苦手だけど、発酵したえぐい豆みたいなやつだって、お米と一緒なら食べられるって子もいるし」
鷲谷 ユーリカ:ヒカリの言葉を聞きながら……視線は表情を見つめている。
夜音ヒカリ:「あれはさすがに、日本でもものすごくマイナーな、仙人みたいな人たちの文化だと思うんだけど……」
鷲谷 ユーリカ:「……うん。やっぱり、君は君の好きなものを語るときが、一番楽しそうだ」
夜音ヒカリ:ぱちりとまばたき。実際、表情はさして変わっていないが、声音は明らかに弾んでいたことだろう
夜音ヒカリ:「そう?」 本人は無自覚である
鷲谷 ユーリカ:彼女の表情を見つめるユーリカの視線には、まるで夜空で自分だけが知る星の輝を見つけた時のような喜びが見える。
鷲谷 ユーリカ:「そうさ」「なにせ、僕の目は嘘をつかないんだ」
鷲谷 ユーリカ:冗談めかしてウィンクをして……
鷲谷 ユーリカ:「君がコメの話をする時、周りに黄金色の光が漂うように見えるのさ」
鷲谷 ユーリカ:だから、楽しいとわかる……なんてね?と。
夜音ヒカリ:「ふうん……好きなものの話をすると、ユーリカにはそう見えるんだ」
夜音ヒカリ:「じゃあユーリカの好きなものは何?」 金の眼を向けながら
鷲谷 ユーリカ:「皆の笑顔、かな?」
夜音ヒカリ:「うーん」
鷲谷 ユーリカ:はぐらかすような言い回しではなく、率直に返す言葉だ
夜音ヒカリ:「光りはしないけど……」
夜音ヒカリ:「嘘じゃない気もするかな」
鷲谷 ユーリカ:「そりゃあそうさ」「嘘じゃあないんだよ」
鷲谷 ユーリカ:「ただ、漠然としているとしたら、そうかもね」
鷲谷 ユーリカ:「人の"感情の色"がわかる目を持ってるとさ、どうしても見えてしまうんだ」
夜音ヒカリ:「へえ……そうなの? そうなんだ」
鷲谷 ユーリカ:「平気なフリをしているけれど、実は今にも泣きそうだったり」「喜んでいるように見えるけど、実はなんとも思っていなかったりね」
鷲谷 ユーリカ:「そういうのが、どうしても見えてしまうからには……」「皆に心から笑って、綺麗な色を見せて欲しいと思うわけさ」
夜音ヒカリ:「ふうん……なんだかそれは、ちょっと大変そうだね」
夜音ヒカリ:「人とは違う物が見えて、そこまで気を配るっていうのは。……楽しそうに見えるからいいけど」
鷲谷 ユーリカ:その言葉に、少しだけ目を瞬かせて
鷲谷 ユーリカ:「……ふふ、確かにそうかもね」口元に浮かぶのは、愛用のいたずら道具を自慢するような悪童の笑み。
鷲谷 ユーリカ:「だけど、僕はこうして笑えるくらいには、楽しく生きている」
鷲谷 ユーリカ:えっへん、と胸を張ってから……
鷲谷 ユーリカ:「それこそが、僕にとっては一番大事なんだ」
鷲谷 ユーリカ:告げる言葉には、少しの恥じらいと。多くの誇りが込められている。
夜音ヒカリ:「……きっと大変なのにすごいね」
夜音ヒカリ:「お米を育てるのは、結局、稲や空や地面に水……そういう数値化できるものと向き合うことである程度進められるけど」
夜音ヒカリ:「『皆』は本当に違う。お米が好きな人も、嫌いな人も、知らない人もいる」
夜音ヒカリ:「いや、嫌いな人はいないか……」
夜音ヒカリ:「食べず嫌いな人もいる」 訂正する
鷲谷 ユーリカ:「良さを知らないだけ、かもね」
夜音ヒカリ:「そう。そうなの」 強く頷き
夜音ヒカリ:「だから、少し人に見えない答えが見えるとは言っても、やっぱり難しそうだけど」
夜音ヒカリ:「そういうので良いことを頑張れてるなら、えらいね。ユーリカは」
鷲谷 ユーリカ:「やだなぁ、そういう褒め方。一番ズルいよ?」
GM:湖から上がって、二人のもとに近づいてくる生徒がいた。
シャジャラ・ムバラカ:「ごきげんよう。鷺谷ユーリカと……夜音ヒカリでしたね」
シャジャラ・ムバラカ:「マグロの寿司の。……素晴らしい料理でした」
夜音ヒカリ:「ん。そう言ってもらえて嬉しい」
鷲谷 ユーリカ:「やあ。君もひと泳ぎしてきたところかい?」
シャジャラ・ムバラカ:「ええ。ニンフの混血でも、泳ぎができないわけではないですから」
シャジャラ・ムバラカ:霊樹王の水着はシンプルなオリーブ色のワンピースだ。
シャジャラ・ムバラカ:起伏の少ない、すらりとした体のラインが出ている。
シャジャラ・ムバラカ:「あの後すぐ、定時制に連絡を取ったのですが……」
シャジャラ・ムバラカ:「魔法局がまず二十個、炊飯器を一括購入するそうです」
夜音ヒカリ:「……!」 目を輝かせる
シャジャラ・ムバラカ:「そこまでして白米を使いたい派閥がどこかにあるんでしょうか」
夜音ヒカリ:「すごい、キングダムの魔法局にそれだけの納入なんて……」
夜音ヒカリ:「もしかしてお米とオールド・レネゲイド系の技術には密接な関係がある?」
シャジャラ・ムバラカ:「どうなんでしょう……」こちらも不思議そうにしている。
鷲谷 ユーリカ:「まず、と言ったね」
鷲谷 ユーリカ:「つまりはヒカリ君、これは成果次第ではさらなる追加も有り得るということだ」
夜音ヒカリ:「すり潰さなければいけない小麦に比べて、形そのまま食べられる米はより直接的に自然の力を取り入れられるのではないかと思っていたけど」
鷲谷 ユーリカ:「ふぅむ。つまりは、加工するほど神秘が解体されると、そういう話かい?」
夜音ヒカリ:「うん。魔法局もそういうお米の力に気付きつつあるのかもしれない……ともかく、任せて」
夜音ヒカリ:「わたしの威信に賭けて、必ず満足行くものを納入する」
鷲谷 ユーリカ:「しかし、炊飯器を購入するというのは良いけれど……使い方についても」
鷲谷 ユーリカ:「ヒカリ君、君が自ら指導するのはどうだい?」
シャジャラ・ムバラカ:「ユーリカさん、強引にお話を進められますね……」
鷲谷 ユーリカ:「アシスタントとして、そして王の道化としての二重仕事(ダブルワーク)かな?」
鷲谷 ユーリカ:と、肩をすくめる。
夜音ヒカリ:「20個も納入があったのなら、あちらも用途を把握している可能性は高い……と思うけど」
夜音ヒカリ:「指導というよりは、話を聞きに魔法局を訪問したりはしたいかな。お米を広めるヒントがあるかも……」
夜音ヒカリ:その喋りは早口で、声も興奮気味。表情に大きな動きがないのは生来の性質なのだろう
鷲谷 ユーリカ:その様子を見て、ニコニコと微笑んでいる。
鷲谷 ユーリカ:ヒカリの周りに散る黄金色の光を、ユーリカは見ているからだ
シャジャラ・ムバラカ:「納入の方は魔法局とアップルシードの間で話を進めてください。……ともかく」
シャジャラ・ムバラカ:「先程ユーリカさんは『成果次第では』と言いましたね」
シャジャラ・ムバラカ:「この航海で、この先に何らかの『成果』があると思いますか?」
シャジャラ・ムバラカ:「ヒカリさんは調理アドバイザーとしての仕事は十分に果たしました。……いえ」
シャジャラ・ムバラカ:「料理決闘であれだけの成果を挙げたのですから、それ以上と言えるでしょう」
鷲谷 ユーリカ:その提言を聞き、少し目を閉じて考える。
夜音ヒカリ:「お米の良さを知れたこと、お寿司の良さを知れたことが、今後のありとあらゆる『成果』に霞んでしまうかもしれない……」
夜音ヒカリ:「シャジャラさんはそう思ってるの?」
シャジャラ・ムバラカ:「いえそんなことは言っていませんけど……」引いている。
夜音ヒカリ:「あれ……おかしいな……」 戸惑っている
鷲谷 ユーリカ:「そうだな。目指すべき成果は、大きく二つはあるさ」
鷲谷 ユーリカ:ゆっくりと目を開ける。
鷲谷 ユーリカ:「一つ目は。この航海において。可能な限り多くの人々を楽しませる、ということ」
鷲谷 ユーリカ:「もとよりパフォーマーとして呼ばれたんだ。当然だろう?」
鷲谷 ユーリカ:ヒカリ君は自らそれを成し遂げたんだ、僕も負けてられないな、と。
鷲谷 ユーリカ:「そして、二つ目は――」「"殺人鬼"を見つけることだ」
シャジャラ・ムバラカ:「……殺人鬼」
鷲谷 ユーリカ:「だって、よく考えても見てほしい」
鷲谷 ユーリカ:「客が減るのは、芸人としては損さ」
鷲谷 ユーリカ:普段のメサイア慣れしすぎたせいで気づかなかったが、そうなんだよ!と
鷲谷 ユーリカ:だいたいショーが終わる頃に観客の何割かが転送されているのが普通だから……と
シャジャラ・ムバラカ:「……そうですね。このクルーズに招かれた客の中に」
シャジャラ・ムバラカ:「我々キングダムに仇なす者が紛れている」
シャジャラ・ムバラカ:「そのくらいのことは、私も理解できています――ならば」
シャジャラ・ムバラカ:「なぜ、そのような人選をしたのでしょう?」
夜音ヒカリ:「人選……?」
鷲谷 ユーリカ:「標的を選ぶ理由か」一度、ヒカリ君を見る。昨晩、リウ君からの話を聞いていたのは彼女も一緒だった。
シャジャラ・ムバラカ:「ユーリカさん。あなたが仰るように、本当にあなたが日々のパフォーマンスで観客を転送させるような芸風の者であれば」
シャジャラ・ムバラカ:「キングダムは、呼びません、、、、、
鷲谷 ユーリカ:「…………」
鷲谷 ユーリカ:バカな……という顔をしている。
シャジャラ・ムバラカ:「もちろん、それが悪いと言っているわけではないのですが」
夜音ヒカリ:(悪くはあるんじゃないかなぁ)
シャジャラ・ムバラカ:「キングダムの生徒に危害が及ぶような可能性がある以上は、通常はあり得ないということです」
鷲谷 ユーリカ:「つまり」「"キングダムの舌に合わない食材は皿に載せない"と」
シャジャラ・ムバラカ:「ええ」
鷲谷 ユーリカ:ヒカリくんを見て小さく謝る。君のことを言ってるわけじゃないよ!と
シャジャラ・ムバラカ:「ヒカリさんも、アップルシードでは名の知れた専門家であるにしても……」
シャジャラ・ムバラカ:「……そもそもアップルシードとキングダムは、交流の薄い学区です」
鷲谷 ユーリカ:「てっきり、異文化交流が目的としてある程度、癖のある生徒を集めていたと思ったんだが」
シャジャラ・ムバラカ:「建前では、きっとそうなっているのでしょう」
シャジャラ・ムバラカ:「けれど、ご存知ありませんか?」
シャジャラ・ムバラカ:「以前にも……キングダムがそのようにして」
シャジャラ・ムバラカ:「危険な者、見知らぬ者を集めて遠征をしたことがあったと」
夜音ヒカリ:「ぜんぜん知らない。……けど」
夜音ヒカリ:「だとしたら、わたしたちは……」
夜音ヒカリ:「……餌?」
シャジャラ・ムバラカ:「……」
鷲谷 ユーリカ:その言葉に、少し自身の顎に手を当てて考えて。
鷲谷 ユーリカ:「"大物狩り(レイドミッション)"か」
シャジャラ・ムバラカ:「学区を越えた義勇部隊を募っての、砂漠生物討伐」
シャジャラ・ムバラカ:「その時には、騎士王が攻撃され……思想集団"ARES"の存在が明らかになった」
シャジャラ・ムバラカ:「今回もキングダムは同じようなことをしているのではないでしょうか?」
夜音ヒカリ:「うーん……」 首を傾げて
夜音ヒカリ:「ごめん、わたしはそういうの、全然よく分からない……分からないけど」
夜音ヒカリ:「船長に言われていたことがある」
夜音ヒカリ:「なにか襲ってきたら、戦力として力を貸して欲しい、と」
シャジャラ・ムバラカ:「……」
夜音ヒカリ:「だから、もしかしたら……船長は何か、知ってるのかも」
シャジャラ・ムバラカ:「そうですね。知っているとしたら私ではなく、古久根ベイル……」目を伏せて呟く。
シャジャラ・ムバラカ:「私は所詮、定時制の王に過ぎませんから」
夜音ヒカリ:「いっしょに聞きに行く?」
シャジャラ・ムバラカ:「素直に答えてくださればいいんですけれどね」
夜音ヒカリ:「あなた、なんだか不安そう」
夜音ヒカリ:だよね? とユーリカを見る
鷲谷 ユーリカ:黙考している。昨日のリウの言葉。全ては思い込みなのでは?と。彼女は確かに自分に告げて。
鷲谷 ユーリカ:そして、自分も「そんなはずがない!」とは思わなかった。それが、自分の正気を今のところは証明している。
鷲谷 ユーリカ:「問うてみるべきだろうね」
鷲谷 ユーリカ:「けど、その前に一つ」「だとすれば、なぜ"君が呼ばれた"んだろう?」
鷲谷 ユーリカ:シャジャラに目を向ける。自身を定時制の王とは揶揄するが、それでも――
シャジャラ・ムバラカ:「だから聞きたくないのですよ」くすり、と笑う。
シャジャラ・ムバラカ:「私が聞けば、答えてもらえなかったとしても、答えてくれたとしても」
シャジャラ・ムバラカ:「愉快な結果になるとは思えません」
鷲谷 ユーリカ:「なかなか悲観的だね」小さく肩をすくめ
シャジャラ・ムバラカ:「『危険因子』に私が含まれていたか、あるいはそれ以上の危険に放り込むつもりでいたか――」
シャジャラ・ムバラカ:「いずれにしても、うんざりします」
夜音ヒカリ:「ふうん……?」 その辺りの機微はまったく分からない。開拓農学校に王などいるわけがないのだ
シャジャラ・ムバラカ:「そもそも……砂漠生物の時には"ARES"がいたのだとすれば」
シャジャラ・ムバラカ:「……今回は一体何が」
GM:その言葉を遮るように、
GM:ビーチの方向から生徒達の歓声と悲鳴が聞こえてくる。
鷲谷 ユーリカ:「さて」「なら、その答えを一緒に見に行こうじゃないか」
シャジャラ・ムバラカ:「ユーリカさんには……これが答えだという確信でも?」
鷲谷 ユーリカ:ドリンクを一口飲めば、ひょいと軽く立ち上がり。
鷲谷 ユーリカ:「さてね」「だが、答えが一つしかないとは思わない方がいいかもしれない」
鷲谷 ユーリカ:「それが、僕が昨日痛い目を見て覚えた考え方さ」
シャジャラ・ムバラカ:「……ええ。仰るとおりですね」
夜音ヒカリ:「騒ぎだね」 身を起こす 「『噂をすれば影』かも」
シャジャラ・ムバラカ:「ヒカリさんは残られますか?」
夜音ヒカリ:「行くよ。別に、他のお客さんを守ることは仕事ではない……けど」
夜音ヒカリ:「嫌な思い出が少ない方が、お米も買ってくれやすそうだしね」
鷲谷 ユーリカ:「と、いうわけさ」
鷲谷 ユーリカ:一歩、彼女の方に進み出て。芝居がかった笑みと共に手を差し出す。
鷲谷 ユーリカ:「"野心"か"忠節"か」「"どちらであったことにもできる"」
シャジャラ・ムバラカ:「――それは相手にとってもどちらとも取られる立場である、ということです」
シャジャラ・ムバラカ:「皮肉や自嘲の類ですよ」
鷲谷 ユーリカ:「だが」「どちらになるとしても――」
鷲谷 ユーリカ:「舞台の上では、縮こまるよりは声を出して踊るほうがいい」
鷲谷 ユーリカ:「そのほうが、きっと楽しくて笑えるはずさ」
鷲谷 ユーリカ:「――故に、僭越ながらこの道化め」「あなたの道行きに、華を添えて差し上げましょう」
鷲谷 ユーリカ:指を鳴らせば、一瞬そこには道化の姿が重なる。
シャジャラ・ムバラカ:「そこまで大仰に誘わなくても」
シャジャラ・ムバラカ:「……一緒に行くつもりです」
鷲谷 ユーリカ:「いやあ、君が迷っているようだったからね!」
シャジャラ・ムバラカ:「不安だったのですか?」笑う。
シャジャラ・ムバラカ:「あなたのほうも」
鷲谷 ユーリカ:「どうかな?自信はないけれど……」
鷲谷 ユーリカ:「君の笑顔で忘れてしまったよ」
鷲谷 ユーリカ:それじゃあ行こうか、と。歩きはじめよう

GM:波打ち際に生徒達が集まり、空を指さしたり、あるいは写真を撮ったりしている。
メサイア生徒:「ドラゴンでしょ、あれ?」
クリムゾン生徒:「キングダムってほんとにいるんだ~」
レナ・ルナール:「今、ドラゴンって聞こえた?」
ジェネシス生徒:「そんな珍しがることでもなくない~?」
ジェネシス生徒:「ドラゴンなんてどこでもいるじゃん」
徳森カナヨ:「ドラゴン……ドラゴン!?」
メサイア生徒:「でも私初めてみたよ!すごいすごい!かっこいいー!」
徳森カナヨ:「寿司?ケーキ?」飛び跳ねて、ドラゴンを探す
GM:はしゃいで両手を振る者。そわそわと見つめる者。
GM:だが、その群衆を見れば、違和感を覚えるかもしれない。
GM:そこにはキングダムの生徒がいない。
レナ・ルナール:「寿司とケーキのどこにドラゴン要素が…って、あれ、ちょっと待って。カナヨ」
レナ・ルナール:「僕たち、キングダムのクルーズでここに来たよね?」
徳森カナヨ:「もちろん!あたしはキングダムから招集されて……」
GM:キングダムの生徒達だけ、全員が船の中に避難してしまったとしか思えない。
レナ・ルナール:「なのに…ここにキングダムの生徒…いなくない?」
レナ・ルナール:「僕以外」
徳森カナヨ:「あれ、確かに……」制服を着ているわけではないが、学校ごとに雰囲気というものがある
ラス・ヴィダス生徒:「ドラゴンだ!ドラゴンドラゴン!」
メサイア生徒:「おー、ほんとにドラゴンだー……」
徳森カナヨ:「船に逃げたのかな……でもまるで、事前に分かってたみたいに……あれは!」
GM:生徒達の視線の方向には、確かにドラゴンの影がある。
幻獣:翼を広げ、悠然と海上を飛行している。

幻獣:「…………」鳴き声を発することもない。虚ろな顔で、生徒達を見下ろしているだけだ。
レナ・ルナール:その姿を見た瞬間
レナ・ルナール:思わずカナヨの手を引いていた
レナ・ルナール:「…カナヨ」
レナ・ルナール:「逃げよう」
幻獣:ドラゴンとしか言いようがない。黒い鎧のような鱗に覆われ、内からかすかに青い光を漏らしている、ドラゴンだ。
徳森カナヨ:「ケーキとかお寿司とか……そんな風に見えない……!」
徳森カナヨ:「うん、逃げなきゃ……!」
レナ・ルナール:カナヨが振り返り、レナの姿を視認したのならわかる。
レナ・ルナール:それまで目の前の小さな少女が纏っていた余裕や、どこか超然とした空気。
レナ・ルナール:それが消え去っている。
徳森カナヨ:「だ……大丈夫……?」
レナ・ルナール:まるで絶対的な捕食者を目の前にした小動物のように、怯えている。
徳森カナヨ:(キングダムの人だからこそ、ドラゴンの怖さを知ってるのかな……?)
レナ・ルナール:「大丈夫じゃ…!ない!逃げるんだ!」
GM:キングダムにもいくらでもドラゴンはいるはずだ。
GM:野生種とされるドラゴン。『ヘイラッシャイザー』で召喚されるドラゴン。食用に培養されたドラゴンすらいた。
GM:だが、現にキングダム生が避難している。一人残らず。
夜音ヒカリ:ぽすぽすとその場にやってくる 「何かの出し物とか……でもないんだよね」
鷲谷 ユーリカ:「――やあ。随分、らしくない顔をしているじゃないか」
鷲谷 ユーリカ:EZ:雑踏の王で、人々の間をスルスルと抜けて姿を表して――
レナ・ルナール:「……!なんで、君たちまで!」
夜音ヒカリ:「騒がしかったから。だけど、そんなにまずいのなら逃げよう、船まで」
夜音ヒカリ:「あそこなら安全だろうし……」
鷲谷 ユーリカ:「何って」「言ってなかったっけ?」
鷲谷 ユーリカ:「ああ、ごめん。言ってないか」頭を振る。
鷲谷 ユーリカ:「これ以上、客が減っては困る、ってね」
シャジャラ・ムバラカ:「……あれは……!」
シャジャラ・ムバラカ:口元を押さえる。
徳森カナヨ:「霊樹王さん……何か知ってるんですか?」
鷲谷 ユーリカ:行きなよ、と。促すように言いながら洞察を向ける。キングダムの者達が、明らかに恐怖や焦燥の色を浮かべている。
鷲谷 ユーリカ:それが意味するところは、およそどちらかだ。想定外の異常か。想定内の最悪か。
シャジャラ・ムバラカ:「………………」
シャジャラ・ムバラカ:「竜骸ワイバーン
シャジャラ・ムバラカ:「なんで、ここに」
夜音ヒカリ:「竜骸ワイバーン……」
シャジャラ・ムバラカ:「どうして……!?大オアシスに『あれ』が出てくる余地があったということなの……!?」
レナ・ルナール:「霊樹王、これはどういうことなんだ!キングダムは何を狙っている!」
シャジャラ・ムバラカ:「分かりません。――とにかく船内に避難しましょう」
徳森カナヨ:「なんか……すっごく危険なんですね……?」
シャジャラ・ムバラカ:「いいえ」
シャジャラ・ムバラカ:「あれ自体、、が危険というわけではないのです」
シャジャラ・ムバラカ:「ですが、キングダムの生徒であれば知っています。あれはドラゴンではありません」
鷲谷 ユーリカ:「なら、あれはさしずめ銀の弾丸かい?」
鷲谷 ユーリカ:「銀と言うよりは、むしろ鉛や鉄に見えるけどさ」
シャジャラ・ムバラカ:「私が混血種だから恐れているように見えますか?」
シャジャラ・ムバラカ:「竜骸ワイバーンは理事会の兵器です」
鷲谷 ユーリカ:その言葉に、目を細めて――
鷲谷 ユーリカ:「……なるほど。むしろ吸血鬼の牙だったというわけだ」
夜音ヒカリ:「理事会の……!」
徳森カナヨ:「理事会の……なんでそんなのが~?」
シャジャラ・ムバラカ:「キングダムの生徒は……紛争を戦い抜いた生徒は、皆あれ、、を知っている」
シャジャラ・ムバラカ:「倒しても倒しても、それ以上の数で私達に群がり、引き裂き、食らってきた……理事会の象徴」
夜音ヒカリ:「あれは単体だけど……その様子だと、単体だから大丈夫という訳ではなくて」
夜音ヒカリ:「むしろ『群れているかもしれないから危ない』っていう……ことでいいのかな」
レナ・ルナール:「あれとの戦いは、如何に味方の死体を効率よく積み上げていくか。というものにしかならない。」「そして、ここいる連中にはそんな戦いは出来ない。」
鷲谷 ユーリカ:「ははぁ、なるほどね」
鷲谷 ユーリカ:「あれは斥候ということかな」
シャジャラ・ムバラカ:「そうではないことを祈ります。……戻りましょう」
GM:一行が船に向けて移動を始めると、群衆の中からさらに歓声が上がる。
GM竜骸ワイバーンが群衆に気付き、襲撃の姿勢を取った。それだけではなく
GM:その攻撃を受けて立つ者がいたからだ。
ゼスタ・ガンマスパーク:「――ドラゴン」
ゼスタ・ガンマスパーク:「デュエリスト反応は」
ゼスタ・ガンマスパーク:「貴様だったか?」
夜音ヒカリ:(デュエ……え? なに?)
徳森カナヨ:「ぜ……ゼスタちゃん!」
鷲谷 ユーリカ:指を鳴らし、危険を告げる文字を描こうとして。だが、その前に立ちはだかる彼女に気づく。
ゼスタ・ガンマスパーク:ガシャン!ジャキッ!
ゼスタ・ガンマスパーク:右腕のデバイスが展開する。
ゼスタ・ガンマスパーク:「クリームタルト……装填」
徳森カナヨ:「ゼスタちゃんはドラゴンがたくさん呼び出されたって言ってた……でもそれは、お寿司でもケーキでもなかったの……?」
夜音ヒカリ:「お寿司やケーキはドラゴンじゃないよ?」
ヘイラッシャイザー:《Hey Rasshai!》
ヘイラッシャイザー:《Cream Tart……Stand by!》
ヘイラッシャイザー:ギュイギュイギュイギュイギュイ!
GM:原色をふんだんに使った派手なエフェクトとともに
GM:ゼスタの背後に、巨大なモンスターが……光とともに降臨する!

ホイップクリーム・ドラゴン:「キャルァァァァァ――――ッ!!」
ゼスタ・ガンマスパーク:「征け。ホイップクリーム・ドラゴン……!」
レナ・ルナール:「やめろ!竜骸はそんな甘い相手じゃない!!」
鷲谷 ユーリカ:「たくさん」「カナヨ君」「"たくさん"と、そう言ったね?」
徳森カナヨ:「うん……だから、たくさん召喚した人が……決闘者がいるかもってゼスタちゃんが……」
GM:空では、竜骸ワイバーンとホイップクリーム・ドラゴンの熾烈な戦闘が繰り広げられている。
GM:ゼスタ・ガンマスパークも強力なスイーツデュエリストだ。勝負は互角か、ゼスタがやや優勢ですらあるだろう。
徳森カナヨ:「お……押してる!ゼスタちゃんならやれるかも!」
メサイア生徒:「やるじゃんデザートドラゴン!」
鷲谷 ユーリカ:「違う」「もう1体、いや。もう2体くれば」
鷲谷 ユーリカ:盤面は押し返されうる。そうだろう?と。
鷲谷 ユーリカ:ルナ君や、シャジャラ君へと目を向ける。
クリムゾン生徒:「どっちが勝つか賭けましょうよ!」
ラス・ヴィダス生徒:「うおーやれやれー!」
GM:生徒達は思い思いの歓声を上げ、ドラゴン同士の空中戦に見入っている。
シャジャラ・ムバラカ:「……おかしい」冷や汗を流す。
シャジャラ・ムバラカ:「竜骸ワイバーンは……ここまで強かったでしょうか?」
シャジャラ・ムバラカ:「あれの運用は群れが基本です。あの竜骸ワイバーンは……」
シャジャラ・ムバラカ:「本来の竜骸ワイバーンの出力を大きく上回っているように見えます」
徳森カナヨ:「じゃあその強いのが……たくさん?いるかもしれないの……?」
夜音ヒカリ:「……まあ、この調子で勝てれば良いんじゃない……?」 ぜんぜん分からない話だし、楽観論を唱えておく
夜音ヒカリ:「ワイバーンっていうのも、なんか……お腹でも減ってたとか」
ホイップクリーム・ドラゴン:空では、ホイップクリーム・ドラゴンが敵を食いちぎったところだ。
ホイップクリーム・ドラゴン竜骸ワイバーンの残骸がバラバラと海に落下していく。
ホイップクリーム・ドラゴン:「クゥゥゥ――ッ!」
ホイップクリーム・ドラゴン:高く鳴くと、その場で転送され、消滅していく。
レナ・ルナール:「か、勝った…?他の個体の姿も見えない。」
シャジャラ・ムバラカ:「……ええ」
レナ・ルナール:「ひとまずは、なんとなかったのか?」
鷲谷 ユーリカ:「今が、頃合いだ」
GM:紛争時代は、斥候が出現したのであれば、1分も経たずに後続が5羽10羽と現れたものだった。
GM:生徒達も派手な戦闘を見て満足したのか
GM:思い思いに談笑しながら、船へと戻っていく。
ラス・ヴィダス生徒:「すごかったねー」
ジェネシス生徒:「あっちの方のドラゴンもカッコよくなかった?」
クリムゾン生徒:「ショコラショコランってあんなことするのか……怖いな……」
GM:ざわざわざわ
夜音ヒカリ:「なったみたいだね」
ゼスタ・ガンマスパーク:「……」しばらくその場に仁王立ちしていたが、一行に気付く。
ゼスタ・ガンマスパーク:「見ていたのか」
徳森カナヨ:「ゼスタちゃ~ん!かっこよかったよ!」
徳森カナヨ:手を振りながら駆け寄る
ゼスタ・ガンマスパーク:「ふ……」照れる。
レナ・ルナール:「本当に助かったよ。ありがとう」
鷲谷 ユーリカ:「ああ。見事だった」
ゼスタ・ガンマスパーク:「スイーツとドラゴンの相手は慣れている」
夜音ヒカリ:「その二つに慣れることあるんだ」
鷲谷 ユーリカ:「……ただし、よく聞いてほしい」と、言いながら。とはいえ説明についてはキングダムの子に任せるべきだろうと目をやる
徳森カナヨ:「なんか……すっごく危険なドラゴンだったらしいけど」
徳森カナヨ:「やっぱりゼスタちゃんは最強のDDDだね!」
ゼスタ・ガンマスパーク:「それほどでもない」照れている。
夜音ヒカリ:「……どう? まだ不安、ある?」 シャジャラを見る
シャジャラ・ムバラカ:「いえ……」嘆息する。
夜音ヒカリ:それはどちらかというと気付かわしげな目だ
シャジャラ・ムバラカ:「どのみち、あれが本当にそうだったとして」
シャジャラ・ムバラカ:「対処方法は戦って倒す以外にないのです」
徳森カナヨ:「一件落着で大丈夫じゃないんですか~?」
シャジャラ・ムバラカ:「無闇に不安を煽るべきでもないでしょう」
鷲谷 ユーリカ:「まあ、それはそうだ。しかし……」
鷲谷 ユーリカ:ふぅ、とひとつ安心したように息を吐く。
鷲谷 ユーリカ:もし、ワイバーンが更に追加で発生したとしたら。自分は身を挺してでも戦おうとしただろうと。
夜音ヒカリ:「うん。戻るので良いんじゃないかな……」
夜音ヒカリ:「戻っておにぎりでも食べよう」
鷲谷 ユーリカ:「ああ。そうしよう」「どうも、血糖値が下がってきたみたいだ」
レナ・ルナール:「そうだね。少し落ち着かせよう」
レナ・ルナール:「不審な点を調べるのは、その後でいい」

