世界はまるで温かなハンバーグのように
世界はまるで温かなハンバーグのように
メインログ |雑談ログ
■Masterscene/01
N市 高層ビル屋上
柿原ひかり:「……」
柿原ひかり:強く吹きすさぶビル風に長い髪をなびかせながら、足下に広がるものを見下ろしている。
柿原ひかり:血。肉。そして仮面の破片。
柿原ひかり:戦闘の意思を解除すると、すぐさま自分の武器もただの血に戻って、その血溜まりの中に混じる。
柿原ひかり:「あーあ」
柿原ひかり:夜景を見る。ビルの冷たい光はとても綺麗で、
柿原ひかり:そして孤独だ。
柿原ひかり:「……。もう、いいかな」
柿原ひかり:「なんでだろ」
柿原ひかり:「つまんなくなっちゃった」
GM:屋上に通ずる扉が開いて、硬質な足音が少女の背後で鳴る。
GM:戦闘用ボディアーマーに身を包み、顔面を硬質な仮面で覆った兵士だ。
仮面兵士:「……ザザッ」
仮面兵士:無言で、ボイスレコーダーを取り出す。
仮面兵士:「カチッ――『柿原ひかり』」
仮面兵士:「カチッ――『抵抗は無意味だ』『お前は』――カチッ『確保する』」
柿原ひかり:「……ふふ」
GM:ザッ
GM:ガシャッ ザカッ
GM:一人だけではない。いくつもの足音が重なって響いて、同様の仮面兵士が少女を取り囲みつつある。
柿原ひかり:「いいよ」両手を挙げて微笑む。
柿原ひかり:「もういいや」
■Preplay
GM:セッションを始めます。PC1、楠さんから自己紹介をお願いします。
楠一重:はーい
楠一重:キャラシート(PC1:森田)
楠一重:GMにわがままを言って復讐百合をやってもらったと思ったらハンドアウトで復讐相手が死んでいたアベンジャーのクラスで顕現したビルド逸見エリカ・オルタです。
楠一重:どうしてくれんだよ大洗の未来はよぉ!!
GM:大洗学園は絶・版だァ……
楠一重:もう何も信じられない気持ちですが、どうにかこうにかがんばりラグロントメントデュヘインしていきます。
楠一重:邪悪なGM…絶対許せねえ!(キワミアームズ!!)
楠一重:性能としては、びっくりするほど素直な白兵戦闘員!
楠一重:近寄っていって単体殴る!ただそれだけ。
GM:本当は素直なんですねえ
楠一重:復讐者でさえない。牙を抜かれた口だけ逸見。
楠一重:という感じで急造チームのチームワークを見せていきたいですね。以上です。
GM:ほんとだ復讐者じゃないぜ
GM:そんな逸見さんのトレーラーはこちら。
・PC1(楠一重)用ハンドアウト
ロイス:柿原ひかり 推奨感情P:任意/N:任意
あなたは、自らを裏切った仇を追い続ける戦闘チルドレンである。
UGNチルドレンとしての任務をこなしながら、仇である柿原ひかりを追い続けてきたものの、
脱走以降の彼女の足取りを知る者はおらず、行方は杳として知れないままであった。
だが、永遠に続くと思われたあなたの復讐行にも、ついに決着の時が来る。
柿原ひかりと思しきFHチルドレンの所属セル“シボラ”の情報を入手したのだ。
だが、半ば独断専行じみて現地支部への出向を取り付けた矢先、あなたはさらなる報せを聞く。
“シボラ”セルは何者かの襲撃により壊滅――柿原ひかりは死亡した、と。
GM:復讐相手が死んだ!よかったね
楠一重:どうしてくれんだよ大洗の未来をよぉ!!(2回目)
楠一重:桃ちゃん先輩も留年決定だよ!!
楠一重:いいかな…いいかも…
GM:残された楠さんには強く生きてほしいな!
GM:ではPC2。茶川くんの自己紹介お願いします。
茶川閂:キャラシート(PC2:マグロ三号)
茶川閂:うす!
茶川閂:ウロボロスなのに継戦能力に優れた不思議なアタッカー、茶川閂です。
GM:侵蝕が大変なウロボロスでありながら!
茶川閂:なんかちょっと暴走するとダイスが増えたり攻撃力が上がったりします。
茶川閂:性格は明るくて陽気! 今回はチームに大人がいるので、難しいことを気にせず好きに任務に取り組めるなーと思っています。
GM:メンバーに一人はいると嬉しい一般高校生枠
茶川閂:なお、キャラシの最後にある意味深な記述は
茶川閂:「いつか神GMが俺がPC1の時に何か設定をねつ造してくれないかな」というものであり、
茶川閂:深いことは未だに何も考えていないぜ! よろしくお願いします!
GM:へっ、神GMじゃなくて済まねえな
茶川閂:今回の主役はハンバーグちゃんですからね……!!
GM:そんな茶川くんのトレーラーはこちらだぞ。
・PC2(茶川閂)用ハンドアウト
ロイス:大砂静子 推奨感情P:友情/N:警戒
あなたは、若くしてエージェント身分を持つ高校生である。
社交性に優れ、学生としてのカヴァー適正が高いあなたの存在は、重宝されることも多い。
例えば今回のように、UGNとしての身分を隠した一時的な潜入任務などである。
情報エージェントによる現地のFHセル“シボラ”の調査は大詰めに入っており、
FHチルドレンである容疑のある大砂静子を、関与が確定次第あなたが確保する手筈である。
組織としての身分を隠しながら、学生の友人として接する、穏やかで危うい日々。
少なくともしばらくは、昨日と同じ今日。今日と同じ明日が続くように思えた。だが。
GM:そんな茶川くんにはヒロインがつくぞ
茶川閂:女の子と学校でおしゃべりしてればいいだって! 最高の任務だぜ
GM:そう!そういうメンタルの持ち主だから回ってきたような任務
GM:大砂さんは眼鏡をかけることもあればかけないこともある三つ編み女子だ。
茶川閂:かわいい
GM:実際かわいいかどうかは、シナリオ次第!では次に行きましょう
GM:PC3の鷹村さん。よろしくお願いします。
鷹村さつき:はい!
鷹村さつき:キャラシート(PC3:モッズ)
鷹村さつき:「自己紹介しておこうか。オレは“アルジェント・セプト”鷹村颯希!」
鷹村さつき:「気安くさつきサンと呼んでくれていいぜ!よろしくな!」
鷹村さつき:というわけで、ほがらか復讐者の鷹村颯希です。
GM:復讐者に復讐者を被せていく気概やよし!
鷹村さつき:家族の仇である“刺青の男”とその部下を追って旅して回る剣客ガール!
鷹村さつき:Dロイス復讐者も搭載しているぞ!
GM:所詮楠さんなどフェイク復讐者だという迫力に満ちている
鷹村さつき:設定上復讐者なんですが、基本的に家族のことや復讐のことに関して他人からとやかく言われたり挑発されない限りは
鷹村さつき:能天気なオレっ子ねーさんです。旅の間もわりと旅行気分捨ててないくらい能天気。
鷹村さつき:喧嘩したい時は逆にそのへんイジってくれるとすぐキレるし、あと義憤エンジンで動くので非道行為に対してもすぐキレます。嵐のように直情型だ。
鷹村さつき:能力としては<光の舞踏>を使って感覚で動く白兵型!自身のレネゲイドをエンハンスしたカラテとイアイドで戦います。
鷹村さつき:<狂騒の旋律>を使って自分を強化して、ついでに周囲にいる人物のレネゲイドも強化していく。ただし暴走付与しちゃうのでご注意だ。
鷹村さつき:こんな感じでしょうか。よろしくお願いしますー
GM:よろしくおねがいしますね!鷹村さんのハンドアウトはこちら
・PC3(鷹村颯希)用ハンドアウト
ロイス:“復讐者” 推奨感情P:任意/N:任意
あなたは、家族を皆殺しにした仇を追い続けるイリーガルである。
各地を放浪し戦いを続けるあなたに、数年ぶりの相手からの連絡があった。
“刺青のオーヴァード”によってすべてを失った頃のあなたを知る数少ない人物、
あなたの愛刀たる“夜鷲”を与えた刀工、緋田一誠からの呼び出しである。
老剣士は口数少なく、住良木菫という男の支部へと応援に向かうよう告げた。
ある意味でいつも通りの、欠けた人員を埋めるイリーガルとしての応援任務。
ただし彼はあなたに、一つの問いに答えることを課す。――「復讐を望むのは何故か?」
GM:緋田一誠さんは70歳近いおじいちゃんで、非オーヴァードの刀工。優れた剣士でもあります。
GM:名字の読みは「あけだ」。
鷹村さつき:派遣されるぜ~~~~!
鷹村さつき:あ、非オーヴァードだったんですか!?
GM:刀工になったので非オーヴァードになりました。
鷹村さつき:なるほど!
GM:それと鷹村さんにはギミックがあり、今回のシナリオロイスである“復讐者”は
GM:開始時点で取っていただく必要がございません。
GM:ただし、クライマックス戦闘終了までに、この“復讐者”に何らかの解釈を当てはめ
GM:任意のP/N感情でロイスを取っていただくという形になります。
鷹村さつき:おおーーーっ、なるほど!了解しました
GM:なので特定のキャラに対して自由に取れるロイス枠はDロイスを除いて5つということになります
GM:“復讐者”を取るまでは最後の一枠は空けたままでいてもらうということですね。
GM:それでは続きまして、PC4住良木さん。
住良木菫:はい!
住良木菫:キャラシート(PC4:猫口)
住良木菫:住良木菫、支部長です!24歳で今回最年長だぞ!
GM:あ、お名前の読み教えていただいていいでしょうか
住良木菫:すめらぎ・すみれ ですね
GM:住良木ジウ!
住良木菫:そこまで不幸な目には遭ってない!
GM:だが今回はどうなるかな
住良木菫:こわい。
住良木菫:というわけで、普段は研究員として支部で働いてます。余暇はちょうちょとか追っかけてます。
GM:物凄いアホに見える紹介をするんじゃない
住良木菫:能力も昆虫の生成・操作。ソラリスの幻覚物質でオルクスの領域能力で生み出した蝶を操作する感じですね。
住良木菫:具体的な性能は範囲攻撃攻撃力支援ロイス防衛を1PCに詰め込みました。
住良木菫:《タブレット》《多重生成》を《活性の霧》《絶対の恐怖》《奇跡の雫》《アクアウィターエ》に乗せる感じです。
住良木菫:あと、PCを触媒で動かして《拡散する世界》を乗せることによってシーン攻撃してもらうことも出来ます。
住良木菫:攻撃ダイスがちょっと心配だけどね…
GM:マルチな才能に期待感
住良木菫:性格は楽天的。楽しい時は鼻歌とかも歌っちゃうぞ。
住良木菫:あと、感性が特殊です。自分の倉庫に訳の分からないものばかりある。
GM:マッドな雰囲気ただようぜ
住良木菫:というわけで最年長として皆さんを見守りつつ仲良くできたらいいなあと思います!よろしくお願いします!
GM:住良木さんのハンドアウトはこちら!
・PC4(住良木菫)用ハンドアウト
ロイス:糸井亜里沙 推奨感情P:懐旧/N:憐憫
あなたは、日頃から気の赴くままに研究を行う支部長である。
研究職が本業であるあなたは、所属支部が現在取り掛かっている案件では指揮系統より外れており、
専ら前線部隊や潜入エージェントの茶川閂が得たサンプル等の分析を担っていた。
そんな中、大学の研究室の先輩であった糸井亜里沙が街に訪れ、あなたを食事に誘う。
彼女との会話で、日常の世界との関わりを久しぶりに思い出すが、日ならずして状況は一変する。
本来の支部長を始めとする支部の戦闘部隊が、所属不明部隊の襲撃にあい壊滅。
戦闘エージェントの大半を失ったこの支部は、未知の脅威に直面した。
増援到着までの間、支部長権限を持つ誰かが支部長を務める必要がある――
住良木菫:こっちも壊滅してる!!
GM:復讐相手は死に、支部は壊滅!俺は貴様を追ってこのザマだ!
住良木菫:ちょうちょを追ってる場合じゃなくなったな…
GM:気ままな生活ができたのは君のかわりに支部長が頑張ってたからだぞ
住良木菫:そうだったのか支部長…ちょうちょを追っかけてるだけで給料が入ってたのはそういうからくりがあったんだね…
GM:むしろ何故給料をもらえてると思っていたのか
住良木菫:支部長もちょうちょが好きだから…?
GM:んなわけあるか!
GM:で、先程鷹村さんに特殊システムについてご説明しましたが
住良木菫:はい!
GM:楠さんにもシナリオロイスのギミックがあるのを説明し忘れていました。
住良木菫:おっと、どうぞどうぞ
GM:楠さんのシナリオロイスは、既に初期ロイスで取得していただいている「柿原ひかり」です。
楠一重:うぉお!?
楠一重:はいはい
GM:こういう名前被りロイスは、もう取ってるので大丈夫ということになりがちですけど
GM:楠さんはもう二つも柿原さんに取ってるので
GM:せっかくなので、このシナリオロイスも別枠で今回取得していただきます。
GM:これもリミットはクライマックス終了までです。
楠一重:そうですね、激重感情表現
楠一重:ゲェ~~ッ!
GM:そして、楠さんに関しては、このシナリオが終了する時点で
楠一重:む、無理よ
楠一重:忘れらんないわよ!
楠一重:はいはい
GM:柿原さんに対して持っている現状のロイス二つ、及び今回取得する新たな一つから
GM:一つだけを残して、残る二つは必ずタイタスにしていただきます。
楠一重:ほぉ~ん
GM:最後に残す感情を決めていただくということですね。
GM:全部切るのも禁止ではないですが、二つは必ず切ってもらう……!
楠一重:ドキドキ3択クイズですね
楠一重:わかりました!芽生えよ第三の感情!
GM:もちろん既存の二つのどちらかを残してもOK
楠一重:承知致しました
GM:さらにもう一つ、これはセッション参加者全員の権利として
GM:お好きなタイミングで、登場侵蝕なしで回想シーンを入れていいです。
楠一重:ははーん!
茶川閂:!?
楠一重:復讐とは、過去との決別
鷹村さつき:さ、サプライズ!
GM:これは一人に付きシナリオ一回の権利。
住良木菫:ほうほう…
楠一重:『過去』のセッションというわけですね
GM:シナリオロイスとの思い出でもいいですし、
GM:昨日の青椒肉絲が美味しかったなあみたいなのでもいいです
楠一重:www
GM:ただ、これは各キャラごとにタイムリミットを設定させていただくので、
楠一重:絶対楽しいじゃないすか
楠一重:尺!
GM:「次のシーン終了で○○さんタイムリミットです」というアナウンスはします
GM:過去回想使わない方は、使わないまま終わることも大丈夫なので使わなくてOK
楠一重:はーい
茶川閂:わかりましたー!
住良木菫:了解です!
鷹村さつき:かしこまりました!
GM:では始めていきましょうか。
住良木菫:はい!よろしくお願いします!
楠一重:いえーい!!
鷹村さつき:イエーイ!
茶川閂:うおーっ
■Trailer
住良木菫、茶川閂らの属するUGN支部がその動向を追跡し続けてきたFHセル“シボラ”。
彼らの尽力の結果、FHの企てる計画は未然に防がれる――はずであった。
UGN戦闘部隊による拠点制圧作戦の最中、突如として出現した不明勢力の襲撃を受け、
UGN、FHの両部隊は壊滅。多くのオーヴァードが戦闘の渦中で行方不明となる。
未知の戦力の脅威が迫る中、戦闘員を失った支部が持ちこたえる術はもはやないと思われた。
だが、その状況を見越したかのように派遣されたUGNイリーガル鷹村颯希、
そしてUGNチルドレン楠一重の到着によって、状況打開の、ごく僅かな希望が繋がれた。
それでも、彼女が求めるものは希望ではない。
混迷を極める窮地の中、楠一重の願う絶望は一つ。復讐。
ダブルクロス3rd『世界はまるで温かなハンバーグのように』
ダブルクロス――それは裏切りを意味する言葉。
■Opening/01
GM:最初のオープニングはPC2、茶川さんから。
茶川閂:いえっさ!
GM:登場侵蝕を、どうぞ!
茶川閂:はーい!
茶川閂:ではあらためて!
茶川閂:1d10+38
DoubleCross : (1D10+38) → 2[2]+38 → 40
茶川閂:省エネ太郎!
N市 私立秀黎台高等学校
GM:N市内に存在する秀黎台高校は、進学校としてはごく一般的かやや上程度のレベルの私立高校だ。
GM:校舎や多少古く、壁も薄いので、放課後は外の運動部の練習の声や、吹奏楽部の練習の音などがよく聞こえる。
GM:忘れ物を取りに来たのか、あるいは掃除当番のため残っていたなどでも構わないが、
GM:茶川閂はこの放課後の教室に一人でいる。帰宅のため、あるいは次の用事のために帰り支度をしていてもいいだろう。
茶川閂:正直授業についていくのは難しい部分もあるが、ノイマン先輩やソラリススマートドラッグで今のところなんとかしている。
茶川閂:「やっべ~弁当箱どこ置いたっけ、アレ忘れると支部帰ってメッチャ怒られんだよな……」
GM:廊下の方からバタバタと走り回る音が聞こえる。女子の笑い声も。
茶川閂:教室をうろうろ。どこにもない。もしや……
GM:ダン!
GM:そして唐突に教室の扉が開く。
茶川閂:「うわ、かばんに入ってんじゃん! マジか最悪だ……」
大砂静子:「待って、待ってもう、あはは。あはははは」
茶川閂:「うおっ!?」
大砂静子:同級生の大砂静子だ。後ろを振り返って笑いながら、よろよろと茶川の方に向かう。
大砂静子:「あ、茶川くんいたの!ごめん!」
茶川閂:「どした? 大砂も忘れもん?」
大砂静子:三つ編みで眼鏡の、図書委員じみた風貌だが、暗い性格ではなく、むしろよく笑う朗らかな性格の少女だ。
大砂静子:胸は大きい。
茶川閂:なるほど。
大砂静子:「いや、なんていうのかな……ちょっと、追いかけられてて、あはは」
茶川閂:「追いかけられ……?」
茶川閂:「なに、校舎で鬼ごっこでもしてんのか? いいね~」
大砂静子:「なんだろう、くすぐりゲームみたいなのが本気になっちゃって。もー、みんなふざけてばっかりで困るよね」
大砂静子:「ちょっと、ちょっとだけでいいから、隠れさせて」
大砂静子:「お願い」
茶川閂:「ん? いいけど」
茶川閂:(そんな真剣に頼むことか……?)
大砂静子:カーテンの裏に隠れる。「誰か追っかけてきたらごまかしてね」
茶川閂:大砂静子。FHチルドレンの疑いがある少女。一見、そうは見えないが……
茶川閂:「へいへい」
GM:この大砂静子について、茶川閂が知っていることが一つある。
GM:――FHチルドレンの容疑がかかっている、ということ。それが事実であれば、人間のように見えても人間ではない。
GM:それどころか人間に敵対する側のオーヴァードである、ということ。
茶川閂:そう。事実、疑いは確信的なものなのだ。
茶川閂:あと一歩の証拠が集まれば、彼女をこの手で鎮圧することになるだろう。
茶川閂:自分の席に座り、一息つく。
GM:FHが一方的にUGNの構成員の正体を掴んでいる状況は多いと言うが、その逆の状況が成り立っているケースは珍しいという。
GM:茶川の所属する第八支部がその容疑の証拠を掴みさえすれば、彼女を奇襲的に確保し、さらにFHセル“シボラ”の進めている計画を引き出すことが可能だろう。
GM:バタン!
GM:扉が続けて開く。
茶川閂:「おん?」
クラスメイト:「はーっ、はーっ……」
クラスメイト:「あれ、茶川じゃん」
茶川閂:「うぃーす」
クラスメイト:「スナ見なかった?」大砂静子の愛称だ。
クラスメイト:「いや絶対こっちだと思ったんだけどな……!」
茶川閂:「大砂ぁ? 見てないけど。どしたん?」
クラスメイト:「ええー、茶川には言わなーい」
クラスメイト:「エロそうだし」
茶川閂:「はぁ~!? 一般的な男子高校生と同程度じゃい!」
クラスメイト:「それがエロいって言ってんの!まあいいや。音楽室のほうだったかなー」
茶川閂:「ちぇっ、ばれてら」
クラスメイト:特にそれ以上は関心を払わず、バタバタと廊下を走っていく。
大砂静子:「……」
茶川閂:「校長室の前は走んなよ~! 中に教育委員会の人とか来てたりするから!」
大砂静子:「……。行った?」カーテンの隙間からちらりと目を覗かせる。
茶川閂:「行った行った。どんなもんよ」
大砂静子:「あはは。茶川くん、エロなんだ」
茶川閂:「そこかよ!」
大砂静子:カーテンから出てきて、眼鏡入れから出した眼鏡をかける。
大砂静子:走り回っていたためか、制服が汗に濡れている。
大砂静子:「本当、馴染んでるよね茶川くん」
茶川閂:「あぇ?」 生返事だ。バレないよう繊細な視線制御でチラ見している……!!
大砂静子:「女子ともフツーに話すし。転入組だからちゃんと仲良くできるか心配だったけど」
茶川閂:「人徳だよな~、そこは!」おちゃらけて笑う。
茶川閂:「ま、ここのみんなもいい奴ばっかだし。なんとかやらせてもらってるよ」
大砂静子:「そうそう、私も、2年までは別の高校にいて、こっちは3年からなんだけど」
大砂静子:「雰囲気よくていいよね。私立って結構こんななのかな」
茶川閂:「ん~、前は公立だったしな。わかんね!」
茶川閂:「でも、いいとこなのは確かだなー」
大砂静子:「なんか、皆とこうやって仲良くしてるとさ……」
大砂静子:言葉がそこで止まる。窓の外を眺めている。
茶川閂:「おう」
大砂静子:サッカー部が練習を続けている。地平線に太陽が差し掛かって、陽光が黄色い。
大砂静子:「……」
茶川閂:その後ろ姿を眺めている。
茶川閂:彼女が口を開くのを、待っている。
大砂静子:「……いや、大したことじゃない。んだけど」
大砂静子:「ありがとね」笑う。
茶川閂:「あん? なんだ、急に」
茶川閂:「どしたよ。そんなあらたまっちゃってさ」
大砂静子:「ええー……いや、変かなあ……」自分で少し照れながら言う。
大砂静子:「鬼ごっこから逃してもらったことのこと言ったつもりだったんだけど」
茶川閂:「ああ、そんなことか。いいよいいよ気にすんなって」
茶川閂:「お前らがくすぐりあってるとこに居ると俺もいたたまれないからね」
大砂静子:「嘘つけ」
大砂静子:「見てみたいとか思ってるんでしょ~」肘で小突く。
茶川閂:「嘘じゃねーしー!」
大砂静子:「嘘つけ!」脇腹をくすぐる!
茶川閂:「一般的な高校生と同じくらいですし! いて、いてて!」大げさなリアクション。
茶川閂:「オワーッ! やめ、やめんかい! こちょこちょ苦手なんだって!」
大砂静子:「ほーら!嘘じゃん!」さらにくすぐる。
茶川閂:「ギャーッ! みなさ~ん!? ここに大砂さんがいらっしゃいますよ~!! ヘルプミ~!!」身をよじる!
大砂静子:「あはははははっ!この変態ー!」
茶川閂:「クソッ! 大砂てめー覚えとけよ~ッ!?」
大砂静子:「なあに?くすぐり返すの?」
大砂静子:「そんなことしないよねー?」
茶川閂:「ふっふっふ……それはどうかな~ッ!?」手をワキワキ。
大砂静子:「え」
茶川閂:「ほれ、離れい離れい」動きが止まったすきをついて脱出。シッシッ、と手を振る。
大砂静子:「ふふ」何がおかしいのか、また一人で笑う。
大砂静子:「じゃね。茶川くん」
大砂静子:「また明日」
茶川閂:「おう。また明日なー」
茶川閂:(また明日、ね)
茶川閂:(大砂静子。FHチルドレン……尻尾を出すのはまだ先か?)
茶川閂:(それは俺が考えてもどうしようもないか。しばらくはお互い、ここの学生のままかね……)
GM:時刻を知らせるチャイムが鳴る。一日が終わる――学生としての一日が。
GM:ロイスの取得が可能です。購入はまだできません。
茶川閂:友人 大砂静子 P:友情〇/N:警戒
茶川閂:こちらでお願いします!
■Opening/02
GM:では、次のOPはPC3の鷹村さん
GM:侵蝕上昇をお願いします。
鷹村さつき:はい!
鷹村さつき:1D10+30
DoubleCross : (1D10+30) → 5[5]+30 → 35
長野県山中
GM:登山客のルートからは外れた山腹の森深くに、一つの小屋がある。
GM:夏でも頂上に薄く雪を残す険しい山だ。迷い込む者は少なく、あえて訪れる者はさらに少ない。
GM:だが、鷹村さつきはそこに隠遁する男の名を知っている――緋田一誠、という。
GM:木造の小屋の薄い扉の前に、鷹村は立っている。今の時間は刀を打っているだろう。
鷹村さつき:「よお、緋田の爺さん!元気にやってたか?」扉を開くや一声、能天気な声で。
緋田一誠:カン! カン!
緋田一誠:「黙れ」
緋田一誠:座り、熱した鉄塊を打っている。背中を向けたまま答える。
緋田一誠:「近くに椅子が見えるか。さつき」
緋田一誠:「なくても適当なものに座れ」
鷹村さつき:「あいよ、っと。へへ、相変わらずみてえで何よりだ」適当な薪木に腰掛け。
緋田一誠:「一時間はかける。刀は赤子だ」
緋田一誠:「手をかけ続けていなければ死ぬ」
鷹村さつき:「どうぞご自由に。あんたのそーゆーところをオレは尊敬してるからな。……にしても、随分とまた」
鷹村さつき:壁に掛けられた業物の数々、折り捨てられた失敗作の山を見て。
鷹村さつき:「暫く見ねえうちに、随分と増えたんじゃねえか?」
緋田一誠:「そうした数を誇る者もいるらしいな」
緋田一誠:「子の多さも、死なせた子の多さも、自慢になるものではなかろう」
緋田一誠:「あれを――“夜鷲”を超えるものは」
緋田一誠:「やはり、まだない」
鷹村さつき:「そうか。……へへ、そうか!」無造作に鍔にベルトを取り付けた、黒鞘の打刀に「だとよ、相棒。」
緋田一誠:「道具として使うのはいいが、あまり愛着を持ちすぎるな」
緋田一誠:「俺が、より鋭い刀を打った時は」
緋田一誠:「それに替えろ」
鷹村さつき:「厳しいねえ。そうは言っても、こいつとも随分長いからなあ。もう2年だぜ」
緋田一誠:「不甲斐ないな。3年、俺が良い刀を打てていない」
鷹村さつき:「何言ってんだよ。裏を返せば2年、こいつはオレの無茶に答えてくれてるんだ。アンタじゃなきゃ、できなかったことだぜ」
緋田一誠:「いいや。不甲斐ない――というのは」
緋田一誠:「お前もだ。そうだろう、さつき」
緋田一誠:「3年仇を討てていない」
鷹村さつき:「………」その言葉に、先程までの軽口を初めて噤む。
緋田一誠:「……」こちらも、あとは無言で刀を打ち続ける。
GM:一時間後、鷹村さつきはようやく緋田一誠の応接を受ける。
GM:もっとも、小屋に無造作に積まれた薪木に座っているのは同じで、違うのは緋田の体の向きくらいだ。
緋田一誠:「N市に向かえ」
緋田一誠:茶を啜りながら呟く。
鷹村さつき:「N市?また随分と急な話だな」
鷹村さつき:「確かあれだろ、UGNの連中がえらく厳重に守ってる街だと聞いたことがあるぜ」
緋田一誠:「急用でなければ急に呼びつけたりはせん」
緋田一誠:「第八の支部長とは、奴が小僧の頃からの知り合いでな」
緋田一誠:「――戦闘要員の応援にお前を推した」
鷹村さつき:「オレを?そりゃ、確かにこのさつきサンは天才剣士だけどよ」
鷹村さつき:「爺さんの知り合いってことは、その支部長サンも相当やり手なんだろ?オレが手を貸すほどの危機があるとなると、相当だぜ」
緋田一誠:「戦力的にはお前が必要な話ではないだろうが」
緋田一誠:「……やはり、お前には心の未熟を埋める何かが必要だと感じている」
緋田一誠:「復讐が好きか?」
鷹村さつき:真面目な表情で。「いいや」
緋田一誠:「そうか?嫌いならば止めるべきだろう」
緋田一誠:「何故復讐を望む」
鷹村さつき:「ここに来たとき、答えたはずだぜ。好悪の問題じゃない。けじめの問題だ」
鷹村さつき:「オレの家族を殺したクソ野郎はこの3年!UGNにも捉えられることなくのうのうと生き延びている」
鷹村さつき:「それどころか、着々と手下を増やしてやがる。オレが尻尾を掴めるようになるほどな」
鷹村さつき:そこまで答えて、震える拳を強く握り締める。目を閉じ、大きく呼吸。
緋田一誠:「わからんな」
緋田一誠:「ならば“けじめをつけるのが好き”か?」
鷹村さつき:「爺さん。オレが許せないのは」
緋田一誠:「復讐に限らず、自分の事柄にけじめをつけて回ることができているなら、それで良いと」
鷹村さつき:「オレが何より許せないことはだ……何?」答えを遮り放たれた、老人の言葉に怪訝な表情で。
鷹村さつき:「おい、それは何か?オレが自分のお悩み解決のために3年かけて斬殺対象を追ってるストーカー野郎だと言いたいわけか?」
緋田一誠:「どちらでも俺は構わないが。それこそお前が最初に来た時に言ったはずだな」
緋田一誠:「“夜鷲”の金は取らん。好きに使って構わん」
緋田一誠:「だが、それでも納得は必要だ。自分の子が振るわれる目的に、俺自身が納得していないことが今になって分かった」
緋田一誠:「だから3年もかかったのかもしれん」
緋田一誠:刀を打つのに、とも、仇を討つのに、とも取れる。
鷹村さつき:「……なるほどな。確かに、納得というのはすげー大事なことだ 頷けるぜ」
鷹村さつき:「何のための復讐か、か。オレの答えはとっくの昔に決まっちゃいるが、アンタは今のオレの言葉だけじゃ到底納得なんざできねえって言うんだろ」
鷹村さつき:大きく息を吐く。いつの間にか、また必要以上に熱くなっていた自分を自覚する。家族のこと、仇のことに触れられるといつもこうだ。
緋田一誠:「その答えを定めるための任務だ」
緋田一誠:「答えを見ろ。なくとも、見つけ出せ」
緋田一誠:「もしもお前の答えがその時になっても定まらなければ、“夜鷲”を返上しろ」
鷹村さつき:「おう。そういうことなら、仕方ねェ」よっこいせ、と立ち上がり。“夜鷲”を掴む。
鷹村さつき:「それじゃ、行ってくるぜ。見てなよ、爺さん。オレの答えってやつを」
緋田一誠:「待つとも。待つのは得意だ」立ち上がった鷹村を目で追うこともしない。
鷹村さつき:「あまりの納得度に度肝抜かしても知らねえけどな」いつもの軽快さを取り戻してニッと笑うと。
緋田一誠:「さつき」
緋田一誠:「――“夜鷲”、十全に使えよ」
鷹村さつき:「あン?」その言葉に、鼻を鳴らして笑ってみせて。
鷹村さつき:言葉は返さず。静かに、短く頷いてみせる。……あの偏屈翁にはそれで十分伝わるだろう。
鷹村さつき:足音も残さず、軽やかに、嵐はその場を立ち去る。
GM:ロイスの取得が可能です。とはいえシナリオロイスはまだ難しいでしょうが。
鷹村さつき:そうですね。シナリオロイスはここではまだ……出さない!
鷹村さつき:刀工/緋田一誠/P信頼○/N隔意 で。
鷹村さつき:以上です!
■Opening/03
GM:PC4、住良木さんのOPとなります。
GM:登場侵蝕をどうぞ。
住良木菫:住良木菫の侵蝕率を+1(1d10→1)した(侵蝕率:32→33)
住良木菫:幸先がいい!
N市 バー『環』
GM:繁華街の只中だが、駅からは8分ほどの距離がある。
GM:裏路地の影で、ともすれば見落としてしまいそうな立地の店構えだったが、
GM:人気はそれなりにあるようで、カウンター席には彼ら二人の他にも客が埋まっていた。
GM:第八支部の研究部門統括たる住良木菫と、糸井亜里沙のことだ。
糸井亜里沙:「住良木くんは、強いお酒は大丈夫な方だった?」
GM:UGNエージェントはカヴァー上、また労働厚生省の管轄上、学校機関に在籍することも多い。
GM:糸井亜里沙は、大学に在籍していた頃の、研究室の一年先輩だった女性だ。
住良木菫:「少し飲んでも会話に不自由はしないはずだけど……。」
住良木菫:「正気を無くすほど飲んだことがないからね。なるほど、まだ僕は自分の身体を把握しきれてない。」
住良木菫:皿の上を、ナイフが滑る。
糸井亜里沙:「相変わらず、自分の体のことを他人事みたいに話すのね」苦笑する。
GM:学部は生物系であるかもしれないし、薬学や医学系であったかもしれない。住良木さんが決めていいです。
住良木菫:医学系にしましょう。
住良木菫:骨から肉を剥ぎ小さく切り取る。いつも生者か、あるいは死者にしているように。
住良木菫:テーブルマナーは完璧と言っていいだろう。
糸井亜里沙:「重めの料理を出すバーって結構珍しいけど」
糸井亜里沙:「ここのは悪くないでしょう。人気がある店なのよ」
住良木菫:このままどこかの社交界に連れて行ってもいいくらいだ。ただ一点、白衣とタートルネックという格好を除いては。
住良木菫:肉を口に運んで咀嚼する。「……。」飲み込む。
住良木菫:「素晴らしい。」
糸井亜里沙:「よかった」
糸井亜里沙:口元だけで涼しげに微笑む。
糸井亜里沙:身長は住良木よりもやや高く、すらりとした体型だ。髪は短めで、さっぱりした印象を与える。
糸井亜里沙:「大学の時の打ち上げとかだと、ろくな店に連れてってもらえなかったわね」
住良木菫:「…………。」天井を見上げてその頃を思い返す
住良木菫:「ああ、でもいい店が一件あったよ。」
糸井亜里沙:「そう?」
住良木菫:「店の隅を珍しい虫が這っていたんだ。」
糸井亜里沙:「ふ」
糸井亜里沙:「ふふふふ」笑う。
住良木菫:「何て名前だったかな…。標本にして持ち帰ったから家に帰れば思い出せるはず。」
住良木菫:「あはは、おかしいこと言ったかな?」
糸井亜里沙:「相変わらずで、なんか安心したわ。そういう住良木くんが面白かったから」
糸井亜里沙:「びっくりしたのよ。大学生にもなって、ちょうちょを追いかけるのが趣味です、なんて言うんだから」
住良木菫:「今でも追いかけているよ。」微笑みつつまた肉片を切り取る。
糸井亜里沙:「……やっぱり?」
糸井亜里沙:「住良木くん、就職はどこだったっけ」
住良木菫:「してないよ。」
糸井亜里沙:「……」目を丸くする。
住良木菫:「そうだなあ…強いていえば、時々ちょうちょに関する文章を書いてる。」
糸井亜里沙:「やっぱり……なんていうか、凄いね。住良木くんは」
住良木菫:「そうかな。」肉を口に運び、嚥下する。
糸井亜里沙:「――覚えてるかな?一度だけ、住良木くんの蝶の標本を見せてもらった時のこと」
糸井亜里沙:「色も形もばらばらで、すごく無秩序なように見えたのに……」
糸井亜里沙:「……」カクテルの水面を見つめる。
糸井亜里沙:「とても綺麗だったわ。今でもたまに思い出すことがあるの」
糸井亜里沙:「どうしてだったんだろう……」
住良木菫:「覚えてるよ。興味を持ってくれたのは先輩くらいだったから。」
住良木菫:「そして、綺麗だとわかってくれたのも先輩だった。」
糸井亜里沙:「一度だけだけどね」
糸井亜里沙:「住良木くん。何か頼む?好きなカクテルは?」
糸井亜里沙:糸井のグラスは空になっている。
住良木菫:「どうしようかな…。」メニューに目を落としながら問いかける。
住良木菫:「……先輩は、何か変わった?」
糸井亜里沙:「私もあまり変わらないかな……先輩の研究を引き継いで、言われるままに実験して」
糸井亜里沙:「学生時代とあんまり変わってない。クリエイティブじゃないよね」
糸井亜里沙:「住良木くんとは正反対な感じ」
住良木菫:「クリエイティブなのがよかった?」
糸井亜里沙:「自分に適性がないものほど憧れるのって、よくあるよわね」苦笑する。
住良木菫:「僕も先輩みたいなことは出来そうにないなあ。」
糸井亜里沙:「カクテルは、強めがいいとか、オレンジジュース系がいいみたいに、お任せで頼めばバーテンダーさんが作ってくれるから」
糸井亜里沙:「すみません。ホワイト・ルシアンをお願いします」
住良木菫:つつ、とメニューを指でなぞる
住良木菫:「サイレント・クイーンを」
GM:やがて、二人の前に注文したカクテルが置かれる。
糸井亜里沙:「いつもホワイト・ルシアンを頼むの」
糸井亜里沙:コーヒーリキュールの黒色の上に生クリームの層が乗った、白と黒の二色のカクテルだ。
糸井亜里沙:「境界がはっきりしていて、秩序があるような気がして」
住良木菫:自分の前に置かれた、色の層が分かれた青色のカクテルを物珍しげに見ている。
住良木菫:「境界?」
糸井亜里沙:「変なこと言ったかな」
糸井亜里沙:「私は住良木くんみたいな感性がなくて」
糸井亜里沙:「整然としていて、揃っているものが綺麗だって思っちゃうから」
住良木菫:「いいや、変じゃないよ。」にこりと笑う
糸井亜里沙:「じゃあ私は、住良木くんのこと変だと思う」カウンターに頬を乗せて、住良木のほうを見る。
糸井亜里沙:「研究室の頃から変だったし、3年経っても、やっぱり変なまま」
住良木菫:「………。」
住良木菫:「僕と先輩の色は分かれてる?」
住良木菫:カクテルグラスの縁を指でなぞりながら
糸井亜里沙:「私は……住良木くんみたいな色の人は見たことないな」
糸井亜里沙:「全然、どこに行っても……」ため息をつく。
住良木菫:「カクテルはいいね。」
糸井亜里沙:「ふふふ。そう?」
住良木菫:「境界があっても」カクテルグラスを口につけて傾ける。そのまま飲み干す。
住良木菫:「口の中で混ざり合える。」
糸井亜里沙:「研究者なのに、詩人みたいなこと言うのね」
住良木菫:「先に例えを出したのは先輩じゃないか」
糸井亜里沙:「そうかな」
糸井亜里沙:「……」糸井のグラスも、また空になっている。
糸井亜里沙:「遅くまで付き合わせちゃって、ごめんね」
糸井亜里沙:「いきなり来て一緒に飲みたいなんて言われて、迷惑じゃなかった?」
住良木菫:「ううん。楽しかったよ。」
住良木菫:「この店には虫はいなかったけど。」
糸井亜里沙:「また、虫のコレクションを見せてね」
住良木菫:「うん。昔よりもっときれいだと思う。」
GM:UGNのエージェントであっても、人間の日常に紛れて暮らす以上は、こうした人との関わりを思い起こさせる一幕もある。
GM:そして住良木にとっては、これから起こる戦いと日常を分かつ最後の境界であったかもしれない。
N市 第八支部
GM:住良木菫にはもう一つの顔がある。
GM:巨大なN市を管轄する支部の一つ、第八支部の所属であり、支部長権限も有する元アールラボエージェントであるということ。
GM:――すなわち、レネゲイド研究分野においては日本支部専門部隊レベルの研究者ということである。
GM:現在この支部はFHセル“シボラ”の足取りの調査に専念している。住良木は、ジャームの戦闘痕跡などから得られたサンプルの分析作業などが主だ。
GM:というわけで支部はFH案件の真っ最中です。住良木さんは何をしていますか?
住良木菫:ジャームの解剖とかしてていいでしょうか
GM:全然OK!
GM:支部には住良木専用の手術室なども存在するのだ
住良木菫:寝台の上を、メスが踊る。
住良木菫:ジャームの肉を切り裂き、変形した骨を押しのけて内臓を探り当てる。
住良木菫:皿の上のステーキを切り分けるように各臓器を取り出して並べていく。
押切直斗:「ひえっ、住良木くん、それ」同じく白衣の長身の男が、怯えて後ずさる。
押切直斗:「まだ動いてるよ……!大丈夫なの?」
押切直斗:「明らかに犬のやつじゃない器官がどんどん出てくる!」
押切直斗:押切直斗という。ホワイトハンドから出向した医療エージェントであり、同じく非戦闘要員ということで、第八支部では住良木の助手につけられている。
住良木菫:「■■/■/■。152号ジャーム個体解剖記録。」マイクに向かって呟く
住良木菫:「四足歩行の獣、イヌ科と思われるジャーム。咽喉に毒腺あり。」
住良木菫:どちゃ と紫色の腺が無数に伸びた袋をトレイに置く
押切直斗:「これ!これ、強酸性の液体とか吐き出してくるやつじゃないの!?絶対そう!」必死で臓器を抑えながら焦る!
住良木菫:「爪も大きく肥大化し………」マイクを切る
住良木菫:「押切くん。声が入っちゃうじゃないか。」
押切直斗:「いや、ごめん。すみません、ほんと。ビビりなもんでね!元々ね!」
押切直斗:押切もまだ若いが、26歳なので住良木より年上だ。
押切直斗:「というかよくこんなグロテスクな手術!」
押切直斗:「うわっかかった!液が!……か、顔色一つ変えずやれるよね!住良木くん!」
住良木菫:「何でだろうね。慣れてるからかな。これ持って。」腸の端を押切君に手渡す
押切直斗:「ぎゃー!」
押切直斗:「ジャームって死んでんのか死んでないのかよく分かんないし!万一復活して襲われたら逃げ場ないと思うんだよねこれ!」
押切直斗:「厳重にロックされた手術室だし……!そういうホラー映画見たことあるもん僕!」
住良木菫:「その時は…」しばらく考えた後「引っ張ればいいんじゃないかな?」押切くんの持っている腸を指さして
住良木菫:「少なくともダメージは与えられるよ。」
押切直斗:「合理的すぎる~」
GM:パチッ
GM:その時、手術室内のスピーカーがオンになる音が聞こえる。
美山裕二(戦闘部隊):「おーい住良木。押切。まだやってるのかー?」
美山裕二(戦闘部隊):支部長の美山だ。住良木と同じく支部長権限を持つが、現在の支部では彼が主に指揮を執っている。
住良木菫:「美山さん。」顔を上げる
美山裕二(戦闘部隊):「急ぎで通達があるから上がってこい。緊急ミーティングするから」
押切直斗:「た、助かった……?」腸をだらりと保持したまま呆然としている。
住良木菫:「分かったよ。……解剖は中止だ。」押切くんに向き直り
住良木菫:「会議の後に続きをやろうか。楽しみが伸びたね。」にこりと笑みを投げかけたあと手術室から出ていく。
押切直斗:「げえ~~っ」しわくちゃの表情
百地珠:「よくやった ドクター」手術室のすぐ外には、小柄な銀髪の少女が控えていました。
百地珠:百地珠という名。茶川閂を「あるじ」と呼び、抜け忍を自称するが、真実は定かではない。
百地珠:「タオル」
百地珠:すっと真新しいタオルを差し出します。
住良木菫:「ありがとう。」手術衣とマスクと手袋を専用のゴミ箱に入れ、タオルを受け取る。
押切直斗:「ねえねえ。僕には?」
百地珠:「押切はうるさい」シュバッという擬音と共に蹴りを入れる。
押切直斗:「痛い!」
百地珠:「ろくおんの じゃま」
押切直斗:「この扱いの差!酷くないですか住良木くん」
住良木菫:「ひいきはいけないよ。ほら。」戸棚からタオルを取って手渡す。
押切直斗:「ありがたく拝領いたします~……」メソメソしつつ受け取る。
住良木菫:「消毒が不十分だと色々と不都合が起きるかもしれないからね。」
百地珠:「よんでるから」階段の上に視線をやる。
百地珠:「しぶちょう」
住良木菫:「うん。分かった。」
GM:3人は連れ立って上階のミーティングルームへと向かう。
GM:席についている戦闘部隊は4人だ。彼ら7人に加えて、今は学校に潜入中の茶川閂を加えた、8人体制の支部である。
美山裕二(戦闘部隊):「どう?面白い成果でもあった?」
美山裕二(戦闘部隊):ウェーブのかった茶髪の優男だ。住良木のような変人にも気さくな態度で接することができる性格を買われ、第八支部長に就任しているという。
住良木菫:「毒腺があった。同型のジャームと戦う時は口に気を付けてね。」
美山裕二(戦闘部隊):「了解了解。相変わらずいい仕事してるね」
美山裕二(戦闘部隊):「で、さっそく本題に入ろっか。俺、面倒な前置きとか嫌いだからさ」
住良木菫:席に座り、居住まいを正す。
美山裕二(戦闘部隊):「20分前、“シボラ”のエージェントが佐伯の“目”にかかった。連中を一網打尽にできるかもしれない」
佐伯安吾(戦闘部隊):「うん」恰幅の良い男性エージェントだ。アンテナと槍を複合したような巨大な機械装備を所有している。
佐伯安吾(戦闘部隊):「あまりこういうこと、二回も三回もないよ」
美山裕二(戦闘部隊):「戦闘部隊も今ちょうど全員いるわけだし、緊急出動ってことになるな」
七島リオ(戦闘部隊):「……」スマートフォンをいじっていた少年が、目線を上げる。
七島リオ(戦闘部隊):「あの、支部長。それ……何時間くらいかかるかな……」
七島リオ(戦闘部隊):中学生ほどの年齢だ。やや陰のある雰囲気がある。
後藤鈴(戦闘部隊):「七島。意見があるならはっきりと言え」短髪の屈強な女性エージェントが口を挟む。
七島リオ(戦闘部隊):「いやあの、俺は……」
美山裕二(戦闘部隊):「あれだろ?レイドバトルだっけ?が18時からあるんだよ」
美山裕二(戦闘部隊):「それ気にしてるのか?」
七島リオ(戦闘部隊):「まあ……」
住良木菫:「なるほど。一大決戦だね。こっちもそっちも。」携帯を指さしながら
美山裕二(戦闘部隊):「まあこういうのに確実はないけど、3時間あればどうにかなるとは、俺は思うな。住良木はどう思う?」
住良木菫:「エージェントの実力が未知数なのが少し気にかかるかな。」
住良木菫:「流石に解剖したことがない。」
美山裕二(戦闘部隊):「倒す前に解剖かよ!」
美山裕二(戦闘部隊):「まあまあ、大丈夫だって思っとけ。なんかあったら、責任は住良木”支部長”が取ってくれるから」冗談めかして言う。
後藤鈴(戦闘部隊):「……はあ。まったく」
住良木菫:「君たちなら大丈夫だとは思っているけど…情報の少ない相手だ。最大限注意してね。」
佐伯安吾(戦闘部隊):「うん。相手の人数は割れてるから」
佐伯安吾(戦闘部隊):「撤退は最低限可能なように見ておく」
押切直斗:「やー、いよいよ“シボラ”と決着かあ」両手をすり合わせる。
押切直斗:「じゃあジャームの解剖分析も結果出るまで待ったほうがいいですかね?」
美山裕二(戦闘部隊):「え?押切くんマジ?」
美山裕二(戦闘部隊):「こう言ってるけど、住良木」
住良木菫:「待つ必要はないよ。」
押切直斗:「ええ~!やっぱり!」
住良木菫:「僕たちは解剖をして待っていようじゃないか。」押切君の肩に手を置く
住良木菫:「夕ご飯作ってあげるからさ。レトルトのもつ鍋だけど。」
押切直斗:「それジャームの内蔵じゃないよね!?」
住良木菫:「レトルトのって言ってるじゃないか。」からからと笑う
美山裕二(戦闘部隊):「いいじゃんモツ鍋」
美山裕二(戦闘部隊):「全部押切に食わせちゃっていいから」
住良木菫:「それとも試してみたい?」
押切直斗:「絶対!イヤです!」
住良木菫:「押切くんが残した分は君たちに食べてもらおう。夕ご飯までには帰ってくるんだよ。」
美山裕二(戦闘部隊):「住良木も、あまり長々残んなくていいから。事務仕事もいつもやってもらってるから」
美山裕二(戦闘部隊):「戦闘報告とかは俺が作るわ。前の支部で慣れてるし」
GM:ミーティングが終わり、戦闘部隊4名が出撃していく。
GM:支部の守りは百地が担う形だ。たった1名であるが、戦闘能力は高いチルドレンである。
押切直斗:「いってらっしゃーい」フニャフニャと手を振って見送る。
住良木菫:「……さて、僕らは解剖の続きをしようか。」振っていた手を下ろす
住良木菫:「“シボラ”との戦闘が終わってもジャームのデータベースは必ず役に立つはずだ。」
押切直斗:「そうですよね~、やっぱり……」
住良木菫:「それと……」(もし、美山さんたちが敗北したとしたら。僕らの武器は情報だけになる。)
住良木菫:「……いや、なんでもない。」
百地珠:「まつ」
住良木菫:「?」
百地珠:「それしか できない」冷蔵庫から持ち出したアイスとか舐めてます。
押切直斗:「僕のおやつを勝手に!」
GM:シーン終了です。ロイス取得が可能。
住良木菫:ロイス取得!
住良木菫:先輩/糸井亜里沙/〇親近感/隔意/ロイス
住良木菫:これで!
■Opening/04
GM:それではPC1、楠さんのOPに行きます。
GM:侵蝕上昇をどうぞ。
楠一重:1d10+33
DoubleCross : (1D10+33) → 8[8]+33 → 41
楠一重:わに!!
4年前 UGN某市支部
GM:UGNチルドレンといえど、能力に目覚めたその時から実戦課程に送られるわけではない。
GM:外の世界の子供とは異なる面が多くあれども、やはり彼らにも養育のための施設が存在し、
GM:そして、そうした教育・養育の役割を担う支部も存在する。
GM:威圧的な印象を子供に与えないよう通称を名付けられるが、例えばこの支部は”ゆりかごの家”と呼ばれている。
GM:楠一重はこの支部が預かる非オーヴァードのチルドレンの一人だった……少なくとも4年前は。
柿原ひかり:「一重ちゃん」
柿原ひかり:部屋の扉が開き、同室の柿原ひかりが顔を出す。
柿原ひかり:室内で何をしていてもいいが、柿原は今まで戦闘訓練をしていたはずだ。彼女はオーヴァードで、戦闘員候補生だ。
柿原ひかり:「また一位取っちゃった」
楠一重:「ひゃ…!」
楠一重:駆け込んできたひかりに驚いて、読んでいた児童小説を取り落とす
楠一重:「ひかりちゃん、ほんと?」
柿原ひかり:「一位取っちゃった」同じことを繰り返して言う。
楠一重:「うわぁ……!これでもう今月8回目だよね!」
楠一重:自分の事のように身を乗り出して喜ぶ
柿原ひかり:「やっぱり、あたし天才なのかも」
楠一重:「そうだよ!婦長さんも言ってたよ!」
楠一重:「ひかりちゃんはすごいエージェントになるって…」
楠一重:「きっとたくさんの人を助けるすごい人になるんだって!」
柿原ひかり:「えへ」
楠一重:「へへへ」
柿原ひかり:「えっへへへへ」
楠一重:「あはははっ」
柿原ひかり:「給食食べに行こうよ。もう夜だし」
柿原ひかり:「夕方かな?」
楠一重:「うん!……でも」
楠一重:「ひかりちゃん、私なんかと一緒でいいの……?」
柿原ひかり:「どうして?」
楠一重:「だって、ひかりちゃんは構ってくれるけど、私には能力もないし…」
楠一重:「これからカリキュラムだって別になっちゃうんだよ…?」
楠一重:「だから……もっと……ひかりちゃんには」
楠一重:「別の友達が……」
楠一重:俯きながら消え入るような声で言う
柿原ひかり:「それって」ごく真面目な顔で言う。
柿原ひかり:「あたしが天才すぎるってこと?」
楠一重:「へ……?」
楠一重:ぽかんと口を開ける
柿原ひかり:「天才すぎて、こう……世界が?」手をひらひらと動かす。
柿原ひかり:「違うから?友達になれない的な」
柿原ひかり:「それくらいあたしが凄いってことかな?ねえ」
楠一重:「……うん、そうかも」
楠一重:「私じゃ、ひかりちゃんの足を引っ張っちゃうよ……」
柿原ひかり:「ふーん。そんな変なこと悩まなくていいのに」
柿原ひかり:「それくらい天才ってことは」
柿原ひかり:「友達を一人や二人増やしたくらいでどうにかなるわけないもん」
楠一重:「……!」
柿原ひかり:「そうじゃない?あたし、別の友達も作るよ」
柿原ひかり:「でも一重ちゃんだってずっと友達だよ」
楠一重:「わ、私、邪魔じゃないかな」
楠一重:「別の友達が出来ても」
楠一重:「私と……友達でいてくれる?」
柿原ひかり:「それ……一重ちゃん、そういう言い方」
柿原ひかり:「すごくいいな……!」
楠一重:「……へ?」
柿原ひかり:「友達で『いてくれる』って、あたしが上って感じがする!」
柿原ひかり:「友達でいてあげよう!えっへへ!」
楠一重:「……もう!ひかりちゃん!」
楠一重:「私真剣なのに!もう!知らない!」
楠一重:ぶすぶすと頬をふくらませる
柿原ひかり:「行こうよ、夕ご飯!ハンバーグがなくなっちゃう!」お構いなしに手を引いていこうとします。
楠一重:「……!」
楠一重:「もう……ひかりちゃん」
楠一重:仕方無さそうに笑いながら
楠一重:手を引かれて走っていく。
楠一重:(私の友達は)
楠一重:(いつも私のことなんかお構いなしだ)
楠一重:(怖がってる私のことなんかお構いなしに)
楠一重:(どこへだって連れていってくれる……いつだって)
柿原ひかり:「あっ、一重ちゃん」急に停止する。
柿原ひかり:廊下の窓を見ている。
柿原ひかり:「やっぱり夕方だ。今は夕方だったんだ」
柿原ひかり:「今の季節はそうなんだ。訓練室も自室も――」
柿原ひかり:「窓がないから」
楠一重:「そうだねぇ」
楠一重:「もうこんな日が暮れるの早くなったんだ」
楠一重:何の疑問も感じなさげに、ニコニコとしている
柿原ひかり:「そっか……そっか」自分一人で頷きながら歩いていく。
楠一重:「?」
柿原ひかり:「天才なのにな……」
楠一重:「ひかりちゃん……?」
楠一重:「は、ハンバーグ!楽しみだね」
柿原ひかり:「ん?うん」
柿原ひかり:「でも、支部はハンバーグがあっても」
柿原ひかり:「ステーキはないんだよね」
柿原ひかり:「同じ肉なのにな。」
楠一重:「えっと」
楠一重:「ハンバーグ、美味しいよ!」
楠一重:「きっとステーキなんかより、うちのハンバーグの方が美味しいよ!」
柿原ひかり:「何が違うんだろうね。元々さ、元々同じ肉なわけじゃない」やや早足で、カツカツと歩きながら言う。
柿原ひかり:「でも、肉を一回ぐちゃぐちゃにして、また集めたのが、ハンバーグなわけじゃない」
楠一重:「う、うん」
柿原ひかり:「どうしてそんなことするのかな?誰が最初に考えたんだろう」
柿原ひかり:「思ったことない?」
楠一重:「わ、わかんない、けど」
楠一重:「婦長さんなら知ってるよ、きっと」
楠一重:「そうだ!後で図書室に行こっか!」
楠一重:「お料理の本も、この間見つけたよ!」
柿原ひかり:「うん」生返事で答える。
柿原ひかり:「――」
柿原ひかり:「世界がハンバーグだったらよかったのにな。」
楠一重:「えっ」
楠一重:「あはは…何それ。おかしいね」
柿原ひかり:「……あのね。一重ちゃん。あたしは一重ちゃんの友達だから」
柿原ひかり:「いつかステーキも食べさせてあげるよ」
楠一重:「ひかりちゃん……」
楠一重:「わ、私はね……私は」
柿原ひかり:「えへへへ!」
楠一重:「ステーキよりも、ただ……」
楠一重:そこから先の言葉は笑い声にかき消される
現在 N市住宅街
GM:柿原ひかりの行方は知れない。
GM:3年前、楠一重の片目を奪い、支部から脱走し、足取りも掴めなくなった。
GM:だが、N市第八支部の調査の最中に目撃されたチルドレンの一人に
GM:柿原ひかりに一致する特徴があったのだという。その情報を得て、楠一重は極めて強引な手段でこの街に急行した。
GM:すなわち、現地支部の許可を得ないままこの場に来ている。
楠一重:「……」
楠一重:コートのポケットに片腕を突っ込み、片手で眼帯の上から
楠一重:抉り取られた傷痕を撫でている。
GM:そして彼女は、到着早々に異質なワーディングを察知している。
GM:空き家の多い一角だ。その一つの屋内から、血の臭いがある。
楠一重:バキィン!