GM:シーン終了。ロイスのみ可能です。さすがにないかな
徳森カナヨ:ルナちゃんに……
GM:あ、そうだ
GM:あんなことされちゃね
夜音ヒカリ:変えられちゃったね
夜音ヒカリ:シャジャラ・ムバラカ/好意/◯憐憫
徳森カナヨ:ルナ 興味/〇羞恥心 で……
夜音ヒカリ:神経削って大変そうだなあと感じた
シャジャラ・ムバラカ:大変なんです





◆Middle05◆アット・シー・デイ

GM:次のシーン。全員登場を推奨しますが、別に出なくてもよし
GM:情報収集があります。
徳森カナヨ:60+1d10 出ます!
DoubleCross : (60+1D10) → 60+9[9] → 69

レナ・ルナール:でる~!
鷲谷 ユーリカ:鷲谷ユーリカの侵蝕率を+1D10(→ 2)増加(70 → 72)
レナ・ルナール:レナ・ルナールの侵蝕率を1D10(→ 4)増加(81 → 85)
夜音ヒカリ:夜音ヒカリの侵蝕率を1D10(→ 2)増加(66 → 68)

竜骸ワイバーンについて 〈交渉〉難易度10 〈情報:キングダム〉難易度8

■航海目的について 〈交渉〉難易度7 〈情報:キングダム〉難易度7

レナ・ルナール:交渉!?
GM:これは二手に分かれて別々の人に話を聞くことになります。ワイバーンはシャジャラ、航海目的はリウです
夜音ヒカリ:情報:キングダムの ノヴァリスが通用しない感じ
GM:さすがに代用してもいいですよw
GM:そこまで差別的ではないですからね(差別的ではある)
鷲谷 ユーリカ:あいつらフォークの持ち方一つで差別を……
徳森カナヨ:差別はありません!(ある)
鷲谷 ユーリカ:とはいえ、それなら航海の方に行きたいな
夜音ヒカリ:コメ食うのに箸使えない文化的劣等のくせにな
夜音ヒカリ:リウ船長のとこ行こ~
鷲谷 ユーリカ:やめろ!料理対決でもう和解しただろ!
鷲谷 ユーリカ:してたか………?
レナ・ルナール:交渉と情報は別判定ですか?
GM:どちらかで成功すればOKですよ
レナ・ルナール:やったー
夜音ヒカリ:コネ使用。情報:ノヴァリスで判定です
夜音ヒカリ:4dx+2=>7 航海目的について
DoubleCross : (4DX10+2>=7) → 8[2,6,7,8]+2 → 10 → 成功

GM:すご!
夜音ヒカリ:ちょっと炊きたてのごはんをチラつかせればこんなもんよ
GM:一発成功でした。
レナ・ルナール:グレート!
徳森カナヨ:竜骸かな~やってみます
徳森カナヨ:情報:ノヴァリスで代用して判定します!
徳森カナヨ:2dx+2>=8 竜骸について
DoubleCross : (2DX10+2>=8) → 9[7,9]+2 → 11 → 成功

鷲谷 ユーリカ:お、じゃあ一応僕も僕も
鷲谷 ユーリカ:ちょっと浸食ほしいから陽炎の衣使っての
鷲谷 ユーリカ:5dx
DoubleCross : (5DX10) → 9[2,4,4,7,9] → 9

鷲谷 ユーリカ:よし
GM:では両方項目は開けられたとして
GM:みなさんそれぞれどちらの話を聞きに行きたいですか?
徳森カナヨ:ゼスタちゃん繋がりで竜骸のことが気になるので、そちらに!
夜音ヒカリ:リウ船長のとこに行きます
GM:リウは船長じゃないよ
鷲谷 ユーリカ:そうだよ
GM:君は同窓会の邵リウのところにいくんだよ
鷲谷 ユーリカ:じゃあ僕もリウ君のもとにいくぞ
夜音ヒカリ:やべっ
鷲谷 ユーリカ:寿司に負けたって船長の座は降ろされないから
夜音ヒカリ:船長を船長としか覚えていないことがバレた じゃあリウさんとこ行きます
レナ・ルナール:じゃあ、僕がシャジャラさんかな。
GM:またカナヨレナ組とヒカリユーリカ組か
GM:シャッフルしてもいいですが
GM:ご希望が変わらなければメインをヒカリユーリカ、サブをカナヨレナにしましょう
徳森カナヨ:大丈夫です~
夜音ヒカリ:あ、じゃあ入れ替えますか カナヨレナどっちかが良ければ
レナ・ルナール:じゃあ、僕リウさんとこ行ってもいい?
夜音ヒカリ:替わりましょう
レナ・ルナール:反逆者で霊樹王に合うの、ちょっと怖い!
徳森カナヨ:了解!
徳森カナヨ:それもそうだね
GM:じゃあメインをヒカリカナヨ、サブをレナユーリカ
鷲谷 ユーリカ:それはそう
鷲谷 ユーリカ:何ならさっきワイバーン居なかったらちょっとヤバかったなって



船内 客室


GM:レナ・ルナールは、邵リウの部屋へと戻った。
GM:鷺谷ユーリカも伴っている。先程の話題からしても、彼女を直接連れて行く方が話もこじれないかもしれない。
邵リウ:「なるほど」窓際の椅子に座って、海を眺めていた。
邵リウ:「直接連れてくるとは、レナらしいな」
レナ・ルナール:「状況が状況だしね。」
レナ・ルナール:「それに、リウが居ればユーリカが万一『殺人鬼』でも安心出来るし」
邵リウ:「……それも話したのか」頭を掻く。
鷲谷 ユーリカ:「やあ、すまないね。僕が無理を言ったんだ」
邵リウ:「ばつが悪いな。確かに私は君のことを疑っていた。謝る」
鷲谷 ユーリカ:「あっははは!いいよいいよ。こういう場じゃなければ、むしろ喜ぶような風聞だ」
邵リウ:「だが戦いでは常に、敵に回った時に最も脅威となる者から警戒する必要がある」
邵リウ:「この船の乗客を見た限りでは、鷺谷ユーリカ。君が一番それに近い」
鷲谷 ユーリカ:「乗客を次々と攻撃し、抹殺する人物として、か」
鷲谷 ユーリカ:浮かれてしまいそうだな、などと冗談めかして言いつつも……
鷲谷 ユーリカ:「だが、こうして僕の疑いは晴れたと見ていいだろう?」
レナ・ルナール:「悪意があるなら、僕はあの晩に襲われているはずだしね。」
レナ・ルナール:「それに『殺人鬼』はきっと、竜骸と戦おうなんてしない。」
邵リウ:「……かもしれない。私はこの航海中、ずっとこの船を捜査してきた」
邵リウ:「特に、船から消えた者。喧嘩騒ぎを起こした者の素性はおおよそ掴んだと思う」
邵リウ:「鷺谷ユーリカ。君の想像は当たっている」
邵リウ:「この船の乗客の割合は、イースターエッグを求める生徒に大きく偏っている」
邵リウ:「学内、学外問わずだ」
レナ・ルナール:「イースターエッグがあると信じて暴れている子なら僕も見たよ。」
レナ・ルナール:「誰に聞いたのかはわからないけれど、この船にそれがあると強く信じてるようだった」
鷲谷 ユーリカ:続きを促すように頷く
邵リウ:「この船への乗船は、招待客を除けば抽選制だったが」
邵リウ:「私は、そこに恣意的な操作があったとみている」
邵リウ:「加えて言えば、大オアシスに隠されたイースターエッグの噂がこれだけ広範な学区に同じように伝わっているというのも」
邵リウ:「不自然だと思わないか?」
鷲谷 ユーリカ:「つまり、"エッグハンターを一纏めに集める"という意図の存在は間違いないわけだ」
邵リウ:「そうだ。知っての通り、キングダムは極めて権力志向が強い」
邵リウ:「イースターエッグを争奪するにあたり、どれだけの勢力が、どれほどの熱意でそれに臨むのか」
邵リウ:「それを、このクルーズの抽選で測っていた可能性はある……だが」
レナ・ルナール:「…」
邵リウ:「ユーリカ。君はどう思う?『それだけ』のことで」
邵リウ:「こんな資金も時間もかかる航海を計画するか?」
鷲谷 ユーリカ:「いささか、目立ちすぎると思うな」
鷲谷 ユーリカ:「確かにこうして海に浮かぶ箱に生徒を集め、争い合わせるか。順繰りに始末するという意味では、悪くはないとは思う」
邵リウ:「そう。目立つ。あまりにも目立つ」
邵リウ:「『目立つようにする』必要があるということになる」
レナ・ルナール:「見せしめということ?」
レナ・ルナール:「イースターエッグを求めると、悲惨な目に合うと」「生徒たちにわからせるために。」
鷲谷 ユーリカ:「欲深き生徒たちに滅びあれ、と」
鷲谷 ユーリカ:「そういう意味では、確かにわかりやすい結果を示せるだろうね」
邵リウ:「それならば話は分かりやすい。これ以上の何かはないと思えるが……」
鷲谷 ユーリカ:「エッグの噂を追う者達が、皆で大オアシスに向かい。だが内部で衝突が起き、多数の生徒が転送、あるいは負傷の憂き目にあった」
鷲谷 ユーリカ:「……だが、それではどう"終わらせる"つもりなんだろうね?」
邵リウ:「ユーリカなら……あるいはレナならどう考える?」
邵リウ:「巨大な、目的地が決まった客船に」
邵リウ:「大量の……戦力となる生徒を乗せることができて」
邵リウ:「しかもそれは、いずれにせよ、撃破されてもキングダムにとって痛手ではない者達であるとしたら」
鷲谷 ユーリカ:「先程、僕は空に飛ぶ竜……いや。竜もどきを見た」
鷲谷 ユーリカ:「いやあ、理事会の趣味は最悪だね。機能的ではあるが美学がない」
レナ・ルナール:「そうだね。そしてなんの美学もない運用をするなら」
レナ・ルナール:「やはり、捨て駒にしちゃうかな」
鷲谷 ユーリカ:「ああ。僕でも知ってるよ」
レナ・ルナール:リウの瞳を見ながら答える
鷲谷 ユーリカ:「竜退治の最終盤、悪竜の首に槍を突き立てる騎士の足元には」
鷲谷 ユーリカ:「100人の従士の死体がある」
レナ・ルナール:「死兵や肉壁というのは非人道的だけど、それでもずっと使われてきた有効な戦術だからね。」
邵リウ:「やはり、そう考えるか……」
鷲谷 ユーリカ:「ひとつ、聞いてもいいかい」
邵リウ:「……何でも構わない」
鷲谷 ユーリカ:「あの竜もどき、製造工場の類は?」
邵リウ:「ビーチで見た竜だろう」
鷲谷 ユーリカ:頷く。あれは、どこで作られているのだろうか?と。
邵リウ:「私はあれについては良く知らない。キングダムの生徒に聞けば何かを知っているだろうが」
鷲谷 ユーリカ:「口に出すのもおぞましい、なんて反応をされそうだけどね」
鷲谷 ユーリカ:どうだい、"レナ"君?と。
レナ・ルナール:「理事会の兵器だからね。多分、一般の生徒はその脅威以外は把握してないはずだよ。」
レナ・ルナール:「詳細を掴んでいるとすれば、王達」
レナ・ルナール:「それも、円卓を始めとする上澄み中の上澄みだけだろうさ」
レナ・ルナール:名前については隠す素振りもなく答える
鷲谷 ユーリカ:「……ふぅむ。それじゃ、そっちは彼女達に任せるとして」
鷲谷 ユーリカ:「対策の話をしよう」
鷲谷 ユーリカ:そう、指を1本立てて告げる。
鷲谷 ユーリカ:「まず、既に僕達は"スタート地点"のことは理解できた」
邵リウ:「私達がここに集められた意図だな」
鷲谷 ユーリカ:「つまるところは、エッグハンターの一斉処分。ここに、見せしめという意図が込められている」
鷲谷 ユーリカ:ここまではいいね?と、確認するように問いかけて
レナ・ルナール:「その仮定に異論はないよ」
鷲谷 ユーリカ:「そしてその行く先には、竜もどきが多数存在する可能性がある」
レナ・ルナール:「キングダムがアレと敵対しているなら、僕たちはあれを退治するための捨て駒」
レナ・ルナール:「逆に、アレと通じているなら」
鷲谷 ユーリカ:「そう。そこを断定するべきかどうか、ということにおいてさ」
鷲谷 ユーリカ:「僕は一つ、気がかりなことがあるんだ」
レナ・ルナール:「僕たちをアレを創り出す餌にしているってところかな。」
鷲谷 ユーリカ:「声の話、君に伝わっているかな?」
邵リウ:「それについては、謝ろうと思っていた」
邵リウ:「だが、先に対策の話を切り出されてしまったからな」
邵リウ:「……『声』は、ある」
邵リウ:「だが、あの竜が出していた声だとは私には思えない」
邵リウ:「船の乗客の誰かの声だとも考えにくい」
鷲谷 ユーリカ:「なんだ、僕の幻聴じゃあなかったわけだ」
レナ・ルナール:「となると」
レナ・ルナール:「僕たちに知覚できない何かが」
レナ・ルナール:「この船にいるってこと?」
邵リウ:「……その可能性はある。この船には『殺人鬼』がいるが」
邵リウ:「それと同じくらいに、生徒同士の戦闘が発生している」
邵リウ:「喧嘩の域ではない。『戦闘』だ」
鷲谷 ユーリカ:「ああ。お互いに容赦のない類だね」
邵リウ:「いくらイースターエッグ争奪に意欲がある生徒とはいえ」
邵リウ:「クルーズ中にそう何人も立て続けに、自発的に戦い始めるものだろうか?」
鷲谷 ユーリカ:「爆発物の躊躇もなし。いくらなんでも、短慮が過ぎるな」
レナ・ルナール:「ノヴァリスだから転送と済んでいるけど。外だったら死んでいるかも知れないからね。」
レナ・ルナール:「普通、そこまでの敵意を抱くことは、多くないと思う。」
邵リウ:「……暴走しているんだ」
邵リウ:「何かに突き動かされて、全員が殺し合うようになっている」
鷲谷 ユーリカ:「闘争心に駆られて、かな」
邵リウ:「それどころか『殺人鬼』すら、声に触発されて行動しているだけなのかもしれない」
鷲谷 ユーリカ:「いや、違うな。焦燥か、恐怖か」
レナ・ルナール:「なら、僕たちが追うべきは声の主かな」
レナ・ルナール:「けど、それは当然リスクもあるね。」
鷲谷 ユーリカ:「そも、手がかりがない」
邵リウ:「だが、いずれ到達する」
邵リウ:「この船には目的地がある。キングダムは最初から分かっているのだろう」
レナ・ルナール:「その時に、連中の目的を横からかっさらう?」
鷲谷 ユーリカ:「それも、悪くないね」
鷲谷 ユーリカ:「……いや、大いに"有り"だ」
鷲谷 ユーリカ:「つまるところ、僕らは台本も渡されず」
鷲谷 ユーリカ:「酒や薬に酔わされて、わけも分からず刃を向け合うことになったわけだ」
レナ・ルナール:「その代わり、楽しませてもらってはいるけどね。」
レナ・ルナール:「だけど、ああ、そうだね。」
レナ・ルナール:「気に食わないことは、気に食わないな」



船内 一等客室


GM:夜音ヒカリと徳森カナヨは、一等客室の4号室を訪れていた。
GM:鷺谷ユーリカが霊樹王の部屋を知っていた。彼女からの紹介と言うと、霊樹王は仕方がないといった様子で二人を部屋に招く。
シャジャラ・ムバラカ:「……先程は失礼しました」
シャジャラ・ムバラカ:「王でありながら、取り乱したところを見せてしまいましたね」
夜音ヒカリ:「ううん。気にしてないし……」
夜音ヒカリ:「シャジャラの危ないって思ったのが本当だったら、その判断が正しかったんだもの」
夜音ヒカリ:「たまたま正しくなくってラッキーだっただけ」
徳森カナヨ:「これが王様の客室……」きょろきょろ見渡し
徳森カナヨ:「ああっ、そうですね、結局誰も怪我がなかったなら大丈夫ですよ~」
シャジャラ・ムバラカ:「……危険がなかったのは、何よりです」
シャジャラ・ムバラカ:「しかしこうして部屋にまで話をしにきたのは」
シャジャラ・ムバラカ:「私のせいで、不安になってしまったからなのでしょう?」
徳森カナヨ:「……」ゆっくり頷く
シャジャラ・ムバラカ:「しかし聞いたところで、解消のできない不安というものはあります」
シャジャラ・ムバラカ:「竜骸ワイバーンに関する話は、ほとんどがその類のものです」
シャジャラ・ムバラカ:「……何を知りたいですか?」
夜音ヒカリ:「ワイバーンは群れなのが恐ろしいということは分かったけど……個体としての強さは」
夜音ヒカリ:「さっきのやつはどうだったの? あなたの知ってるそれと比べて」
徳森カナヨ:「ゼスタちゃんのドラゴンと、そこそこ張り合ってたよねえ」
シャジャラ・ムバラカ:「……ただの気のせい、かもしれません」
シャジャラ・ムバラカ:「けれど、あの竜骸ワイバーンは……並の生徒一人分に近い力があったように見えます」
夜音ヒカリ:「生徒一人分」
シャジャラ・ムバラカ:「大したことがないと思いますか?」
シャジャラ・ムバラカ:「10羽であれば生徒10人で、20羽であれば生徒20人でかかる必要があるということです」
シャジャラ・ムバラカ:「それも、ゼスタ・ガンマスパークほどの実戦級の生徒でなければいけません」
夜音ヒカリ:「そして、空を飛んで、死を恐れず戦う……って言われると」
夜音ヒカリ:「怖いね」 素直に頷く
徳森カナヨ:「ここにいるのは、戦闘部隊じゃなくてクルーズのお客さん……ですもんね」
夜音ヒカリ:「ただ、結局は……その10羽20羽来るっていう、ワイバーンの『本当の怖さ』を発揮してはこなかった」
シャジャラ・ムバラカ:「そうですね」
シャジャラ・ムバラカ:「だから本当に、杞憂に過ぎなかったのかもしれないのです」
シャジャラ・ムバラカ:「たまたま紛争時の竜骸ワイバーンが一羽だけはぐれて、あの空域にいたというだけで……」
シャジャラ・ムバラカ:「それ以上のことは、なかったのかも」
夜音ヒカリ:(別に、それでも良い気はするんだけどなぁ……) キングダム事情に対してはやっぱり他人事気分になってしまう
夜音ヒカリ:ただ同時に、今のシャジャラは重要な客なのだ。そうなると、わたしがそれで良いから放っておこう、とも言っていられない
徳森カナヨ:「……ゼスタちゃんが、言ってました」
徳森カナヨ:「ドラゴンを、何度か呼んだ反応が、オアシスにあるって……」
シャジャラ・ムバラカ:「……ッ!」ガタッ
シャジャラ・ムバラカ:立ち上がる。
シャジャラ・ムバラカ:「それは、本当ですか……!?」
徳森カナヨ:「ゼスタちゃんは嘘を言う様な子じゃないから……!」
徳森カナヨ:「でも、本当だったら……やっぱり、竜骸ワイバーンがまだいるってことに……」
シャジャラ・ムバラカ:「…………カナヨさん。ヒカリさん」
夜音ヒカリ:「なに?」
シャジャラ・ムバラカ:「先程申し上げた通り、竜骸ワイバーンに関する情報は、知ったとしても対策は不可能です」
シャジャラ・ムバラカ:「なので、話を聞きたくなければすぐに退席してください」
シャジャラ・ムバラカ:「おそらく、あなた達には何の利益ももたらさない情報でしょう」
夜音ヒカリ:「わかった。本当にそういう気分になったら素直にやめる」
夜音ヒカリ:そう言いつつ、訪客用であろう小さな椅子を引いて、ぽすんと遠慮なく座る
徳森カナヨ:「ゼスタちゃん……あたしの大事な友達は、きっと竜骸ワイバーンと戦うと思います」
徳森カナヨ:「あたしも、何も知らないままじゃ……大丈夫じゃないです!」もう一つの椅子を見つけて座る
シャジャラ・ムバラカ:「……分かりました。では、落ち着いて聞いてください」
シャジャラ・ムバラカ:「私は、カナヨさんの話を本当に嘘だと思ったわけではないのです」
シャジャラ・ムバラカ:「むしろ、大量の竜骸ワイバーンの発生には、心当たりがあります」
シャジャラ・ムバラカ:「かつて、竜化器ハッチライザーというものが存在していました」
夜音ヒカリ:「竜化ハッチライズ……って、まさか」
徳森カナヨ:「聞いたこと、ないです~」
シャジャラ・ムバラカ:「――竜を見た者はいない」
シャジャラ・ムバラカ:「お二人は信じますか?」
夜音ヒカリ:「……竜を見た者はいないのに」
夜音ヒカリ:「竜骸と呼ばれるものが湧いているってこと?」
シャジャラ・ムバラカ:「あれは、竜ではありません」
シャジャラ・ムバラカ:「ノヴァリスには、竜を召喚する者がいくらでもいるでしょう」
シャジャラ・ムバラカ:「野生に生息する、竜を見た者も多いでしょう」
徳森カナヨ:「はい……」
シャジャラ・ムバラカ:「理事会の兵器でも竜の名を冠するものがあったと聞きます。八竜――」
シャジャラ・ムバラカ:「どれも」
シャジャラ・ムバラカ:「どれも、どれも」
シャジャラ・ムバラカ:「本物の竜、、、、ではありません。信じますか?」
夜音ヒカリ:「稲穂が豊かさ、実りの象徴として扱われるように……」
夜音ヒカリ:「麦穂じゃなくて稲穂がね」
夜音ヒカリ:「……それらも結局、力強いものの象徴でしかないということ? それとも……」
夜音ヒカリ:「『本物』は確かなものとして定義されてるの?」
シャジャラ・ムバラカ:「少なくとも、キングダムではそのように解釈されています」
シャジャラ・ムバラカ:「本当の竜は、いる、、のだと」
徳森カナヨ:「本物の……竜……」
シャジャラ・ムバラカ:「それは私達の目や、耳や、肌で捉えられるようなものではなく――」
シャジャラ・ムバラカ:「この世界とは違う、上位の天に、変わらず存在し続ける概念であるのだと」
徳森カナヨ:ぞくり、と寒気が走る
夜音ヒカリ:思い出す。ユーリカに見せられ、既に破損されたという、竜の絵
シャジャラ・ムバラカ:「この世界には本来いない生き物を」
シャジャラ・ムバラカ:「この世界に呼び出す必要があるとき」
シャジャラ・ムバラカ:「何をする必要があるのか」
シャジャラ・ムバラカ:腕を膝の上で組んで、淡々と、俯いたまま話す。
シャジャラ・ムバラカ:「――ヨモツヘグイの話をご存知ですか?」
夜音ヒカリ:「あの世に紛れ込んだとき、あの世の食べ物を口にすると、戻ってこれなくなるっていう……」
徳森カナヨ:「あたしならきっとすぐ食べちゃうんだろうな~って思って怖くなったことなら……」
シャジャラ・ムバラカ:「ええ」
シャジャラ・ムバラカ:「もしもこの世に、この世ならざるものを召喚したいと望んだとしたら」
夜音ヒカリ:日本文化に精通していたため、すぐさま答えられた。そして、だから一瞬違和感を感じた。今の話の流れに『あの世』は介在しないはずだと思った……のに
シャジャラ・ムバラカ:「その逆、、、が成り立つという考えがあります」
夜音ヒカリ:「…………」 息を呑む。点と点はすぐさま繋がる
徳森カナヨ:「逆……?」
シャジャラ・ムバラカ:「竜は、顕現のための『供物』を必要とします」
シャジャラ・ムバラカ:「カナヨさん。ゼスタ・ガンマスパークの、あの……気味の悪い機械……」
シャジャラ・ムバラカ:「あれは、ひどいものです」
シャジャラ・ムバラカ:「ジェネシスの狂人と、六壬の殺妖者の手による……神秘の解体……」
シャジャラ・ムバラカ:「そうだとしても、キングダムの中にすら、受け入れるものもいるのでしょうね」
シャジャラ・ムバラカ:「『あちら』が食べるのは……たとえば、菓子のような。害のない食物だけなのですから」
夜音ヒカリ:「ちょ」
夜音ヒカリ:「……っ」 ちょっと待って、と言いかけたが
シャジャラ・ムバラカ:「竜化器ハッチライザーは、竜骸ワイバーンの製造装置です」
シャジャラ・ムバラカ:「今は玩具として流通しているあれらの機械よりも遥かに高速に」
夜音ヒカリ:そこまでは口にしなかった。今更話を止めたところで、もはやそれは、ほとんど形になった確信を誤魔化しているだけだ
シャジャラ・ムバラカ:「大量に、竜骸ワイバーンを製造し続けます。自動的に」
シャジャラ・ムバラカ:「人間を……発生段階で自意識を切除したホムンクルスを」
シャジャラ・ムバラカ:「食べさせ続けています」
徳森カナヨ:「人を……?」
徳森カナヨ:「なんで……なんでそんなこと……!」
シャジャラ・ムバラカ:「人……神秘なき人の複製であれば、効率的に生み出せる何らかの技術を」
シャジャラ・ムバラカ:「持っていたということなのでしょう。理事会にとって、それが最も速い『手段』だった……」
シャジャラ・ムバラカ:「……竜の絵をご覧になりましたか?」
シャジャラ・ムバラカ:どこか虚無的に笑う。
夜音ヒカリ:「……」 うつむいて押し黙っている。普段から血色の良い頬も、どこか色を失っている
徳森カナヨ:「そういえば、ユーリカちゃんが……描き写したものを……」
徳森カナヨ:「真っ黒な中に……赤いのが……ビシャって……」

シャジャラ・ムバラカ:「……酷い冗談のような絵です」
シャジャラ・ムバラカ:「あの絵は、よく見ると」
シャジャラ・ムバラカ:「手足があるように見えるのですよ」
シャジャラ・ムバラカ:「やせ衰えて……消えかかっている、4本の手足」
徳森カナヨ:「ひぃぃ~……」不安で鳥肌の立った腕を、必死にさする
シャジャラ・ムバラカ:「頭だけが」
シャジャラ・ムバラカ:「膨れ上がって」
シャジャラ・ムバラカ:「どこかに伸びていくように」
シャジャラ・ムバラカ:「……」
夜音ヒカリ:ぶるりと震え、髪が揺れる 「……そうして、製造される竜骸ワイバーンがいる……っていうこと自体」
夜音ヒカリ:「危険じゃなくても嫌だな、わたし」 現実逃避のような口調。逃避した先も現実ではあるが、この恐ろしい真実と直面するよりはましだ
シャジャラ・ムバラカ:「破壊しなければいけません」
シャジャラ・ムバラカ:「絶対に、破壊しなければ、いくらでも竜骸ワイバーンは生まれ」
シャジャラ・ムバラカ:「いくらでも『人』が死にます」
夜音ヒカリ:「うん。しよう、破壊……って言っても、見た目とか全然知らないけど……」
徳森カナヨ:「それがあるのはやっぱり……このオアシスのどこか……?」
シャジャラ・ムバラカ:「いずれ到着するでしょう」
シャジャラ・ムバラカ:「私には……竜骸ワイバーンの話は知らされていませんでしたが」
シャジャラ・ムバラカ:「この興行を取り仕切っているのは海賊部で」
シャジャラ・ムバラカ:「ひいては、キングダムの円卓です」
シャジャラ・ムバラカ:「彼女らが竜化器ハッチライザーを破壊しないとは思えません」
夜音ヒカリ:「……あ~……」
夜音ヒカリ:再び、点と点が繋がった納得の頷き
夜音ヒカリ:「それか~」
徳森カナヨ:「それじゃ船長さんに破壊してもらえ……あれ、違う……」
徳森カナヨ:「できるけどしないまま……あたしたちを連れていこうと……して……?」
シャジャラ・ムバラカ:「……?確かに」
シャジャラ・ムバラカ:不思議そうに口元に手を当てる。
シャジャラ・ムバラカ:「竜化器ハッチライザーを破壊するのが目的なら……」
シャジャラ・ムバラカ:「湯池船長やこの私に限らず、可能な限りの戦力を投入しない理由はないはず」
シャジャラ・ムバラカ:「……なぜそうしていない……?」カナヨ達に尋ねるでもない、真剣な自問自答。
夜音ヒカリ:「クルージング形式にした方が、お金も稼げてラッキーだから……」
夜音ヒカリ:「……っていう度合いの話ではない、よね」
シャジャラ・ムバラカ:「……ええ。何か」
シャジャラ・ムバラカ:「この航海には何か、もっと異なる闇があるような」



船内 デッキ


GM:――その後、4人はそれぞれの客室で眠りについた。
GM:いくつもの謎と脅威が、この巨大湖の闇の彼方にある。
GM:例えば、それは……
:「おいで」
GM:最初は夢うつつの意識でそれを聞くだろう。
:  









          「おいで」

GM:4人の全員に、否、この船に乗り込んでいる生徒達に、例外なく。
:                                                 「おいで」
GM:声が届く。夜の彼方からの声――

「おいで」「おいで」「おいで」「おいで」「おいで」「おいで」「おいで」
「おいで」「おいで」「おいで」「おいで」「おいで」「おいで」「おいで」
「おいで」「おいで」「おいで」「おいで」「おいで」「おいで」「おいで」
「おいで」「おいで」「おいで」「おいで」「おいで」「おいで」「おいで」
「おいで」「おいで」「おいで」「おいで」「おいで」「おいで」「おいで」
「おいで」「おいで」「おいで」「おいで」「おいで」「おいで」「おいで」
「おいで」「おいで」「おいで」「おいで」「おいで」「おいで」「おいで」
「おいで」「おいで」「おいで」「おいで」「おいで」「おいで」「おいで」
「おいで」「おいで」「おいで」「おいで」「おいで」「おいで」「おいで」
「おいで」「おいで」「おいで」「おいで」「おいで」「おいで」「おいで」
「おいで」「おいで」「おいで」「おいで」「おいで」「おいで」「おいで」
「おいで」「おいで」「おいで」「おいで」「おいで」「おいで」「おいで」
「おいで」「おいで」「おいで」「おいで」「おいで」「おいで」「おいで」
「おいで」「おいで」「おいで」「おいで」「おいで」「おいで」「おいで」
「おいで」「おいで」「おいで」「おいで」「おいで」「おいで」「おいで」
「おいで」「おいで」「おいで」「おいで」「おいで」「おいで」「おいで」
「おいで」「おいで」「おいで」「おいで」「おいで」「おいで」「おいで」
「おいで」「おいで」「おいで」「おいで」「おいで」「おいで」「おいで」

GM:衝動判定が発生します。全員難易度9で判定をお願いします。
夜音ヒカリ:5dx=>9
DoubleCross : (5DX10>=9) → 8[2,2,6,6,8] → 8 → 失敗

夜音ヒカリ:ワーッ
夜音ヒカリ:夜音ヒカリの侵蝕率を2D10(→ 19)増加(68 → 87)
鷲谷 ユーリカ:3dx
DoubleCross : (3DX10) → 3[1,2,3] → 3

鷲谷 ユーリカ:ウワーッ!
鷲谷 ユーリカ:2d10
DoubleCross : (2D10) → 13[9,4] → 13

レナ・ルナール:やだ~!
レナ・ルナール:4dx+1>=9
DoubleCross : (4DX10+1>=9) → 6[2,5,5,6]+1 → 7 → 失敗

レナ・ルナール:ぎゃん
レナ・ルナール:レナ・ルナールの侵蝕率を2D10(→ 5)増加(85 → 90)
レナ・ルナール:よ、よかった!!
徳森カナヨ:4dx+2>=9
DoubleCross : (4DX10+2>=9) → 6[1,5,6,6]+2 → 8 → 失敗

徳森カナヨ:69+2d10
DoubleCross : (69+2D10) → 69+10[1,9] → 79


GM:廊下に出た4人は、デッキに続く上り階段でほとんど同時に鉢合わせになる。
GM:全員の侵蝕が興奮状態にある。先程から続く声で、ほとんど同時に覚醒したに違いなかった。
夜音ヒカリ:「…………」 茫洋とした顔を俯かせて、ふわふわと「おいで」歩いている。あるいはシャジャラに聞かされた話のせいでもあるだろう
夜音ヒカリ:彼女を責めることはできない。警告をはねのけたのは自分だ
徳森カナヨ:「い……いかなきゃ……」虚ろな目で、ふらつきながらも「おいで」歩いている
夜音ヒカリ:(作ったお米を売るためだけに来たのに……なんでこんなこと……)
レナ・ルナール:瞳を「おいで」虚ろにさせ茫洋と歩みを進めている。
レナ・ルナール:その容姿も相まってまるで意思のない人形のようだ
鷲谷 ユーリカ:「……やあ、皆で。夜更かし、かい?」
鷲谷 ユーリカ:苦しげな息を、「おいで」どうにか悪態とともに吐き出そうとする。
鷲谷 ユーリカ:だが、その声は言葉にはならず。彼女の目も、奇妙に「おいで」曇った群衆を示すばかり
GM:――海に行かなければ、という感覚がある。
レナ・ルナール:「海……」
鷲谷 ユーリカ:「……散々、泳いだはず、だったんだけど、な」
徳森カナヨ:「おいしいもの……いっぱい……」
GM:ザーッ、ザーッ……
GM:波の音がある。いつの間にか、全員がデッキに出ている。
GM:そして、虚ろだった意識を覚ますような光景が広がっている。
GM:血の海だ。
GM:血が。生徒が貫かれ、撃たれ、斬られ……
GM:その只中に倒れている少女がいる。
ゼスタ・ガンマスパーク:「う……」
ゼスタ・ガンマスパーク:左腕から腰にかけてを切り落とされている。
徳森カナヨ:「ゼスタ……ちゃん……?」
ゼスタ・ガンマスパーク:「逃げろ」
ゼスタ・ガンマスパーク:「カナヨ――」
徳森カナヨ:「ゼスタちゃん……なんで……!」
GM:ザ シュッ ! ! !
GM:太い腕が、ゼスタの首を落とす。
GM:光とともに強制転送する。
邵リウ:「はぁ、はぁ……!」
鷲谷 ユーリカ:「………」ユーリカの額には、玉のような汗。
レナ・ルナール:「……!」
邵リウ:リウの手刀が、ゼスタを斬り飛ばしていた。
邵リウ:全身が血にまみれている。負傷した無数の生徒が……あるいはすぐにでも強制転送される生徒が
邵リウ:足元に何人も転がっている。
徳森カナヨ:「あなたが……ゼスタちゃんを……!」奥歯を噛みしめる
邵リウ:「どういうことだ……レナ?」
邵リウ:震える手で、顔の片側を覆う。
邵リウ:「『殺人鬼』は私だったのか?」
鷲谷 ユーリカ:「ああ、そうか」
鷲谷 ユーリカ:「"そんなはずがない"と」「君は、言ったものな」半ば、うわ言のような言葉だ。
レナ・ルナール:「……違う。」
邵リウ:「声が……声が聞こえるんだ」
レナ・ルナール:「今、僕が僕じゃないように。」
レナ・ルナール:「彼女を首を落としたのも、君であって、君じゃない。」
邵リウ:「これも、私から襲ったわけじゃない……」
邵リウ:「……私は」
邵リウ:レナの方に進み出ようとする。
ヘイズ・ブラックモア:「そうだよ」
GM:――ザ ギュッ!!
レナ・ルナール:「リウ…!」
邵リウ:「…………!!」
邵リウ:反応したが、精神の平衡が乱れていたためか。
邵リウ:一瞬だけ、反応は遅かった。鋼鉄をも両断する虎爪は
邵リウ:骨まで突破され、一撃で喉を大きく切り裂かれていた。
邵リウ:「――――」
邵リウ:バシュ!
邵リウ:十字冠転送される。
ヘイズ・ブラックモア:「君の言う通りだ」コツ、コツ
ヘイズ・ブラックモア:「『殺人鬼』は彼女じゃあない」
レナ・ルナール:「ヘイズ・ブラックモア…!」
レナ・ルナール:思考を巡らせ、自分を支配しようとする何かに必死に抗う。それでもまるで薄い膜に包まれ続けるような奇妙な感覚が抜けない
夜音ヒカリ:じっとりと汗の滲んだ指を、背預けた壁に突き立てる。それは掻きむしるかのような動きでもある。
ヘイズ・ブラックモア:「反復訓練というのはやはり効果的でね」
ヘイズ・ブラックモア:「こうした声の中でも、私達カナートスの生徒は冷静でいられるみたいだ」
鷲谷 ユーリカ:荒い呼吸の中。震える手が、懐のナイフを取り出そうとする。
鷲谷 ユーリカ:だが、動かない。手が、手が……震えている。
レセル・イル・イオフィエル:「………動かないで」
レセル・イル・イオフィエル:ユーリカの背後で囁く声がある。
鷲谷 ユーリカ:震えが、その言葉で止まったのは彼女が安堵したからか。いや。
鷲谷 ユーリカ:抵抗するには遅すぎたと、自覚したからか。
夜音ヒカリ:「……っか……」
夜音ヒカリ:「ナートス……?」
ヘイズ・ブラックモア:「ああ、話したことなかったかな?カナートス臨床医学研究院
ヘイズ・ブラックモア:「私達はそういう学校の出身なんだけれど、まあ聞いたところで知らないよね」
夜音ヒカリ:「……そうだね。ない。聞いたこと」
夜音ヒカリ:返事をしたのは、会話がしたいからではない。できる限りヘイズの言葉に集中して、その呼び声を意識から外すためだった。
ヘイズ・ブラックモア:「私達はイースターエッグを探している」
ヘイズ・ブラックモア:「非常に重要なことだ。手段を選ばず探す価値がある」
ヘイズ・ブラックモア:「だから、君達に危害を加えるつもりはない――このまま何も話さず、引き下がってくれれば」
ヘイズ・ブラックモア:「君達はイースターエッグ争奪戦とは関係ないんだからね」
徳森カナヨ:「そんな……そんなのって……」
レナ・ルナール:「……」
レナ・ルナール:「じゃあ、さっきから僕に語りかけてくるこの『声』を止めてくれないかな」
レナ・ルナール:「この『声』は十分危害の範疇に入ると思うのだけど」
ヘイズ・ブラックモア:「まさか、この声が私達の攻撃だと思ってる?」
鷲谷 ユーリカ:「……いいや。ただ、どうして君達が平気で居られるかは、興味が、あるね」
夜音ヒカリ:「違うの? ……いや」
夜音ヒカリ:(攻撃……ですらない?)
徳森カナヨ:「ううう……」頭を振って、未だ響き続ける声を振り払おうとする
ヘイズ・ブラックモア:「イースターエッグは、意志持つ何かだ」
ヘイズ・ブラックモア:「この声は危険だが、その危険に値する何かが実在するという証明でもある」
レナ・ルナール:「まさか、この声の主が、イースターエッグだとでもいうつもり?」
レセル・イル・イオフィエル:「……うん」
レセル・イル・イオフィエル:「わたし達が確かめて、最初にそれを手に入れる……」
鷲谷 ユーリカ:「……なら、飛びこんでみたらどうだい」
鷲谷 ユーリカ:「既に、飛びこんだ者達に先を越されているかも、しれないよ……」
ヘイズ・ブラックモア:「はははははははは!」笑う。
ヘイズ・ブラックモア:「面白い冗談だね!でもね、それはあり得ない」
鷲谷 ユーリカ:目を、細め。彼女たちの感情を読み取ろうと、じっと意識をとがらせる。
鷲谷 ユーリカ:だが、読めない。読もうとすればするほど、無心になろうとするほど、声が蝕んでくる。
ヘイズ・ブラックモア:「心配いらないよ。こうして一人ひとり」
ヘイズ・ブラックモア:バキッ!
ヘイズ・ブラックモア:靴で、瀕死の生徒の首を砕く。
ヘイズ・ブラックモア:「暴走の恐れがある危険な生徒は、消していけばいい」
GM:再び転送者が出る。
夜音ヒカリ:歯噛みする。イースターエッグのことは、存在しか知らない。そうなると会話に乗れない。あの声が脳を冒していく!
夜音ヒカリ:「……竜化器ハッチライザー
夜音ヒカリ:「も、あなたたちの仕業なの? あのワイバーンというの……!」
ヘイズ・ブラックモア:「……?」
夜音ヒカリ:当てにいった訳ではない。ただ、その話に乗って欲しかった。
ヘイズ・ブラックモア:「もしかして攻撃しようとしてる?関係ない話題で意識をそらそうとしてるとか……?」
レセル・イル・イオフィエル:「ヘイズ……この子達、暴走が収まってない……」
レセル・イル・イオフィエル:「どうしよう………」
徳森カナヨ:「湖が……ラズベリーソースに……」
夜音ヒカリ:「この船の行き先は知ってる? 竜の絵は見た?」
ヘイズ・ブラックモア:「……仕方ないな。この調子だと」ため息をつく。
ヘイズ・ブラックモア:「全員転送させるしかないか…………」
夜音ヒカリ:「二期作と二毛作の違いは? わたしの武器は知ってる?」
ヘイズ・ブラックモア:「二人で四人をやるのは、ちょっと辛いな」
夜音ヒカリ:「特殊耕作機械アグリカルテックアームズが……」
夜音ヒカリ:「……決められた音声と動作で起動することは?」
鷲谷 ユーリカ:ユーリカの目は、彼女たちがヒカリ君の言葉に、色を揺らしていない事に気づいた。
夜音ヒカリ:手を開いたまま、ずっと指を壁に突き立てていた。恐怖に任せてそれを握ってしまったら、指示の動作を出せなかったからだ。掌を二人の生徒に向ける。
ヘイズ・ブラックモア:「知ってるよ」
夜音ヒカリ:「『収穫』――」
ヘイズ・ブラックモア:「その対策も知っている」
GM:言葉を発した瞬間
GM:背後から、ヒカリの首筋が何者かに掴まれ
GM:デッキから海中へと転落する。
夜音ヒカリ:無数の赤い警告線が水中から発せられ、数秒の後に斬撃が走る……はずだった。
夜音ヒカリ:それが失敗したことを確認することもできず
GM:――ザ バ!
鷲谷 ユーリカ:「……!」
夜音ヒカリ:暗く赤い海に、小さな身体が投げ落とされる。
GM:暗い湖の底。
GM:上下の感覚すら分からなくなる水中で
GM:赤い目が。
GM:ヒカリを引きずり込んだ何者かの目が、至近で合う。

カート・トゥエ:「攻性症例225」
カート・トゥエ:水中であるのにも関わらず、それは確かに声を発している。
カート・トゥエ:「肺胞液体過換気」
カート・トゥエ:――既に、飛びこんだ者達に先を越されていることは
カート・トゥエ:――あり得ない。
夜音ヒカリ:ぼこり、と大きな空気の泡が、口腔の奥から弾け上がった。
夜音ヒカリ:地上であれば、息を呑むという動作を再現したであろう、喉の筋肉の反射運動。
ヘイズ・ブラックモア:「ははは!悪い悪い」
ヘイズ・ブラックモア:デッキ上で、残る3人に向けて笑う。
ヘイズ・ブラックモア:「二人じゃなくて」
ヘイズ・ブラックモア:「『三人』の言い間違えだった」
GM:ミドル戦闘を開始します。

ヘイズ[10] レセル[6]
介護オートマタ[6]

   5m

  カナヨ[7/79]
レナ[4/90] ユーリカ[11/72]

---------------------

  トゥエ[8]
  ヒカリ[2/87]

GM:■第1ラウンド
GM:セットアップを宣言したい方はどうぞ。
鷲谷 ユーリカ:こちらは何もなし
夜音ヒカリ:これ普通にルール的には普通に戦えて良いのかな……まあいいや、コーリングシステム! フォールンマシンに搭乗します
ヘイズ・ブラックモア:《スピードスター》《狂騒の旋律》。対象は自分のみ。暴走状態になり、攻撃力が上昇します。
レナ・ルナール:なし!
徳森カナヨ:無いです~
GM:水中戦闘のペナルティがあるかどうか探してたんですが特に記述がなかったので
GM:シンプルにラウンド終了時に窒息ダメージを受けていきます。クリンナッププロセスに2D10点のHPが減る状態ですね。
夜音ヒカリ:了解でーす
GM:エネミーのカート・トゥエはこのダメージを受けません。
鷲谷 ユーリカ:水中適性の差が……
GM:また、シーン的には断絶しているものと扱われるので、地上から海中を攻撃することやその逆はできません。
夜音ヒカリ:みんながんばれ~
徳森カナヨ:サイレンも届かないよ~
GM:演出は全部まとめてやるので、まずは行動値11のユーリカさんに判定してもらいましょう。
GM:行動をどうぞ。
鷲谷 ユーリカ:OK、では
鷲谷 ユーリカ:コンセントレイト:エンジェルハイロゥ+見えざる死神+レーザーファンで
鷲谷 ユーリカ:3人をまとめて攻撃だ
鷲谷 ユーリカ:おっと
鷲谷 ユーリカ:マイナーで陽炎の衣をしてからね
鷲谷 ユーリカ:これで侵食は82となりつつ
鷲谷 ユーリカ:10dx8+6
DoubleCross : (10DX8+6) → 10[1,1,2,3,3,4,4,7,7,9]+10[8]+10[9]+10[10]+7[7]+6 → 53

GM:達成値が高い……!
鷲谷 ユーリカ:ショットガンで-1されてた!52だね
ヘイズ・ブラックモア:回避。
ヘイズ・ブラックモア:6dx
DoubleCross : (6DX10) → 8[1,2,6,7,7,8] → 8

介護オートマタ:《イベイジョン》で命中。ヘイズを行動放棄カバーします。
レセル・イル・イオフィエル:《氷盾》。
レセル・イル・イオフィエル:ガードします。
GM:ダメージをどうぞ。
鷲谷 ユーリカ:5d10+7+6+9+12
DoubleCross : (5D10+7+6+9+12) → 30[3,8,5,8,6]+7+6+9+12 → 64

鷲谷 ユーリカ:64点!装甲諸々は全部有効だ
レセル・イル・イオフィエル:《氷雪の守護》。自分へのダメージを-3D10。
レセル・イル・イオフィエル:さらに"屍人"の効果で-2D10されます。
レセル・イル・イオフィエル:64-20-3d10-2d10
DoubleCross : (64-20-3D10-2D10) → 64-20-9[1,3,5]-5[2,3] → 30

レセル・イル・イオフィエル:全然回らないな……30点のダメージを受けました。
鷲谷 ユーリカ:ではこれで僕は終わり!
介護オートマタ:介護オートマタは破壊されます。

ヘイズ[10] レセル[6]

   5m

  カナヨ[7/79]
レナ[4/90] ユーリカ[11/82]

---------------------

  トゥエ[8]
  ヒカリ[2/87]

GM:行動値10。ヘイズの手番です。
ヘイズ・ブラックモア:《ライトスピード》。
ヘイズ・ブラックモア:メジャーアクションを2回行います。
ヘイズ・ブラックモア:《コンセントレイト:ハヌマーン》《一閃》《吼え猛る爪》《獅子奮迅》。
ヘイズ・ブラックモア:PC3人にエンゲージし、全員を攻撃します。
ヘイズ・ブラックモア:6dx7+9 装甲無視
DoubleCross : (6DX7+9) → 10[1,2,3,7,8,9]+10[3,5,8]+1[1]+9 → 30

GM:リアクションをどうぞ。
GM:すみません、全員暴走でした
GM:冒頭の衝動判定のバッドステータスは継続しています。
GM:ロイスを切ってリアクションする人とかいないですよね?
ヘイズ・ブラックモア:4d10+31
DoubleCross : (4D10+31) → 14[3,2,6,3]+31 → 45

レナ・ルナール:ひえー!死んじゃう!
徳森カナヨ:やられちゃうダメージ!
レナ・ルナール:リザレクト
鷲谷 ユーリカ:流石にそれは飛ぶなあ!
徳森カナヨ:HP0になってリザレクトします
鷲谷 ユーリカ:リザレクトリザレクト
鷲谷 ユーリカ:1d10
DoubleCross : (1D10) → 8

レナ・ルナール:レナ・ルナールの侵蝕率を1D10(→ 3)増加(90 → 93)
徳森カナヨ:1d10
DoubleCross : (1D10) → 6

レナ・ルナール:あっぶね
ヘイズ・ブラックモア:二回目の行動。
ヘイズ・ブラックモア:《コンセントレイト:ハヌマーン》《吼え猛る爪》《獅子奮迅》。
ヘイズ・ブラックモア:6dx7+9 装甲無視
DoubleCross : (6DX7+9) → 10[1,1,2,3,4,9]+5[5]+9 → 24

ヘイズ・ブラックモア:ダイス少ないけど安定しているぞ
徳森カナヨ:また暴走してるからリア不!
鷲谷 ユーリカ:とはいえ暴走だからダメージをそのまま受領するよ
GM:ロイス切ってカバーとかも入れなくていいですね?
ヘイズ・ブラックモア:3d10+31
DoubleCross : (3D10+31) → 17[5,2,10]+31 → 48

レナ・ルナール:死んでしまう!!
レナ・ルナール:レナ・ルナールの侵蝕率を1D10(→ 6)増加(93 → 99)
鷲谷 ユーリカ:1d10 リザレクトをもう一回
DoubleCross : (1D10) → 10

徳森カナヨ:またリザレクトだよ~
鷲谷 ユーリカ:うわーっ!!!
徳森カナヨ:1d10
DoubleCross : (1D10) → 3

レナ・ルナール:危険水域だ…!!
鷲谷 ユーリカ:侵食……100!
GM:100を越えちゃったなぁ~ 大変だぁ~
GM:当然ですが、ミドルで100を越えた状態で戦闘不能になると、タイタス復活するまでもなく十字冠離脱が発動し
GM:今後のシーンには戻ってこれなくなるので気をつけてください
レナ・ルナール:やばいよ~~~!
GM:ま……気をつけるべきは侵蝕が100超える前だっただろうけどな……

  レセル[6]

   5m

  ヘイズ[10] 
  カナヨ[7/88]
レナ[4/99] ユーリカ[11/100]

---------------------

  トゥエ[8]
  ヒカリ[2/87]

GM:次は行動値8、カート・トゥエ。
カート・トゥエ:《コンセントレイト:ブラム=ストーカー》《ロイヤルブラッド》《雷の槍》《雷の剣》《蝕む赤》《封印の呪》。対象は目の前のヒカリさん。
夜音ヒカリ:アワワワ……思ったより盛ってきたな
カート・トゥエ:10dx7+5 邪毒LV5、次の判定のC値+1
DoubleCross : (10DX7+5) → 10[1,1,3,4,7,7,7,8,9,10]+10[4,5,7,8,9,9]+10[2,7,8,9]+10[3,9,10]+10[5,9]+6[6]+5 → 61

カート・トゥエ:暴走状態だと思うので
カート・トゥエ:このままダメージ出します
夜音ヒカリ:そうなんですよね お願いします
カート・トゥエ:7d10+19
DoubleCross : (7D10+19) → 34[6,3,1,10,9,2,3]+19 → 53

カート・トゥエ:邪毒LV5を受け、次の判定のC値が+1されます。
夜音ヒカリ:装甲で27減らし、26点被弾。HP30なので生存です
夜音ヒカリ:夜音ヒカリのHPを4に変更(30 → 4)
カート・トゥエ:ええ~っ
カート・トゥエ:53点も食らわせたのに~
夜音ヒカリ:ありがとう戦闘用着ぐるみ……!
カート・トゥエ:おのれ~
GM:次は行動値7。カナヨちゃんの手番だよ~
徳森カナヨ:は~い!
徳森カナヨ:マイナーアクションで暴走解除!
徳森カナヨ:そしてメジャーアクションで攻撃!
徳森カナヨ:《原初の赤:サイレンの魔女》+《混沌なる主》
徳森カナヨ:対象はヘイズさんとレセルさん!
徳森カナヨ:妨害なければ判定いきます!
GM:あ、妨害はなにもないですぜ
徳森カナヨ:5dx+12
DoubleCross : (5DX10+12) → 9[2,4,5,7,9]+12 → 21

ヘイズ・ブラックモア:ごめんなさい、ヘイズさっきドッジしてましたけどこっちも暴走状態でした
ヘイズ・ブラックモア:なので普通に受けちゃうよ~
レナ・ルナール:やったー!
レセル・イル・イオフィエル:《氷盾》でガード。
徳森カナヨ:ダメージ行きます!
徳森カナヨ:3d10+15 装甲無視
DoubleCross : (3D10+15) → 14[7,3,4]+15 → 29

レセル・イル・イオフィエル:《氷雪の守護》は使えないので、屍人の軽減のみ。
レセル・イル・イオフィエル:29-20-2d10
DoubleCross : (29-20-2D10) → 29-20-12[4,8] → -3

レセル・イル・イオフィエル:0ダメージだよ~
徳森カナヨ:わ~~~!あずきバーくらい硬い!
ヘイズ・ブラックモア:でもね……29ダメージを受けたことで
レナ・ルナール:えー、硬すぎる~!
ヘイズ・ブラックモア:ヘイズはちょうどやられてしまったんだ HP29でした。戦闘不能。
レナ・ルナール:よ、よかったッピ!!
徳森カナヨ:やった~!
鷲谷 ユーリカ:よかった……
GM:カナヨちゃんは侵蝕上昇をしておいてください
徳森カナヨ:+8で96に!

  レセル[6]

   5m

  カナヨ[7/96]
レナ[4/99] ユーリカ[11/100]

---------------------

  トゥエ[8]
  ヒカリ[2/87]

GM:行動値6。レセルの手番です。
レセル・イル・イオフィエル:《白熱》《氷の回廊》。PCにエンゲージします。
レセル・イル・イオフィエル:choice[カナヨ,レナ,ユーリカ]
DoubleCross : (choice[カナヨ,レナ,ユーリカ]) → カナヨ

レセル・イル・イオフィエル:カナヨちゃんを攻撃。
レセル・イル・イオフィエル:《コンセントレイト:ブラム=ストーカー》《渇きの主》《朱色の大斧》。
レセル・イル・イオフィエル:8dx7+2 装甲無視
DoubleCross : (8DX7+2) → 10[4,5,6,7,7,8,9,10]+10[3,3,7,8,9]+4[2,3,4]+2 → 26

レナ・ルナール:やばいやばい。
鷲谷 ユーリカ:一番キツいとこに来た
徳森カナヨ:あたしは……おいしいよ~
徳森カナヨ:ドッジ!
レセル・イル・イオフィエル:おいしいのは認めるんだ
徳森カナヨ:5dx
DoubleCross : (5DX10) → 10[1,6,8,8,10]+3[3] → 13

レナ・ルナール:頑張った!!
レセル・イル・イオフィエル:ダメージ出します
レセル・イル・イオフィエル:4d10+7 装甲無視
DoubleCross : (4D10+7) → 25[4,9,9,3]+7 → 32

レセル・イル・イオフィエル:めちゃめちゃ出目がいい!
徳森カナヨ:うわ~!もちろんやられて、リザレクトします
徳森カナヨ:1d10
DoubleCross : (1D10) → 3

レナ・ルナール:リザレクトがうまい!!
徳森カナヨ:侵蝕99……!
レセル・イル・イオフィエル:HPは20回復し、次以降の攻撃力に20加算されます。
レナ・ルナール:バカ!!!

  レセル[6]
  カナヨ[7/99]
レナ[4/99] ユーリカ[11/100]

---------------------

  トゥエ[8]
  ヒカリ[3/87]

GM:最後は行動値3!ヒカリさんどうぞ
夜音ヒカリ:よしきた
GM:どうせヴィークル乗るから行動値3で表記してたけど
GM:本当は素の行動値6で表記したほうが良かったかもしれないわね
GM:というか今は防具修正あるから2しかないのか
レナ・ルナール:僕!僕もいるよ!!
夜音ヒカリ:実は着ぐるみを着ていて今2なのだ
夜音ヒカリ:あっほんとだ
GM:忘れてました
GM:レナさんは行動値4なので、ヒカリさんより早く行動です
GM:ごめんね
レナ・ルナール:いいよ♡
GM:やった~
レナ・ルナール:ではマイナーで暴走解除
レナ・ルナール:メジャーで《さらなる力》 オートで《援護の風》《ウィンドブレス》
レナ・ルナール:ん、いや……!
レナ・ルナール:《さらなる力》《止まらずの舌》
レナ・ルナール:こうだ!!
GM:な、なぜ味方を……!
レナ・ルナール:これで難易度が《対決》になるから。さらなる力の達成値が20以上じゃなくても成功する!
鷲谷 ユーリカ:そうなの!?
GM:実際そういうルールです
GM:でも普通その裏技用エフェクトで止まらずの舌を使わないんだよな
レナ・ルナール:で、ユーリカさんはまだ暴走中なのでリアクションが出来ず絶対に僕に負けてくれるので
鷲谷 ユーリカ:負けちゃう~~~~~
GM:ふぅん そういうことか
レナ・ルナール:あとは…!GMがこれを通してくれるかどうかだけ!
GM:そうか、止まらずの舌はGMが許可しないと効果出ないんだったっけ
GM:もちろん通しますよ
レナ・ルナール:やったー!
GM:どんどん聞きな
レナ・ルナール:では改めて《さらなる力》《止まらずの舌》、対象はユーリカさん!
GM:行動済から未行動状態になるため、次の行動はユーリカさんの行動になります。
レナ・ルナール:4dx
DoubleCross : (4DX10) → 7[1,6,6,7] → 7

レナ・ルナール:侵蝕が105に
鷲谷 ユーリカ:OK,それでは改めて行動だ

  レセル[6]
  カナヨ[7/99]
レナ[4/105] ユーリカ[11/100]

---------------------

  トゥエ[8]
  ヒカリ[3/87]

鷲谷 ユーリカ:マイナー:陽炎の衣(3)
鷲谷 ユーリカ:メジャー:CS:エンジェルハイロゥ(2)+見えざる死神(3)
鷲谷 ユーリカ:18dx7+6-1+12 攻撃対象は当然レセルくん、ショットガンで攻撃だ バフ込みでこれ
DoubleCross : (18DX7+17) → 10[1,1,2,3,3,3,4,4,4,5,5,6,6,8,8,8,10,10]+10[2,3,6,6,9]+10[8]+5[5]+17 → 52

鷲谷 ユーリカ:リアクションをどうぞだ
レナ・ルナール:《援護の風》《ウィンドブレス》
レナ・ルナール:ちょっと遅れたけど、支援です!受け取って!
レセル・イル・イオフィエル:もちろん自慢の《氷盾》でガードします
鷲谷 ユーリカ:5d10+7+8+12+12+2 ショットガンに同一エンゲージ中での攻撃にダメージ上乗せあったのを思い出した、こうだ
DoubleCross : (5D10+7+8+12+12+2) → 30[4,8,9,7,2]+7+8+12+12+2 → 71

レセル・イル・イオフィエル:さすがにそれは
レセル・イル・イオフィエル:屍人で20が出ても耐えられない……!戦闘不能。
GM:レナさんとユーリカさんは侵蝕上昇をどうぞ。

  カナヨ[7/99]
レナ[4/109] ユーリカ[11/108]

---------------------

  トゥエ[8]
  ヒカリ[2/87]

GM:最後、ヒカリさんの手番です。行動値2。
夜音ヒカリ:やるぜっ
夜音ヒカリ:マイナーで暴走を解除し、メジャーで《コンセントレイト:ブラックドッグ》+《マルチウェポン》+《アームズリンク》
夜音ヒカリ:対象はトゥエさんです。バラバラにしてやる!
夜音ヒカリ:13dx7-5
DoubleCross : (13DX7-5) → 10[1,1,2,2,3,7,8,8,8,9,10,10,10]+10[1,1,2,3,6,7,9,10]+10[6,7,7]+10[3,8]+4[4]-5 → 39

カート・トゥエ:回避。
カート・トゥエ:5dx
DoubleCross : (5DX10) → 10[3,5,5,6,10]+6[6] → 16

カート・トゥエ:頑張ったなあ
夜音ヒカリ:だがその頑張りもそこまでよ!
夜音ヒカリ:4d10+8+6+12+6
DoubleCross : (4D10+8+6+12+6) → 9[2,2,4,1]+8+6+12+6 → 41

夜音ヒカリ:諸々有効です
カート・トゥエ:ウワーッ
カート・トゥエ:やられました。戦闘不能!
夜音ヒカリ:これがお米の力だ……
夜音ヒカリ:夜音ヒカリの侵蝕率を7増加(87 → 94)
GM:VICTORY