楠一重:扉を蹴り壊して、廃屋に入ります。
???:ビチャッ ……グシュ!ビヂャ!
???:電気は通っていない。襖などが倒れ、荒らされた形跡もある。
???:そして、暗闇の奥から音が聞こえる。柔らかい何かを、強引に引きちぎるような音だ。
楠一重:コンコンッ
楠一重:壁にもたれかかり、軽くノックして音を立てる
???:「フーッ……」息遣いが聞こえる。明らかに音に反応した。
楠一重:「チッ」
楠一重:「穢らわしいクズね。みすぼらしい食卓にはお似合いだと思うけど」
???:楠が立っているのは部屋を出てすぐの角だ。まず部屋から飛び出し、それからこちらに向きを変えて飛びかかってくる。それが予測されるパターンの一つだ。
楠一重:向かってこないようなら、こちらから攻めます
楠一重:物怖じする気配があれば間髪入れず突入する!
???:――ゴシャ!!
???:その上腕を、異形の腕が掴む!
楠一重:「!?」
???:壁だ。壁をぶち抜いて向こう側から攻撃してきた!!
???:「ひ、人。人。手足」
???:「四つ。三つ」
???:バゴォッ!!
???:そのまま室内に引き込まれ、壁を自らの身体で叩き割る形になる。ジャームが至近にいる!
楠一重:「ぐ…あ!」
仮面兵士?:「ハッ、ハッ、ハッ……」
仮面兵士?:金属製の仮面らしき残骸が顔面にこびりついた、重度異形化ジャームだ。
仮面兵士?:キュマイラ因子が暴走しているように見える。当然、帰還は絶望的であろう。
楠一重:「……フーッ…」
楠一重:背中を叩きつけられながらも、激痛の中で脈拍は平静なまま
楠一重:この程度の相手、この程度の先手を撃たれることなど、この三年間で
楠一重:飽きるほど経験してきた。
楠一重:「図に乗るんじゃない……ゴミが!」
楠一重:ぷしっ
楠一重:片手で自らの首筋にアンプルを打ち込むと同時に
楠一重: ば づっ!!!
楠一重:掴まれた上腕から、棘付きの獰猛な鎌刃が飛び出し、掴んだ指を撥ね飛ばす!
仮面兵士?:ボンッ!
仮面兵士?:遠く、恐らく天井付近で水音が鳴る。手首から先がそこに飛び散ったのであろう。
仮面兵士?:「五つ。腕。腕が、が、がっ、ご」
楠一重:「う”ぁあ”あ”あ”ああああッ!!!」
楠一重:そのまま、刃と化した両腕で引き裂き、抉り
楠一重:ずたずたに敵を切り裂いていく!
仮面兵士?:――バグン!!
仮面兵士?:胴体が巨大な鰐口のように開き、楠の腿に食らいつく!
仮面兵士?:バキバキバキバキバキバキ!
楠一重:食いつかれたのなら
楠一重:腕を噛み潰されながらも、内側から斬りつけるのみ!
楠一重:「死ね!死ね!死ねぇッ!!」
仮面兵士?:バヂャ!ザグッ!ザギャッ!ゴジュッ!
仮面兵士?:「ウッ、グウッ、ゲッ、ゴッ、オッ」
楠一重:「ぁああああッ!!」
仮面兵士?:食らいつき、噴水のように互いの血飛沫を飛ばしながら、ジャームがビクビクと痙攣する。
仮面兵士?:「グゥゥゥ……ウゥゥ……!」
楠一重:「はぁ……はぁあっ」
楠一重:ボギッ ぐちゅ
楠一重:ほとんどちぎれかけた片腕を無理矢理につなぎながら、それを見下ろす
仮面兵士?:――ズドン!!
仮面兵士?:肩が貫かれる!舌のような器官だが、槍に等しい鋭利さだ。
楠一重:「ッ!」
楠一重:「足掻かずに……地獄に!落ちろッ!クズがッ!」
楠一重:ブヂブヂブヂッ!!
楠一重:舌を引きちぎり
楠一重:ドズドズドズッ!!
楠一重:頭部に執拗に刃を突き立てる。
仮面兵士?:――バ!
仮面兵士?:ビシャアアア――ァァ――ッ!!
仮面兵士?:血液とも脳漿ともつかぬ液体を吹き出しながら
仮面兵士?:ジャームは今度こそ動かなくなる。
楠一重:「はぁ……はぁあ……」
楠一重:……支部への手土産程度のつもりで
楠一重:軽く仕留められる相手だと判断した
楠一重:実際に、その目算は間違っていなかったように思える。大した実力ではなかった。
楠一重:だとすれば、問題は。
楠一重:「ぐ……」
楠一重:割れるように頭が痛む、投薬の副作用だ。
楠一重:そして湧き上がってくる、痛みよりも鈍くて重い、身体が壊れていく感覚。
楠一重:それが内臓(はらわた)まで根を張って、心まで壊れそうになる。
楠一重:時間がない。
楠一重:刻限は、差し迫りつつある。
楠一重:「……」
楠一重:なんとか体を起こして、現場保存に動きながら
楠一重:この地区の支部に連絡を取ろうとします
GM:現地支部に通信を入れる……が、
GM:応答がやけに遅い。エージェント用の専用回線だ。通常ならば対応されてもいい時間が経っているが。
GM:カチッ
押切直斗:[はい第八支部!ど……どちら様!?]
押切直斗:焦った若い男の声が応答する。
楠一重:「遅い。どれだけ待たせるつもり?」
押切直斗:[いや、ごめん、ちょっとこっちも本当、信じられないくらい緊急事態で!すいませんね!]
押切直斗:[ちょっと……ジャーム案件とかも、対応、で、できないかも……]
楠一重:「いちいち弁解しなくても、既に急事なのは聞き及んでる」
楠一重:「お察し通りジャームよ、ただし、既に仕留めてある」
楠一重:「位置情報は発信してあるから、ポイントはそっちで確認しなさい」
押切直斗:[えっ、そう!?それは本当ありがたいっていうか……その、ええと]
楠一重:「は?何?」
押切直斗:カタカタとPCを操作する音が聞こえる。
押切直斗:[“アマツメウラ”!?これ!?]
押切直斗:[これだよね、君!]
楠一重:「ええ、そうよ。それが何か?」
押切直斗:[支部長が……いや前支部長が連絡受けてたっていう……そっか、分かった]
押切直斗:[ええと、じゃあすみません。支部に直接来て。迎えとか今よこせない状態で]
楠一重:「……ふん」
楠一重:「結構よ。私は最初から、誰にも頼るつもりはないから」
楠一重:「ここでも、どこだろうとね」
押切直斗:[えっと……あとごめん、特筆事項にあるんだけど]
押切直斗:[“柿原ひかりの調査”って……]
楠一重:「!」
押切直斗:[合ってる?柿原って人を探してるの?]
楠一重:「ええ、ええ……ええ」
楠一重:「ここで、ここで正解なのね?」
押切直斗:[それが任務で来たってことでいいんだよね!いや記録見てるだけだから実際なんて言ってたのかわかんないけどさ!]
楠一重:「そうだって言ってるのよ!知ってる事をさっさと話しなさい!!」
楠一重:「奴はここにいるの!どうしてるのよ!!」
押切直斗:[ええ……わ、分かりました。じゃあ、僕が知ってる限りでいいかな……?]
楠一重:「さっさと言え!!」
押切直斗:[全然!情報ないんだけど、今んとこ確実っぽいことだけね!]
楠一重:「……ん。ええ。早く」
楠一重:息を呑み、少しだけ呼吸を落ち着かせながら。
押切直斗:[死んだ!柿原ひかりは、他のセル構成員の大部分と一緒に]
押切直斗:[多分……今さっき!死亡した!]
楠一重:「……」
楠一重:「死んだ?」
押切直斗:[こっちの戦闘部隊が壊滅した!“シボラ”セルと接触した状況に――]
押切直斗:[第三勢力が割り込んで、全員がやられた!]
押切直斗:[柿原ひかりの生存は確認できていない!]
楠一重:「……何よそれ」
楠一重:「分かったわ。落ち着きなさい」
楠一重:「こっちもすぐに支部に向かうわ。切るわよ」
押切直斗:[ごめんね。僕みたいなので]
押切直斗:[代わりがいればよかったのにな]
楠一重:「……」
楠一重:そのまま、その呟きには言葉を返さず通信を切ります
楠一重:そして、血と臓物の匂いが立ち込める廃屋に
楠一重:1人で立ち尽くす
楠一重:「……死んだ」
楠一重:「死んだって?」
楠一重:通信機を取り落とす。指先が震えている。
楠一重:今まで少しだって、「それ」を想像してこなかった自分に気付く。
楠一重:終わらせることさえなく、終わってしまうこと。
楠一重:「違う……違う違う違う違う」
楠一重:血だまりに落ちた通信機を拾い上げながら
楠一重:半ば壁に自分の体を擦り付けるように、廃屋を出ていく。
楠一重:……この目で確かめるまでは信じない。信じられない。
GM:ロイスの取得が可能です。
楠一重:ひとまず保留!
楠一重:そんなどころではない!
楠一重:どうしてくれんだよ大洗の未来をよぉ!!(三回目)
GM:廃校になるんじゃないの~?
楠一重:文科省生命~~ッ
GM:取りあえず今回はここまで!続きは明日21:00になるぞ
GM:乞うご期待!
楠一重:お疲れ様でしたー!
■Middle/01
GM:では全員集合シーンですが、まずは第八支部員の二人から登場となります。
GM:住良木さんと茶川くん侵蝕上昇をどうぞ。
茶川閂:1d10+40
DoubleCross : (1D10+40) → 6[6]+40 → 46
茶川閂:普通!
住良木菫:1d10+33
DoubleCross : (1D10+33) → 4[4]+33 → 37
N市 第八支部
GM:そういえばこの支部がどのような立地でどのような建物なのかまだ決まっていなかったのですが
GM:住良木さん、どういたしましょう
GM:今後も使うところだと思うのでご自由にどうぞ
住良木菫:どうしようかなあ…
住良木菫:研究施設はありますよね。となると郊外か地下のある支部がいいかなあ…。
GM:第四とちょっと被りますね
住良木菫:あ、あれにしましょう
住良木菫:洋館の地下に研究施設とかがあるの
GM:洋館!分かりました
住良木菫:流石に獅子のエンブレムとか嵌めて隠し通路が出るようなことはないけど
GM:建築士が発狂したようなギミックだ
住良木菫:冷静になるとあの洋館は気が狂い過ぎてる
住良木菫:郊外の洋館で!周りは庭とかがあって花とかも植えてあるぞ
GM:では、第八支部は住宅街の中でも閑静な区画にある。大きなスーパーなどが近くにないためやや人気がない一角なのだ。
GM:楠一重がジャームと遭遇したのも空き家だったので、そうした立地であるということにしましょう。
GM:そして、現在第八支部は未曾有の緊急事態に見舞われている。
GM:時刻にして10分ほど前、出撃した戦闘部隊との通信が途絶――美山、七島、佐伯、後藤のバイタルサインが消失した。
GM:それはすなわち戦闘部隊の全滅を意味する。
GM:高校の授業時間が終わり、茶川閂が支部に帰還した矢先の出来事であった。現在は行動方針すら定まっていない。
GM:戦闘部隊が全滅したということは、それを上回る敵性戦力が存在するということだからだ。当然、残る支部員の戦力合計は戦闘部隊には遠く及ばない。
GM:広いミーティングルームに、住良木、茶川、百地、押切のみが集い、差し迫った事態への対応に迫られている――
住良木菫:支部のPCの、バイタルサインを示す画面をじっと見つめている。
茶川閂:「……」腕組みをして、何事かを考えている。
住良木菫:「これ、間違いないんだよね?」押切君に
押切直斗:「その、はず……」
押切直斗:「心拍数をモニターしているから、死んでるか、あるいは……死んでるも同然の、瀕死状態か」
押切直斗:「どっちかってことに、なるけど……」ガタガタと震えている。
百地珠:「……」
茶川閂:「計器だけがぶっ飛んだ、ってことは」言い淀み、「ないか。ないだろうな……」
住良木菫:「そっか。じゃあ死亡した前提で作戦を立てよう。」
押切直斗:「いや前提って」
押切直斗:「ドライすぎる!美山支部長達が死んだかもなんだよ!?」
茶川閂:「じゃあ俺たちも慌てて、死にますか? それはいけないでしょ」
茶川閂:「建設的に……素早く、方針を決めるべきです」眉間にしわが寄っている。
百地珠:「へいせいを うしなえば」
百地珠:「しぬ」
住良木菫:茶川くんを宥める様に手を前に出す
住良木菫:「押切くんの言いたいことも尤もだ。」
住良木菫:「医者は患者の生存可能性を考えるのが仕事だからね。」
住良木菫:「でも今はそれ以上に僕らが危機的状況にある。」
押切直斗:「ま、まあ、だからって……」表情がフニャフニャと崩れる。
押切直斗:「僕がこの状況に突っ込んで、生存者を助けられるとか」
押切直斗:「そんなのも、マジで非現実的なんだけどさ……マジで……」
押切直斗:「……」
百地珠:「……」腕組みをしていた百地が顔を上げる。
百地珠:「にげるか?」
茶川閂:「……そうだな。最も現実的なのは」
茶川閂:「ここを撤退して、よその支部に駆け込むことだ」
茶川閂:眉間の皺を揉む。声が固い。
住良木菫:「………。」天井を見上げる
百地珠:「それと 指揮はどうする」
百地珠:「ドクターか」住良木を見る。
百地珠:「あるじ」茶川を見る。
押切直斗:「ああ、僕は入ってないのね……ありがたいけどさ……」
住良木菫:「どうする?」茶川くんに
茶川閂:「俺はダメです。ちょっと……平静に見えますか? もし見えるなら」
茶川閂:「それは俺が、ちょっと一流すぎる……だけですね。ははは」
住良木菫:「じゃあ僕だね。」
百地珠:「ドクターが?」
住良木菫:「僕も正直向いてないと思うけど、そういう理由があるのなら仕方ない。」
押切直斗:「……普段は研究ばっかだから……皆、知らなかったかもしんないけど」
住良木菫:「押切君も乗り気じゃなさそうだしね。」
押切直斗:「元から支部長権限あるんだよね、住良木くん……第八は二支部長体制だったってこと」
住良木菫:「うん。研究部門と戦闘部門にくっきり分かれていたからね。」
茶川閂:「えっマジすか? 全然知らなかった……」
百地珠:「うん」同意する。
住良木菫:「それぞれを率いる支部長がいたほうがいいだろうという判断らしい。」
百地珠:「それなら こんごは――」
GM:言葉を遮るように、ミーティングルームの扉が開く。
GM:大柄な女性がよろよろと入室する。
後藤鈴(戦闘部隊):「何か、座るものは」
住良木菫:「………。」席を立つ。
後藤鈴(戦闘部隊):背中に少女を背負っている。後藤自身と同じく血まみれだ。
住良木菫:「それより寝かせたほうがいい。押切君。」
茶川閂:「っ、後藤さん!」 駆け寄って肩を担ぐ。
押切直斗:「わかった!すぐに……!」
後藤鈴(戦闘部隊):「いい」手近な椅子に腰を下ろす。
大砂静子:「……」背負われていた少女は、大砂静子だ。
大砂静子:完全に意識を失っている。負傷も深い。
茶川閂:「良くないでしょ……!!」
後藤鈴(戦闘部隊):「それより先にレネゲイドチェッカーだ」
後藤鈴(戦闘部隊):「私の侵蝕を測定しろ。早く!」
住良木菫:「………。」支部にその機能があれば計測したいです。
押切直斗:「……っ、う……」意味を理解し、すぐにチェッカーを取りに向かいます。
後藤鈴(戦闘部隊):「よし。手短に言うぞ」
後藤鈴(戦闘部隊):「戦闘部隊は全滅した。美山も七島も佐伯も」
後藤鈴(戦闘部隊):「……。私より先に帰って来た者はいないな」
住良木菫:「死ぬところを自分の目で見た?」
後藤鈴(戦闘部隊):「見ていない。乱戦だった」
後藤鈴(戦闘部隊):「“シボラ”との戦闘の横合いから……」
後藤鈴(戦闘部隊):「……」
後藤鈴(戦闘部隊):「……”仮面の部隊”だ。所属不明。そうとしか言えない……」
後藤鈴(戦闘部隊):「総数は不明。異常な統率力がある。佐伯の”目”が感知した時には手遅れだった」
後藤鈴(戦闘部隊):「その娘は――」寝かせた大砂静子を見る。
茶川閂:「……」
茶川閂:大砂に目をやる。
後藤鈴(戦闘部隊):「“シボラ”のチルドレンだ。どうにか、連れて逃げることができた」
押切直斗:「チェッカー!取ってきました!侵蝕測定にかけます!」
後藤鈴(戦闘部隊):「……。頼む」先程から、椅子に座って項垂れたままだ。
押切直斗:「侵蝕率150……帰還圏内!だ、大丈夫ですよ!後藤さん!」
後藤鈴(戦闘部隊):「そうか……」
後藤鈴(戦闘部隊):「……よかった」
後藤鈴(戦闘部隊):呟くと同時に、ずるりと
後藤鈴(戦闘部隊):胴体が斜めに滑り落ちる。二つに別れて、倒れ、動かなくなる。
押切直斗:「後藤さん!!」
住良木菫:「………。」しゃがみこんで、その死体をじっと見る。
茶川閂:「住良木さん!」思わず叫ぶ
茶川閂:なんとかできないのか、という一縷の期待を込めて。
押切直斗:「ち、ちくしょう……ダメだ……最初から……リザレクトも効かない状態で……」
押切直斗:「……エグザイル能力だけで無理やり接合して、帰還したんだ……」
住良木菫:「押切君。後藤さんの所持品の確認と」
住良木菫:血だまりから指で血を掬いながら
住良木菫:「解剖の準備を」
押切直斗:「解剖って!」
押切直斗:「解剖って……か、」
押切直斗:「……」広げかけた両腕を、だらりと下げる。
押切直斗:「……わかりました……」
茶川閂:「……大砂の、生存したFHチルドレンの応急処置はどうしましょうか」
住良木菫:「レネゲイドチェッカーにかけて。」
住良木菫:「ジャームでなければ応急処置をして証言を得よう。僕たちには情報が必要だ。」
押切直斗:「僕が、そっちの処置につく」
押切直斗:「一応、僕もホワイトハンドだから。生きてるオーヴァードを手当てする」
住良木菫:「ジャームであれば僕を呼んでくれ。対処する。」
押切直斗:「……」辛そうに頷く。
住良木菫:「………」
茶川閂:「俺はここで待機します。もし、敵が波状攻撃を仕掛けてくるなら……時間を稼ぎます」
住良木菫:頷く「百地さんも茶川くんと同じく待機と警戒を。」
押切直斗:「分かった。命は」
押切直斗:「その、命は、大切にしてね。茶川くんも、百地ちゃんもさ」
百地珠:「あるじがそうするなら」
百地珠:「指揮にはしたがう」
茶川閂:俺は主じゃないし、一人の人間として彼女には判断をさせるべきだ。しかし、
茶川閂:「ああ、頼む。……頼りにしてるぜ」
住良木菫:後藤の身体を抱えて、歩き始める。
住良木菫:いつもの表情のままだ。笑っているようにも、悲しんでいるようにも見える。
GM:住良木と押切は地下へと向かう。それぞれの患者を処置するために。
GM:残されたのは茶川と百地だけだ。しかも、戦闘部隊を壊滅させた正体不明の勢力もいる。
GM:この支部の情報を得ているのかもしれない。すぐにでも攻め込んでくるかもしれない。
茶川閂:「珠。今日の宿題やったか」ドカッと椅子に座り、ポツリと言う。
百地珠:「やった」
百地珠:「まだ まちがいがおおい」
茶川閂:「いや、偉いよ……」
茶川閂:「……」
茶川閂:もしものときのために、次の主を――
百地珠:「あるじは……」
茶川閂:「おん?」
百地珠:「にげないの?」銀色の前髪の隙間から茶川を見る。
茶川閂:「そうだな……俺が逃げて被害が収まるなら、逃げる」
百地珠:「あるじは りちぎだ」
茶川閂:「でもそうじゃないだろ。最低でも住良木さんが情報を得て、反撃の糸口をつかまなきゃならない」
百地珠:「そんけいできる」
茶川閂:「違う。俺は単に、夜寝る前に」
茶川閂:「『あーあ。今日は俺のせいで何人か見殺しになっちまったな』って思いたくないだけなんだよ」
茶川閂:「分かるか? この前も佐伯さんがさ……いや……なんでもねえや」
百地珠:「……む」
茶川閂:「お前も、将来性のない主に律儀に付き合う必要はないんだぜ。例えば今とか」
百地珠:「忍にはあるじがひつようだから」
百地珠:「それは りちぎとは違うことだ」
百地珠:「あの」長く喋ることに慣れていない。両手を不思議に上下させる。
茶川閂:「だから早く忍者やめろっつってんだろ」
茶川閂:「ん」
百地珠:「それは――忍として、生きてきたから」
百地珠:「いまの自分がいる」
茶川閂:目をつむる。感覚をとがらせようとしているのだが、無駄だろう。なにかあっても必ず珠が先に気づく。
茶川閂:「おう」
百地珠:「生きかたをかえたら、裏切りになる」
百地珠:「自分への……」
百地珠:「……だから 意地が」
百地珠:「そういう」
百地珠:「うーん」
茶川閂:「……」
茶川閂:「偉いなー! 珠は!! よーしよしよしよしよし」わしわしと頭をなでる。犬かなにかの扱いだ。
百地珠:「む」
百地珠:「やめろ」
百地珠:「やめろ やめろ」いやいや
茶川閂:「わはははは! あるじの行いじゃ、あきらめい」わしわしわしわし
百地珠:「むむー」顔を赤くする。
百地珠:だが、先程までの緊張はややほぐれたように見える。
茶川閂:「はぁー、ははは……」
百地珠:ぱっと頭を上げる。
茶川閂:「珠。なにか感知できてるか? すぐに言え」
百地珠:「――来る」
楠一重:登場します
楠一重:1d10+41
DoubleCross : (1D10+41) → 10[10]+41 → 51
楠一重:ばん!!
楠一重:ドアを勢いよく開き、駆け込んでくる
百地珠:すっと立ち上がり、懐に手を入れる。
楠一重:「……」
楠一重:無言で2人に、よろめくように駆け寄る
楠一重:「支部、第八支部」
楠一重:「第八支部の……っ…!ごほッ」
茶川閂:「UGN“ビリオンインチ”だ。あんたは?」
楠一重:「げほッ!げほ…ッ…!」
楠一重:「……”アマツメウラ”」
GM:先程の話以前に、押切が連絡事項として伝えていたことだ。
GM:”アマツメウラ”というエージェントが第八支部に向かっているらしいが
GM:増援として期待しないほうが良いとも。
GM:一人増えた程度では、逆にこの事態に巻き込んでしまう可能性のほうが高い。
百地珠:「あるじ」
百地珠:「負傷がふかい」
茶川閂:(状況はむしろ悪化したな)
楠一重:「第八支部のエージェント、でしょ?違うの?アンタはそうなんでしょ?」
楠一重:「さっさと答えなさいよ……!!」
楠一重:早口に、しどろもどろに捲し立てる
茶川閂:「俺は……そうだ。珠!」
茶川閂:「応急処置はできるよな。頼めるか?」
百地珠:「ん」
楠一重:「ッ!」
楠一重:がっ!!
楠一重:百地さんの首を掴み、持ち上げます
百地珠:「むぐ!」
百地珠:取り出そうとした薬草か何かがバラバラと落ちる。
百地珠:ナイフを収めた瞬間だった。両足が床から浮く!
楠一重:「傷なんてどうでもいいのよ!こんなこと!」
茶川閂:「おいおいおいおい」
楠一重:「いいから答えなさい!私の言うことだけに!!」
茶川閂:「……言え。なんだ? まだ俺たちはお互いに協力できる」
茶川閂:「まだ、な。その子をおろして、それからだ」
楠一重:「……」
楠一重:唾を飲み込む、喉が焼け付くように乾いている
楠一重:無言で、なげうつように百地をソファに下ろす
茶川閂:はいつくばってせっせと薬草を拾う。「話が通じて助かるよ」
楠一重:「……シボラは」
楠一重:「FHセル、“シボラ”はどうなったの?」
茶川閂:「恐らく壊滅した」
百地珠:「……」こくりと頷く。
楠一重:「柿原……柿原ひかりというセル構成員が戦闘区域にいたはずなの」
楠一重:「身柄の確認は取れてるの?」
茶川閂:「こちらの戦闘部隊は、帰還したエージェントが1人。それもたった今死亡。彼女が連れ帰ったのは」
GM:後藤が連れ帰ってきた少女は、見間違えようもない。大砂静子だ。
GM:柿原ひかりではない。少なくとも。
茶川閂:「……大砂静子だ。柿原ひかりではない」
楠一重:「……」
楠一重:ふらりと、崩れるように
楠一重:ソファに座り込む
楠一重:「違う」
楠一重:「違う違う違う違う、いたはずよ。別の、こいつじゃない」
楠一重:「柿原は、そこに、いたなら……いたら……」
楠一重:「死んだの……?」
楠一重:呆然と、床の一点を見ている
茶川閂:「分からない。だが、そう考える方が妥当な状況と言える」
百地珠:「後藤たちもやられた」
楠一重:「妥当?」
楠一重:「妥当って何?何が妥当なの?」
百地珠:「おちつけ」
百地珠:「FHのあいてだ」
茶川閂:「仮面の部隊。第三勢力だそうだな。UGNもFHもお構いなしだそうだ」
楠一重:「どういう事……そんなッ!!ッ……!!」
楠一重:立ち上がろうとして、偏頭痛に顔を歪める
楠一重:じゃあここら辺で
楠一重:茶川くんには、目に入ってもいいかもしれない。
楠一重:楠一重の特記事項、柿原ひかりの追跡について
茶川閂:(柿原ひかり。ダブルクロスか……)
茶川閂:よくもまあ、こんなボロボロの体で押しかけて来たものだ。
楠一重:「……」
楠一重:後は片手で頭を抑えて、じっとしている
茶川閂:「そのまま休んでるか、医務室に行きな。これからどうするにせよ、回復する必要があるだろ」
楠一重:「……黙ってなさい。余計なお世話だわ」
茶川閂:(だろう、な……)
鷹村さつき:1D10
DoubleCross : (1D10) → 1
鷹村さつき:「長野の山奥くんだりから急ぎ、新幹線でスッ飛んで来たとこだが……」
百地珠:「!」
鷹村さつき:重苦しい様子のブリーフィングルームに、通る声が響く。
鷹村さつき:「どうも飯でも食ってのんびり作戦会議、って雰囲気じゃないようだな。こいつは」
百地珠:「おまえは」楠の時とは違う、前傾した警戒態勢を取る。
百地珠:「だれだ?」
茶川閂:「手練れが来たな、こりゃ」珠を見やる。
茶川閂:「その通りだ。残念ながら、メシを食ってる場合じゃない」
楠一重:「……」
楠一重:視線さえ向けない。口の中でもごもごと何か呟いている
鷹村さつき:「コードネーム“アルジェント・セプト”、鷹村颯希。知り合いの伝で救援に呼ばれたイリーガルってとこだ」
百地珠:「……きゅうえん?」
百地珠:背中に回した刃を半回転させる。
茶川閂:救援。それも、口ぶりによれば大N市の外部から。
茶川閂:(……邪推しすぎたか?)
鷹村さつき:「ああ。大した状況じゃないと聞いてたが……どうやら、随分話が違ってきてるようだ」
百地珠:「ドクター……支部長をよぶべき」
鷹村さつき:「オレのことは気安くさつきサン、と呼んでくれていいぜ」冗談めかして。「いや、サン付けもいらねえな。呼び捨てで結構!」
百地珠:「おい鷹村」
茶川閂:「OK、鷹村」
百地珠:「座ってまってろ」
鷹村さつき:「そっちかよ!さつきと呼ぶ流れだろーが、今の文脈はよお!」
茶川閂:「悪いけど、女の子を名前で呼ぶと照れちゃうんだ」
百地珠:「てれちゃう」同調!
茶川閂:「こいつの言うとおり少し待っててくれ。情報をすり合わせよう。俺じゃなく、臨時とはいえ正式な指揮系統からな」
鷹村さつき:「了解。オレとしてもどうなってるのか知りたいところだ」
百地珠:「ん」
茶川閂:住良木支部長を呼び、押切さんに解剖もやらせなくては。時間が惜しい。場合によっては、手伝う必要があるかもしれない……
茶川閂:足早に部屋を去る。
GM:ただでさえ指揮系統が切り替わったばかりの状況だ。情勢が混乱している。
GM:茶川と百地の防衛要員は一度下階に降り、代わりに住良木菫が彼女らの応対に当たることになる――
GM:数分後。現在ミーティングルームにいる人間は3人。1人は臨時の支部長であり、さらに2人は元々の支部員ですらない。
GM:だが、逃げるにせよ戦うにせよ、彼女らの助力は確実に必要であるはずだ。
住良木菫:「やあ。こんにちはお二人とも。」
住良木菫:下階から住良木がやってきて応対する。白衣と服は血に汚れたままだ。
鷹村さつき:「アンタが代理の支部長か。差し引きならない事態ってのはさっき聞いた」
楠一重:「……」
楠一重:僅かに顔をあげる
楠一重:「あんた、あんたは」
楠一重:「現場にいたの?戦闘を見た?」
住良木菫:「見てないよ。現場にいた人もさっき死んだ。」
住良木菫:「下にいるけど会う?」
楠一重:「……」
楠一重:何も言わず、再び俯く
住良木菫:「君たちは…美山さんの知り合い?」
GM:知り合いだったなら、もっとスムーズに楠の話は通っていただろう。強引にこのN市まで来たのだ。
GM:鷹村の視点からは、緋田の旧知である、という程度だ。直接に知っているわけではない。
鷹村さつき:「いいや。共通の知り合いがいたって程度で、直接面識があったわけじゃねえ」
鷹村さつき:「とはいえ、だ。緋田の爺さんには答えの他にも持ってかなきゃならない報せが増えるとはな……くそっ」
鷹村さつき:「UGNには借りがある。危機ってことなら、オレも喜んで力を貸そう」
GM:緋田一誠の名は住良木さんも知っていていいでしょう。鷹村さつきの身元は、ある程度確かであるということになる。
住良木菫:「ふぅん……。」
住良木菫:「すごく助かる提案だ。オーヴァードなら力を借りたいね。普通の人だと…たぶん死んじゃうから。」
鷹村さつき:「その点は安心してくれていいぜ。わけあって5年ほど訓練を積んでた身だ。レネゲイドの扱いで遅れを取るつもりはねえぜ」
住良木菫:「ありがたい。準備が整うまで茶川くんに詳しい状況を聞いてくれ。」
楠一重:「……」
楠一重:2人の会話も耳に入らないように、無言で床の一点を見つめ、呆然としている。
鷹村さつき:「……さて。そっちのはまだ名前を聞いてなかったな」楠さんに。
鷹村さつき:「これから一緒に戦うことになるんだ。名前を聞いてもいいかい?」
住良木菫:「いや、一緒に戦うとは限らない。」
住良木菫:「負傷しているうえにこの様子だ。」
住良木菫:「支部から脱出させる手はずを考えたほうがよさそうだ。」
楠一重:「……!ま……待ちなさいよ」
楠一重:「私を置いていくっていうの?」
住良木菫:「うん。そうだけど?」
住良木菫:「だって。君、ここに置いてても何もできずに死ぬだけだよ。」
楠一重:「ッ!!」
楠一重:ガシッ!!
楠一重:「私が役にたたないっていいたいわけ!?まずアンタから殺すわよ!!」
楠一重:キュマイラ怪力で住良木さんの襟を掴んでギリギリと持ち上げる
楠一重:「“シボラ”は、私の獲物」
楠一重:「こっちが壊滅したからって、誰が向こうの壊滅を正確に確認したわけ?ああ!そうだわ!」
楠一重:「私はその調査をする!文句は言わせない!」
楠一重:瞳孔が開いたまま、早口にまくしたてる
住良木菫:「確かに君の力はすごいね。」
住良木菫:吊られたまま平然としている。
住良木菫:「でも、暴れたって情報があっちからやってくるわけじゃないんだよ。」
楠一重:「コケにしてんじゃないわよ…!本当に……!!」
楠一重:ぎりぎりぎり。
鷹村さつき:「おい、よせ!死んじまうぞ!」力の差が歴然としている。慌てて止めに割って入ります。
楠一重:「はぁ……はぁああっ……離せっ!」
楠一重:間に割って入られつつ、鷹村さんからも離れる
楠一重:1人で部屋の隅にたたらを踏む。
鷹村さつき:「いま一つ事情が飲み込めないが……“シボラ”に因縁があってここに追って来たってとこか?」
楠一重:「ええ、そうよ」
楠一重:「それ以外の誰が死のうがどうなろうが、私には関係ない」
住良木菫:「……僕たちも“シボラ”と謎の敵性戦力について知りたい。」
住良木菫:「君の話も聞きたいしね。」
楠一重:「どうだっていい。そんなこと、何の価値もない、意味もない」
楠一重:「”シボラ”への手がかりがあるなら、それだけさっさと寄越しなさい」
住良木菫:「あるよ。今の君には教えないけど。」
楠一重:「ッ!」
住良木菫:「協力してくれると約束したら教えてあげる。」
楠一重:「……ああ、そう」
楠一重:「ええ、いいわよ。どんな相手でも殺してやる」
楠一重:「それでも望むものが手に入らなかったら」
楠一重:「覚悟はしておくことね」
楠一重:血走った目で睨みつけながら、再び席に着く
住良木菫:「あと、もう一つ条件を。」
住良木菫:支部の応急手当キットを机に置く。
住良木菫:「その傷の治療はさせてね。」
楠一重:「……何、を」
楠一重:「チッ……勝手にしなさいよ」
鷹村さつき:(こいつのこの態度。一体何があったのかは知らねえが……確かに、追っていた相手がいきなり死んだ、なんて言われたら堪えるものもあるだろうぜ)
鷹村さつき:(オレだって“刺青の男”が勝手に死んだとなれば、忌むべきクソ野郎がこの世を去ったことは喜ばしいことだとしても、仇を討てない不甲斐なさってのを感じずにはいられねえだろうしな……)
鷹村さつき:「随分剣呑な助っ人だが」席に着く楠さんを複雑な眼差しで。「ひとまずは支部長サンのおかげで一安心ってところか?」
住良木菫:にこりと微笑む「よし。改めて名前を聞こうか。」
楠一重:「楠、楠一重。コードはアマツメウラ」
楠一重:「覚える必要はないし、覚えて欲しくもないわ」
楠一重:「以上よ。ジロジロ見るな」
住良木菫:「うん、よろしく。」
鷹村さつき:「オレは“アルジェント・セプト”鷹村颯希。気安くさつきと呼んでくれ」
鷹村さつき:「流浪の身だが、よろしく頼むぜ。住良木サン」
住良木菫:「よろしく。支部長の住良木菫。“ポルフュロゲネトス”だ。」
鷹村さつき:「ああ。ところで、早速で悪いがひとつ頼みが……」
鷹村さつき:「さっき言ってた、ここにたどり着いたっていうエージェントと会いたい。案内してもらえるか?」支部長に。
鷹村さつき:「会ったこともない相手だが。ここを守る為に死んだって言うなら、礼儀として弔いくらいはしてやりたい」
楠一重:「……ハッ」
楠一重:ソファに背中預けたまま、鼻で嗤う
住良木菫:「……ありがとう。手がかりを君に紹介するのはそのあとでいいかい?」
住良木菫:楠さんに向き直り問いかける
楠一重:「嫌だって言っても、意味ないんでしょ」
楠一重:「そういう、感傷ごっこには付き合うのがUGNの推奨する人間性ってヤツなんだから」
楠一重:ヒラヒラと手を振る
鷹村さつき:鼻で笑い飛ばされたのを耳にして、さすがに少しムッとする。
鷹村さつき:「……なんだと?」
住良木菫:「僕の事が嫌ならその手で縊り殺すといい。」にこりと微笑んで
住良木菫:「情報は手に入らなくなるけど。」
楠一重:「……いちいちカンに触るわね」
楠一重:「いいって言ってるのよ。さっさと済ませなさい」
住良木菫:襲い掛からないのを確認して、鷹村さんの手を取って部屋を出ていく。
楠一重:「……」
楠一重:一人になったのを確認して、微睡みに落ちる
楠一重:既に体力の限界だった。
GM:シーン終了です。ロイス取得が可能。一応、全員それぞれ顔を合わせましたね。
楠一重:とりあえず住良木さんに
楠一重:感服/不愉快○で!
茶川閂:楠ちゃんに
茶川閂:同情/〇なんだコイツ!?
GM:www
楠一重:www
楠一重:同情/何だコイツ としか表現しようのない存在
住良木菫:楠さんにロイスを取りましょう。
GM:大人気だ
住良木菫:有為/〇食傷
鷹村さつき:私もひとまず楠ちゃんに同情/何だコイツ○で感情取りたいですね。P感情もN感情も途中でコロコロ変わる可能性ありますが、第一印象は完全にこれ!
楠一重:www
楠一重:何一つ良感情の欠片さえ感じないロイスを全方面から向けられるPC1
GM:全員にネガティブで取られてる
楠一重:ジョン・ウィックⅡかよ
茶川閂:全員Nが表なのおもしろすぎる
GM:こいつがPC1です!頑張って!
■Middle/02
GM:というわけで、ここから情報収集シーンに入っていきます。
GM:今回のお話における情報源は明確。つまり後藤さんが命がけで連れて帰ってきてくれた
GM:大砂さんから話を聞き出す形で、序盤は情報を獲得する必要があります。
茶川閂:ふむふむ
楠一重:はーい
楠一重:当然注目情報、登場しましょう
GM:シーンプレイヤーは茶川くん。他の皆さんも登場は自由です。
楠一重:1d10+41
DoubleCross : (1D10+41) → 7[7]+41 → 48
住良木菫:登場しましょう!社会強者が出るべき!
住良木菫:住良木菫の侵蝕率を+5(1d10→5)した(侵蝕率:37→42)
鷹村さつき:36+1d10
DoubleCross : (36+1D10) → 36+6[6] → 42
茶川閂:1d10+46
DoubleCross : (1D10+46) → 5[5]+46 → 51
GM:全員出たぁ!
GM:一応茶川くんメインのシーンなので、住良木さんが二人を応対している間、一階のロビー辺りから始めましょう。
N市 第八支部 ロビー
GM:住良木が突然の来客を応対する間、茶川と百地はロビーに立ち、正面玄関を守っている。
GM:ソファなどもあるが、百地は直立して警戒態勢を解かずにいる。
茶川閂:こちらは座っている。珠が反応できない相手には立っていようがどうしようもないし、体力を温存して交代する必要もあるからだ。
百地珠:「あるじ」
茶川閂:「どした」
百地珠:「こうたいで みはる」茶川の考えを読んだかのようなことを口に出す。
百地珠:「やすんでいたほうがいい」
茶川閂:「ああ。そうさせてもらおうかな」
茶川閂:地べたに完全に腰を下ろす。どうせこれからもっと汚れるだろう。
百地珠:こくりと頷く。
押切直斗:「あれ」二人の後ろをふらりと通りかかる。
押切直斗:「ああ、一階で守ることにしたんだ。そっか。そうしたほうがいいよね」
押切直斗:「ふー……」紙コップに入れた氷水を飲んでいる。
茶川閂:「お疲れ様です。どうでした、その、大砂は」
押切直斗:「へへ」へらりと笑う。
押切直斗:「なんとか、意識は取り戻したかな。侵蝕も……」
押切直斗:「……ふー。大丈夫。安静にしておけば、命は助かるよ……」
茶川閂:「良かった……」
茶川閂:安堵したことを、少し恥じ入る。感情移入しすぎているかもしれない。
押切直斗:「ただ……」ソファに座り込んで、タオルで汗を拭っている。
茶川閂:「な、なんすか」
押切直斗:「だいぶ複雑な傷だった。動かしたら、かなり危険で……えっと」
押切直斗:「僕達が逃げるなら、連れていくことはできないと思う。それは、分かっててほしい」
茶川閂:「……」
押切直斗:「意識も今は戻ってるけど、話ができるかどうかは……どうかな」
茶川閂:「了解っす。まあ、仕方ないっすよ! もともとFHですし」
百地珠:「……」不満げな顔
百地珠:ドスッ
百地珠:おもむろに背中の中央に突きを入れます。
茶川閂:「いって!」
百地珠:「あるじ」
百地珠:「いけ」
茶川閂:「あんだよ……ったく」
百地珠:「さっき言った」
百地珠:「こうたいだ」
茶川閂:「生意気な従者だ、このやろうめ」
茶川閂:「すいません、押切さん……面会、大丈夫ですかね。ちょっとでいいんで」
押切直斗:「いいよ」
押切直斗:「こういう時は、誰かが話してやったほうがいいんだ……まあ、FHなんだけどさ」
茶川閂:「あざす」深々とお辞儀をする。
茶川閂:大砂のもとへ向かおう。
GM:では茶川はさらに階段を下り、医務室のある地下階へと。
GM:ベッドには見知った少女が寝かされている。大砂静子だ。
大砂静子:「ん……」
大砂静子:入室した茶川を目にする。「え……嘘……」
大砂静子:「茶川くん」
茶川閂:「おいおい、大砂、おめーよー。死にかけじゃんかよ……うまいことやれっての」
大砂静子:「ま、ま、って、茶川くん」
大砂静子:「ごめん。なんか私……なんでここにいるの?」
茶川閂:「なんか、こう、軽傷でコロッと気絶するとかさぁ~! お前は、」
茶川閂:「俺たちUGNと戦って! 横から出てきた変な奴らにぶっ飛ばされて、そんで」
茶川閂:「お前だけ……生き残ったんだ」
大砂静子:「そうじゃなくて!」
大砂静子:「そ、そうじゃなくて……茶川くん……」
大砂静子:「……UGNじゃないよね?」
茶川閂:「あ?」
大砂静子:「ねえ。私、ここ、UGNの……施設だと思うんだけど、ぐ、偶然……」
大砂静子:「……茶川くんが、いるだけだと思うんだけど……そう思うんだけど」
大砂静子:「一緒に逃げたりとか………………」言葉尻がどんどん弱くなる。
茶川閂:「……」少し考える。なるほど。嘘でもそう言っておけば、あるいは。
茶川閂:「俺は。ユニバーサル・ガーディアンズ・ネットワーク、N市第八支部所属。“ビリオンインチ”茶川閂だ」
大砂静子:「……」
大砂静子:布団を頭まで被る。
大砂静子:「嘘」
茶川閂:立てかけていたパイプ椅子を開き、座る。
大砂静子:「嘘つけ」
茶川閂:「嘘じゃない」
茶川閂:「嘘じゃないんだよ」
茶川閂:「嘘じゃ、ないんだよ……!」
大砂静子:「みんな死んで……私もこんなで……さ、茶川くんも、UGNだなんて」
大砂静子:「嘘だ。わ、私……バカみたいじゃない」
茶川閂:「そんなこというなよ……」うつむく。
茶川閂:そして、顔をあげる。「みんな死んだ。“シボラ”の人員も全員か」
大砂静子:「わからないよ。私……真っ先にやられて、レネゲイドの使い方は自信あったのにな……」
大砂静子:「ちょっとは才能あるって、思ってたのに」
大砂静子:「最悪だよ……」
茶川閂:「……そっか」具体的な“シボラ”の被害は、不明。
茶川閂:「でもよ、人殺しの才能なんてなくていいって! 例えばさ。うまいパンでも焼ける方がよほど重要だろ!? 俺は、そう……」
大砂静子:「……私はこれからどうなるの?」
茶川閂:「……」
茶川閂:「もし、俺たちが。お前らをまとめて襲ったやつらから尻尾巻いて逃げ出すんなら、置いていくしかない」
茶川閂:「大怪我なんだ。下手に揺らしたりしたら、それで死ぬ」
大砂静子:「置いていくって……」
大砂静子:「殺したりしないの」
大砂静子:「敵、じゃない」
茶川閂:「分かんねーよ、そんなの……」
茶川閂:「もういいだろ。お前しか生き残ってねーかもしれねーんだぞ。俺は、そう思ってる」
茶川閂:「住良木さんは……うちの暫定トップはどうだろうな。最悪でも、楽に死なせてくれるんじゃねーか」
茶川閂:「あれで案外、情け深いから。読めない部分もあるけど……」
大砂静子:「茶川くんは、そうじゃないんだ」
大砂静子:「そっか……」
茶川閂:(勝手に無力化されて、こうして拘束できてる。わざわざ手を下す必要もない。合理的だ。そうだろ? 正常な判断だ)
茶川閂:「そういうわけで、なにがあったのか、できれば教えてほしい」
GM:では、ここで支部長以下三名が入室します。
GM:唯一の情報源である大砂静子が目覚めたことを知らされたのだ。
鷹村さつき:「よお。事情はここに来るまでの間に住良木サンに聞いたぜ。………!」大変だったな、と茶川くんに声を掛けようとして。
楠一重:「……」
楠一重:かっ かっ かっ
楠一重:無言で部屋に入り、そのまま腕で茶川くんを押しのけ
楠一重:ベッドの大砂静子の腕を掴もうとする
大砂静子:「……!」
茶川閂:「おいおいおいおい」
茶川閂:(正常な判断ができてないのか……!?)対応が遅れる。
鷹村さつき:ガシィ!
鷹村さつき:背後を通り抜けて、大砂ちゃんに迫ろうとする楠さんの腕を掴む。
楠一重:ぎり
楠一重:伸ばした腕を掴まれ、片目だけで鷹村さんを睨む
楠一重:「気安く触らないで。何か?」
鷹村さつき:「何か?じゃあねーだろ!」
鷹村さつき:「てめー……さっきから何考えてやがる!相手は重傷を負ってる怪我人なんだぞ!」
住良木菫:「何をしようとしたのかな。治療?」
住良木菫:二人に続いて入室する。
楠一重:「……決まってるでしょ」
楠一重:「指の一本や二本、折ってやればいい」
住良木菫:「ああ、そういう尋問か。」
茶川閂:「ジョークのセンスがある。けど、時と場合を選んでくれよ」
鷹村さつき:「一重っつったな。お前に何か抜き差しならない事情があるってことはさっきの話でわかった」
鷹村さつき:「だがそれはやりすぎってもんだぜ」
楠一重:「そこも人間性?お優しいのは結構だけど、まごついてそのままあんた達も全滅したいわけ?」
楠一重:「手早い方法でやる。分かったら手をどけてくれるかしら」
住良木菫:「それは許可できないね。君は拷問が下手すぎる。」
楠一重:「……試してもみないのに断言できるわけ?」
楠一重:「少なくとも手加減はしないつもりよ」
住良木菫:「余裕がないんだよ。まごついて全滅しそうだとか、こちらの内情まで話している。」
楠一重:「!」
住良木菫:「それじゃ拷問対象もこちらを舐めてかかる。」
住良木菫:「腹いせのつもりなら他でやってね。今は…そう。余裕がないんだ。」
楠一重:「……チッ」
楠一重:唇の端を苦々しげに歪める
楠一重:「いつまで掴んでるのよ!!」
楠一重:ばっ!
楠一重:鷹村さんを振り払い、部屋の隅へ
楠一重:腕を組み、静観の構えだ
鷹村さつき:手を振り払われる。害意が消えたことを察知して、軽く息を吐く。
住良木菫:「彼女に話を聞きたい。」
大砂静子:「……私」
大砂静子:「茶川くん以外の名前は、知らないんですけど」
大砂静子:「ここに連れてきてくれた人は、どうなりましたか」
住良木菫:「UGNN市第八支部長の住良木菫だ。君をここに連れてきたのは後藤鈴。」
住良木菫:「もう死んだ。君を連れた直後にね。」
大砂静子:「……う、うう、ぐすっ」
大砂静子:「~~っ」布団を頭から被る。
楠一重:「……」
楠一重:少しその様子から、目を逸らす
茶川閂:「よく泣く奴だよ、まったく……」
大砂静子:「うるさい」
大砂静子:「うるさいよ。嘘つきのくせに」
大砂静子:「ずっと騙してたくせに……茶川くんは……」
茶川閂:「演技派だからな」
茶川閂:「女子を一人くらいあしらうのは訳ないんだぜ。大砂も見てたろ?」
GM:大砂さんは怪我人なので、情報を少しずつ聞き出すことができます。
■“シボラ”セルの目的について 〈交渉〉12
■仮面の襲撃者について 〈交渉〉9
■柿原ひかりについて 〈交渉〉10
楠一重:うおおおおっ
楠一重:当然ひかりちゃんッ!それが流儀ィ!!
楠一重:1dx
DoubleCross : (1R10[10]) → 2[2] → 2
楠一重:はいゴミ
茶川閂:かわいいね
楠一重:くそうくそう
住良木菫:じゃあ“シボラ”セルの目的について聞きましょう。
住良木菫:5dx+7 交渉
DoubleCross : (5R10+7[10]) → 6[2,3,4,6,6]+7 → 13
住良木菫:あっぶな!!
GM:5個も振ってるのに出目が悪い
GM:ピュアソラじゃないからかな?
住良木菫:くっ…ピュアソラにすべきだったか…
茶川閂:では仮面の襲撃者についていきます。ダメ元……!
茶川閂:1dx+1=>9
DoubleCross : (1R10+1[10]>=9) → 7[7]+1 → 8 → 失敗
茶川閂:おっと! 金でなんとかしたいぜ
GM:なんでクラスメイトなのに失敗してんだテメー!
GM:クラスメイトを……買収するつもりか!!
楠一重:しかも金でどうにかしようとしてるw
鷹村さつき:クラスメイトに……金を握らせるつもりか!?
GM:演出次第でいいですよw
GM:お菓子とか奢ってあげましょう。絶対安静の重傷だけどね……。
住良木菫:クラスメイトやぞ!!
鷹村さつき:じゃあ折角なんで、襲撃者通りそうなら楠さんが失敗した柿原ひかりさんについて……自分が聞いてもいいですか!?
鷹村さつき:ところでこれ判定に《援護の風》って乗ります?
GM:楠さんどうする
GM:当然乗せてもOKです。侵蝕さえ払えば
楠一重:どうぞどうぞ!
楠一重:こんな第一印象最悪女に聞かせることなんか大砂さん側もなくて当然
鷹村さつき:やったー!じゃあ《ウインドブレス》もつけちゃう!
鷹村さつき:侵蝕42→46
楠一重:www
鷹村さつき:6DX+9
DoubleCross : (6R10+9[10]) → 8[5,6,6,6,8,8]+9 → 17
GM:ハイパー大成功!
楠一重:こいつ、周りとまともにコミュニケーション取れてたら普通に聞き出せてたじゃん!
GM:では順番に話を聞き出してください。楠さんは隅っこでしょぼくれてろ
楠一重:くそう!くそう!