GM:――釣り大会の時。
GM:徳森カナヨが海中に見た人影があった。
GM:それが見間違いでなかったのだとしたら。
カート・トゥエ:「あたしの名前はカート・トゥエ」
GM:カナートスの船医達は始めから、海中で行動する『始末屋』を連れていたということに他ならない。
GM:船医の立場として、あの二人が調査と標的の特定を行い……
GM:人知れず、乗客名簿にいないこの少女が客を消していく。邵リウですらあの二人を疑えなかった理由はそれだ。
カート・トゥエ:「これまでの人生で、まともに呼吸ができていた分――」
カート・トゥエ:「苦しんで、死んでもらう」
夜音ヒカリ:……恐慌のまま海中に引きずり込まれたのは、ヒカリにとって悪いことばかりでもなかった。
夜音ヒカリ:水中、呼吸困難という生命危機の中、ヒカリはむしろ文字通り『冷や水を浴びせられた』ように、多少の冷静さを得ることができた。
夜音ヒカリ:FH戦闘チルドレンとしての本能……もっとも、それが失った酸素よりも生命維持に寄与するかは怪しいところだろう。
カート・トゥエ:目の前の少女は、気泡をまったく吐いていない。そのままの状態で喋ることすらできている。
カート・トゥエ:肺まで全て水で満たされているとしか考えられない。
カート・トゥエ:肺胞過換気という症状は、肺や血液が酸素を取り込みすぎる症状である――
カート・トゥエ:カート・トゥエのそれは、水中に溶け込んでいる僅かな酸素ですら
カート・トゥエ:魚類がエラ呼吸によって酸素を取り込むように、血中に取り込み続けることができる。
夜音ヒカリ:(水中で呼吸できる空間を作るような能力じゃない。呼吸できるのはあの子だけ)
夜音ヒカリ:ヒカリの特殊耕作機械アグリカルテックアームズは、音声と動作により起動する。海中ではどちらもままならないが、特に音声がまずい。
夜音ヒカリ:着用する衣服は雨風に強い薄手のテック素材で、海中においても手足の動きは、やりにくい、くらいで済む。しかし、声は奇跡が起きたって発し得ない。
夜音ヒカリ:(……攻撃を)
夜音ヒカリ:(受けるしかない。一撃受けて、一撃返して)
夜音ヒカリ:(その返しで絶対に勝つ)
カート・トゥエ:カート・トゥエが、ヒカリを指差す。
夜音ヒカリ:態勢を整え、眼前の赤い病院服の少女を、なんとか視界の中心に据える。
カート・トゥエ:――バヂッ!!
カート・トゥエ:何か、弾丸のようなものが当たった。腹部を貫通したかもしれない。
カート・トゥエ:「これで終わり」
カート・トゥエ:「あたしの血が」
カート・トゥエ:「あなたの体内から、残った酸素も食い尽くす」
カート・トゥエ:カート・トゥエの血液は通常ではあり得ない量の酸素を取り込み続けている。
カート・トゥエ:それは地上に出てしまえば、即座に酸素中毒で意識を失ってしまうほどのものだ。
カート・トゥエ:酸素と強力に結合するその血液が他者の体内に撃ち込まれた時――
夜音ヒカリ:(っは――!)
夜音ヒカリ:それは未知なる苦しみだった。欠乏する酸素を供給しようと喉が開ききりそうになる――本能的な生存のための反射。
夜音ヒカリ:でも、それをどうにか押さえる。それよりも血液の弾丸が撃ち込まれたことにより、身体が船に向けて流され始めたことの方が重要で、勝機だった。
夜音ヒカリ:……船底。
夜音ヒカリ:貼り付いている鉄の巨躯がある。根幹機コアを中心に複数の長肢が伸びた、二次元的な広さを持つ平坦な姿は蜘蛛を思わすが、肢の数は8本をゆうに超える。
夜音ヒカリ:大半は、先端にブレードを備えた節足である。次に多いのは二重の爪を備えた堅強な腕、そして分厚く無骨な2本の巨大ショベルアーム。
夜音ヒカリ:これがヒカリの特殊耕作機械アグリカルテックアームズ。特に名前は与えていないが――鍬や鋤に名前を付ける文化は少なくとも日本では確認されなかった――構造は己の四肢のように把握している。
夜音ヒカリ:その存在を、別に隠しもしていない。船長とは合意の上だし、彼女らだってその存在は認識しているだろう。甲板のドクターは、操作方法まで知っていた。きっと彼女が見ていたのだ。
夜音ヒカリ:(……それなら)
カート・トゥエ:「声を出してみる?」
カート・トゥエ:「無理だよ」
カート・トゥエ:「あなたは人魚だ」
カート・トゥエ:「自分の住んでいる世界の外では、声も奪われる」
カート・トゥエ:「泡になって消えるだけだ」
夜音ヒカリ:(わたしの本来・・の戦法までは――)
夜音ヒカリ:(破れてないんだね?)
夜音ヒカリ:身体が押し流される中、脳の酸素不足で急速に意識が霞んでいく中、どうにか足を一掻きして、もがくように腕を伸ばした。
夜音ヒカリ:それでぎりぎり、指先がアームの一本に触れた。そしてヒカリには、それだけで十分なのだ。
夜音ヒカリ:まずは根幹機にアクセス。続いて自らが触れている腕の操作を掌握。 (もう……)
カート・トゥエ:カート・トゥエはただ待っているだけだ。近づかない。それだけで敵が溺死することを知っている。
夜音ヒカリ:(半呼吸も持たない。相手は水中で陸上のように振る舞えても、運動能力に優れているわけじゃない)
夜音ヒカリ:(操作は最小限。最大効率。一直線。一撃)
夜音ヒカリ:鉄の肢がわななく。次の瞬間、
夜音ヒカリ:ゴヴッ――!!
夜音ヒカリ:船底を蹴り、鉄の巨体は水中で見苦しくもがくように発進した。……確かにそれはもがくようであったが――
夜音ヒカリ:方角は間違いなくカートの漂う方向に推進している。速度も最速ではないが水中においては十分なものであり、ブレードを備えた長肢が四方に伸びている。
夜音ヒカリ:(当たれ――)
カート・トゥエ:カート・トゥエはまず、逃れようとした。
カート・トゥエ:上下左右に空間はある。水中での活動を得意としていたし、通常の攻撃であれば十分に避けることができただろう。
カート・トゥエ:だが。
カート・トゥエ:(避けきれない)
カート・トゥエ:弾丸の体積が大きすぎた。
カート・トゥエ:(受け止め――)
カート・トゥエ:非現実的なことを考えてしまう。ごく緩慢に見えるその速度ならば
カート・トゥエ:受けたとしても、次の手を打てるのではないか……
カート・トゥエ:「ア"ッ」
カート・トゥエ:ブレードに激突され、濁った悲鳴をあげる。
カート・トゥエ:カート・トゥエの小さな体では、かすった程度の衝撃でも耐えきれない。
カート・トゥエ:水底に叩き落されるようにして、墜落していく――
カート・トゥエ:遠くで星のような光が瞬く。転送が発動したのだと分かる。
夜音ヒカリ:……その光を視界の端で捉えたのが最後、ヒカリは目を閉じる。
夜音ヒカリ:カートを斬轢した巨体の端に、ヒカリは頼りなく引っかかっていた。自分が与えた指示のまま邁進する鉄の蜘蛛が湖上に出るのが先か、意識が完全に失われるのが先かという状況下だったが……
夜音ヒカリ:「……っぶはっぃ!」
夜音ヒカリ:今回はぎりぎりで賭けに勝ったという有様だった。金属塊に引きずりあげられたヒカリは、星空を見上げ、喉をもどかしく開き、ぜいはあと呼吸を繰り返す。
夜音ヒカリ:「なっ……はあっ……はああっ……な……」
夜音ヒカリ:「何が人魚姫、だっ……バ……バカ!」
夜音ヒカリ:「ナルシストのバカ!」
夜音ヒカリ:掠れた声で、言ってやりたい相手に届きえないと分かっていてもそう声を上げてしまったのは
夜音ヒカリ:酸素に満ちた世界に戻ってきた歓喜のあまりだったのかもしれない――

:「おいで」
:            「おいで」
:         「おいで」
GM:どこかからの声は響き続けている。気を抜けば錯乱してしまいそうになる――デッキ上に倒れている生徒達と同じように。
GM:邵リウも単純に暴走してしまったわけではなかったはずだ。暴徒と化した生徒達に襲撃され、反撃し、
GM:最終的には、自らの侵蝕上昇に耐えられなくなった。
GM:ここで戦闘を続けているだけで、3人もそうなる可能性は極めて高い……
ヘイズ・ブラックモア:「暴走状態のまま……理性を保つ訓練を受けているかな?」
ヘイズ・ブラックモア:「思考のない状態で投下される兵器として扱われていた生徒なんて、この中にはまあ少ないだろう」
介護オートマタ:「キュイィィィ……」
介護オートマタ:1機の介護オートマタが、ヘイズ達を守るように稼働している。
介護オートマタ:船内に備え付けのものを、改造したか設定変更したかだろう。
レナ・ルナール:「確かに、訓練は受けていないけど。」
レナ・ルナール:「狂気に身を委ねることは、僕にとっては日常なんだ。」
鷲谷 ユーリカ:「まあ、僕も受けた覚えはない、が」「なに。普段通りさ」
ヘイズ・ブラックモア:「かっこいいセリフだ」ガタガタと震える手で、白衣からメスを取り出す。
徳森カナヨ:「先生……道具を……」
鷲谷 ユーリカ:「仕掛けてくるといい」「僕も、全力を進呈しよう」
鷲谷 ユーリカ:直後、その手に生じたジャグリングピン。それらが、外殻こそ覆われているも。手榴弾を加工したものだというのは即座に読み取れる。
鷲谷 ユーリカ:そして、直後にはそれは、投擲モーションが見えぬほどの速度でヘイズたちの元へと飛来する。気づいたときには、すでに懐に近い場所にある。
ヘイズ・ブラックモア:「速い、じゃ」
ヘイズ・ブラックモア:「――ないか!」
ヘイズ・ブラックモア:――ガシャ!!
GM:手榴弾が直撃した。
介護オートマタ:ヘイズが蹴り飛ばした介護オートマタに、直撃している。
レセル・イル・イオフィエル:「……!」ヘイズの反応から幾分遅れて、レセルが細い手で顔を庇う。
鷲谷 ユーリカ:直後、破片と中に込められた無数のベアリングがばらまかれるが……オートマタが壁となり、大半は防がれる。
介護オートマタ:「ビガッ!!!」
介護オートマタ:構造的に強固な機体ではあれ、
介護オートマタ:抱え込んだ状態での手榴弾の爆発には耐えられない。
介護オートマタ:全身が破裂し、夜の海へと散らばる。
ヘイズ・ブラックモア:「道具を持つと」
ヘイズ・ブラックモア:「手が」
ヘイズ・ブラックモア:「震えてね」3人の只中へと踏み込んでいる。
ヘイズ・ブラックモア:手首から先が、霞んで見えなくなる。
ヘイズ・ブラックモア:ブ ゥ ン !!!
ヘイズ・ブラックモア:一瞬にして、全員が切断されている。
レナ・ルナール:「……!」
レナ・ルナール:見えなかった。
レナ・ルナール:暴走状態だから、ではない。
レナ・ルナール:彼女の異能が完全に自分の予測を超えていた。
ヘイズ・ブラックモア:「――攻性症例409:本態性高周波振戦」既に、振り抜き終わった姿勢。
ヘイズ・ブラックモア:一度だけではない。呼吸にも瞬きにも満たない時間で、二度切断している。
ヘイズ・ブラックモア:メスに血すらついていない。
ヘイズ・ブラックモア:「本態性振戦という病気には……原因が『ない』らしい」
ヘイズ・ブラックモア:「酒を飲まなくても、運動をしていても、老人でも子供でも男でも女でも、理由もなくある日、痙攣の発作が起こる」
徳森カナヨ:「そんな……!ことが……!」
徳森カナヨ:二つついた傷を抑えながら
鷲谷 ユーリカ:「それを、転用したということかい」
鷲谷 ユーリカ:げほ、と咳き込む。滲んだ血が、リザレクトの上限を振り切ったダメージを自分に知らせてくれる。
ヘイズ・ブラックモア:「自分が身につけた技術を十分に発揮して、人を楽しませることができる」
ヘイズ・ブラックモア:「……君達が羨ましいよ」
レナ・ルナール:「わざわざ自分の異能症例を教えてくれるなんて」
レナ・ルナール:「余裕なのかな?それとも同情してほしいの?」
ヘイズ・ブラックモア:「同情してほしいねえ~~。それでちょっとでも攻撃の手が甘くなるなら」
ヘイズ・ブラックモア:「やる価値はいくらでもある。病気の妹の話とかもしてあげようか?ははは」
レナ・ルナール:「いいね。」
レナ・ルナール:「君を病院送りにしてから聞いてあげるよ。その泣き言を」
ヘイズ・ブラックモア:「残念だけど、私達は病院送りにはならない」
ヘイズ・ブラックモア:「病院から来た側だからね」
徳森カナヨ:ズズズズズ…………
徳森カナヨ:夜の影よりも濃い、宇宙の漆黒のような影が、カナヨを中心に広がる
徳森カナヨ:転送された生徒が落としていたお菓子を口に含むことで、海から意識を逸らしている
ヘイズ・ブラックモア:「……」視線はユーリカ達を牽制しているが
ヘイズ・ブラックモア:カナヨが動きを見せていることに気付いている。
徳森カナヨ:「先生にも、レセルさんにも、こんなことしたくなかったけど……」
徳森カナヨ:「ごめんなさい!」
ヘイズ・ブラックモア:(攻性症例――)
ヘイズ・ブラックモア:ブ オ
ヘイズ・ブラックモア:高周波振戦を発動し、振り返り、切断する。三手の動きで仕留めようとする。
徳森カナヨ:広がった影の中、星のような煌めきが1つ、2つ、3つ───
徳森カナヨ:そこから、数えきれないほど瞬いて
徳森カナヨ:炎が、風が、光が、闇が、一斉に放たれる
ヘイズ・ブラックモア:「!!!」
徳森カナヨ:影の中に収めた無数のエフェクトを解放する……それがカナヨの能力だ
ヘイズ・ブラックモア:切断は命中しない。足元から湧いた何かに足を取られ、
ヘイズ・ブラックモア:そのまま光線に右腕を切断される。
ヘイズ・ブラックモア:「……はは」
ヘイズ・ブラックモア:「まったく、こんなことばっかりだ……」
ヘイズ・ブラックモア:「患者も治せない、イースターエッグも取ってこれない……」
徳森カナヨ:「ご、ごめんなさい……!」
ヘイズ・ブラックモア:「……謝ることなんてないだろ」
ヘイズ・ブラックモア:「……ウチは『殺人鬼』だ」
ヘイズ・ブラックモア:――バシュ!
ヘイズ・ブラックモア:十字冠転送が発動する。
GM:影から湧き出した攻撃の嵐も止まる。
GM:デッキ上に、カナヨ達以外に動くものはいなくなった。
GM:カナヨの視点では。
徳森カナヨ:「ハァ……ハァ……これで……」
レセル・イル・イオフィエル:ひたり、と
レセル・イル・イオフィエル:背中に、肌が押し当てられる感触がある。
レセル・イル・イオフィエル:「……わたしの方こそ」
レセル・イル・イオフィエル:ほとんど衣服を纏っていない、裸体に近い感触だと分かる。
レセル・イル・イオフィエル:「ごめんなさいね……徳森カナヨさん………」耳元で囁く。
徳森カナヨ:「ひっ……!」
レナ・ルナール:「カナヨ!」
レセル・イル・イオフィエル:「攻性症例304」
レセル・イル・イオフィエル:「下垂体性気化冷凍症――」
徳森カナヨ:体に走る寒気は、恐怖と冷たい体と、2つを合わせたものだった
レセル・イル・イオフィエル:ギジシャシャシャシャシャッ!!!
GM:霜が爆ぜ割れるような不気味な音が、
GM:徳森カナヨの『肌の内側』から響く。
GM:レセルに触れられていた細胞の水分が、瞬時にして凍結した。
徳森カナヨ:このノヴァリスにおいて、いくつも修羅場をくぐってきたが
徳森カナヨ:(こんなに冷たいのは……危ないのは、初めて!)
レセル・イル・イオフィエル:「本当は、先生に……ヘイズに、倒してもらいたかった…………」
レセル・イル・イオフィエル:「わたしの攻性症例は、すごく痛いから……」
レセル・イル・イオフィエル:膝をついたカナヨを後ろに、残る2人へと向き直る。
徳森カナヨ:恐怖と冷気に震え、体が上手く動かない
鷲谷 ユーリカ:先程の切断の折、かろうじて骨の切断は免れた。だが、流血と消耗は隠しようがない。
鷲谷 ユーリカ:この夏の夜だというのに、傷から体温が流れ落ち凍てついていくような感覚。余波だけで、こうなのだ。
鷲谷 ユーリカ:もう一撃を受ければ、自分も転送されることは、間違いあるまい。
レナ・ルナール:ユーリカも、カナヨも既に限界を迎えていることは理解している。
レナ・ルナール:それでも魔女はこう語りかける。
レナ・ルナール:「「「ユーリカ」」」
レナ・ルナール:「「「まだ、行けるよね?」」」
レナ・ルナール:魔女の言葉がユーリカの脳を揺らす。
鷲谷 ユーリカ:その言葉に、失われかけていた体温が、流れていく熱を失う血が、再び熱を持つ。
GM:ユーリカはその質問に、正直に答えなければならない。
鷲谷 ユーリカ:それは確かに声援だ。道化が。あらゆる舞台に立つものが欲する、際限なく力を齎す要素。
鷲谷 ユーリカ:ならば、答えよう。否、応えてやろうじゃあないか。彼女の口元に笑みが浮かぶのと。
鷲谷 ユーリカ:半ば傷だらけの両手それぞれに握られるのは、新たなジャグリングピン。
鷲谷 ユーリカ:それらが左右の順に、至近距離のレセルめがけて投じられる。
鷲谷 ユーリカ:左手のものが、先に。その中に封じ込められていたのは、焼夷手榴弾。直撃の瞬間、熱を伴う爆発を引き起こすものだ。
レセル・イル・イオフィエル:レセルの攻撃に対する反応は、極めて単純なものだ。素人じみていると言ってもいい。
レセル・イル・イオフィエル:手を翳して、止めようとする。
レセル・イル・イオフィエル:だが、瞬間的な凍結が化学反応を止め、金属の強度すら脆く変える。
レセル・イル・イオフィエル:「あ……」
レセル・イル・イオフィエル:手榴弾が体に当たり、砕けてから、反応の言葉が漏れる。
鷲谷 ユーリカ:だが、その直後。その凍結し、散らばる破片の群れめがけ、もう一本が宙を駆ける。
鷲谷 ユーリカ:「――"ご覧あれ"」
鷲谷 ユーリカ:直後、彼女の懐で二本目が炸裂する。投じたのは、初撃と同じ破片手榴弾。散らばった破片に交じる爆薬を、起爆するには十分な衝撃を齎す。
レセル・イル・イオフィエル:バン!!
レセル・イル・イオフィエル:炸裂音と光。横合いから殴られたように転倒する。
レセル・イル・イオフィエル:「……!」
レセル・イル・イオフィエル:「……く…………う……」
レセル・イル・イオフィエル:「……冷たい……冷たい…………」露出した腹部に火傷を負いながら呟く。
鷲谷 ユーリカ:「ああ、すまないね。一度は、助けてもらったというのに」こうして、痛ましい芸で返すほかなかったと、汗を拭いながら呟いて。
徳森カナヨ:「あんなに火傷して……それでも寒いなんて……」
レセル・イル・イオフィエル:「………」
レセル・イル・イオフィエル:「カナヨさんは…………」
レセル・イル・イオフィエル:「暖かかったな……」
レセル・イル・イオフィエル:バシュ!
レセル・イル・イオフィエル:転送される。
徳森カナヨ:「レセル……さん……」
レナ・ルナール:「お疲れ様、ユーリカ」
レナ・ルナール:「かっこよかったよ」
鷲谷 ユーリカ:息を吐いて、わずかに残心する。
鷲谷 ユーリカ:「急なフリで驚いたよ」「だけど、助かった」
レナ・ルナール:「じゃあ、もうひと頑張りも行ける?」
レナ・ルナール:「ヒカリを追わなきゃ」
レナ・ルナール:昏い海へと視線を向ける。

GM:シーン終了です。ロイスや応急手当などどうぞ。
夜音ヒカリ:応急手当キット何個あるんだっけ
GM:知らん……皆のほうで数えてるものかと……
鷲谷 ユーリカ:2つと、あとあれ、賞品のがある
徳森カナヨ:1個持ってる!
GM:ただ、少なくともお魚大会では2個取得し
GM:カナヨちゃんがスペシャル応急手当セットを1個持っています
夜音ヒカリ:一応カバーリングしつつガードと装甲で生存狙う型なので 回していただけるとありがたいかなって へへ……
徳森カナヨ:硬いヒカリちゃんに使ってあげたいところです
鷲谷 ユーリカ:いまじゃ てあてを ひとつに
GM:そうですねえ
徳森カナヨ:スペシャル応急手当キット、ヒカリちゃんにあげます!
鷲谷 ユーリカ:とりあえず最優先で回して使ってもらい、出目をみつつ余ったら誰かが使うって感じでいいんじゃないかな
夜音ヒカリ:すまねえ~
夜音ヒカリ:まず一個目!
レナ・ルナール:一番硬いしね
夜音ヒカリ:夜音ヒカリのHPを2D10(→ 12)増加(4 → 16)
夜音ヒカリ:もう一個行きます
夜音ヒカリ:夜音ヒカリのHPを2D10(→ 15)増加(16 → 31)
夜音ヒカリ:あっ これで全快です
夜音ヒカリ:ありがとう~
夜音ヒカリ:夜音ヒカリのHPを30に変更(31 → 30)
鷲谷 ユーリカ:じゃあ、余ったのはどうしようね、カナヨ君いる?
徳森カナヨ:やったね!
徳森カナヨ:せっかくなら使わせてもらいます
徳森カナヨ:2d10
DoubleCross : (2D10) → 14[8,6] → 14

徳森カナヨ:14点回復で17!
GM:みんな大丈夫かな?
GM:では侵蝕100越えている人は
夜音ヒカリ:ロイスは保留しま~す ので、以上です
GM:侵蝕低下処理をやってもらいましょう。
レナ・ルナール:はーい!

【十字冠(クロス・クラウン)】
このアイテムを所持している間、あなたは以下の効果を得る。
・侵蝕率が100%を超えた状態でHPが0になった場合、即座にそのシーンから退場する。
・侵蝕率が100%を超えた状態では、新たにシーンに登場することはできない。
・侵蝕率が100%を超えている間、シーンの終了時に侵蝕率を-[10+1D10]する。

鷲谷 ユーリカ:OK
レナ・ルナール:やったー!!
レナ・ルナール:レナ・ルナールの侵蝕率を1D10+10(→ 12)減少(109 → 97)
レナ・ルナール:あんまり減らなかった!
鷲谷 ユーリカ:では108から……
鷲谷 ユーリカ:108-1d10-10
DoubleCross : (108-1D10-10) → 108-8[8]-10 → 90

鷲谷 ユーリカ:ヨシ!
GM:ではシーン終了です。





◆Climax◆ガラ

GM:クライマックス!!全員出なさい!
夜音ヒカリ:夜音ヒカリの侵蝕率を1D10(→ 6)増加(94 → 100)
夜音ヒカリ:ワアッ……
徳森カナヨ:99+1d10
DoubleCross : (99+1D10) → 99+7[7] → 106

鷲谷 ユーリカ:90+1d10
DoubleCross : (90+1D10) → 90+7[7] → 97

レナ・ルナール:レナ・ルナールの侵蝕率を1D10(→ 3)増加(97 → 100)



『ティタノマキア号』 デッキ


GM:ザーッ……ザーッ……
GM:湖は静寂を取り戻していた。
GM:船上も静かだった。
GM:夥しい血。無数の生徒が殺し合って倒れ、『殺人鬼』も、その被害者も、この豪華客船から消えた。
GM:本当に、この4人しかいなくなってしまったようだった。
徳森カナヨ:「他の誰も残ってないのかな……?」
夜音ヒカリ:「えっしょ……」
夜音ヒカリ:特殊耕作機械の肢に持ち上げられ、船上に戻ってきた。水分を吸った自分の髪を搾っている。
レナ・ルナール:「おかえり、ヒカリ」
鷲谷 ユーリカ:「やあ。おかえり。その様子じゃ、なんとかやれたというところかな?」
夜音ヒカリ:「ただいま。うん。水中のやつは、まあ多分……大丈夫」
徳森カナヨ:「良かったよ~~~」
徳森カナヨ:ヒカリに縋る様に抱き着く
夜音ヒカリ:「んむぎゅ……そっちも無事で良かった」
夜音ヒカリ:カナヨの特盛を感じつつも抱きとめる。
レナ・ルナール:「こちらも見ての通り、無事だよ。」
レナ・ルナール:「僕たちだけ、だけどね。」
鷲谷 ユーリカ:「いやあ、どうしようね」「対策をどうこうとは言ってる場合じゃあないぞ、これは」
レナ・ルナール:「ところで」
レナ・ルナール:「みんな、『声』はまだ聞こえる?」
鷲谷 ユーリカ:首を振る。
GM:戦闘の最中で、声は一度やんでいた。原因がなくなったのか、それとも単なる周期でしかないのかは分からない。
GM:しかし侵蝕率は確実に上昇を続けている感覚がある。
徳森カナヨ:「そういえば、聞こえなくなったよ~」
夜音ヒカリ:「一応、声そのものは大丈夫な気がするけど……」 カナヨの胸を持ち上げてどけ、落ち着くポジションを確保
夜音ヒカリ:「ただ、何か……影響? そういうのは感じるかな、私は……」
レナ・ルナール:「うん、同感だ。」
レナ・ルナール:「僕の中の、オーヴァードとしての部分が刺激されている感じがする。」
鷲谷 ユーリカ:「声の主は、あの3人の誰でもなかったわけだが……」
鷲谷 ユーリカ:思えば倒れる前に途絶えていたからね、と。
鷲谷 ユーリカ:「さて」「とはいえこうなってしまった以上」
夜音ヒカリ:「このまま船旅ってわけには、いろんな意味でいかないだろうし」
鷲谷 ユーリカ:自分の頬に、涙の化粧を塗りつける。その色はわずかに波打っている。レネゲイドの昂りが残っている証拠だ。
鷲谷 ユーリカ:「誰かが、この状況を報告しに行かねばならないな」「船長殿に、殺人鬼のことを含め、そろそろ伝えてもいいんじゃないかな」
徳森カナヨ:「船長さんの無事は確かめないとね~」
夜音ヒカリ:「報告か、相談か、場合によっては交渉か……」
夜音ヒカリ:「うん。行こう」
鷲谷 ユーリカ:「いっそ、ここからシージャックでもいいね」
湯池船長古久根ベイル:「その必要は……ないわ」
湯池船長古久根ベイル:扉を開けて、よろよろと歩み出てくる。
鷲谷 ユーリカ:「おっと」と、シージャックと言う言葉を聞かれたことに肩をすくめ
レナ・ルナール:ベイルに視線を向ける。
湯池船長古久根ベイル:ヒカリ達とほとんど同じくらい負傷している。血まみれだ。
レナ・ルナール:一歩下がり、その挙動を観察する。
湯池船長古久根ベイル:「……よかった。あなた達は……戦闘、できそうね」
夜音ヒカリ:「あ」 カナヨの胸を下ろす 「ひどいことになってる」
鷲谷 ユーリカ:「やあ、船長殿。船内も、同様の有様だったということか」
レナ・ルナール:「その様子から察するに」
レナ・ルナール:「君も、僕たちと同じような目にあったのかな」
レナ・ルナール:「あの『声』に唆されて」
湯池船長古久根ベイル:「想像は……つくでしょう?」
湯池船長古久根ベイル:「オーヴァードである限り、あの声からは逃れられない――」
湯池船長古久根ベイル:「船のどこでも、同じことが起こっているわ」
湯池船長古久根ベイル:「ほとんどが転送されたか、使い物にならない重傷者になった」
夜音ヒカリ:「……結局、何なんですか? 『あの声』」
夜音ヒカリ:「戦闘を求められている……ってことは、積極的な解決案が?」
鷲谷 ユーリカ:「まさか、直接どこかに乗り込んで仕掛けろだとか」「そういうことを言うつもりかい?」
湯池船長古久根ベイル:「ええ」
湯池船長古久根ベイル:「言うつもりよ」
鷲谷 ユーリカ:口元に、笑みが浮かぶ。
徳森カナヨ:「そんな~……どこに……?」
湯池船長古久根ベイル:「夜音ヒカリ。徳森カナヨ。竜化器ハッチライザーの話は霊樹王様から聞いているわね?」
湯池船長古久根ベイル:「……他の二人にも、話は共有されていると信じるわ」
徳森カナヨ:こくんと頷く
鷲谷 ユーリカ:頷き、続きを促す。
湯池船長古久根ベイル:「『八月革命』のどこかの時点で――理事会の飛空艦が、一隻、この大オアシスに墜落した」
湯池船長古久根ベイル:「長い間水の底に沈んでいたから、キングダムも……その船が稼働可能な竜化器ハッチライザーを積んでいたことに気づかなかった……」
湯池船長古久根ベイル:「けれどそれは浮上したわ。理事会の航行ルートを閲覧して、先に気づいた者がいる……」
夜音ヒカリ:「それに気付いて……動かした誰かがいる」
徳森カナヨ:「その人を見つけて、倒す……!」
湯池船長古久根ベイル:「ええ。徳森カナヨ。倒さなければ……けほっ!」
湯池船長古久根ベイル:「倒さなければいけない……!絶対に……」
鷲谷 ユーリカ:「なんともまあ。つまりは、竜退治ならぬ竜の巣退治が、僕らの"本来の"仕事というわけか」
湯池船長古久根ベイル:「ただ、竜化器ハッチライザーの存在を許してはならないから、じゃない……!」
徳森カナヨ:「船長さん!」ヒカリを弾き出しながら立ち上がる
夜音ヒカリ:「ぺうっ」 だぶるんと弾き出される
湯池船長古久根ベイル:「もっと恐ろしい事態が起こっていることは、あなた達にだって分かったでしょう?」
徳森カナヨ:「あの”声”……」
徳森カナヨ:「ワイバーンを作り出す機械が動いてるだけじゃ、こんなことにはならない……ですよね」
鷲谷 ユーリカ:「確か、言っていたね」
鷲谷 ユーリカ:指をパチリと鳴らせば、その姿は既に道化のものへ。
鷲谷 ユーリカ:「"本来の仕様じゃない"んだったかな。あの竜もどきは」
:「おいで」
湯池船長古久根ベイル:「ええ」
湯池船長古久根ベイル:「竜骸ワイバーンの侵蝕率は」
レナ・ルナール:「また…声が…」
湯池船長古久根ベイル:「紛争時代の、通常考えうるものを遥かに上回っていたわ」
:               「おいで」
湯池船長古久根ベイル:「ジャーム化している」
:                  「おいで」  「おいで」
湯池船長古久根ベイル:「この攻撃は……キングダムとか、それ以外とかの問題じゃない……!」
湯池船長古久根ベイル:「わかる!?私達オーヴァード全員に対する『攻撃』なの!」
湯池船長古久根ベイル:「この敵は……ジャームを作ろうとしている!」



大オアシス 暗黒岩礁


GM:――巨大湖の中心付近。
GM:そこに、崩れ果てた艦の残骸が漂っている。
GM:その残骸の上に立って、歌うように呼びかけ続けている少女がいる。
少女:「おいで」
少女:金色の髪。波風に揺れる白いワンピース。
少女:人の存在しない湖面に佇む清らかな少女の神秘性は、
少女:まるで妖精のようでもある。