住良木菫:「…というわけで、話を聞いていいかな?」
住良木菫:「まずは君たちの目的について。」
大砂静子:「……はい」
大砂静子:「もう、こうなったら“シボラ”の活動もおしまいだと思うし……私も、何もできないですから……」
GM:“シボラ”は主にUGNの部隊を狙い、ジャームの戦闘実験と思しき襲撃を繰り返していた。
GM:冒頭で住良木さんが解剖していたような連中ですね。
GM:さらに、そうした研究部門に加えて複数名の戦闘部隊を擁していると見られ
GM:現在の第八支部に近い構成のセルであったと推測されている。
GM:研究部門とそれを護衛する戦力を持つ敵に対し、解析と戦闘対応を両立できる形として編成されたのが第八支部といってもいい。
住良木菫:「あれはどこかから調達したわけじゃなく、君たちが造ったんだね。」
住良木菫:「なるほど。何かを求めて襲撃したわけじゃなく、襲撃それ自体が目的だった。」
大砂静子:「そうです。私達は……短絡的な欲望を満たすんじゃなくて」
大砂静子:「UGNの支配を脱却して……オーヴァードが、人に認められる世の中を作ろうと考えていました。本気で」
大砂静子:「だからずっと、動物ジャームを使った戦闘実験以外は潜伏していて……いつか“その時”が来るまでは、私も……学生をしていました」
住良木菫:「理念は分かった。詳しい実験の内情や目的については共有していたのかな?」
大砂静子:「はい。私が言っても……もう知ってるかもしれないですけど……」
大砂静子:「犬とか、虫とか。そういう単純なジャームは、もう大体技術が出来上がってるって話で」
大砂静子:「あとは質を上げるのが、“シボラ”の目的で……」
住良木菫:「質」
大砂静子:「……“その時”の主戦力にするっていう話でした。私達オーヴァードだけじゃ、UGNと戦うには数が足りないから」
住良木菫:確かに質の向上はあった。獣型ジャームも徐々により強力、より有害な代物へと進化していた。
住良木菫:「なるほど。」
■“その時”について 〈交渉〉12 が追加されます。
茶川閂:「てことはその、虫とか犬と仮面の襲撃者とやらは別口ってわけか」
大砂静子:「……あんなの、見たことない」
大砂静子:「全員、オーヴァードだった……けど」
大砂静子:「何か違う。ジャームでも動物でもなくて……」
茶川閂:(要領を得ないな。けど、記憶が混濁してるわけでもない……)
茶川閂:「つまり、ずいぶん研究を進めてた“シボラ”セルでも判断のつかない技術ってわけか」
鷹村さつき:「仮面のオーヴァード、か……」以前共闘した、奇怪な攻撃能力を持つ仮面の少女を思い出して「……いや、まさかな」
大砂静子:「多分、ノイマン……統制が取れた動きをしていたから」
大砂静子:「ノイマンの指揮官がいるんじゃないかと思う」
大砂静子:「でも、ノイマンの指揮で動いてたとして、それでもオーヴァードである以上は、それぞれの振る舞いに個性とか……」
大砂静子:「衝動や感情っていうのかな……エフェクトを使う時には、当然、そういう違いが一人ひとりあるものなんだけど」
大砂静子:「機械……?なのかな……」実際、自分自身でも分かっていない様子だ。
茶川閂:「それがない、と?」
大砂静子:「うん」
茶川閂:(ノイマンらしき司令塔と、人型の兵隊。それだけ頭に入れておけばひとまずは十分か)
茶川閂:「サンキューな。助かったよ……ええと」ごそごそとポケットをあさる。
大砂静子:「?」
茶川閂:「グ、グミしかないけど……元気になったら食べてくれよ」帰りにコンビニで買っていたおやつを無理やり握らせる。
茶川閂:気休めだ。
大砂静子:「――ば」
大砂静子:「ばかじゃないの……」
大砂静子:「グミって」
大砂静子:「グミって。茶川くん、女の子に、それなの」
茶川閂:「俺もそう思う」
茶川閂:「でもしょうがないだろ……それしかなかったんだから!」
大砂静子:「私、死にそうなのに」
大砂静子:「グミなの」
茶川閂:「いいだろ、グミ……! 美味しいだろうが!!」
茶川閂:「じゃあ何が欲しかったんじゃい! 用意したるわ!!」
大砂静子:「………」
大砂静子:「………………別に、いい」
茶川閂:やはり、気休めだ。彼女の傷は、状況は、心持ひとつでどうにかなるとも思えないのに。
茶川閂:「じゃあグミ持ってろ、な。それ140円もするちょっといいヤツだから」
大砂静子:「いつもグミなんか持ってるんだ」
大砂静子:「茶川くんが、140円もするグミ」
大砂静子:「ふふ」
茶川閂:「たまたまだよ、たまたま! クソ……」頭をかく。
大砂静子:「男子って全然分かんない……」
大砂静子:「全然……ふふふ」
茶川閂:「バカにしやがって……あとは、なんだ。“アマツメウラ”が、聴きたいことがあるんだったか」
鷹村さつき:茶川くんと大砂さんのやり取りを微笑んで見ていましたが、つい、と楠さんに視線をやって。
楠一重:振り返った時には
楠一重:既に部屋の隅から消えている。
鷹村さつき:……い、いない!
楠一重:何も出来ることは無いと判断したのかもしれないし
楠一重:単に空気に耐えられなくなっただけかもしれない。
鷹村さつき:(い、いきなりキレて支部長や怪我人に掴みかかったと思ったら野良猫みてえに消えやがった!なんなんだあの女~~~~ッ)
茶川閂:「難儀なやつだな……」
鷹村さつき:「……妙なヤツだな。とは言え、オレも“シボラ”セルとやらに興味が出てきたぜ」
鷹村さつき:「アー……友達の話だろ。話しづらいかも知れねえが、よかったら聞かせちゃくれねえか。その、リーダーみたいなやつはいたのか、とか」
大砂静子:「セルリーダー……牧さんは、私がやられたあの現場にいたから……」
大砂静子:「全滅したって話が本当なら、やっぱり死んでると思います」
鷹村さつき:「……そうか。」目を伏せる。FHとは敵同士とは言え、こういう状況は堪えるものがあるよな。
鷹村さつき:と、そこで。楠さんが何度も「死んでいるはずがない」と主張していたことを思い出して。
鷹村さつき:「それじゃあ、こんな時に不躾なことを聞くようだが……逆に、生きてそうなやつに心当たりはあるか?」
大砂静子:「生きてそうな……?」
鷹村さつき:「襲われた時に居合わせなかったとか、そういう状況で強いオーヴァードだとか、何でもいい。知ってることがあれば教えて欲しいんだ。……頼む」頭を下げる。
大砂静子:「それ、もし生きてるチルドレンがいたら」
大砂静子:「追跡するつもりだってことですか」
鷹村さつき:「状況が状況だぜ。生きてるやつがいてもし“仮面のオーヴァード”とやらに襲われてるなら、助けてやりてえ」
大砂静子:「私は……私……UGNが、FHを助けることがある……なんて」
大砂静子:「できれば、信じたくない……」
鷹村さつき:「こうなっちまった以上、UGNだのFHだので争ってる場合じゃねえだろう」それに、と
鷹村さつき:「所属がどうとか関係なく、こういう状況だとなあ~~~。助けたいと思ったら、助けちまうんだよなァ~~~~。このさつきサンは!」
大砂静子:「………」
大砂静子:複雑そうな表情をする。
大砂静子:安堵というよりは、むしろショックを受けているようでもある。
大砂静子:「……違う状況でいなくなったチルドレンなら……心当たりが、一人あって」
大砂静子:「2日前、柿原ひかりっていう……私と同じチルドレンが、襲撃を受けて死亡したって」
大砂静子:「現場には本人の血も残されてたし、第八支部がこっちの構成員を突き止めて襲撃してきたって、私達は推測してました」
鷹村さつき:「!……そうか」
鷹村さつき:2日前。今回の出来事より前となると、生存は絶望的だ。同時に、楠さんの焦燥もちょびっとだけ理解できる。
鷹村さつき:「……そいつはさ、どんなやつだったんだ?」
大砂静子:「え……どんなやつって……」
大砂静子:「まあ、性格は明るくて……自信のある子だったかな……?」
大砂静子:「それ以外はあんまり……」
大砂静子:「とにかく、第八支部が柿原さんのことを知らないなら」
大砂静子:「――多分、仮面の部隊に倒されたんだと思います。どうなんですか?」住良木の方を見る。
鷹村さつき:「フーム。なるほどね……」明るくて自信家か。なんだかシンパシーを感じるぜ。
住良木菫:「同じような情報しか持ってないよ。」
大砂静子:「私達戦闘部隊が今回……全員で現場に向かったのも、柿原さんが倒された件の調査だったからです」
住良木菫:「柿原ひかりは襲撃を受けて死亡した。」
住良木菫:「……ただし、あるのは状況証拠だけだ。」
大砂静子:「そうですけど……」
大砂静子:「それは、今回全滅した部隊だって同じことだと思います……」
鷹村さつき:「生きてる可能性、か」
鷹村さつき:「……確かにな。こんな状況じゃ、流石に誰がどうなってるかなんてわかりっこねえ、か」
茶川閂:(そうだ。俺たちは結局、おそらくそうであろう、という推測以上ができてない。結局、どこかで博打に出る必要があるのかもしれねぇ)
鷹村さつき:「ところで、あのさっきお前に掴みかかろうとした……“アマツメウラ”のやつ」
鷹村さつき:「随分前から“シボラ”セルの足取りを追っていたようなんだが……何か、心当たりはあるか?あの執念は尋常じゃあねえ」
大砂静子:「え……全然……」
大砂静子:「そもそも、なんなんですか、“アマツメウラ”って人……」
鷹村さつき:「……悪い」
鷹村さつき:「オレもさっぱり分からん!」
鷹村さつき:なにせさっき会ったばかりなのだ。
茶川閂:「その、柿原って女」
茶川閂:「ウチから抜けたんだとよ。で、さっきの楠とそのときにいろいろあったらしい」
茶川閂:「そんな感じっすよね、支部長」
大砂静子:「……!」
住良木菫:頷く「仇ってやつなのかな。」
住良木菫:「それに少しでも触れると、人は平静を失うものなんだねぇ。」
大砂静子:「仇……そう、そうなんだ……」
大砂静子:「全然……」
大砂静子:「柿原さんは、そんな話したことなかった……」
鷹村さつき:「…………仇、か」噛み締めるように。「何か、色々聞いて悪かったな!」
大砂静子:「指」
鷹村さつき:「?」
大砂静子:「折ったりしないんですか?」顔半分を布団に隠したまま見る。
住良木菫:「やっても意味がないことはしないよ。」
鷹村さつき:「するかよ、そんなこと!」ウゲーって表情で。
大砂静子:「私……」
大砂静子:「UGNがどれだけオーヴァードの社会を憎んでて、FHに容赦がないかって」
大砂静子:「そういうことしか、今まで知らなかったから……」
大砂静子:「……」
大砂静子:「だから、茶川くんがUGNだったなんて……」
茶川閂:「だーっうるせー!」がばっと毛布をはぎ取る。
大砂静子:「ひゃっ!」下着!
茶川閂:「え」
大砂静子:「しょ、処置の途中だって」
茶川閂:スーッと戻す。
大砂静子:「ひどい」
茶川閂:「……」
大砂静子:「えっち」
茶川閂:「すいません……」
住良木菫:「それはUGNが誤解されても仕方のない行為だね。」
大砂静子:「うう~~っ」布団の中に縮こまります。
大砂静子:これ以上の尋問は不可能だろう……
茶川閂:「処置って、ええ……? いや、そりゃそうか。そうだよな……! ごめん」
大砂静子:茶川くんは大砂さんの胸が、いつも服越しに見るよりも大きかったことを目に焼き付けていてもいいだろう。
茶川閂:「とにかく、静養しろよ。今は何も考えなくていい」焼きつけました!
鷹村さつき:「何やってんだよ、ったく」笑って。「まあ、お大事にな」
鷹村さつき:支部に来たとき、挨拶がてらに渡すつもりだった土産物のお団子(5本入り)をお見舞いの品がてらに置いていく。
住良木菫:苦笑しつつ時計を見る。「尋問は一度終わろう。」
鷹村さつき:「了解。……さて、と」
鷹村さつき:「情報共有の必要があるよな?“アマツメウラ”のやつを探してくる」
住良木菫:「話し疲れただろうからね。ゆっくり横になって休むといい。」
住良木菫:「次起きたときに、続きをしようか。」
大砂静子:「つ、続き」
大砂静子:「ひっ……!」
茶川閂:「支部長。ただでさえ見た目が怪しいんですから、言い方に気を付けてくださいよ」
住良木菫:「不必要なことはしないと言っているのに…」
茶川閂:(必要だったらやるじゃん……)口に出したら余計おびえさせるだろう。
住良木菫:「行くよ。」二人を促しつつ部屋から出る。
茶川閂:「了解っす。また後でな、大砂」
茶川閂:(ここを放棄するようなことが、なければ……)
大砂静子:「変態……」
茶川閂:「変態ちゃうわ! 俺もテンパってたの!!」
GM:それでは、全員が医務室を出る。今後の方針を固める必要もあるだろう。
GM:そして……
第八支部 廊下
GM:鷹村さつきは、単独であの場を離れた楠を探していた。
楠一重:……。
楠一重:ばしゃ、手洗い場で顔を洗い
楠一重:鏡の中の自分を見つめ返し
楠一重:廊下に出る。
鷹村さつき:「よお!ったく、どこ行ってたんだよ。探したぜ」廊下に出てきた楠さんに出くわして、声をかける。
楠一重:「……」
楠一重:じろりと睨みつける
鷹村さつき:手には支部へのお土産用に持ってきたお団子。……の、自分用のやつを摘んでる。
楠一重:「アンタに探される理由なんて無いわ。外部の素人が馴れ馴れしくしないでくれる?」
鷹村さつき:「お前も食うか?駅で買ったんだけどよ。結構いけるぞ」包みを出して。
楠一重:「……」
楠一重:ひょいと、一本受け取って
楠一重:かつかつと歩き
楠一重:がたん。
楠一重:そのまま、廊下のゴミ箱へと捨てる。
鷹村さつき:「あーッ!」絶叫。「な、なんてことしやがる!ゴミ箱に食わせるつもりで差し出したんじゃあねーぞ!」
鷹村さつき:う、美味いのに……
楠一重:「……やかましいのよ。頭にキンキン響くその声」
楠一重:「黙ってるってことが出来ないわけ?猿山の猿でももう少しおとなしいわ」
楠一重:「それにね、ゴミ箱が食べようが、私が食べようが」
楠一重:「あんたにとって何の違いがあるわけ?根本的に関係がない、その点で私もこれも一緒でしょ」
楠一重:ガン!とゴミ箱の横腹を蹴る。
楠一重:淡々とした口調だが、明らかに威嚇している。
鷹村さつき:こ……こいつ~~~~ッ
鷹村さつき:「そうかよ。お前がつるむのは御免だって言うのはよくわかった」
鷹村さつき:「さっきの病室で聞いた話について、共有のつもりで来た。それが終わったらお望み通り、さっさと消えてやるよ」
鷹村さつき:「……“シボラ”セルの構成員についてだ」
楠一重:「……!」
楠一重:目を剥く。
楠一重:「何を、聞いたの」
楠一重:「言いなさいよ!さっさと言いなさい!!」
楠一重:がっ!
楠一重:肩を掴んで揺らす!
鷹村さつき:「おわっ!」落ち着け、と言いたいところだが……この態度、言ったところで聞くわけがねえ!
楠一重:先程までの冷淡な表情が打って変わって、血走った目で詰め寄る!
鷹村さつき:「今回の襲撃より前に、チルドレンが一人行方不明になってる。“シボラ”はUGNが犯人だと思って攻撃態勢に入ってたところを、ジャームに襲われたらしい」
楠一重:「……」
鷹村さつき:「消えたチルドレンの名前は“柿原ひかり”。……知り合いなんだろ」
鷹村さつき:「さっき聞いたよ。茶川のやつから」
楠一重:「それが…何だっていうの?」
楠一重:その名前が出た瞬間
楠一重:初めて、鷹村さんは微かに瞳の奥に感じるかもしれない。
楠一重:怯え……のような揺らぎを。
鷹村さつき:「これはオレの考えだが」
鷹村さつき:「消えたのは大規模な襲撃よりも2日も前のことだ。これだけ両勢力の見張りの目が厳しい街で、一切音沙汰なし」
楠一重:「……それが?」
鷹村さつき:「逆に不自然だぜ」それに、と。
鷹村さつき:「ここに来る前の話だが、別人に成りすます能力を持ったジャームと戦ったことがある」
楠一重:「……」
楠一重:「つまり、つまり、ああ、そう」
鷹村さつき:「お前の追う柿原ってやつの能力は知らねえ。けどよ、エグザイルやブラムストーカー能力者なら、死体を偽装したり別人に化けて逃げおおせることは不可能じゃねえ」
鷹村さつき:「生きてる可能性があるってことだぜ!」
楠一重:「……」
楠一重:その向けられる視線を覗き込み
楠一重:怯えが、燃え上がるような怒りに変わっていく
楠一重:「励ましてるの?」
楠一重:「はっははははは……あは!」
楠一重:「励ましてるわけだ!!あははははは!」
楠一重:「……ふざけないで!!」
楠一重:「生きてる可能性!そんなの必要ない!」
楠一重:「奴が死んでればそれで十分よ!地獄に落ちていればね!」
楠一重:「心底腹が立つわ……!何か、そう」
楠一重:「ちょっとでもいい報せを持ってきてやろうっていう、その態度!!」
楠一重:「アンタに何が分かるのよ!……どんな気持ちで……私が……!!」
楠一重:怒鳴り散らしながら、ボロボロと涙をこぼしている。
鷹村さつき:肩を掴んでいた手を振り払うと、背を向ける。
鷹村さつき:「励ましに来ただと?勘違いするんじゃねえ。ここには情報の共有のために来たと言ったろうが」
鷹村さつき:「いざ戦いって時にさっきみてえにトチ狂って、足手まといになられちゃあ迷惑だから教えてやったんだ。それだけだぜ」
鷹村さつき:突き放すように返すが、眼差しには複雑な色が浮かんでいる。
楠一重:「……余計なお世話よ。アマチュア…如きが!」
楠一重:「くそッ!!!」
楠一重:があん!
楠一重:完全にゴミ箱を蹴り倒して、立ち去っていく
鷹村さつき:「……地獄に落ちればそれで十分だと言ったな!生きている可能性なぞ必要ないと!」
鷹村さつき:「お前の気持ちなぞわからねえ。だが、本当にそうなのか?」
楠一重:「……」
楠一重:ぴた、と、足を止める
楠一重:竦むように。
鷹村さつき:一瞬楠さんの瞳に浮かんだ色。明らかに、敵意や憎しみだけではなかった。
鷹村さつき:「オレにも追うべき相手がいる。そのオレの目から見て、言えることがひとつだけある」
鷹村さつき:「お前の問題だ。決着をつけるのはお前自身だからオレの知ったことじゃねえが……お前は自分の心に嘘をついている」
楠一重:「ッ!!」
楠一重:振り返る、背中から刃を突き立てられたように、ほとんど反射的に
楠一重:「何を……私が何を……」
楠一重:言葉が出てこない。呼吸困難のように、ただ口を開いては閉じる。
鷹村さつき:「オレもこの間お説教されたばかりの身だし、そもそも人様に講釈垂れるようなのはキャラじゃねえ」
鷹村さつき:「だがその態度で確信したぜ。そして忠告しておく!もう追跡はやめておけ」一区切り置いて、はっきりと。「お前には向いてねえ」
楠一重:「……!」
楠一重:その去っていく背中を睨みつけながらも
楠一重:やはり言葉は出てこない。
鷹村さつき:「ここから先、オレたちについてこられても足手まといにしかならねえってことが今ハッキリとわかった。……じゃあな。お望み通り、オレたちが話をすることはない。これっきり、永久にな」
楠一重:「う…ッ……うぁ…ッ…く……!」
楠一重:頭が痛い。
楠一重:ただ頭が割れるように痛い。
楠一重:こんな、行きずりの、何にも知らない奴に。関係ない奴に。
楠一重:「……ぉお”え”!」
楠一重:胃液と薬の味しかしない反吐を、タイルの上に落とす。
楠一重:「………うぅううッ……ぐぅううう…!」
楠一重:ただ頭が、割れるように痛い。
楠一重:……寒気と痛みが収まるまで、そこから動くことは出来なかった。
住良木菫:ロイス保留、購入判定。
住良木菫:応急手当を買います
住良木菫:5dx+1>=8
DoubleCross : (5R10+1[10]>=8) → 10[1,4,6,8,10]+10[10]+4[4]+1 → 25 → 成功
住良木菫:うわっびっくりした
住良木菫:買えたので持っておきます!
GM:すごい回ったわに
住良木菫:以上。
GM:超絶スペシャル応急手当セット・オメガエックスを入手した。
住良木菫:100d10くらい回復しそう
鷹村さつき:先にロイス取得申請しておきましょう
茶川閂:konbanwani
鷹村さつき:ともあれ、このシーンはロイス新規取得なしで、
鷹村さつき:楠さんへのNロイス感情をなんだこいつ→隔意に変更します。
鷹村さつき:Pロイス感情も現在の感じは同情ではないと思うんだけどな~~~~、何と言えばいいのだろう。
茶川閂:ロイスは保留
茶川閂:応急手当キットを購入します
茶川閂:1dx+1
DoubleCross : (1R10+1[10]) → 7[7]+1 → 8
茶川閂:買えちゃった
GM:ノーマル応急手当キット
鷹村さつき:とりあえず楠さんへのロイスはNチェックのままで。購入は応急手当キット狙いましょう
鷹村さつき:1DX>=8
DoubleCross : (1R10[10]>=8) → 8[8] → 8 → 成功
GM:ノーマル応急手当キット
鷹村さつき:か、買えちゃった!
GM:楠さんの前シーンのロイス・購入処理を行ってもらいます。
GM:登場するなら登場侵蝕も振ってね
楠一重:ロイスは鷹村さんに、連帯感/憎悪○ で!
楠一重:購入は応急手当
GM:ログではこれ順序入れ替えるからね よろしくね
楠一重:1dx
DoubleCross : (1R10[10]) → 5[5] → 5
楠一重:クソザコ社会力
GM:一人だけザコ!!
楠一重:以上!!
GM:応急クソ雑魚手当キットが手に入りました
GM:キットを開けると「うそー?怪我なんてしちゃったの?よわ~~~い♥」ってメッセージカードが入ってるだけ
楠一重:www
茶川閂:ww
鷹村さつき:クソ雑魚ってそういう!?
楠一重:うう…シーン出るとこ見てて…
■Middle/03
GM:楠さん到着前ですが、前倒しでシーンは始めてしまいます。シーンプレイヤーは住良木さん。
GM:登場希望者は侵蝕上昇をお願いします。
茶川閂:1d10+51
DoubleCross : (1D10+51) → 6[6]+51 → 57
住良木菫:住良木菫の侵蝕率を+5(1d10→5)した(侵蝕率:42→47)
鷹村さつき:1d10+46
DoubleCross : (1D10+46) → 7[7]+46 → 53
N市 第八支部 ミーティングルーム
GM:大砂静子への一度目の事情聴取を終え、住良木はひとまず2階ミーティングルームへと戻っている。
GM:まだ敵が襲撃してくる様子はない。玄関は百地珠が警戒しているだろうが……
GM:もう一つ懸念事項があるとすれば、楠一重の件になるだろうか。
GM:鷹村さつきが彼女を探しに行ったはずだ。こちらについても、顛末を聞く必要がある。
住良木菫:今は座る者のいない椅子の背を、指で撫でている。
住良木菫:ここには美山が座っていた。戦闘部隊は仲が良く、会議になると自然と美山の周りの席を確保していたものだ。
鷹村さつき:「悪い。今戻った」ぶっきらぼうに。
住良木菫:「いいよ。次の尋問まで時間はある。」椅子の横に立ったまま鷹村に応える。
住良木菫:「楠さん、見てない?」
鷹村さつき:「尋問、ね……念のため言っとくが、必要に迫られたとしても物騒な真似は勘弁してくれよ?」
鷹村さつき:「ああ。……さっき廊下で顔を見た。柿原ひかりのことについては、オレから話しておいたが……」
住良木菫:「必要なければしないと言っているのに。……そうか、話してくれたんだね。ありがとう。」
住良木菫:「様子はどうだった?」
鷹村さつき:「住良木サン。こりゃ私見だが、ありゃダメだぜ。戦う以前の問題だ」
鷹村さつき:「独りで戦いたいって言うんならまだいい。だがオレには、あいつがそもそも戦えるようなオーヴァードには見えねえ」
住良木菫:「どのあたりが駄目だと思った?」
住良木菫:「戦力として?それとも、精神面の問題かな。」
鷹村さつき:「その精神面の問題ってヤツだよ!単純問題、戦うってことに関して腹が決まってるようには見えない」
住良木菫:「………。」
住良木菫:「いや、まだ彼女はここに置こう。」
鷹村さつき:「なんだって?正気か、支部長!」
住良木菫:「取引に応えるだけの理性はある。それに報告を聞く限り戦力としても十分だ。」
住良木菫:「彼女が真に戦うだけの覚悟を持てるかどうか見極めるのは…彼女を解剖してからでも遅くはない。」
鷹村さつき:「土壇場の爆発力に賭けるってわけか。いいだろう!あんたの部下だ、オレにどうこうする権利はねえ」好きにしな、と返して。
鷹村さつき:不機嫌気味にドカッと行儀悪く椅子に座る。
住良木菫:「メスを握るのは彼女自身だけどね。その横で手伝うくらいはしよう。」
住良木菫:「彼女が嫌がらなければ…の話だけど。」
鷹村さつき:「……待て、解剖?念のため確認だが、それって物理的な意味じゃないよな?比喩であることを祈るぜ」
住良木菫:「何も体を切り刻むだけが解剖じゃないさ。」
住良木菫:「ねじれ絡まった精神の糸を解き患部を明らかにすることも、解剖だ。」
住良木菫:ミーティングルームの振り子時計が鳴る「さて、時間だよ。」
■“その時”について 〈交渉〉12
■柿原ひかりの素行・能力について 〈交渉〉10
■“シボラ”本拠地について 〈情報:ウェブ〉12
GM:今回新たに調査できるようになった項目はこの3つ。
GM:おっとその前に
楠一重:そうわに!
楠一重:あ、登場しまーす
楠一重:1d10+48
DoubleCross : (1D10+48) → 6[6]+48 → 54
GM:医務室から始めますw
N市 第八支部 医務室
GM:大砂静子の容態はかなり落ち着きつつあるようだ……というより、
GM:先程の事情聴取は本当に緊急事態だったため、押切としても、重症化を防ぎつつ、一刻も早く情報を聞き出すためのギリギリの判断であったらしい。
押切直斗:「一応、今回は僕が側で容態を見ながら聴取ってことにしてもらうから」
押切直斗:「さっきは僕もギリギリだったんだよね……ハハ。体力ばっかり使う仕事で、やんなっちゃうよな」
楠一重:「!あんた…」
楠一重:付き添うエージェントの聞き覚えのある声に少し反応するが
楠一重:それっきり黙り込む。
住良木菫:「うん。彼女が限界であればいつでもストップをかけてね。」
住良木菫:「そのあたりは医師である君の判断に任せる。」
大砂静子:「……」
大砂静子:顔を背けている――正確には、
大砂静子:茶川閂から顔を背けている。
茶川閂:「……」
茶川閂:(き……きまずっ!! いや俺のせいだけれども!)
鷹村さつき:「あらら。さっきのこと、相当深く根に持たれてるみたいだな」
茶川閂:すいませ~ん、という顔
住良木菫:「さて、尋問を再開しよう。大丈夫。痛いことはしないよ。」にこりと微笑む
大砂静子:「聞きたいことって……他に、何があるんですか」
大砂静子:「茶川……くんが、逃げる必要があるかもって言ってました」
大砂静子:「私を置いていかなくて平気なんですか?」
住良木菫:「逃げる必要があるかどうかすら僕たちは判断できないんだ。」
住良木菫:「だからもう少しだけ付き合ってもらうよ。」
茶川閂:楠さんが注意されたことをいの一番にやっちゃってたのがこの男なのである
鷹村さつき:(とはいえ、だ。気まずさで言えばオレも相当のモノがあるぜ)楠さんを端目にチラリと見て。
鷹村さつき:(さっきは引き戻す為に声を掛けに出たのに……そこで突き放してどうするんだよ!オレのバカ野郎!)
鷹村さつき:(あいつが戦えるかどうか不安だという気持ちは確かにあるが……オレもあいつの挑発にまんまと乗ってしまったきらいはあるからなァ……)ここで楠さんの視線と目が合って。
楠一重:「……」
楠一重:じろり
楠一重:僅かに充血した目で睨み返す
楠一重:その背後に立ち込めているのは…
楠一重:ぐぉごごごご
楠一重:殺意!!
鷹村さつき:(うおお~~~~~~~~~ッ!や、やっぱりと言うべきか!めちゃくちゃにキレてやがる……)即座にそっぽを向く。
大砂静子:「……ひ……!」
住良木菫:「彼女は手を出したりしないから心配しないで。」
大砂静子:「それなら……いいんですけど……」
楠一重:「……効率的なやり方に合わせるわ」
楠一重:「お望みなら刺激の強い方も用意してあげるから、せいぜい気楽な内に話しておくことね」
GM:それでは、本当に大砂さんに交渉成功するかどうか
GM:判定してもらいましょう。挑戦する判定をどうぞ。
住良木菫:では”その時”について聞きましょう。
住良木菫:交渉判定!
住良木菫:5dx+7>=12
DoubleCross : (5R10+7[10]>=12) → 7[1,3,4,5,7]+7 → 14 → 成功
GM:さ……最強だ
楠一重:ひかりちゃん!ひかりちゃんが知りたい!!
楠一重:交渉!ハンバーグあるわよ!ハンバーグ!!
茶川閂:やめるわに!
楠一重:1dx
DoubleCross : (1R10[10]) → 4[4] → 4
GM:ざ~~~こ♥
鷹村さつき:く、楠くん!!!!!!
楠一重:うう…っ
住良木菫:楠、お前だけ交渉赤点だぞ。放課後残りなさい。
楠一重:くそう…くそう…
鷹村さつき:じゃあ柿原ひかりの能力と素行について聞きに動きたいです。
鷹村さつき:《援護の風》つけて交渉!
鷹村さつき:6DX=>10
DoubleCross : (6R10[10]>=10) → 8[4,4,6,7,8,8] → 8 → 失敗
鷹村さつき:アーーーッ!オレも失敗したァ!
鷹村さつき:ケチケチせずに《ウインドブレス》も載せるべきだった!
茶川閂:ではこちらも柿原ひかりの能力と素行で!
茶川閂:1dx+1
DoubleCross : (1R10+1[10]) → 10[10]+5[5]+1 → 16
GM:茶川くん!
茶川閂:やっぱ才能なんすよね
GM:ダイス一個でこの大勝利感!
住良木菫:茶川は満点だな。みんな茶川を見習うように。
GM:大砂さんメロメロじゃないか
楠一重:それを!貴様!その程度の男にたぶらかされて…!
GM:それでは住良木支部長の判定から順に情報を開示して行きます。聞き出そうとしてね!
住良木菫:「まずは僕から質問を。」部屋を歩きながら言葉を紡ぐ「“その時”ってなんだい?」
大砂静子:「“その時”……」
大砂静子:先程情報を聞き出した際、何度か大砂が口に出したタームだ。
大砂静子:「……さっき、言いましたよね。私達は本気で……UGNの支配を脱却して、世の中を変えようとしていたって」
大砂静子:「“シボラ”だけじゃないんです」
住良木菫:「…細胞“セル”が結合する?」
大砂静子:「……」肯定の頷きを返す。
大砂静子:「……住良木さんは……UGNの支部長なら」
大砂静子:「“崩落戦”のことはご存知ですよね?」
GM:そのような事件が、4年前に起こった。
GM:巨大なN市の只中で同時多発的に発生した、7つのセルによる大規模テロ。
GM:エージェント及び一般市民の被害総数は現在も算出できておらず
GM:UGNの情報統制により“震災被害”として扱われている。
GM:――N市の支部が今の13支部制となった契機の事件だ。
住良木菫:「経緯は聞いてるよ。」
住良木菫:「あれと同じような事を起こすつもりだったのかな。」
大砂静子:「“崩落戦”の詳しい経緯は私も知りません」
大砂静子:「偶然だったのかも、もっと大きな計画の一部だったのかも……。けれどそうした同時決起を、意図的に起こそうとしていたのが」
大砂静子:「私達です」
大砂静子:「“シボラ”。“シャンバラ”。“ユートポス”。“エルドラード”。“ティルナノーグ”。“マグ・メル”」
大砂静子:「通常のFHのような独立した細胞(セル)ではなく、一つの系統だった組織(オーガン)として」
大砂静子:「牧さん……セルリーダーは、よくそう言ってました」
住良木菫:「組織であればUGNというストレスにも柔軟に対処できる。合理的だ。」
茶川閂:「アレを……もう一回? マジかよ」
鷹村さつき:「おいおいおいおい、随分大胆なことを思いつく連中だな」
楠一重:「実現できるはずがないでしょ。あれだけの大規模テロ、国内でも異例中の異例よ」
大砂静子:「……安心してください」
大砂静子:「私達は負けました……同時決起の“その時”よりも前に、こんな終わりがくるなんて……」
大砂静子:両目を腕で隠す。
鷹村さつき:(……参ったな。言ってることは大概イカれてるが、重体の人間にこうも泣き崩れられるとやりにくいぜ)
住良木菫:「そして崩落戦で失った戦力をジャームで補充しようとしたわけだね。」
住良木菫:「傷口を血小板が覆うように。」
大砂静子:「ジャーム部隊の研究は……需要がある、って言ってました」
大砂静子:「今の日本ではどこもかしこも、オーヴァードを相手に……UGNを相手に戦える“兵力”を欲しがっているって」
鷹村さつき:(FHを好きにはなれねえが、こいつらもこいつらなりに“信念”を持ってやっているってわけか)
大砂静子:「…………」
鷹村さつき:「……ん?ちょっと待った。質問いいか?」
大砂静子:「……はい……」
大砂静子:「ええと、あの、名前……」
鷹村さつき:「言ってなかったか?鷹村だ。さつきサンと呼んでくれていい」
大砂静子:「は、はい。さつきさん」
鷹村さつき:「それで質問だが。セルは“7つ”あるんじゃないのか?さっき並べられた名前だと“6つ”しかないように聞こえたんだが」
楠一重:「あんた…本当にサル頭ね」
楠一重:「なんでセルの数まで模倣する必要があるのよ。重要なのはそこじゃない」
茶川閂:「そう言うなよ。鷹はそもそもこの市の出身じゃないんだからさ」
住良木菫:「崩落戦を戦ったセルと、”シボラ”が錨(アンカー)を下ろそうとしたセルは別だよ。」
住良木菫:「当時の戦いで7つのセルは壊滅した。」
住良木菫:「今残っているのは難を逃れた者たちで作られた新興のセルだ。」
楠一重:「残党程度はうろついてるそうだけれど、今となっては取るに足らない雑魚の集まり同然」
楠一重:「そう聞いてるわ」
住良木菫:「……それでも、あのジャームを見れば到底軽視できるものではないけど。」
鷹村さつき:「ああ、なるほど!」支部長の説明に手を叩いて頷く。
鷹村さつき:「っておい!誰がサル頭だ!」楠さんの毒舌に。
大砂静子:「……“シボラ”だけじゃないんです」
大砂静子:大砂がぽつりと口を挟む。
大砂静子:「一週間前に“ユートポス”との連絡が途絶しました。5日前に“ティルナノーグ”が」
大砂静子:「そうして原因不明のセルの機能停止が続いていた中で……2日前の、柿原さんの死亡があって」
大砂静子:「きっと、計画は再開出来ないと思います。私達以外のセルがどうするかは分からないですけど……」
住良木菫:「楽園を踏み荒らす謎の勢力か。まるでコンキスタドールだね。」
楠一重:「洒落をかけたつもり?本当カンに触る男だわ」
茶川閂:(シボラってそういう語源だったのか……)
楠一重:「……」
楠一重:「その」
楠一重:口を挟もうとして、大砂静子の様子を伺う
大砂静子:「……」涙目を拭っている。
楠一重:「……ち」
楠一重:何故か切り出せない。
鷹村さつき:じゃあここで、茶川くんに肩を組んで、耳元でひそひそ話します。
鷹村さつき:(茶川。なあ、茶川!)ひそひそ
茶川閂:「?」
茶川閂:いぶかしむが、されるがままに顔を寄せる
鷹村さつき:(悪いんだが、その柿原ってやつに関して能力とか何か、知ってることないか聞いてくれないか?)
鷹村さつき:(オレとしても非常に興味のあるところなんだが、さっき因縁のある楠のやつと喧嘩したばかりだしよ)
茶川閂:「(なにやってんだオメー。俺が謎のゲロを掃除している間に……。別にいいけどよ)」
鷹村さつき:(またオレから情報共有となったら余計に拗れそうだし……オレもさっきあいつと金輪際口をきかないって言ったばかりで気まずいんだよ!頼むよ~~~~!)
茶川閂:「……」ちら、と楠さんを見る。
楠一重:「……ちょっと……」
楠一重:「ああ、もう……!なんなのよ……」
楠一重:ぶつぶつ
楠一重:何か言おうとして、口ごもるを繰り返している
茶川閂:(難儀なやつだな。ホント)
鷹村さつき:(やってくれるか?)
茶川閂:「なあ、大砂。質問ばっかで悪いんだけどさ」ひらひらと鷹村さんに手を振る。
鷹村さつき:「さーんきゅ、恩に着るぜ!」バシィッと茶川くんの背中を叩いて。誤魔化すように口笛を吹いて茶川くんから離れる。
茶川閂:「イテーッ!」
大砂静子:「…………」
茶川閂:「……」ごそごそとポケットを漁る。
茶川閂:「……」生真面目な顔で再び取り出したのは! 丸まったレシートだ。
茶川閂:「……もうだめだ」
大砂静子:「……い」
茶川閂:「い?」
大砂静子:「へんたい……」
茶川閂:「いやだからごめんて!」
大砂静子:「……」指の隙間から流し目で茶川を見る。
鷹村さつき:「さっきパンツ見られたことがよほどマイナスになってるみたいだな。こりゃ茶川もお手上げ侍か?」
茶川閂:「そうやってすぐ顔隠すからさ。わざとじゃなかったんだよ~悪かったよごめんな。反省してます! この通り」
茶川閂:ペコー! 平謝り
大砂静子:「全然真剣じゃないもん」
茶川閂:「真剣だよ! 茶化してる場合じゃないしさ……申し訳ないって思ってるのも、マジ」
大砂静子:「なに」
大砂静子:「なに、聞きたいの。茶川くん」
茶川閂:「デリカシーって言うか、配慮がたんなかったよな……んぉ」
茶川閂:やった! 意気揚々と話しかけよう。「さっき話に出た、柿原ってやつ。生きてるかもしれないんだな?」
楠一重:「……!」
楠一重:顔を上げ、驚きに目を見開く。
大砂静子:「私は……その、そんなことは思ってないけど……」
茶川閂:「まあ、実は俺もそうなんだけど。でも0じゃないなら、やっぱり考えないといけないんだよなぁ」
大砂静子:「そんなに柿原さんのこと聞いて、どうするつもりなの」
茶川閂:「どうって……いろいろ考えるんだよ」
楠一重:「いろいろ?いろいろって何?」
楠一重:「何がアンタと柿原に関係があるっていうの!」
茶川閂:「うわっ!? なんだ急に!?」
茶川閂:「生きてるかもしれねーし、死んでるかもしれねーんだろ。ほかのやつより不透明で、不可解な状況だ。気を付ける必要がある」
茶川閂:「UGNや、それこそ楠、あんたの持ってた情報と、”シボラ”にいた経緯やそこでの素行、そういったものを組み合わせれば、何かの見通しが……」
楠一重:「奴の相手は私がする!こっちの事情に干渉しないで!」
楠一重:「もしも邪魔するつもりだっていうなら、私はアンタ達ごと躊躇なく」
住良木菫:楠の後ろからその口をそっと手で塞ぐ。
楠一重:「……もが!」
楠一重:「むーむー!!」
楠一重:腕を振って抗議している
住良木菫:「何か、気に障ったのかな。」耳に囁く
楠一重:「もももももも!!」(当然でしょ!アイツを仕留めるのは私なのよ!)
住良木菫:「これが契約だったはずだ。」
住良木菫:「僕たちは君へ情報を提供する。その代わりに君は僕たちに協力する。」
楠一重:「もあもあもあ!!(シボラのことはいいけど、柿原については別よ!!)」
住良木菫:「誰が聞きだすのも同じことだよ。」
茶川閂:「……仲いいっすね! 良きかな良きかな!」
大砂静子:「でも、その……柿原さんは、正直」
大砂静子:「……」楠の剣幕をちらりと見る。
茶川閂:「おう。ああいや、あっちは気にしなくていいよ」
大砂静子:「……そんな……気をつけるような……ことじゃないと、思うけど」
茶川閂:「そうなんか?」
大砂静子:「うん」
大砂静子:「柿原さん、チルドレンとしては」
大砂静子:「私にそう見えただけかもだけど……そんなに優秀なほうじゃなかったから」
茶川閂:「へぇ。意外だな。こっちのデータじゃ、施設にいたころはずいぶんブイブイ言わせてたそうだが」
茶川閂:「単に能力不足ってことか? UGNとFHじゃ、チルドレンの運用が違うということでもなく」
大砂静子:「うん」頷く。
楠一重:「……」
楠一重:その思わぬ言葉に、ぴたりと動きを止める。
大砂静子:「できるって言ったことが、できなかったり……ジャーム一体を倒すのにも、ダメージの強弱が考慮できないみたいで、ボロボロになったりして」
茶川閂:「まあ、良くあることかもな。十で神童、十五で天才~ってやつか」
住良木菫:楠さんが落ち着いたのでそっと手を離す
楠一重:「そ、そんなことないでしょ」
大砂静子:「……?」
楠一重:さっきまでとは打って変わって
楠一重:気迫のない震え声で会話に入る
茶川閂:「おう。そうなのか? 楠」すかさず話を促す
楠一重:「奴は……奴は優秀なオーヴァードよ」
楠一重:「それこそ、敵に回れば、私達の脅威になっていたに違いないんだから……」
楠一重:「誰かと勘違いしてるわ、アンタ。ええそうよ」
大砂静子:「……あなたの知ってる柿原ひかりが、“シボラ”の柿原さんと同一人物かどうかなんて分からない」
大砂静子:「でも、私の知ってる……柿原さんは」
大砂静子:「平凡なチルドレンだったよ。もっと強い子は、いくらでもいた」
茶川閂:「なるほどな。それで消息が消えても、これまでの状況もあってそこまで不自然には思わなかったわけか」
楠一重:「……」
楠一重:やり場なさげに視線を落として、沈黙する。
楠一重:「そんなはず……ない……」
楠一重:消え入るような声で言って、それっきり。
茶川閂:(難儀なやつだな~~~~~コイツ!!!)
大砂静子:「……」複雑な表情で楠を見ている。
鷹村さつき:「となると、当面の問題は“仮面のオーヴァード”一本に絞られた、ってわけか?」
住良木菫:「そうだね。二正面作戦でなくなったのは幸いだ。」
鷹村さつき:(しかし、これで状況がシンプルになった……とは、素直に喜べねえよなあ)楠さんを見て。
茶川閂:「おそらく、良くも悪くも。柿原とやらが、実はめっちゃ優秀でなんか謎の目的で雲隠れしてない限りは」
大砂静子:「ど、どうして……そんなに柿原さんが重要なの?」
大砂静子:「別に、計画で重要な位置にいたわけでもないし……UGNが警戒するような子だった……?」
楠一重:「黙りなさい…もういいわ…」
楠一重:「もう……いいから」
茶川閂:「やっぱ、こっち抜けていったって考えるとな。つい警戒しちゃうわけよ! なはは」さえぎるように。
大砂静子:「そっか、そうだったね。UGNの裏切り者だったから……」
大砂静子:「……」
茶川閂:「そう、そう。そゆこと」
楠一重:「……」
楠一重:「裏切り者は、許されないのよ。脅威の度合いは、関係ない」
鷹村さつき:「それに、だ。前も言ったが、今の状況でもし生きてるなら助けたいってのが人情ってもんだ」
楠一重:「……は?」
楠一重:鷹村さんに怪訝な目を
鷹村さつき:「状況が状況だぜ。こっちの大砂……でいいよな?」
大砂静子:頷く。
鷹村さつき:「大砂みたいに大怪我でもしてその辺を彷徨ってるんなら、放っておくわけにはいかねーだろうが」
楠一重:「アンタね……そういう勘違いでよくもまあ……!」
茶川閂:「はいそこまで。続きは外でな~」こいつらまたやんのかよ、みたいに思いながら楠さんと鷹村さんに割って入る。
茶川閂:(ほとんど楠さんのみへの妨害のようなものだが)
楠一重:「っ」
楠一重:割り込まれて一歩下がる。
住良木菫:「そろそろ体力も限界だろう。どうかな?」大砂のモニターをしている押切に
押切直斗:「えっとね」
押切直斗:「普通に喋れてるように見えるけど、それはオーヴァードだからなんだよ」
押切直斗:「戦闘中とか、死ぬ寸前でも意識は明瞭で、話すことだってできるよね?……でも普通の人間なら死んでる怪我なのは変わりない」
押切直斗:「ずっと会話を続けてる事自体がまずいんだ。そろそろ、休んでもらったほうがいい」
住良木菫:「そういうわけだ。ここで一度お開きにしよう。」
住良木菫:「全員外へ。いいね?」
茶川閂:「了解っす。大砂、また後でな」
鷹村さつき:「異議なし」両手を軽く揚げて。
大砂静子:「……うん」
楠一重:黙って、3人に続いて立ち上がって
楠一重:「嘘は……言ってないのね?」
楠一重:威圧するように睨みつけるのではなく
楠一重:縋るように、視線を送る
茶川閂:「……」ちらりと楠さんを見、とりあえずこの場はおとなしく病室を出る。
大砂静子:「……私はFHだから、信じてもらえるって思ってるわけじゃない……」
大砂静子:「でも、この体の、この状況で」ベッドに横たわったままの自分の体を見る。
大砂静子:「それでも嘘をつくだけの理由なんて、……私にはもう残ってないから」
楠一重:「そう……」
楠一重:立ち上がり、退室しようとして
楠一重:「アンタが、最初に応対したエージェントよね」
押切直斗:「え」
押切直斗:「そ、そうだけど」
押切直斗:怯えて縮み上がりながら答える。
楠一重:「……」
楠一重:「代わりはいないのよ」
押切直斗:「…………」
楠一重:「理由があるなら、自分でやるしかない。」
楠一重:「誰も背負って歩いてなんてくれないんだから」
楠一重:そのまま部屋を出ていく。
押切直斗:「そうだね……いや、ははは……」
押切直斗:「自分でもわかってるんだけどさ……」頭を振って、溜息をつく。
GM:その押切も、医務室を出る。
GM:残ったのは大砂と住良木だけだ。
住良木菫:「組織(オーガン)としては取るに足らないなものでも、」
住良木菫:「一つの細胞(セル)としてはかけがえのないものもある。」
住良木菫:「……君にはあるかな?」
大砂静子:「……分かりません」
住良木菫:「そうかい。」にこりと微笑んで、部屋を出ていく。
GM:ロイスの取得と購入判定が可能です。本日はここまで。
鷹村さつき:ロイスは保留。
茶川閂:ロイス保留。
住良木菫:ロイス保留で、購入は強化ビジネススーツを
住良木菫:5dx+1>=19
DoubleCross : (5R10+1[10]>=19) → 7[2,2,3,4,7]+1 → 8 → 失敗
住良木菫:失敗で以上です。
楠一重:購入!応急手当くらい買えて当然でしょ!
楠一重:バカにしないでくれる!!!!!!!
楠一重:1dx
DoubleCross : (1R10[10]) → 5[5] → 5
住良木菫:なんでそんなフラグを立ててから降ってしまうんだ
楠一重:うう…くそっ!!なんでよぉ!!!
鷹村さつき:楠さん、信頼に応えすぎる
GM:楠さんは無様敗北よわよわ応急キットを入手しました
茶川閂:UGNボディーアーマー!
茶川閂:1dx+1=>12
DoubleCross : (1R10+1[10]>=12) → 7[7]+1 → 8 → 失敗
茶川閂:だめ! 以上です。
鷹村さつき:こちらも応急手当
鷹村さつき:1DX=>8
DoubleCross : (1R10[10]>=8) → 5[5] → 5 → 失敗
鷹村さつき:まぐれあたりは二度続かない!以上!
GM:ではまた次回!お楽しみに!
住良木菫:はい!次回もよろしくお願いします!
鷹村さつき:はーい!次回もよろしくお願いします!
茶川閂:はい! 引き続きよろしくお願いします!
楠一重:いえーい!また明日!
■Masterscene/02
牧:「……そこまで」
GM:静かな声が割って入る。牧さんはストップウォッチを止めた指の動きで針を投げて、すぐにジャームを始末した。
GM:私が戦っていたジャームだ。
牧:「柿原さん。最初に言ったかもしれないけれど、これは訓練だから」
牧:「あまりそういう戦い方しちゃ駄目だよ」
柿原ひかり:「はーっ、はーっ……いやあ」
柿原ひかり:「……や、やりすぎちゃいましたかね?」
柿原ひかり:「て、天才すぎて……ちょっと、訓練らしからぬ実力を発揮しちゃったかな……!」
牧:「真面目な話をしているのよ」いつものような眠たげな細い目だが、困った表情でいることは分かった。
牧:「うちのセルは、見境なく暴れたり……金品を奪ったり、力を試したりとか」
GM:地面に落ちた針を拾う。こんな小さな針を正確に投げるだけで、本来は倒せたはずのジャームだった。
牧:「そういう欲望を満たせればいい、ってセルじゃないからね」
牧:「だから柿原さんにも、突っ込んで敵と相討ちすればいいみたいな戦い方はしてほしくないな」
柿原ひかり:「それは、その……えへ」
柿原ひかり:「大丈夫ですよ。あたし、本当はまだやれたんです。まだ……」
牧:「うん。大丈夫。改善点は、これから私も考えていくから。ジャームとの実戦課程は早かったわね」
GM:“シボラ”のジャーム兵器にも、失敗作は存在する。そうしたものを処理するためには、通常の兵器ではなく、戦闘部隊が必要になる。
GM:通常兵器が通用するようなジャーム兵器には意味がないからだ。戦えるオーヴァードでなければ。
柿原ひかり:「あたし」
柿原ひかり:「あたしだって、戦えるオーヴァードです」
牧:「勿論分かってるわ」
柿原ひかり:「だから、その……」
牧:「休んでいなさい。命令よ」
GM:街を歩く。
GM:あの時夢見たみたいに、今は色とりどりの店に自由に出入りできるし、
GM:アイスをこうして自由に食べることだってできる。
柿原ひかり:「……えへへ」
GM:自由だ。自由は楽しい。
GM:私は天才だから、自由に生きていいはずなんだ。
柿原ひかり:「……なんでだろう」
柿原ひかり:「なんでだろう。天才のはずなのにな……」
GM:友達を裏切ってまで、手に入れたかった自由だった。
柿原ひかり:「もっと面白ければよかったのにな」
柿原ひかり:「……一重ちゃん」
■Middle/04
GM:次のシーンは登場自由!ただし目下の情報判定にはチャレンジしていただきます。
■“シボラ”本拠地について 〈情報:ウェブ〉12
■襲撃者の素性について 〈知識:FH〉8
GM:前回明らかになった情報を踏まえての判定項目はこの2つ。
GM:さらにこれを踏まえて、支部から離れて大丈夫なのかどうか
GM:どこに向かう必要があるかなども決めていただきます。
楠一重:出るぞ~い
楠一重:1d10+54
DoubleCross : (1D10+54) → 10[10]+54 → 64
楠一重:ぐえーっ
茶川閂:ぞい!
茶川閂:1d10+57
DoubleCross : (1D10+57) → 7[7]+57 → 64
住良木菫:住良木菫の侵蝕率を+6(1d10→6)した(侵蝕率:47→53)
鷹村さつき:でましょう
鷹村さつき:55+1d10
DoubleCross : (55+1D10) → 55+2[2] → 57
GM:判定とは別に、誰と話しておきたいとか、やっておきたいことがあるという方がいるなら
GM:そちらを優先しますが、特になければ判定にチャレンジしてからですね。
楠一重:あ!
N市 第八支部 廊下
楠一重:憮然とした顔で医務室を出て、資料室へ向かっている。
鷹村さつき:“夜鷲”を肩に担いで、支部長たちに追随しようとする。
鷹村さつき:そこで、足早に医務室を出た楠さんの姿を見て。
鷹村さつき:「おい。……アー……その……なんだ」ぶっきらぼうに声をかけて、そこから言葉を選ぶように逡巡する。
楠一重:「……どうしたの?」
楠一重:珍しく柔らかい表情で、そちらに応じる
鷹村さつき:「答えたくなけりゃそれでいいが……これからのことだ。どうするつもりだ?」
楠一重:「どう?」
楠一重:小首を傾げる
鷹村さつき:「生存の可能性を持ち出したのはオレだが、あの大砂って子や皆の反応を見た限りじゃ、柿原ってやつの生存は絶望的なんだろ」
楠一重:「そうみたいね」
鷹村さつき:「そうなると、お前がここでの戦いに同行する意義はないんじゃねえか?その辺り、どうするつもりかと思ってよ」
楠一重:「……」
楠一重:すっと、顔を寄せる
楠一重:「心配してくれてるの?」
鷹村さつき:つい、と顔を逸らして。「別に!ただちょっとばかし、これからどうするつもりなのか気になっただけだよ」
鷹村さつき:まあ心配と言えば心配なんですけど、さっきまで喧嘩してたやつにそういうことは素直に言わないのがこのさつきサンだ
楠一重:「エージェントなのよ。行先に任務があれば、どうあっても戦うしかない」
楠一重:「それ以外はそもそも許されてないわ」
楠一重:淡々と応える
鷹村さつき:「へっ。エージェントってのは随分難儀なもんだな」
楠一重:「全くよね。ふふっ」
楠一重:「あはは……ああ」
楠一重:「それと」
鷹村さつき:「あ?なんだよ」
楠一重:ぐにぃっ!!!
楠一重:思いっきり、横を歩いてる鷹村さんの足を踏む!
鷹村さつき:「いってェ~~~~ッ!てめーいきなり何しやがる!」
楠一重:「お気遣いどうも!やかましいのよ!!」
楠一重:「正規の任務や配置に素人が横から口を挟む権利なんてそもそも無い!サルはサルらしくその野暮ったいヤッパでも振り回すことだけ考えてなさい!」
楠一重:「……それじゃ。御機嫌よう」
楠一重:かっかっかっ
楠一重:鼻を鳴らして廊下を去っていく。
鷹村さつき:「こ、このクソ女ァ~~~~!心配して損したぜ、くそっ!」
鷹村さつき:踏まれた足を抱えて、一足飛びでその後を追う
GM:では判定に行ってもらいましょう。
楠一重:いえす!
■“シボラ”本拠地について 〈情報:ウェブ〉12
■襲撃者の素性について 〈知識:FH〉8
GM:もちろん新たな情報が開く可能性もあるので
GM:手番を残しておくのもあり
鷹村さつき:うーん、こっちは《援護の風》と《ウインドブレス》あるぶん待機したほうがいいかもですね
住良木菫:そうですね。僕も新規情報に備えます
楠一重:よしではクソザコ先遣隊が参ります
住良木菫:いけっビルド逸見!
楠一重:イツミー!
楠一重:襲撃者!
鷹村さつき:ゴーゴーゴー!
茶川閂:情報UGNのみ+4なので、待機するか出ないでしょ~と思って挑戦するか……!
楠一重:2dx
DoubleCross : (2R10[10]) → 8[3,8] → 8
楠一重:ふははは!!
鷹村さつき:お、ジャスト!
GM:ハッ
住良木菫:や、やった!
GM:せ、成功した……!
茶川閂:がんばった! えらい!
楠一重:やはり喧嘩百合は『ツキ』引き寄せる…!
楠一重:これが喧嘩百合必勝法
茶川閂:ううむ、ダメもとで”シボラ”本拠地に行きましょう
住良木菫:あいてはよわっている!いけ茶川!
茶川閂:2dx
DoubleCross : (2R10[10]) → 10[2,10]+4[4] → 14
茶川閂:才能なんすよね
GM:すごーい!
住良木菫:すごい
GM:楠さんより、ずっとすごい!
GM:やっぱり茶川くんのほうが素敵だわあ
鷹村さつき:茶川くんもさっきから回すなあ
茶川閂:本当にびっくりするくらい出目いいですね今回
GM:まずは襲撃者の正体の方から行きましょう
GM:でも楠さん
GM:皆をミーティングルームに集めて共有するみたいなキャラしてないよね……
GM:なんか希望するやり方ありますか
楠一重:あ、じゃあ
楠一重:いや、普通に共有しましょう
楠一重:心境とかスタンスの変化も今のうちにロールしておきたい
GM:分かりました。ではミーティングルームで他の面々が相談しているところに
GM:現れるということにします。
N市 第八支部 ミーティングルーム
GM:大砂静子から、現在起こっている事態についてある程度の情報は得た。
GM:彼女が回収されていなければ、どこまでも不可解な状況の中、身動きが取れなくなっていたであろう。
GM:だが、状況を理解した上で、支部としての方針を決めなければならない。
百地珠:「①もちこたえる」
百地珠:「②ほかににげる」
押切直斗:「他の支部に緊急派遣は既に要請しているから」
押切直斗:「明日の朝――もしかしたら数時間ここを守りきれば、どうにか立て直しが効くかもしれない」
押切直斗:「あるいは完全にここを放棄して、他の区画に身を寄せるか。そういうことだよね」
百地珠:「どうする支部長」
百地珠:いつものようにドクターとは呼ばない。
茶川閂:「どうします?」会話に乗りながら、ぼおっとスマートフォンをいじっている。
住良木菫:「………。」しばらく部屋を歩き回っていたが、
住良木菫:百地に呼びかけられて席に座る。”元”支部長の席だ。
鷹村さつき:「オレは現段階での逃走は現実的じゃあねえと思うぜ。敵の正体に謎が多すぎる」
鷹村さつき:「第一、怪我人を見捨てて尻尾を巻いて逃げるってのはこのさつきサンの主義に反する」
百地珠:「おわれて討たれるかのうせいもある」
押切直斗:「まあ……一応、ね。逃げる人がいても、僕は残るよ……」
押切直斗:「僕みたいなクソザコなら見逃してもらえるかもしれないし。どう?」
茶川閂:「ふむふむ」見れば画面は明らかにゲームのものだとわかるだろう。しばらく操作していたが、
茶川閂:やがて、やめた。「非現実的っすねぇ」
押切直斗:「え、それ」
押切直斗:「ゲームしてたの?この状況で?」
茶川閂:「いやー、あー、まぁ。はは」
茶川閂:「……リオ、ログインしてないかなって。もう6時だし」
百地珠:「……」
百地珠:「……レイドバトル」
茶川閂:「そう。アイツ絶対欠かさないからさ。俺も一緒に課金しちゃったし。30日経験値1.5倍プラン」
押切直斗:「まあ、その」
押切直斗:「どうにか、しようよ……っていうか」
茶川閂:「まだ結構残ってやんの……すいません。ちゃんと聞きます」
押切直斗:「そういうの、思い出すときついな。ホント……」
住良木菫:「どうにかしたいのはやまやまだけど。」
茶川閂:「はい」
住良木菫:「このままじゃ賭けになるね。」
押切直斗:「残るにしても逃げるにしても……か」
住良木菫:「選択を行うための判断材料がない。」
茶川閂:「ですね。結局俺たちは、まだ敵がどんな奴らなのか分かってないままだ」
楠一重:「……逃げたいやつは」
楠一重:「勝手にすればいい」
楠一重:そこで、部屋に入ってくる
楠一重:「全員消えてもいいわよ。私には関係ないし」
住良木菫:「君は残るつもりなのかな。」顔をそちらに向ける
楠一重:「聞くまでもない事を聞かないで」
茶川閂:「そういう言い方すんなって! な?」
楠一重:「……」
楠一重:ばし
楠一重:そう言う茶川くんの顔に、レポートの束をぶつける
茶川閂:「いてて」
楠一重:「残るつもりがある連中は目を通しておきなさい。横から割って入った連中についてよ」
住良木菫:「………。」資料を手に取り、目を通す
住良木菫:「なるほど。“何も情報がない”。」
住良木菫:「つまり、UGNでは掴めなかった勢力であり、」
住良木菫:「FHセルの正確な情報を持っている勢力。」
茶川閂:「楠、俺らにも見せてくれるんか……って、情報がない?」
楠一重:「ええ、そう」
楠一重:「蛇の道は蛇、FHの情報筋から辿るしかないって事よ」
楠一重:「今から別支部の情報班に回して結果を待つ、なんていう悠長な手段をしないならね」
鷹村さつき:「!そいつはつまり……身内同士で潰しあったってことか?」
住良木菫:「敵は同じ細胞(セル)。」
押切直斗:「……」
押切直斗:「……癌細胞(キャンサーセル)だ」ぽつりと言う。
住良木菫:「言いえて妙だ。」
楠一重:「へえ、言うわね。気に入ったわ」
押切直斗:「たとえば、自分で技術開発をしない……オーヴァードのスカウトも行わないセルが」
押切直斗:「一番手っ取り早くそうした成果を確保する手段がある」
楠一重:「……共食い」
住良木菫:「そうして転移と増殖を繰り返すわけか。」
押切直斗:「聞いたことがある。FHのセルが通常は連携しないのは、そういう理由なんだよ」
押切直斗:「だから、つまり……情報の繋がりを辿られて、細胞から組織に転移するみたいに」
押切直斗:「一網打尽にされるんだ。今回の“シボラ”の件みたいに」
鷹村さつき:「随分後先考えないというか……めちゃくちゃな連中だな」
楠一重:「だとすれば、そいつらがこの戦いで簒奪しようとした狙いは、なんなのか」
楠一重:「それを炙り出すのも一つの手ね」
押切直斗:「だからFHのセル間の連絡や指令を担う、リエゾンエージェントが特別な地位にいるんだよね」
押切直斗:「……そういう共食いセルを粛清する専門の死滅細胞(デッドセル)がいるって噂もあるんだ。“デッドマスター”って名前は聞いたことない?」
鷹村さつき:「いや、初耳だ。しかしその死滅細胞が働いていないところを見ると」
鷹村さつき:「敵は相当狡猾に立ち回ってるか、もしくは集団として動き始めてまだ間もない連中ってとこか?」いずれにしても脅威には違いなさそうだが。
楠一重:「つまりは根本の成り立ちからしてそういう連中ってことよ。獣の集まりを、無理矢理鎖で束ねてるだけ」
楠一重:「ただ、『欲望』はそこにある」
百地珠:「いちりある」
茶川閂:「楽観的に考えるならこそこそ闇討ちしてるだけってところだが……そんなこたねぇだろうしな」
百地珠:「ながくは生きられないうごきだ」
楠一重:「……こんな連中に、舐められていられないのよ」
楠一重:テーブルの資料に手のひらを乗せ、奥歯に力を込める。
楠一重:「手段は選んでられない。だから……」
住良木菫:「…………。」とんとん、と机を指で叩いている
楠一重:「……それだけよ、あと」
楠一重:「そこの素人ザルに舐めた口聞かれるのも、心底ごめんだから」
楠一重:鷹村さんを一瞥し、どかっとブリーフィングルームの席に腰を下ろす。
楠一重:テーブルの上に足!行儀が悪いぞ!
茶川閂:「ケンカしないの! も~! コラ足ィ! で、支部長。判断材料は足りますか?」
茶川閂:「それとも、もう少し?」
鷹村さつき:噛み付こうとして茶川くんに止められよう。支部長の方を見る。
楠一重:「敵は“キャンサー”、考えの回らないただの獣だとすれば」
楠一重:「いかに前線の戦力が強力だろうと」
楠一重:「付け入るスキは……あるんじゃないかしら?」
住良木菫:閉じていた目を「………」開ける。
住良木菫:「茶川くん。“シボラ”の本拠地とか知らない?」
茶川閂:「聞いて来いって?」
住良木菫:頷く「理解が早いね。」
住良木菫:「敵の情報はここじゃ得られない。『蛇の道は蛇、FHの情報筋から辿るしかないって事』さ。」
楠一重:「手っ取り早いじゃない。さっさと行きなさいよ」
楠一重:「おはなし係に就任おめでとう。絵本でも持っていってあげればどうかしら?」
茶川閂:「へえ? じゃあおススメを紹介してくれよ。探してみるからさ」
楠一重:「……」
茶川閂:「いやなんか言えよ! 悪かったって!」
楠一重:「アンタも、別の角度で腹立つ奴ね」
楠一重:むすーっとする
茶川閂:「分かってたけど口悪~!」
楠一重:「いいからさっさと行きなさいよ!」
楠一重:「アンタの役目よ。それが」
茶川閂:「へいへい。情報ありがとな」
茶川閂:そして首筋をトントンと叩き、ちらりと住良木支部長を見る。
茶川閂:(その注射痕、ぜってー気づかれてるからな……時が来たらおとなしく診察されろよ)
楠一重:(……)
楠一重:がん!!
楠一重:椅子の下からスネを蹴る
楠一重:「余・計・な・お・世・話」
茶川閂:「ガチで痛いんだけど……ビール瓶でスネ殴ったりしてます?」
楠一重:「痛がって泣いてろ!ハン!」
住良木菫:「僕が目を離した隙に、ずいぶん仲良くなってるね。」くすりと笑う
茶川閂:「勘弁してくださいよ。じゃ、行ってくるんで」
鷹村さつき:「おい、大丈夫か?」呆れたような目で「彼女の様子見るついでによー、湿布でも貼ってきたら?」
茶川閂:「そうするよ。サンキューな」
鷹村さつき:「おう。次は覗くなよ~」ヒラヒラと手を振って。
茶川閂:「しねーーーよ!!!」
住良木菫:「押切くん、頼むよ。」
押切直斗:「えっ、僕も!?」
住良木菫:「面会するのに君が居なくてどうするんだい。」
押切直斗:「そりゃそうですよね……行ってきます……」フラフラと同行する。
住良木菫:「………苦しければ、」
住良木菫:去り行く押切に声をかける
住良木菫:「少しの間眠ってもいいよ。代わりは僕がするから。」
押切直斗:「まあ大丈夫ですよ。僕も一応オーヴァードですし……眠るとか眠らないとかは専門なんで……」
GM:茶川と押切は二人で医務室に向かう。
GM:だが。
N市 第八支部 医務室
押切直斗:「……え。何これ」
押切直斗:「ちょっと!」
GM:大砂静子が横たわっているベッドが夥しい血に染まっている。
GM:大砂は布団を頭から被ったままだが
GM:頭部の辺りだ。
茶川閂:眉間にしわが寄っている。
茶川閂:「押切さん。俺が確認します」
押切直斗:「いや、これ、ちょっと。なんなんだよ」
茶川閂:「一応、下がっていてください」それだけ言うとずかずか近づき、躊躇せずめくる。
GM:では、動揺する押切よりも先に様子を確認することができます。
大砂静子:「……っ、ううう……!」
大砂静子:布団の中で固く丸まっている大砂がいる。まだ生きている。
大砂静子:だが、両手にメスを握りしめて、
大砂静子:自らの首を切り裂いている。
茶川閂:「は?」
茶川閂:メスを握る。大砂より大きい掌がすっぽりと刃を覆い隠すだろう。
大砂静子:「ふ、う、茶川、くん」
茶川閂:「押切さん! 首! 裂傷!!」
茶川閂:肉に刃が深く食い込む。「馬鹿、なにやってんだ……!」
押切直斗:「う」
押切直斗:「動かさないで!!すぐ手当てするから!!」
大砂静子:「だって、こんな、生きてられない……!」
大砂静子:「私、だって、ずっと、UGNが敵だって」
大砂静子:「敵だって思ってたのに!」
茶川閂:「大砂」ポツリと問う。「そんなにか」
大砂静子:「だって、茶川くんみたいな」
大砂静子:「げほっ、普通の人だったじゃない!」
大砂静子:「そんなこと知らなかった!UGNは……私達オーヴァードの敵だって」
大砂静子:「容赦なんかしないし、UGNに襲われても、誰も助けてくれないって……!」
茶川閂:「ああ……お前、根っからFHで育ってんのか」
大砂静子:「生まれた時から、こんな体で」切り裂かれた首の傷も再生していく。オーヴァードだからだ。
大砂静子:「……ずっと、研究とか、よくわからないことに使われて……」
大砂静子:「それがオーヴァードの普通だと思ってたのに」
大砂静子:「だからわざわざ――」
大砂静子:「学校に通いたかったのに」
茶川閂:「楽しそうだったもんなぁ、大砂」
茶川閂:「で、お前どうしてそんな人生悲観しちゃってんのよ。罪悪感か?」
大砂静子:「だって……だって!」
茶川閂:「おう」
大砂静子:「何も知らないで、UGNを……茶川くんみたいな普通の人間を!たくさん殺して、この社会だって壊そうとした!」
大砂静子:「きっと……」
大砂静子:「きっと復讐される…………!」
大砂静子:「怖くて、全部、怖くて……」
GM:大砂が、茶川の存在や鷹村の気遣いに対して見せた表情は
GM:安堵や戸惑いではなく、ショックだ。
GM:ずっと自分が傷つけてきたものの正体を知った反応だった。
茶川閂:「復讐、か」
茶川閂:「そうだよなぁ~。楠とか、すっげーこえーもんな」
押切直斗:「いやほんとね……チルドレンも怖い子いるんだよねたまに」
押切直斗:大砂を治療しながら、努めていつもの調子で返す。
茶川閂:「大砂よぉ。お前は……」
茶川閂:「お前に俺は、どんな言葉をかけてやれるんだろうな」
茶川閂:メスから手をずらし、彼女の手を包む。
大砂静子:「苦しい……ずっと……皆の前じゃ、言えなかったけど」
大砂静子:「……苦しいよ……」
大砂静子:「……本当は、全然、裸を見られたことだって、別に、どうでもよくって……」
大砂静子:「もう、全部から……逃げ出したい……」
茶川閂:彼女の生活が類推できる。胸糞が悪い。
茶川閂:「分かるとは、言えないよ」
茶川閂:「俺はさ。やっぱりその……自分の信じてたことが、本当は全部嘘っぱちだったことなんて、ないからさ」
茶川閂:「けど、大砂。お前が世界から裏切られたことも、こうして……こんなことしちまったのも」
茶川閂:「ただ、悲しい……」
押切直斗:「ホワイトハンドにも、たまにいたなあ~」
押切直斗:「企業とかFHとか……あと昔のUGNとかでさ」
押切直斗:「ひどい実験とか受けて、誰も信じられない……世界がどうなのかも知らないままの子が」
茶川閂:ベッドに顔をうずめる。「なんでお前みたいなやつがさぁ! こういう目に合わなくちゃいけないのかなぁ!?」
大砂静子:「う、ううう……」
大砂静子:「私は、ひどいやつだよ……」
茶川閂:「悪いことをしてないとは言わねーよ……」
大砂静子:「じ、自分が悪いって、分かるもん。何も知ろうとしなかったし、想像してさえいなかった……!」
茶川閂:「そんなの、誰だって変わんねーよ……」
茶川閂:「結局さ、ただ学校に行ってるだけだって、そこに受験で落ちたやつは自殺したかも知れねーし」
茶川閂:「俺たちがテキトーこいてる横で、アフリカの恵まれぬ子供たちは命を落としてるかもしれないんだ」
茶川閂:「そりゃ、直接殺すのはまた別だけどさ……完全に違うわけじゃないだろ。人はみんな鈍感なんだ……」
大砂静子:「優しいよ。茶川くん」
大砂静子:「ごめんね。ずっと、普通の男子生徒だって思ってて――」
大砂静子:「もっと早く分かってたら、好きになっちゃってたのに」
茶川閂:「ええっ!? 今からでもお願いしてぇな!?」
大砂静子:「…………」
大砂静子:「押切さんが見てるから、だめ」
押切直斗:すごく気まずい、しわくちゃの表情
茶川閂:顔をあげる。うずめていた部分を握り隠しているが、充血した目は隠せていない。
茶川閂:「冗談だよバカ」無理に笑う。「本気にすんな」
大砂静子:「……」首を振る。
大砂静子:「これ、持っていって」スマホを差し出します。
大砂静子:「ロックは、かからないようにしたから……」
茶川閂:「おう。分かった」迷わず受け取る。
茶川閂:「ああ、中に……あるんだな?」
大砂静子:頷く。
茶川閂:「有効に利用させてもらうぜ。UGNを代表して礼を言う。ありがとうな」
押切直斗:「茶川くん、残る?」どちらかが残る必要がある、という意味。
押切直斗:「あの……お邪魔なら僕が代わりに持ってくけど……」
茶川閂:「変な気ィ使わないでくださいよ!?」
押切直斗:「じゃあ、ミーティングルームに行って。あの……」
押切直斗:「ごめんね。目離しちゃって」
押切直斗:治療や事務処理など、かなり体力のギリギリまで働いていることが見て取れるだろう。
茶川閂:「なに言ってんすか。現状一番働いてるのは押切さんでしょ」
押切直斗:「いやあ、そんなこと……あるんだけどね!残業手当とか出ないかな!」
茶川閂:「死んだら別の手当ても出ますよ」
押切直斗:「嫌な冗談やめてよ!美山支部長みたい」
茶川閂:「はは! 佐伯さんがまた困っちゃいますね」
押切直斗:「……任せたよ。茶川くん」
茶川閂:「……うす」
N市 第八支部 ミーティングルーム
GM:茶川閂は大砂静子の携帯電話を手に入れた。
GM:当然、学生として普段使っている、クラスメイトに写真を回し見せたりするような使い方をするものではないだろう――
GM:間違いなく本拠地への連絡手段が入っている。支部の設備で解析すれば位置情報も抜き取れるはずだ。
GM:データ的にも、茶川くんは現在のアイテムに追加で「携帯電話」を常備化して構いません。
楠一重:おお
茶川閂:了解です。
楠一重:面白いフレーバーだ
住良木菫:やったぜ!
GM:ただ、当然ながら
GM:ここで確認できたセルの場所にそのまま行くのは極めて危険だ。
GM:“キャンサー”が他のFHセルの成果物を収奪する存在だというのなら
GM:そこで遭遇する可能性が最も高いからだ。戦闘部隊が敗北した以上、中途半端な戦力では間違いなく勝てない。
GM:そうしたことを話し合ってもらいたい!適当なところで新たな手がかりを提示します。
楠一重:イエッサー!
楠一重:「……何よそれ」
楠一重:「携帯電話?」
茶川閂:「そう。大砂の」コト、と机に置く。
楠一重:「へえ……悪くない情報源になりそうね」
百地珠:「なかよしだな」
百地珠:「あるじと、大砂は」
茶川閂:「多分、“シボラ”の本拠地もわかるんじゃねえかな……元本拠地か」
楠一重:「純正チルドレン相手に随分上手くやったじゃない。ペテンの腕が立つのかしら」
鷹村さつき:「そういう言い方はねえだろうが。ったく……」呆れ気味に「それで?大砂のやつはどうだった?」
鷹村さつき:「少しでも怪我が良くなってるといいんだけどよー」
茶川閂:ちら、と珠を見てから楠さんに。「おうよ。得意だからな」
茶川閂:「ああ~……」
茶川閂:「なんつーかその、精神的に参っちまってたみたいだな。要するに、FHの教育がとてつもなくクソだったということに気づいたらしいんだけど」
茶川閂:「これまでやったことを、ひどく後悔してた。復讐されるんじゃないかって怯えてたよ」
楠一重:「……行いへの報いは、あって当然だわ」
楠一重:「いくら後悔しようと、懺悔しようとね。そこを誤魔化したって、何の意味もない」
百地珠:「てきびしい」元暗殺者だ。
住良木菫:「………。」ちらりと視線を茶川くんの手に向ける「それで、」
茶川閂:「はい」
住良木菫:「自分に罰を科そうとしたのかな。」
茶川閂:「あ、……はい。そうっすね」あんまり言いふらしたくなかったが、そりゃあバレる。
鷹村さつき:「……」
鷹村さつき:「確かに!大砂がしたことはそう簡単に許されることじゃねえだろうな」
楠一重:「……そうよ。ええ」
鷹村さつき:「だが今回の場合に限って言うなら、許せねえのはFHだぜ!」
楠一重:「はぁ?」
楠一重:「組織のせい、それで済ませるわけ?」
鷹村さつき:「右も左も知らない、覚醒したばかりのガキを拾って、てめーの都合の為に利用してたって話だろうが」
鷹村さつき:「そーいうのが一番ムカつくんだよ、このオレは!」
楠一重:「随分とまあ、高潔な考え方でいらっしゃるのね。偽善的すぎて虫酸が走るわ」
楠一重:「踏みにじられた人間の気持ちが、それで済むとでも?」
鷹村さつき:「いいや。済まねえな。済ませるわけがねえ」
楠一重:「だったら……!」
鷹村さつき:「だから今回の場合に限ってと言っとるんだぜ!オレはよお!」
住良木菫:「二人とも、その話はあとにしよう。」
鷹村さつき:ここで支部長に諫められて、目を逸らしましょう。
楠一重:「……ち」
茶川閂:「……」口に出来ることはない。
住良木菫:「僕らに誰かの罪を裁く時間はない。今すべきは、ここから情報を得ることだ。」
住良木菫:携帯電話を指さす
茶川閂:「……すね。解析してみましょうか」
住良木菫:「“シボラ”の本拠地が割れたとして、その道が平坦とは言えないだろう。」
楠一重:「仮に“キャンサー”の求めるものがそこにあったとすれば」
楠一重:「むしろそこまでが正念場でしょうね」
鷹村さつき:「手ぐすね引いて待ち構えてる可能性が高いってことか?」
楠一重:「今まさに掘り返してる最中ならね」
鷹村さつき:「道がわかった以上、どんな罠があろうと叩き潰すまで……と言いたいところだが」
住良木菫:「僕たちの戦力は限られている。」
鷹村さつき:「それにだ。認めるのは心底癪だが、敵はFHセルとこっちの戦闘部隊を相手にしてどちらも倒してる」
鷹村さつき:「となると……本当にこんなこと言いたくはないんだが……相当“強い”」
鷹村さつき:「いま突っ込むのは猛獣の檻に手ぶらで入るも同然ってことだ」くそー、と歯噛みしつつ。
楠一重:「そうね。直接戦闘以外の部分に抜け穴を見つけないと……」
楠一重:「苛つかせてくれるわ。全く」
茶川閂:「まあ、見てから考えよう。案外やりようがあるかもしれねえしな」
茶川閂:「今俺はそう強く願ってるよ」
GM:当然、データ解析なのですぐさまパッと出てくるものではありません。あと2シーン程度は待つ必要がある。
GM:ブラックドッグで何らかの該当イージーエフェクトを持っていれば話は別かもしれませんが……
百地珠:「てきの」
百地珠:「しょうたいは?」
住良木菫:「敵の正体か。」
百地珠:「かめん」
百地珠:「しか ない」
百地珠:仮面の兵士である、以上の情報が何もないということ
鷹村さつき:「百地の言うとおりだ。そこんところが全く謎というのはスゲー不気味だぜ」
茶川閂:「ああ、どうしたもんかな」
楠一重:「……例のジャーム」
楠一重:「本当に何か、探れないのかしら……」
楠一重:口の中で呟く。
GM:第八支部には研究施設がある。しかも今残されているのは研究部隊だ。
GM:“現物”があればそれを解析できるが――
楠一重:「……!」
楠一重:ばっと顔を上げる。
楠一重:なんで忘れていたのか、というような顔。
住良木菫:「何か思いついたのかな。」楠さんに
楠一重:「そうよ……ああ、回収されてないじゃない!そんな場合じゃなかったんだから!」
楠一重:「……ええ。くそっ。とんだ足踏みだわ!」
鷹村さつき:「回収?何の話だ?」
楠一重:「私がこの地区に入った時、道中でジャームと出くわして排除したのよ!」
楠一重:「例の仮面とやらにね。それで……いつもの通り回収を要求して……」
楠一重:「回収チームなんか動いてるわけない!この状況で!ああ、もう……」
GM:当然、回収はできなかった。負傷の深い楠が死体を支部まで運んでいくこともできなかった。
GM:だが楠は間違いなく目撃している。極めて異形化が進行しながらも、ジャームの顔面には仮面らしき金属のパーツがあった!
楠一重:「自分の間抜けさに呆れるわ……」
楠一重:片手で頭を抑える
鷹村さつき:「ってことはだ。運がよければ、まだそのジャームの死体はそこに野晒しってことか?」
楠一重:「ええ……そうよ」
楠一重:「拾いにいく価値はある」
百地珠:「あるいは」
百地珠:「さきを こされているか」
楠一重:「……!」
楠一重:「急ぐわよ!早く!」
茶川閂:「ここはここでリスクの負いどころか……」
鷹村さつき:「敵の正体への“手がかり”を掴むチャンスがあるってことなら」
鷹村さつき:「行かねえって選択肢はねえよなァ~~~~!」
住良木菫:「ああ。データ解析の間ここで手をこまねいているのも時間の浪費だ。」
住良木菫:「ここは、打って出よう。」
GM:極めて危険な賭けではある。運が悪ければ、戦闘部隊と同じく敵の主力部隊に遭遇し、全滅の可能性もある。
GM:だが、最終的に判断を下すのは支部長だ。UGNの支部長はそうした責任を負う職務である。
住良木菫:「出るのは僕、茶川君、鷹村さん、楠さん。4人だ。」
百地珠:「……!」
住良木菫:「百地さんと押切くんはここに残って解析と防衛を任せる。」
茶川閂:「……珠。押切さんと大砂を守ってやってくれ。頼めるか?」
百地珠:「……わかった」
百地珠:「あるじの頼みだ」
百地珠:こくりと頷く。
茶川閂:「助かるよ。ありがとうな」
住良木菫:「ここが攻められてもすぐに救援に行けない可能性がある。支部が持たないと思ったら…」
住良木菫:「自分の命を最優先に行動してね。」
百地珠:「わかった」
鷹村さつき:「なーに、心配いらねえぜ!このさつきサンがササッとジャーム野郎の死骸を拾って帰ってくるからよ」
住良木菫:「茶川くん。大砂さんはあのままで大丈夫かい。」
茶川閂:「……ひとまずは。予断を許さない状況ではあると思いますが」
住良木菫:「君が言うのであれば信じよう。」百地に向き直り「押切くんに少し休んでから作業に取り掛かるように伝えてくれ。」
住良木菫:「いいかい。必ず休ませて。…医者は、自分の身体を診れないからね。」
住良木菫:「準備が出来たらすぐに行こう。」席を立つ。
茶川閂:「ふーっ……了解です」
楠一重:既に先んじて部屋を出ている。
楠一重:……このまま回収できなかったら、全面的に自分のアホのせいだからだ!!
百地珠:「おい鷹村」席に座ったまま呼び止める。
鷹村さつき:「?なんだよ、どうした?戦力的にこの天才剣士のさつきサンもここに残った方がいいって言うなら、支部長に相談してくれ」
百地珠:「あくじは」
百地珠:「組織のせいか?」
百地珠:大砂のことを言っているのかもしれない。
百地珠:「命令なら」
百地珠:「そいつが かんがえ きめたことは」
百地珠:「無になるのか?」
鷹村さつき:「…………」百地さんの目を見据えて、真剣な表情で
鷹村さつき:「さっきも言ったように大砂のヤツの場合だが……何が白で何が黒か、あいつはそれすらわからない内にFHに拾われたんだ」
鷹村さつき:「あいつが全ての罪を背負って死ぬべき、って言うのは酷ってもんだろ」
百地珠:「じぶんの人生は――」
百地珠:「ひていしたくない」
百地珠:「もの」
百地珠:「だ」口数がどんどん減る。
鷹村さつき:「お前の過去に何があったかは知らねえが」
鷹村さつき:「結局、そいつを背負って生きるかどうかはてめえの踏ん張り次第だろうよ」
百地珠:「む」
百地珠:納得したかどうかは分からないが、それ以上は何かを言うことはない。
鷹村さつき:「オレは背負えねえやつに抱えて生きろとは言わねえ。だが背負うと決めたなら、責任を持つことだな」
鷹村さつき:「それじゃ、オレはもう行くぜ。留守番は任せた!」
百地珠:「たのむぞ」
百地珠:「あるじをたのむ」
鷹村さつき:その言葉には手を振って返す。任せろと言わんばかりにその背は自信に満ちているぞ!
GM:ロイス取得及び購入が可能です。
茶川閂:大砂さんへの感情を慈愛〇/不安 へ変更します
楠一重:ロイス保留!応急手当!
GM:ついに慈愛に……
茶川閂:また、楠さんも友情〇/なんだコイツ!? に変更!
楠一重:2dx
DoubleCross : (2R10[10]) → 6[5,6] → 6
楠一重:本田圭佑……!!
GM:クッソ無様完全屈服応急手当キットが手に入りました。
楠一重:何度私の前に立ち塞がれば気が済むのよ…!?
GM:たかが応急手当キット、そう思っていませんか?
住良木菫:ロイス保留、購入は強化ビジネススーツ
住良木菫:5dx+1>=19
DoubleCross : (5R10+1[10]>=19) → 9[1,2,3,4,9]+1 → 10 → 失敗
茶川閂:ぼでま!
住良木菫:こちらも失敗!以上!
茶川閂:2dx+1=>12
DoubleCross : (2R10+1[10]>=12) → 3[1,3]+1 → 4 → 失敗
茶川閂:ふにゃふにゃ
茶川閂:以上です
鷹村さつき:ボディーアーマーチャレンジ!行くぞォ!
鷹村さつき:1DX=>12
DoubleCross : (1R10[10]>=12) → 4[4] → 4 → 失敗
鷹村さつき:あれ
鷹村さつき:闇に飲まれたダイスが……失敗して帰ってきた!
GM:では本日は以上!お疲れ様でした!
茶川閂:あざしたー!
楠一重:あざっしたー!
鷹村さつき:本日もありがとうございましたー!おやすみなさい!
■Remembrance/01
茶川閂:待機マン!
GM:次のシーンで茶川くんの回想シーンのタイムリミットのアナウンスをする予定でしたが
GM:本人から申告があったのでジャームの死体回収の前に回想シーンを入れます。
三週間前 N市 第八支部 ミーティングルーム
美山裕二(戦闘部隊):「だからさ。冷静に考えてみろ?」
美山裕二(戦闘部隊):チョコレートバーを齧りながら、押切に淹れさせたコーヒーを飲む。
美山裕二(戦闘部隊):「イエローテンパランスが負けたのはあれが水辺の戦いだったからだ。だろ?」
茶川閂:珠を膝にのせて五部を一緒に読んでいる。「ほーら、珠。これがパープルヘイズだぞぉ~。このあと恥知らずになるんだ」
茶川閂:「どうしたんですか急に」
美山裕二(戦闘部隊):「承太郎がオラァッでぶん殴っても効かないんだから」
美山裕二(戦闘部隊):「DIOでも倒せないだろ。普通にさ」
後藤鈴(戦闘部隊):「面倒くさい絡み方するやつだな……」
美山裕二(戦闘部隊):「時を止めてぶん殴っても、効かない上にイエローテンパランスが付着するだろ?」
美山裕二(戦闘部隊):「詰みじゃん。なんか間違ってるか?」
七島リオ(戦闘部隊):「わかったよもう……最強はそれでいいよもう」
美山裕二(戦闘部隊):「じゃあ俺の論破ってことでいいよな~!」
茶川閂:「美山さんホントイエローテンパランス好きだなぁ」
美山裕二(戦闘部隊):「“好き”とかじゃないんだよ」
美山裕二(戦闘部隊):「“強い”って話だろ?」
住良木菫:「………。」ミーティングルームの隅で黙々と漫画の単行本を読んでいる。
住良木菫:彼の前には本編の単行本、短編集、スピンオフ作品の冊子と気鋭の作家によるノベル化した小説がうず高く積まれている。
住良木菫:「漫画なのにタッチが写実的で面白いね。ポーズとかは西洋美術を参考にしているのかな?」
住良木菫:単行本を横に向けたり逆さに向けたりして構図を鑑賞している
茶川閂:「あ、住良木さん。それ6部に入るとカブトムシ出てきますよ」
住良木菫:「虫も出るんだねえ。ハエが出たのは見たけど。」
茶川閂:「あっちげーわテントウムシだ」
茶川閂:「テントウムシは五部……?」
茶川閂:自分で言ってて混乱してくる。そして、昆虫について話をすればとりあえず読み進めるだろうという雑な理解をしている。
佐伯安吾(戦闘部隊):「第五部だよ。カブトムシは第三部と第六部」
茶川閂:「詳しい~。さすがっすね」
佐伯安吾(戦闘部隊):「別にね。俺は全然詳しくないけど」
茶川閂:(こういうこと言う人が一番詳しいんだよな……)
七島リオ(戦闘部隊):「茶川、結局どの辺りまで読んだの」備え付けのモニタでスマブラのソロプレイとかをやっている。
茶川閂:「八部の途中まで。ロコ……ロカ……? ロロロロ? の実が出たとこ」
佐伯安吾(戦闘部隊):「ロカカカ」
茶川閂:「ロカカカ! そうそうそれですよ」
七島リオ(戦闘部隊):「えっいつの間にか追い抜かれてるじゃん。第八部最初の方までしか読めてないんだけど」
茶川閂:「リオ~、お前ゲームばっかやってるからだぞ。マンガも読め」
七島リオ(戦闘部隊):「ゲームばっかやってるわけじゃないし……勉強もしてるし……」
美山裕二(戦闘部隊):「え~?じゃあ茶川の好きなスタンドって何なのよ」
美山裕二(戦闘部隊):「リオはあいつ。六部の賭けのやつが好きなんだよな」
佐伯安吾(戦闘部隊):「取り立て人マリリン・マンソンね」
茶川閂:「俺こういうの苦手なんすよね~! スタープラチナって言うと怒られる空気ありません?」
茶川閂:「いや、怒られるっつーか、『ふ、その程度か……』みたいな」
美山裕二(戦闘部隊):「いやあいいじゃんスタープラチナ!いいと思うよ俺は!」
茶川閂:「それイエローテンパランスが勝てるからでしょ」
美山裕二(戦闘部隊):「別に俺はイエローテンパランス推してるわけじゃないけど、事実として強いって言ってんの」
茶川閂:「後藤さん助けてくださーい。先輩に絡まれています」
後藤鈴(戦闘部隊):「美山」
後藤鈴(戦闘部隊):「うざい」
美山裕二(戦闘部隊):「ええ~……」
茶川閂:「後藤さんは好きなスタンドとかあるんですか? ていうか、ジョジョ読んでるんです?」
後藤鈴(戦闘部隊):「え……いや、いいだろ……私は」
後藤鈴(戦闘部隊):恥ずかしがって顔をそむける。
茶川閂:「良くないっすよ。スタンドじゃなくてボーンナムが一番好きってことにしますよ」
七島リオ(戦闘部隊):「あれだ。血管針攻撃のやつだ」画面を見ながら。
七島リオ(戦闘部隊):「変なの覚えてるな」
茶川閂:「ペイジ・ジョーンズ・プラント・ボーンナム! の最初のとこ」
茶川閂:「ずっとペッシだと勘違いしてたんだよなぁ。この前ググったもん」
後藤鈴(戦闘部隊):「別にどうでもいいけどさ……」
後藤鈴(戦闘部隊):「……スティッキー・フィンガーズ」
茶川閂:「わかる~~~! なんでおかっぱ頭の操るジッパーがあんなにカッコいいんでしょうかね」
後藤鈴(戦闘部隊):「ブチャラティがかっこいいから好き……」
茶川閂:「とてもよくわかる……」
七島リオ(戦闘部隊):「第五部いいよね」
茶川閂:「メタリカとかどう考えても暗殺に使うのが一番向いてるスタンドだもんなぁ。納得感がある」
佐伯安吾(戦闘部隊):「第五部といえば、トリッシュの能力は結果的にキング・クリムゾンと関係なかったってよく言われるんだけど」
佐伯安吾(戦闘部隊):「スパイス・ガールは結局トポロジーの維持の能力だから、時空を操るスタンドとは無関係じゃないんだよね」
佐伯安吾(戦闘部隊):「ザ・ハンドと同じように形状を維持する空間に干渉する能力だと考えるべきなんだよ」
茶川閂:「知らなかった……!」
茶川閂:(やっぱガチじゃん!?)
茶川閂:(佐伯さんには好きなスタンドを聞かない方がいいかもしれないな……)
百地珠:「……」茶川の膝に座ったまま、先程から無反応だ。
茶川閂:「どうした? 絵が怖いか?」
茶川閂:血まみれのイルーゾォを指さしながら
GM:グロすぎるシーンw
百地珠:「ぐー」寝ていた!
茶川閂:「あらら、ねてら」
茶川閂:「じゃあちょっと部屋まで運んできますわ」目を細めて頭をなでた後、抱きかかえて立ち上がる。
住良木菫:「いってらっしゃい。」
美山裕二(戦闘部隊):「おう、休ませとけ」
茶川閂:「住良木さんも好きなスタンド探しといてくださいよー」
美山裕二(戦闘部隊):「イエローテンパランスはもう出た?まだか?」
住良木菫:「うーん……」しばらく考えて「ヌかな」
美山裕二(戦闘部隊):「ヌ?」
住良木菫:「読んだ中だとヌが一番かなあ。」
美山裕二(戦闘部隊):「ヌってなんだ佐伯」
茶川閂:「ミキタカのことヌって言います!?」
茶川閂:部屋の出入り口前なのにわざわざ叫んでいる
佐伯安吾(戦闘部隊):「ああ。ヌ・ミキタカゾ・ンシか」
佐伯安吾(戦闘部隊):「『ヌ』で始まるスタンド名、実はないんだよね」
茶川閂:(いやだから佐伯さんこわっ!)
住良木菫:「一人だけ宇宙人ってところが面白いね。」
茶川閂:「結局謎ですもんね……」
佐伯安吾(戦闘部隊):「厳密に言えばスタンドではない可能性があるんだよね」
佐伯安吾(戦闘部隊):「自分の意志による変身能力を持つ非人間生物としては柱の男や岩人間がいるわけだから」
後藤鈴(戦闘部隊):「怖いなこいつ」
住良木菫:頷きながら佐伯の話に耳を傾けている
茶川閂:住良木さん、ああいう議論好きそうだな……と思いながら部屋を出る。
茶川閂:――戦闘部隊の4人は、珠を連れて移籍した自分にも良くしてくれていた。
茶川閂:思い出すのは、任務や訓練でなく……たわいない話をした時のことばかりだ。
茶川閂:
茶川閂:だが、死んだ。
茶川閂:
■Middle/05
GM:次のシーンは全員登場です。ジャームの死体回収に向かってもらいます。
GM:登場侵蝕をどうぞ。
茶川閂:1d10+64
DoubleCross : (1D10+64) → 6[6]+64 → 70
鷹村さつき:55+1d10
DoubleCross : (55+1D10) → 55+8[8] → 63
楠一重:1d10+64
DoubleCross : (1D10+64) → 7[7]+64 → 71
住良木菫:住良木菫の侵蝕率を+3(1d10→3)した(侵蝕率:53→56)
N市 住宅街
GM:第八支部に駆けつけた楠が、最初にジャームと交戦した地点。
GM:その経路は彼女が覚えている。到着には然程時間がかからない。
GM:問題は戦力である――人数編成は4人。全滅させられた戦闘部隊と同じだ。
楠一重:「……」
楠一重:警戒しつつ先頭で道筋を案内する。
GM:夜の住宅街だ。ちらほらと通行人の姿すらある。
GM:いつもと同じ日常の風景に過ぎない……彼ら以外にとっては。
住良木菫:「こうしてみると、いつも通りだね。」
楠一重:「この辺りよ。“キャンサー”の回収も既に動いているとすれば、いつかち合ってもおかしくないわ」
茶川閂:「そりゃ困ったな。遺体を回収されてないといいんだが」
鷹村さつき:「ここは先手を取りたいところだが、さて……」
GM:目的の空き家に到着する。血の臭いに他の住民が無頓着なのは、ワーディングの残滓による影響であろう。
GM:そしてそれは、然るべき手段さえあれば“キャンサー”の側も追跡可能な痕跡であることを意味する。
GM:やはりまだ敵影はない。回収は可能だ。
楠一重:「あったわ……」
住良木菫:「迅速に回収して離脱しよう。」
楠一重:安堵の溜息をつく。
GM:楠との熾烈な戦闘によって損傷は激しいが
鷹村さつき:「うっ」血の匂いに眉を顰める。「ひどいな……だが、まだ敵はこいつの存在に気づいてなかったようだな」
楠一重:「ええ。茶川。担ぎなさいよ」
GM:第八支部にはレネゲイド研究の専門家がいる。この死体からの解析も全くの不可能ではないはずだ……
茶川閂:「はぁ!? 良いけどよぉ~……」あたりに気を付けながら担ぎ上げようとする。
楠一重:「雑用係に仕事をくれてやるんだからありがたく思いなさい」
GM:グチャ……
GM:グズグズの死体を担ぎ上げる。切断された下半身辺りがグチャリと千切れて落ちる。
GM:ひたすら切り刻まれた死体なので損壊が激しいのだ。
住良木菫:「………これは。」
茶川閂:「……」少しだけ顔をしかめる。不快感でなく、この怪物から後藤さんを連想してしまったことに、だ。
鷹村さつき:「ウエェ~~~~~ッ!楠、お前こいつと戦う時どれだけ派手に暴れたんだ!?」
楠一重:「……」
楠一重:「仕方ないでしょ!こんな事になるなんて思ってなかったんだから!!」
茶川閂:「そっちは楠が持ってもいいんだぜ?」 そういいながら再び持ち上げよう。
楠一重:「うう……」
住良木菫:「出来るだけ崩さないように死体袋に詰めて。」
楠一重:自分のせいでもあるので、しょうがなく死体袋に詰める。
GM:――カチッ
鷹村さつき:「待て!今のは何の音だ?」
住良木菫:「……?」顔を上げる。
GM:住宅の廊下の闇から、何か
GM:スイッチを入れるような音がする。
鷹村さつき:「何か……妙な音がしたぞ、今」音の方向へ視線を差し向ける。既に手は刀の鍔へ。
楠一重:「!」
楠一重:音の方に振り向く
仮面兵士:「『住良木菫』――カチッ『住良木菫』」
仮面兵士:ノイズ混じりの合成音声が吐き出される。ボイスレコーダーのスイッチを入れる音だ。
仮面兵士:「カチッ――『確認する』『住良木菫』」
仮面兵士:民生品のボディアーマーに身を包み、金属製の仮面で、顔面をすっかり覆った兵士だ。
楠一重:「お出ましね……!」
住良木菫:「………さて。みんな準備はいいかな。」
茶川閂:「出来てます」
楠一重:「へえ、戦るつもりなの」
鷹村さつき:「戦いの準備が出来てるか?って意味なら」
鷹村さつき:「オレの方はとっくの昔に出来てるぜ!この街に来た時点でよお、元々そのつもりで来てるんだからな!」
楠一重:「場当たり的っぽい判断ね……まあ尻尾巻いて逃げろって言われるよりはマシだけど」
仮面兵士:死体のジャームのように異形化はしていないが、情報と一致する。やはり敵も死体の回収にここに来ていた!
仮面兵士:ゾロゾロ ゾロ
茶川閂:「なるほどこいつは」感心したようにつぶやく。「数だけは一人前だ」
仮面兵士:前衛が2人。後衛が3人。
仮面兵士:――5人いる!回収部隊だけでも5人!
楠一重:「結構じゃない」
楠一重:「散々苛つかされた分、憂さ晴らしになってもらうわ」
住良木菫:皆の顔を見回して「では命令を出そう。」
住良木菫:「“キャンサー”を解剖して切除する。」
住良木菫:白衣の袖からメスを取り出し、構える。
住良木菫:(これでいいかな…美山さん)
楠[5] 茶川[8] 鷹村[10] 住良木[4]
2m
仮面兵士:アタッカー[5]×2
1m
仮面兵士:サポーター[5]
3m
仮面兵士:ガンナー[11]×2
GM:行動値を入れました。
楠一重:くそっ!足が速い!
住良木菫:僕らが足遅いんだよ…
GM:仮面兵士はここで必ずしも全滅させる必要はなく、撤退条件があります。
GM:少なくとも1ラウンドの間は普通に戦ってもらうことになります。
茶川閂:おお
住良木菫:なんと
鷹村さつき:その条件とは!?
GM:そのうち分かる!
楠一重:おおっ
楠一重:ということは多分こいつら強いな!
楠一重:気合い入れていこう
住良木菫:殺しに行こうぜーっ 粛清だーっ
茶川閂:やるしかだぜ
■第1ラウンド
GM:それではセットアップ。行動値11のガンナーから動きます。
仮面兵士:ガンナー:2体が《空間圧縮》。対象はアタッカー2体。
仮面兵士:アタッカー:「カチッ――『住良木菫』」
仮面兵士:アタッカー:「『確保する』カチッ『確保する』」
楠[5] 茶川[8] 鷹村[10] 住良木[4]
仮面兵士:アタッカー[5]×2
3m
仮面兵士:サポーター[5]
3m
仮面兵士:ガンナー[11]×2
GM:行動値10の鷹村さんのセットアップ。
鷹村さつき:《狂騒の旋律》起動。侵蝕5上昇で63→68.
鷹村さつき:対象は同エンゲージ内の味方全員。ラウンド中攻撃力+9とBS-暴走を受けます。
楠一重:おおおお!ハヌマーンの力が入ってくるぞい!
住良木菫:充電完了ーー
GM:全員駄目そう
茶川閂:やったー!
茶川閂:暴走したので《背徳の理》《喰らわれし贄》。
茶川閂:シーン中ダイス+10と攻撃力+15です。
鷹村さつき:「一気に距離を詰めてきやがった!後詰を攻撃させないつもりだろうが------」鯉口を切り、刃を抜き放つ。
鷹村さつき:「刃の届く距離に踏み込んできたのは失策だったな」さつきの呼吸に併せて、レネゲイド由来の超自然の風が吹く。
楠一重:「へぇ……得物は上等みたいね。それなりに」
楠一重:風に吹かれ、全身に纏うレネゲイドが高揚する!
茶川閂:影がざわめく。風に揺られる水面のようだ。
鷹村さつき:「行くぞてめーら!遅れんなよ!」吹き荒れる風がさつきだけでなく、周囲のオーヴァードのレネゲイドも励起する!
楠一重:「誰に口利いてるわけ?……こっちのセリフよ!」
楠一重:ジャキン!刃を展開する!
住良木菫:「…不思議と気分が高揚する。」
住良木菫:「ありがとう。少なくとも戦闘に対して気負いしなくなったよ。」
茶川閂:70→74
仮面兵士:アタッカー:アタッカーはセットアップなし。
仮面兵士:サポーター:サポーターも同様にありません。
住良木菫:楠さんがなければ私かな?
GM:住良木さんはセットアップございますか
住良木菫:《活性の霧》《タブレット》《多重生成》!PC全員の攻撃力+15、ドッジダイス-2!
楠一重:あ、すいません!こちらございません!
楠一重:ヒューッ
住良木菫:住良木菫の侵蝕率を+3した(侵蝕率:56→59)
住良木菫:住良木菫の侵蝕率を+5した(侵蝕率:59→64)
楠一重:シナジーッ
住良木菫:仮面の兵士…お前らだけはコ・ロ・ス…
茶川閂:はいはい! 宣言が遅くなってすいません。《螺旋の悪魔》を使います。攻撃力+21と暴走!
茶川閂:74→77
茶川閂:「……力を貸せ」小さく呟けば、影はズルズルと足元から茶川の内側に吸い込まれていく。
茶川閂:その正体が生まれたばかりの赤子か、死を待つ老人か、単なる低血圧のようなものなのかはわからないが、
茶川閂:ただ力の断片だけを彼に引きずり出される。
仮面兵士:ガンナー:では最初はガンナーの手番。マイナーで《斥力の矢》。
仮面兵士:ガンナー:choice[楠,茶川,鷹村,住良木]
DoubleCross : (CHOICE[楠,茶川,鷹村,住良木]) → 住良木
仮面兵士:ガンナー:「カチッ――『住良木菫』」
仮面兵士:ガンナー:《瞬速の刃》《魔王の腕》《天からの眼》《リフレクトレーザー》。
仮面兵士:ガンナー:16dx+4 リアクション-6個,命中で硬直付与。
DoubleCross : (16R10+4[10]) → 10[2,2,2,2,3,3,4,4,5,5,5,6,7,8,8,10]+2[2]+4 → 16
住良木菫:ひえー!暴走中!
仮面兵士:ガンナー:じゃあ命中しろ!ダメージを出します。
仮面兵士:ガンナー:2d10+8 装甲有効
DoubleCross : (2D10+8) → 7[2,5]+8 → 15
住良木菫:耐えます!残りHP9点!
鷹村さつき:ダメージは運良くかなり低い!
仮面兵士:ガンナー:ならば、2体目のガンナーは同じく住良木さんを狙います。
仮面兵士:ガンナー:マイナー《斥力の矢》、メジャー《瞬速の刃》《魔王の腕》《天からの眼》《リフレクトレーザー》。
仮面兵士:ガンナー:16dx+4 リアクション-6個,命中で硬直付与。
DoubleCross : (16R10+4[10]) → 10[1,2,3,3,4,5,5,6,7,7,8,8,9,9,9,10]+3[3]+4 → 17
仮面兵士:ガンナー:暴走を解除しなければこのままダメージ。
住良木菫:ひえ!ダメージください!
仮面兵士:ガンナー:2d10+8 装甲有効
DoubleCross : (2D10+8) → 5[3,2]+8 → 13
住良木菫:ウワー!死ぬ!リザレクト!
住良木菫:住良木菫の侵蝕率を+1(1d10→1)した(侵蝕率:64→65)
仮面兵士:ガンナー:「カチッ――『包囲している』『確保する』カチッ――『お前を』」「カチッ――『確保する』『住良木菫』」
仮面兵士:ガンナー:無機質な音声だけが重なる。そして、何の前触れもなく
仮面兵士:ガンナー:――チュン!
仮面兵士:ガンナー:暗闇の中から飛来した弾丸が貫いている。
住良木菫:「………。」自分の身体を見る。「おや。」
仮面兵士:ガンナー:「……」チカッ チカッ
仮面兵士:ガンナー:高速回転するライフル弾だけが後衛仮面兵士の背後に浮遊している。
住良木菫:白衣に血が滲んでいる。それを認識すると同時に、吐血。
仮面兵士:ガンナー:「……」一方で、もう一体の兵は光弾めいたレネゲイド弾を掌の内から生み出している。戦術は同じでありながら、能力が異なるのか。
楠一重:「……ッ!こいつら…!」
楠一重:「住良木を狙ってる…?指揮官だから…?それとも…!」
鷹村さつき:「住良木サン!くそッ!」2体の銃手を認めて「あいつら、ソックリなのはガワだけで能力はそれぞれ違うのか?」
茶川閂:(なんだ……なにを支部長に執着してる?)
鷹村さつき:「とは言え……まずはこいつらをどかすしかねえ!」
GM:手番は行動値10、鷹村さん。
鷹村さつき:マイナーでBS:暴走を解除。
鷹村さつき:メジャーで《コンセントレイト:ハヌマーン》+《光の舞踏》+《吠え猛る爪》。対象は同エンゲージ内のアタッカー1!
鷹村さつき:判定に《援護の風》を載せます。
住良木菫:あ、鷹村さん!
鷹村さつき:はい
住良木菫:援護の風、よければ私の判定に残しておいてくれませんか…!
住良木菫:範囲攻撃できるの、私だけなので…
住良木菫:援護の風がないと回せない場合もあると思うので勿論そのあたりの判断は任せます…!
鷹村さつき:というわけで、援護の風なしで素面で振ります。オレは天才剣士なので素面でも問題ない
楠一重:いけーっ!!
住良木菫:頑張って!
鷹村さつき:5DX7+2
DoubleCross : (5R10+2[7]) → 10[4,4,5,8,8]+10[5,8]+2[2]+2 → 24
住良木菫:ま、回した…!すげー!!
仮面兵士:アタッカー:回避します。
茶川閂:流石だぜ!
仮面兵士:ガンナー:1番がアタッカー1に《ヘヴンアイズ》。
楠一重:よっしゃあ!!
住良木菫:こ、こいつ…!
茶川閂:ちょこざい
仮面兵士:アタッカー:8dx
DoubleCross : (8R10[10]) → 10[1,3,6,7,7,9,9,10]+3[3] → 13
仮面兵士:アタッカー:1足りないか……!受けます。
仮面兵士:アタッカー:あ、すみません
仮面兵士:アタッカー:《ヘヴンアイズ》の効果で達成値+10なので、修正して1足りないということですね
楠一重:ひーっ
鷹村さつき:な……なんとか命中!ダメージ振ります
鷹村さつき:3D10+9+7+15
DoubleCross : (3D10+9+7+15) → 15[9,5,1]+9+7+15 → 46
鷹村さつき:装甲無視46点ダメージです。喰らえッ
仮面兵士:サポーター:《波紋の方陣》。
仮面兵士:アタッカー:46-7D10
DoubleCross : (46-7D10) → 46-45[10,10,7,6,7,2,3] → 1
仮面兵士:アタッカー:1点受けました。生存しています。
住良木菫:!?
楠一重:!!??
茶川閂:すごいの来た
楠一重:めちゃくちゃやってきやがる
仮面兵士:アタッカー:鷹村の懐に潜り込み、攻撃を仕掛けようとしている。然程強力なオーヴァードには見えない。
仮面兵士:アタッカー:「……」鷹村の太刀筋ならば先手を取れる。
鷹村さつき:「どうやらこいつら、量で圧すぶん質には劣るという典型的なパターンらしいな!」刃に銀の疾風が宿る。放たれた神速の剣が、兵士の胴体を横薙ぎに払うべく振るわれ――――――――
GM:ギン!!
GM:不可視の力が横合いからその刀を逸らす。
仮面兵士:サポーター:「カチッ――『確保する』」
仮面兵士:サポーター:音波のような力なのか。中央付近の個体が横合いから妨害をした!
鷹村さつき:「なにッ!は……弾かれたッ!」
仮面兵士:アタッカー:「……」ボディアーマーが切り裂かれているが、奥の肉までは裂けていない。動揺する様子もない。
仮面兵士:アタッカー:まるで機械のように淡々と、次の攻撃動作に入りつつある。
GM:手番は行動値8、茶川くん。
鷹村さつき:「野郎~~~~~ッ!一筋縄ではいかねえってわけか!」すかさず納刀し、間合いを測りなおす。
楠一重:「わざわざ群がってるとこに突っ込んでくんじゃないわよ!」
楠一重:「とはいえいくらか種は割れた……茶川、あいつを死なせたくなかったら埒を空けなさい!」
茶川閂:はい!
茶川閂:マイナーで暴走解除
茶川閂:メジャーコンボ『拾億吋砲』。《コンセントレイト》+《原初の赤:インスタントボム》!
茶川閂:14dx7+6
DoubleCross : (14R10+6[7]) → 10[2,3,4,4,4,5,5,7,7,7,8,8,10,10]+10[4,4,4,5,5,7,7]+3[2,3]+6 → 29
茶川閂:う~む
GM:対象はアタッカーのどちらにしますか?
茶川閂:あ、狙うのは一点喰らったアタッカーです!
GM:1がHP1削れてる方
GM:分かりました。
仮面兵士:ガンナー:ガンナー2が《ヘヴンアイズ》。
楠一重:まあ2体とも持ってるよな…!