少女:「おいで」「おいで」
少女:「『私達』のところに」
少女:「――おいで」

湯池船長古久根ベイル:「敵の名はニニ・ノッカーズ!」
湯池船長古久根ベイル:「シャムロック自由学園前生徒会!」
湯池船長古久根ベイル:「――『フォモーリアン』よ!」
レナ・ルナール:「船長の主張はわかった。彼女の脅威も理解した。」
レナ・ルナール:「その上で」
レナ・ルナール:「一つ、条件を出したい。」
湯池船長古久根ベイル:「レナ・ルナール。密航者はあなただったのね……」
湯池船長古久根ベイル:「けれどいいわ。今はあなただって、、、、、、必要不可欠だもの」
レナ・ルナール:「ありがとう。君が清濁を飲み込む器のある人で助かるよ。」
レナ・ルナール:「そんな君なら。」
レナ・ルナール:「僕に、その子を倒した報酬を渡すことも認めてくれるかな?」
湯池船長古久根ベイル:「……何?指名手配の取り消しなんてできないわよ」眉を顰める。
徳森カナヨ:「指名手配犯だったの……!?」コワイ!
レナ・ルナール:「それは君から提案されても僕から断るさ」
鷲谷 ユーリカ:「(そういえば、話してなかったっけな……)」
鷲谷 ユーリカ:そりゃあこうなるか、と思いつつも口を挟む様子はなく。
レナ・ルナール:「この船の調度品をいくつか僕に譲って欲しい」
湯池船長古久根ベイル:「別に……なんでも譲ってあげるわよ、その程度」
湯池船長古久根ベイル:「どうせ客を集めるための、飾り付け程度のやつだし」
レナ・ルナール:「有難う。じゃあ後は」
レナ・ルナール:「君が約束を破らない人だと信じれば、契約は成立だ」
湯池船長古久根ベイル:「……他の3人は?」
湯池船長古久根ベイル:「疑問や、異議があるかしら?……『私はやりたくないです』って子がいるなら」
湯池船長古久根ベイル:「正直に言ってほしいわ」
鷲谷 ユーリカ:「特になし、だ」「あえて言えば、観客は随分少ないが――」
鷲谷 ユーリカ:「君が見届人ならば、それでいい」「メサイアとしても、喧伝に躊躇をしないだろう」
鷲谷 ユーリカ:無観客では格好がつかないし。君が真実だと語れば、それで栄誉としては誰も疑わないだろうからね、と。
徳森カナヨ:「やる……やります!ドラゴンを悪い事に使うのは……ゼスタちゃんの為にも、見逃せないって思うし……」
徳森カナヨ:「あと、実は船長さんのこと、疑ってました!ごめんなさい!」ぺこぺこと頭を何度も下げる
湯池船長古久根ベイル:「……」
湯池船長古久根ベイル:「……このクルーズは『選別』だったのよ」
湯池船長古久根ベイル:「『フォモーリアン』の攻撃は、私達がオーヴァードである限り逃れられない脆弱性を突いてくるわ」
湯池船長古久根ベイル:「円卓の王様が出撃すれば……けほっ、すぐさま掃討できる敵であったとしても」
湯池船長古久根ベイル:「『万が一』がある――最強の戦力だからこそ、交戦の段階になって暴走してしまったとしたら……」
湯池船長古久根ベイル:「可能性がある限りは、そうするわけにはいかなかった」
湯池船長古久根ベイル:「だからリスクを承知で、大量のオーヴァードを連れて行って……見つけなければいけなかったわ」
湯池船長古久根ベイル:「近づくに連れて強まる侵蝕に耐えられる、そして船で起こるであろう戦いに勝ち残れる素質のある生徒を」
湯池船長古久根ベイル:「それが、あなた達よ」
徳森カナヨ:「そう……だったんですね……」
鷲谷 ユーリカ:その言葉に、少しだけ驚いたように片目を上げる。
レナ・ルナール:ベイルの言葉は、別にこの場で言う必要のない言葉だった。
レナ・ルナール:この作戦が学園のために必要であるとしても、非人道的であるという誹りは免れないからだ
レナ・ルナール:だが、それをあえて口にすることに、彼女の立場以上の誠意を感じ取った
湯池船長古久根ベイル:「……夜音ヒカリ。あなたも、戦うと言って」
湯池船長古久根ベイル:「言っておくけれど、私……」
湯池船長古久根ベイル:「この戦いについてきたって、『ありがとう』と言うつもりはないわ」
徳森カナヨ:「そんな~」ガーン!
湯池船長古久根ベイル:「だって」
湯池船長古久根ベイル:「この敵の存在を……許せる生徒がいるわけがない」
夜音ヒカリ:「……ん」 頷く
夜音ヒカリ:「別にわたしも、拒むことはない。ただ、一応確認しておきたいんだけど」
夜音ヒカリ:「わたしの対艦攻撃能力は、これから戦う敵に対する想定……というよりも」
夜音ヒカリ:「より悪い事態になった時への備えの一つだった?」
湯池船長古久根ベイル:「……より悪い事態。今より悪い事態は、想像はつかないけれど……」
湯池船長古久根ベイル:「少なくとも標的の竜化器ハッチライザーは、艦のシステムと接続されているはずよ」
湯池船長古久根ベイル:「こちらから攻め込む状況だけじゃなくて……敵がなんらかの方法で艦を動かしたとしても」
湯池船長古久根ベイル:「誰かに沈めてもらう必要があったわ」
夜音ヒカリ:「うん。そこを確認したかった……じゃあ、わたしからの要求は簡単です」
夜音ヒカリ:「怪我で戦えなくても良いから、電気技師を2名」
夜音ヒカリ:「……さっきの水中での戦闘機動は、想定していない動作だったから。全力で戦わなきゃいけない相手がいるんだから、そのくらい人を貸して欲しい」
湯池船長古久根ベイル:「もちろんよ」
湯池船長古久根ベイル:「それくらいは働いてもらうわ……報酬なんていくらでも出していい」
夜音ヒカリ:「ジャームとも竜骸とも、一緒にご飯は食べられないから……わたしとしては引く理由もなし」
夜音ヒカリ:わずかに笑う 「報酬それも貰った。……じゃ、準備しよう」
湯池船長古久根ベイル:「ええ」
徳森カナヨ:「報酬は~……」自分の腹と胸をさすり
湯池船長古久根ベイル:「料理かしら?」
徳森カナヨ:「もうたくさん頂いちゃったので大丈夫ですよ~」
湯池船長古久根ベイル:「……。欲がないのね」
徳森カナヨ:「まさか~、食欲いっぱいですけど」
徳森カナヨ:「一宿……たくさん飯のお礼も兼ねて、頑張ります~!」
レナ・ルナール:「あ、じゃあ僕は船の調度品だけじゃなくて船も貰っていい?」
湯池船長古久根ベイル:「何言ってるの……」呆れる。
レナ・ルナール:「いくらでもって言うから…」
レナ・ルナール:周囲の緊張をほぐすように、悪戯っぽく笑う。
夜音ヒカリ:(……欲望と胸のサイズって反比例するのかな……) レナの胸元を見ている
夜音ヒカリ:(カナヨほどじゃないけど、わたしも質素で無欲だしなあ)
鷲谷 ユーリカ:「(さて。これはエッグに並ぶかもしれない大仕事だぞ)」
鷲谷 ユーリカ:少しだけ息を吐く。自分はあくまでパフォーマーであり、栄誉と名声こそが一番。だから、船長自らこの実績の証人となるならば、それでよい、が。
鷲谷 ユーリカ:だからこそ、と。視線は周囲の、奇妙な船旅を共にした戦友たちを見やり。
鷲谷 ユーリカ:「……大団円は、願うよりは掴みに行くものさ」だから、どうか倒れないでいてくれよ、と。かすかに願いを込めて呟いた。
湯池船長古久根ベイル:「――作戦は、ニニ・ノッカーズ及び竜化器ハッチライザー搭載艦の撃破!」
湯池船長古久根ベイル:「竜化器ハッチライザーの強襲担当は夜音ヒカリおよびその特殊耕作機械アグリカルテックアームズ!」
湯池船長古久根ベイル:「艦に搭載されているカタパルトで射出し、直接敵艦に撃ち込むわ!」
湯池船長古久根ベイル:「他の全員はその攻撃を全力で援護!」
湯池船長古久根ベイル:「私達の『ティタノマキア号』はこれから、竜骸ワイバーンの群れを全速力で突破するわ!」
湯池船長古久根ベイル:「竜化器ハッチライザー周辺の群れは、『ティタノマキア号』の衝角攻撃と、私と、霊樹王様が切り開く!」
湯池船長古久根ベイル:「猶予は僅かしかないわ!全ての攻撃に耐え、全ての防御を突破し」
湯池船長古久根ベイル:「ノヴァリスのために!あなた達が、標的を撃破するのよ!!」
湯池船長古久根ベイル:「安心なさい!!」
湯池船長古久根ベイル:「湯池船団の……私の『ティタノマキア号』は絶対に沈まない!」
湯池船長古久根ベイル:「敵を尽く沈めるまで、戦い続けることだってできるわ!!」
GM:船はうなりを上げて、目的の水域へと加速していく。
GM:水平線に、黄金色に瞬く光が見え始めている。
GM:夜の帳を、真昼のように照らし出すそれは。
GM竜骸ワイバーンの、夥しい群れだ。

夜音ヒカリ:「……お……」
夜音ヒカリ:「多い……!」 思ったより多いのでびっくりしている
レナ・ルナール:「竜骸は群れで行動するものだけど」
レナ・ルナール:「ここまでのは流石に記憶にないね」
GM竜化器ハッチライザーがある限り、竜骸ワイバーンは自動的に生産され続ける。
GM:しかも今、その群れには指向性があるのだ――ノヴァリス全ての生徒をジャーム化へと導くために。
鷲谷 ユーリカ:「キングダムでも想定外レベルの量かい?」
レナ・ルナール:「ホントに船ぐらい報酬にしてくれないと割に合わない気がするレベル」
鷲谷 ユーリカ:「それは、嬉しいな」ふふ、と笑みが溢れる。
鷲谷 ユーリカ:「良い自慢話になりそうだ」
鷲谷 ユーリカ:彼女の周囲にはいくつものダッフルバッグ。船内のあちこちからかき集めてきた火器や爆発物は、彼女によって"小道具"へと加工されている。
徳森カナヨ:「……」あたしの最大出力を持っても、攻撃が届くかどうか。そんな不安を覚える
夜音ヒカリ:「……まあ、一振り一刈りと思えば、やってやれないことはない」
夜音ヒカリ:「わたしの耕作機は、一日で8ha近くの成熟した稲を収穫できる……竜骸だってやれるよ」
夜音ヒカリ:先の驚きが消えたわけでもなし、当然強がりであるが、かといって無謀という気持ちでもなかった。
徳森カナヨ:「農業は過酷っていうもんね~……!」
夜音ヒカリ:「そうだよ。育てて刈って加工して、一つ一つに気持ちを込めて……全部大変なの」
夜音ヒカリ:「あんな、勝手に生まれて増えていくようなものに……ぜったい負けないんだから」
徳森カナヨ:「そう考えたら、あたしが今まで食べてきたお菓子の量より……少ないかも~」
レナ・ルナール:「ま、たしかに何かを創り出す苦しみに比べたら」
レナ・ルナール:「なにか壊すことなんて大したことはないか。」
レナ・ルナール:知己の芸術家の顔を思い浮かべながら
レナ・ルナール:小さくつぶやく
鷲谷 ユーリカ:「特に、派手に壊して喜ばれるものならば……そこに栄誉と喜びを上乗せだ」
鷲谷 ユーリカ:「倒した数、競ってみるかい?」
夜音ヒカリ:「いいね。やってみよう」
夜音ヒカリ:「お残しはナシだよ」

竜骸:ザァァァァァ―――
竜骸:それは、鳴き声をあげているわけではない。竜骸ワイバーンの全ては、死人のように静かだ。
竜骸:さざなみのような音は、その翼が空気を打つ音が
竜骸:群れの莫大な物量で、そのように聞こえるのだ。
シャジャラ・ムバラカ:「……皆さん。準備はよろしいですね」
シャジャラ・ムバラカ:今は、シャジャラ・ムバラカもデッキ上に出てきている。
シャジャラ・ムバラカ:片足を深く負傷していたが、応急処置のみで前線に出てきたようだった。
夜音ヒカリ:「いつでも」
レナ・ルナール:「いけるよ」
徳森カナヨ:「大丈夫ですよ~」
鷲谷 ユーリカ:「ご覧の通りさ」おどけて、笑みを返す。
湯池船長古久根ベイル:「夜音ヒカリ。もう特殊耕作機械アグリカルテックアームズは起動状態にして」
湯池船長古久根ベイル:「射出後に着地姿勢を取るためには、動けるようにしておく必要があるわ」
湯池船長古久根ベイル:「カタパルトの射程内までは」
湯池船長古久根ベイル:古久根ベイルの指先が、魔法陣を描くように空を滑る。
湯池船長古久根ベイル:――ザ ァ
湯池船長古久根ベイル:まるで魔女の使い魔のごとく、海中から、多数の装甲板が浮き上がる。
湯池船長古久根ベイル:「私が阻止する」
夜音ヒカリ:呼び寄せるような腕の動き。それに従い、金属の多肢機械が気持ちの良い駆動音を立ててヒカリの側面に立つ。
夜音ヒカリ:その脚部の一つに足をかけて 「船長の技師、怪我してるのに良い仕事してくれましたので」
夜音ヒカリ:「キッチリやるよ」
湯池船長古久根ベイル:頷く。船が急加速をはじめる。
GM:ゴ、ォォォォオォォォ
竜骸:――バタッ!
竜骸:衝突音。装甲板に竜骸ワイバーンが激突した。
レナ・ルナール:「くっ…!」
竜骸:左右を囲う防壁だけではない。船の前方に展開された防壁にも。
徳森カナヨ:「きゃあああ~~~~!」
竜骸:バタ!バタタタタバタッ!!
竜骸:バタタタタタタタタタタタタタタタタタタタタタタタ!!!!!!!!
シャジャラ・ムバラカ:「皆さん!」
シャジャラ・ムバラカ:「ヒカリさんの機体に捕まってください!」
レナ・ルナール:「わかった、ヒカリ!お願い!」
鷲谷 ユーリカ:「安全運転で頼むよ」よっと、と。手際よくダッフルバッグをいくつも引っ掛けながら、自身も飛び乗る
夜音ヒカリ:「つかまるなら太い腕にしてね。不安なら上に乗っても良いけど」
夜音ヒカリ:「あいにく安全運転は想定してないから……頑張って」
徳森カナヨ:「たあっ!」ギリギリで掴まる
シャジャラ・ムバラカ:「頼みましたよ」それを見届ける。
シャジャラ・ムバラカ:シャジャラ・ムバラカが、両目を覆う目隠しをずらす。
シャジャラ・ムバラカ:その片目は赤い。宝石のように赤い瞳だった。

シャジャラ・ムバラカ:「緑の冠」
シャジャラ・ムバラカ:「節榑の指」
シャジャラ・ムバラカ:「地に根差す友よ」
シャジャラ・ムバラカ:「天の陽を知る友よ!」
シャジャラ・ムバラカ:――タン!
シャジャラ・ムバラカ:掌で、木製のデッキを叩く。
シャジャラ・ムバラカ:「霊樹の主!シャジャラ・ムバラカの呼び声に、応えて集え!」
シャジャラ・ムバラカ:「――荒れてみだれよ!」
シャジャラ・ムバラカ:「テルペリオン!!!」
シャジャラ・ムバラカ:ズ    オ  !
GM:その木々そのものを素材として、無数の『兵団』が出現する!
GM:それと同時。
GM:――ガ キッ
湯池船長古久根ベイル:「特殊耕作機械アグリカルテックアームズ!」
湯池船長古久根ベイル:「射出!!!」
GM:ギ  ィ  ン  !
GM:分解されたデッキの下から露出したカタパルトが
GM:弾丸の如き勢いで、夜音ヒカリ達を射出する……!

大オアシス 暗黒岩礁


GM竜骸ワイバーンが騒ぎ続けている。
GM:海は荒れ、静謐な夜が乱れ始めている。
GM:そんな中でもなお、金色の髪の少女は、船の残骸に腰掛けて、
GM:どこか楽しそうに、歌い続けている。
ニニ・ノッカーズ:「おいで」
ニニ・ノッカーズ:「おいで」
ニニ・ノッカーズ:「皆、おいで」
GM:――ガ  ン !
GM:砲弾の如き衝撃で、船の残骸が揺れた。
GM:しかして着弾したのは、砲弾ではない。
夜音ヒカリ:「……無事だね?」
夜音ヒカリ:夜空の中心に、火花混じりの軌跡がまだ残っているようだった。
徳森カナヨ:「大……丈夫だよ~」着地の反動で跳ねた胸が顔にぶつかったが、後にひく痛みではない
レナ・ルナール:「うん、なんとか」
鷲谷 ユーリカ:「良いな、これは」「今度は大砲芸も考えてみようかな……」
鷲谷 ユーリカ:無事だよ、とばかりに手を降って着地しつつ、いくつかバッグを見繕って背負う
夜音ヒカリ:その軌跡の終着点、船の骸に叩き込まれたクレーターの中心から、金属の肢が唸りながら駆動する。起動は着弾からほどない。すでにここは戦場である。
徳森カナヨ:「あれが……『フォモ―リアン』の……」
ニニ・ノッカーズ:「あー」
ニニ・ノッカーズ:目を細めて笑う。
ニニ・ノッカーズ:「こんなに、きてくれたんだ」
夜音ヒカリ:「……呼ぶ以外のこともできるんだ。わりと意外」
ニニ・ノッカーズ:「くふっ、くふっ、くふっ」抑えきれないような、咳き込むような笑いだった。
ニニ・ノッカーズ:「みんな、これからお友達になるんだよ」
ニニ・ノッカーズ:「だから呼んでたの」
鷲谷 ユーリカ:「おや。芸人として呼ばれたのならば歓迎だったんだが――」と、肩をすくめ
夜音ヒカリ:全てのオーヴァードの敵、なんて仇名を課すには、想像以上に華奢な相手だと感じた。こちらが耕作機を伴っているものだからなおさらだ。
夜音ヒカリ:だが、その行いの恐ろしさは十分に把握している。皆がそれぞれの肢から降りたのを確認し、随伴者を想定しない戦闘機動に備える。
GM:ニニ・ノッカーズが腰掛けている背後……船室だったものと思われる構造の中では、
GM:機械的な、カチャリ、カチャリという音が響き続けている。
GM:ぶちり、という音が時折ある。
GM:柔らかい肉を断ち切るような、無機質な音。
レナ・ルナール:「その機械で僕たちを歓迎してくれるの?」
ニニ・ノッカーズ:「すてきな機械でしょう?」
ニニ・ノッカーズ:「くふっ、くふっ、くふっ」
ニニ・ノッカーズ:「二ニへのプレゼントなの!」
ニニ・ノッカーズ:「ニニにたくさんお友達ができるように――」
ニニ・ノッカーズ:「大人のみんなが、残してくれたのね」
竜骸:ずるり、と
竜骸:船室から、羊膜のようなものに包まれた竜が這い出す。
竜骸竜骸ワイバーンが産まれたのだ。これが竜化器ハッチライザー――
夜音ヒカリ:「……」 その生臭さにまゆをひそめる
夜音ヒカリ:「そのお友達と……いったい何ができるの?」
夜音ヒカリ:「そんなものに取り囲まれることが、あなたの……幸せ?」
ニニ・ノッカーズ:「ノヴァリスのみんなを、お友達にできる」
ニニ・ノッカーズ:「すごく幸せで、素敵なことなんだって!」
ニニ・ノッカーズ:「それが」
ニニ・ノッカーズ:「それが私達オーヴァードの『結論』なんだって!」
ニニ・ノッカーズ:「くふっ、くふっ、くふっ、くふっ……!」
夜音ヒカリ:……ノヴァリスでは、ついぞ見かけなかったものだ。外の世界から数えても、自分は久しく見ていない、その存在。
夜音ヒカリ:ジャーム。レネゲイドの暴走の果て、衝動に呑まれた疎通不能の怪物。
ニニ・ノッカーズ:まるで眼前に立つ4人が見えていないかのように
ニニ・ノッカーズ:甲板に寝そべるように大きく背を反らして、星空を仰ぐ。
徳森カナヨ:「お友達が欲しいなら……作るのは、甘いスイーツじゃなきゃ」
夜音ヒカリ:「ごはんでもいいよ」 横から口を出す
徳森カナヨ:「でもあたしは、やっぱり作るより食べる方が得意だから……」手を胸の前で組み、影を広げる用意をする
鷲谷 ユーリカ:「ああ、残念だ。君は、笑っているのにな」
鷲谷 ユーリカ:「君以外の、その竜もどき達は、全く笑えないようじゃあないか」
鷲谷 ユーリカ:「それは、困るな。僕は皆に笑顔になってほしいのに。君の笑顔が成就するときは、学園の皆が笑えなくなるときだ」
ニニ・ノッカーズ:「どうして?――ほら。みんな、、、が言ってるよ?」
ニニ・ノッカーズ:「くふっ、くふっ」
ニニ・ノッカーズ:楽しそうに笑いながら、足をぱたぱたと揺らす。
ニニ・ノッカーズ:「みんなが」
GM:夜空を、十字の閃光が走った。
GM:セイクリッドピラーの輝き。大十字冠。
ニニ・ノッカーズ:「お友達になるといいな、って」
GM神聖二重冠ダブルクロスが起動する。

【神聖二重冠】
クライマックスフェイズ中に限り、あなたが持つ【十字冠】をアップグレードし、効果を以下のように書き換える。
あなたは、シナリオ中に一回のみ、以下の効果の中からどれか一つを選んでオートアクションで使用できる。

・このメインプロセスでは、あなたが受ける【判定ダイスへの侵蝕率ボーナス】の値を3倍にする。
・このメインプロセスでは、あなたが受ける【エフェクトLVへの侵蝕率ボーナス】の値を2倍にする。これによってエフェクトの使用回数は増えない。
・あなたの侵蝕値を任意の数値まで瞬時に上昇させ、あなたのHPを+[上昇分×3]点回復する。この時、HP上限を超えることはできない。
・あなたの侵蝕値を任意の数値まで瞬時に上昇させる。あなたがこのメインプロセスで行う攻撃の攻撃力を+[上昇分×2]点増やす。
・あなたの侵蝕値を任意の数値まで瞬時に上昇させる。あなたがこのメインプロセスで行う判定の達成値を+[上昇分×3]点増やす。
・この戦闘のバックトラックでは、あなたが昇華したタイタスを1個、ロイスとして再取得できる。ただし、この効果は昇華前にSロイスに指定したロイスしか対象にできない。
・この戦闘のバックトラックでは、最終侵蝕値によって得られる経験点を3倍にする。

GM:衝動判定です。難易度9。
レナ・ルナール:うお~
レナ・ルナール:5dx+1>=9
DoubleCross : (5DX10+1>=9) → 7[2,4,4,5,7]+1 → 8 → 失敗

レナ・ルナール:ぎゃー!
徳森カナヨ:6dx+2
DoubleCross : (6DX10+2) → 10[1,4,8,8,10,10]+8[8,8]+2 → 20

鷲谷 ユーリカ:3dx 一回くらいは成功しておきたい!
DoubleCross : (3DX10) → 4[1,1,4] → 4

夜音ヒカリ:7dx=>9
DoubleCross : (7DX10>=9) → 10[1,8,8,9,9,9,10]+2[2] → 12 → 成功

レナ・ルナール:レナ・ルナールの侵蝕率を2D10(→ 11)増加(100 → 111)
レナ・ルナール:ゾロ目!
夜音ヒカリ:夜音ヒカリの侵蝕率を2D10(→ 15)増加(100 → 115)
鷲谷 ユーリカ:2d10
DoubleCross : (2D10) → 14[5,9] → 14

鷲谷 ユーリカ:侵蝕率が……111に!
徳森カナヨ:106+2d10
DoubleCross : (106+2D10) → 106+18[8,10] → 124

徳森カナヨ:あわわ……

               竜骸A[5]
               竜化器[9]
               ニニ[13]
              ヒカリ[2/115]

                 10m

竜骸[5] 竜骸[5]                    竜骸[5] 竜骸[5]
              カナヨ[7/124]
竜骸[5] 竜骸[5]  50m           50m  竜骸[5] 竜骸[5] 
               レナ[4/111]
竜骸[5] 竜骸[5]                    竜骸[5] 竜骸[5] 
             ユーリカ[11/111]

                     50m

              竜骸[5] 竜骸[5]  
              竜骸[5] 竜骸[5] 
              竜骸[5] 竜骸[5]  
              竜骸[5] 竜骸[5]

GM:クライマックス戦闘を開始します。
GM:■第1ラウンド
GM:セットアップをどうぞ。
レナ・ルナール:なし!
鷲谷 ユーリカ:なし!
徳森カナヨ:無いよ~
夜音ヒカリ:コーリングシステム! フォールンマシンに搭乗します
竜骸:竜骸A以外全員が《スタートダッシュ》。
竜骸:10m距離を詰めます。
徳森カナヨ:来ないで~!
夜音ヒカリ:アワワワ……
レナ・ルナール:ぴえ~~

               竜骸A[5]
               竜化器[9]
               ニニ[13]
              ヒカリ[2/115]

                 10m

竜骸[5] 竜骸[5]                    竜骸[5] 竜骸[5]
              カナヨ[7/124]
竜骸[5] 竜骸[5]  40m           40m  竜骸[5] 竜骸[5] 
               レナ[4/111]
竜骸[5] 竜骸[5]                    竜骸[5] 竜骸[5] 
             ユーリカ[11/111]

                     40m

              竜骸[5] 竜骸[5]  
              竜骸[5] 竜骸[5] 
              竜骸[5] 竜骸[5]  
              竜骸[5] 竜骸[5]

GM:行動値13。ニニ・ノッカーズの手番です。
GM:あ、そうだ!この戦闘の勝利条件をお伝えします。
GM:とはいってもちゃんとシナリオ中に伝えてはいるのですが
レナ・ルナール:はい!
GM:ニニおよび竜化器を撃破することで戦闘の勝利となります
夜音ヒカリ:ぶっ壊してやるぜ
GM:それ以外の敵は勝利には関係ありません。
GM:では改めてニニの行動です。
ニニ・ノッカーズ:《堕ちる絶望》《スターダストレイン》。
ニニ・ノッカーズ:PC全員と竜骸全員を対象にします。
夜音ヒカリ:引き笑いしちゃった
鷲谷 ユーリカ:ウワーッ!!!!!!!
レナ・ルナール:あほ~~~!!
鷲谷 ユーリカ:こ、こいつまさか
ニニ・ノッカーズ:8dx+6
DoubleCross : (8DX10+6) → 10[1,1,4,5,6,6,9,10]+7[7]+6 → 23

鷲谷 ユーリカ:堕ちる絶望botか……!?
ニニ・ノッカーズ:〈意志〉で対決してください。
徳森カナヨ:イヤ……イヤ……ッ
レナ・ルナール:嫌すぎる~
レナ・ルナール:支援ほしいひと~
徳森カナヨ:一番侵蝕がヤバいので、もらえたら~
鷲谷 ユーリカ:カナヨくんを助けてあげて(切実
徳森カナヨ:元から意志は強めなので、ワンチャンある……!
レナ・ルナール:では《援護の風》《ウィンドブレス》
レナ・ルナール:ダイス+6、達成値+12
徳森カナヨ:ありがとうございます!では意志対決!
徳森カナヨ:12dx+2+12>=23
DoubleCross : (12DX10+14>=23) → 9[1,1,3,4,5,6,7,7,7,7,8,9]+14 → 23 → 成功

レナ・ルナール:すげ~~~~
鷲谷 ユーリカ:ヨシ!
徳森カナヨ:同値で……リアクション有利なので勝利!
GM:意志が強いから大丈夫だよ~
夜音ヒカリ:7dx=>23 意志判定
DoubleCross : (7DX10>=23) → 8[1,1,2,3,6,8,8] → 8 → 失敗

夜音ヒカリ:命中だぜ
鷲谷 ユーリカ:軽めの侵蝕で良かった~
鷲谷 ユーリカ:4dx=>23
DoubleCross : (4DX10>=23) → 10[2,5,10,10]+9[2,9] → 19 → 失敗

鷲谷 ユーリカ:ウワーッ!!!!!馬鹿!ここで出目を使うな!!!!
レナ・ルナール:じゃあ、ヒカリちゃん庇ってもらっていい?
夜音ヒカリ:エンゲージが……別! なのだ!
レナ・ルナール:あ、そうか!
レナ・ルナール:じゃあ一応僕も判定して
レナ・ルナール:5dx+1>=23
DoubleCross : (5DX10+1>=23) → 9[1,2,3,8,9]+1 → 10 → 失敗

レナ・ルナール:ダメ!
レナ・ルナール:ユーリカさんに《夢の雫》
レナ・ルナール:達成値+12で無理やり成功させます
鷲谷 ユーリカ:ウワーッ!助かる!
鷲谷 ユーリカ:ありがたい……
GM:待ってください。ユーリカさんは暴走してましたよね?
鷲谷 ユーリカ:あ、そうじゃん
GM:暴走している以上はリアクションできないはずなので
鷲谷 ユーリカ:そうか、対決自体無理だ……!
レナ・ルナール:あ、そうだ。僕も暴走中だった。
レナ・ルナール:じゃあ、夢の雫なしで!
GM:では命中したキャラクターは難易度15の衝動判定です。
夜音ヒカリ:あばれんぼうたち
夜音ヒカリ:7dx=>15 衝動判定
DoubleCross : (7DX10>=15) → 9[5,5,6,6,6,7,9] → 9 → 失敗

夜音ヒカリ:オゴゴ……
夜音ヒカリ:夜音ヒカリの侵蝕率を2D10(→ 11)増加(115 → 126)
レナ・ルナール:衝動判定
レナ・ルナール:5dx+1>=15
DoubleCross : (5DX10+1>=15) → 3[1,1,1,2,3]+1 → 4 → 失敗

レナ・ルナール:カス!
鷲谷 ユーリカ:4dx
DoubleCross : (4DX10) → 9[3,4,9,9] → 9

レナ・ルナール:レナ・ルナールの侵蝕率を2D10(→ 10)増加(118 → 128)
鷲谷 ユーリカ:アッ成功!でも侵蝕は伸びるんだなこれが
鷲谷 ユーリカ:2d10
DoubleCross : (2D10) → 14[8,6] → 14

レナ・ルナール:+10ならセーフか…!
鷲谷 ユーリカ:+14で125
竜骸:竜骸は暴走状態のため、一律で攻撃を受けます。
竜骸:また、侵蝕上昇も一律で処理させてもらいます。
竜骸:4dx>=15
DoubleCross : (4DX10>=15) → 4[1,2,4,4] → 4 → 失敗