仮面兵士:アタッカー:8dx+10 回避
DoubleCross : (8R10+10[10]) → 8[1,2,2,3,4,5,6,8]+10 → 18
楠一重:うおおおおお!!!
仮面兵士:アタッカー:ちっ、クリティカルは出ないか
楠一重:最高!!
鷹村さつき:あっぶない!
茶川閂:あっぶね
住良木菫:危ない…
楠一重:風…吹いている…確実に…
茶川閂:では……ダメージをば!
茶川閂:3d10+60+8
DoubleCross : (3D10+60+8) → 26[6,10,10]+60+8 → 94
住良木菫:……?
楠一重:ええ
茶川閂:コイツ今回調子いいな
住良木菫:ミドルで出ちゃいけない数字が見えるんですけど
仮面兵士:アタッカー:それはまずい。アタッカー1は砕け散ります。復活エフェクトもなし。
仮面兵士:アタッカー:――ダン!
仮面兵士:アタッカー:機敏な戦闘機動で壁を蹴り、次は茶川の首を狩ろうとする。腕部には攻撃形態への変異の兆候がある。
鷹村さつき:「うるっせえ!こいつらを斬らねえことには、後詰を叩けねえだろうが!」吠え返して。「まずい!茶川、そっちに行ったぞ!」
茶川閂:「うるさいのはお前ら二人ともじゃろがい!」変形した腕を無造作につかむ。
茶川閂:それだけで兵士は、ビタリと空中で止まる。
仮面兵士:アタッカー:「……」重力に落ちることもない。腕をふるった慣性がそれ以上進むこともない。
仮面兵士:アタッカー:「………」停止している。
茶川閂:「全員生かす必要はないか……」ぺちん、と逆の手で仮面をはたく。
楠一重:「何を……!?」
茶川閂:それだけで、兵士の頭部だけが高速回転! 弾かれたベーゴマのように頭が吹き飛ぶ。
仮面兵士:アタッカー:ビキッ
茶川閂:手を離せば、力なく胴体は崩れ落ちるだろう。
仮面兵士:アタッカー:――ダン!トン、トントントン……
仮面兵士:アタッカー:仮面がついたまま頭部がすげ飛び、木製の廊下を弾んで遠くへと転がっていく。
茶川閂:「スコア1。どうだい、こんなもんで」
鷹村さつき:「や……やった!」
仮面兵士:ガンナー:「……『確認』――カチッ『新たな兵力』」
仮面兵士:ガンナー:当然、部隊の死に動揺する様子はないが、それでも構えを変える。
住良木菫:「うん。いつ見てもすごいね。」
楠一重:「何よそれ……!?あんたの能力なの……?」
鷹村さつき:「しかし、なんつーパワーだよお前。大砲でもぶっ放したみてえな威力だぜ!」
茶川閂:「これしかできないっすからね……! ほら、お望み通り埒を開け……まだ空いてねぇか!?」
GM:次の手番は行動値5。楠さん。
楠一重:いえあ!
楠[5] 茶川[8] 鷹村[10] 住良木[4]
仮面兵士:アタッカー[5]
3m
仮面兵士:サポーター[5]
3m
仮面兵士:ガンナー[11]×2
楠一重:ではマイナーで《破壊の爪》!メジャーで《コンセントレイト:ブラム=ストーカー》+《渇きの主》+《鮮血の一撃》+《血に飢えた跳躍》
楠一重:対象はアタッカー!
楠一重:あ、《獣の力》も乗せます!
GM:アタッカーはもう一体しか残っていない!ピンチアヤ!
楠一重:11dx7+4
DoubleCross : (11R10+4[7]) → 10[1,1,2,4,5,5,6,6,7,9,10]+4[3,3,4]+4 → 18
楠一重:あれーっ!?
茶川閂:かわいい
楠一重:ぼ、妨害はもうないよな!
仮面兵士:アタッカー:いいえ。ありますね
楠一重:無いと言ってくれ!!
仮面兵士:アタッカー:オートで《殺意の壁》。
楠一重:うわあああん
仮面兵士:アタッカー:リアクションは《竜鱗》なんですが、まあ装甲無視だしガードでもいけるやろ……
仮面兵士:アタッカー:ガード。攻撃力は-15されます。
楠一重:ウグゥーッ
楠一重:ダメージ行きます!
仮面兵士:アタッカー:茶川くんの攻撃にもやるだけやっとけばよかったな殺意の壁
楠一重:2d10+11+9+10+9+15-15
DoubleCross : (2D10+11+9+10+9+15-15) → 8[6,2]+11+9+10+9+15-15 → 47
楠一重:装甲無視わに!
住良木菫:結構な威力!
楠一重:浸蝕は88に
茶川閂:威力出てますよこれは
仮面兵士:サポーター:《子羊の歌》。ダメージを移し替えます。
仮面兵士:サポーター:そして《デモンズウェブ》を自身に。
楠一重:なんじゃぁ~っ
仮面兵士:サポーター:47-7d10
DoubleCross : (47-7D10) → 47-56[6,5,10,6,10,10,9] → -9
仮面兵士:サポーター:物凄い出目!ノーダメージです。
楠一重:なんじゃあその出目は~~ッ!
住良木菫:こ、こいつ…!!
茶川閂:こいつメチャクチャ邪魔だな!
住良木菫:サポーター…お前だけはコ・ロ・ス…
楠一重:「はぁッ!!」
楠一重:ジャキンッ!両腕に鎌刃を展開し、アタッカーに
楠一重:肉薄!そのまま急所向けて躊躇いなく引き裂く!
仮面兵士:サポーター:――ギュバッ
仮面兵士:サポーター:その瞬間、壁面から腕が生え、鎌の初動を阻止されている。
仮面兵士:サポーター:ギチッギチッ、ミシッ「……」
楠一重:「ッ!」
仮面兵士:サポーター:自らの肉体を木質に同化させて延長し、遠距離の味方を援護している……!
楠一重:「クズでケダモノのくせに、庇い合うのね……」
楠一重:ぶちぶちっ!
楠一重:腕を鋸引いて引き裂く!
仮面兵士:サポーター:ビシャ!
仮面兵士:サポーター:指が数本千切れて飛ぶが、意に介する様子もない。
仮面兵士:アタッカー:「シューッ……」アタッカーは再び距離を取る。秩序だった、悪く言えば教科書通りの動きでしかない。
楠一重:「だったら、お望み通り仲良く地獄に送ってあげる!」
楠一重:血走った目で、敵を睨む!
仮面兵士:アタッカー:手番はアタッカーが先にしようかな。
仮面兵士:アタッカー:マイナーで《破壊の爪》。
仮面兵士:アタッカー:メジャーで《渇きの主》《深き傷痕》《鮮血の一撃》《血の宴》。対象はエンゲージ内全員。
仮面兵士:アタッカー:ダメージを受ければシーン中次の攻撃まで攻撃力-10です。
仮面兵士:アタッカー:15dx+4
DoubleCross : (15R10+4[10]) → 10[1,2,2,3,4,4,4,5,5,5,6,6,7,8,10]+1[1]+4 → 15
楠一重:ぐえええ
茶川閂:うおーっドッジ
住良木菫:暴走中!
茶川閂:2dx
DoubleCross : (2R10[10]) → 5[4,5] → 5
茶川閂:だめ!
鷹村さつき:ドッジダイスマイナス2個補正ですっけ。とはいえこの出目なら!
鷹村さつき:1DX+1=>15
DoubleCross : (1R10+1[10]>=15) → 2[2]+1 → 3 → 失敗
鷹村さつき:ダメかー!
GM:暴走してない人は回避してくりゃんせ
楠一重:暴走!
仮面兵士:アタッカー:2d10+10 装甲無視,ダメージでシーン中次の攻撃まで攻撃力-10
DoubleCross : (2D10+10) → 5[1,4]+10 → 15
住良木菫:こいつぅ~~
住良木菫:《リザレクト》!
住良木菫:住良木菫の侵蝕率を+10(1d10→10)した(侵蝕率:65→75)
楠一重:ますます固くなるつもりかよ
仮面兵士:アタッカー:《鮮血の一撃》でHPを2消費し、《渇きの主》で16回復。
住良木菫:バホッ……
楠一重:トランセルか?
楠一重:ぎやぁ!
茶川閂:いたい 残り13です
鷹村さつき:残り11!
楠一重:たべのこしナットレイかよ!!
仮面兵士:アタッカー:ス……
楠一重:「!」
楠一重:「来るわよ!」
仮面兵士:アタッカー:距離を取っている。今までの戦闘機動とは違い、動きを休止している――
仮面兵士:アタッカー:――ように、見える!
仮面兵士:アタッカー:バチン!!!
仮面兵士:アタッカー:異形化した右腕を振ると、極細の糸めいて形成された血の鞭が
仮面兵士:アタッカー:射程内の全員を切り裂く。既に攻撃準備を終えていた――全員を攻撃する準備を。
楠一重:「ぐ……!」
茶川閂:「ぐおっ……!?」全く気付かなかった。楠の声でどうにか反応できたが、避けることはできない。
楠一重:肌を細かく切り裂かれ、激痛を味わいながらも踏みとどまる
仮面兵士:アタッカー:「カチッ――『無力化』」
住良木菫:「ん、こちらは鞭か。」
住良木菫:血を流しながら自分の手を見る
仮面兵士:アタッカー:「『確保する』『無力化』『確保する』」
住良木菫:「レネゲイドを抑制している…?文字通りの無力化だね。」
茶川閂:(捕獲だと……?)
鷹村さつき:「くそ……こいつ」致命打を逸らすことはできた、が、全身から血が噴き出る。「準備してやがったってわけか。この乱戦の中で……」
楠一重:「威力は……どうって事ない……痛みなんかで止められると思わないことね……!」
楠一重:ぶちっ!ぶつっ!手に糸を食い込ませながら、無理矢理に肉ごと離す!
茶川閂:傷口の内部は完全な漆黒。ねばつく黒い体液は地面に垂れる前に、巻き戻るかのように体内へ戻る。
GM:先制するガンナーが出足を挫く。先に動かれてもサポーターが時間を稼ぐ。そしてアタッカーが全員を一網打尽にする。
GM:そして、互いに強固に絡み合った組織であるかのように、数が多ければ多いほど……相互的に『殺せない』敵だ。
仮面兵士:サポーター:同じく行動値5。サポーターの攻撃。
仮面兵士:サポーター:choice[楠,茶川,鷹村,住良木]
DoubleCross : (CHOICE[楠,茶川,鷹村,住良木]) → 楠
楠一重:いやーっ!
仮面兵士:サポーター:マイナーはなし。
仮面兵士:サポーター:メジャーアクションは《狂乱の一声》のみ。
仮面兵士:サポーター:命中すればサポーターへの憎悪を与えます。
仮面兵士:サポーター:5dx
DoubleCross : (5R10[10]) → 10[1,1,7,10,10]+9[1,9] → 19
仮面兵士:サポーター:いい出目!
住良木菫:出目がいい…!
楠一重:暴走でございますわ!
仮面兵士:サポーター:じゃあ死ね!
仮面兵士:サポーター:2d10+5
DoubleCross : (2D10+5) → 11[5,6]+5 → 16
仮面兵士:サポーター:装甲有効
楠一重:ダメージをいただけますこと!
楠一重:じいやーっ!!
楠一重:丁度死亡!
GM:雑お嬢様には
GM:死、あるのみ!!
楠一重:1d10+88
DoubleCross : (1D10+88) → 5[5]+88 → 93
楠一重:ぐぁああ
GM:雑・即・斬!!
楠一重:それが斎藤一、お前の正義か……
仮面兵士:サポーター:では、アタッカーの猛攻を凌いだ楠は気付く。
仮面兵士:サポーター:先程千切り飛ばしたサポーターの指の肉片が
仮面兵士:サポーター:まだ、空中に浮遊している。先程のような茶川の能力によるものではない……!
仮面兵士:サポーター:「……」
仮面兵士:サポーター:ズ ワ ッ !
仮面兵士:サポーター:小肉片が爆裂!浮遊領域の内部にいた楠の頭部に共振を起こす!
楠一重:「ぐっ……!!」
楠一重:頭部を吹き飛ばされて、リザレクトを起こしながらも
楠一重:食い込んだ糸を引きちぎろうともがき続ける
楠一重:「この……程度で…ぇ…ッ!」
楠一重:燃えるような敵意は消えていない!
GM:未だ敵は4名!住良木さんの手番です。
住良木菫:では行きましょう。マイナーで暴走解除。
住良木菫:メジャーで《コンセントレイト:ソラリス》《絶対の恐怖》
楠一重:風タイム!
住良木菫:オートで《タブレット》《多重生成》、対象を4体にします。すなわち敵全員だ!
茶川閂:風、確実に吹いている
GM:ヒエーッ
楠一重:鷹村さん!今こそ!
住良木菫:風をくれー!
鷹村さつき:判定に《援護の風》+《ウインドブレス》
住良木菫:ありがとう…!
楠一重:吹いている…!
鷹村さつき:判定ダイス+5D、達成値+9
GM:もう《ヘヴンアイズ》はない……なんてことだ
住良木菫:11dx7+16
DoubleCross : (11R10+16[7]) → 10[1,2,2,2,3,4,4,5,7,7,9]+10[5,8,9]+10[3,10]+6[6]+16 → 52
住良木菫:達成値は52!
仮面兵士:アタッカー:ガード。
仮面兵士:ガンナー:ガード。
仮面兵士:サポーター:ガード。《自動触手》。
茶川閂:やらし~!
住良木菫:性格が最悪すぎる
住良木菫:スリザリン卒か?
住良木菫:ダメージ行きます!
楠一重:外道!
GM:ダメージをどうぞw
住良木菫:6d10+1+15+9-10 装甲無視
DoubleCross : (6D10+1+15+9-10) → 36[8,8,1,10,1,8]+1+15+9-10 → 51
住良木菫:死んでくれ~~!
住良木菫:自動触手のダメージはいくらでしょう!
GM:12点!
住良木菫:アズカバン卒か?
住良木菫:死!《リザレクト》!
住良木菫:住良木菫の侵蝕率を+5(1d10→5)した(侵蝕率:75→80)
GM:えー、どうしようかなあ
仮面兵士:サポーター:いや、《子羊の歌》だな……!これしかない。
仮面兵士:サポーター:ガンナー1のダメージを自らに移し替えます。
GM:そのガンナー1を残して全員死亡。51点は耐えられない……!
楠一重:うおおおお!!
住良木菫:や、やった…!
茶川閂:おっしゃー!
鷹村さつき:よし!
楠[5] 茶川[8] 鷹村[10] 住良木[4]
6m
仮面兵士:ガンナー[11]
住良木菫:攻撃に苦しむ楠さんを横目に、死体から何かをあさっている。
住良木菫:仮面兵士の使っていたテープレコーダーだ。
住良木菫:「あっ、これだこれだ。えーと、どう使うのかな。」カチカチとボタンを弄る
住良木菫:これだけの動きをしているのにもかかわらず、攻撃は来ない。
GM:「カチッ――『住良木菫』カチッ――『第八支部』カチッ――『続行する』」
楠一重:「何をッ…!遊んでるのよ!バカなの!?」
楠一重:「……?」
住良木菫:楠は見るだろう。戦場の只中を舞う一匹の蝶を。
GM:「カチッ――『成功した』カチッ――『失敗した』」
住良木菫:羽から散らばる鱗粉は幻覚剤である。兵士たちは『住良木菫』を見失い…
住良木菫:そして見つける。
住良木菫:「古いの使ってるんだねえ。」カチッ
住良木菫:「カチッ『住良木菫』カチッ『確保』カチッ『斉射』」
住良木菫:銃弾が舞い、アタッカーを穿つ。鞭が振るわれ、サポーターを薙ぎ払う。
住良木菫:彼らが認識する『住良木菫』へと、完璧な連携の攻撃が繰り出される。
GM:バヂヂヂヂヂッ!!
仮面兵士:アタッカー:「!」
仮面兵士:サポーター:「!」
楠一重:「同士討ち……違う!」
楠一重:「そう、させてるってわけ…!」
茶川閂:「住良木さんの――支部長の『蝶』なら」小さくうなる。「こうなるか。流石だな……!」
GM:アタッカーとサポーターは自らの連携によって物言わぬ肉片となる。
住良木菫:「………うん。これで連携は出来なくなったね。」死体を見下ろしながらつぶやく。
住良木菫:住良木菫の侵蝕率を+5した(侵蝕率:80→85)
住良木菫:住良木菫の侵蝕率を+5した(侵蝕率:85→90)
鷹村さつき:「エグい能力の使い方するぜ、まったく…」
楠一重:「ち……」
楠一重:糸がかき消え、腕を振る
鷹村さつき:「しかし、これで残りはあいつ1人に絞られたってわけだ」
???:[――残存数が1体]
???:耳の良いものは気付くかもしれない。
楠一重:「!」
楠一重:音の方に振り向く!
???:廊下の奥、静音のプロペラのような音が新たに増えている。
???:[可能な限り急いだつもりだけれど、やはり指令なしで戦線を維持するのは難しかったわね]
楠[5] 茶川[8] 鷹村[10] 住良木[4]
6m
仮面兵士:ガンナー[11]
3m
支援中継機
鷹村さつき:「新手か!?」
支援中継機:[そう。新手よ。とはいっても、ここであなた達を殺し切るのは難しいかしら]
楠一重:「どうやら、こっちは話が通じるみたいね」
支援中継機:[こちらが情報を得る分と、トレードオフではあると思うけれど]
楠一重:「スピーカー越しっていうのは気に入らないけれど」
楠一重:「……何が狙い?」
支援中継機:ごく低空を浮遊している、無人機だ。カメラを向けている。
支援中継機:[住良木菫]
楠一重:「……」
楠一重:ジロと住良木を見る
住良木菫:「うん。」
楠一重:「らしいわよ」
茶川閂:(研究されることを恐れている? あるいは、別の……?)
支援中継機:[住良木くんなら、話し方だけでも分かるかもしれないわね]
住良木菫:「研究職ってそういうことだったんだねえ。」
茶川閂:「まさか、知り合いですか?」
楠一重:「……?まさか……」
楠一重:「こいつ……!」
支援中継機:[私も驚いたわ。私の入ったユーベルビュント社は、そんな噂を聞く企業じゃなかったけれど]
支援中継機:[よく考えてみたら、FH関連の研究をしてるなんて、どこの情報サイトにも載っているはずないわね]
茶川閂:「企業人か。できれば無職になることをご理解いただきたいものだけどさ」
住良木菫:「先輩の研究を引き継いで、言われるままに実験をする仕事か。」
住良木菫:「嘘じゃないけども…驚いたよ。」
支援中継機:[ええ。けれど私は完成させたわ。美しく、強固な構造を持った]
支援中継機:[秩序の軍勢……]
支援中継機:[話をしましょう。望むなら、そこのガンナーの動きも停止させていいわ]
住良木菫:「…………。」皆に振り返る。「してもいい?知り合いなんだ。」
茶川閂:「俺が否定できるわけないでしょう。支部長。いろんな意味で」
楠一重:「自分が上手くやったってだけの話をしに来たんじゃなくて安心したわ。どうぞ」
鷹村さつき:「その前に、ひとつ聞きたい」停止、という言葉に眉を顰める。
支援中継機:[どうぞ]極めて理性的な口調だ。
支援中継機:このような凶行に及ぶ者の話し方とは思えない。
鷹村さつき:「住良木サンの身柄が狙いだって言うならよお、スカウトの方法はいくらでもあったはずだ」
鷹村さつき:「こいつらの練度からして、ここまで派手な殺しに出る必要はなかったんじゃねえのか」
支援中継機:[スカウト?ふふふ……]
支援中継機:[そんなことは望んでいないわ]
支援中継機:[それに、もう必要もない。私の所属していた“ユートポス”セルは、もう壊滅させてしまったから]
鷹村さつき:「なんだと?散々“確保”“確保”と言ってただろうが」
支援中継機:[ああ。そのことを言っているのね]
住良木菫:「それは、組み込むためじゃないかなぁ」
住良木菫:「あの仮面の兵士たちも、個々の能力は違ってもまるで元から同じだったかのように連携してただろう?」
支援中継機:[さすがね」
支援中継機:[ユーベルビュント社が携わっていたのは、“白い帳”という名の計画だったわ]
支援中継機:[“ユーベルビュント社”。“白い帳”。“ユートポス”。名前はそれぞれ違っていたけれど、最終的な目的は同じ――]
支援中継機:[より統制の取れた、対オーヴァード兵力の増産]
支援中継機:[ジャーム兵に理性を与える。対象をジャーム化する。あるいは一つの素体から複製体を増産する。……けれど私は、より優れたアプローチがあると思った]
支援中継機:[オーヴァードの意思を奪い、制御可能な兵力とすること]
楠一重:「……!!」
茶川閂:「つまり……つまりだ」唾をのむ。「想像したくないけど」
茶川閂:(口に出したくもない……!)ドッと冷や汗が噴き出るのが分かる。
楠一重:「反吐が出るわ……アンタはクズよ」
住良木菫:「だから、無力化と確保なんだ。」
住良木菫:「オーヴァードを確保したのち各員の能力に合わせて洗脳・教育を施して」
住良木菫:「連携の取れた兵力を生み出すといったところかな。」
支援中継機:[いいえ。洗脳なんて、UGNでもFHでもやっていることでしょう?]
支援中継機:[もっと物理的な処置よ。脳を切除するの]
支援中継機:[精神活動がある限り、どんな操作や支配も確実な秩序ではないわ。もっと均質なものでなくては]
住良木菫:「………ああ、洗脳よりも制御は確かだね。」
鷹村さつき:「そうか。よくわかった」
鷹村さつき:「てめえの秩序とやらがクソだってことが、よくわかった!」
楠一重:ぶぉん!!
楠一重:散らばっていた廃材の一つを投げつける。……容易く躱されるだろうが。
支援中継機:ふわりと空中で機動し、避ける。遠くでガラガラと何かが崩れる音がする。
楠一重:「もう結構よ。アンタのイカれた研究成果なんて、記憶したくもない」
楠一重:「住良木、こいつと交渉するつもりなら」
楠一重:「アンタだってこの場で殺す」
支援中継機:[住良木くん。この技術なら、あなたと私との答えが出せるように思ったわ。あなたがUGNにいるって聞いて……]完全に何事もなかったかのように続ける。
支援中継機:[今しか。ここでしか、機会がないと思った……ずっと誰かに言われたとおりにしか動けなかった私が]
住良木菫:「………。」楠さんを一瞥して「答えって?」
支援中継機:[無秩序と秩序のどちらが美しいのか]
支援中継機:[私は……完全にあなたに及ばない、ただの凡才にすぎないのか]
住良木菫:「そのために、」
住良木菫:「それを知るために、これを始めたのかい。」
住良木菫:地面に転がった仮面を拾い上げて、眺める。
支援中継機:[言いたいことは分かるわ。きっと……あなたには想像できないでしょうね]
支援中継機:[戦闘を再開する必要がありそうだわ。そうでなければ彼女達も収まらないでしょう]理性的な口調だ。
楠一重:「……」
楠一重:背中から、住良木さんを見ている。
住良木菫:「糸井先輩。」
支援中継機:[なあに、住良木くん]
住良木菫:「僕は標本を集めるのが好きだ。けどね、」
住良木菫:「自由に空を舞う蝶には敵わないと思っている。」
住良木菫:「僕が標本を集めるのは、そのいのちに思いをはせるためだ。」
支援中継機:[素晴らしい、倫理的な理由ね。私とは大違い]
支援中継機:[――それも含めてあなたの上を行くことを証明したい]
支援中継機:キュン!
支援中継機:プロペラの回転数が高まり、高周波めいた音を発する。戦闘モードに入ったことを意味する。
鷹村さつき:「オレは所詮通りすがりで、この街の事情やアンタと住良木サンの因縁も知らねえ」
鷹村さつき:「だが言っておくぜ。オレの刃の届く距離に出てきたときは、てめえを斬る」
楠一重:「ええ。ええ」
楠一重:「それが真実よ。アンタがいかに無視しようが、目を伏せようが」
楠一重:「裏切り者は、死ぬのよ。聞こえてればその上等な脳味噌に記憶しなさい」
■第2ラウンド
GM:ラウンド2です。
楠[5] 茶川[8] 鷹村[10] 住良木[4]
6m
仮面兵士:ガンナー[11]
3m
支援中継機[8]
鷹村さつき:火力-10修正入ってるんだよなァ~~~~~
住良木菫:うーん、悩みどころですが
GM:セットアップです。
鷹村さつき:《狂騒の旋律》!侵蝕+5するので、弾いて欲しい人はノーって言ってね!
茶川閂:いただくぜ~っ
仮面兵士:ガンナー:《空間圧縮》。16m後方に退避します。
楠一重:逃げ撃ち野郎~~ッ
楠[5] 茶川[8] 鷹村[10] 住良木[4]
9m
支援中継機[8]
13m
仮面兵士:ガンナー[11]
鷹村さつき:では暴走と攻撃力+9を、範囲内の全員に付与します
住良木菫:もらい!
茶川閂:う~ん、こちらも《螺旋の悪魔》! 攻撃力+21 83→86
支援中継機:《戦術》《常勝の天才》。
支援中継機:シーンの自分以外の味方全員のダイスを+7個、攻撃力を+28。
住良木菫:《活性の霧》、対象は自分。
住良木菫:攻撃力+15、ドッジダイス-2
住良木菫:住良木菫の侵蝕率を+3した(侵蝕率:90→93)
仮面兵士:ガンナー:何もなければガンナーが動きます。マイナーで《斥力の矢》!
楠一重:ない!
仮面兵士:ガンナー:この武器の何が優れているかというと、射程が視界であること。
仮面兵士:ガンナー:choice[楠,茶川,鷹村,住良木]
DoubleCross : (CHOICE[楠,茶川,鷹村,住良木]) → 楠
仮面兵士:ガンナー:《瞬速の刃》《魔王の腕》《天からの眼》《リフレクトレーザー》。
楠一重:www
鷹村さつき:意地でもこのシナリオから生きて返さないつもりか?
楠一重:こいつこんなんばっか!!
仮面兵士:ガンナー:23dx+4 リアクション-6個,命中で硬直付与。
DoubleCross : (23R10+4[10]) → 10[2,2,3,4,4,5,5,5,5,5,6,6,6,6,6,6,7,7,8,8,9,9,10]+7[7]+4 → 21
GM:別に倒れてもいいですよ!
GM:最初に言った撤退条件は、支援中継機を撃破することなので。
GM:ただ、ここで撤退した分の仮面兵士は当然クライマックスに出てきますからね
楠一重:ぐええ
楠一重:じゃあ倒れてるかな…!みんなすまない!
楠一重:暴走リア不!
仮面兵士:ガンナー:3d10+36 装甲有効
DoubleCross : (3D10+36) → 22[5,7,10]+36 → 58
楠一重:常勝~~ッ!
楠一重:死ぬに決まってるジャンッ!
支援中継機:[あなたはとても攻撃的な気質を持っているようね。住良木くんの診察は受けたのかしら?]
楠一重:「アンタに何が……!」
楠一重:敵の挑発に引っ張られるように、前に出る!
仮面兵士:ガンナー:「……」――ヒンッ
仮面兵士:ガンナー:光のような瞬きがあった。
鷹村さつき:「!」
仮面兵士:ガンナー:ズアッ!!――ザギュッ!!!
仮面兵士:ガンナー:極細の光線が、飛びかかった楠の膝から下を
仮面兵士:ガンナー:十字に切断する。恐ろしく早い。そして意識の間隙を完全に突いた一撃だった。
楠一重:「ぐ…ぁッ!」
楠一重:ガンナーを完全に意識の外に外していた
仮面兵士:ガンナー:「……」
鷹村さつき:「く……楠ィッ!」避けろ、と言う暇もなかった。光を視認した次の瞬間には着弾していた!
楠一重:「わ、私がヘマ……しただけよ!見てんじゃない!」
茶川閂:「分かってる」楠の方を振り向きもしない。守ることも癒すことも、彼にはできないからだ。
楠一重:「それでいいのよ……!この程度、全然……!」
楠一重:怒りに任せて立ち上がろうとする。
支援中継機:[話に乗ってくれたお礼に]
支援中継機:[もう一つ教えてあげましょうか]
支援中継機:[これと同質の兵種が“現時点で”残り7体いるわ]
住良木菫:「量産化に向けて準備しているんだね。」
楠一重:「!」
楠一重:絶望的な戦力差に、一瞬呆然とする
楠一重:が、再び足を踏みしめ
楠一重:立ち上がろうとする!
楠一重:「それで……脅しに……!」
支援中継機:[そして私は全員を連携強化できる]
仮面兵士:ガンナー:ヂィン!!!
仮面兵士:ガンナー:楠の残る方の足も切断される。
楠一重:「うぅうううッ!!」
仮面兵士:ガンナー:カバーも間に合わない。木質の廊下の、僅かな金属部分を狙って
仮面兵士:ガンナー:精密に反射させている。
楠一重:「関係ないのよ…アンタ…たちが……何でも……!」
楠一重:「私……は……あの子に……」
仮面兵士:ガンナー:ガガガガガガガッ!!
仮面兵士:ガンナー:倒れた楠の背中からさらに光線が降り注ぐ。
楠一重:「ぐ……!」
楠一重:ガンナーに刃の先を伸ばしながらも
楠一重:倒れ込む。
支援中継機:[安心して。殺していないわ。死体には“処置”ができないから]
茶川閂:(そうだ。示威行為だ。楠はまだ助かる……)
茶川閂:「鷹村。やっちまえ」
鷹村さつき:倒れこむ楠さんの身体を、後ろから抱き止めるように支えている。
鷹村さつき:「言われるまでもねえ」茶川くんの言葉に投げ返すと、楠さんの背中をゆっくりと壁に預ける。
楠一重:ぐったりと項垂れる。倒れる前に既に気を失っていたようだ。
鷹村さつき:「足手まとい、と言ったことは取り消すぜ」
鷹村さつき:「そこで休んでろ。あのド外道はこのさつきサンが、お前の分までキッチリお灸据えてやるからよ」
住良木菫:「………ねぇ、先輩。」楠に白衣を羽織らせる
住良木菫:「なんて呼べばいいかな、君の事。」
支援中継機:[先輩では駄目かしら]
住良木菫:「うん。だって。」
住良木菫:「君はもう、敵になったから。」
支援中継機:[ふふ――ふふふふふ]
支援中継機:[そう。良かった。敵として見てくれていたのね]
支援中継機:[呼び方なんて、なんでもいいわ。先輩なんて……くだらない。先に生まれたことなんて、何ひとつ、優越の証明にならない]
住良木菫:「……そうかい、“キャンサー”。」
GM:手番は鷹村さん。攻撃力-10を忘れずに!
鷹村さつき:マイナーで戦闘移動。
鷹村さつき:9m移動して、メジャーで攻撃行動。
楠[5] 茶川[8] 住良木[4]
9m
鷹村[10]
支援中継機[8]
13m
仮面兵士:ガンナー[11]
支援中継機:攻撃の前に
支援中継機:《インタラプト》。C値を+1します。
鷹村さつき:野郎ォ~~~~!
鷹村さつき:メジャーでさっきと同じコンボ。今度は自分の判定に援護の風とウインドブレスを載せます。
鷹村さつき:11DX8+14
DoubleCross : (11R10+14[8]) → 10[1,2,2,2,2,4,4,5,7,8,8]+10[7,8]+3[3]+14 → 37
支援中継機:《ディフェンスサポート》は持っているが、自分を対象にできないのだよな……
茶川閂:つよーい!
仮面兵士:ガンナー:なので《ヘヴンアイズ》。ドッジの達成値を+10させます。
支援中継機:3dx+10
DoubleCross : (3R10+10[10]) → 10[3,6,10]+2[2]+10 → 22
支援中継機:うーん惜しい。
鷹村さつき:あっぶねえ!
支援中継機:《勝利の女神》を自分に。
楠一重:うひー
楠一重:ぐぉおおお!!
茶川閂:こわい
支援中継機:達成値+21。回避します。
楠一重:だよなあ!!
鷹村さつき:踏み込みと同時、銀の疾風が載った鋼の刃が振りかざされる。
仮面兵士:ガンナー:ギギギギン!!
仮面兵士:ガンナー:正確無比なレーザーの雨が刃に連続して着弾する。
支援中継機:[……]カメラ越しに支援を飛ばしているのだ。統制された兵隊に対してはそれができる。
鷹村さつき:「ナメんじゃねえ!そう何度も小賢しい妨害が通じると思ったらよお、大間違いだぜ!」物体だけでなく、レネゲイドの力をも切断する嵐の刃。
鷹村さつき:手首の制御で、刃に着弾するレーザーの雨を反射し、ドローンに向けて必殺の一撃を放つ!
鷹村さつき:「くらいやがれッ!このクソ野郎ォーーーーーーッ!」
支援中継機:――カン!
支援中継機:切断される直前、中継機そのものが2機に分裂する。
支援中継機:“夜鷲”の一閃はその間の空間を通り抜けた。
支援中継機:[コンマ数秒の時間稼ぎで問題ないのよ]
支援中継機:空中で再び接合する。
鷹村さつき:「……やはりな」
鷹村さつき:「信じていたぜ。勝ち誇ってくれると」
鷹村さつき:「てめーオレの攻撃を避ければよお、油断してくれると信じていたぜ!」
鷹村さつき:やれ、茶川!
GM:手番は茶川くん。
茶川閂:やるぜーっ
茶川閂:マイナーで戦闘移動し、支援中継器と鷹村さんのエンゲージへ!
茶川閂:メジャーで先ほどと同様のコンボだ!
茶川閂:対象も無論、支援中継器!
茶川閂:オートアクションありますか?
支援中継機:《インタラプト》が入りますね!
仮面兵士:ガンナー:《ヘヴンアイズ》はもうない。HPも10減ってる
茶川閂:くぅ~ん
茶川閂:致し方なし
茶川閂:14dx8+6
DoubleCross : (14R10+6[8]) → 10[1,1,2,2,3,4,5,5,5,6,7,7,8,10]+7[3,7]+6 → 23
支援中継機:C値+1で振れ!攻撃力-10も忘れずにね
支援中継機:では回避します!そうしないと《インタラプト》した意味がないからなあ
支援中継機:3dx
DoubleCross : (3R10[10]) → 10[2,9,10]+6[6] → 16
支援中継機:《勝利の女神》はもうない。ダメージをくださいませ。
茶川閂:押忍!
茶川閂:3d10+45-10+8
DoubleCross : (3D10+45-10+8) → 27[9,9,9]+45-10+8 → 70
茶川閂:やる気が違う
茶川閂:装甲無視!
支援中継機:一人だけ火力がバケモノすぎる
支援中継機:実は《ひらめきの盾》が4枚ありました。全部つぎ込めばダメージ-40が可能だったが
茶川閂:うわーっ!?
支援中継機:HPは28しかないので当然そのダメージは落ちます。撃破!
楠一重:うおーっ!
楠一重:最高だぜ!茶川くん!
住良木菫:やったぜー!!
茶川閂:よかった……
GM:ボスを落としたので当然戦闘もここで終了です。好きに演出せよ!
茶川閂:「悪いな、アシストを任せちまって」 銀の風の吹いたのち、いつの間にか鷹村の横に立っている。
茶川閂:「なあ。あんたも住良木さんの先輩なら、きっと頭がいいんだろう。だったら教えてくれよ――」
茶川閂:「いったい俺が、なにをしているのか」
支援中継機:[……!]
支援中継機:[この現象]
茶川閂:拳を振る。それは空中の中継器にあたるはずがないのだが、
茶川閂:なぜか上から下に、叩きつけられるような衝撃が機械を襲う!
支援中継機:――キュイ
支援中継機:電磁的な機構による障壁を展開しつつあったが
支援中継機:グシャア!!!
支援中継機:床に叩き落とされ、ひしゃげる。
支援中継機:常に、敵の初動を封殺し、意識の合間を縫うような妨害を行っていた。その圧倒的な防御能力が茶川閂に対しては効かない。
支援中継機:[……バヂッ!」
茶川閂:「すぐにみんなで会いに行くからさ。そのときにでも聞かせてくれ」
支援中継機:[…………“無秩序”ね]
支援中継機:[住良木くんの手駒として……ヂッ!相応しい力だわ……]
茶川閂:「ディスってるだけじゃねーか……」
鷹村さつき:「おい、このガラクタがくたばる前に聞きたいことがある!」
鷹村さつき:「身体に“生きた蜥蜴”の刺青がある男を知っているか?」
支援中継機:[知っている範囲なら、全て教えてあげたいけれど]
支援中継機:[――残念ね。何故探しているの?]
鷹村さつき:「質問返しをするんじゃねえ!てめえに聞いてるのはこのさつきサンの方だぜ!」
仮面兵士:ガンナー:1人残っていた仮面兵士は既に撤退している。数の差がある。残っていても勝つことはできないと判断したのだろう。
鷹村さつき:「だがその反応でお前が一切の無知ではないということがわかった。オレもてめえに聞くことができたってわけだ」
鷹村さつき:「楽しみが二倍に増えたぜ。首を洗って待ってることだな」
鷹村さつき:茶川くんと住良木サンは、この質問に関するさつきの態度がいつもと異なることに気づいてもいいです。
鷹村さつき:明らかに冷静さを欠いている。楠さんにも気付いて欲しいけど、寝てるからな~!
支援中継機:[怒る演技をしているの?]初めて、やや笑ったような声色になる。
住良木菫:鷹村さんを見て「細かい話は、次の機会にしよう。」
鷹村さつき:「演技だと?てめえ演技かどうかすぐにでも------」怒りに任せて剣を振るう、その直前で住良木さんに制される。
茶川閂:(分かるよ、鷹村……それに楠。これが、何かを奪ったヤツを、恨むってことなんだな)
住良木菫:「またね、“キャンサー”」中継機を掴んで、メスでコードを切断する。
支援中継機:[――パチッ]
支援中継機:全ての機能は停止する。
楠一重:「……」
楠一重:「ごほ……無駄……」
楠一重:「無駄話を…言ってないで…撤退、しなさいよ」
楠一重:薄目を開けて、忌々しげに吐き捨てる
住良木菫:「撤退だ。楠さんの足を持ってきて。」
鷹村さつき:「ハァ……ハァ……了解した」
茶川閂:「了解っす」とはいえ、ジャームと一緒の袋に詰めるわけにもいかないか。
楠一重:「……放っておいて。私が間抜けだっただけ」
楠一重:「すぐに……つッ…!支部に戻るわ」
楠一重:「さっさと、死体の回収を……」
住良木菫:「時間との勝負だ。出来るだけ迅速に支部に戻って縫合しよう。」
茶川閂:「生えるならいーけどよ。くっつけたほうが速いだろーが。支部長もこういってるし」
GM:死体の回収には成功した。だが、この場で手をこまねいていれば、必ず糸井の話にもあった本隊がここに来るだろう。
楠一重:「……ハッ」
楠一重:「結構よ。薬を入れてキュマイラ能力を増強してる」
楠一重:「くっつけてれば癒合する。行きなさいってば」
茶川閂:(絶対副作用ヤバいだろ……)
楠一重:「……まごついてれば、敵が来る!さっさとして!」
鷹村さつき:楠さん
鷹村さつき:肩を貸すのと背負われるの、どっちが怒ります?
楠一重:www
楠一重:背負われた方が怒るでしょうね!それは!
楠一重:絶対背負っちゃダメだぞ!
楠一重:絶対に!
鷹村さつき:そんなこと……するわけないでしょ!絶対に!
鷹村さつき:というわけで、壁にもたれ掛かった楠さんを無造作に背負います。
GM:www
鷹村さつき:いつもなら肉体値の差で抵抗されるだろうけど、今は怪我人だからな~~~~!
楠一重:「ッ!!」
楠一重:「何を…やってんのよ!バカ猿!!」
楠一重:「荷物になるつもりが無いって、今言ったのが理解できてないわけ!?」
楠一重:もがもが動くが、脚がないので上手くいかない
鷹村さつき:「うるせえ!はいそうですかとここにお前を置いて行って、連中に取り込まれでもしたほうがよっぽどお荷物だろうが!」
楠一重:「そうなったらさっさと自決するわ!」
楠一重:「いつでも死ねるように……仕掛けは……!」
鷹村さつき:「ふざけんな!そんな胸糞悪いことされてたまるかってんだ!」
住良木菫:「それだけ元気があれば治りも早そうだ。」足を抱えて歩き始める。
茶川閂:「その通りだ。それをお前……それで文句言うなら俺がお姫様抱っこするからな」死体袋を担いでいる。
茶川閂:「これと一緒に」
楠一重:「く……!!」
住良木菫:「君も連れて帰るよ。ここで見捨てると戦力の損失も大きいし、万一の場合敵戦力の増強にもなる。」
楠一重:「してやる……」
楠一重:「いつか絶対全員殺してやるんだから……!」
楠一重:半泣きでおぶられるまま。
茶川閂:「案外元気そうだな……っと! いてててて……」影が足元に戻り、黒色化していた体内ももとに戻る。伴って出血が始まった。
茶川閂:(なにが分かるんだろうな、コイツから……)死体の重みを感じる。
住良木菫:廃屋を出て、更けゆく空を見上げる。
住良木菫:無数の星。それは秩序だって幾何学的な模様を描いているようにも見えるし、他の星を憚らず自由に瞬いているようにも見える。
住良木菫:(先輩はいつから、僕の事を敵として見ていたんだろう)
住良木菫:「……細かい話は、次の機会にしよう。」
住良木菫:再び、歩き始める
GM:ロイス取得と購入判定が可能です。
茶川閂:購入は応急手当!
茶川閂:3dx+1=>8
DoubleCross : (3R10+1[10]>=8) → 7[2,6,7]+1 → 8 → 成功
茶川閂:ギリギリゲット! これで二つ目
楠一重:応急手当!
楠一重:3dx
DoubleCross : (3R10[10]) → 9[2,5,9] → 9
楠一重:ようやく買えた?ッ!
住良木菫:お、応急使わせて…
茶川閂:あっ住良木さんどうぞ!
茶川閂:2本ありますよ~
楠一重:即自分に使用!
楠一重:1+2d10
DoubleCross : (1+2D10) → 1+7[2,5] → 8
楠一重:フーッ
GM:今回はマジで応急手当が役立つセッションを目指してますからね
GM:頑張って調達したり回復したりせよ
茶川閂:そしてロイスを 第八支部 懐旧〇/恐怖 で取得します
鷹村さつき:こっちも応急購入を狙う!
鷹村さつき:3DX=>12
DoubleCross : (3R10[10]>=12) → 8[2,2,8] → 8 → 失敗
鷹村さつき:UGNボディアーマーと目標値間違えて打ってた……ww
鷹村さつき:成功!
住良木菫:自前の一個をまず使いましょう
住良木菫:5+2d10
DoubleCross : (5+2D10) → 5+12[10,2] → 17
住良木菫:もう一個ください…!
住良木菫:茶川くんのを1個使わせてもらおう
茶川閂:使ってくだせえ支部長!
住良木菫:17+2d10
DoubleCross : (17+2D10) → 17+8[2,6] → 25
住良木菫:全回復!
住良木菫:助かりました…この様子だと防具欲しいですね…
茶川閂:残った一個使っちゃいます
茶川閂:13+2d10
DoubleCross : (13+2D10) → 13+17[9,8] → 30
茶川閂:全回復! 今日のダイスは一味違う
GM:皆判定は全部終わったかな?
住良木菫:防御力を取ろう!戦闘用着ぐるみを買います
住良木菫:固定値を取るか防御力を取るか…
住良木菫:7dx+1>=14
DoubleCross : (7R10+1[10]>=14) → 9[2,3,5,5,8,8,9]+1 → 10 → 失敗
住良木菫:ウッソだろ
住良木菫:財産4消費して購入!
茶川閂:マネーパワー!
住良木菫:これで判定以上です。
GM:よわよわ敗北着ぐるみかと思ったら戦闘用着ぐるみだった
GM:絶対屈服着ぐるみは着ぐるみの中に不穏な機構が存在している
楠一重:恐ろしいきぐるみだ
鷹村さつき:あ、回復だけ行っておきたいです
鷹村さつき:11+2d10
DoubleCross : (11+2D10) → 11+4[2,2] → 15
鷹村さつき:15+2d10
DoubleCross : (15+2D10) → 15+8[4,4] → 23
茶川閂:あ、こちらも以上です!
鷹村さつき:そこそこ回復した!以上!
GM:では、次のシーンにすぐさま行きます。
楠一重:はいさ!
住良木菫:OK!
■Middle/06
GM:入手した死体を元に敵の技術を解析するシーン。よって住良木さんがシーンプレイヤーになります。
GM:そして鷹村さんの回想シーンはこのシーン終了まで。
GM:住良木さんはこの次のシーン終了までが回想リミットです。
楠一重:荒巻スカルチノフみたいに寝てます
楠一重:休みます
住良木菫:はーい、出ます
住良木菫:住良木菫の侵蝕率を+7(1d10→7)した(侵蝕率:93→100)
住良木菫:ヴッ……
茶川閂:出ちゃいます!
茶川閂:1d10+92
DoubleCross : (1D10+92) → 10[10]+92 → 102
茶川閂:ばか!
楠一重:歩げっ!!
鷹村さつき:出よう。1が出ることを信じて
鷹村さつき:93+1d10
DoubleCross : (93+1D10) → 93+2[2] → 95
茶川閂:えらい
鷹村さつき:これがさつきサンの実力ってわけよ(慢心)
N市 第八支部
GM:死体の回収を終えた4人は支部への帰還を果たした。
GM:誰も欠けることなく……運良く。仮に支援機の出現がもう少し早く、あるいは死体そのものが先に回収されていたのならば
GM:結果は全く異なっていたはずだ。
百地珠:「!」玄関を守っていた百地が4人に駆け寄る。
百地珠:「あるじ」
百地珠:「……みんな」
茶川閂:「おう! 帰ってきたぞ~、珠」
茶川閂:合理的な判断だったとはいえ……もう一度彼女をここに「残す」という判断は、酷だったように思う。
百地珠:「ぼろぼろだ」
茶川閂:「大丈夫だよ、これくらい。楠をよろしく頼む」
住良木菫:「楠さんを医務室に。…押切君には悪いけど、また働いてもらうことになりそうだ。」
百地珠:こくりと頷く。
百地珠:小柄な体躯のどこにそんな力があるのか、楠の体をひょいと抱えて
百地珠:医務室までトコトコ走っていく。
鷹村さつき:「さて、それじゃお待ちかねの解析タイムだな。こいつで何かわかればいいんだが……」
鷹村さつき:「あんだけ必死こいて妨害してきた辺り、流石にこれがハズレなわけはないと信じたいぜ」
■仮面兵士の技術 〈知識:医術〉〈知識:レネゲイド〉〈情報:FH〉13
GM:これに挑戦できるのは住良木さんだけですが
GM:他のキャラクターも同じ技能で難易度9の判定に挑戦して成功すれば、達成値を+2できます。
GM:累積ありです。もちろん他の手段で支援しても結構。
住良木菫:みんな、オラに達成値を分けてくれ
茶川閂:手伝うぜ~
茶川閂:100%超えてダイスボーナスもゴキゲンだ! いくぜ
茶川閂:知識:レネゲイドで行こう。精神の方がマシ!
茶川閂:7dx
DoubleCross : (7R10[10]) → 10[6,6,6,7,7,10,10]+5[2,5] → 15
茶川閂:お手伝いパワ~~~
GM:茶川くんが解剖したほうが良かったかもしれないですね。
鷹村さつき:wwww
住良木菫:茶川くん、いつの間にそんなスキルを…
鷹村さつき:とりあえず難易度9の判定に挑戦したい!
鷹村さつき:何の知識スキルも持ってないので、知識レネゲイド判定に精神のみで挑みます
鷹村さつき:4DX=>9
DoubleCross : (4R10[10]>=9) → 9[4,6,8,9] → 9 → 成功
鷹村さつき:成功!
茶川閂:むむむん!
GM:すごーい!
住良木菫:みんなの力で判定するぞ!
GM:これで失敗するフレンズなんてまさか存在しないよね?
GM:このジャパリパークに
GM:使えないフレンズなんていないんだから
楠一重:こわっ
住良木菫:情報:FH!情報収集チームもつけよう。達成値+2にみんなの力で達成値+4だ。
住良木菫:8dx+6
DoubleCross : (8R10+6[10]) → 10[1,1,4,8,9,9,9,10]+3[3]+6 → 19
GM:すっごーい
GM:支援なしでも余裕の成功だ
茶川閂:俺よりも解剖が得意だなんて!
GM:当たり前なんだよなあ
住良木菫:茶川くんに負けたら問題だからね…
N市 第八支部 手術室
GM:楠との熾烈な戦闘の結果、極めて損傷の激しい死体であったが
GM:この支部の研究部隊はそうした死骸や痕跡の解剖から情報を入手するための部隊だ。
GM:住良木菫の能力ならばできる。解剖し、復元し、そしてそれを解析することが。
GM:糸井の語っていた通り、ベースはオーヴァードだ。だが前頭葉付近の広範囲が切除され、
GM:その代わりに、頭部の仮面に付属する電子頭脳が組み込まれている。
GM:ヒューマンリレーションに記載されているAIDAに近いAIであると考えてください。
GM:もちろんダイス追加の効果などはありませんが、これによって主脳たるノイマン能力者との連携を確固たるものとして、
GM:レネゲイド能力の制御を兵種ごとに均質化した、一様なものとして発現させている。
GM:当然、この状態から通常の人間的な機能を取り戻すことはあり得ない。犠牲者を救う方法もないでしょう。
GM:そしてもう一つ、住良木さんにだけ分かることがあるので秘話で共有します。
鷹村さつき:し、シークレット情報!
茶川閂:なんと
GM -> 住良木菫:(情報公開)
GM -> 住良木菫:(情報公開)
GM -> 住良木菫:(情報公開)
GM -> 住良木菫:(情報公開)
GM -> 住良木菫:(情報公開)
GM -> 住良木菫:(情報公開)
GM -> 住良木菫:(情報公開)
GM -> 住良木菫:(情報公開)
GM -> 住良木菫:(情報公開)
GM:以上で情報開示は終わり。
住良木菫:了解しました。
住良木菫 -> GM:(質問1)
GM -> 住良木菫:(回答1)
住良木菫 -> GM:(質問2)
GM -> 住良木菫:(回答2)
住良木菫 -> GM:(質問3)
GM -> 住良木菫:(回答3)
住良木菫:手術室を出てマスクと手術衣を脱ぐ。
茶川閂:「二度とやりたくないっす」同様に脱ぐ。
鷹村さつき:「オレ当分肉食えねえかも」同様に脱ぐ。
住良木菫:「まぁそう言わずに。君たちの手際、すごくよかったよ。」
住良木菫:にこりと微笑む。
茶川閂:手伝いをさせられていたのだ。人体の神秘を目の当たりにしてしまった……
茶川閂:(前例ができてしまった……今後もやらされる……)
住良木菫:「収穫なしにならなくてよかった。」
茶川閂:「じゃあ、何かわかったんすね?」もちろんこちらはなにもわからなかった。
鷹村さつき:「……それで、わかったことって言うのは?」
住良木菫:「簡単に言うと、仮面兵士は脳の一部を機械と入れ替えてるんだ。」
住良木菫:トレイの上に、小さな機械と仮面が置かれている。
住良木菫:「人間にはそれぞれ向き不向き、好き嫌い、得意不得意がある。」
茶川閂:「おげっ」
住良木菫:「均一化を旨とする軍隊には不要だ。なら精強で従順な軍隊を造るにはどうすればいいか。」
住良木菫:「脳の作りを均一化すればいい。……って考えだろうね。」
鷹村さつき:「あまり聞いてて愉快な絡繰ではないだろうとわかっていたが」
鷹村さつき:「心底ヘドが出る」
住良木菫:「……仮面兵士になった人間はもう元には戻せない。」
茶川閂:「まあ、そりゃあ……脳みそなくなっちゃってますもんね」
鷹村さつき:「いくらオーヴァードとはいえ、脳の損傷となれば簡単に治すわけにはいかねえ」
鷹村さつき:「まして恒常的に機械を埋め込まれてるとなると、住良木サンの言うように再生は不可能と見て間違いないだろうな」
茶川閂:「他にもなにかわかったりしてます?」
住良木菫:「……伝えられる情報はそれくらいだよ。」
茶川閂:「……な、るほど。了解です。にしても、やっぱ住良木さんはすげえや。ずいぶん短時間で出来ましたもんね」
GM:まだ夜は明けていない。これだけ短時間で解析を完了できたのは、住良木菫の天才性あってのことだ。
鷹村さつき:「そういやあここ、研究施設でもあるんだっけ?オレは戦闘班に協力するように言われて来たわけだけど」
茶川閂:「ああ。俺も来たときは驚いたなぁ。前とはずいぶん違ったから。どんなことしてんのか正確には理解できてないけど」
鷹村さつき:「ふーーーーん、それじゃあやっぱ住良木サンとかは普段見慣れないようなR関連のブツとか、見たり触ったりする機会多かったりすんの?」
住良木菫:「…………。」仮面をじっと見下ろしていたが
住良木菫:鷹村に呼びかけられて顔を上げる「他の人より見る機会は多いんじゃないかな。」
住良木菫:「君たちにもその機会が回ってきたわけだけど。」
茶川閂:「勘弁してくださいよ……! いや、悪いことではないんでしょうけどもね!?」
鷹村さつき:「確かにな。オレも色々周り歩いて妙なものはそこそこ見てきたつもりだが」
鷹村さつき:「今回みたいなのは初めてだ」
鷹村さつき:肩を竦めて。
住良木菫:言葉を切って、二人に向きなおる。
住良木菫:「敵は高度に統制された仮面兵士の軍団。こちらの数も、おそらく練度も連携も劣っているかもしれない。」
茶川閂:「でしょうね」戦闘部隊が負けているのだ。少なくとも、寄せ集めの我々が連携で優っているということはないだろう。
住良木菫:「だが、放置すればまた勢力を増していくはずだ。他のFHセルを”キャンサー”に変質・同化させてね。」
茶川閂:「……」
GM:糸井自身の話が確かであるなら、彼女の元の所属は“シボラ”に連なる6つのセルの内1つ、“ユートポス”だったはずだ。
GM:だが、彼女だけが“キャンサー”と化した。
GM:壊滅したFHセルのオーヴァード達こそが、あの仮面兵士の材料だ。
鷹村さつき:「確かに!さっきのような不意打ちが二度通じる相手とは思えねえ」
鷹村さつき:「だが、敵の正体を掴んだって点じゃあこっちも同じだ。手の打ち様はあるはずだぜ」
茶川閂:「それでも。それでも速度を優先するなら……奴らが自壊するとしても被害を押さえようとするなら」
茶川閂:「俺たちがやるしかない。今すぐにでも。……そういうことですか?」
住良木菫:「………そう、だね。………他に方法がなければ、僕たちはあの軍隊を相手に今度こそ正面から当たることになる。」
茶川閂:「敵はこちらを狙ってくる。応援の到着と、向こうの襲撃の速さ比べ。あの統率を考えるに……」
茶川閂:「助けが先に来ると考えるのは、非現実的」
GM:解析の時間があったのが奇跡的なほどだ。敵は狙いを住良木に定めている。
GM:他の支部が応援人員を編成し送り込むのが夜明けであるとすれば
GM:まだ5時間近く持ちこたえる必要があるということになる。それは不可能だ。
鷹村さつき:「つまりこういうことか?」
鷹村さつき:「①-オレたちは少なくともあと8体いる仮面野郎を掻い潜り、指揮者を叩かなくてはならない」
鷹村さつき:「②-夜明けまで増援は来ないし、それまでにカタをつけなくてはならない」
住良木菫:「………結論を出す前に、もう少しだけ調べさせてほしい。」
住良木菫:「少なくとも、楠さんの治療が終わるまで。」
茶川閂:「それは賛成です。けど支部長も休んだ方がいいすよ。傷は治してもスタミナが回復するわけじゃない。侵蝕だって……」
住良木菫:「それで事態が好転しなければ……そうだな。」
住良木菫:「僕一人で行こう。」
住良木菫:「“キャンサー”の狙いは僕だ。僕が敵の目を引き付ければ、少なくとも君たちが撤退する時間は稼げるだろう。」
住良木菫:「そして他の支部の増援と合流、部隊を再編して反撃。」
茶川閂:「いやいやいやいや」
茶川閂:「ダメでしょ……住良木さん。それはダメでしょ」
鷹村さつき:「何を考えてるんだ」
鷹村さつき:「確かに、先の戦いじゃアンタの“蝶”に大きく助けられたが」
鷹村さつき:「敵は最低でも9人!流石に無謀ってもんだぜ」
鷹村さつき:「それに、だ」ぐい、と人差し指を住良木サンに突き立てて。
鷹村さつき:「はいそうですか、と尻尾を撒いて逃げ出すような恥知らずな真似はできねえんだよ。このさつきサンは!」
住良木菫:「僕は」
住良木菫:「組織(オーガン)にとっては取るに足らない人間だ。」
住良木菫:「たかが一支部の一研究員、だからね。」
住良木菫:「そして僕がかけがえのないと思っていた一つの細胞(セル)も」
住良木菫:「敵に回った。」
住良木菫:「大切な誰かのいる君たちを巻き込むより、どこにも繋がりのない僕が犠牲になるくらいで済むなら」
住良木菫:「それでいいじゃないか。さっぱりするし。」
住良木菫:表情も変えずに呟く
茶川閂:「勘弁してくださいよ……もし、もし一人で行くって言うんなら、俺は従いますよ。けどね」
茶川閂:「もしそうなったら、俺は楠みたいになりますからね。そして行く先々で迷惑をかけ、分別のある大人たちは、」
茶川閂:「『ああ、住良木くんが存命ならば……』と嘆くわけですよ。困るでしょう」
茶川閂:「だ、だから。だから……」
鷹村さつき:バキィッ!