竜骸:100+2d10
DoubleCross : (100+2D10) → 100+8[7,1] → 108

竜骸:侵蝕率は108になりました。
夜音ヒカリ:これ判定も強化されかねないのか……
竜骸:そうです。
鷲谷 ユーリカ:あーーーーー、そういうことか
レナ・ルナール:こわすぎる~~!!
徳森カナヨ:ジャームの侵蝕が増えても得しかない……
GM:個別管理がほぼ不可能なステータスなので、この戦闘に登場する竜骸の侵蝕は全て共有で上昇するものとさせていただきます。
鷲谷 ユーリカ:僕らより低くて何だ君たち!と思ったけどできれば君たちはそのままでいてくれ!
レナ・ルナール:はーい!
GM:では、次の行動……の、イニシアチブで
竜化器:【さらなる絶望】。
竜化器:自分のエンゲージに、未行動の竜骸を召喚します。
夜音ヒカリ:ワッ……ワアッ……

               竜骸B[5]
               竜骸A[5]
               竜化器[9]
               ニニ[13]
              ヒカリ[2/126]

                 10m

竜骸[5] 竜骸[5]                    竜骸[5] 竜骸[5]
              カナヨ[7/124]
竜骸[5] 竜骸[5]  40m           40m  竜骸[5] 竜骸[5] 
               レナ[4/125]
竜骸[5] 竜骸[5]                    竜骸[5] 竜骸[5] 
             ユーリカ[11/125]

                     40m

              竜骸[5] 竜骸[5]  
              竜骸[5] 竜骸[5] 
              竜骸[5] 竜骸[5]  
              竜骸[5] 竜骸[5]

竜化器:竜化器は【さらなる絶望】を7つ持っています。
竜化器:ニニ・ノッカーズの手番の終了時と、竜化器自体の手番の終了時に
竜化器:竜骸を1羽ずつ追加していきます。これらも侵蝕率を共有しています。
GM:では行動値11、ユーリカさんどうぞ。
レナ・ルナール:インチキしてんのら!!
夜音ヒカリ:1ターンに2羽か……
鷲谷 ユーリカ:よし、ではいこう
鷲谷 ユーリカ:マイナー:陽炎の衣(3)
鷲谷 ユーリカ:メジャー:CS:AH(2)+見えざる死神(3)+レーザーファン(3)
鷲谷 ユーリカ:で、この際に
鷲谷 ユーリカ:霊樹王へのロイスをタイタス化。判定ダイスを+10するのと
鷲谷 ユーリカ:神聖二重冠の効果!侵蝕値を、+15だ。これでダメージを+30
鷲谷 ユーリカ:そのうえで、上の集団を狙うよ。ヒカリ君だけ除外して……
鷲谷 ユーリカ:20dx7+6-1
DoubleCross : (20DX7+5) → 10[1,1,1,1,3,4,5,5,6,7,7,7,8,9,9,9,9,9,10,10]+10[1,1,1,2,2,3,3,5,6,8,9]+10[2,8]+2[2]+5 → 37

竜骸:暴走しているので自動命中。
竜化器:同様に暴走しています。命中。
ニニ・ノッカーズ:《砂の結界》。竜化器をカバーします。
夜音ヒカリ:ともだちメーカーを守らずにはいられないって訳
鷲谷 ユーリカ:つまりエンハイソラリスモルフェウスか
鷲谷 ユーリカ:4d10+7+8+12+12+30 装甲諸々有効でこれだけ進呈!
DoubleCross : (4D10+7+8+12+12+30) → 26[6,5,10,5]+7+8+12+12+30 → 95

ニニ・ノッカーズ:そのダメージは一瞬にして戦闘不能になります……!
レナ・ルナール:ニニー!
ニニ・ノッカーズ:《アクアウィターエ》。復活します。
レナ・ルナール:うわー!
竜骸:竜骸はまともに喰らいましたが
竜骸:まだHPは全然残っています。
夜音ヒカリ:お、終わりだろ……
鷲谷 ユーリカ:と、とはいえ僕は終わりだ
徳森カナヨ:竜骸は生徒より全然タフ……
GM:侵蝕上昇だけお願いします。二重冠の効果分も
鷲谷 ユーリカ:OK,151まで増やして……終わりだ

               竜骸B[5]
               竜骸A[5]
               竜化器[9]
               ニニ[13]
              ヒカリ[2/126]

                 10m

竜骸[5] 竜骸[5]                    竜骸[5] 竜骸[5]
              カナヨ[7/124]
竜骸[5] 竜骸[5]  40m           40m  竜骸[5] 竜骸[5] 
               レナ[4/125]
竜骸[5] 竜骸[5]                    竜骸[5] 竜骸[5] 
             ユーリカ[11/151]

                     40m

              竜骸[5] 竜骸[5]  
              竜骸[5] 竜骸[5] 
              竜骸[5] 竜骸[5]  
              竜骸[5] 竜骸[5]

GM:次は行動値9。竜化器。
竜化器:ただの生産機械なので、当然何も行動しません。
竜化器:直後のイニシアチブで【さらなる絶望】。
竜骸:竜骸Cを召喚します。

               竜骸C[5]
               竜骸B[5]
               竜骸A[5]
               竜化器[9]
               ニニ[13]
              ヒカリ[2/126]

                 10m

竜骸[5] 竜骸[5]                    竜骸[5] 竜骸[5]
              カナヨ[7/124]
竜骸[5] 竜骸[5]  40m           40m  竜骸[5] 竜骸[5] 
               レナ[4/125]
竜骸[5] 竜骸[5]                    竜骸[5] 竜骸[5] 
             ユーリカ[11/151]

                     40m

              竜骸[5] 竜骸[5]  
              竜骸[5] 竜骸[5] 
              竜骸[5] 竜骸[5]  
              竜骸[5] 竜骸[5]

レナ・ルナール:どんどん増えてる~~~!
GM:手番は行動値7。カナヨちゃんお願いします。
徳森カナヨ:は~い!
徳森カナヨ:《原初の赤:サイレンの魔女》+《混沌なる主》
徳森カナヨ:判定の前に、神聖二重冠の効果を使います!
GM:ヒエ~ッ
竜骸:ボク達、まだ悪いことしてない
鷲谷 ユーリカ:これからするんだろ!
徳森カナヨ:侵蝕率を……15上げて、攻撃力を+30します 139に
GM:胸囲が?
徳森カナヨ:胸囲も!
徳森カナヨ:7dx+6+8 判定
DoubleCross : (7DX10+14) → 10[2,2,3,5,8,8,10]+3[3]+14 → 27

徳森カナヨ:攻撃の対象は、PC以外、全てのエネミーです!
竜骸:暴走状態なので全員命中。
竜化器:こちらも同様。
ニニ・ノッカーズ:攻撃+30だからな……!カバーしたほうがいいか
ニニ・ノッカーズ:竜化器をカバー。
徳森カナヨ:ダメージ行きます!
徳森カナヨ:3d10+18+30 装甲無視だよ~
DoubleCross : (3D10+18+30) → 16[5,7,4]+18+30 → 64

GM:ウワーッ
レナ・ルナール:ナイスダメージ!
ニニ・ノッカーズ:戦闘不能になります!
鷲谷 ユーリカ:ヨシ!
ニニ・ノッカーズ:《魂の練成》で復活。
夜音ヒカリ:グモモモ
徳森カナヨ:まだ持ってる復活!
竜骸:竜骸は大半が生存しますが……
鷲谷 ユーリカ:2枚目!
竜骸:先程ユーリカの攻撃を受けた竜骸A、BはHP0に。
夜音ヒカリ:えらいっ
徳森カナヨ:ヨシ!侵蝕+8で148になります
レナ・ルナール:やったー!
竜骸:Cだけが他と同じダメージを受けた状態で残ります。
鷲谷 ユーリカ:ヨシ!

               竜骸C[5]
               竜化器[9]
               ニニ[13]
              ヒカリ[2/126]

                 10m

竜骸[5] 竜骸[5]                    竜骸[5] 竜骸[5]
              カナヨ[7/148]
竜骸[5] 竜骸[5]  40m           40m  竜骸[5] 竜骸[5] 
               レナ[4/125]
竜骸[5] 竜骸[5]                    竜骸[5] 竜骸[5] 
             ユーリカ[11/151]

                     40m

              竜骸[5] 竜骸[5]  
              竜骸[5] 竜骸[5] 
              竜骸[5] 竜骸[5]  
              竜骸[5] 竜骸[5]

竜骸:やっと竜骸のターン。行動値5。
竜骸:竜骸C以外は全力移動で3人のエンゲージに接近します。
竜骸:20m移動します。
レナ・ルナール:やだ~~~~!!!!
夜音ヒカリ:死ぬ~ッ

               竜骸C[5]
               竜化器[9]
               ニニ[13]
              ヒカリ[2/126]

                 10m

竜骸[5] 竜骸[5]                    竜骸[5] 竜骸[5]
              カナヨ[7/148]
竜骸[5] 竜骸[5]  20m           20m  竜骸[5] 竜骸[5] 
               レナ[4/125]
竜骸[5] 竜骸[5]                    竜骸[5] 竜骸[5] 
             ユーリカ[11/151]

                     20m

              竜骸[5] 竜骸[5]  
              竜骸[5] 竜骸[5] 
              竜骸[5] 竜骸[5]  
              竜骸[5] 竜骸[5]

竜骸:竜骸Cが行動します。
竜骸:マイナーで《破壊の爪》。
竜骸:《コンセントレイト:キュマイラ》《銘なき刃》《疾風剣》。対象はヒカリさんです。
竜骸:8dx7+3 リアクション-6個
DoubleCross : (8DX7+3) → 10[4,5,6,7,8,8,9,10]+10[2,3,7,10,10]+10[1,6,10]+10[7]+5[5]+3 → 48

夜音ヒカリ:暴走しているが……装甲はある!
レナ・ルナール:まわすな!!
夜音ヒカリ:ダメージをお出し!
竜骸:5d10+23
DoubleCross : (5D10+23) → 31[6,4,9,3,9]+23 → 54

夜音ヒカリ:装甲は27……27点ダメージを30HPで受ける。生存!
夜音ヒカリ:夜音ヒカリのHPを27減少(30 → 3)
竜骸:やる……!
竜骸:全力で回復したのがここで効いてきたか
夜音ヒカリ:生きています みんなのおかげで
レナ・ルナール:友情パワー!
鷲谷 ユーリカ:これが結束の力だ!
GM:では次は行動値4、レナちゃんの行動だ
レナ・ルナール:うーん、待機!!!
GM:行動値2、ヒカリさん
夜音ヒカリ:マイナーで暴走解除
夜音ヒカリ:メジャーで《コンセントレイト:ブラックドッグ》+《マルチウェポン》+《アームズリンク》。ここはしっかりニニ・ノッカーズを狙って攻撃します
夜音ヒカリ:14dx7-4
DoubleCross : (14DX7-4) → 10[1,1,2,2,3,3,4,4,6,8,9,10,10,10]+10[2,3,3,8,10]+10[3,8]+6[6]-4 → 32

ニニ・ノッカーズ:そんな、お友達になりたいだけなのに
ニニ・ノッカーズ:4dx 回避。
DoubleCross : (4DX10) → 9[5,6,7,9] → 9

夜音ヒカリ:4d10+8+8+12+8 水晶の剣のレベルが上がっていると近所でも評判!
DoubleCross : (4D10+8+8+12+8) → 16[1,1,10,4]+8+8+12+8 → 52

夜音ヒカリ:ヒー ダイス
夜音ヒカリ:夜音ヒカリの侵蝕率を7増加(126 → 133)
ニニ・ノッカーズ:いや……そのダメージでもやはり倒れます。そこまでHPは多くない
ニニ・ノッカーズ:ただし、《蘇生復活》。
夜音ヒカリ:助かった……
夜音ヒカリ:まだ生きてる!
レナ・ルナール:こ、こいつ~~!!
ニニ・ノッカーズ:HP1で蘇生しました。
GM:待機していたレナちゃんの手番です
レナ・ルナール:はーい。
レナ・ルナール:マイナーで暴走解除
レナ・ルナール:嘘!
GM:なにっ
レナ・ルナール:マイナーでヒカリちゃんのところまでエンゲージします。
夜音ヒカリ:接触したいんだぁ……
レナ・ルナール:さらなる力が…至近だから…!
レナ・ルナール:メジャーで《戦乙女の導き》《さらなる力》《止まらずの舌》

               竜骸C[5]
               竜化器[9]
               ニニ[13]
              ヒカリ[2/126]
               レナ[4/125]

                 10m

竜骸[5] 竜骸[5]                    竜骸[5] 竜骸[5]
              カナヨ[7/148]
竜骸[5] 竜骸[5]  20m           20m  竜骸[5] 竜骸[5] 
             ユーリカ[11/151]
竜骸[5] 竜骸[5]                    竜骸[5] 竜骸[5] 

                     20m

              竜骸[5] 竜骸[5]  
              竜骸[5] 竜骸[5] 
              竜骸[5] 竜骸[5]  
              竜骸[5] 竜骸[5]

レナ・ルナール:5dx
DoubleCross : (5DX10) → 7[2,3,5,6,7] → 7

レナ・ルナール:えーい《夢の雫》!達成値+12
レナ・ルナール:これなら抵抗できまい!死ねーーー!!
夜音ヒカリ:ガード扱いで自動命中しますで良い気がするんだけど……まあ、意志振るべ
レナ・ルナール:あ、そうか。それでいいんでしたっけ。
GM:まあそうしないと対決判定にする意味ないですからね
GM:そもそもさらなる力にガードを選べるかどうかはホワイトではないですけど
GM:これだけ裏技さらなる力が浸透しているからには、いいんじゃないでしょうか
レナ・ルナール:じゃあガードしてもらおう。雫キャンセル!
夜音ヒカリ:GMがいいと言ったのでガードして自動命中扱いで受けます!
レナ・ルナール:食らうとダイスが+4、攻撃力+5された上で
レナ・ルナール:再行動された末に僕の質問に応える羽目になります!死ねー1!
夜音ヒカリ:バストアップのコツならご飯を毎日食べることだけど……
夜音ヒカリ:再行動だぜ!
レナ・ルナール:あっと!侵蝕が+11!
夜音ヒカリ:再行動をします。マイナーなし、メジャーで《コンセントレイト:ブラックドッグ》+《マルチウェポン》+《アームズリンク》
夜音ヒカリ:いや……ケチるか。《コンセントレイト:ブラックドッグ》+《アームズリンク》で十分だな。使用武器はイノセントブレードです
ニニ・ノッカーズ:後悔しても知らんぞ
夜音ヒカリ:HP1で言うセリフかよ
夜音ヒカリ:17dx7+1 対象はニニ・ノッカーズ!
DoubleCross : (17DX7+1) → 10[1,2,2,2,3,4,4,4,5,7,7,8,8,9,10,10,10]+10[1,1,3,4,4,4,7,8]+10[7,8]+6[3,6]+1 → 37

ニニ・ノッカーズ:4dx 回避
DoubleCross : (4DX10) → 10[5,8,8,10]+2[2] → 12

ニニ・ノッカーズ:ワ……ワァ……
夜音ヒカリ:4d10+8+8+5
DoubleCross : (4D10+8+8+5) → 16[2,5,2,7]+8+8+5 → 37

ニニ・ノッカーズ:ウワーッ!
夜音ヒカリ:諸々有効です 眠れ……
ニニ・ノッカーズ:戦闘不能。復活エフェクトはもうありません。
夜音ヒカリ:夜音ヒカリの侵蝕率を4増加(133 → 137)
鷲谷 ユーリカ:ヨシ!
レナ・ルナール:やったー!

               竜骸C[5]
               竜化器[9]
              ヒカリ[2/137]
               レナ[4/136]

                 10m

竜骸[5] 竜骸[5]                    竜骸[5] 竜骸[5]
              カナヨ[7/148]
竜骸[5] 竜骸[5]  20m           20m  竜骸[5] 竜骸[5] 
             ユーリカ[11/151]
竜骸[5] 竜骸[5]                    竜骸[5] 竜骸[5] 

                     20m

              竜骸[5] 竜骸[5]  
              竜骸[5] 竜骸[5] 
              竜骸[5] 竜骸[5]  
              竜骸[5] 竜骸[5]

GM:第1ラウンド終了です。
GM:■第2ラウンド
GM:セットアップです。
レナ・ルナール:なっしん!!
竜骸:全員が《スタートダッシュ》。10m距離を詰めます。
竜骸:竜骸Cもカナヨ達のエンゲージに接敵。
徳森カナヨ:ないよ~

               竜化器[9]
              ヒカリ[2/137]
               レナ[4/136]

                 10m


               竜骸C[5]
竜骸[5] 竜骸[5]                    竜骸[5] 竜骸[5]
              カナヨ[7/148]
竜骸[5] 竜骸[5]  10m           10m  竜骸[5] 竜骸[5] 
             ユーリカ[11/151]
竜骸[5] 竜骸[5]                    竜骸[5] 竜骸[5] 

                     10m

              竜骸[5] 竜骸[5]  
              竜骸[5] 竜骸[5] 
              竜骸[5] 竜骸[5]  
              竜骸[5] 竜骸[5]

GM:行動値11、ユーリカさんの行動です。
鷲谷 ユーリカ:マイナー:陽炎の衣(3)
鷲谷 ユーリカ:メジャー:CS:AH(2)+見えざる死神(3)
鷲谷 ユーリカ:12dx7+6-1 狙うのは竜化器だ!
DoubleCross : (12DX7+5) → 10[2,2,2,4,5,6,7,8,8,8,9,10]+10[1,1,5,6,7,7]+10[3,10]+3[3]+5 → 38

竜化器:暴走しておりリアクション不可。ダメージをどうぞ。
鷲谷 ユーリカ:鷲谷ユーリカの侵蝕率を0増加(151 → 151)
鷲谷 ユーリカ:鷲谷ユーリカの侵蝕率を8増加(151 → 159)
鷲谷 ユーリカ:4d10+7+8+12+12
DoubleCross : (4D10+7+8+12+12) → 21[1,7,7,6]+7+8+12+12 → 60

鷲谷 ユーリカ:もうこれで実質攻撃手段は尽きた、皆に任せるよ……
竜化器:強いな~!だいぶ削れている!
竜化器:次は行動値9、竜化器の手番。本人は行動しませんが……
竜化器:【さらなる絶望】。竜骸を1体生成。

               竜骸D[5]
               竜化器[9]
              ヒカリ[2/137]
               レナ[4/136]

                 10m


               竜骸C[5]
竜骸[5] 竜骸[5]                    竜骸[5] 竜骸[5]
              カナヨ[7/148]
竜骸[5] 竜骸[5]  10m           10m  竜骸[5] 竜骸[5] 
             ユーリカ[11/159]
竜骸[5] 竜骸[5]                    竜骸[5] 竜骸[5] 

                     10m

              竜骸[5] 竜骸[5]  
              竜骸[5] 竜骸[5] 
              竜骸[5] 竜骸[5]  
              竜骸[5] 竜骸[5]

GM:手番は行動値7、カナヨちゃん。
夜音ヒカリ:増える増える
徳森カナヨ:は~い
徳森カナヨ:《原初の赤:サイレンの魔女》+《混沌なる主》
徳森カナヨ:PC以外、エネミー全てに攻撃します!
徳森カナヨ:7dx+6+8
DoubleCross : (7DX10+14) → 10[1,6,6,7,9,9,10]+4[4]+14 → 28

竜化器:暴走なので自動命中。
竜骸:竜骸も同様です。
徳森カナヨ:ダメージ出します!
GM:ドキドキ
徳森カナヨ:3d10+18 装甲無視
DoubleCross : (3D10+18) → 12[6,1,5]+18 → 30

GM:フフ……
GM:やはり二重冠抜きでは火力がやや足りなかったようですね
徳森カナヨ:うう~っ足りないか
GM:全員生還です
夜音ヒカリ:オワッタ……!
レナ・ルナール:あばば~~~!!
鷲谷 ユーリカ:ヨシ(錯乱)
GM:行動値5。竜骸の手番。
GM:カナヨちゃんは侵蝕上昇をどうぞ
徳森カナヨ:+8で156!
竜骸:まずはPCを包囲する竜骸の行動から。
レナ・ルナール:やだ~~~!!
竜骸:マイナーで《破壊の爪》。
竜骸:全員が全力移動し、カナヨとユーリカにエンゲージします。

        竜骸D[5]
        竜化器[9]
       ヒカリ[2/137]
        レナ[4/136]

         10m


        竜骸C[5]
竜骸[5] 竜骸[5]     竜骸[5] 竜骸[5]
        カナヨ[7/156]
竜骸[5] 竜骸[5]     竜骸[5] 竜骸[5] 
       ユーリカ[11/159]
竜骸[5] 竜骸[5]     竜骸[5] 竜骸[5] 
       竜骸[5] 竜骸[5]
       竜骸[5] 竜骸[5] 
       竜骸[5] 竜骸[5] 
       竜骸[5] 竜骸[5]

竜骸:すでにエンゲージしている竜骸Cの行動。
竜骸:マイナーで《破壊の爪》。
竜骸:《コンセントレイト:キュマイラ》《銘なき刃》《疾風剣》《獅子奮迅》。対象はカナヨとユーリカです。
竜骸:8dx7+3 リアクション-6個
DoubleCross : (8DX7+3) → 10[1,1,2,2,4,4,5,10]+3[3]+3 → 16

竜骸:む、回らない……!だが疾風剣のおかげでリアクションに大幅デバフだ
徳森カナヨ:暴走は解除したし……ここはガード!
鷲谷 ユーリカ:暴走したままのはずだからそのまま受けるよ
徳森カナヨ:ではここで
GM:なにっ
レナ・ルナール:なんじゃー!?
鷲谷 ユーリカ:まさか!
徳森カナヨ:《崩れずの群れ》!ユーリカさんをカバーリングします!
GM:サイレン型なのに……カバーも持っているだと……!?
竜骸:ダメージを出します!
竜骸:2d10+23
DoubleCross : (2D10+23) → 11[3,8]+23 → 34

竜骸:装甲ガードは有効。
徳森カナヨ:ではダメージが出た直後に《異形の捕食者》!
竜骸:ウワーッ
徳森カナヨ:6d10
DoubleCross : (6D10) → 23[4,1,2,1,6,9] → 23

竜骸:範囲攻撃のカバーリングなので、
竜骸:34から装甲ガードを引いた後に2倍して
竜骸:そこから23を引くという処理になりますね
徳森カナヨ:となると41!やられるので
徳森カナヨ:ルナちゃん(レナ)のロイスを昇華して復活
徳森カナヨ:そしてこのシーンの間、攻撃力+23!
竜骸:OK!では未行動状態で登場している竜骸Dの手番。
竜骸:マイナーで《破壊の爪》。
徳森カナヨ:侵蝕は合計で8増えて166
竜骸:《コンセントレイト:キュマイラ》《銘なき刃》《疾風剣》《獅子奮迅》。対象はヒカリとレナです。
竜骸:8dx7+3 リアクション-6個
DoubleCross : (8DX7+3) → 10[1,1,3,3,4,4,9,10]+10[2,8]+6[6]+3 → 29

レナ・ルナール:ドッヂできない!ガード!
夜音ヒカリ:ガードします 《八重垣》 で、レナちゃんを《マグネットフォース》でカバーリング
レナ・ルナール:優しいヒカリちゃん!!
竜骸:3d10+23
DoubleCross : (3D10+23) → 6[3,1,2]+23 → 29

竜骸:回らないな……!
夜音ヒカリ:装甲27、ガード値は計18なので完全に無効化!
夜音ヒカリ:HP3だろうと生存します
竜骸:くそー、強い
竜骸:さすが対艦能力者だ
夜音ヒカリ:夜音ヒカリの侵蝕率を5増加(137 → 142)

        竜骸D[5]
        竜化器[9]
       ヒカリ[2/142]
        レナ[4/136]

         10m


        竜骸C[5]
竜骸[5] 竜骸[5]     竜骸[5] 竜骸[5]
        カナヨ[7/166]
竜骸[5] 竜骸[5]     竜骸[5] 竜骸[5] 
       ユーリカ[11/159]
竜骸[5] 竜骸[5]     竜骸[5] 竜骸[5] 
       竜骸[5] 竜骸[5]
       竜骸[5] 竜骸[5] 
       竜骸[5] 竜骸[5] 
       竜骸[5] 竜骸[5]

GM:竜骸の手番は終了。行動値4、レナちゃんの手番です。
レナ・ルナール:たいきっき
GM:OK!じゃあ行動値2、ヒカリちゃんだ
夜音ヒカリ:動きます。メジャーで《コンセントレイト:ブラックドッグ》+《マルチウェポン》+《アームズリンク》。対象は竜化器
夜音ヒカリ:14dx7-4
DoubleCross : (14DX7-4) → 10[1,1,1,3,3,4,5,6,7,8,9,9,10,10]+6[2,2,2,4,6,6]-4 → 12

レナ・ルナール:ヒカリーーーー!!!
竜化器:なんだその甘えた達成値は
夜音ヒカリ:ぐおお お腹が減って力がでない
鷲谷 ユーリカ:な、なんだこの数値は……
徳森カナヨ:妖精の手があるから大丈夫だよ~
竜化器:ぼくは暴走しているからそれで通用するかもしれないけど
鷲谷 ユーリカ:ナイスゥ!
竜化器:その達成値で社会でどうやっていくつもりだったんだね?
夜音ヒカリ:お、お腹が空いてるだけだもん……
夜音ヒカリ:お米さえあればこんなヤツらに……!
竜化器:お客さんにも「お腹が空いてるから」って言うつもりなのかね
夜音ヒカリ:はい……言います……
竜化器:言うのかよ
徳森カナヨ:おにぎり(妖精の手)いる……?
夜音ヒカリ:侵蝕率大丈夫かな 当たらないということはないからアレなんだけど……もらえるなら欲しいです
徳森カナヨ:ダメージしっかり出してほしいしね 使っちゃいます!
徳森カナヨ:《妖精の手》 侵蝕+5 振り足してください!
夜音ヒカリ:スイーツごはん(おはぎ)だ!
夜音ヒカリ:1dx7+16
DoubleCross : (1DX7+16) → 10[9]+10[8]+10[9]+10[9]+10[8]+10[8]+10[10]+2[2]+16 → 88

夜音ヒカリ:e?
徳森カナヨ:!?
竜化器:な、なんだその達成値は
竜化器:聞いていないぞ……
鷲谷 ユーリカ:大丈夫?
鷲谷 ユーリカ:そのおにぎり何入れてたの?
徳森カナヨ:おいしいから大丈夫だよ~
夜音ヒカリ:ご飯があればこんなもんよ 死ね~ッ
鷲谷 ユーリカ:達成値が伸びてよかった~
竜化器:ウワーッ ダメージください
夜音ヒカリ:9d10+8+8+12+8
DoubleCross : (9D10+8+8+12+8) → 53[8,9,7,7,3,7,6,3,3]+8+8+12+8 → 89

夜音ヒカリ:諸々有効です!
竜化器:89……!
竜化器:圧倒的……撃破……!
鷲谷 ユーリカ:ヨシ!
竜化器:竜化器破壊!復活エフェクトはありません。
夜音ヒカリ:よ、よかった~
GM:戦闘終了です!
レナ・ルナール:やった~~~!!
夜音ヒカリ:夜音ヒカリの侵蝕率を7増加(142 → 149)
徳森カナヨ:わ~い!
GM:それでは演出に入っていきましょう。

ニニ・ノッカーズ:「おいで、おいで……」
ニニ・ノッカーズ:ニニ・ノッカーズは、歌うように囁く。
ニニ・ノッカーズ:それは波の音に容易にかき消されてしまうような、ごく小さな声でしかないが
ニニ・ノッカーズ:その場の全員が知っている――衝動に呼びかけるそれは、巨大湖の彼方まで届く声だ。
ニニ・ノッカーズ:「みんな、一緒に――」
ニニ・ノッカーズ:光とともに、ごぼり、という音が響く。
ニニ・ノッカーズ:ニニの神聖二重冠が、赤く、不吉な光を放っている。