住良木菫:「………。」手で頬を抑える「……何か、気に障ったのかい。」
茶川閂:「ウワァーッ!? な、殴ったの! 今!?」
鷹村さつき:拳が住良木支部長の顔を捉える。そのまま胸倉を掴みます。
鷹村さつき:「ふざけるなよ、てめえ!」
鷹村さつき:「犠牲になればさっぱりする、だと!?」
住良木菫:「ふざけた判断を下したつもりはないよ」
鷹村さつき:「ならなおのことだ!自分の命を駒に勘定を回すな!」
茶川閂:「やめ、おいやめろって! 俺たちがケンカしてどうなるってんだよ!」 鷹村を引きはがそうとする。
鷹村さつき:それじゃあ、あっさり引き剥がされます。
住良木菫:白衣を直す「そう怒ることもないだろう。」
住良木菫:「誰かの犠牲を考慮に入れねばならないほどの状況なんだ。なら、真っ先に死ぬのは僕でありたい。」
茶川閂:「いやそれは無理でしょ……」泣き笑いのような顔になっている
茶川閂:「た、鷹村もさ。ありがとうな。怒ってくれて……」
鷹村さつき:「繋がりがないとか、犠牲になってもいいとか……そんな理屈で助けられてもよお、オレはちっとも嬉しくねえぜ」
鷹村さつき:「……別に。礼を言われるようなことは何もしてねえよ」拳が赤く擦り切れている。
GM:住良木の判断は妥当ではある。
GM:相互支援する仮面兵士が8体いる。無論、次は最初から糸井のノイマン能力の支援が存在するだろう。
GM:勝つことはできない。ましてや、全員が生存することも不可能だ。
鷹村さつき:「悪い。頭冷やしてくる。ついでに楠の様子でも見てくるわ」
住良木菫:「……どうして、僕のいのちにそう拘るんだい」
住良木菫:「それとも、人を見捨てないとか、そういう君の倫理的な信条に拘っているのかい」
茶川閂:「は……はぁ~~~!?」
茶川閂:「い、嫌だからでしょ! 仲間が! 死んだら! 悲しい!! 分かります!?」思わず口をはさんでしまう。
茶川閂:「お、おれは嫌ですよ。4人だ……もう4人も……あえて5人になる必要はないでしょうが……」壁に寄りかかる。
鷹村さつき:「あんた、自分の命は誰とも繋がりがないと言ったな」
鷹村さつき:「だがここを守るために死んだ連中は、少なくともそうは思っていなかったはずだ」
住良木菫:「………。」
住良木菫:「分からないな。」
住良木菫:「………分からない。」
住良木菫:「蝶ばかり、追っていたからかな……。」
GM:シーン終了です。ロイスと購入をやってもいいしやらなくてもいい。
GM:眠ければ明日に回しなさい!
茶川閂:ロイス保留!
茶川閂:購入はボデマ!
茶川閂:4dx+1=>12
DoubleCross : (4R10+1[10]>=12) → 9[4,6,9,9]+1 → 10 → 失敗
住良木菫:購入はボデマを
住良木菫:8dx+1
DoubleCross : (8R10+1[10]) → 9[1,6,7,8,9,9,9,9]+1 → 10
茶川閂:財産2切って購入! これで素寒貧だ
住良木菫:うーん、失敗で以上!
茶川閂:着ます。以上!
鷹村さつき:ちょっとロイス購入は明日にします!明日早めに来るし!
GM:そうしなさい是非
鷹村さつき:ロイスは 住良木菫に尊敬/隔意○を。
鷹村さつき:購入は応急手当を一応狙います
鷹村さつき:3DX=>8
DoubleCross : (3R10[10]>=8) → 8[2,4,8] → 8 → 成功
鷹村さつき:成功!
■Remembrance/02
GM:では続いて鷹村さんの回想シーンに入ります。
3年前 長野県山中
GM:鷹村さつき、14歳。
GM:季節は冬である。一介の中学生が一人で登り、その場所を探し当てるには、あまりに険しい山であるように見える。
GM:それが尋常の中学生であるなら。彼女はオーヴァードだった。
GM:人間の尺度と比べて無敵の力を持ちながらも、さらに戦う力が必要だった。彼女の技に耐えうる武器が。
鷹村さつき:「…………」ひと振りの刀を背に、険しい山道を黙々と進む。オーヴァードの身であっても、この獣道は中々に厳しい。
GM:生まれて初めて入る道だ。迷わず行けているわけでもない。進む先に小屋があるだろうか。案内人もいない。
鷹村さつき:だが、行かねばならぬ。その瞳には、およそ14歳の少女らしからぬ確固とした決意の灯が宿っている。
GM:雪が振り始めた。息は白い。霜の降りた木々だけが淡々と続く。
鷹村さつき:ろくに整地も施されていない、人の立ち入らぬ山道を進み続ける。やがて陽も沈み、周囲が白い闇に包まれ始めた頃。
鷹村さつき:目的の“小屋”が、さつきの視界に姿を見せた。
GM:遠くに橙色の灯が見える。人の生活する明かりだった。
GM:緋田一誠という男は、非オーヴァードでありながら、刀匠としてUGNの武装開発部門に技術提供を行っている。
GM:UGNが制式採用する刀剣の製造には、彼の長年の技術研鑽からフィードバックされた鍛造方法が少なくない貢献を果たした。
GM:扉は開いている。近づけば橙色の灯の正体も分かる。
GM:炉の炎だ。夜も刀を打っている。
鷹村さつき:近づくに連れて、炉の炎と、刀を打つ音が聞こえる。目的の場所にたどり着いた安堵で、大きく息を吐く。
鷹村さつき:……どうっ、という音と共に、視界が反転する。
GM:どの程度の時間が経過したかは、この深い山の中では定かではない。時計も存在していない。
GM:だが、夜が明けていないことは確かだ。薄い毛布をかけられた状態で、鷹村は目覚めた。
鷹村さつき:「……はっ!」目を覚ますや否や、上体を大きく持ち上げる。
鷹村さつき:周囲を見渡し、登山時に携行していた刀を取ろうとして……山小屋の中にいることを自覚する。
GM:かすかな金属音が聞こえている。刀を研ぐ音だ。
鷹村さつき:「ここは……そうだ、オレ確かUGNに教えてもらって……」頭に手を置き、寝ぼけた頭の覚醒を促すように。
緋田一誠:「白湯を飲め」
緋田一誠:「脱水が症状を悪化させる」振り向くことはない。
鷹村さつき:「あんたは……」と、そこまで口にして。言われるがままに、傍らに置かれた湯呑を手に取る。
緋田一誠:「腹は減っているか」
緋田一誠:「途中に険しい岩場があっただろう。足に挫いたところはないか」
鷹村さつき:「……あ、ああ。まあ」言われて、空腹を自覚する。
鷹村さつき:「いや、身体は大丈夫だ。この寒さは正直かなり堪えたが……」厳つい登山用のブーツを履いてきてよかった、と足元を見て。
緋田一誠:「……おおよその事情は聞いている。無理をして来たようだな」立ち上がる。
緋田一誠:「山鳥を喰わせる」
鷹村さつき:「ホントか!?有難い……」数時間ぶりに取れるまともな食事に歓喜の表情を見せて。
鷹村さつき:「いや、その前に、だ!」頭を振って、寝台を出ると、床に手をついて。
鷹村さつき:「緋田一誠、だよな。事情を聞いてるなら話が早い。刀をひと振り、鍛って欲しい。この通りだ」頭を下げる。
緋田一誠:「『あんたは』」
緋田一誠:「『まあ』」
緋田一誠:「『だよな』」
緋田一誠:振り向く。
緋田一誠:「それは頭を下げる言葉遣いか?」
緋田一誠:怒りを向けているようには見えない。無表情だ。
鷹村さつき:「オレの言葉遣いが気に障ったと言うのなら、謝る。失礼をした」
緋田一誠:「そうではない。お前は何故ここに来た?」
緋田一誠:「俺を敬ったり、そうして頭を床にこすりつけるためではないだろう」
緋田一誠:「鷹村さつき。俺はお前に名乗られてもいない。それは全く構わない」
緋田一誠:「だから、頭だけ下げて礼儀を果たしたような『気分』になるのはやめろ」
緋田一誠:「正直に、刀をよこせとだけ言うべきだ」
鷹村さつき:手厳しい指摘に、苦々しく表情を歪める。
鷹村さつき:「すまない。気が逸った」
鷹村さつき:「オレは鷹村 颯希。あんたの言うように、ここには刀を求めてきた」
鷹村さつき:「オーヴァードを斬るための刀がいる。頑丈な刀が。」
緋田一誠:「そうだ。それが、話だ」
緋田一誠:「何故オーヴァードを斬る」
鷹村さつき:「復讐のためだ。追っている……仇がいる」
緋田一誠:「何をした。どのような仇だ」
鷹村さつき:「家族の仇だ。そいつはオーヴァードですらないオレの家族を殺し、姿を消した」
緋田一誠:「……」
鷹村さつき:さつきの脳裏に、昏い情景が蘇る。
鷹村さつき:確認のために通された薄暗い霊安室。力なく瞳を閉じた父母。そして妹の亡骸。
鷹村さつき:冷たく、生命を喪ったその身体に触れた時に感じた激しい怒りが、再びさつきの胸を、頭を熱くする。
緋田一誠:「――いいか、さつき。俺は必要な確認しかしない」
緋田一誠:「俺の刀を手に入れたとして、どう使う。それで仇をどうする」
鷹村さつき:「斬る」
緋田一誠:「それは既に聞いた」
緋田一誠:「『どう使う』と聞いている」
鷹村さつき:「オレの家族を殺したクズ野郎に、然るべき報いを与える為に使う」
鷹村さつき:「このまま逃がすことだけは決してしない。ヤツに罪を償わせる」
緋田一誠:「違う!!」初めて怒鳴り声を上げる。
緋田一誠:「俺の質問の意味がわからないか?それは『何故』使うだ」
緋田一誠:「いいか。さつき。腹を引き裂いて苦しませたいのならば」
緋田一誠:「然るべき刀の形状がある。内蔵を引き掻く形の刃にすることができる」
緋田一誠:「脳天から骨ごと両断するのであれば、靭い作りでなければならない」
緋田一誠:「お前は、『然るべき報い』と、『罪を償わせる』と言ったな」
緋田一誠:「『どのように』償わせるかを決めずに言っているのか?」
緋田一誠:「俺は、必要な確認しかしない」
鷹村さつき:「……る」
鷹村さつき:「ヤツの身体を!その頸を!骨ごと断ち斬る!」
緋田一誠:「そうだ!!」
緋田一誠:「それだけで済ませるか!?仇の苦痛は頸を斬られる一瞬だけか!?」
鷹村さつき:「いいや、それで済ませるつもりはない!くそったれ野郎、八つ裂きにしてやる!」
緋田一誠:「そうだ!!」
緋田一誠:「いいか。さつき。ただ強靭なだけではない。腰骨、肋骨、頭蓋、どの方向からでも斬れる刀だ」
緋田一誠:「それを欲して来たのだろう。他の全ては不純だ。礼儀も、手順も、くだらん」
緋田一誠:「俺は本当の刀しか打たない。嘘や誤魔化しは許さん。――一ヶ月だ」
鷹村さつき:「!」
緋田一誠:「ここで一ヶ月暮らせ。それまでに仕上げる」
鷹村さつき:「ああ。わかった」顔を上げる。鼻からは激情のあまり、血が流れている。
鷹村さつき:そこからの一ヶ月は、まさしく矢の如しであった。
鷹村さつき:さつきは野山を駆け、試作される刀を都度振るう。
鷹村さつき:嵐の如く猛る能力を載せ、振るってなお毀れず、壊れず、剣として機能する刀を完成させるために。
GM:そして、27日目の夜。
緋田一誠:「さつき」
緋田一誠:「最初の日に、山鳥を喰わせると言ったな」
鷹村さつき:「ああ。そんなこともあったっけなあ」
緋田一誠:「ついてこい」
緋田一誠:灯り一つない夜の山道へと歩いていく。
緋田一誠:老人らしいおぼつかなさは全く見られない。
鷹村さつき:「…………あいよ」こうなると、質問しても無駄だ、というのは身にしみてわかっている。おとなしく後に続く。
GM:どこかから、カラスのような鳴き声が聞こえる。
緋田一誠:「ゴイサギだ」
鷹村さつき:「ほう。てっきりカラスかと思ったが」
緋田一誠:「……」ス
緋田一誠:真横に体を捻った。
緋田一誠:サフッ
GM:僅か3m先の視界もおぼつかない暗闇の中に、何かが落ちた。
GM:それは切断された小さな山鳥だ。冬の夜に鳴く、夜行性の鳥――ゴイサギ。
緋田一誠:「“夜鷲”と名付ける」
緋田一誠:「夜の鳥を喰う鳥だ」
鷹村さつき:「するとだ」
鷹村さつき:「それがそうか」翁の手にした刀を指す。「“夜鷲”。いい名前だ。気に入った」
緋田一誠:「ゴイサギの肉は酷く臭う」鳥の死骸を拾う一方で
緋田一誠:鷹村に、無造作に刀を手渡す。
緋田一誠:「まずい夜食になるな」
鷹村さつき:「というか、爺さん。疑うわけじゃないが、食えるのか?それ?本当に?」刀を受け取ると、小柄な鳥の骸を拾う緋田翁に。
■Climax/01
GM:それでは、クライマックス前のシーンです。
GM:いや、クライマックスと地続きにしてもいいかな。回想シーンは入るでしょうけど。
GM:なので住良木さん及び楠さんもここで回想シーンはタイムリミットとなります。
GM:全員登場してください。
楠一重:イエス!
楠一重:1d10+93
DoubleCross : (1D10+93) → 10[10]+93 → 103
茶川閂:1d10+102
DoubleCross : (1D10+102) → 1[1]+102 → 103
茶川閂:よーしよしよし
鷹村さつき:95+1d10
DoubleCross : (95+1D10) → 95+6[6] → 101
住良木菫:1d10+100
DoubleCross : (1D10+100) → 2[2]+100 → 102
楠一重:なかよしだ
住良木菫:仲良し侵蝕!
GM:なかなか皆さんいい感じですね。
茶川閂:団結力!
GM:前回おやすみした楠さん視点から行こうかな。
GM:医務室で目覚める楠さんがミーティングルームに行って
GM:判明した仮面兵士の情報を伝えてもらう。
楠一重:OKです!
N市 第八支部 医務室
GM:負傷した楠は大砂静子のベッドの隣に寝かされている。
楠一重:「……ん」
GM:オーヴァードであるから、千切れた足もある程度は再生できている……が、どの程度本調子で戦えるかどうかは分からない。
楠一重:瞼を開く。失血で気を失っていたらしい。
楠一重:隣を見る。
楠一重:「……そう、よりにもよって、ね」
大砂静子:「……」大砂は既に眠りについているようだ。体力の消耗も大きかっただろう。
楠一重:足を引きつつ、出来るだけ足音を立てないように立ち上がり
楠一重:部屋を出ていこう
押切直斗:「無理をしないほうがいいよ」電気の消えた医務室の壁際に立っていた。
楠一重:「居たのね」
押切直斗:「今、住良……支部長が、これからの方針を決めてるところだけどさ」
楠一重:「……」
押切直斗:「……ホント、無理しないほうがいい」
楠一重:「『仮面』どもの話、もう聞いたんでしょ」
押切直斗:「一応ね。でも……」
押切直斗:「……楠くんが戦う必要は、ないんじゃないかな……」
押切直斗:「って」
押切直斗:「思うんだけど。僕は。個人的に」
楠一重:「そう……そうかもね」
楠一重:「戦力として見れば、ええ」
楠一重:「ハッキリ言って能力も、連携も、あいつらの方が上よ」
楠一重:「任せてたって、何も変わらないかもね」
押切直斗:「……」
楠一重:「でも、アンタ分かってるの?」
楠一重:「あれが回収されたオーヴァードだとしたら……残り8体」
楠一重:「仮面の『下』が、本気で想像出来ないわけじゃないでしょ?」
楠一重:「……私が戦うべきなのよ。今は」
押切直斗:「あの、あのさ……」遮るように手を前に出す。
押切直斗:「……いいんだよ。そういうのは……僕は、ただの医療エージェントだから」
押切直斗:「違う」
楠一重:「……何が」
押切直斗:アンプルを取り出す。「これはキュマイラシンドロームの活性剤だ」
楠一重:「!」
楠一重:「……デリカシーがないわよ。人の持ち物を」
押切直斗:「使うたびに心筋を硬直させていく。楠くんの体重がもう少し軽くても、重くても、とっくに動けなくなっていたはずだ」
楠一重:「そうでしょうね」
押切直斗:「こっちの内服薬には向精神作用がある。君の攻撃的傾向は元々の性格じゃなかったはずだ」
楠一重:「ええ。御明察よ」
押切直斗:「医者として……その、患者にさ……」
押切直斗:「そこまで無理して……戦わせたくないん、だけど」
押切直斗:「ま、間違ってるかな……」
楠一重:「……逆でしょ。逆よ」
楠一重:「敵が鹵獲したオーヴァードを使うっていうなら」
楠一重:「こんなボロボロの、放っておいてもすぐに死ぬような素体。拾った所で使えないわ」
押切直斗:「そういうことじゃない!」
押切直斗:「き、君が……君が死ぬって言ってるんだよ!」
楠一重:「……」
押切直斗:「いや、ごめん。少し嘘ついたかな……」
押切直斗:「それ、そうやって戦いに行くのを認めたってことはさ……」手で顔を覆う。
押切直斗:「僕が殺したってことになるじゃん」
押切直斗:「それが嫌なんだよ。責任を負いたくないんだ。何一つ」
楠一重:「アンタ……」
楠一重:フッと笑う
楠一重:「バカね。本当のバカだわ」
楠一重:「そうやって、死んでいった全員に、自分のせいだって思ってたの?」
楠一重:「……誰も、アンタのせいじゃない」
楠一重:「精一杯やったのよ」
押切直斗:「…………」
押切直斗:「僕は、誰か代わりがいればいいのになって」
押切直斗:「ずっと思ってるよ。精一杯なんて、できない……」
楠一重:「それでも、やるしかないのよ」
楠一重:「誰も手を引いてなんか、くれないんだから」
押切直斗:「医者として、出撃は認めない」
押切直斗:「ドクターストップだ。でも、あの……はは」
押切直斗:「僕はこんなだから、殴り倒して勝手に出撃されたら、全然止められないんだけどさ……」
楠一重:「よく分かってるじゃない」
楠一重:「無駄な怪我人、増やさなくて済んだわね」
押切直斗:「そうだといいと思ってるよ」
楠一重:「……代わりはいないわ」
楠一重:「アンタが立派なドクターだからよ」
楠一重:「じゃあね」
押切直斗:「…………。大砂さんの処置……してるから。点滴の交換もあるから、30分くらい」
押切直斗:押切は楠とすれ違うように、病室の奥へと向かう。
楠一重:静かに部屋を出ていく
楠一重:「立ち聞きなんて」
楠一重:「品がないわよ。知ってたけど」
楠一重:ジロッと、扉の傍らに視線を向ける。
鷹村さつき:「その様子だと、傷も治ってすっかり元気みたいだな。何よりだ」
楠一重:「……住良木は」
楠一重:「どうするつもりなの?」
鷹村さつき:「最悪、囮になってる間にオレ達を余所に逃がすと」
楠一重:「そう、で」
楠一重:「アンタ達は住良木をどうするの?」
鷹村さつき:「見捨てるつもりはねえよ」
楠一重:「……ならいいわ」
楠一重:「あの男は気に入らないけど、助かるための贄に差し出していいようなクズとも違う」
楠一重:「撃って出るんでしょ。準備するわ」
楠一重:「あいつらを倒して、私は……探さなきゃいけない相手がいる」
楠一重:「それは、アンタだってそうじゃないの?」
楠一重:じっと鷹村さんを見る
鷹村さつき:「………ああ。3年間、家族を殺したヤツを追っている」
楠一重:「……そう」
鷹村さつき:「3年かけて、UGNと協力して、ようやくその手掛かりを掴んだ。こんなところで死んでるヒマはねえ」
楠一重:倒すべき相手がいる。そしてさっきの我を失うような激昂
楠一重:その答えを知り、ようやく得心する。
楠一重:「無様に死んだら笑ってやるから」
楠一重:「せいぜい、足掻いて生き延びなさい」
鷹村さつき:「応。てめーこそ息巻いて突っ込んで、やられるなよ?」
鷹村さつき:「……お前が探している相手のことだが。因縁がある、とは茶川から聞いてる」
楠一重:「因縁……」
楠一重:「そうね。ええ。きっと」
楠一重:言葉少なにそれだけ言って、先に進んでいく。
N市 第八支部 ミーティングルーム
GM:楠一重が復帰した。もっとも、押切の診断では到底復帰と呼べる状態ではないが――
GM:即ち、状況をこれ以上引き伸ばす理由はなくなったということになる。
GM:戦うとしても、逃げるとしてもだ。
楠一重:「筋肉はもう繋がってる。いつでも出られるわ」
楠一重:太ももに巻かれた包帯には、赤々と血が滲んでいる。
茶川閂:「筋肉は繋がってるったって、お前、それ……」
楠一重:「シャラップ」
楠一重:「答えだけ聞かせなさい。どうするのか」
住良木菫:支部長の席の横に立っている。
楠一重:「言っておくけど、私は戦うわよ。そのためにここまで来たんだから」
住良木菫:入室した楠に視線を向ける。
楠一重:「押切から聞いたかしら?私には時間もないし、つまり敵がこの体を使っても得にはならない」
楠一重:「逃げる理由がないのよ。だから残るわ」
住良木菫:「……かといってむざむざ犠牲になる理由もないだろう。」
楠一重:「犠牲じゃない」
楠一重:「目的があるのよ。最初から……」
楠一重:「だから、気にしなくてもいい。それだけ言いに来た」
楠一重:「そして、残るバカがいるなら、少なくとも」
楠一重:「全身ボロボロで、立って歩くのもやっとだけれど……味方が一人いるわ」
楠一重:「……それだけ、言いに来た」
茶川閂:「……」
茶川閂:「目的っつっても、結局お前は柿原ひかりを見つけてどうするんだ?」
楠一重:「……聞いてどうするのよ」
楠一重:「そんなこと」
茶川閂:「いや……参考までにというか、単に気になっただけだ」
楠一重:「……」
楠一重:「分からないわ」
楠一重:「本当は、本当は……分からない」
茶川閂:「案外素直だな」薄く笑う。
楠一重:「ッ!何笑ってるのよ!殺すわよ!」
茶川閂:「前言撤回! 全然素直じゃねーわ!」
楠一重:「……分からないわよ」
楠一重:「あの子が私の何だったのか、今だって分かってない」
楠一重:「だから、確かめなきゃいけない。なんとしても」
楠一重:顔を上げ住良木さんの方を見る
楠一重:「分からないモノを、分からないままになんか、しておけないでしょ」
鷹村さつき:「さっきも言ったが、オレもここに残る。ボロボロの楠一人にいいカッコさせるわけにもいかねえし……」
住良木菫:「………。」
楠一重:「だから答えを出す。そうでしょ」
GM:――あなたと私との答えが出せるように思った。
GM:ここでしか機会がないと思った。
住良木菫:「分からないモノを、分からないままに……」
住良木菫:「楠さん。君も、分からないものがあるんだね。僕と同じだ。」
楠一重:「……そうよ。ずっとね」
鷹村さつき:「支部長。アンタはさっき、一人を犠牲に救援を呼ぶことが最善の策と言っていたが」
鷹村さつき:「ここでオレたちが逃げて、よそに救援を呼ぶ。一見合理的だが、そいつは結果的に他の支部へ被害を飛び火させる危険が高いってことだ」
鷹村さつき:「解決策と言うのなら、ここで“キャンサー”を仕留めることこそが最善の解決策だぜ」
茶川閂:「“支部長”」自分から特にいうことはない。先ほど伝えたからだ。「決断をお願いします」
住良木菫:「…………今この場にいるのは僕らだけ。」
住良木菫:「代わりはいない。僕らでやるしかない、か。」
楠一重:隻眼でまっすぐ見据え、頷く。
住良木菫:「………」
茶川閂:「っふー……」大きく息を吐く。「了解です」
住良木菫:「一人は、敵の中に答えを求める少女。」
住良木菫:歩き回りながら言葉を紡ぐ。
住良木菫:「一人は、流れ着いた復讐者。」
住良木菫:かつて仲間が座っていた椅子の背を撫でながら、歩く。
住良木菫:「一人は、守るべき者のある青年。」
住良木菫:最初の位置に戻り、席に着く
住良木菫:「そして、僕か。」
茶川閂:この人は案外、こういった言い回しを好む。理系文系とかではなく、教養があるということなのだろう。
住良木菫:「“キャンサー”は言った。規律ある軍隊を。世に秩序を、と。」
住良木菫:「実験をしよう。」
楠一重:「実験?」
住良木菫:「混沌(ぼくら)と秩序(かれら)。どちらが勝るか。」
住良木菫:「そして、答えを解剖しよう。」
楠一重:「……ハ」
楠一重:「いいじゃない。悪くないわ」
鷹村さつき:「そう来なくっちゃあな!」
茶川閂:「さっきよりはマシな助手ができそうですよ」
住良木菫:息を吸って、一拍置く。
住良木菫:「支部長として命令する。」
住良木菫:「任務は敵勢力“キャンサー”セルの撃滅だ。」
茶川閂:「任務、了解」
住良木菫:「……思ったより、支部長って大変だね。」茶川君に
住良木菫:「蝶を追いかける暇もないや」
茶川閂:「いや、一応今までも支部長だったんすよね……!?」
住良木菫:「今までほとんど任せてたからなぁ」
住良木菫:くすりと笑う
茶川閂:「落ち着けば、また時間も取れますよ。今度一緒に裏山にでも行きましょうか」
住良木菫:「うん。終わったらね。」
楠一重:「……」
楠一重:そんな様子に、どこか遠くの空にかかる虹を見るように目を細めて
楠一重:ポケットの中で拳を握りしめる。
楠一重:……残る兵士は8人。あるいは、その中に。
■Remembrance/03
3年前 UGN某市支部
GM:その日、廊下を通った時に、カタカタと窓が鳴る音が聞こえていた。
GM:風の強い日だったのだろう。
GM:楠一重も、いつもと同じように――他の友達と遊ぶようなこともなく、自室で柿原の帰りを待っていた。
GM:柿原ひかりの成績はとても優秀で、チルドレン扱いではなくエージェントとしての任務入りすら噂されていた。
GM:その日も帰りを待っていた。
楠一重:足をぱたぱたとベッドの上で動かしながら
楠一重:手の中で冒険小説のページを捲る。
楠一重:ひかりちゃんが教えてくれた本だ。
柿原ひかり:――一重ちゃん、もっと面白い本を読みなよ。
柿原ひかり:――古いだけの文学なんてつまらないもん。
楠一重:「……ふふ」
楠一重:もうすぐ、私の友達がやってくる。
楠一重:この小説のことや、夕ご飯のこと、訓練のこと
楠一重:いつものように、沢山話をしよう。
GM: リリリリリリ……
楠一重:「!」
GM:小さいが、聞き慣れない音だった。
GM:遠く……扉の向こうから、何かベルの音が
GM:鳴り続けているように思えた。
楠一重:「……?」
GM:火災訓練の時に聞いた音だっただろうか。何かが違う。
楠一重:探しても姿の見えない友達を不思議に思いながら
楠一重:ベッドを降りて、そのまま、ドアの方へ。
楠一重:ノブを回して、扉を開く。
GM: リリリリリリリリリリリリリリリリリ
GM:廊下の奥で響き続けている。鳴り止む気配がない。
GM:そして、そちらの方向には――
楠一重:「え……」
GM:チルドレンの訓練場がある。この時間まで残っているチルドレンは少ない。
GM:柿原ひかりのような優秀なチルドレンでもなければ。
楠一重:「……」
楠一重:キョロキョロと辺りを見回しながら
楠一重:「ひ」
楠一重:「ひかりちゃん?」
楠一重:「ひかりちゃん……?」
楠一重:不安から、ただ縋れる物の名前を口にして歩く。
GM:ピチャ
GM:踏み出した足にまとわりつく液体がある。
楠一重:足元を見る。
GM:何かがおかしい。人の姿もない。
GM:そして、足元には温かい水たまりがある。
GM:血だ。壁を伝って流れ落ちている。
楠一重:「ひ……!」
楠一重:伝う先を、見上げる。
GM:壁を伝う血は、天井からだ。
GM:天井に串刺しにされている、破裂した人体の成れの果てから流れ出している――
楠一重:「な、何…なんで……!」
GM:苦痛に歪んだ顔を知っている。
楠一重:「嫌!嫌!!」
GM:婦長だ。
楠一重:恐怖と血の滑りでよろめきながら、走り出す!
楠一重:「ひかりちゃん!ひかりちゃん!どこ!私ここにいるよ!」
楠一重:「ひかりちゃん……!助けて……!」
エージェント:「待ちなさい!!」
エージェント:男の声が背後から楠を止める。
エージェント:“ゆりかごの家”で見たこともない男だ。
楠一重:「あ……!」
楠一重:声に立ちすくむ。
エージェント:「まだ避難していなかったのか!?ここは危険だ!」
エージェント:「我々が誘導するから、早く!」
楠一重:「避難……なんで……何が……私、何にも知らない……」
楠一重:「ひか」
楠一重:「ひかりちゃんが、友達が、まだここに……!」
エージェント:「信じられない……」エージェントも、婦長の変わり果てた死体を見て顔を歪める。
楠一重:「ひかりちゃん!ひかりちゃんを探してください!」
楠一重:エージェントに駆け寄り、縋り付く
エージェント:「我々の巡回時間の穴を狙ったのか?それでもこんな容赦なく……」
エージェント:「いいか、君――」目線を合わせて、両肩に手を置く。
エージェント:「現在チルドレンが暴走している。ジャーム化ではなく、一時的なものだと信じている」
エージェント:「そうした事故に対応するために我々がいる。呼吸を落ち着けて」
エージェント:「訓練した避難経路の通りに、外に脱出するんだ」
楠一重:「……はっ…はっ…」
楠一重:「暴……走……?」
楠一重:真っ白になった頭の中に、過る想像。チルドレンが、暴走。ベルの方には訓練場。
楠一重:訓練場に残っているのは。
エージェント:「大丈夫か!いいか、時間がないかもしれない。すぐに――」
エージェント:言葉は最後まで続かない。振り向き、そちらに銃を向けようとした。
GM:――バチャ!!
エージェント:「ぐげっ」
エージェント:楠に対応していたために、反応しきれなかった。下顎部を吹き飛ばされた。
楠一重:「えっ」
楠一重:返り血を浴びて、呆然とする。
柿原ひかり:「……なに?」廊下の奥に立つ少女の姿が見える。
柿原ひかり:酷く冷たい声で言う。「勝手に連れてかないでよ」
柿原ひかり:「一重ちゃんを」
エージェント:「おお"っ……!!」
GM:ダン! ダン! ダン!!
GM:エージェントの銃撃が柿原ひかりに直撃し、容赦なく骨と内臓を刳り飛ばしていく。
柿原ひかり:「う……あ、あァッ!!」
楠一重:「あ」
楠一重:「あ……!」
楠一重:何が起こっているのか分からない。
楠一重:どうしてこんな事になっているのかわからない。
柿原ひかり:足がもつれ、倒れる。……だが。
楠一重:でも、理由を考えるより先に。
楠一重:「やめて!やめて!!」
楠一重:がっ
楠一重:男の引き金を引く腕に飛びついている。
柿原ひかり:「うるさい」
柿原ひかり:「うるさいな」「……うるさいなあ」
エージェント:「……!!」
柿原ひかり:――ヒュ
楠一重:「違う!ひかりちゃんは違うんです!やめて!!」
柿原ひかり:バヂヂヂッヂヂッ!!!
GM:柿原ひかりの撃ち出した槍のような血液の散弾が
GM:エージェントの上半身を吹き飛ばしている。死んだ。
GM:内臓がだらりとこぼれて、楠の腕から垂れ下がった。
楠一重:「あ……」
GM:そして、楠一重自身も――
GM:視界が酷く熱い感覚を覚えている。
GM:世界が狭い。右側しか見えない。
楠一重:「うううッ……うッ!」
柿原ひかり:「あ……ああ……」
楠一重:片目を抑えて、蹲る。
柿原ひかり:「ひ、とえちゃん」
楠一重:「ひかりちゃん……」
柿原ひかり:「えへ、えへへへっ、えへへへへへ……」血まみれのまま笑う。
柿原ひかり:「に……逃げちゃおうって思って」
楠一重:「……え?」
柿原ひかり:「あたし、天才だから……教官も婦長さんも、全然大したことなかった。ほら」
柿原ひかり:ズタズタになった腕を上げてみせる。「あたし、天才だったよ」
柿原ひかり:そのまま、一重の方へと歩を進める。
柿原ひかり:「一重ちゃんも、え、ええっとさ」
柿原ひかり:「連れてってあげたくって」
楠一重:「……」
楠一重:その笑顔を見上げる。
柿原ひかり:「すごく楽しいんだ。あたし、優秀だから、連れてってもらったことがあって」
柿原ひかり:「本だって、見たことのない漫画もある!」
柿原ひかり:「ねえ。ハンバーグより美味しいものだって、本当は食べたことあったんだよ!」
柿原ひかり:どす黒い血が滴る指を差し出す。
柿原ひかり:「え、えへ……ね。だから、一重ちゃん」
柿原ひかり:「あたし、皆殺しちゃったけどさあ……」
柿原ひかり:「一重ちゃんの目玉、潰しちゃったけど」
柿原ひかり:「とっ……友達で、いてくれるかなあ!」
楠一重:ズキズキと、片目が痛む。
楠一重:血が流れ出していくのが分かる。
楠一重:「……ひかりちゃん」
楠一重:そうして、差し出された指ではなく
楠一重:袖を掴む。
楠一重:「そっちに行っちゃダメだよ……ひかりちゃん」
柿原ひかり:「え」半分笑った顔で見る。
楠一重:「私、本当は知ってたよ。分かってたよ」
楠一重:「この場所のことだって、みんなのことだって」
楠一重:「ひかりちゃんがつまんないって思ってたこと、知ってたよ……」
楠一重:潰された目から、涙が溢れる。
楠一重:「でも、そっちに行っちゃダメだよ。ひかりちゃん」
楠一重:「私、私」
楠一重:「がんばるから、もっとがんばるから」
楠一重:「行っちゃダメだよ……!」
柿原ひかり:「行こうよ。だって、ずっと友達なんでしょ」
楠一重:「……!」
柿原ひかり:「友達なら……」潰した目を見て、後ずさる。
楠一重:「ひかりちゃん……!!」
柿原ひかり:「一緒に来てくれるって……あたしは……」
楠一重:腕を掴んで引き寄せようとする。
柿原ひかり:「あたしのこと、怒ってるの」
楠一重:「うう……うううう……」
楠一重:分からない。何も分からない。
楠一重:ボロボロと泣きながら、ただ縋り付くように、袖だけを掴んでいる。
楠一重:「嫌だよう……嫌だよう……」
柿原ひかり:「あたしが、目を潰したのが悪いの?」
柿原ひかり:「――あたしが!!」
柿原ひかり:ド ン ! !
柿原ひかり:唐突に、柿原ひかりの頭が仰け反る。掴んだ袖が反動で振り切られて、体ごと仰向けに倒れる。
楠一重:「!!」
柿原ひかり:「……かはっ、はっ、はあ……ぁっ、うぁっ」
柿原ひかり:右目を抑えている。
柿原ひかり:「じゃ、じゃあさ」
柿原ひかり:「一重ちゃん」
柿原ひかり:自分自身の弾丸で、右目を撃ったのだ。
柿原ひかり:「これで友達じゃない?」
柿原ひかり:「同じだよね」
柿原ひかり:「……ずっと、一緒だよね」
楠一重:「あ、あ……」
柿原ひかり:「ねえ!!」
楠一重:手は地面に落ちたまま、呆然としている。
楠一重:潰れた片目が熱い。
楠一重:「違うよ……違うよ、そんなの」
楠一重:「私は、私は……ただ」
楠一重:「なんで、どうして……ひかりちゃん、なんで……」
楠一重:手から落とした冒険小説のカバーが、血で滲んでいく。
柿原ひかり:「い……一緒に来て」片目と共に脳の一部を損傷したのか、腕が痙攣している。
柿原ひかり:「一重ちゃんがいないと、本当は、ずっと、一重ちゃんがいないと」
柿原ひかり:「何も面白くないよ………」
柿原ひかり:「……一重ちゃん!!ねえ!!」
楠一重:「ダメだよ……」
楠一重:「ダメだよ……!!」
楠一重:「ひかりちゃん!なんでなの!」
柿原ひかり:「う――」
楠一重:「どうしてこんな事したの!私は……私は……!」
楠一重:痛みが怒りに変わっていくのが分かる。
柿原ひかり:「うるさいな!!!」
柿原ひかり:――ダン!!!
柿原ひかり:散弾が直撃する。
柿原ひかり:「うるさいな。うるさいな。うるさいな。うるさいな……!!」
柿原ひかり:ダン!!ダン!!ダン!!ダン!!!
楠一重:「う……ぐぁあああっ!!」
楠一重:壁に磔にされながら
楠一重:血を吐き、睨む。
柿原ひかり:「なんで。なんで分かってくれないの」
柿原ひかり:「そうか。ずっと私のことなんてどうでも良かったんだ」
柿原ひかり:「友達のフリをしてたんだね」
楠一重:これまでの全部。ひかりちゃんとの全部を奪っていったのは。私達の幸せを潰していったのは。
楠一重:眼の前にいる、こいつなんだ。
柿原ひかり:「私、私は何のために」
柿原ひかり:「なんで」
柿原ひかり:ダン!!ダン!!!
柿原ひかり:「なんで!!!」
楠一重:「アンタが……アンタのせいで」
楠一重:「……お前…なんか…………」
柿原ひかり:「……?」
楠一重:「お前なんかひかりちゃんじゃない……!」
楠一重:「誰なの!!ひかりちゃんを返してよ!!」
楠一重:「ひかりちゃんは、こんな事しない!ひかりちゃんをどうしたの!!」
楠一重:「許さない……許さない……ッ!!」
楠一重:片目を抑えたまま、行き場のない憎悪に満ちた瞳を向ける。
柿原ひかり:「……は、はあ、はあ……」
柿原ひかり:「あ、ああ」
柿原ひかり:恐れに後ずさる。
柿原ひかり:「ち、違う……こんなこと……」
楠一重:「ううぅ…!ぐぅうう…!」
楠一重:痛みが増すほどに
楠一重:怒りが深くなっていく。
柿原ひかり:「こんなはずじゃなかった……」よろよろと歩き去っていく。
柿原ひかり:「どうして……どうしてなの……」
楠一重:「逃げるな!逃げるな……!」
柿原ひかり:ピチャッ ピチャッ
柿原ひかり:ピチャッ
柿原ひかり:水気を帯びた足音だけが遠ざかっていく。
楠一重:「ひかりちゃんを返せ……!」
楠一重:「ひかりちゃん…………ひかりちゃんを……返……し…て……」
楠一重:「……」
楠一重:その背中を睨みながら
楠一重:意識は薄れていく。
■Remembrance/04
2年前 東帝大学 長谷部研
GM:医学部4年次の学生は、各々が研究室に配属されることになる。
GM:その中でも長谷部研は研究を生徒の自主性に任せるところが大きく、悪く言えば放任主義的ですらある。
GM:だが、そうした雰囲気は、住良木のような変わり者にとっては却って心地よいものであった。
住良木菫:研究室には二人の生徒が残っている。
住良木菫:一人は白衣を羽織った線の細い青年。
住良木菫:「ほら、先輩。この前言ってた標本。」
住良木菫:彼はまだ研究室に配属されていない3年次の生徒だ。
住良木菫:だが、彼を知る人間なら特段不思議にも思わないだろう。
住良木菫:彼はその場の気分だけでどこへでも行ってしまう。大学の教員室に虫を取りに侵入したという話も流れているほどだ。
糸井亜里沙:「ああ。待って」画面を注視している。
糸井亜里沙:翌日の発表用の資料を作成している。
糸井亜里沙:「標本……って、そんな話したっけ」
糸井亜里沙:「最近忙しかったから、忘れてたかも」
住良木菫:「そんなに忙しいんだ。」標本に顎を置いて研究室にいるもう一人の女性、糸井に問う。
糸井亜里沙:「住良木くんは」画面の方を見たままだ。
糸井亜里沙:「私みたいに、レポートに追われたりなんてしないんでしょうね」
糸井亜里沙:「そういう雰囲気じゃないもの」コーヒーを飲む。
住良木菫:「うーん。」
住良木菫:「やりたくないテーマはすぐ終わらせるけど。」
住良木菫:「やりたいテーマは時間かかるなあ。」
糸井亜里沙:「逆じゃないの?」少し笑う。
住良木菫:「やりたくないことに時間を使うのって好きじゃないから。」
糸井亜里沙:「やっぱり違うわね。住良木くんは」息をつく。
糸井亜里沙:ようやく住良木の方を見る。「標本って、虫の話だったっけ」
住良木菫:顔を上げる「うん。虫の話。」
糸井亜里沙:「長谷部研でも噂になってるわよ。ちょうちょを追いかけるのが趣味の子、って」
住良木菫:「みんなちょうちょが好きなのかな。」
住良木菫:標本を見せる。羽を広げた美しい蝶が額の中に等間隔に並べられている。
糸井亜里沙:「ふふふ」笑う。冗談を聞いたような反応だ。
糸井亜里沙:「住良木くん、生物分布とかが専門じゃあないんでしょう?なんで集めてるの?」
住良木菫:「きれいだから。」
糸井亜里沙:「綺麗――って」
糸井亜里沙:標本に目を落とす。
糸井亜里沙:「……」
糸井亜里沙:「……………………」
住良木菫:「きれいでしょ?」
糸井亜里沙:ポタッ
糸井亜里沙:標本のガラスの上に雫が落ちる。
糸井亜里沙:「…………住良木くん」涙を流している。
住良木菫:「………うん。」懐からハンカチを取り出して渡す
糸井亜里沙:「……なんでだろうな」ハンカチを受け取らない。自分が泣いていることに気づいていない。
糸井亜里沙:「なんで世の中には、住良木くんみたいな人と」
糸井亜里沙:「そうじゃない人がいるんだろう」
住良木菫:「……僕だけじゃない。みんな、違うよ。」
住良木菫:「みんな一人ひとり違うから、これも違う美しさがある。」標本を指す
糸井亜里沙:「それは、違うでしょ」
糸井亜里沙:「誰でも言ってるようなことだよ。住良木くんらしくない」
住良木菫:「………?」
糸井亜里沙:「私は、ずっと、こんな……レポートみたいな……誰でもやってるようなことを……」
糸井亜里沙:「多分、これからもずっと続けて……何も、すごいことなんてできないのに」
糸井亜里沙:「住良木くんは、そうなんだよ……」
糸井亜里沙:「ちょうちょを追いかけてるのは……そうなんだ。住良木くんは」
糸井亜里沙:「こんな、綺麗なものを作るためだったんだ……」
住良木菫:「…うーん。」
住良木菫:「先輩は、何かしたいことってあるのかな。」
糸井亜里沙:「……全然。だから、進路も院に進んで……そこから先は、分からないかな」
住良木菫:「僕もだよ。」
住良木菫:「ぼくはただ、きれいなものを集めているだけなんだ。見てると心地いいから。ただそれだけ。」
糸井亜里沙:「住良木くんは、なんでもできるよ」
糸井亜里沙:「だから……」
糸井亜里沙:「!」自分の頬に触れて、涙に気付く。
糸井亜里沙:「……ふふふ。なんでだろ。ごめんね。何か、徹夜してたせいなのかな……」
住良木菫:ハンカチを改めて手渡す
糸井亜里沙:「いいって。恥ずかしいよ」笑いながらキムワイプとかで拭きます
住良木菫:「きれいなものってさ。実はどこにでもあるんだよ。」
住良木菫:「この標本も大学で取ったものがほとんどだ。蛾も混じってる。」
住良木菫:「きれいなものって気づかないだけで色んなところに、すでにあるんだ。」
住良木菫:「やりたいことが落ちてるかどうかは、分からないけどね。僕も探しているところだから。」
糸井亜里沙:「そうだね。皆気付かないし、私だって……」
糸井亜里沙:「……やっぱり、住良木くんには素敵な才能があると思う。凄いことができる人になるよ」
糸井亜里沙:「標本、見せてくれてありがとう」
住良木菫:「………うん。」標本をしまう
住良木菫:「……」
住良木菫:「あの」
糸井亜里沙:「なに?」
住良木菫:言葉を投げかけては、受け止める。その行為にも過程にも矛盾はなさそうに見えるのに。
住良木菫:どこか、ボタンを掛け違えたようなちぐはぐさを感じた。
住良木菫:しかしその正体がわからない。
住良木菫:「………いや。何でもない。」
住良木菫:「見てくれてありがとう。また、機会があったら見てほしいな。」
糸井亜里沙:「住良木くんは……」
住良木菫:「……?」
糸井亜里沙:「……普通の人みたいになっちゃ駄目だよ」
糸井亜里沙:「誰でも言ってるようなこととか、そんなのはさ……他の人でも、言うんだから……」
糸井亜里沙:「……そのままでいて」
住良木菫:「………。」しばらく、その言葉の意味を捉えられなかった。
住良木菫:やがて「うん」と曖昧に返事をした。
現在 N市 “シボラ”本拠跡地
GM:大砂静子の携帯電話の解析から得られた結果によれば、“シボラ”の拠点は、運送会社の支店の一つに偽装されていた。
GM:登記上は正常に営業を続け、怪しまれることなく資材を出入りさせていたが、その実は敷地全体が拠点であり、訓練場であったのだ。
GM:そして住良木以下4名の第八支部残存部隊は、この本拠地に強襲を仕掛けようとしている。
GM:待ち構えるとしても、夜明けを待たずに相手が万全の状態で襲撃を仕掛けるだろう。その上大砂も巻き込む可能性が高い。
GM:どちらにせよ総力戦をするしかないのならば、こちらから仕掛ける方がまだしも可能性が残る――
GM:――とはいえ、どちらにせよ、ゼロに等しい可能性であろうが。
楠一重:「……」
楠一重:ザッ
楠一重:素早く物陰へ、中の様子を伺う。
住良木菫:「営業してる様子はないね。」
鷹村さつき:「無関係な人間を巻き込みたくはないからな。好都合だぜ」
楠一重:「……チッ」
楠一重:「気配が多いわね。一群(クラスタ)として動かす志向なんだから、当然か」
楠一重:「どれか一人くらい、各個撃破が狙えないかと思ったけれど」
茶川閂:「難しい、だろうな」
楠一重:「本当に正面からぶつかるしか無さそうよ」
楠一重:「……全く、我ながらイカれた状況だわ」
鷹村さつき:「まずいな。勝ち目があるとすれば、司令官を狙っての奇襲なんだが……」
鷹村さつき:「当然、これだけ数の差があるんだ。ノコノコ表に顔出してくれるはずもない、か」
楠一重:「ええ。弱点があるとすれば、制御系統を集中させすぎてること……だけど」
楠一重:「……そうね。想定内だけに嫌になるわ」
鷹村さつき:項垂れて、大きく息を吐く。それから、自分の両頬を手のひらで軽く叩いて。
鷹村さつき:「仕方ねえ!やれるだけやったろうぜ!」
住良木菫:「うん。じゃあ正面から行ってみよう。」
茶川閂:「それを承知できてるわけですからね……!」
GM:当然、敵もこちらを既に探知しているだろう。
GM:向こうから仕掛けてきていないということは、向こうも遭遇を待っているということになる。
GM:総力戦を望んでいるということだ。
楠一重:「はぁあ……」
楠一重:「行くわよ」
楠一重:ザッ
楠一重:物陰から出る
住良木菫:すでに物陰から出てちょうちょを追っている
GM:遠くのコンテナの上で、こちらに狙いを定めている銃兵がいる。
GM:先の戦闘で取り逃した者も含め、3名。
GM:さらに同じ方角の後方に支援兵が2名。
GM:そして……
糸井亜里沙:「来てくれたのね。住良木くん」
糸井亜里沙:「勝負がしたいなんて、ただの私の我儘だったのに」
糸井亜里沙:「……ありがとう」
楠一重:「お望み通り来てやったわ。文句はないでしょう」
住良木菫:蝶を指に乗せ、“キャンサー”を見る。この蝶は出来るだけ広い場所へ羽ばたこうとする習性がある。
住良木菫:そのため道案内にしていたのだ。
GM:第八支部の4人を挟み撃ちするような形で、攻撃手が3名。それに護られるような形で、糸井本体もいる。
糸井[8]
アタッカー[5]×3
5m
楠[5] 茶川[8]
鷹村[10] 住良木[3]
5m
ガンナー[11]×3
3m
サポーター[4]×2
茶川閂:(勝負だなんて、もっと穏便な方法がいくらでもあっただろうが……!)
鷹村さつき:物陰から出て。既に鯉口を切っている。
楠一重:「……」
楠一重:幼稚だ、とは嘲らない。
楠一重:それを嘲笑ってしまっては、自分がここに立つ意味までなくなるからだ。
楠一重:「糸井亜里沙」
楠一重:「一つだけ、答えなさい」
糸井亜里沙:「何かしら」
楠一重:「“シボラ”の柿原ひかり」
楠一重:「この名前に、覚えは?」
糸井亜里沙:「今まで取り込んだセルの構成員は全員記憶しているわ」
糸井亜里沙:自分の周囲を囲む仮面兵士を眺める。
楠一重:「……!」
糸井亜里沙:「この子」
仮面兵士:アタッカー:「……」
楠一重:「……」
仮面兵士:アタッカー:記憶も、言葉も、感情も失った、無個性な兵士の一体。
仮面兵士:アタッカー:もはやそれだけの存在でしかない。
糸井亜里沙:「これが柿原ひかり」
楠一重:「そう、そうよね」
楠一重:ただ唇の端を静かに噛む
楠一重:一筋の血が、紅い線を引く。
GM:2日。施術には十分すぎる時間だった。
茶川閂:「……」二日前で、こうなる。では数時間、いや、半日前なら?