ニニ・ノッカーズ:全員が、内側から引き裂かれるような、自分自身が作り変えられるような衝動を自覚する。
夜音ヒカリ:扱い慣れた特殊耕作機械もろともカタパルト着地し、あとはそれにより眼前の少女を、竜化器を斬壊すれば良いだけだ。だというのに……
徳森カナヨ:「うううううっ……!」頭を抱えてうずくまる
夜音ヒカリ:(……怖……っ、おぞましい……!)
竜骸:湖の彼方から押し寄せる竜骸の群れの光も、声に呼応して脈動している。
夜音ヒカリ:流れる冷や汗すら、血流のように熱っぽい。あるいは体が冷え切っているのか。一刻も早く……眼前の彼女を黙らせなければならない。
夜音ヒカリ:さもなくば、失われるのはきっと自分だ。
竜骸:古久根ベイルとシャジャラ・ムバラカだけで食い止めきれているわけではない――
竜骸:タイムリミットがある。あの群れがここまで殺到するよりも早く、目的を達成しなければならない。
鷲谷 ユーリカ:息を吸う、吐く。その度に、明滅する意識と視界は、一秒前の自分よりも自分のものではなくなっていく気がする。
ニニ・ノッカーズ:「くふっ、くふっ、くふっ、くふっ……」
レナ・ルナール:「ああ。素晴らしいな。この暴威。この恐怖。思わず膝を屈したくなる。」
鷲谷 ユーリカ:髪に隠れた方の目から、止め処なく血が流れ始めている。
鷲谷 ユーリカ:「ああ、確かにそうだね。よくもまあ、これだけ遠くに影響を及ぼせたものだ」それでも、舌を動かす。なんのために?
鷲谷 ユーリカ:未だ自分が、"呑まれていない"と、そう示す為だ。自分の意思までもを、明け渡してはいないと、自分に思い出させるために。
ニニ・ノッカーズ:「ピエロさんは、ニニのお友達になってくれる?」
ニニ・ノッカーズ:目を細めて笑い、手を差し伸べる。
ニニ・ノッカーズ:「きっと、今よりももーっと笑えるようになるわ」
鷲谷 ユーリカ:「できれば、そうなりたいところだ」「誰もが、笑顔でいられるならばそれに越したことはない」
鷲谷 ユーリカ:「けれど」「君の笑い声"だけ"で満たされてしまうのは――嫌だね」
竜化器:カチャリ、カチャリ
竜化器:……ぶちり
竜骸:「……」
竜骸:ずるり、と竜骸ワイバーンが這い出す。竜化器ハッチライザーは生産を続けている――
竜骸:会話をしているその間にも、機械的に、間断なく。
鷲谷 ユーリカ:息を吸い、吐く。彼女の欲望(ねがい)の果てに、確かに笑顔はあるんだろう。だがそれは、きっとただ一種類だけのものだ。
鷲谷 ユーリカ:「それじゃあ、つまらないね」「だから、君はともかく。その機械は、止めなければならないな」「大道具と言うには、あまりに無粋だからね」
鷲谷 ユーリカ:自身の右目から流れた血を一滴、指で拭う。それを、自身の左目の涙のメイクに塗りつける。
ニニ・ノッカーズ:「いや」
ニニ・ノッカーズ:「これは、ニニのプレゼントなんだから」
ニニ・ノッカーズ:「つまらなくなんてないし、止めたくない」
ニニ・ノッカーズ竜化器ハッチライザーの船室の前で、両手を広げる。
鷲谷 ユーリカ:「そう言うと思ったよ」「だから。君を驚かせて、もっと素敵なものを見せてあげよう」
鷲谷 ユーリカ:もう一度、息を吸い、吐き。
鷲谷 ユーリカ:「"開演"はじめよう
鷲谷 ユーリカ:その言葉が、彼女たちサーカス部の神聖十字冠の始動を意味する言葉。
鷲谷 ユーリカ:次の瞬間。彼女がここまで抱えてきていたダッフルバッグが、まとめて数個消失する。
鷲谷 ユーリカ:既に、四方から彼女めがけてジャグリングピンや、ナイフが、芸術的としかいいようのない速度と軌道を描き迫っている。
鷲谷 ユーリカ:瞬間移動じみた速度で目の前に現れたそれらは、彼女の"小道具"となった、船内の銃火器や爆発物だ。
鷲谷 ユーリカ:「さぁ!開演の花火といこうじゃないか!」
鷲谷 ユーリカ:その音が、衝撃が、仲間たちの気付けになることを祈るように、叫んだ。
GM:バン、という音が重なり合って鳴った。
竜骸:生まれたばかりの残骸周辺の竜骸ワイバーンが、よろめいて飛行姿勢を乱した。
竜骸:羽が、あるいは下肢の一本が、殺到した攻撃に削り取られている。
ニニ・ノッカーズ:「あなたは、いやなピエロね」
鷲谷 ユーリカ:「よく言われるよ」
ニニ・ノッカーズ:ニニ・ノッカーズの脛も、大きく爆ぜて骨が露出していた。
ニニ・ノッカーズ:痛みを感じていないかのように話す。
ニニ・ノッカーズ:「ニニのことを、笑わせたくないんだ?」
ニニ・ノッカーズ:「せっかく、神聖二重冠ダブルクロスのおかげで――こっちに来れるようになったのに」
鷲谷 ユーリカ:「君自身が望んでいない笑みを、無理にとは言えないさ」「笑わない自由があってこそ、笑顔は特別になるんだ」
GM:必要以上に派手な光と音を伴うユーリカの攻撃には、二つの効果があった。
GM:一つは、衝動に呑まれつつあった他全員の意識を、それで覚醒させたこと。
GM:もう一つは、ニニの呼び声を止めたこと。
鷲谷 ユーリカ:ジャームとなってしまえば、おそらくその"自由"が失われる。衝動に呑まれれば、自分の望みに忠実になれれば、幸福なのだろう。
鷲谷 ユーリカ:だが、それは自分の中での完結のみを齎す。刺激し合い、切磋琢磨する余地を、ジャームはきっと持つことができないのだから。
徳森カナヨ:「ふぅ……ふぅ……」
徳森カナヨ:鞄に忍ばせていたチョコレートで、なんとか意識を平常に保つ
徳森カナヨ:「大丈夫……大丈夫……ちゃんと、やれる……!」
徳森カナヨ:影が広がり、その中に宇宙が広がる
徳森カナヨ:「【湖光奔流】【死天星・黒渦】【N33式超過電磁砲ミカヅチ改】」
徳森カナヨ:「【絶禍”迅狼咆哮”】【蜃体化】【カミカゼ=ブレイカー】【天智想造】」
徳森カナヨ:「【並行宇宙演算”阿怒・亜須虎”】【シュレディンガーの部屋】【燎原の火/氷天の王】【『野に咲く薔薇のように』】」
徳森カナヨ:「そして……【裏切りの夜ダブルクロス】」
徳森カナヨ:クリームをスプーンで救う十字冠に重なるのは、下を出した笑顔の神聖二重冠
徳森カナヨ:唱えた言葉は、これまで食べてきたエフェクトの数々
ニニ・ノッカーズ:「なに……?」笑顔を消したニニが、
ニニ・ノッカーズ:今度は気圧されて下がる。
ニニ・ノッカーズ:異質そのものであるフォモーリアンすら、なお異質を覚えるほどの、異能の濃度。
徳森カナヨ:影の中の宇宙に、星のように瞬かせ、まぜまぜ、まぜまぜ
徳森カナヨ:「さあ、満漢全席~」
徳森カナヨ:『安定体スタビリティ』でなければ扱い切れないエフェクトを一斉に放射し、竜骸を打ち砕く!
竜骸:「……」バヂッ!
竜骸竜骸ワイバーンは声を出すことはない。叫びも、鳴き声もない。
竜骸:無機質に対象を捕食するだけだ。だが。
竜骸:バヂッ、ビシャッ!!
竜骸:際限なく湧き上がる、性質も指向性も様々なエフェクト群に、ジャーム化した肉体すら耐えることができず
竜骸:発生したばかりの2羽が、完全に削り取られて湖上へ撒き散らされた。
GM:徳森カナヨの攻撃物量は異常だった。水平線の彼方に見える群れにすら、エフェクト群の一部は到達していた。
ニニ・ノッカーズ:「竜を……殺すなんて……」
ニニ・ノッカーズ:「そんなにエフェクトを使っているのに……どうして」
ニニ・ノッカーズ:「どうしてこっちに来ないの?」
徳森カナヨ:「だってこっちには……おいしいお菓子を作ってくれる子が、たくさんいるから~」
徳森カナヨ:「まだまだ食べ足りないんだよ~!」
ニニ・ノッカーズ:「……!」
ニニ・ノッカーズ:「もう……ニニの友達にならないなら、いいもん!」
ニニ・ノッカーズ:「あなた達は殺して、次のお友達を作るんだから!」
ニニ・ノッカーズ:「やって!竜……!」
竜骸:残骸上空に発生していた竜骸ワイバーンはもう1羽いた。
竜骸:急降下し、強大な膂力で4人を引き裂こうとする――
夜音ヒカリ:……カナヨの攻撃によって墜落していく竜骸には、一瞥もくれることはない。その一羽に手のひらを向けて
夜音ヒカリ:「特殊耕作機械アグリカルテックアームズ
夜音ヒカリ:「『耕起』、防衛活用ディフェンシブシフト!」
竜骸:急降下の速度と、自身の重量を乗せた竜爪が
竜骸:振り下ろしの斬撃として叩きつけられる!
夜音ヒカリ:宣言すると同時に、傍らに立つ無数の肢の機械塊が唸りを上げる。振り上げるのはひときわに巨大で逞しい一対の機械腕だ。
夜音ヒカリ:巨大ショベルアームが先端にある。一振りで百平米以上を掘り返すそれらのうち、一つが前進してその降下機動を乱し
夜音ヒカリ:もう一つが正面から阻みにかかる。ガイィン、と鈍い激突音が鳴り、耕作機械を支える足が地面に食い込みのけぞるが
GM:艦の甲板が激突の重量で砕け、特殊耕作機械アグリカルテックアームズの姿勢が僅かに沈む。
竜骸:だが、この交錯で姿勢を崩したのは、竜骸ワイバーンも同じだ。
竜骸:腹を向けて仰け反るような姿勢から、翼で姿勢を立て直そうとする。
夜音ヒカリ:こうなれば単純な話で、先に態勢を立て直したものが生き残る。そしてその点に於いて有利なのは
夜音ヒカリ:質量と、何より肢の数に優れ、多くの支点を作り得る耕作機械の方だ。クローアームがガッチリと地面に食い込み、態勢が傾いたまま安定させ――
夜音ヒカリ:「……次いで、『収穫』」
夜音ヒカリ:無数の赤い警告線が、態勢を立て直そうとする竜骸に走る。四方八方、あらゆる方向からその身を埋め尽くし
竜骸:「……」翼を丸め、防御に移行した。
夜音ヒカリ:一呼吸置いて、無数のブレードアームが警告線通りに駆け抜ける……確かに回避は不能だったろう。防御も一、二撃なら叶ったはずだ。
夜音ヒカリ:だが、ヒカリの耕作機械の収穫アームは全24本である。その全てが直撃し、竜骸の翅と体をことごとく引き裂く。
竜骸:決して、なめらかな切断面ではない。打撃と斬撃の合間のような、凶暴な乱撃斬。
竜骸竜骸ワイバーンは一瞬にして数十の肉片に引き千切られ、ブレードアームに絡みつくか、残りは湖面へと撒き散らされた。
夜音ヒカリ:「洗浄」 わずかに告げるとブレードの根本から洗浄液が吹き出、その残骸を洗い落とす。ヒカリのお気に入りの機能であった。
夜音ヒカリ:そしてニニを見る
ニニ・ノッカーズ:「……やっぱり、あなた達も」
ニニ・ノッカーズ:「ニニのお友達じゃない」
ニニ・ノッカーズ:「他の学校の子は……ううん、同じシャムロックの子でも」
ニニ・ノッカーズ:「……ニニの声をいやがるんだ」
ニニ・ノッカーズ:ニニ自身もユーリカとカナヨの攻撃に巻き込まれ、白いワンピースが血に染まっている。
ニニ・ノッカーズ:すう、と小さく息を吸う。
ニニ・ノッカーズ:「おいで」
ニニ・ノッカーズ:先程までのような、優しく招くような声色ではない。
ニニ・ノッカーズ:敵意と害意を含んだ声だった。
ニニ・ノッカーズ:「おいで」「こっちに来て」
ニニ・ノッカーズ:「そして」
ニニ・ノッカーズ:「狂っちゃえ」
夜音ヒカリ:「……っく……うぅっ……!」
徳森カナヨ:「や……ヤダッ……!」
GM竜骸ワイバーンを撃破したヒカリは、そのまま立て続けにニニを――あるいは竜化器ハッチライザーを破壊できただろう。
GM:だが、その理性が強制的にかき乱される。一貫した意志が中断する。
夜音ヒカリ:歯を軋ませながら、しかしなおニニを視界の中心に捉えようとする。確かに以前よりも凶悪な声だ。しかし同時に、今は以前と、先ほどまでとは違う。声の主はすぐそこにある。
夜音ヒカリ:(命じればいい……命じる……ぅっ……!) 頭の中では、そのか細い少女を仕留めるイメージはいくらでもつく。だが、そのための行動に移れない
徳森カナヨ:「ヒカリちゃん……何か力を貸してあげたいけど……!」
ニニ・ノッカーズ:「もう……何も、させないよ?」
ニニ・ノッカーズ:「あなた達がニニのところに来れたのは」
ニニ・ノッカーズ:「ニニが『おいで』って言ったから」
鷲谷 ユーリカ:「だから、もう"お帰り願う"、ということかい……!」口元から、血がにじむ。笑みを崩すな。少しでも、笑っていろ。
鷲谷 ユーリカ:誰かが笑顔になれない時、お前ぼくだけは、まだ終わりじゃないと、そう示さねばならないのだ。
ニニ・ノッカーズ:「テスラは怒るかもしれないけど――」
ニニ・ノッカーズ:「あなた達は、『結論』にはいらない」
ニニ・ノッカーズ:「くふっ、くふっ、くふっ」
ニニ・ノッカーズ:「神聖二重冠ダブルクロスのまま」
ニニ・ノッカーズ:「――死んじゃえ」
レナ・ルナール:りん───
レナ・ルナール:ニニ・ノッカーズの言葉を遮るように鈴の音が鳴る
レナ・ルナール:「ああ、ニニ」
レナ・ルナール:「君は素晴らしい。」
レナ・ルナール:「世界を滅ぼし得る異能を持ち。」
レナ・ルナール:「そして君の営みは全てが滅びへと向けられている。」
レナ・ルナール:「出来ることなら、僕は君を歩みと共にしたかったよ。」
レナ・ルナール:「たった一つ」
レナ・ルナール:「君が世界を滅ぼす『意思』を持っていてくれたなら。」
ニニ・ノッカーズ:「……」
レナ・ルナール:「僕はきっと、君の側に立っていた。」
レナ・ルナール:「でも、そうじゃなかった。『結果』として与えられる滅びに僕は魅力を感じない。」
レナ・ルナール:「だから。『さようなら』」
ニニ・ノッカーズ:「おいで」
レナ・ルナール:「「「ヒカリ」」」
ニニ・ノッカーズ:「あなたが来るのは」
ニニ・ノッカーズ:「こっち」
レナ・ルナール:「「「僕の代わりに、この言葉を彼女に刻みつけてあげて」」」
レナ・ルナール:魔女の言葉が、ヒカリの脳を揺らす。
レナ・ルナール:その言葉は、竜の魔女の呪縛を確かに切り裂いた
夜音ヒカリ:血液の流れ始める音が聞こえたような気がした。
夜音ヒカリ:凍りついていた身体の全てが動き出す。視野の中央へ手をかざす。小さな手に、ニニの姿が隠れる。
夜音ヒカリ:「……『耕起』」
夜音ヒカリ:その機能を選んだのは、ルナの言葉選びによる所が大きかった。収穫は別れではない――その次に脱穀があるからである。
ニニ・ノッカーズ:「言うことを聞いて!」ニニが叫ぶ。
夜音ヒカリ:ヒカリにとって別れをもたらすのは『耕起』。その地の不毛に別れを告げ、恵みの未来を作り出す最初の一歩。
ニニ・ノッカーズ:「どうしてジャームにならないの!?」
夜音ヒカリ:ショベルアームが迫る。 【退避勧告】【退避勧告】【退避勧告】 明朝体の警告表示がその声の主を赤く照らし上げる。
ニニ・ノッカーズ:「どうして仲良くできないの!?」
夜音ヒカリ:「わたしは……友達は多くないけど」
夜音ヒカリ:「多くないっていうか、かなり少ないけど」
夜音ヒカリ:「仲良くなりたい相手に、いやがることはしない。好きになってもらう努力をする」
夜音ヒカリ:「……考え直せないなら、そこまでだよ」
ニニ・ノッカーズ:「どうして誰も!ニニのお友達に――」
夜音ヒカリ:そう告げた刹那の後、
夜音ヒカリ:グ ォウ ン ――!!
夜音ヒカリ:悲痛な声をかき消すように、ショベルアームがその痩身を横薙ぎし、吹き飛ばす。
ニニ・ノッカーズ:ビヂ、と小さな振動が伝わったかもしれない。
ニニ・ノッカーズ:どちらにせよ、巨大なアームになぎ倒されたニニ・ノッカーズの様相は見えなかった。
ニニ・ノッカーズ:吹き飛び、巨大な湖のどこかへと、落ちていった。
夜音ヒカリ:「……これで……侵蝕の促進は、押さえられる」
夜音ヒカリ:「あとは……!」 竜骸の群れる遥かな空を、そしてその手前の、船の骸と一体化した竜化器を見据える。
GM:――ザギュ!!
GM特殊耕作機械アグリカルテックアームズの装甲板に衝撃があった。
GM:発生したばかりの竜骸ワイバーンが攻撃を開始している。
夜音ヒカリ:「くうっ……!」 またも態勢を崩しかけた耕作機械に触れ、直接操作で姿勢制御を補助する
竜骸:ザ ア ア ァ――
竜骸:水平線から押し寄せていた群れも、既に目の前に到達しつつある。
竜骸:群がられ、喰らい尽くされる。かつてキングダム連合学院の生徒達が恐れた光景が、再び現出する。
竜化器:カチャン、カチャン――
鷲谷 ユーリカ:「いいやり取りだった」「……だが、もうひと踏ん張りしなきゃならないようだね」
レナ・ルナール:「竜骸は相手にしないで。」
レナ・ルナール:「連中は相手にすればするだけ時間の無駄だ。」
鷲谷 ユーリカ:「燃料の在庫はあるかい?」「生憎と僕の在庫は、あとは――」これ一本さ、と。先程の攻撃の折、予備として残しておいた最後のジャグリングピンを取り出して。
レナ・ルナール:「望みとあらば。」
レナ・ルナール:「君の在庫を増やすことも出来るよ」
鷲谷 ユーリカ:「そこは、"応援するから気張ってくれ"のほうが嬉しいなあ」
鷲谷 ユーリカ:ほら、と。手品のごとくジャグリングピンがもう1本増える。
徳森カナヨ:「入荷お願いします~!」
鷲谷 ユーリカ:「それじゃ……手順はさっきと同じだ」「やろう。手抜かりなく、ね」
竜骸:――ザギュ!!
竜骸:既に一羽が艦へと到達していた。真空波を纏った爪が、甲板を横切るように切断する。
鷲谷 ユーリカ:次の瞬間には、ユーリカの左右の手の中にあったジャグリングピンは竜化器めがけ飛んでいく。
鷲谷 ユーリカ:だがそれは、空中でそれぞれが幾度もバウンドするごとに、数を増やし――
竜骸:艦に群がるように、竜化器ハッチライザーを守るように、何羽も集まり始めていた。
鷲谷 ユーリカ:一斉に、竜化器に取り付く竜骸達の間合いの内側で、一斉に炸裂する。
竜骸:「……」ガカカカカカカカカッ!!
竜骸竜化器ハッチライザーへの射線は、完全に塞がるところだった。
竜骸:だが、同時多発的な爆発が竜骸ワイバーンの接近を未然に防いだ。
鷲谷 ユーリカ:「今だ!」そして、今度こそ。最後の1本、派手に目立つ塗装のされたナイフが、竜化器への目印の如くに投じられ、突き立つ。
夜音ヒカリ:特殊耕作機械を前進させる。言うまでもなく、竜化器はニニよりも頑強だ。そして内からも外からも竜骸に守られている。
夜音ヒカリ:間合いを詰めなければならない。 「もう一声、減らせる……!?」
徳森カナヨ:「うう……いろいろ以下略!満漢全席~!」
GM:湧き出すエフェクト群は、先程のような非常識的な物量には劣る。
GM:広域の竜骸ワイバーンを叩き落とせるようなものではない……だが。
竜骸:ズシャッ!!
竜骸竜化器ハッチライザーを守っていたうちの一羽が落ちた。
徳森カナヨ:「これで……ヒカリちゃんの手が届くはず~!」
竜化器:カシャン、カシャン
竜化器竜化器ハッチライザーには、善意も悪意もない。
竜化器:ただそのような機械として、竜骸ワイバーンを作り続けるだけだ。
竜化器:ぶちり
竜骸:――ガシャン!!
竜骸:船室から伸びた爪が、特殊耕作機械アグリカルテックアームズのアームを阻む。
竜骸:たった今、発生したばかりの竜骸ワイバーンだった――全ての妨害を突破したと思ったその時、
夜音ヒカリ:「っ……まだ一翅……!」
竜骸:新たな個体が生産されていた。
竜骸:「……ぐ、ぁ」
竜骸竜骸ワイバーンが声のようなものを出す。
竜骸:幼児の泣き声のようでもあった。
夜音ヒカリ:さもあらんと思う。竜化器は、彼らにとっては家であり母であるのだろう。
夜音ヒカリ:だが、それが何かとも思う。少なくとも農作において、敵は徹底的に敵である。人類が植物を育て慈しむ限り、侵略する蝗の行進を許すことはない。
竜骸:食い止められたのは一瞬だ。特殊耕作機械アグリカルテックアームズの出力であれば、数秒で押し返せるだろう。
竜骸:だが。
竜骸:――バタッ!!!
竜骸:バタタタタタタッ!!バタッ!!!
竜骸:機体の装甲に、何かが立て続けに衝突している。それが分かる。
竜骸:数秒こそが命取りだった。ここから押し返すことはできない。
徳森カナヨ:「押し返されそうだよ~~~!」
夜音ヒカリ:「く、ぐう……!」 機械との同調率を上げる。音声操作ではなく直接操作。少しでもその妨げを振り払うべく……だが、力が足りない
夜音ヒカリ:「後少し……いいあっ……!!」
徳森カナヨ:「どうにか……ヒカリちゃんに力を……」多くの竜骸に囲まれた中で、自分が届けられるものは……
徳森カナヨ:「……!」
徳森カナヨ:鞄の中はスイーツを保存しておけるように、保冷式になっている
徳森カナヨ:傷みやすい物も……大丈夫!
ゼスタ・ガンマスパーク:――「カナヨ。明日出す予定の試作品だ」
ゼスタ・ガンマスパーク:――「大事に食べろ」
徳森カナヨ:「───ごめんね、ゼスタちゃん」
徳森カナヨ:「今一番必要な子に、託すよ……!また作って、試食させてね!」
徳森カナヨ:”それ”を掴み、放り投げる
竜骸:バキン!!
竜骸特殊耕作機械アグリカルテックアームズの搭乗口がねじ壊され
竜骸:夜音ヒカリが今にも引きずり出されようとしていた。
夜音ヒカリ:(あとっ……一歩なのに! あと少し!)
夜音ヒカリ:(あと少しなのに……っっ!!)
徳森カナヨ:丸い形で投げやすい”それ”は、安定感のある軌道を描き、ヒカリの口めがけ落ちていく……
徳森カナヨ:「ヒカリちゃーーーん!お口開けてーーーっ!」
夜音ヒカリ:「ぐうっ……えっ!? あ……」
夜音ヒカリ:「ああああーーーーんん!!」 意味不明な指示に、声を上げながら大きく口を開けることで応じ
レナ・ルナール:「バカ!こんな時に食べ物なんか…!!」
夜音ヒカリ:「あふっ」
夜音ヒカリ:その大きく広げられた小さな口に、"それ"が見事に収まる。
夜音ヒカリ:「もぐっ……」
夜音ヒカリ:「……!!」
徳森カナヨ:「ただのお菓子じゃないよ~……あたしにとっても、ヒカリちゃんにとっても!」
夜音ヒカリ:それは――『奇跡』であった。
夜音ヒカリ:小豆から作り出されたつぶあんの力強い甘さとなめらかな食感。やわらかく炊き上げられた餅米のほのかな甘さと粘り気ある食感。
夜音ヒカリ:高い水準で練り上げられたその二つは、まるで最初から二つ一組になるために生まれたような調和をもたらしていた。さながらアルトとソプラノ。歌と踊り。空と海。テツアンドトモ。
夜音ヒカリ:(――おいしい――)
夜音ヒカリ:(こんなにおいしいものが、まだこの世界にはある――)
夜音ヒカリ:(――だから)
夜音ヒカリ:「……負けられない……」
夜音ヒカリ:「ごはんを……」
夜音ヒカリ:「ごはんを食べることを知らない爬虫類なんかに……!!!」
竜骸竜骸ワイバーンが、操縦席へと顔を突っ込んでくる。
竜骸:嘴を開き、夜音ヒカリを直接食いちぎろうとしていた。
夜音ヒカリ:【危険】【危険】【退避勧告】【水田活用予定地】
夜音ヒカリ:重厚な明朝体の警告表示が次々と瞬き、竜化器、竜骸の群れ、そして特殊耕作機械自らすら赤い光に染め上げる。
夜音ヒカリ:流血よりも危機的で、黄昏よりも無慈悲な輝きは、耕し、植え、刈り取る――不毛から豊穣へ、決定的な変革に必要なすべての前兆である。
夜音ヒカリ:「特殊耕作機械アグリカルテックアームズ! 『耕起』! 殲滅活用アニヒレイトシフト!」
夜音ヒカリ:巨大なショベルアームが、轟音を立てて振り回される。竜骸の群れを乱雑に薙ぎ払いながらの前進。
夜音ヒカリ:機械全体が恐ろしいほどの軋みを上げ、あるいは破砕音すら立てながらも、その騎耕が留まることはない。
竜骸:バヂッ!!ヂヂヂヂヂヂッ!!!!!
竜骸:ヂヂッ!!ヂッ!!!グジャヂヂヂヂヂヂヂヂ!!!
夜音ヒカリ:「続けて特殊耕作機械アグリカルテックアームズ! 『田植』! 殲滅活用アニヒレイトシフト!」
夜音ヒカリ:鋭いサイズ違いのクローが装着されたアームがコンベア回転を始める。それらは竜骸に食い込み、その身をさらに強引に押しのけていく。
竜骸:運転席に取りついていたものも含め、群がっていた竜骸ワイバーンは遠心力と、単純な駆動出力で振り払われ
竜骸:次々と切断され、あるいは轢殺されていく。
夜音ヒカリ:人間であれば投げ飛ばすほどの馬力を発揮できただろう。だがもはや竜骸を相手にそれほどの成果が出せるほどの余力は残っていなかった。……竜化器を目前に、いよいよ機械は激しく傾き、前進が不可能となる。
竜骸:駆動部に竜骸ワイバーンの断片が食い込んで、それ以上の前進を止めている。
竜化器:カシャン、カシャン
竜化器竜化器ハッチライザーはほとんど眼前にあった。
夜音ヒカリ:だが…… 「射程十分――だから『収穫』! 破壊活用デストロイシフト……!」
夜音ヒカリ:当初から比べれば半減していた。しかしそれでも残存するブレードアームのすべてを引き絞る。無数の警告線がレーザーのように迸り、ユーリカの投擲したサインへと集中する。
夜音ヒカリ:竜化器につけられた瑕疵。決して大きくない一筋だが、他箇所より確実に傷ついた部位だった。そこに全てを撃ち込む。
夜音ヒカリ:……竜骸が側面から迫っていた。だがその爪が及ぶ前に、鋭利な刃が矢の如く、一点へ突き放たれる。
夜音ヒカリ:それは装甲を砕き、対衝撃素材を斬り裂き、竜化器の中核にまで至る。
夜音ヒカリ:突きこまれた刃の影から、破壊を告げる火花が散った。
竜化器:船室と一体化していた装置は、その全容を見せぬまま
竜化器:一直線に両断された。中からは、濁った黄色い液が流れ落ちた。
竜化器竜化器ハッチライザーは破壊された――
GM:―― ザ  ア !
GM:それとほとんど同時である。
GM:波を高速で掻き分ける音が接近し、
GM:射出された懸架用ワイヤーが、夜音ヒカリの特殊耕作機械アグリカルテックアームズを捉えた。
GM:『ティタノマキア号』だ。

GM:恐るべき物量の竜骸ワイバーンの群れを突破し、なお不沈だった。
夜音ヒカリ:「……わっ……!」 渾身の操作に脱力していた所、思わぬ衝撃に身が揺れる。だがそれが、竜骸によるものでないことは分かっていた
レナ・ルナール:「ヒカリ、もう一仕事お願いできるかな」
レナ・ルナール:特殊耕作機械に体を預ける。
湯池船長古久根ベイル:「全員!特殊耕作機械アグリカルテックアームズに……!」古久根ベイルの声だけが聞こえる。
湯池船長古久根ベイル:「手を!」
鷲谷 ユーリカ:「さて、決着はついた。そうなれば……」
鷲谷 ユーリカ:よ、っと。と。身軽になった様子で軽々と飛び乗る。
夜音ヒカリ:「ん……大丈夫。随分疲れてはしまったから、ちゃんと捕まってて」
鷲谷 ユーリカ:「帰りこそ、安全運転でね」「ほら、言うだろう?帰るまでがなんとやら……とね」
徳森カナヨ:「よいしょ、よいしょ~!」
徳森カナヨ:大きく揺れながらも、特殊耕作機械に跳び乗る!
レナ・ルナール:「全員乗ったね。お願い、ヒカリ」
夜音ヒカリ:「ん。行くよ」
竜骸竜骸ワイバーンの波が迫ってきていた。
竜骸:その鼻先が到達する、まさに寸前だっただろう。
夜音ヒカリ:牽引ワイヤーを耕作機械の方でもしっかりとホールドし、跳躍する。
GM:―― ガ シャ ン ! ! ! !
GM:ワイヤーに引かれ、特殊耕作機械アグリカルテックアームズは、殺戮の水域から離脱する。
GM:親なき群れの光景が、遠ざかっていく。
GM:それが、暗黒地帯への航海の結末だった。



GM:バックトラックです。
レナ・ルナール:うおー!
鷲谷 ユーリカ:そうだ、バックトラックがまだあった!
徳森カナヨ:侵蝕……171……!
GM:今回のEロイスは7個。

・竜化器
【さらなる絶望】
【さらなる絶望】
【さらなる絶望】
【さらなる絶望】
【さらなる絶望】
【さらなる絶望】
【さらなる絶望】

鷲谷 ユーリカ:壮観だなあ
GM:振りたい方は振ってください。
レナ・ルナール:いただきまーす!!
徳森カナヨ:もちろん全部振ります!
鷲谷 ユーリカ:まあ使わない理由もない、使っちゃおう
夜音ヒカリ:君たちはどう振るのか
レナ・ルナール:136-7d10
DoubleCross : (136-7D10) → 136-39[10,5,8,2,4,6,4] → 97

レナ・ルナール:っしゃあ!!
鷲谷 ユーリカ:159-7d10
DoubleCross : (159-7D10) → 159-38[7,10,3,2,7,6,3] → 121

徳森カナヨ:171-7d10
DoubleCross : (171-7D10) → 171-34[3,5,2,9,5,6,4] → 137

徳森カナヨ:良いぞ……!
夜音ヒカリ:149-7d10
DoubleCross : (149-7D10) → 149-38[5,1,4,5,3,10,10] → 111

レナ・ルナール:97-6d10
DoubleCross : (97-6D10) → 97-40[9,1,8,3,10,9] → 57

レナ・ルナール:4点!
夜音ヒカリ:通常振り
夜音ヒカリ:111-5d10
DoubleCross : (111-5D10) → 111-24[9,2,3,4,6] → 87

夜音ヒカリ:5点生還
鷲谷 ユーリカ:かーらーの、通常振りで
鷲谷 ユーリカ:121-5d10
DoubleCross : (121-5D10) → 121-28[9,5,10,2,2] → 93

鷲谷 ユーリカ:あっぶな、5点かなこれ
徳森カナヨ:2倍振り!
徳森カナヨ:137-12d10
DoubleCross : (137-12D10) → 137-68[8,9,1,3,9,9,6,6,5,6,4,2] → 69

GM:Dロイスは3個。

・ヘイズ・ブラックモア "神速の担い手"
・レセル・イル・イオフィエル "屍人"
・カート・トゥエ "変異種"

徳森カナヨ:おっと……最強Dロイス【安定体】を使うまでも無かったですね……
GM:使う必要がある局面が来る時点で駄目なんだよ
GM:神聖二重冠の経験点ボーナスを使いたい人はいますか?
鷲谷 ユーリカ:僕はもう使用済み~
徳森カナヨ:あたしもです~
レナ・ルナール:あ、そうだ!使います!!
夜音ヒカリ:使うぜ~
レナ・ルナール:12点!!
夜音ヒカリ:なので15点になるのか
GM:じゃあシナリオ経験点10点といつもの5点を合わせて
GM:集計結果は以下の通りとなります。

【経験点】
馴染さん:41点
有限無限さん:29点
中村さん:38点
Kasumiさん:31点
GM(珪素):46点

レナ・ルナール:ごっつぁんです!!
鷲谷 ユーリカ:ありがたい……
夜音ヒカリ:ムッシャムシャムシャ!
夜音ヒカリ:これで夏バテを振り払うぞ
徳森カナヨ:おいしい~
GM:ではエンディングに入りましょう
徳森カナヨ:経験点も胸に行くから大丈夫だよ~