鷹村さつき:握り締めた拳から血が滴り落ちる。
糸井亜里沙:「この子がどうしたの?」
楠一重:「……さあね」
楠一重:「それを確かめに来たのよ」
楠一重:「ここが終わりじゃない。絶対に」
楠一重:絶望はしない。隻眼は敵だけを見据えて。
糸井亜里沙:「……似ているかもしれないわね」独り言のように言う。
鷹村さつき:「……ここに来る前」
鷹村さつき:「ある爺さんに聞かれたよ。なぜ戦うのか、なぜ復讐を誓いながら3年も果たせずにいるのかとな」
鷹村さつき:「“お前の復讐の意味は何か”と聞かれた。その答えを見つめろと」
鷹村さつき:「オレの答えは決まっている。オレが何より許せないのは、だ」
鷹村さつき:「奴や、お前のようなヤツに踏みにじられる人間がいることだ」
鷹村さつき:「失われた命は戻らない。頭を弄られ取り込まれた連中も……元に戻ることはない……二度と!」
住良木菫:「……二日か。本当に早いんだね、この施術。」
住良木菫:「これが君が思うきれいさかな。」
糸井亜里沙:「ええ。ユニットは完成しているから、適切に接続するだけでいいの」鷹村をほぼ無視して答える。
糸井亜里沙:「……こんな、人を殺したり、脳を切り取ったり」
糸井亜里沙:「私……ずっと普通だったのよ。両親だって普通だったし、犯罪だって一度もしたことなかった」
糸井亜里沙:「こんな、こんなこと」
糸井亜里沙:「自分ができるなんて思わなかった……!私に、こんな普通じゃないことができるなんて!!」
糸井亜里沙:「その子の言うことが正しいわ!そうよね!誰でも言うようなことよ!」
糸井亜里沙:「失われた命は戻らないし、そんなことをしている私は酷い人間なのよね!?」
糸井亜里沙:口元を抑え、興奮している。
糸井亜里沙:「住良木くん……!本当に、ありがとう……ありがとう……!」
住良木菫:「お礼を言われるようなことはしてないよ。」
住良木菫:「………そうか、普通でなくなりたかったんだ。」
住良木菫:「でも、僕は君の切り捨てた“もの”の方が好きだったよ。」
糸井亜里沙:「ずっと、あの綺麗な標本を思い出して」
糸井亜里沙:「ずっと、論文に、仕事に、押しつぶされて、永遠にこんな日常が、ダラダラと続くんだって思いながら」
糸井亜里沙:「あの標本のことばかり思い出して。住良木くん」
糸井亜里沙:涙を溜めた目で、仮面兵士を見渡す。数は8名。
糸井亜里沙:「――この技術を見て!」
糸井亜里沙:「完全に、制御されて!オーヴァードの暴走性も抑え込んで……!」
糸井亜里沙:「これが、これが住良木くん!あなたの標本を上回る……完璧な、秩序の標本よ!!」
住良木菫:「………。」
住良木菫:「生物からその一部を切り捨てたとき、何が起こるか知らない君じゃないだろう。」
糸井亜里沙:「……?」
住良木菫:「“補完”だ。」
住良木菫:「折られた骨は接合される。斬り落とされた腕には感覚が残り、幻肢痛を起こす。」
住良木菫:「オーヴァードなら、それが脳であっても例外じゃない。」
住良木菫:「しかも補完しようとしたパーツと埋め込まれた機械が競合するんだ。」
糸井亜里沙:「……そんなことは」
住良木菫:「それはきっと、とてもいびつな形で補完される。」
糸井亜里沙:「あり得ないわ。何人も施術をして、私は……そんな症例……」
住良木菫:「現にそのうちの一体を楠さんが殺している。この兵士の足元にも及ばないほど制御も力もない個体をね。」
糸井亜里沙:「仮面兵士が……ジャーム化する……?」
住良木菫:「………症例があるんだよ。」
GM:糸井ら“キャンサー”は、回収をしようとした。
GM:制御から外れ、楠と交戦して死亡した仮面兵士の死体を。
GM:何故制御から外れたのか、解析しようとしていたからだ。
GM:そして、その原因こそ、まさに。
糸井亜里沙:「違う……!」
糸井亜里沙:「ここまでして、こんなに殺して……ようやく、やっと、天才に追いつけたって、思ったのに」
糸井亜里沙:「そんな……ミスなんて、認めない……!私は!」
住良木菫:「君の標本は、」仮面兵士から興味を失うように目線を宙に舞う蝶に移す。
住良木菫:「きれいじゃない。」
糸井亜里沙:「私は!!ただ住良木くんに――」
仮面兵士:「うるさいな。」
GM:――バシュ!!!
糸井亜里沙:「えっ」
糸井亜里沙:バランスを崩して倒れる。胴の左半分が吹き飛ばされたからだ。
糸井亜里沙:内臓がこびりついて、歪な、無秩序な模様をコンテナに描いている。
住良木菫:「二つ目の症例だ。」目を伏せる。
仮面兵士:「……うるさいな。うるさいな。」
仮面兵士:バシュ!!バシュ!!!バシュ!!バシュ!!
仮面兵士:すぐ側にいたアタッカーの1名だった。だが、攻撃は斬撃でもなく、拳でもなく
仮面兵士:錬成した血液の、針のような散弾だ。
楠一重:「!?」
糸井亜里沙:「そ」
楠一重:「何が……どうして……!」
糸井亜里沙:「そん、な――」
楠一重:その光景に、手先が震える。
楠一重:抉られた眼窩が痛みだす。
仮面兵士:「は、あはっ」
仮面兵士:「えへ、えへへへへへへへ……!」
鷹村さつき:「な……何ィーーーーッ」
仮面兵士:肩を震わせて笑う。これまでの仮面兵士とは明らかに様子が違う。何もかも。
鷹村さつき:「自我を取り戻した……と言うよりは!住良木サン、こいつは……」
茶川閂:そっと楠の肩を掴む。「いいのか悪いのかはわからねえが……ハッキリとは、させなくちゃいけねえみたいだな」
仮面兵士:「いらないよ。こんな、うるさいの」
住良木菫:「重要な臓器を補完するのには侵蝕率の上昇も伴う。」
住良木菫:「ましてや施術が行われた脳に至っては完全な形での復元は不可能だ。」
住良木菫:「断言するが、あれはジャームだよ。」
楠一重:「……!」
楠一重:「ええ、分かってるわ。何も、何も変わらない」
楠一重:「……ようやく、ここまで来た…ッ!」
仮面兵士:闇雲な攻撃の反動で、自分自身の仮面も砕けている。眼球を残している……
仮面兵士:左目の側だけが。
仮面兵士:「天才じゃない。自由じゃない。何も、面白くない」
仮面兵士:「……えへへへへへ」無邪気に笑う。
柿原ひかり:「また会えたね」
楠一重:「……ええ」
楠一重:「探したわよ」
楠一重:「続きをするわ。あの時の続きを。それで」
楠一重:「アンタが私の何なのか……ハッキリさせる」
楠一重:「行くよ」
楠一重:「……ひかりちゃん」
柿原[13]
アタッカー[5]×2
5m
楠[5] 茶川[8]
鷹村[10] 住良木[3]
5m
ガンナー[11]×3
3m
サポーター[4]×2
■第1ラウンド
GM:第1ラウンドです。
GM:性能はミドルの各兵種と全く同じ。第2ラウンドには増援が出現します。
楠一重:なし!
GM:それとガンナーはミドルで取り逃した1体が《ヘヴンアイズ》の2回使用によって
GM:HPが-10されています。これをガンナー1とします。
GM:セットアップに入ります。
鷹村さつき:タンカ切ったしロイスとっておきます
GM:エンディングでとっても構いませんよ
鷹村さつき:あ、大丈夫ですか?ちょっとでは一先ずロイス処理置いておいて、
鷹村さつき:セットアップで《狂騒の旋律》使います。侵蝕+5
鷹村さつき:効果弾いて欲しい、って人いたらいってね!暴走付くから!
柿原ひかり:いえ、こちらが行動値的に先になります。
鷹村さつき:あ、どうぞ。失礼した!
柿原ひかり:行動値13。"孤高の超人""楔の呪い"を使用します。
楠一重:出たよ楔!
楠一重:嫌いひかりちゃん!
柿原ひかり:ラウンド中侵蝕率によるダイス・エフェクトボーナス無効。復活以外のタイタス昇華不能。
柿原ひかり:当然、ジャームなのだ!衝動判定もしてもらう!難易度9!
茶川閂:ひえ~きっつい
住良木菫:きっつう
鷹村さつき:うわっ
住良木菫:2dx>=9
DoubleCross : (2R10[10]>=9) → 10[6,10]+9[9] → 19 → 成功
住良木菫:2d10+102
DoubleCross : (2D10+102) → 10[2,8]+102 → 112
茶川閂:4DX
DoubleCross : (4R10[10]) → 10[7,8,9,10]+4[4] → 14
茶川閂:2D10+103
DoubleCross : (2D10+103) → 10[8,2]+103 → 113
鷹村さつき:2DX=>9
DoubleCross : (2R10[10]>=9) → 6[2,6] → 6 → 失敗
鷹村さつき:うわっ 失敗した
鷹村さつき:101+2d10
DoubleCross : (101+2D10) → 101+17[9,8] → 118
楠一重:えーっと
楠一重:ここまではダイスボーナス乗ります?
楠一重:乗らないか!行こう!
GM:そうだよ~
GM:そのためにここのタイミングで衝動判定させたんだからな
楠一重:1dx
DoubleCross : (1R10[10]) → 5[5] → 5
GM:よわよわアヤ!
楠一重:2d10+103
DoubleCross : (2D10+103) → 19[9,10]+103 → 122
楠一重:は?
茶川閂:かえってこれなさそう
楠一重:ダメみたいですね…
柿原ひかり:「友達だ」制御されていないワーディングを発しながら、新たに血液から武器を作り始めている。
柿原ひかり:「ずっと友達が、私には……」
柿原ひかり:「あたしには、友達がいるんだ……」
柿原ひかり:ジャームと化した者は絆を持たない。親しい誰かの名を呼んだとしても、それは記憶の残滓に過ぎないのかもしれない。
柿原ひかり:だが、それでも。
楠一重:「……っ」
楠一重:「友達なら……友達、だったら……!」
楠一重:私は、それだけで十分だって
楠一重:言って欲しかったのに。
楠一重:レネゲイドの高揚の中で、拳を握る。
仮面兵士:ガンナー:行動値11のセットアップ。《空間圧縮》。
仮面兵士:ガンナー:ガンナー1と2がアタッカー2体を動かします。PC4人にエンゲージ。
柿原[13]
5m
アタッカー[5]×2
楠[5] 茶川[8]
鷹村[10] 住良木[3]
5m
ガンナー[11]×3
3m
サポーター[4]×2
GM:行動値10のセットアップ。鷹村さん。
鷹村さつき:「“指揮官”は……死んじまったが……やはりこいつら、さっきと同じ動きだ!」
鷹村さつき:はい、では《狂騒の旋律》入れましょう。侵蝕+7。
鷹村さつき:いちおうドッジやカバーリングしたいので不要って人いたら申し出てくださいな
茶川閂:もちろん受け取るぜ! 暴走によりオートアクションで《背徳の理》と《喰らわれし贄》
楠一重:受領!!
住良木菫:受けます!
茶川閂:D+10、攻撃力+15 (113→117)
GM:行動値8のセットアップ!茶川くん!
鷹村さつき:受け取った人は暴走と攻撃力+9付与です。
茶川閂:《螺旋の悪魔》を発動します。ラウンド間攻撃力+21と暴走です。
茶川閂:そっと楠の肩から手を放す。「俺も、やるべきことをやらないとな……」
茶川閂:『――力を、貸せ』 そして、影が応えた。
仮面兵士:アタッカー:アタッカーはセットアップなし。
GM:楠さんもセットアップないですね
楠一重:ナシナシです!
住良木菫:では《活性の霧》《タブレット》《多重生成》、PC全員の攻撃力+15、ドッジダイス-2
茶川閂:受け取りますぜ!
仮面兵士:サポーター:サポーターは何もなし。
GM:では最初のイニシアチブ、行動値13の柿原から動きます!
住良木菫:の前に!
住良木菫:Dロイス:触媒を起動。茶川くんを行動させます。
GM:なにっ(猿渡漫画)
楠一重:うぉおおおお
茶川閂:うごくぞー
GM:触媒は最強のDロイス!行動せよ!
茶川閂:します!
茶川閂:マイナーで暴走解除!(ほぼ無駄だけど)
茶川閂:そしてメジャーアクションで《コンセントレイト》+《原初の赤:インスタントボム》を宣言します。
茶川閂:(120→126)
茶川閂:対象は……
住良木菫:ここで《拡散する世界》
GM:なにィィ――ッ!!
住良木菫:茶川くんのメジャーアクションの対象をシーン(選択)、射程視界化します
住良木菫:住良木菫の侵蝕率を+10した(侵蝕率:102→112)
GM:シーン攻撃了解!侵蝕ボーナスが0になってることを忘れずに!
茶川閂:8体のエネミーすべてを選択。
住良木菫:すいません、122→132です
茶川閂:いくぜ~っ
鷹村さつき:判定の前に!
楠一重:殺せーーっ!!
鷹村さつき:《援護の風》と《ウインドブレス》を宣言します。侵蝕+4
鷹村さつき:その判定ダイスに+5、達成値に+9の修正!
住良木菫:いまじゃ パワーを ちゃかわに!
仮面兵士:アタッカー:ならばこちらも《殺意の壁》!
鷹村さつき:いいですとも!
仮面兵士:アタッカー:攻撃力を-15します!
茶川閂:けっこうさがるな~!
住良木菫:そういえばそれがあったな君ら!
茶川閂:では、攻撃力は差し引き+45
茶川閂:今度こそいくぞ~っ
茶川閂:17DX7+15
DoubleCross : (17R10+15[7]) → 10[1,1,1,2,2,5,6,6,6,6,6,8,9,10,10,10,10]+10[2,3,5,5,6,10]+5[5]+15 → 40
GM:つよーい
GM:しかもこいつら《イベイジョン》とか持ってないから
GM:全員判定するしかない……
茶川閂:なんてことだ
GM:あっしかも《インスタントボム》だから装甲無視かよ!
鷹村さつき:そうなりますね……
GM:っていうか……アタッカーがせっかく3レベルの《竜鱗》持ってるのに……
GM:みんな装甲無視かよ!このパーティー!!
GM:しかたないなあ。全員リアクションします……
柿原ひかり:ガード。
仮面兵士:アタッカー:回避。
仮面兵士:アタッカー:8dx
DoubleCross : (8R10[10]) → 10[1,2,3,7,8,9,9,10]+7[7] → 17
仮面兵士:アタッカー:8dx
DoubleCross : (8R10[10]) → 9[2,5,5,6,7,7,7,9] → 9
仮面兵士:アタッカー:どちらも命中。
仮面兵士:ガンナー:回避。
仮面兵士:ガンナー:4dx
DoubleCross : (4R10[10]) → 10[2,6,9,10]+1[1] → 11
仮面兵士:ガンナー:4dx
DoubleCross : (4R10[10]) → 10[3,3,5,10]+1[1] → 11
仮面兵士:ガンナー:4dx
DoubleCross : (4R10[10]) → 9[1,7,8,9] → 9
仮面兵士:ガンナー:全員に命中。
仮面兵士:サポーター:ガード。《自動触手》。
仮面兵士:サポーター:ガード。《自動触手》。
茶川閂:いててて!
仮面兵士:サポーター:2体分の自動触手のダメージを受けます。24点ダメージ。
茶川閂:残り体力4です。
GM:なにっ
GM:生きてる……だと……
GM:(ハッ……応急手当……)
GM:(奴が……ミドルで『購入』を認めたあいつがッ)
GM:(今になって……!)
茶川閂:ふ……ズボンに応急手当キットを挟んでなかったら即死だったぜ
楠一重:運命が味方している
茶川閂:ではダメージを出します
住良木菫:HP24→4です
茶川閂:5D10+45+8
DoubleCross : (5D10+45+8) → 22[4,1,1,7,9]+45+8 → 75
GM:信じ難いダメージ!
茶川閂:び……微妙!
仮面兵士:サポーター:だがサポーターも全力を尽くそう。サポーター1が《デモンズウェブ》《波紋の方陣》をガンナー2に重ねがけします。
仮面兵士:サポーター:同様にサポーター(美山)が《デモンズウェブ》《波紋の方陣》をガンナー(佐伯)に。
仮面兵士:ガンナー:75-14d10 ガンナー2
DoubleCross : (75-14D10) → 75-75[3,3,5,10,1,3,8,5,8,5,6,7,5,6] → 0
仮面兵士:ガンナー:75-14d10 佐伯
DoubleCross : (75-14D10) → 75-67[3,3,4,2,6,4,6,8,3,7,4,4,9,4] → 8
仮面兵士:ガンナー:どちらも生存。ガンナー(佐伯)は8点ダメージ。
仮面兵士:サポーター:ダメージ適用と同時にサポーター1、美山はどちらも《子羊の歌》。アタッカー1、七島を両方生存させます。
茶川閂:くぅ~ん
柿原ひかり:柿原ひかりはそのままやられる!《不死不滅》で復活します。
楠一重:ぐぅうう
仮面兵士:ガンナー:ガンナー1は跡形もなく吹っ飛ぶ!どうしようもない。
住良木菫:サポーターも吹っ飛びます?
GM:もちろん《子羊の歌》でダメージ引き受けてますので
GM:跡形もないですね!
茶川閂:やったぁ~
住良木菫:やったぜー
GM:サポーターへの限りない憎しみが感じ取れる
茶川閂:「ふぅ~っ……」相手の連携はわかっている。先ほどと同様に、誰かが露払いとして活路を開いてやらねばならない。
鷹村さつき:「こうなると、だ。道を拓く必要があるよな」
鷹村さつき:抜刀。颯希の呼吸に併せて、“夜鷲”の刃に、超自然の風が宿る。
鷹村さつき:「答えを出すんだろ。……行ってこい!」
楠一重:小さく深呼吸し、声を背負って駆け出す!
住良木菫:「一つ、頼まれてくれるかな。」
茶川閂:「了解です」即答する。それはきっと必要なことだとわかっているからだ。
住良木菫:茶川に声をかける。「君の出力を上げる。少し無理してもらうよ。」
茶川閂:「まずは一当て、だな!」そして拳打を、真下に放つ!
茶川閂:彼女を守るように、ぶわ、と空気の壁のようなものが拳から生じる。
茶川閂:ドーム状に広がるそれに触れれば、先刻のように超自然の打撃が敵を襲うだろう。
住良木菫:「やっぱり、君は」
住良木菫:「頼れる人だ」
住良木菫:茶川くんにロイス取得 〇信頼/隔意
GM:“ビリオンインチ”。茶川閂。
GM:彼の能力の全容を知る者はいない。世界最大のレネゲイド組織であるUGNの力を持ってすら、そうなのだ。
GM:彼は戦闘部隊にすら配属されていなかった。
仮面兵士:アタッカー:「!」
仮面兵士:サポーター:「!」
仮面兵士:ガンナー:「!!」
GM:全員が反応したのも、攻撃が完了してからのことだ。
GM:3体が同時に叩き潰された。跡形も残らない。
茶川閂:力場とともに、銀の風に乗って蝶が飛び立つのを幻視する。
茶川閂:「スコア、3! まだ数的不利だ……!」
柿原[13]
5m
アタッカー[5]×2
楠[5] 茶川[8]
鷹村[10] 住良木[3]
5m
ガンナー[11]×2
茶川閂:(糸井亜里沙。俺はお前を憐れむよ。同情してやる。おかわいそうってな。)
茶川閂:(そして、仮面の兵士を殺す。跡形もなく、あっけなく。それが俺の弔いで、復讐だ)
柿原ひかり:「まだまだ……!」
柿原ひかり:半身を潰された状況から、血液で体を編んで立ち上がってきている。
柿原ひかり:「えへへへ!えへへへへへ!!」
柿原ひかり:「あたしは、天才だ!!」
茶川閂:「こいよ。これで倒れちゃ困るやつがいる」
柿原ひかり:マイナーで《ハンドレッドガンズ》。そして《シールドクリエイト》。
柿原ひかり:メジャーで《コンセントレイト:モルフェウス》《ギガンティックモード》《ブラッドバーン》《赫き弾》《滅びの一矢》《始祖の血統》!対象はエンゲージ全員!
楠一重:うげええ
茶川閂:こまる
住良木菫:ぎゃああ
鷹村さつき:ひえーっ
柿原ひかり:24dx7+6
DoubleCross : (24R10+6[7]) → 10[1,1,1,2,2,2,3,4,4,5,6,6,7,7,7,8,8,9,9,9,10,10,10,10]+10[1,1,3,4,4,5,5,6,7,8,9,10]+10[1,1,6,10]+4[4]+6 → 40
住良木菫:暴走中!
鷹村さつき:達成値高い
茶川閂:ドッジ! ダイス0! おわり!
楠一重:暴走!!
鷹村さつき:暴走中だし、避けれてもダイス0です(おわり)
柿原ひかり:5d10+30 装甲有効
DoubleCross : (5D10+30) → 32[8,1,8,9,6]+30 → 62
茶川閂:ぎょえー死ぬ
住良木菫:切るか…
楠一重:死に決まってる!
住良木菫:《アクアウィターエ》《タブレット》《多重生成》
楠一重:ひええ
楠一重:狂ってる
鷹村さつき:し、支部長~~~~~~ッ
住良木菫:今死んだ奴!全員HP10で起き上がれ!
鷹村さつき:アンタ立派な男やで……殴ってごめんね!
茶川閂:頼りになりすぎる
住良木菫:俺も死にそうだからなるべく早く決着付けてね…!
住良木菫:住良木菫の侵蝕率を+10した(侵蝕率:132→142)
住良木菫:住良木菫の侵蝕率を+5した(侵蝕率:142→147)
柿原ひかり:「さあ」
柿原ひかり:「見せてあげる……あたしが、本物の――!」
柿原ひかり:ガキン!!
柿原ひかり:血色の銃を構える。その銃身自体が破裂するように。
柿原ひかり:ズバン!!バギャ!!
柿原ひかり:蜂の針めいた無数の槍が、4人の血肉をまとめて吹き飛ばす!!
住良木菫:「“補完”だ。」
住良木菫:吹き飛ばされた血肉を補完するように、蝶の群れが傷口に張り付く。
住良木菫:やがて出血は止まり、傷口は完全にふさがる。
茶川閂:戦闘不能になったので、《ラストアクション》を使用します。
住良木菫:「これも自然な治療じゃない。オーヴァードの力を用いた強制的な蘇生だ。当然、リスクはあるけど……。」
住良木菫:「無理するのは僕一人にとどまる。合理的だ。」
住良木菫:「……君もそれに付き合うとは思わなかったけどね。」茶川君に振り返る
茶川閂:「その言い方やめてくださいよ心臓に悪いから!」
茶川閂:「なんていうのかな……えっと、もし、本当に組織(オーガン)にとって取るに足らない細胞(セル)でも」
茶川閂:「それでも大事なものだってある……ありますよね? ないかなぁ。てか、言葉の使い方あってます? コレ?」
住良木菫:「あってるよ。」
茶川閂:「あっぶねー。つまり、そういう感じなんで……一蓮托生ってやつですよ」吹き飛んで倒れている状態から、蝶の力を得て、
茶川閂:時間を巻き戻すように起き上がる……!
茶川閂:126→133
住良木菫:「……ありがとう。茶川君。」
茶川閂:メインプロセスに入ります。
茶川閂:《コンセントレイト》+《原初の赤:インスタントボム》対象はアタッカー(七島)!
GM:七島ーっ!
茶川閂:12DX7+6
DoubleCross : (12R10+6[7]) → 10[1,1,2,2,3,5,8,8,8,8,9,10]+10[1,4,7,9,9,9]+10[3,4,9,10]+10[1,10]+2[2]+6 → 48
仮面兵士:アタッカー:ドッジ!《殺意の壁》も使い攻撃力-15させます。
仮面兵士:アタッカー:8dx
DoubleCross : (8R10[10]) → 10[1,1,4,5,6,6,8,10]+2[2] → 12
茶川閂:いくぜ~っ
茶川閂:5D10+45+8
DoubleCross : (5D10+45+8) → 35[3,5,9,8,10]+45+8 → 88
茶川閂:急にやる気出した
仮面兵士:アタッカー:それは耐えられない!一撃で撃破されます。
茶川閂:仮面の兵士は顔が隠れている。だからわからない? それは……嘘だ。姿勢が違っても、動きが違っても、わかる。
仮面兵士:アタッカー:「……」無言だ。何も、人間らしい反応を見せない。
仮面兵士:アタッカー:大砂は『機械のような』と言っていた。意思がないからだ。
茶川閂:「せめて安らかに」この戦いで初めて直接、拳を当てる。
茶川閂:
茶川閂:ボッ
茶川閂:
茶川閂:後で計測したならば、それは、
茶川閂:『なぜか人間の肉体が粉微塵に爆散し、摩擦で蒸発、炭化した』と理解できるだろう。
茶川閂:「……スコア、4」
茶川閂:そして、二人目だ。
仮面兵士:アタッカー:ともあれ、そのオーヴァードは残骸を残すことなく雲散、消滅した。
仮面兵士:アタッカー:仮面兵士の死体としてこの世に残ることはなかった。
柿原ひかり:メインプロセスがここで終了。
柿原ひかり:《夜魔の領域》。
茶川閂:133→139
柿原ひかり:未行動となり、行動値が0になります。
住良木菫:ヒエーッ
柿原[0]
5m
アタッカー[5]
楠[5] 茶川[8]
鷹村[10] 住良木[3]
5m
ガンナー[11]×2
GM:手番はガンナー2体。
仮面兵士:ガンナー:攻撃対象を選択します。
仮面兵士:ガンナー:攻撃当ててから順に決めよう
仮面兵士:ガンナー:マイナーで《斥力の矢》。
仮面兵士:ガンナー:choice[楠,茶川,鷹村,住良木]
DoubleCross : (CHOICE[楠,茶川,鷹村,住良木]) → 茶川
仮面兵士:ガンナー:狙うのは茶川。
茶川閂:困る
仮面兵士:ガンナー:《瞬速の刃》《魔王の腕》《天からの眼》《リフレクトレーザー》。
仮面兵士:ガンナー:16dx+4 リアクション-6個
DoubleCross : (16R10+4[10]) → 10[2,3,3,4,4,5,5,6,6,7,7,7,9,9,9,10]+6[6]+4 → 20
茶川閂:ドッジ、ダイス0
仮面兵士:ガンナー:なら喰らって死ね!!
仮面兵士:ガンナー:3d10+8
DoubleCross : (3D10+8) → 19[7,3,9]+8 → 27
仮面兵士:ガンナー:命中で硬直付与!
茶川閂:ギャー死ぬ
茶川閂:素直にロイスを切ろう。
茶川閂:珠のロイスを昇華! ウオーぜったい帰って見せるからな!
住良木菫:頑張れ…!
仮面兵士:ガンナー:茶川が攻撃を完了した瞬間。
仮面兵士:ガンナー:パシュ!!
仮面兵士:ガンナー:足元から急上昇した極小の魔眼が、同時に3箇所、腹を貫いている。
仮面兵士:ガンナー:「……」大きな体の仮面兵士だ。
鷹村さつき:「茶川!」
茶川閂:「ぐっ……!」 かばわない。踏ん張る。立ち続け、殴り続ける駒が自分だ。
茶川閂:「意識を割くな! 攻めろ!」
茶川閂:「へ、へへ……容赦、ないじゃないっすか」
仮面兵士:ガンナー:意思を持っていない。敵だ。
茶川閂:脂汗をかきながら笑っている。「そう来なくっちゃ……そうでしょ……」
仮面兵士:ガンナー:ガンナー2がターゲットを選択します。茶川くんはやったので、殺せる可能性のある……まだHP10の残り3名からやる!
仮面兵士:ガンナー:choice[楠,鷹村,住良木]
DoubleCross : (CHOICE[楠,鷹村,住良木]) → 住良木
仮面兵士:ガンナー:死ね住良木!
仮面兵士:ガンナー:マイナー《斥力の矢》!
住良木菫:こい!
仮面兵士:ガンナー:《瞬速の刃》《魔王の腕》《天からの眼》《リフレクトレーザー》。
仮面兵士:ガンナー:16dx+4 リアクション-6個,命中で硬直付与。
DoubleCross : (16R10+4[10]) → 10[1,1,2,2,2,2,2,2,5,5,7,8,9,9,9,10]+3[3]+4 → 17
住良木菫:暴走中!
仮面兵士:ガンナー:2d10+8
DoubleCross : (2D10+8) → 6[5,1]+8 → 14
住良木菫:装甲12で2点通ります。残りHP2点!
住良木菫:あ、すいません8点です
住良木菫:買っててよかった着ぐるみ!
GM:さすが抜け目ない男……!
GM:くそ……あの時着ぐるみの購入を認めてなければ……!(トーン回想で背景に映し出される着ぐるみ)
住良木菫:(着ぐるみでちょうちょを追いかける成人男性)
仮面兵士:ガンナー:同時に、もう一体のガンナーも動いていた。
仮面兵士:ガンナー:別々のターゲットを、完全に同時の動きで捕捉する統制された射撃。
仮面兵士:ガンナー:鉄片を撃ち出した銃撃が住良木の体に突き刺さる。
住良木菫:「茶川くんが付き合ってくれるのなら、」
住良木菫:蝶の群れが鉄片を押しとどめる。軽傷。
GM:手番は行動値10、鷹村さん。
住良木菫:「もう少し無理をしようか。」
住良木菫:そして硬直!
鷹村さつき:マイナーで暴走解除。
鷹村さつき:メジャーで《コンセントレイト:ハヌマーン》+《光の舞踏》+《吠え猛る爪》。侵蝕+6で131
鷹村さつき:対象はアタッカー。
鷹村さつき:4DX7+2
DoubleCross : (4R10+2[7]) → 10[2,5,5,9]+6[6]+2 → 18
仮面兵士:アタッカー:当然回避させてもらうぞ。
仮面兵士:ガンナー:《ヘヴンアイズ》。回避判定を+10。
仮面兵士:アタッカー:8dx+10
DoubleCross : (8R10+10[10]) → 10[2,3,5,6,7,8,9,10]+8[8]+10 → 28
仮面兵士:アタッカー:回避。
鷹村さつき:ヘヴンアイズ切るまでもない数字で避けおった
GM:HP減り損!
鷹村さつき:「ンの野郎ォーッ!」
鷹村さつき:抜刀と同時、勢い任せの斬撃を叩き込む。
仮面兵士:アタッカー:「……!」
仮面兵士:アタッカー:ガギン!!
仮面兵士:アタッカー:最初の一閃は、獣化した爪とかち合い、相殺される。
仮面兵士:アタッカー:乱戦だ。司令官が倒れたとしても、第八支部が有利になっているわけではない……!
鷹村さつき:(ふ……防がれた!“指揮官”がいなくなればこいつらも勢いを失うかと思ったが……)
鷹村さつき:(やはりさっきの動き同様!戦闘行動はすべて事前にプログラムされている!)
GM:手番は行動値8。茶川くんの本来の手番になります。
茶川閂:よーしやることは変わらん! アタッカーにメジャーで《コンセントレイト》+《原初の赤:インスタントボム》
茶川閂:12DX7+6
DoubleCross : (12R10+6[7]) → 10[1,2,2,5,5,6,8,8,8,9,10,10]+10[1,4,5,6,8,10]+4[1,4]+6 → 30
仮面兵士:アタッカー:それは多少厳しいな……でもワンチャンやってみるか。
仮面兵士:ガンナー:残り1回の《ヘヴンアイズ》。
仮面兵士:アタッカー:8dx+10
DoubleCross : (8R10+10[10]) → 10[4,5,5,7,8,10,10,10]+8[5,7,8]+10 → 28
茶川閂:こわい
仮面兵士:アタッカー:くそっ……だが使って良かったな、この出目なら
鷹村さつき:あ、あぶない!しかし命中!
茶川閂:そういえば今回は殺意の壁がないのか。やったぁ
GM:あーっ!
GM:そういや忘れてたよもう!ダメージ出してください
茶川閂:所詮奴はラウンド一回の敗北者じゃけぇ
茶川閂:4D10+60+8
DoubleCross : (4D10+60+8) → 27[7,8,4,8]+60+8 → 95
仮面兵士:アタッカー:ええ~~
茶川閂:装甲無視
仮面兵士:アタッカー:本当に孤高の超人喰らってる?その固定値
楠一重:モンスター
茶川閂:139→145
鷹村さつき:茶川くん、ホント強い
仮面兵士:アタッカー:完全に跡形も残らないです。
茶川閂:「ぐ……」腹を押さえながら接敵する。射手までは届かないが、この相手なら!
仮面兵士:アタッカー:攻撃のタイミングが完全に同期しているということは
仮面兵士:アタッカー:こちらの攻撃手も既に狙いを定めているということだ……次の相手に!
仮面兵士:アタッカー:鷹村に弾き飛ばされた動きのまま、回転するように、茶川の首筋を狙う!
茶川閂:首が斬られる。切り離された頭を、頭部を失った腕が掴んでいる。
茶川閂:「“リザレクト”だ」 どう考えてもくっつくはずがない頭を取り付けながら、厳かに呟く。
仮面兵士:アタッカー:「……」
茶川閂:「おらっ」逆に頭を掴み、地面にたたきつける。仮面の兵士はクッキーの生地を切り取るように人型の穴をあけ、
茶川閂:地の底に消えた。穴の底は見えない。
茶川閂:「……行ってこい」
仮面兵士:アタッカー:アタッカーは地の底に消えた。どのような現象が起こったのかは不明だ。
柿原[0]
5m
楠[5] 茶川[8]
鷹村[10] 住良木[3]
5m
ガンナー[11]×2
GM:手番は行動値5。楠さんの行動です。
楠一重:行きます!
楠一重:マイナーで破壊の爪+ハンティングスタイル+活性剤(禍々しき木の実)
楠一重:メジャーで《コンセントレイト:ブラム=ストーカー》+《渇きの主》+《鮮血の一撃》+《血に飢えた跳躍》+《獣の力》
楠一重:超浸蝕を乗せて達成値とダメージを+10
GM:本気(マジ)だ
GM:攻撃対象は!
楠一重:言うまでもなく…
楠一重:柿原ひかり!!!!!
鷹村さつき:やれーーーーっ!!!!
柿原[0]
楠[5]
5m
茶川[8]
鷹村[10] 住良木[3]
5m
ガンナー[11]×2
楠一重:10dx7+14
DoubleCross : (10R10+14[7]) → 10[1,1,2,2,3,3,5,5,6,8]+4[4]+14 → 28
楠一重:振るわないなあ!!
柿原ひかり:ガード!今回はシールドもある!《砂の盾》を乗せる!!
楠一重:3d10+45+9+15
DoubleCross : (3D10+45+9+15) → 9[2,3,4]+45+9+15 → 78
楠一重:装甲無視
柿原ひかり:こいつ……!
柿原ひかり:ダメージは24点減衰!
柿原ひかり:ここに《赤河の支配者》も乗せる!
柿原ひかり:78-24-1d-12
DoubleCross : (78-24-1D6-12) → 78-24-4[4]-12 → 38
柿原ひかり:38点貫通……!2点残る!
楠一重:たった…!2点か…!
GM:赤河の支配者がd6になっていたとのご指摘があったので
GM:d10にしてもう一回振ります。
柿原ひかり:78-24-1d10-12
DoubleCross : (78-24-1D10-12) → 78-24-2[2]-12 → 40
柿原ひかり:ウワーッ
楠一重:!!??
柿原ひかり:D6でさえあれば!
楠一重:うおおおおおお!!!???
鷹村さつき:さ、さっきより減った!
楠一重:じゃ、
楠一重:ジャストですか!?
鷹村さつき:運命が“ここで決着をつけろ”と言っている!
柿原ひかり:撃破されます!《魂の錬成》で復活!
住良木菫:まだあった!
茶川閂:追い詰めてますよ……! 着実に!
楠一重:だが…流れは…来ている!
楠一重:「……」
楠一重:仮面兵士たち、蝶の群れ、飛び散る血肉。
楠一重:全てを無視して、ただ一点だけを見つめて。
楠一重:「うぅうううううううあああああああああああッ!!!!!」
柿原ひかり:「へ、えへへへへ」
柿原ひかり:「へへへへへへへへへへへへへへへへ!!!!」
楠一重:堰を切るような怒声を喉から振り絞りながら
楠一重:肩口に、内臓の急所を抉り貫くように
柿原ひかり:少女のような、幼児のような笑い声を上げながら
楠一重:鋸刃めいた鎌を、突き立てる!
柿原ひかり:ひたすらに、全てを吹き飛ばす狙いで
柿原ひかり:棘のような槍の散弾を撃ち込み続ける。
楠一重:全身を刺し貫かれ、仰け反りながらも
楠一重:深く食い込んだ刃は既に、離れない。
楠一重:「ううっ!ぐぅううッ!ああ!!!」
楠一重:「……大ッきらいだったわ」
楠一重:「いつもいつも、本当は、人の話なんか聞いてなかったくせに!」
柿原ひかり:「そうだよ。あたしは天才だから」
柿原ひかり:「一人でだって強いんだから!」
楠一重:「うるっさい!!」
柿原ひかり:生命維持の器官を全て断ち切られながらも、立っている!
楠一重:どす!!
楠一重:深々と更に脇腹に残った腕の刃も突き刺す!
楠一重:「天才だからなんなの!私は……私はね」
楠一重:「冒険小説なんか、全然好きじゃなかった!!」
柿原ひかり:「えへへへへっ、えへへへへへ!!」金属じみた繊維が筋肉を継ぎ合わせている!
楠一重:「なんで、どうして!」
楠一重:「こんな所まで、来なくちゃいけなかったのよ!!」
楠一重:ガン!!
楠一重:頭突き。額から血が吹き出し
柿原ひかり:ニコニコと笑っている。
楠一重:涙と混じって零れ落ちる。
柿原ひかり:あの頃から何も変わっていないのかもしれない。
楠一重:「いつも!いつも!いつも!!」
楠一重:「ううううあああああああああ!!!」
楠一重:ガン!ガン!ガン!
柿原ひかり:「でも、追いかけてきてる」
楠一重:仮面の破片を砕くように、頭突きを繰り返している。
柿原ひかり:「あたしには分かるんだ」
柿原ひかり:「追いかけてくる」
柿原ひかり:「あたしが、天才で、凄くて」
柿原ひかり:「強いオーヴァードだから……だから!」
楠一重:「……違うよ」
楠一重:「違うよ、ひかりちゃん」
楠一重:刃で結びついたまま、項垂れる
柿原ひかり:肉体を完全に変容させながら笑う。「見て!!」
柿原ひかり:ジャーム化に伴うレネゲイドの作用が、脳の損傷を直す。
柿原ひかり:彼女の天才性を失わせた、運動神経の損傷すら。
柿原ひかり:「あたしは、本当の天才になった!!」
楠一重:「ッ!」
楠一重:言葉が出ない。ただ震える瞳で、ひかりの姿を見る。
GM:手番は住良木さん!
住良木菫:うーん、いきましょう。マイナーで暴走解除。
住良木菫:メジャーで《コンセントレイト:ソラリス》《絶対の恐怖》、オートで《タブレット》《多重生成》
住良木菫:対象は敵全員。これでタブレットも品切れです。
住良木菫:5dx7+7
DoubleCross : (5R10+7[7]) → 10[2,5,7,7,8]+10[4,6,8]+10[8]+6[6]+7 → 43
柿原ひかり:ガード。
柿原ひかり:《砂の盾》も勿論使用します。
仮面兵士:ガンナー:4dx
DoubleCross : (4R10[10]) → 9[1,2,6,9] → 9
仮面兵士:ガンナー:4dx
DoubleCross : (4R10[10]) → 8[2,5,8,8] → 8
仮面兵士:ガンナー:ガンナー2人は回避失敗。
住良木菫:ここで行きましょう。
住良木菫:糸井亜里沙をSロイスに指定。昇華してダメージ+5d10。
住良木菫:5d10+5d10+15+9+1 装甲無視
DoubleCross : (5D10+5D10+15+9+1) → 20[7,1,1,4,7]+18[3,5,3,3,4]+15+9+1 → 63
住良木菫:ぐっ…足りないか…?
仮面兵士:ガンナー:ガンナー共は消し飛ぶ!HPも5減ってたからな……!
柿原ひかり:やはりガード24点+《赤河の支配者》で軽減を試みます。
柿原ひかり:63-24-1D10-12
DoubleCross : (63-24-1D10-12) → 63-24-4[4]-12 → 23
柿原ひかり:生存!楠一重以外の攻撃で倒れてやるわけにはいかん……!
住良木菫:流石に生きてるよなー!畜生!
住良木菫:住良木菫の侵蝕率を+5した(侵蝕率:147→152)
住良木菫:住良木菫の侵蝕率を+5した(侵蝕率:152→157)
楠一重:くっそーー!!
楠一重:天才かよ!!
住良木菫:補完ではなく、置換
住良木菫:臓腑を紫の蝶の群れに置換して辺りに舞い踊らせる。
住良木菫:レネゲイドを蝕む鱗粉が、仮面兵士たちを、そして住良木自身を蝕んでいく。
仮面兵士:ガンナー:「……」ガンナーは動きを停止している。
仮面兵士:ガンナー:膝を折り、倒れ、蝶に群がられるままとなる。
住良木菫:「無理が過ぎたか。」言うことの聞かない自分の身体を見る。
柿原ひかり:「えへへっ、へへ」
茶川閂:「住良木さん……!」
鷹村さつき:「住良木サン!」
住良木菫:「………鷹村さん。」地面に膝をつく
住良木菫:「万一の時は首を落としてくれ。」
鷹村さつき:「~~~~~~~~~~ッ!」
住良木菫:「茶川くんは嫌がるだろうし。楠さんはボロボロだ。……君も嫌だろうけど、」
住良木菫:「誰かがやらなくちゃ、いけないからね。」
鷹村さつき:「当たり前だ!冗談じゃねえぜ!」
住良木菫:鷹村さんにロイスを取得。〇遺志/嫌気。
鷹村さつき:「オレ達は全員生きて帰るんだ。アンタにもまだ……やるべきことがあるだろう」
鷹村さつき:「だがあんたのその“意思”は受け取った!自分自身を犠牲にしてでもオレ達を生きて帰そうという強い“意思”は!」
鷹村さつき:「あんたはもう退がってろ。ここからはこのさつきサンがやってやるからよお!」
GM:手番は行動値0。柿原ひかりです。
柿原ひかり:もちろん、柿原ひかりの行動ロジックは決まっている!対象は楠一重。
柿原ひかり:マイナーは《ハンドレットガンズ》。
楠一重:よっしゃあああああ!!
楠一重:ありがとう…!信じてよかった…!
柿原ひかり:だがなあ……
柿原ひかり:楠を狙うとは言ったが
柿原ひかり:楠以外を狙わないとは言っていないんだよ
柿原ひかり:《コンセントレイト:モルフェウス》《ギガンティックモード》《ブラッドバーン》《赫き弾》《滅びの一矢》《始祖の血統》《ギガノトランス》。
柿原ひかり:24dx7+6
DoubleCross : (24R10+6[7]) → 10[1,1,2,2,2,3,3,4,4,4,5,5,6,6,7,7,8,8,8,9,9,9,9,10]+6[2,2,3,3,3,4,4,4,5,6]+6 → 22
柿原ひかり:対象はシーン全員。
住良木菫:混ぜやがって~~~
鷹村さつき:なにィ(キャプテン翼)
茶川閂:うわ
楠一重:ふざけているのか~~!!
茶川閂:ドッジ! ダイス0!
楠一重:この乱交レズ!!
楠一重:暴走!リア不!!
住良木菫:ドッジダイス0なのでガード
鷹村さつき:ドッジダイス……0!
柿原ひかり:3d10+30
DoubleCross : (3D10+30) → 18[6,3,9]+30 → 48
柿原ひかり:装甲有効。
住良木菫:死ぬ!復活せず倒れます。
茶川閂:倒れます
鷹村さつき:装甲有効でも耐えれるダメージではない!
鷹村さつき:倒れます。
鷹村さつき:“刺青のオーヴァード”へのタイタスを切って、蘇生。
楠一重:親友/柿原ひかり/友情/殺意/no
楠一重:親友/柿原ひかり/友情/殺意/タイタス昇華
楠一重:復帰します。
茶川閂:ロイス 友人 鷹村さつき 信頼〇/嫌気 を取得し、昇華!
茶川閂:復帰します。
住良木菫:茶川くん!その必要はないぜ!
茶川閂:なにっ!?
茶川閂:取得はするぜ
住良木菫:《奇跡の雫》、茶川くんをHP5で復活させます
柿原ひかり:「……」全身がズタズタに切り裂かれながらも、微笑みを浮かべて全員を眺めている。
柿原ひかり:両手の銃が保持できていない。地面に落ちている。
住良木菫:これが最後の波紋だ!受け取ってくれ!
住良木菫:157→163
柿原ひかり:「――きっと楽しくなる」
柿原ひかり:「自由を……手に入れたんだ」
茶川閂:ツェペリさん……!
茶川閂:復活します!
柿原ひかり:地面に落ちている銃の数は、2つではない。
柿原ひかり:3つ。4つ。柿原ひかりの足元を見れば
柿原ひかり:明らかに、これまで撃った弾数以上の、撃ち尽くされた銃が、乱雑に散らばっている。
柿原ひかり:「えへへへへ」
柿原ひかり:見ているのは空だ。
柿原ひかり:――ガガガガガガガガガガガガガガガ!!!!
柿原ひかり:一切の時間差なく、同時に、豪雨のような弾丸の雨が、空から降り注ぐ。
楠一重:「……!!」
住良木菫:弾丸の雨に体を穿たれる。もう先ほどのような蘇生も出来ない。すでに”置換”してしまっている。
楠一重:全身を貫かれ、痛みのショックで意識を失いかける。
茶川閂:(耐えろ……耐えろっ!)歯を食いしばっている。
茶川閂:「踏ん張り、どころだぞ……鷹村っ!」
鷹村さつき:「あ……ったり前だ!ここで住良木サンの行いを無駄にするわけにはいかねえ!」
鷹村さつき:「オオオオオオオオオオッッッッ!」呼吸と共に、“夜鷲”を限界まで振るう。致命打を辛うじて逸らし、剣を構える。
住良木菫:茶川の元に紫の蝶が飛び来たり、痛みを和らげる。
楠一重:(なんで…なんでこんな事してるんだろう…)
楠一重:(どうして……)
住良木菫:そして茶川に“ちから”を注いだ後、銃弾を受け砕け散った。
楠一重:「あ」
楠一重:顔の傍で、蝶が砕け散るのを見る。
柿原ひかり:「今は夜だ!」
柿原ひかり:「皆と同じように、そのままの姿で、世界を見ていいんだ!」
柿原ひかり:「もっと、こんなことが……」
柿原ひかり:「一緒に」
柿原ひかり:「ふ」
柿原ひかり:「えへへへへへへへ!」
茶川閂:塞がっていく傷口からは一匹、黒い蝶が飛び立ち、そして消えた。
住良木菫:雨が止んだころ、コンテナに倒れ掛かる。
茶川閂:(止まった……! 住良木さんの能力が、完全に!)
鷹村さつき:「す……住良木サン……」
鷹村さつき:「休んでいろと……退がっていろと言ったのに!畜生!自分のことを考えろと……くっそーーーーーッ!」
楠一重:「……」
茶川閂:「踏ん張りどころだぞ……そうだろ……」
住良木菫:胴体の千切れ飛んだ“キャンサー”の元へふらふらとした足取りで歩み寄り、上半身を抱きかかえる。
糸井亜里沙:「……ぎ……くん」もはや死ぬ寸前なのだろう。
糸井亜里沙:「めら……くん……」
糸井亜里沙:「…………お願い……も……私も……」
糸井亜里沙:「……本に入れて……あなたの……きれいな世界に……………」
住良木菫:「うん。」
住良木菫:「僕はね、君の、君が切り捨てた脳(もの)の方が好きだったよ。」
住良木菫:「きっと、きれいな標本に……なる………。」
住良木菫:そのまま寄りかかるように意識を失う。
楠一重:「ちょっと……」
楠一重:「何よ……」
楠一重:(『君も分からないことがあるんだね』)
楠一重:(『僕と一緒だ』)
楠一重:「……」
楠一重:再び、向き直る。
茶川閂:「余所見をするなッ! そうだ……まだ敵がいる」
楠一重:「言われなくても…!分かってるわよ!!」
茶川閂:「……踏ん張れ。ここだぞ。ここだ!」
楠一重:「ええ!ここでしょ!!」
柿原ひかり:「まだ。どんなに惨めでも、天才じゃなくても」
柿原ひかり:「誰もいない、あたし一人だけでも!」
楠一重:「言われ、なくてもねえ……ッ!いつも!ちくしょう!!!」
柿原ひかり:「戦い続けるんだ!あたしは!」
柿原ひかり:「追いかけてくるまで!ずっと!!」
柿原ひかり:クリンナップ。《不死者の恩寵》。
柿原ひかり:6D10+2
DoubleCross : (6D10+2) → 35[2,7,8,3,9,6]+2 → 37
柿原ひかり:37点回復!無敵!
茶川閂:こっこの野郎~!
鷹村さつき:「行くぞてめーら!オレたちでヤツを倒す!ここでケリをつけるぜ!」
鷹村さつき:ブラムスの強みてんこもりだなこの子!
■第2ラウンド
GM:第2ラウンド!
楠一重:茶川くんにロイスを取得します。友情○/噴懣。
楠一重:セットアップはない!
柿原[13]
楠[5]
5m
茶川[8]
鷹村[10]
GM:セットアップ前に
GM:第1ラウンドで予告していた増援が出現します。
仮面兵士:カチッ、カチッ
仮面兵士:建物の影から、不規則な足音とともに、よろよろと現れる。
仮面兵士:戦闘態勢ですらないのに、右腕が触腕か植物の蔓のように変異している。
仮面兵士:アタッカー:「人。人が、人」
仮面兵士:アタッカー:司令塔である糸井の死亡によって、ここまで現れた。本来包囲戦術に組み込まれるべきでなかった未完成の兵士だ。
仮面兵士:ガンナー:「あああ……暗い……月が、暗い……」
仮面兵士:サポーター:「るる、うるるるうう……」
柿原[13]
楠[5]
5m
茶川[8]
鷹村[10]
5m
アタッカー[5]
ガンナー[11]
サポーター[4]
鷹村さつき:「!」現れた増援へ切っ先を向ける。
柿原ひかり:「えへへ」
柿原ひかり:「あたしは。まだ……」
柿原ひかり:「まだ倒れたりなんかしない。そんなことするもんか」
柿原ひかり:「がっかりさせたりしないんだ」
鷹村さつき:「こいつら……さっきの連中よりもジャームに近いようだな。失敗作ってやつか!?」
柿原ひかり:セットアップ。"尽きせぬ力"。Eロイスを回復させます。
柿原ひかり:"孤高の超人"を回復。
柿原ひかり:再び侵蝕率ボーナスを適用不能にします。
楠一重:ウグゥーッ
茶川閂:苦しい
鷹村さつき:ううわあああーーーーッ
GM:楠さんはセットアップなし!
楠一重:ないよぉ!
仮面兵士:ガンナー:《空間圧縮》。アタッカーを戦闘移動でエンゲージさせます。
GM:セットアップは行動値10の鷹村さん。
柿原[13]
楠[5]
5m
茶川[8]
鷹村[10]
アタッカー[5]
5m
ガンナー[11]
サポーター[4]
鷹村さつき:《狂騒の旋律》。侵蝕5して茶川くんと自身の攻撃力+9。
鷹村さつき:暴走も付与。
茶川閂:柿原ちゃんをぶち抜くには使うしかねぇ! 《螺旋の悪魔》 145→148
茶川閂:暴走と攻撃力+21
GM:アタッカー、サポーターはなし。
鷹村さつき:あ、侵蝕5で136です
GM:セットアップ終了。イニシアチブに入ります。
GM:何か行動はありますか?
楠一重:ないです!
茶川閂:無し……!
GM:ならば、このタイミングで
GM:――ドガァン!!
GM:遠くから金属音が響いた。
GM:第八支部が侵入した正門側だ。続いてエンジンの音。
???:バルルルルルッ!!!
???:バイクが正門を破壊して乱入したのだ。小柄な、フルフェイスヘルメットを被った少女だ。
???:「……」
楠一重:「……は?」
鷹村さつき:「……また新手の仮面野郎か?おい、茶川」
鷹村さつき:「お前、支部長の次に限界だろ。あいつが敵なら、支部長連れてここから逃げろ」
楠一重:「どこの…誰よ…!」
???:「あるじ」
???:その茶川に声を掛ける。
茶川閂:「……なんで来た」
百地珠:「……こないはずがない」
百地珠:ヘルメットを脱ぐと、特徴的な銀髪が中から現れる。
押切直斗:「あのさ、本当に……運転、すごかったんだけど」続いて、正門側からよろよろと歩いてくる。
押切直斗:「免許持ってるのかなその子……いや、酷い医者だよね、患者放っておいて」
楠一重:「は……」
楠一重:「ははッ」
茶川閂:「へへへ……」
鷹村さつき:「へへ……」
楠一重:「何で来るわけ!何で来るのよ!本当に……本当に……!」
押切直斗:「なんでだろうね」情けない顔。
楠一重:「……………バカ」
楠一重:泣きそうな顔で笑う
茶川閂:「今なら、何でもできそうだ」
鷹村さつき:「最高のタイミングで……助っ人が来てくれた!」目尻には涙が浮かんでいる。
百地珠:「わたしは忍だ」
百地珠:「けれどあるじを選んだ」
百地珠:「前のあるじも」
百地珠:「あるじを得るまえも、ぜんぶ」
百地珠:「わたしの」
百地珠:「意思、だ!」漆黒のクナイを構える。
柿原[13]
楠[5]
5m
茶川[8]
鷹村[10]
アタッカー[5]
百地[13] 押切[4]
5m
ガンナー[11]
サポーター[4]
押切直斗 100%
1/1/2/6
HP24 行動値4
射撃4
知覚1
RC1
調達3
情報:UGN1
【Dロイス】
"組織の助力"
【常時】
「ハーメルンの笛」
ドッジ判定C値+1
【セットアップ】
5《甘い芳香》行動値を-10
【メジャー】
4dx+5
攻撃力8
【オート】
5《力の霊水》ダメージを+5D10
百地珠 100%
1/4/4(8)/1
HP29 行動値16
白兵1
回避1
運転:二輪2
知覚1
RC4
情報:裏社会1
【Dロイス】
"実験体"
【マイナー】
1《光芒の疾走》
【メジャー】
3《コンセントレイト:エンジェルハィロゥ》
7《光の弓》攻撃力9
5《ピンポイントレーザー》装甲無視
3《アフターエフェクト》ラウンド中ダメージ+9
5《破壊の光》攻撃力2、範囲化、至近不可
4《魔王の覇気》命中時攻撃力-8
11dx7+4 装甲無視、命中時攻撃力-8、ラウンド中ダメージ+9
攻撃力11
【オート】
2《斥力障壁》HPダメージ1D10-6
1《魔人の盾》ガード値+10
GM:増援の2名はロイスなどのデータを持っていませんが
GM:1回だけタイタス昇華相当で復活します。もう一度倒されればそのまま戦闘不能です。
GM:手番は行動値13、百地ちゃんの手番からです。
GM:どういう行動をするかは自由に決定可能。
住良木菫:ではマイナーで《光芒の疾走》、エンゲージを切って
柿原[13]
楠[5]
5m
茶川[8]
鷹村[10]
アタッカー[5] 10m 百地[13]
押切[4]
5m
ガンナー[11]
サポーター[4]
住良木菫:対象はサポーターとガンナー、範囲攻撃します。
百地珠:《コンセントレイト:エンジェルハィロゥ》《光の弓》《ピンポイントレーザー》《アフターエフェクト》《破壊の光》《魔王の覇気》
住良木菫:11dx7+4
DoubleCross : (11R10+4[7]) → 10[3,3,4,5,5,5,6,8,8,9,10]+10[2,5,6,10]+1[1]+4 → 25
GM:あ、これもすいません
GM:ダイスボーナスが乗ってないので恐らく-3個になるはず
GM:でもまあいいか
住良木菫:で、まだ発動していなければ押切君は《ワーディング》と同時にハーメルンの笛発動ですね。
GM:了解です。
仮面兵士:サポーター:ドッジ……と思ったけど
仮面兵士:サポーター:ハーメルンの笛が使用されている時点で《ヘヴンアイズ》を使っても
仮面兵士:サポーター:25は回避できないんだよな……!
仮面兵士:サポーター:ガード。
仮面兵士:ガンナー:同じくガードします。
住良木菫:ダメージ出します。装甲無視!
住良木菫:3d10+11
DoubleCross : (3D10+11) → 17[10,4,3]+11 → 28
住良木菫:命中時攻撃力-8、ラウンド中ダメージ+9です。
GM:うおっ凄いダメージ……死ぬのかな?
楠一重:おらっ!死ね!
茶川閂:死んでくれ~
仮面兵士:サポーター:《波紋の方陣》《デモンズウェブ》で生き残らせたいところだが……
仮面兵士:サポーター:この二つは使用タイミングが同時だから別々の対象を守ることができないんだよな
仮面兵士:サポーター:そしてサポーターのHPはちょうど28なので
仮面兵士:サポーター:ガンナーとこいつのどちらかしか生き残れない……!
住良木菫:君はどちらを応援する?
楠一重:うおおおおお!!
仮面兵士:サポーター:というわけで《波紋の方陣》《デモンズウェブ》でガンナーを守ります。
住良木菫:ですよね~!
楠一重:死ね!フエ星人で死ね!!
仮面兵士:サポーター:28-14D10
DoubleCross : (28-14D10) → 28-95[10,6,7,2,5,3,8,9,9,9,7,8,3,9] → -67
楠一重:ピィ~~~~(ハーメルン)
鷹村さつき:-67
仮面兵士:サポーター:ダメージは完全減衰したので《子羊の歌》は抱え落ちするしかない。
住良木菫:うおっすげえダメージ減衰…鋼かな?
楠一重:想定内!!
仮面兵士:サポーター:サポーターは死にます!
楠一重:よしゃあああああああああ!!
住良木菫:やったぜ!
鷹村さつき:やったあああああああああ
茶川閂:珠 えらい つよい かしこい
楠一重:完璧なダメージダイス…!!
百地珠:次の瞬間には、百地の体は全員の視界から外れている。
百地珠:跳躍し、闇夜に回転する。クナイは漆黒に塗られており
百地珠:その軌跡すら認識できない。投擲の音もない。
百地珠:――トッ
百地珠:「百投」
百地珠:10mほど離れた地点に着地しつつ、呟く。
仮面兵士:サポーター:「……」グラッ
仮面兵士:サポーター:全身をクナイに串刺しにされた支援兵が声もなく倒れる。全身の急所を完全に破壊された。
柿原[13]
楠[5]
5m
茶川[8]
鷹村[10]
アタッカー[5] 10m 百地[13]
押切[4]
5m
ガンナー[11]
GM:手番は行動値13。柿原ひかりです。
柿原ひかり:「……えへ」バチャッ
楠一重:「……はぁ…はぁッ…!」
柿原ひかり:夥しく流れ続ける流血を、再び二丁の銃に錬成する。
楠一重:既に後ろを見る必要はない。
楠一重:振り向かず、目の前の仇敵と間合いを測る。
柿原ひかり:「恨んでるの?」
柿原ひかり:「怒ってるの?」
楠一重:「……」
楠一重:「それは、きっと」
楠一重:「両方違う」
楠一重:「悲しかった……許せなかった、けど。きっと違う」
楠一重:ぽつり、ぽつりと、既に届いているのか分からない対話を繰り返す。
柿原ひかり:「そっか」
柿原ひかり:《ハンドレッドガンズ》。
柿原ひかり:《コンセントレイト:モルフェウス》《ギガンティックモード》《ブラッドバーン》《赫き弾》《滅びの一矢》《始祖の血統》。
柿原ひかり:エフェクトは一切抜きません。楠一重だけを狙う!
楠一重:そうこなくちゃなああ!!
楠一重:永久機関が完成しちまったなあ!
柿原ひかり:24dx7+6
DoubleCross : (24R10+6[7]) → 10[1,2,2,3,3,3,4,5,5,6,6,6,6,6,6,7,7,7,8,9,9,9,9,10]+10[1,1,3,4,7,7,7,8,9]+10[2,2,9,9,10]+10[3,6,10]+6[6]+6 → 52
楠一重:上等じゃねーかよ!ええ!暴走リア不!
柿原ひかり:6d10+30
DoubleCross : (6D10+30) → 25[3,3,2,5,2,10]+30 → 55
楠一重:死ぬ!住良木さんのロイスを昇華して復帰!HP15!残りロイス3空き1!
柿原ひかり:「そっか……えへ、えへへ」
柿原ひかり:バスン!!バドバッ!!
柿原ひかり:ドガカカカカカカカカカカカッ!!!
柿原ひかり:ほぼ接射の距離から散弾を乱射する。
楠一重:「うう…ぅうううっ!!」
楠一重:ブラム・ストーカーの血液操作。ギリギリの、肉が形を保つ範囲で
楠一重:こちらも紅い糸のように、四肢を繋ぎ止める。
柿原ひかり:鈎のような槍の散弾が、肉に絡む。血液が混じる。
柿原ひかり:「ずっと待ってた!」
柿原ひかり:「待ってたんだよ!!」
楠一重:「こっちだって…こっちだってねえ…!」
楠一重:「ずっと……探してたわよ……!」
柿原ひかり:「えへへへへ!えへへへへへ!!」目の端から血が流れる。
楠一重:「笑うな…笑わないでよ…!」
楠一重:「何にも、おかしくなんかないのに…!」目の端から血が流れる。
GM:手番は行動値11のガンナー。
仮面兵士:ガンナー:硬直がまだ付与されていないキャラクターを狙います。すなわち鷹村さん。
鷹村さつき:こ……来いっ
仮面兵士:ガンナー:《瞬速の刃》《魔王の腕》《天からの眼》《リフレクトレーザー》。
仮面兵士:ガンナー:16dx+4 リアクション-6個,命中で硬直付与。
DoubleCross : (16R10+4[10]) → 10[1,1,2,3,3,4,5,5,6,7,7,8,9,9,10,10]+8[1,8]+4 → 22
鷹村さつき:さて今暴走中なんでリア不ですね!ダメージどうぞ!
仮面兵士:ガンナー:3d10+8
DoubleCross : (3D10+8) → 11[4,3,4]+8 → 19
鷹村さつき:装甲有効ですか?
仮面兵士:ガンナー:装甲有効です!
鷹村さつき:ちょっと残りHP再確認するのでお待ちを!
住良木菫:あ、ガンナー攻撃力減ってます?
GM:そうだった!
GM:すみません、百地ちゃんの攻撃で
茶川閂:これは耐えられ……どうだ!?
GM:《魔王の覇気》が適用されている……!攻撃力-10
GM:ということは攻撃力は0になっているので、ダメージは11になるはずです
鷹村さつき:最後に食らったのが柿原さんの攻撃で、タイタス使って蘇生してるのでHP12点ですね
鷹村さつき:……1点で踏ん張る!
GM:するとギリギリ残る!
楠一重:うおおお!
住良木菫:やったぜ!
楠一重:すごい、すごいクライマックスだ
仮面兵士:ガンナー:「……くっ、ぐっ」
仮面兵士:ガンナー:カラカラカラカラカラ
仮面兵士:ガンナー:微小な粒のような魔眼が、両手からザラザラと溢れる。
仮面兵士:ガンナー:ザァ!
仮面兵士:ガンナー:それが波のように、一塊にいる4人を攻撃しようと迫る。
鷹村さつき:「させるかァァァーーーーーーーーーーーーッ!」
仮面兵士:ガンナー:だが、絡みつく魔眼の射撃に割り込む刃がある!
鷹村さつき:アタッカーを蹴り飛ばして距離を取ると同時に加速。疾風を纏った刃により射撃を弾き飛ばす!
仮面兵士:ガンナー:鷹村の体にも少なくない傷が刻まれるが、それでも
仮面兵士:ガンナー:通常は弾き落とせない微細な粒子の射撃を、剣技で防いだ。
仮面兵士:ガンナー:「……ごほっ、ごぼっ」
GM:手番は行動値10、鷹村さん!
鷹村さつき:ここは作戦通り待機で!
GM:ならば行動値8、茶川くんの手番。
茶川閂:はい!
茶川閂:今度こそマイナーアクションで硬直を解除
茶川閂:メジャーでアタッカーに攻撃。《コンセントレイト:モルフェウス》+《原初の赤:インスタントボム》
仮面兵士:アタッカー:《殺意の壁》。
茶川閂:ぐむむ……!
仮面兵士:アタッカー:攻撃力は-15!
茶川閂:ここでロイスを切ろう! 第八支部のロイスをタイタスに昇華し、バステを解除!
GM:見学室でも言いましたが、孤高の超人のデバフも解除できるとします。
茶川閂:というわけでダイスボーナスもエフェクトレベルも復活、殺意の壁もノーカン。
GM:なるほど、だからこのタイミングで切ったのか……!
GM:やるな!(エモート)
茶川閂:18dx7+6
DoubleCross : (18R10+6[7]) → 10[1,2,2,3,5,5,5,5,6,6,6,6,7,7,8,8,9,10]+10[2,2,3,4,5,9]+6[6]+6 → 32
茶川閂:かわんねぇ!
仮面兵士:アタッカー:これは絶対死ぬわ俺
仮面兵士:ガンナー:おーい!どうしたんだーい?
仮面兵士:アタッカー:きっ君は
仮面兵士:アタッカー:ガンナーくん……
茶川閂:ww
楠一重:不吉な小芝居やめろ!!
仮面兵士:ガンナー:僕は回避達成値を自由に操作することができるんだ
仮面兵士:ガンナー:《ヘヴンアイズ》~!
仮面兵士:アタッカー:ありがとう……ガンナーくん
仮面兵士:アタッカー:俺、避けてみせるよ!
仮面兵士:アタッカー:8dx+10
DoubleCross : (8R10+10[10]) → 9[2,2,2,3,3,4,7,9]+10 → 19
住良木菫:リアクションC値+1ですよ…
仮面兵士:アタッカー:ギャアアアア~~~!!!
仮面兵士:アタッカー:そうだったw
住良木菫:避けれなかったし!!
仮面兵士:アタッカー:8dx11+10
DoubleCross : (8R10+10[11]) → 9[1,4,5,5,5,6,8,9]+10 → 19
GM:何をやってもしくじるもんなのさ
GM:ゲス野郎はな……
茶川閂:ダメージを与えるぜ~
茶川閂:4d10+24+18+10+9
DoubleCross : (4D10+24+18+10+9) → 15[7,2,4,2]+24+18+10+9 → 76
茶川閂:装甲無視!
仮面兵士:アタッカー:死ぬわ俺
仮面兵士:アタッカー:跡形もなく粉砕されます。
鷹村さつき:死んだ!
住良木菫:ナイスキル!
楠一重:よっしゃあああ
茶川閂:接近してきたジャームの蔦を掴む。「よっ、と」
仮面兵士:アタッカー:異形の腕で薙ぎ払ったはずだったが
仮面兵士:アタッカー:いつの間にか掴まれている。過程を認識できないのだ。
茶川閂:「そうだ……それが邪魔だったんだ。だから」そのままバットを振り回すように、「どかす」
茶川閂:ぶん投げる!
茶川閂:重力も空気抵抗もない、まるで中学生の理科のテキストのように等速で夜空へジャームが消えていく。
仮面兵士:アタッカー:どこかに落下することはないだろう。地上から追放された。
柿原[13]
楠[5]
5m
茶川[8]
鷹村[10]
押切[4] 10m 百地[13]
5m
ガンナー[11]
茶川閂:145→151
GM:手番は行動値5。楠さん。
楠一重:行きます!
楠一重:マイナーで暴走解除!メジャーでコンセ+鮮血の一撃+血に飢えた跳躍+獣の力!
楠一重:対象は柿原ひかり!
楠一重:頼むッ!!
楠一重:10dx7+4
DoubleCross : (10R10+4[7]) → 10[1,2,3,5,5,6,7,7,8,10]+10[5,7,9,10]+10[2,4,8]+6[6]+4 → 40
楠一重:うおおおおお!!
鷹村さつき:回った!!!
住良木菫:回したー!!!
柿原ひかり:当然!ガード!!
茶川閂:いけるいける!
柿原ひかり:シールドと《砂の盾》!防ぎます!
住良木菫:押切先生が《力の霊水》を使用。ダメージダイス+5d10
GM:うおお、なんてことだ
楠一重:柿原ひかりへの憎悪感情ロイスをP反転、執着に変更。Sロイス指定、そのまま昇華。
楠一重:ダメージダイスを5d10上乗せし、ダメージ出します。
楠一重:15d10+30
DoubleCross : (15D10+30) → 89[6,6,9,10,9,7,5,2,5,7,10,4,1,1,7]+30 → 119
柿原ひかり:ガード値が24、《赤河の支配者》……!
柿原ひかり:119-24-12-1D10
DoubleCross : (119-24-12-1D10) → 119-24-12-6[6] → 77
柿原ひかり:残りHPは……38!
柿原ひかり:2倍近く貫通して撃破されます!
柿原ひかり:復活エフェクトはなし!
住良木菫:やったぜ!
茶川閂:おっしゃ~!
GM:攻撃演出は後に回します。
鷹村さつき:よし!
GM:手番は待機してた鷹村さんに。
住良木菫:押切先生は待機
鷹村さつき:はい。ここで1ラウンド目に取り忘れてた“復讐者”のロイスをP尽力○/N憤懣で取得します。
GM:そもそも大して火力出ないからなあ
鷹村さつき:押切先生、支援特化ですもんね……
住良木菫:一応、被ダメが+9されてるのでワンチャン殺せるんですよね…
GM:珠チャンは仕事人だ
鷹村さつき:住良木支部長のロイスを昇華してBS解除します
鷹村さつき:マイナーで5m戦闘移動。
柿原[13]
楠[5]
5m
茶川[8]
押切[4] 10m 百地[13]
5m
鷹村[10]
ガンナー[11]
鷹村さつき:メジャーで《コンセントレイト:ハヌマーン》+《光の舞踏》+《吠え猛る爪》
鷹村さつき:判定に《援護の風》+《ウインドブレス》載せます
GM:ドッジC値が+1なので使わなくても当たるとは思うが!
鷹村さつき:ダメージダイスを1つでも増やしたい!
鷹村さつき:GM。質問なんですが、ロイス昇華でBS解除時点で侵蝕デバフも解除扱いになるんでしたっけ
鷹村さつき:侵蝕ボーナスへのデバフ、ですね
GM:全ての不利な効果を解除する、なので、孤高の超人も解除出来て構いません。
鷹村さつき:やったー!
鷹村さつき:14DX7+14
DoubleCross : (14R10+14[7]) → 10[1,2,2,3,3,5,6,6,7,8,9,9,10,10]+10[1,2,2,5,8,10]+10[8,9]+10[8,9]+10[2,7]+5[5]+14 → 69
仮面兵士:ガンナー:ガード!
仮面兵士:ガンナー:C値が+1されてさえいなければ
仮面兵士:ガンナー:避けられた可能性があったのに……!
鷹村さつき:ダメージに対してDロイス復讐者の効果を起動します。いまHP1点なんで、最大HPとの差分で+25点載ります
鷹村さつき:7D10+9+9+25+8
DoubleCross : (7D10+9+9+25+8) → 42[4,5,1,8,10,4,10]+9+9+25+8 → 93
鷹村さつき:装甲無視93点ダメージ!
仮面兵士:ガンナー:HPはたった25なので、当然消し飛びます!さっきの《ヘヴンアイズ》で5点減ってるし……!
鷹村さつき:低く構え、鯉口を切る。呼吸を整え、自身の内に渦巻くレネゲイドの力を整え、狙撃手めがけて地を蹴り出し-------
仮面兵士:ガンナー:再び、微細な魔眼の攻撃を構えつつある。体を取り巻くように渦巻き……
鷹村さつき:-----------キン
鷹村さつき:ガンナーの背後で、納刀の音が響いた。
仮面兵士:ガンナー:攻撃動作が途切れる。反応できないままだった。
鷹村さつき:遅れて、心臓を刺し穿たれた銃手の肉体が膝を付く。
鷹村さつき:痛みを感じる時間はない。苦しみを感じる瞬間すら生じさせることなく、一撃で肉体とレネゲイドの繋がりを完全に断ち斬った。
鷹村さつき:鎮魂の鐘じみて刃を納める音が響く中、呼吸を整える。残心の構え。
鷹村さつき:残されたものは全て打ち倒した。後は---------
楠一重:「ううああああああッ!!!!」
楠一重:ず ぶ しゅっ!!
楠一重:密着した状態から鋸刃を引くように斬り裂き、お互いの血に塗れた刃の形状を変える。
柿原ひかり:「えへ……!」柿原ひかりの防御反応が劣っているわけではない。
柿原ひかり:出掛かりを刳り、弾き飛ばすように散弾を撃ち、攻撃に相殺を仕掛けている。
柿原ひかり:だが、楠一重は負傷を考慮していない。もっと近く、もっと深くにまで。
楠一重:めきっ ぴし
楠一重:腕から展開する鎌刃ではなく、指の一つ一つを貫くような棘針の形状へ。
楠一重:弓なりに振るうのでは、迎撃を合わされて差し引きでダメージを負う。故に。
楠一重:どず っ
楠一重:貫手は深々と、胸の一点を最短で貫き、
楠一重:「う”あ”あ”!!」
楠一重:脈打つ心臓を、抉りぬく。
柿原ひかり:「うっ」
柿原ひかり:「ぐううっ……!」
柿原ひかり:初めて、苦痛の声を上げる。片手の錬成を解除し、
柿原ひかり:楠の腕を、袖を掴む。
楠一重:その小さな手。
楠一重:何も変わらない、細い指の感触。
柿原ひかり:「そっちに――」
柿原ひかり:「行かないでよ」
柿原ひかり:「一重ちゃん」
楠一重:「……」
楠一重:ああ。
楠一重:憎かったんじゃない。腹が立ったんじゃない。
楠一重:悲しかったんでも、許せなかったんでもない。
楠一重:みんなを裏切った。私の目を抉った。
楠一重:沢山の人を傷つけた、大勢の人を殺した。
楠一重:でも、そんな事は、本当は関係なくて。
楠一重:「ひかりちゃん」
楠一重:手を取って、抱き寄せる。
柿原ひかり:「行かないで」今までのような、笑いの混じった声ではない。
柿原ひかり:「あたしを置いて行かないでよ」
楠一重:「大丈夫だよ。ひかりちゃん」
楠一重:「……ずっと、いつでも会えるよ」
楠一重:ただ。また会いたかった。それだけだった。
楠一重:血と涙でどろどろになった顔を寄せて。
楠一重:「私は、ひかりちゃんの」
楠一重:ひかりちゃんは、私の。
楠一重:「――――。」
楠一重:震える小さな、二人だけにしか聞こえないような声で、囁く。
柿原ひかり:その顔を、柿原ひかりだけが正面から見る。心臓を貫かれたまま、僅かに、時間が止まる。
楠一重:ぐしゃ
楠一重:掌の中の心臓を、握りつぶす。
柿原ひかり:ズシャッ
柿原ひかり:楠一重の体に寄りかかるように滑り落ちて、止まった。
楠一重:腕の中で消えていく体温と、指の間を流れ落ちていく血液を感じながら
楠一重:声を殺して、柿原ひかりを抱き締める。
楠一重:
楠一重:――今日。
楠一重:私の友達が死んだ。
楠一重:
楠一重:ロイスを指定します。
楠一重:友人/柿原ひかり/純愛○/離別/ロイス
楠一重:以上です。
■Backtrack
GM:バックトラックを行います。
GM:Eロイスは4個分振れます。
【Eロイス】
"孤高の超人"
"楔の呪い"
"尽きせぬ力"
楠一重:フルに振るわ!!
楠一重:150-4d10
DoubleCross : (150-4D10) → 150-24[3,8,6,7] → 126
楠一重:よしよしよし
鷹村さつき:当然振ります
鷹村さつき:146-4d10
DoubleCross : (146-4D10) → 146-20[10,4,3,3] → 126
茶川閂:ふる!
茶川閂:151-4d10
DoubleCross : (151-4D10) → 151-29[7,8,4,10] → 122
茶川閂:いいぞ~
住良木菫:まずメモリーを使用します。163→153
住良木菫:Eロイスを振ります
住良木菫:153-4d10
DoubleCross : (153-4D10) → 153-27[7,5,6,9] → 126
楠一重:残りロイス3で二倍振り!
楠一重:6d10
DoubleCross : (6D10) → 24[1,4,2,9,3,5] → 24
楠一重:ほんげーー!!
GM:一重ちゃん!!
楠一重:追加ぶりですよ
楠一重:102-3d10
DoubleCross : (102-3D10) → 102-14[1,10,3] → 88
楠一重:0点チャンピオン
GM:まあこれだけ死闘を繰り広げれば3倍振りくらいにはなろう
住良木菫:2倍振り
住良木菫:126-10d10
DoubleCross : (126-10D10) → 126-68[10,10,3,3,9,7,10,3,5,8] → 58
住良木菫:戻った…
住良木菫:3点です
茶川閂:2倍振り!
茶川閂:122-8d10
DoubleCross : (122-8D10) → 122-48[5,9,8,3,1,10,10,2] → 74
茶川閂:帰ってきた~
鷹村さつき:手持ちロイス4個、2倍振り
鷹村さつき:126-8d10
DoubleCross : (126-8D10) → 126-44[8,5,9,2,1,4,10,5] → 82
鷹村さつき:よしッ!生還!
楠一重:私だけ追加ぶりじゃん!
楠一重:バカみたいじゃん!
楠一重:もう私復讐百合やめる!
GM:ざ~~こ♥
楠一重:うう…
GM:楠楠敗北者
楠一重:ハァ…ハァ…!敗北者…?
茶川閂:乗るな楠! 戻れ!
鷹村さつき:乗るな!一重!(日常に)戻れ!
住良木菫:帰れたら勝ち!
【Dロイス】
柿原ひかり"不死者"
百地珠"実験体"
押切直斗"組織の助力"
GM:シナリオ点は10点あげちゃうッ
住良木菫:これも乗るのか!
楠一重:うわーい!
茶川閂:やったー!
鷹村さつき:味方ぶんのDロイスも!?ありがたい
GM:シナリオ10点+Eロイス4点+Dロイス3点+いつもの5点=22点
GM:22点に皆さんのバックトラック点を足してくださいね
楠一重:22点。素材の味そのまま。
茶川閂:25点!
鷹村さつき:倍振りなんで固定の3点で25点ですね
住良木菫:25点!
【経験点】
森田さん:22点
マグロさん:25点
モッズさん:25点
猫口さん:25点
GM(珪素):32点
GM:では以上が配布経験点となります!
住良木菫:いただきます!お疲れさまでした!おいしい…おいしい……
楠一重:いえーい!ありがたくいただきます!!
鷹村さつき:ありがたくいただきます!
GM:エンディングに入ります。
■Ending/01
一週間後 N市 第八支部
GM:“キャンサー”によって被った大規模な人的被害……そしてこれまで追跡してきた研究戦闘セル“シボラ”の壊滅を受け、
GM:研究部隊と戦闘部隊の二部隊体制であったN市第八支部は大幅な再編をなされることになった。
GM:現支部長、住良木菫は同じく研究部隊である第四支部に異動。
GM:この第八支部にも後任の支部長が着任する。かつて茶川達が過ごしたこの支部の日々の名残も、いずれ消えていくことだろう。
GM:いくつものダンボールが積まれ、家財が運び出されたミーティングルームには、いつものテーブルだけが物寂しく残っている。
楠一重:「……」
楠一重:憮然としたいつもの表情で、積み上がっているダンボールを見上げている。
楠一重:傍らには、この街を訪れるまでには無かった小さなキャリーケース。
楠一重:傍にあるべき物が、入っている。
茶川閂:そんな君の肩を、とんとん、と叩く手がある。
楠一重:「……ち」
楠一重:「何よ」
楠一重:振り向く
茶川閂:グサーッ! 人差し指!
楠一重:「……」
楠一重:どすっ!!
楠一重:無言の腹パン。
茶川閂:「ぐえーっ」
楠一重:「アホなの!?アホ!!」
楠一重:げしげし
茶川閂:「そこまでする必要ねーだろ! いて、いてて」
楠一重:「……怪我は大した事ないみたいね」
楠一重:「住良木みたいにアンタももうちょっとグッタリしてれば、気が晴れたのに」
茶川閂:「まぁー、俺はな。お前はむしろ、なんでそんなピンピンしてんだ」
茶川閂:「それこそ住良木さんよりひどいことになってたじゃねーか」
楠一重:「そういう薬よ。いつだって戦えるようにね」
茶川閂:適当な段ボールに腰掛ける。「ぜってー副作用やべーだろソレ」
楠一重:「余計な……」
楠一重:言おうとして
楠一重:「……」
楠一重:「これからは、もう使うアテもないわ」
楠一重:キャリーを足元に寄せる。
茶川閂:「そうか」少しだけ目を伏せる。「で、これからどうすんの。ぶらぶらしないでどっかの支部に在籍でもするのか?」
楠一重:「……やることがあるのよ」
茶川閂:「え、まだあんの」
楠一重:「ええ」
茶川閂:「次はどこをえぐられた相手だ?」冗談めかして笑う。
楠一重:「……私を見捨てなかった連中」
茶川閂:「……」
茶川閂:「……意外と多そうだな」
楠一重:「手を貸そうとした、お人好しの大馬鹿たち」
楠一重:「そんな奴らに貸しを作ったままで死ぬのは気持ち悪いから」
楠一重:「……会いに行くわ、一人ずつ。」
茶川閂:ぽかん、とした顔をしている。「ずいぶん殊勝だな」
楠一重:「もう、時間もないのよ」
茶川閂:「……なんとかなんねーのか?」
楠一重:「体にガタが来てるの。どうせそのうち死ぬ」
楠一重:「ならないわ。自分で一番良く分かる」
楠一重:「だから……」
楠一重:「せめて、ありがとうくらい、素直に言いたいの」
茶川閂:「そうかよ」
茶川閂:「よし。じゃあさっさと行きな!」立ち上がって、ばしん! と背中を叩く。
茶川閂:「時間がないんだろ?」
楠一重:「痛った!!」
楠一重:「……この…!」
楠一重:手を振り上げようとして
楠一重:「ええ、そうね」
楠一重:「アンタをぶん殴ってる時間も惜しいから……行くわ」
楠一重:からからと、キャリーを引いていき
楠一重:出口の前で、振り返る。
楠一重:「例のサル女、まだこの街にいるんでしょ」
楠一重:「伝言。」
茶川閂:「サル女?」
楠一重:「……鷹村よ」
茶川閂:「性格わるっ!」
楠一重:「今更?」
楠一重:フッと笑う
茶川閂:「で、鷹村に伝言だって? なんだよ」
楠一重:「……ええ」
楠一重:「こう伝えて」
楠一重:「ハッピーエンドなんか、待ってるはずないのよ」
楠一重:「だけど……」
楠一重:「確かめる価値はある。必ず。」
楠一重:「……それだけよ」
茶川閂:「……了解」
楠一重:「じゃあね。それと」
茶川閂:「あん?」
楠一重:「……ありがとう」
茶川閂:「ダメでーす」
茶川閂:「今の、ノーカンだから」
楠一重:「はぁ?」
楠一重:穏やかに笑いかけた表情が一転して
楠一重:いつものキツい目つきになる。
茶川閂:「一番最後に迷惑を掛けられたのは俺だろうが! だから……」
茶川閂:「だから、」
楠一重:「……」
茶川閂:「ちゃんと、最期に俺のところに言いに来い。待ってるからよ」
茶川閂:「ほら、俺、今回で昇進したんだよ。第三……なんとかかんとか代理、みたいなやつに」
茶川閂:「俺はしばらく、この支部にいるから……」
茶川閂:「分かったな?」
楠一重:「……ええ。」
楠一重:「うん。分かった」
楠一重:「……またね」
茶川閂:「ああ、またな」
楠一重:そのまま背を向けて、キャリーケースのタイヤが回る音とともに
楠一重:扉を引いて、出ていく。
楠一重:蝶番の軋む小さな音だけが、残って、消えた。
■Ending/02
GM:茶川くんのエンディングになります。
GM:戦闘部隊の全滅――および“キャンサー”との決着の翌日。
GM:要請されていた応援は無事に到着し、住良木をはじめ負傷の深いオーヴァードの代わりに、適切な事後処理を行ってくれた。
GM:複数のFHセルおよび戦闘エージェントが吸収され敵に回るという大規模襲撃でありつつ
GM:初動に動いた戦闘部隊以上が、第八支部から欠けることはなかった。采配の適切さか、幸運のためか。奇跡的な戦果と言えるかもしれない。
茶川閂:地面に開けちゃった穴のこととかで、小言を言われたりしただろう。どうなるかはわからないが、きっと復元してくれるに違いない。
エージェント:「……で、動けるのは君だけか。“ビリオンインチ”」
茶川閂:「そうなります、かね。いや、俺も動けなくはないってだけなんですけど」
エージェント:「押切先生……いや、“イアハート”は治療に回ってもらっているから」
茶川閂:「あの人も大変だなァ」
エージェント:「君にしてもらう手続きが多くてね。何しろ、肩書き上は正規エージェント待遇なわけだから」
茶川閂:「そうだった……」げんなりする。これまでの書類仕事は、おおよそ二人の支部長がそれぞれの分野で済ませてくれていたのだ。
茶川閂:「久々に書類の山と格闘することになりそうだ、こりゃ」
エージェント:「それで、FHの……大砂静子の引き渡しだけど」
茶川閂:「っ、はい」
エージェント:「一応形式上、君に同意をもらいたい。住良木支部長は重傷だけど……」
エージェント:「……あまり長い間、戦闘員の抜けた支部に置いておいちゃいけないからね。FHチルドレンを」
茶川閂:「そ、そりゃあそうですよね。はは」
茶川閂:「興味本位の質問なんですけど。彼女はぶっちゃけ、どこに送られてどういう待遇になるんですかね?」
茶川閂:「や、もちろん書類にはサインしますけど。もちろんね……それはもう、ハイ」
エージェント:「そうした調査専門部隊があるから、そこでFHの内情や……今回報告にあった第二次崩落戦計画について情報を引き渡してもらうことになる」
エージェント:「その後はどうなるかな……人伝に聞いた話だから」
エージェント:「UGNに転向するチルドレンもいるらしいけれど、大半は記憶処理されるか、それとも収容施設に送られるかだったと思う」
茶川閂:「そう、ですか」
茶川閂:過剰に彼女を擁護してはいらぬ角が立つだろう。「まあ、その辺が妥当っすよね! わざわざ答えてくれてありがとうございます」
茶川閂:出来ることは、せめて事件の報告書に彼女が協力的だったと記しておくことくらいだ。
GM:エージェントは他の業務のために立ち去り、茶川が大砂を連れ出すことになる。歩ける程度には回復しているだろう。
GM:むろん、茶川が要請をすれば万一のための護衛戦闘員を同行させることもできた。
茶川閂:一人で行こう。きっと彼女に会えるのは、これが最後だ。
大砂静子:「……茶川くん」
大砂静子:医務室のベッドに座っている。
大砂静子:「置いてかなかったんだね、結局」
茶川閂:「へ、へへ。そうだな。勝っちまったよ俺たち」
大砂静子:「……ありがとう」微笑む。
大砂静子:「って、別に、あはは」
大砂静子:「お礼言うようなことでもないかな!勝てるから逃げなかったってだけだもんね、多分さ……!」
茶川閂:「そう、そう! 別に恩を感じたりとか、そんなことは全然ないんだぜ!」
茶川閂:「単に、俺たちがめっちゃ強かったってだけだからさ! そんでお前も、」
茶川閂:「もっと安全な場所に移送され、その情報を平和のために活用されるのだ! はは、なんつって……」
大砂静子:「……良かった。全然、思ってなかったもん」
大砂静子:「茶川くんがこんな強いなんて。……戦わなくて良かったな」冗談のように言う。
大砂静子:「本当に……あはは」
大砂静子:「茶川くんと戦わなくて、よかった」
茶川閂:「……俺も、」
茶川閂:「大砂と戦うことにならなくて、良かったよ」
大砂静子:「……もう戦わなくていい?」
大砂静子:「安全な場所……って言ったじゃない。私、私だけ……降りてもいいのかな」
大砂静子:「……復讐から逃げてもいい?」
茶川閂:「ああ。もう誰かと殺しあったりなんて、二度としなくていいんだ」
茶川閂:「それは確かに、誰かのために、誰かがやらなくちゃいけない。でもさ、」
茶川閂:「やりたくないやつがやる必要はないんだ。怖かったら、逃げていいんだよ」
大砂静子:「……」口を噤んで
大砂静子:茶川のすぐ近くまで進んで、裾を掴む。
大砂静子:「……嘘つけ。嘘ばっかり」
茶川閂:「そんなこと言うなよ」
大砂静子:「どうせ……茶川くんのことだから」
大砂静子:「下心でそんな優しいこと言ってる」
大砂静子:「私のおっぱいが大きいから言うんでしょ。そんなこと。また思い出しちゃった」
大砂静子:頭を寄りかからせる。
大砂静子:「……変態」
茶川閂:「……」
茶川閂:「普通……普通の、男子高校生と」
茶川閂:「同じくらいだよ。この野郎」
大砂静子:「茶川くんはいいな……」
大砂静子:「普通の男子高校生で……これからも学校に通えて……」
茶川閂:「大砂も、大砂も……きっと」
茶川閂:「きっとすぐ学校に通えるさ! 協力的だし、情報の価値は高いし、なにより、ええと……」
茶川閂:「多分向こうのエージェントも変態だから。恐らく。間違いない。要望のひとつくらい通るって! どうかな?」
大砂静子:「そう――」
大砂静子:「そうだといいな」笑う。
茶川閂:「ああ。きっとそうだ」
茶川閂:どれくらいの時間、されるがままにしていただろうか。
茶川閂:「じゃあ、そろそろ……行こう」
大砂静子:「うん」
茶川閂:数十秒、あるいは数分口をつぐんでいただけなのに、ひどくのどが渇いていた気がした。
大砂静子:「……あ」何かに気づいたように言う。
茶川閂:「?」
大砂静子:「茶川くんもUGNエージェントなんだよね?」
茶川閂:「え? ああ、そうだけど」
大砂静子:「じゃあ、茶川くんも要望のひとつくらい聞いてくれる?」
茶川閂:「……」
茶川閂:「ムム、本官は崇高なるUGNの一員であるからして、えー、捕虜であるFHからのそのような要求には……」
大砂静子:「キスして」
大砂静子:「普通の女子高生みたいに」
茶川閂:「……最近の女子高生は進んでるな」
大砂静子:笑う。
大砂静子:「うーそ」
大砂静子:「ちょっと期待した?」
茶川閂:「はぁー!?」
茶川閂:こちらも笑ってみせる。
茶川閂:「全然期待とか、してませんし!?」
大砂静子:「あははははっ、すっごい間抜けな顔!」
茶川閂:「なんだとてめっ」
茶川閂:「生意気な奴め! はい連行! 連行しまーす! こってり絞られて反省してこい!」
大砂静子:「あは、あはははっ……!やだー、さらわれるー!」
茶川閂:……彼女と会うことは、きっともうないだろう。
茶川閂:俺は彼女にキスをしてやることも、抱きしめてやることも、震える手を握ってやることもできなかった。
茶川閂:俺たちはずっと、嘘をついている振りをし続けていた。
茶川閂:だけど彼女の、『普通の女子高生になりたい』という願いだけは、
茶川閂:本当になればいいな、と思う。
茶川閂:「クソ……やっぱおっぱいくらい揉んでおけばよかった」
■Ending/03
N市 第八支部
GM:楠一重が茶川閂以外の誰にも告げずに支部を去った一方で、
GM:この事件の解決に大きな貢献を果たした応援人員――鷹村さつきも、その日の昼には支部を発とうとしていた。
GM:元より急な応援で駆けつけた身である。荷物も多くはないだろう。
鷹村さつき:「------よし!」
鷹村さつき:最低限の荷物を詰めた鞄と、黒漆塗の鞘を背負って。お土産に持ち込んだお菓子を消費した分、むしろ身軽だ。
押切直斗:「いや、駅まで送ってけなくて悪いね」
押切直斗:「やっぱり人が少ないと色々困ることあるよね……はは」
鷹村さつき:「いや、いいっていいって!そっちはこれから再編とかなんとかで大変なんだろ?」
鷹村さつき:「あんまし時間かけて見送られるとなんつーか、未練出てきちまうしよ。むしろ、忙しい中ここまで見送ってくれただけでもありがてえ」
茶川閂:「いいっていいって。この支部、俺にはよく分からない荷物も多いし、だからと言って病み上がりの住良木さんを働かすわけにもいかないし」
茶川閂:「引っ越しの準備自体は、あんまり急ぎではないんだよ。だからこんくらいさせてくれ」
鷹村さつき:「……ここの連中。結局全員バラバラに別れるんだって?」
住良木菫:「うん。茶川くんはここに残るけど…僕と押切君は別のところに行くよ。」
住良木菫:杖を突きながら立っている。
押切直斗:「まあ研究職だからねえ」
押切直斗:「こんなもんだよ」
鷹村さつき:「そうか。そっちも達者でな!」
茶川閂:「おう。そっちもな」
鷹村さつき:「押切サン。アンタと百地が来なけりゃ、オレたちは危なかった。あの時の助太刀は本当に感謝してる。ありがとな」
押切直斗:「いやいいって!僕なんて大したことしなかったから本当!」
鷹村さつき:「住良木サン、アンタはもっと自分の命を大事にしろよ!死んじまったら綺麗なものを集めるもクソもねえんだからな!」
住良木菫:「うーん……。努力しよう。」
鷹村さつき:「茶川!あれだけの敵をのしたんだ。簡単にやられんじゃねーぞ!それと、百地と大砂にもよろしく伝えといてくれや!」
鷹村さつき:「楠…は……、いねえ。アイツ、どこ行ったんだ?」
茶川閂:「わかったわかった。熱いなお前は」
茶川閂:「アイツは先に出ていっちまったよ。ああ、鷹村には伝言を預かってる」
鷹村さつき:「んだよ、さみしー奴だな。……伝言?」
茶川閂:「『ハッピーエンドなんか、待ってるはずない。だけど……確かめる価値はある。必ず』だってよ」
茶川閂:「これで通じるって楠は言ってたけど……まぁ、通じなかったら次に会うときバカにしてやれ」
鷹村さつき:「………そうか。ありがとな」
鷹村さつき:暫し、真剣な表情で頷いてから、すぐいつもの調子に戻る。
鷹村さつき:「じゃ、オレもそろそろ行くわ!新幹線の時間も近いし、あんまりお年寄り待たせちゃカワイソーだしな!」
住良木菫:「さようなら。君の旅の終わりに、きれいなものが見られるといいね。」
茶川閂:「達者でやれよ! まあ、鷹村なら大丈夫だろうけどさ」
鷹村さつき:「ありがとよ。お前らも元気でな!」
鷹村さつき:そう告げると、一同に背を向けて。そのまま振り返ることなく第八支部を立ち去る。
長野県山中
GM:鷹村さつきは、再びこの地を踏んでいる。
GM:N市第八支部を脅かした事件。そこで鷹村さつきは、確かにいくつかの復讐を見た。あるいはその末路も。
GM:そこから得た答えであるかもしれないし、元から変わらないものであるかもしれない――
GM:刀を打つ音が聞こえる。扉の向こうの緋田一誠は、同じ日々を過ごしているのだろう。
鷹村さつき:「よお、緋田の爺さん。戻ったぜ」
緋田一誠:「……」
緋田一誠:「少し待て」
GM:この日は、15分ほどしか待たされることはなかった。
GM:運良く工程の切れ目であったのか、あるいは緋田が来訪を予期していたのかは分からないが。
緋田一誠:「何を見た。さつき」
鷹村さつき:「女の執念ってやつかな。それとオレの場合とはちと違うが、復讐も。あと……」
鷹村さつき:第八支部を去る時、無理言って貰ってきた美山さんたちのドッグタグを差し渡して。
鷹村さつき:「あそこを守るために命を賭けた連中の意地を見た」
緋田一誠:「……話は聞いている」美山のドッグタグに目を落とす。
緋田一誠:「俺にはどのみち悔いる資格はない。……俺は必要なことだけを聞く」
緋田一誠:「さつき。何故復讐を望む」
鷹村さつき:「……………オレの答えは出てる」
鷹村さつき:「失われた者は戻らない。死者が何かを得ることもない。」
鷹村さつき:「だが、奪われた物を取り返すことはできる。オレの家族の尊厳を取り返すことはできる」
鷹村さつき:「今回の件でより一層ハッキリと確信したぜ。オレが何より許せないことは、抗う力を持たない存在を弄び、踏み潰す奴らがいるってことだ」
緋田一誠:「それだ」
緋田一誠:「どちらがお前の本当の心なのかを知りたい」
緋田一誠:「死者のためにならぬと知りながら、自分の尊厳のために殺すのか」
緋田一誠:「抗う力を持たない――無論、お前自身のことではないな。見知らぬ誰かを凶刃から守るべく殺すのか」
緋田一誠:「矛盾している。どちらだ」
鷹村さつき:「矛盾だと?大いに結構!」
鷹村さつき:「傍から見りゃあ、オレも理不尽な怪物に見えるのかもな。だが、オレの戦う理由は結局、それに尽きるんだよ」
鷹村さつき:「オレはただ、“普通”の人々をてめーの都合で踏み躙る連中の理不尽が許せない」
鷹村さつき:「そいつがオレの刃の届くところで行われていて、戦う力を持つ者がいないと言うのなら、オレが出てって相手してやる」
鷹村さつき:「オレが剣を取る理由はそれで十二分だ。“納得”が行かないというのならよお」
鷹村さつき:“夜鷲”を突き立てて。
鷹村さつき:「約束通り、こいつは返すぜ」
緋田一誠:「……………………」
緋田一誠:「『ただ』『それで十二分だ』と言ったな」
緋田一誠:「家族の尊厳を取り返す、というのは、十二分の内には入っていないか」
鷹村さつき:「揚げ足を取ってるんじゃあねえ!家族の尊厳を取り戻すために戦うのは大前提だ!」
鷹村さつき:「その上で!オレには他にも腐るほど戦う為の理由ってやつがあるってことだよ!」
緋田一誠:「“やりたいようにやる”と」
緋田一誠:「理屈をつけずにやるべきことが」
緋田一誠:「復讐だということで構わないな」
鷹村さつき:「あーーーーーーーーッ、もう!!!」
鷹村さつき:「心の声に従うことが、オレの生き方ってことだ!!!文句あっか!」
緋田一誠:「それが答えだな。さつき」
緋田一誠:「何故俺がこうして突き詰めて聞いているか分かるか」
緋田一誠:「最後の最後で、戦う理由が分からなくなった時に、指標を持っていなければならないからだ」
緋田一誠:「何故このようなことをしているのか、疑問に思った時に足が止まるからだ」
緋田一誠:「さつき。お前は理屈をつけるのが下手だ。それは分かる」
緋田一誠:「今のままで、やれるか!さつき!」
鷹村さつき:「オレはやると言ったらやる女だぜ!」
鷹村さつき:「3年目にして漸く!やつの尻尾を掴んだ!この手は離さねえ、このまま喉元へ食らいついてやる!」
緋田一誠:「そう誓えるな」
緋田一誠:「俺の言葉などには従えずとも、自分自身に嘘をつくことはないな。さつき」
鷹村さつき:「くどいぞ!自分の心に対して、このさつきサンに迷いはねえ!」
緋田一誠:「復讐に山程の理由があるというのなら、その山程の理由に誓え」
緋田一誠:「『気分』で翻すことはないとな」
緋田一誠:「――夜鷲を預ける」
鷹村さつき:その言葉に、大きく息を切らせて。
鷹村さつき:無言で、しかし、確りと頷いてみせる。
緋田一誠:「あの街――N市で、大きな何かが動きつつある」
緋田一誠:「求める仇を仕留められるとすれば、あるいはあの街かもしれん」
鷹村さつき:「N市に……!」
緋田一誠:「やるつもりなら、俺が口を利く」
緋田一誠:「いや」
緋田一誠:「やる『つもり』というのは」
緋田一誠:「無礼な物言いだったな。お前に対して」
緋田一誠:「やれ」
鷹村さつき:「応」
鷹村さつき:「それじゃ、行ってくるぜ」
緋田一誠:「一つ肩の荷が下りたぞ」微笑みのような表情を見せたのは初めてかもしれない。
鷹村さつき:“夜鷲”を背負うと、踵を返して。
鷹村さつき:「……あんたには余計なお世話かもしれんが。達者でな」
緋田一誠:「今更だ」
鷹村さつき:「オレが次来るまでに、くたばってるんじゃねえぞ!……じゃあな」
鷹村さつき:いつもの調子で憎まれ口を叩くと、元来た道を下っていく。
GM:――カン カン
GM:鉄を打つ音が響き続けている。
GM:赤熱した刃に、槌を振り下ろし続けている。一心不乱に。
緋田一誠:「一度起こった惨劇は」
緋田一誠:「微塵に刻まれた肉だ。かき集めても元には戻らぬ」
GM:カン カン カン
GM:何度か、あるいは何十度か、それ以上か、そのような言葉を口にしている。
GM:山深くの小屋で、刀匠のそうした独り言を聞く者もいない。
緋田一誠:「さつき。お前はその答えに至らなかったが……」
緋田一誠:「俺は知っているぞ」天井を見上げる。
GM:カン。カン。
緋田一誠:「復讐は」
緋田一誠:「――楽しい。」
GM:カン。カン。
緋田一誠:「殺す」
緋田一誠:「殺してやる」
GM:カン。カン。カン。
緋田一誠:「明日にでも、すぐにでも、殺してやるぞ」
GM:カン。カン。カン。
緋田一誠:「さつきが。“夜鷲”が。俺の打った刀が……」
緋田一誠:「地の果てまで追って、斬り殺してやる」
緋田一誠:「――“蜥蜴”」
GM:刻まれた肉をかき集めたとしても、決して元に戻ることはない。
GM:それが無意味な試みであると誰もが知っている。
GM:だが。
GM:その味をこそ求める者がいる。
■Ending/04
N市 第八支部
GM:住宅街の外れ。景観にはやや似つかわしくない古びた洋館。
GM:彼らがずっと過ごしてきたこの支部の建物は、この事件を経ても変わらないように見える。
GM:これから先もそうなのかもしれない。
GM:住良木菫が復帰した時には、あらかたの引越し作業が終わっていた。住良木自身が支部に置いていた私物を残す程度だった。
百地珠:「赤いシールは」トタトタ
百地珠:「書庫のほう」
百地珠:「青いシールは」トトトト
百地珠:「すてる」
百地珠:中庭にいても、百地の小さな体がダンボールを抱えて忙しなく動いている様子が見える。
住良木菫:それを横目で見ながら中庭の花に水をやっている。
住良木菫:蝶を追いかける以外の、住良木の貴重な仕事の一つである。
茶川閂:「へぇ。ここの水やりって、住良木さんがやってたんすね」
茶川閂:Tシャツ姿で首からタオルをかけている。引っ越し作業の休憩、といったところだろうか。
住良木菫:「うん。別れる前にどうしても水をやりたくてね。」
茶川閂:「偉いなぁ。俺、そういうのあんまり続かないタイプで」
住良木菫:「でもやってもらうよ。」
住良木菫:「第二参事官補佐代理殿の新しい仕事だ。」
茶川閂:「ええ、はい。頑張りますよ。しかし」顔を顰める。
茶川閂:「その肩書はなんとかならないんですか? どう考えても実権もないし、長いし……」
住良木菫:「いいじゃないか。僕だって研究部門室長兼副支部長だったけど、」
住良木菫:「意外と快適に過ごせていたよ。肩書は君を縛る鎖でも錘でもない。ただの付属品さ。」
住良木菫:水に濡れたスノードロップの花弁を見て、満足そうに頷く。
茶川閂:「はぇ~なんかよく分からないけど含蓄がありそう」
住良木菫:「………。」ことり、と如雨露を置く。
住良木菫:「この花は、世話をする君が自由にしていいよ。」
茶川閂:「……あとで花ごとの水の量とか、他の気を付けることとかあったらテキストで、」
茶川閂:「え? なんでっすか」
住良木菫:「誰かに渡すなり、供えるなりしていいってことさ。」にこりと笑顔を向ける。
茶川閂:「そういうことですか」
住良木菫:花畑を見回して、「支部を歩いてくるよ。」再び如雨露を持つ
茶川閂:この中庭の花は、もしかしたら彼の言う用途のために植えられたのが始まりなのかもしれないと思う。
住良木菫:「出来れば大切にしてね。」
住良木菫:「この花を知る者は、もう君しかいなくなるから。」
茶川閂:「やだなあ、花壇ごと引っこ抜いたりはしませんよ……住良木さん」
住良木菫:「……今までありがとう。君と仕事が出来てよかった。」
住良木菫:「君は面白いし、恐ろしい。とてもいい刺激になったよ。」
茶川閂:「住良木さん、ちょ、マジやめてくださいよ。そういうのが普通に一番泣きそうになるんで」
茶川閂:「つか別に移動ったって、同じ市内でしょ!? すぐ会えるじゃないっすか!」
住良木菫:「一応今まで世話になったお礼をしたかったんだけど…言い方がまずかったかな?」
住良木菫:「今度会う時までには直す努力をしよう。」
茶川閂:「この前の戦闘中もそうでしたけど、住良木さんの二度と会えないかも感すごいですよ、ほんとに」
住良木菫:「僕も意外だった。二度と会えないか、最悪の形で再会すると思ったが…」
茶川閂:「たのみますよ……俺、ちゃんと育てて、ちゃんと供えるんで。ときどき、見に来てください」
住良木菫:「これも鷹村さんと楠さんと君のおかげだね。また蝶を追うことができる。」
住良木菫:「うん。蝶を追う合間に時間があったらね。」
住良木菫:花壇のリンドウの花を摘んで、中庭から去っていく。
百地珠:「黄色のシールは」タタトト
百地珠:「どこだ」
百地珠:ダンボールを抱えて走る百地とすれ違う。
住良木菫:彼女に声をかける「黄色のシールは医療器具。」
百地珠:「さすがドクターだ」
住良木菫:「押切先生の担当だから慎重にね。あと、紫のシールは僕が整理するから触れないでね。」
GM:彼女が出てきたのは、住良木の自室だ。私物を除いた資材はおおよそ梱包されているはずだった。
押切直斗:「あ、住良木くん」
押切直斗:押切も姿を現す。彼もこの支部から異動になるが、茶川と同様に残って引っ越しを手伝っている。
住良木菫:百地さんを見送ってから、押切くんに向き直る
押切直斗:「いや、治ってくれてよかったよ。住良木くんがいないと整理があんまり進まなくて」
押切直斗:「次はあんまり無茶しないでね」情けない笑みを浮かべる。
住良木菫:「そうだね。内臓の大部分を”置換”したからかなり痛かった。二度目はやりたくないな。」
押切直斗:「自分のレネゲイド能力で無理やり再生しちゃうの、結構やるエージェントいるんだけど」
押切直斗:「それ、後からちゃんと治療しようとすると……こう、僕らが、本当困るやつだから。住良木くんはそりゃ、承知の上だったと思うけどさ……」
押切直斗:「……次のところじゃ、支部長じゃないんだっけ」
住良木菫:「うん。」
住良木菫:「おかげで自由な時間が増えそうだ。」
押切直斗:「……まあ、そうだよね。今回みたいなのじゃ、らしくないから……お互いにさ」
住良木菫:「あそこまで君が勇敢だとは思わなかったよ。」
住良木菫:「君は臆病で冷静な性格だと分析していた。」
押切直斗:「いいよ!そういうの、めちゃくちゃ困るから……!なんか、非常時だと変な判断しちゃう時ってあるよ!」
住良木菫:「極限状態だからこその脳の誤作動か。」
住良木菫:「でも僕は好きだよ、それ。」
押切直斗:「……」ますます困って、話題を変えようとする。
押切直斗:「あー……そうだ。住良木くんの部屋、勝手にちょっとずつ整理してるところなんだけれど……」
押切直斗:「これ、向こうに持ってく?」両手に抱える程度の薄い箱を取り出す。
押切直斗:標本だ。糸井に見せたような――あるいはそのものが、今も住良木の部屋には置かれていたのかもしれない。
住良木菫:「うん。もちろん。……あー、これもだ。」古びた動かない懐中時計を箱に
住良木菫:「これと、これと、これも……。」ガラクタとしてしか認識できないものを、続々と紫の箱へ詰めていく。
押切直斗:「……。なんか、最後にこんなこと聞くのって今更だけど」
押切直斗:「住良木くん、なんでそんなの集めてたの?」
住良木菫:「きれいだからだよ。」
押切直斗:「……ふーん」
押切直斗:蝶の標本を眺める。
押切直斗:「…………」
住良木菫:「きれいでしょ?」
押切直斗:「いや……ごめん。住良木くん」ふにゃりと笑う。
押切直斗:「やっぱ僕はセンスないからかな……」
押切直斗:「正直、あんまりよくわかんないや」
押切直斗:そう言って、標本を住良木に返す。
住良木菫:「………。」少しだけ呆けた顔になる。
住良木菫:先輩に標本を見せたときのように、子どものように同意を求めてしまった自分に驚いているのだ。
住良木菫:「うん、そうか。」
住良木菫:標本を受け取り、紫のシールの張られた箱にしまう。
住良木菫:「……あとは、僕の私物だけか。ありがとう押切君。」
住良木菫:「もう荷物の整理もなさそうだからゆっくりするといいよ。働き詰めだったからね。」
押切直斗:「いやいや、僕は大したことしてないけどね!力仕事は百地ちゃんが全部やっちゃうしさ」
押切直斗:「ダンボールの運び先だけちょっと不安だから、見に行ってくる」
住良木菫:「うん。いってらっしゃい。」
押切直斗:「こっちこそ……あー。長い間、ありがとう、住良木くん」
押切直斗:押切の白衣姿も、廊下の向こうに消える。
住良木菫:「ありがとう、押切くん。」その背に言葉を投げかけながら、扉を閉める。
住良木菫:「………」
住良木菫:段ボール箱から、酒を2本取り出す。グラスもだ。
住良木菫:グラスをデスクに置き、酒を注ぐ。
住良木菫:そして、紫のシールが張られた段ボールから
住良木菫:溶液に漬けられた脳髄の標本を取り出し、同じくデスクに置く。
住良木菫:椅子に座り、グラスとグラスを軽くぶつけてから酒を一口飲む。
住良木菫:糸井先輩にバーに連れられた時と同じように。
住良木菫:「やっぱり、これは切り捨てるべきじゃなかったんだよ、糸井先輩。」
住良木菫:脳髄の標本をガラス越しに手で撫でる。
住良木菫:「だって、すごくきれいだから。」
住良木菫:先輩のグラスに入っていた酒を自分のグラスに注ぎ、一口。
住良木菫:コーヒーリキュールとスロー・ジン。比率も考えずに混ぜては合うはずもない。
住良木菫:胃もたれするような甘味とアルコールの熱さが舌と咽喉を刺激する。
住良木菫:「カクテルはいいね。」
住良木菫:また、一口。酒を呷った。
世界はまるで温かなハンバーグのように 終
N市 第八支部前
卜部巽:鬱蒼とした緑の林を、一人の女が歩いている。
卜部巽:背は高く、麗しい黒髪は腰まで垂れている。
卜部巽:そして腰のベルトには、野太刀。
卜部巽:微かに熱を伴う春風が吹き、どこからともなく桜の花びらが女の元へ。
卜部巽:手元が、霞む。
卜部巽:女の髪にぶつかる前に、花弁が両断される。
卜部巽:居合だ。納刀してから歪な半円になった花弁を見送って微笑む。
卜部巽:「さて、何が待ってんのかね。ここに。」
卜部巽:「可憐な花が居ればいいんだがな。」
GM:――N市“第八支部長” 着任。
TO BE CONTINUED