◆Ending01◆鷲谷ユーリカ




メサイア学園 サーカス部


GM:鷺谷ユーリカが座長を務めるこのサーカス部では、日々様々な演目が開かれている。
GM:中には演者や観客に危険が及ぶものも少なくないが、メサイア学園で今更その程度のことを取り沙汰する者は多くない。
GM:そういった意味では、あの豪華客船以上に、こここそがユーリカにとっては自由で恵まれた環境と言えるのかもしれなかった。
鷲谷 ユーリカ:サーカス部の部室のひとつ。そこにいるのは、今は一人。
鷲谷 ユーリカ:派手なピエロの装いではなく、普段の私服姿で何やら、上機嫌にタブレットを叩いては、眉を顰めてまた叩く。
鷲谷 ユーリカ:机の上には様々な資料や写真、あるいは一旦印刷したものの、ピンとこなかったらしい「台本」の成れの果てたち。
鷲谷 ユーリカ:今度は名案を思いついたように更にタブレットを叩き、だがやはりこれは違うとばかりに、再び叩く。
鷲谷 ユーリカ:派手好きで目立ちたがり、いつでも笑顔を押し付けて回っているようなユーリカが、言葉の一つも出さずにそれと向き合う景色は、やや異様か。
鷲谷 ユーリカ:そして一度は力なく項垂れ、しばらく云云と唸ったところで……。
鷲谷 ユーリカ:不意に、椅子を跳ね飛ばすように立ち上がり、一気にタブレットを叩き始める。
鷲谷 ユーリカ:モニターには、先程までは一進一退だった文章量が、ぐんぐんと伸びていく。
鷲谷 ユーリカ:「ようし!これだ、いいぞ!やっぱり脚色なんて無粋だね!」「今回だけは!」付け加えた。芸人の意地だ。
鷲谷 ユーリカ:彼女が描いていたのは、あの出来事を演目として仕上げるための台本。それは、草案の形ではあるが"まとまった"
鷲谷 ユーリカ:口笛を一つ吹き、指を鳴らす。それが部員の集合の合図だ。
サーカス部生徒:「座長!お呼びですか!」
サーカス部生徒:「早く血の雨を降らしたいです!」
鷲谷 ユーリカ:「やる気満々だね。まこと素晴らしいことだ」
鷲谷 ユーリカ:「だが、……今度ばかりは、なかなかすごい演目になるよ」
鷲谷 ユーリカ:そう告げながら、眼前の団員たちにできたての台本を送信する。
鷲谷 ユーリカ:それは、あのティタノマキア号と大オアシスを巡る冒険の物語。
鷲谷 ユーリカ:スリルあり、笑いあり、ホラーあり、暴力、激突マシマシのもの。
サーカス部生徒:「こ、これは……!」
サーカス部生徒:「乗客同士の凄惨な殺戮劇、そして理事会の残した恐るべきモンスター……!」
サーカス部生徒:「座長!なんてことを……こんなものを上演したらどれだけの生徒が転送されるか……!」
鷲谷 ユーリカ:「まあ、ね。これでも僕も演劇の徒。これに、どう"色を"つけようかとは悩んだところだが……」
鷲谷 ユーリカ:「これ、下手に盛るよりありのままで行くほうが面白くないかい?」
サーカス部生徒:「ええ……絶対面白い内容になります!」
サーカス部生徒:「うれしいんだよ……!命令してくれ座長……!!今すぐ!!」
鷲谷 ユーリカ:「惜しかったねぇ、君達も、まとめて部室ごと吹き飛んで転送されていなければ」
鷲谷 ユーリカ:ここに記されていないことも楽しめたというのに……と、からかうように告げる。
鷲谷 ユーリカ:「ああ。号令をかけよう。だが、今回ばかりは、君達だけでは手に余るかもしれないね?」
鷲谷 ユーリカ:ふと、思い返す。あの船の中で出会った者達は、あの時間をどのように思っているのだろうか?
鷲谷 ユーリカ:ユーリカにとっては知見が得られ、あとついでにノヴァリスの危機を排除することに助力できた。
鷲谷 ユーリカ:それで彼女にとっては十分なのだ。
鷲谷 ユーリカ:皆の笑顔を守るのでなはく、「誰もがいずれ笑顔になれるようにする」ことこそが、彼女の望みであるゆえに。
鷲谷 ユーリカ:「だから、ほら」
鷲谷 ユーリカ:彼女の手には、何枚もの招待状。それらには、黄色いヒヤシンスの造花。
鷲谷 ユーリカ:「"彼女たち"にも、招待状を届けてほしいな」
鷲谷 ユーリカ:ヒヤシンスの花言葉は、"あなたとなら幸せ"。そして、"勝負"
鷲谷 ユーリカ:「……ああ、それと。乗り気なようだったら、台本の写しもよろしくね」
鷲谷 ユーリカ:案外、ノリノリでやってくれるかもしれないし、と。
鷲谷 ユーリカ:「"本人出演"なんてしたら、さぞ盛り上がるだろうなあ」なんて楽しそうに笑みを浮かべてから、思い出したように。
鷲谷 ユーリカ:パチリと、指を鳴らす。
鷲谷 ユーリカ:未だ白紙の台本の表紙に、演目の名が記されていく。
鷲谷 ユーリカ:「題して、『ダークアイランド・サマークルーズ』だ」





◆Ending02◆レナ・ルナール




N市 嘴子原シェイル宅


GM:壮絶な航海を終えて、レナ・ルナールはN市へと戻った。
GM:彼女は依然としてキングダムの反逆者であったが
GM:古久根ベイルがレナを捕えることもなかった。レナは、ティタノマキア号の中で無事だった展示品の中から希望のものを契約通り引き取り、
GM:こうしてN市に帰ってきて、シェイルの自宅を訪れることもできている。
レナ・ルナール:ノックもチャイムも鳴らさず図々しくシェイルの卓に上がり込んでいる。
レナ・ルナール:「調子はどう?」
レナ・ルナール:平坦な響き。しばらく顔を突き合わせていなかったのに、昨日会ったばかりであるかのように振る舞う
嘴子原シェイル:何度も行われているそれに注意することもなく受け入れる

嘴子原シェイル:「ん、ボチボチかな。ちょっと詰まり気味かも」
嘴子原シェイル:紙に新しい術式を書いていた手を止め、彼女の方へ向き直り迎えた
レナ・ルナール:「ふーん。」
嘴子原シェイル:「な、なにかなそのニヤニヤとした顔は……」
嘴子原シェイル:些細な表情の変化も慣れたものだろう
レナ・ルナール:「別に、ただちょうどよかったかなって」
レナ・ルナール:「シェイルにインスピレーションを与えてくれそうなものを拾ったんだ」
嘴子原シェイル:「また変なもの……は無いか。人でも拾ってきたりしたの……?」
レナ・ルナール:そう言って自分の端末をシェイルに見せる。
嘴子原シェイル:興味本位で軽く覗き見る
レナ・ルナール:そこに映っているのはレナのN市での住まい。
レナ・ルナール:そしてそこにはシェイルにとって、レナの部屋の壁より見慣れたものも映っていた。
嘴子原シェイル:「……え」
嘴子原シェイル:「えっ……いや……ええ?」
嘴子原シェイル:(レプリカとか作った記憶はないし……)
レナ・ルナール:「気にしてたでしょ?」
レナ・ルナール:「この子たちのこと」
嘴子原シェイル:「あの、レナ」
嘴子原シェイル:「もしかしてこれって……?」
レナ・ルナール:「うん。シェイルの作った子たちだよ。」
嘴子原シェイル:「────わぁっ!」突如彼女のもとまで駆け
レナ・ルナール:「わっ」珍しく虚を突かれる
嘴子原シェイル:珍しく、我を忘れてレナ・ルナールの手を取った
嘴子原シェイル:「いやほんとうに!?信じられないよレナ!」
嘴子原シェイル:「いやー……あの後どうなったか気になってはいたんだよ。でも取りには帰れないしさぁ……!」
レナ・ルナール:「ふふん、いっぱい感謝するといいよ」
レナ・ルナール:虚を突かれたことを取り作るように余裕のある微笑みを作る。
嘴子原シェイル:「うんうん!ありがとうレナ!」
嘴子原シェイル:両手を掴んでは上下に振っている
嘴子原シェイル:「方法は聞かないけど流石だね!」
レナ・ルナール:「えー」
レナ・ルナール:「聞いてくれないの?」
レナ・ルナール:からかうような声
嘴子原シェイル:その声で我に返ったのか、急に恥ずかしそうに手を解く
嘴子原シェイル:「ん、んんっ……!なんだい、珍しいね」
嘴子原シェイル:「いつもは聞きたがり見たがりのレナがそんな風に言うなんて」
レナ・ルナール:「今回はちょっとした大冒険だったしね。」
嘴子原シェイル:と、思い当たるフシを見つけたのか
嘴子原シェイル:「あー、なにか気になる子でもいた?」
レナ・ルナール:「おっぱいが大きくて柔らかい子ならいたよ?」
嘴子原シェイル:「おっ……!」急に両腕を胸の前で抱える
レナ・ルナール:「ちょっと、凄かった。規格外だったね。」
嘴子原シェイル:「……なんだい、私をなんだと思ってるのさ」
嘴子原シェイル:「それとも何?レナの興味の話?」
嘴子原シェイル:「ふーん、そうなんだ。へぇ。なるほどね?」
レナ・ルナール:「大丈夫」
レナ・ルナール:「僕はおっぱいの小さなシェイルも好きだよ?」
嘴子原シェイル:「……────!」
嘴子原シェイル:沸騰したように茹る顔で
嘴子原シェイル:おずおずと近づいては身長差を生かして上から抱き着いた
嘴子原シェイル:「……はぁ、まったく」
レナ・ルナール:「わぷ」
レナ・ルナール:素直に体を預ける
嘴子原シェイル:「わかったよ。わかったから」
嘴子原シェイル:一周回って落ち着いたのだろうか
嘴子原シェイル:「じゃあ私に聞かせてよ」
嘴子原シェイル:「今回の、レナの冒険譚ってやつを」
レナ・ルナール:「うん」
レナ・ルナール:シェイルの艶やかな黒髪をしなやかな指で解きほぐす。
嘴子原シェイル:「ん……っ」くすぐったさに声が漏れる
レナ・ルナール:「聞いて欲しい。」
レナ・ルナール:「イースターエッグが何を齎すのが」
レナ・ルナール:「そんな生徒たちがそれを求めているのか」
レナ・ルナール:「僕が得た知見を、君と共有したいんだ。」
嘴子原シェイル:「ん……」
レナ・ルナール:「シェイルと僕が作る、明日のために。」
嘴子原シェイル:「……そうだね、私たちは」
嘴子原シェイル:そうだ、私たち二人は──
レナ・ルナール:彼女の言葉に、小さく頷いて
レナ・ルナール:「じゃあまずは僕たちが釣り上げた『君タチヲ……ドウ殺スカ……!』って叫んでくる魚のことなんだけど」





◆Ending03◆徳森カナヨ




ショコラショコラン製菓学校


GM:徳森カナヨは、恐るべき航海から生還した。
GM:カナヨの身には大変なことがいくつも起こったが、
GM:それ以上に心配だったのは、友人であるゼスタ・ガンマスパークのことだ。
GM:ゼスタは学区内の公園にいた。噴水前のベンチに座っている。
徳森カナヨ:「大丈夫かな~……」
徳森カナヨ:「ううん、きっと大丈夫だよ~……あたし!」
徳森カナヨ:「えいっ」意を決して、ゼスタの背後に忍び寄り、目を自分の手で覆う
徳森カナヨ:「だーれだっ」
ゼスタ・ガンマスパーク:「む」
ゼスタ・ガンマスパーク:「カナヨ」いつも通りの、平坦な感情の声だ。
徳森カナヨ:「……んへへ、ゼスタちゃん……」無意識にだが、ゼスタに柔らかい胸を押し付けている形になる
徳森カナヨ:「大変なことになったけど……みんなのおかげで、大丈夫になったよ~」
ゼスタ・ガンマスパーク:「そうか。それはよかった」頷く。
ゼスタ・ガンマスパーク:「ん」
ゼスタ・ガンマスパーク:「胸が当たっている」今更気付く。
徳森カナヨ:「あっ!ごめんね……ゼスタちゃんは、やっぱりいつでもクールだね~!」
徳森カナヨ:「その……ドラゴン反応の正体とか……聞いてるかな~って思ったんだけど~……」
ゼスタ・ガンマスパーク:「……ああ」
ゼスタ・ガンマスパーク:「カナヨには、申し訳ないことをした」
ゼスタ・ガンマスパーク:「我の決闘者としての本能のために……」
ゼスタ・ガンマスパーク:「取り返しの付かない被害を与えてしまうところだった」
ゼスタ・ガンマスパーク:いつもより、口数が多いように思える。
ゼスタ・ガンマスパーク:不安なのだと分かる。
徳森カナヨ:「大丈夫だよ~、そんなこと言わないで?」
徳森カナヨ:「だって……ゼスタちゃんのおはぎがね?最後、お米の力で……テツアンドトモで……ヒカリちゃんがバーッてなってね、すごかったんだよ~?」
ゼスタ・ガンマスパーク:「うむ……おはぎが……お米で……テツアンドトモ?」
ゼスタ・ガンマスパーク:「……」
徳森カナヨ:「だから……つまり……」
徳森カナヨ:「ゼスタちゃんのおはぎのおかげで、ノヴァリスのみんなは、救われたんだよ~!」
ゼスタ・ガンマスパーク:「あの菓子は……」
ゼスタ・ガンマスパーク:「いいものだったか」
徳森カナヨ:「もちろん~!投げやすかったし」
ゼスタ・ガンマスパーク:「米がよかったのだ」
ゼスタ・ガンマスパーク:「夜音ヒカリの米を食べなければ」
ゼスタ・ガンマスパーク:「思いつかなかった」
徳森カナヨ:「お米を使う人、ショコラショコランでも少ないもんね~……」
徳森カナヨ:「……あ!そういえば」
ゼスタ・ガンマスパーク:まばたきをする。
徳森カナヨ:「ヒカリちゃんにあげちゃったから……あのおはぎの試作、まだ食べれてないよ~」
ゼスタ・ガンマスパーク:「……そうか」
ゼスタ・ガンマスパーク:「実はな、カナヨ」
ゼスタ・ガンマスパーク:「炊飯器を……買った」
徳森カナヨ:「……!」ゴクリと喉を鳴らす
徳森カナヨ:「なんて用意の良さ……ガンマ線バーストみたい……!」
ゼスタ・ガンマスパーク:「アップルシードの米も仕入れたのだ」
ゼスタ・ガンマスパーク:「おはぎを皆に食べてもらうためだ」
徳森カナヨ:「ヒカリちゃんもゼスタちゃんも流石だね~!」
ゼスタ・ガンマスパーク:「カナヨもだ」
ゼスタ・ガンマスパーク:「いつも楽しそうで、立派だ」
ゼスタ・ガンマスパーク:「あれだけのことがあったというのに」
徳森カナヨ:「あたし?」
徳森カナヨ:「そんな……あたしはただ、おいしいお菓子と、それを作ってくれる人が好きで~……」
徳森カナヨ:「そのことをずっと考えてるだけで~……」
徳森カナヨ:「……そ、それよりさ、早速、炊飯器とお米を使ったスイーツの開発……したいんじゃない?」
ゼスタ・ガンマスパーク:「そうだな」
ゼスタ・ガンマスパーク:「……いつもカナヨは、幸せなことを考えている」
ゼスタ・ガンマスパーク:「だから尊敬しているのだ。……すぐ開発に取り掛かろう」
徳森カナヨ:「ここにちょうど良い試食係がいるよ~?」
ゼスタ・ガンマスパーク:「たくさん食べてもらっていいか?」
徳森カナヨ:「尊敬って……!」頬を赤らめる
徳森カナヨ:「……そこは、安心して」どん、と胸を叩く
徳森カナヨ:「どれだけ食べても、栄養は胸に行くから大丈夫だよ~!」
GM:そうして、徳森カナヨは笑顔とともに、日常へ戻っていく。
GM:その幸せは、どれだけの危難の中にあっても、揺るぐことのないものだ。





◆Ending04◆夜音ヒカリ




キングダム連合学院 船舶ドック


GM:壮絶な戦いを経た『ティタノマキア号』と、夜音ヒカリの特殊耕作機械アグリカルテックアームズは、キングダムの船舶ドックで修理を受けていた。
GM:ヒカリ個人の資産で特殊耕作機械アグリカルテックアームズを元の状態に修復することは不可能だったはずだ。
GM:ただ、『フォモーリアン』および竜化器ハッチライザー撃破の最大の功労者であるヒカリに対しては
GM:キングダム連合学院がその修理を負担することすら、当然の見返りではあっただろう。
湯池船長古久根ベイル:「……だいぶ無理をさせたみたいね」
湯池船長古久根ベイル:『ティタノマキア号』の修理状況を視察に来たベイルが、ヒカリの横に立つ。
夜音ヒカリ:ヒカリの特殊耕作機械は、未だ自立すらままならず、清掃もされず、薄汚れた状態で固定されていた。
夜音ヒカリ:そのさまを、機械と同様に負傷していた所から回復していたヒカリはじっと見上げており、
夜音ヒカリ:ベイルに声をかけられ、ようやくその存在に気付く程度には、思い耽っていた。
湯池船長古久根ベイル:「やっぱり心配?」
夜音ヒカリ:「今回は……勝ちさえすれば、キングダムがこうやって面倒を見てくれる打算もあったから」
夜音ヒカリ:「心配……」  少し考え、首を縦に振る 「まあ、うん。ローンはまだまだ自転車操業だから、もし修理をケチられたら、倒れる所だったし……」
夜音ヒカリ:「そうなるとお米の生育にも障りが出たから、そういう意味では心配、だったかな」
夜音ヒカリ:「あなたは……船そのものを心配している?」
夜音ヒカリ:そう返す。別に、物に対して愛着を持つことそのものの理解がないわけではない……特殊耕作機械使いの中には、毎晩同じベッドで寝るものすらいる。
湯池船長古久根ベイル:「そうね。私達の興行はいつも船が墜ちるようなものだけど、どんな船だって……」
湯池船長古久根ベイル:「やっぱり、壊れてしまうのは悲しいわ」
湯池船長古久根ベイル:「誰もそうならないように、護衛艦隊の船長なの」
湯池船長古久根ベイル:「あなたは機械じゃなくて、お米のために戦っているのね」
夜音ヒカリ:「ん」 頷く 「報酬以上に、得るものが多い船旅だった」
夜音ヒカリ:「最終的にあんなものと戦うことになったのを差し引いても。おかげでお米の良さを今までにない層に知ってもらえたし、炊飯器も売れたし……」
夜音ヒカリ:「とても感謝してます」
湯池船長古久根ベイル:「……もっと恨まれると思っていたけれど」困ったように笑う。
夜音ヒカリ:「……わたしは、学校同士のいざこざとか、あの……カナートスみたいな、『悪いもの』のように振る舞うものとか」
夜音ヒカリ:「そういうことに、こだわりはありません。お米を買ってくれるかどうか。ご飯の味を語れるかどうか。他人とそれをするのに、支障にならないかどうか」
夜音ヒカリ:「……そんなわたしでも、あのフォモーリアン、というのと、竜骸というのは……恐ろしかった」
湯池船長古久根ベイル:「私だってそうよ。……きっと誰だって」
湯池船長古久根ベイル:「だから、ありがとう」
湯池船長古久根ベイル:「まだ言ってなかったかもしれないから」
湯池船長古久根ベイル:船の方を見たまま言う。
夜音ヒカリ:少し考え 「いいえ」 と返す。日本的謙虚さの発揮である
夜音ヒカリ:なんとなくその「ありがとう」は少しふんわりとしたものに感じさせられたから、という所もあった。ベイルの感謝というより、結果としてベイルが言うことになった感謝であったからこその違和感なのだが
夜音ヒカリ:ヒカリはわざわざそこまで考えを深めない。だから話を変える
夜音ヒカリ:「……休みって」
夜音ヒカリ:「取れるんですか。船長っていうのは」
湯池船長古久根ベイル:「え?……ええ」
湯池船長古久根ベイル:「たまには……?」急な話題転換に面食らったような表情をする。
夜音ヒカリ:その返答を聞くと、財布から名刺のようなものを取り出す。 稲作部経営旅館 『和』 と大きく書いてあり、ホームページアドレスなどが併記されている。
夜音ヒカリ:「船でお出ししたお寿司は……個人的な所感だけど」
夜音ヒカリ:「できすぎていた・・・・・・・。人の成績を見るのに、一番得意な分野の、一番上振れした点数しか見ないようなもの」
夜音ヒカリ:「ここに来てくれれば、もうちょっと普通のご飯を出す。あれほどじゃないけど、そこそこ美味しいから……」
夜音ヒカリ:「一緒に食べたいです。……気が向けばでいい」
夜音ヒカリ:そう言って差し出す
湯池船長古久根ベイル:「くすっ」
湯池船長古久根ベイル:「あなたって、本当に変な人なのね」
湯池船長古久根ベイル:「船長の私を見て、そんなことを言う人は初めてかも」
夜音ヒカリ:「実際、バツが悪いんです。あの時は売り込むことばかり考えてたからそこまで考えなかったけど、極端に良いところしか知らせないというのは……」
湯池船長古久根ベイル:「それ、皮肉で言っているつもり?キングダムの……」
夜音ヒカリ:きょとんとし 「そういうつもりではなくて……」
夜音ヒカリ:「ただ、一緒に同じご飯を食べられるってことは、大事だなって思ったというか……」
湯池船長古久根ベイル:「そうね。ごはんは……おいしかったわ」
夜音ヒカリ:「…………」 話している内に、もにゃもにゃと口ごもり 「……いらないならいいですけど」 少し拗ねる
湯池船長古久根ベイル:「でも、あなたの言った通り」
湯池船長古久根ベイル:「魚がおいしすぎて、米の方は、十分に味わったりできなかったかも」
湯池船長古久根ベイル:「……行ってみてもいい?」
夜音ヒカリ:「ん」 頷き 「来てください。それで、そこそこのご飯も悪くないな、って思ってもらえたら……」
夜音ヒカリ:「定期契約を検討してください。おとくなので」
湯池船長古久根ベイル:「か、考えておくわ……」
夜音ヒカリ:「んっ」 満足気に頷き
夜音ヒカリ:視線をもう一度、激戦を経た特殊耕作機械に移す。農作においても、戦闘においても、きっと豊穣をもたらしてくれるそれを。
夜音ヒカリ:(……直ったらまた仕事だ)
夜音ヒカリ:(頑張ろう……おいしい、楽しいご飯のために)





◆Masterscene◆フェアウェル・パーティー




キングダム本校舎『白宮ホワイトホール


GM:大オアシス内で確認された竜化器ハッチライザーの破壊作戦が終了した。
GM:イースターエッグ争奪にあたり介入してくるであろう生徒の選別。そして、多数集まったそれらの生徒をぶつけることによる
GM:物量によるニニ・ノッカーズの衝動侵蝕への対抗。――しかしこの航海の真意は別のところにある。

"至上王"ルキア・ティベリア:「これで」白く長い髪を広げるようにして、円卓の上に頭を寝かせている。
"至上王"ルキア・ティベリア:「――たくさんの学区の子達が、認識できたでしょう」
"至上王"ルキア・ティベリア:「『シャムロック自由学園が』『キングダムに甚大な被害をもたらした』」
GM:ニニ・ノッカーズの出現は、キングダムにとっても予測不可能の、極めて重大な脅威であった。
GM:ノヴァリスの基盤そのものを脅かしかねない脅威『フォモーリアン』の情報は多くの学園に共有されている――
GM:キングダム連合学院を除いて。
GM:"至上王"は、キングダムにとって不利となる情勢そのものを利用した。
GM:不特定多数の学区の生徒達に、シャムロックがキングダムにもたらした被害を目の当たりにさせ、体感さえさせた。
"至上王"ルキア・ティベリア:「もうシャムロックを攻撃してもいいんだよね?ジェシカ」

"不夜王"ジェシカ・クロフォード:至上王の言葉に頷く
"不夜王"ジェシカ・クロフォード:「ああ、少なくとも道義の上ではその行為を批判することは出来ないだろう。」
"不夜王"ジェシカ・クロフォード:「メサイアやジェネシスは、その上で妨害を仕掛けてくるかも知れないがな」
"不夜王"ジェシカ・クロフォード:「それも、極力奴らの手だと悟られぬように」
"不夜王"ジェシカ・クロフォード:それに対するのが自分の役目であると宣言するように、粛々と意見を述べる
"海賊王"エリザベス:コト…と、紅茶のカップを置く音が響く

"海賊王"エリザベス:「いつもの事ながら見事なお手前ですわね」
"海賊王"エリザベス:どこか嘲るような色を含んで……それは誰に対してもそうなのだが、愉快そうに笑う。
"至上王"ルキア・ティベリア:「何か、、が横槍を入れる余地があるのは、私達が守る側だから――」
"至上王"ルキア・ティベリア:「……私達が攻めるのなら、誰にも邪魔はできない」
"至上王"ルキア・ティベリア:「ファウセット新陸帯を攻め落としましょう」
"至上王"ルキア・ティベリア:す、と指を横に伸ばす。背後に控える少女への合図だ。
"至上王"ルキア・ティベリア:「算砂」
"至上王"ルキア・ティベリア:「できるわね?」
“竜王”伊藤算砂:「――はい」
“竜王”伊藤算砂:「それがお望みですれば、今すぐに」

"不夜王"ジェシカ・クロフォード:「卿であればその言葉を寸分違わず実行できるのは承知しているが」
"不夜王"ジェシカ・クロフォード:「叶うのであれば、時間をかけてでも、手段は選んでもらいたい。」
"不夜王"ジェシカ・クロフォード:「あまりに手荒い手段で攻め落とされては、その後の統治に差し障る」
"不夜王"ジェシカ・クロフォード:この言葉が”竜王"に鎖をかけるものであることは理解している。
"不夜王"ジェシカ・クロフォード:だが、同時にこの程度の鎖は彼女にとってなんら苦にもならないことも知っている。
"至上王"ルキア・ティベリア:「そうね?今回は私の思いつきをやってもらうんじゃなくて」
"至上王"ルキア・ティベリア:「算砂に、自分で作戦を考えてもらおうかしら――」
“竜王”伊藤算砂:「……よろしいので?」
"至上王"ルキア・ティベリア:「エリザベス」
"至上王"ルキア・ティベリア:「算砂の下で、動くことはできる?」
"海賊王"エリザベス:薄く微笑んで
"海賊王"エリザベス:「海賊は誰の下にも付かない」
"海賊王"エリザベス:「……などと言うつもりは、毛頭ありませんわ」
"海賊王"エリザベス:「財宝を得る最短航路を往くためならば、誇りも矜持も投げ捨てるのが海賊というもの」
“竜王”伊藤算砂:「……先の湯池船団の働きもお見事でした」
“竜王”伊藤算砂:「部下級であれが出来るのであれば、必ずや貴女にはご満足のいく差配をいたしましょう」
"海賊王"エリザベス:「ええ、キングダム最高の軍略家でいらっしゃる"竜王"の幕下に加われるのですもの、喜んで舵を任せますわ」
"海賊王"エリザベス:「存分に、駒としてお使いくださいませ。それに……」
"海賊王"エリザベス:「実際の所、私がいなければ手詰まりではなくて?」
"至上王"ルキア・ティベリア:「どうかしら?」笑う。
"至上王"ルキア・ティベリア:「ジェシカはいつも頭が良くて、頼りになるけれど……」
"至上王"ルキア・ティベリア:「キングダムで、本当に強い戦術家は」
"至上王"ルキア・ティベリア:「最強は、算砂のほう」
“竜王”伊藤算砂:「……いらした方が、手段を選べます」
"不夜王"ジェシカ・クロフォード:「気を使わなくていい。その言葉に偽りはないのだから」
"不夜王"ジェシカ・クロフォード:「だが、私の働きこそが卿をより輝かせているという自負はある。」
"不夜王"ジェシカ・クロフォード:「故に、此度も存分に頼るといい。」
"不夜王"ジェシカ・クロフォード:「必要なものは全て手配しよう。」
"不夜王"ジェシカ・クロフォード:これは他の"王"に対しては決して口にすることのない言葉だ。
"不夜王"ジェシカ・クロフォード:"竜王"だけが、戦乱を治める為の戦争を知っていると言ってもいい。
"不夜王"ジェシカ・クロフォード:そして、彼女の望むものを与えるほどに、その戦果は自らの理想に近づいてく。
“竜王”伊藤算砂:「はい。戦いより前と、戦いより後は。貴女の戦場」
“竜王”伊藤算砂:「平手で臨めるのであれば、望外の喜びですので」
"不夜王"ジェシカ・クロフォード:「ああ、"政治"は任せてくれ」
"海賊王"エリザベス:「戦争の勝敗は、戦いを始める前に決まっている。と仰ったのは、どちらの国の偉人だったかしら」
"海賊王"エリザベス:「"不夜王"が万全の準備を整える以上、"竜王"の采配は『どうやって勝つか』ではなく」
"海賊王"エリザベス:「『どのように勝つか』についてこそ振るわれる。始めのお話に戻って来ましたわね」
"海賊王"エリザベス:「ご安心ください、ジェシカ様」
"不夜王"ジェシカ・クロフォード:海賊王に視線を向ける
"海賊王"エリザベス:「餌場シマを荒らしたくないのは海賊部も同じことです。最大限ご意向に沿う勝利を奪え手に入れると約束いたしますわ」
"不夜王"ジェシカ・クロフォード:「ああ、信頼しているよ」
"不夜王"ジェシカ・クロフォード:「そして卿が"竜王"の指図に従う限り、私も卿に最大限の利益でもって応じることを誓おう」
"不夜王"ジェシカ・クロフォード:小さく釘を刺す。この程度の言葉で、彼女の自由を縛ることは出来ないとは知っているが
"至上王"ルキア・ティベリア: 「万全に整えられた対局の場で――」頭を円卓の上に寝かせながら、楽しそうに笑う。
"至上王"ルキア・ティベリア:「誰よりも強い棋士が、最も優れた駒を指す」
"至上王"ルキア・ティベリア:「算砂が勝つわ。……そして」
GM:ファウセット新陸帯。それはキングダム連合学院にとって、長らく重要な侵攻目標の一つであった。
GM:キングダムだけが、そこに隠されているであろう、、、、、、、、、、ものを知っているからだ。
"至上王"ルキア・ティベリア:「『石の魔剣』を」
"至上王"ルキア・ティベリア:「キングダムに取り返してくれる」
GM:闇と陰謀が絡み合う、航海の果て。
GM:その到達点もまた、新たなる侵略の船出の始まりとなる。




『ダークアイランド・サマークルーズ』終



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